JPS5811778B2 - 移動無線通信系の試験用チャンネル確保装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 無線基地局とその無線エリヤに存在する複数の移動局が
、基地局から送出される空線パイロット信号のあるチャ
ンネルで、制御信号の交換をし通信する移動無線通信系
において、基地局と移動局間で試験用空線パイロット信
号により任意の無線チャンネルを試験用チャンネルとし
て確保する装置に関するものである。

試験とは次のような内容のものである。

（ａ）移動局が開通したときの基地局との開通試験。

（ｂ）移動局と基地局無線機を含めた無線回線の試験。

（ｃ）上記（ｂ）に陸上有線回線を含めた回線の試験。

等である。

従来上記システムの無線基地局は、通信量に相応した複
数の無線チャンネルを有し、通話中でない空チャンネル
には常時空線パイロット信号を送出している。

該基地局の無線エリヤ内にある移動局は、他の無線基地
局のエリヤにも移動するため複数のチャンネルを有し、
そのうち限られた数の無線チャンネルを個々の基地局と
共有する。

複数の移動局は、各局の保有する一定数の無線チャンネ
ルを切換え空線パイロット信号の有無を探索する。

移動局からの発呼あるいは基地局からの移動局着呼は、
この空線パイロット信号のある無線チャンネルでのみ行
なわれる。

すなわち空線パイロット信号のあるチャンネルで呼が発
生すると、該当する移動局と基地局が該チャンネルを占
有し、従って空線パイロット信号は切断され、他の移動
局はこのチャンネルを使用できなくなる。

通信が終了したときは再び空線パイロット信号が送出さ
れ、随時通信を行うことができる。

空線パイロット信号を使用して回線が使用中か否かを識
別し通話路を形成する移動信号系においては、移動局側
で一度空線パイロット信号を受信すると、空線パイロッ
ト信号がある間はそのチャンネルに固定じて発呼動作や
着呼動作を待ち受けている方式（以下空線定位方式とい
う。

）と空線パイロット信号が受信されてもチャンネル切替
動作を停止せず発呼動作の場合に、直後に受信された空
線パイロット信号の存在するチャンネルに停止して発呼
動作に入り、一方着呼の場合には無線基地局から送出さ
れるチャンネル切替停止信号のあるチャンネルに停止し
て着呼動作に入る方式で不定位循環方式とがある。

以上のような移動無線通信系で、基地局と特定移動局間
で共有する任意の無線チャンネルで試験を行う場合、空
線パイロット信号を基地局から送出しないと移動局を捕
捉できない。

しかし、現用空線パイロット信号では、複数の移動局が
存在し随時通信を行うため特定移動局と通信できるかど
うかは不確定であり、任意のチャンネルで通信するとな
ると特定チャンネルのみ送受信可能にするなど特別な操
作をする必要があり、繰り返しあるいは短時間で試験を
する場合非現実的で不可能であった。

本発明はこれらの点に鑑みてなされたもので、特に空線
定位方式に有効であり、その目的は移動局に対して空回
線を識別するための現用空線パイロット信号の代りに、
試験用パイロット信号を送出して試験に使用する装置間
でのみこれを空線パイロット信号と同等に扱わしめるこ
とにより、該試験回線での他の移動局からの発呼を無く
し、試験作業をスムースに進行可能ならしめる移動無線
通信系の試験用チャンネル確保装置を提供することにあ
る。

第１図は本発明における無線基地局に備えられた現用お
よび試験用空線パイロット信号の切替装置の例であり、
第２図は本発明における移動局に備えられた現用および
試験用空線パイロット信号の受信切替装置の例である。

第１図中ＡＯは現用空線パイロット信号の発振器を、Ｂ
Ｏは試験用空線パイロット信号の発振器を示す。

ＳＷ１〜ＳＷＮは現用および試験用空線パイロット信号
を送信機に接続するスイッチで、自動交換機または手動
スイッチ等で構成される。

ＣＨ１〜ＣＨＮは夫々の無線チャンネル毎の送信機であ
る。

ＣはＣＨ１〜ＣＨＮの送信機が空中線りを共用するため
の共用器であり、空中線が送信機毎に設けられる場合に
は無くてもよい。

ここでは受信器および各送信機につながる通話路の回線
などは、本発明に直接関係が無いので省略しである。

第２図中１は移動局の空中線を、２は無線受信機、３は
無線受信機の復調出力端子につながる空線パイロット信
号受信回路の一部を示す。

４は空線パイロット信号受信回路３の受信信号の切替回
路で外部からの操作によって切替えるもので手動スイッ
チまたは電子的な切替回路で構成されている。

Ｃ１とＬとで現用空線パイロット信号Ａに同調し、Ｃ２
とＬに切替わると試験用空線パイロット信号Ｂに同調す
るように動作する。

以上の手段により特定移動局と特定チャンネルで試験を
行う場合、第１図に示す通りまず前記基地局において特
定チャンネルの現用空線パイロット信号Ａを該特定チャ
ンネルに対応したＳＷで試験用空線パイロット信号Ｂに
切替て送出する。

試験をするチャンネルが使用中で空線パイロット信号Ａ
がなければ、通信終了により空チャンネルになるのを待
つか、別の任意のチャンネルを試験チャンネルとすれば
よい。

但し試験をする移動局が保有しているチャンネルである
ことはいうまでもない。

試験用パイロット信号Ｂを送出するチャンネルでは、全
ての移動局は現用空線パイロット信号Ａがないので、使
用中のチャンネルとみなし呼の発生はない。

そこで第２図に示すように特定の移動局のＳＷで試験用
空線パイロット信号Ｂに切換えると、現用空線パイロッ
ト信号Ａが送出されているチャンネルは使用中とみなす
かわりに試験用空線パイロット信号Ｂの送出されるチャ
ンネルでのみ発呼または着信が可能となる。

すなわち試験用チャンネルを確保する装置となる。

以上のような構成からなっている。

次に動作について説明する。

第３図および第４図は本発明における無線基地局と無線
エリヤ内に存在する移動局を表わす図である。

第３図においてイはＮチャンネルを有し、空チャンネル
に空線パイロット信号Ａを送出する無線基地局であり、
口〜へは空線パイロット信号Ａを探索して、無線チャン
ネルを切替える該無線基地局イのエリヤＥ内に存在する
移動局である。

空線定位方式では、試験を行おうとするチャンネルにも
移動局口〜へが待受けている可能性があり、これらの移
動局が随時発呼動作に入れば、試験を行おうとするチャ
ンネルが占有されてしまい、特定移動局と特定チャンネ
ルでの試験が出来なくなってしまう。

試験を行う間だけ、これ等一般移動局からの発呼を無線
基地局側で受付けないようにする事も出来るが、移動局
側では無効呼を増すことになり好ましくない。

また試験の対象となる特定の移動局が必ずしも基地局側
で試験をするチャンネルに待ち受けているとは限らず、
むしろ保有チャンネル数からみて他の空チャンネルに待
ち受けている可能性が高いため試験を行うのに大変不便
である。

次に第４図について説明する。

第３図との相違点は、無線基地局イに設けられているＣ
Ｈ４の現用空線パイロット信号ＡをＳＷ４で試験用空線
パイロット信号Ｂに切替えることと、試験をするホの移
動局は該移動局に設けられている空線パイロット信号受
信回路３のＳＷで現用パイロット信号Ａを試験用パイロ
ット信号Ｂに切替、該信号を受信するように切換ている
ことである。

例えばホの移動局はＣＨ４以外は試験用空線パイロット
信号Ｂを受信できないので、他のチャンネルは通話中と
みなしＣＨ４で試験用パイロット信号Ｂを捕捉し待機す
る。

ホ以外の移動局は、逆にＣＨ４で現用パイロット信号Ａ
を受信できないので通話中とみなし呼を発生することは
ない。

従って、試験用パイロット信号Ｂを使用している限り他
の移動局はＣＨ４を使用することはできずスムーズに試
験をすることができる。

以上説明したように本発明によれば無線基地局と移動局
間の特定チャンネルで試験をする場合、移動局から基地
局への発呼あるいは基地局から移動局への着呼があって
も通話試験に使用する特定チャンネルには試験パイロッ
ト信号Ｂが送出されているので、その特定チャンネルは
通話中となり利用できないので安心して試験をすること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明における無線基地局に備えられた現用お
よび試験用パイロット信号切替装置であり、第２図は本
発明における移動局に備えられた現用および試験用パイ
ロット信号切替装置である。 第３図および第４図は本発明における無線基地局と無線
エリヤ内に存在する移動局との通信状態を示す図である
。 Ａ：現用空線パイロット信号、Ｂ：試験用空線パイロッ
ト信号、ＳＷ１〜ＳＷＮ：スイッチ、ＣＨ１〜ＣＨＮ：
送信器、２：無線受信器、３：空線パイロット信号受信
回路、ＡＯ：現用パイロット信号発振器、ＢＯ：試験用
パイロット信号発振器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 無線基地局と移動局との間で相互通信可能とした限
   られた数の無線チャンネルを共有し、該無線チャンネル
   のいずれかが、空チャンネルであるときは、前記無線基
   地局から、当該空チャンネルに空線パイロット信号を送
   出せしめ、前記移動局のすべては該空線パイロット信号
   のみに依存して空チャンネルを探索して、随時通信を行
   う移動無線通信系の試験用チャンネルを確保するための
   装置にして、 前記空線パイロット信号とは別の試験用空線パイロット
   信号を発生する手段と、 該試験用空線パイロット信号を任意の無線チャンネルに
   送出する手段とを前記無線基地局側に備え、 該試験用空線パイロット信号のみを、空線パイロット信
   号と見做して受領するための手段と、無線チャンネル試
   験時に、前記受領手段を作動させる手段とを試験される
   移動局に備え、もって該作動手段を作動させた移動局と
   、前記無線基地局との間で、前記任意の無線チャンネル
   が、試験用に確保されるようにしたことを特徴とする移
   動無線通信系の試験用チャンネル確保装置。