JPS58116912A - 中空複合ロ−ラ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はすぐれた耐摩耗性と耐事故性を兼債する中空の
蕾合ローラーに関する。

一般Ｋ、耐摩耗用ローラーＫＦｉ次の特性が要求される
。

０）耐摩耗性 この種ローラーは通常大量の４のを粉砕するが、その被
粉砕物には比較的硬いものから腐食性の強いもの首で種
々のものがある０硬いものを粉砕する場合では、ローラ
ーは磨耗されて行き、被粉砕物に混入される。−１肩食
性の強いものを粉砕する場合では、その強い腐食性の為
に摩耗が進み、被粉砕物に混入される。従って、このよ
うな使用状態からローツーは耐食性に富みかつ耐摩耗性
に優れた組織を均一にもつものでなければならない。

（２）耐事故性 被粉砕物がローラーに流れ込むなどの異常時には、Ｃｌ
−２−に急ＩＩｋな応力が働きローラーの事故発生に結
びつき易い。このためローラーは耐事故性に劣ると異常
摩耗され、ローラー寿命ＦｉｆＬ＜減少する。一方ロー
ラー全体としては、大量の粉砕処理にＦえる十分な強靭
性が必要とされる。

上記のような必ｇ！特性から、従来はこの種用途のロー
ラーにはいわゆる高クロムローラーが使用されている。

すなわち、外層を耐摩耗性、耐食性に優れ喪高クロム鋳
鉄材で形成し、一方向層は耐事故性を確保すべくダクタ
イル鋳鉄等の強靭材で形成し、両者を溶着一体化せしめ
て中空の複合ローラーに構成したものであるＯそして、
この複合ローラーの製造方法としては、外層厚さの管層
容易性、内層へＯＣｒの拡散防止、経済性轡の見地から
遠心力鋳造法が最も好適な手段として確立されている。

しかし乍ら、この種複合ローラーの問題点として、外層
が高クロム材からなるため、製造上内層へのある程度の
Ｏｒの混入拡散は避けられず、これがため内層の靭性が
劣化して複合ローラーとしての所期の強靭性、耐事故性
を満足できないことが挙げられる。

本発明は外層を高クロム鋳鉄材、内層をダクタイル鋳鉄
材によ勤鋳造複合ローラーを形成する場合における上記
問題点を解消することを目的としてなされたものであり
、本発明は下記に各々詳述するような外層及び内層な溶
着一体化してなる新規な二層構造を有する中９の鋳造接
合ローラーを捷供するものである。なお明細書中、化学
成分の値は全て重量％を意味する。

以下本発明に係る複合ローラーの各層についてその熱処
理条件郷を併せて説明する。

〔外層〕

外層は、ＣＱ、Ｏ〜３．２　、Ｓｉ　Ｏ，５〜１．５、
Ｍｎ　Ｏ，５〜１．５、ｐ　ｏ、ｏｅ以下、Ｓ　Ｏ，０
６以下、Ｎｉ　１．０〜２．０　、Ｃｒ　１０〜３αＭ
ｏ　Ｏ，５〜１．５を含み、残部実質的にｒｅでかつ硬
ｇ　Ｈｓ７０以上を有する高クロム鋳鉄から形成される
。なお、外層の硬度をさらに高める目的で、上記Ｆ・の
１部に代えてＮｂ１．Ｏ以下、ｖｌ、０以下の１種又は
　・２種を含有することもできる。

外層の成分範囲限定理由は次の通りである。

Ｃ：　　２．０〜３．２ ＣＦｉ（Ｆ・、　Ｏｒ　）７Ｃ３型炭化物を安定にする
範囲内として後のＣｒ量とバランスし、目的のカーバイ
ド量によって決定される。しかして、Ｃ２，０未満でＶ
′ｉ炭化炭化物受なく耐摩耗性が本紀し、一方３．２を
超えると炭化物量が過多となり、機械的強度、特に靭性
の点で劣化が著しい。

Ｓｉ　：　０．５〜１．５ Ｓｌけ溶湯の脱酸のために必要であるが、０．５未満で
はその効果が充分でない。しかし、１．５を超えて含有
されると、機械的性質の劣化をきたし、同時にＡｒ１変
ｌＩ１点を下げＷ度を得難くする。

Ｍｎ　　：　　０．５　〜１．５ 、。ｉ、ｉｓ、仄脱−０補助、！−Ｌ”’（少ヶ、と、
。、５以上の含有を必要とし、０．５未満では充分な脱
酸効果が得られない。しかし、１゛、５を超えて含有さ
れると、機械的性質特に靭性の点で劣化が著しい。

ｐ　：　ｏ、ｏｓ以下 Ｐけ特にロール材質においては少ない程望ましく、材質
を脆くするという膚からも０．０８以下に抑見られるＯ ｓ　：　ｏ、ｏ６以下 ＳもＰと同様の理由で少ない程望ましく、その含有量ｉ
ｊｏ、０６以下とする。　　　　　−Ｎｉ：１．Ｏ〜　
２．Ｏ Ｎ１は焼入性を向上させ積極的にｌｊＩ！ｆ調整を計る
ために含有させるもので、１．０未満では効果が不足し
、一方２．０を超えて含有されると残留オーステナイト
が増加して硬度が上り離く、特に硬＃′Ｈ−７０以上を
達成する見地からはその含有量を１．０〜２．０の範囲
とする。

Ｃｒ　　：　　１０　〜３０ Ｃｒは強靭性と耐摩耗性を向上させるために含有される
が、その含有量が１０未満ではＭＩＣ型の炭化物が多く
晶出し、強靭性の低下及び炭化物の微細均一化が得られ
ず、他方３０を超えるとＭｎＣゎ型の炭化物量が増加す
る。この炭化物ＦｉＭ？Ｃ３型炭化物に化炭化物ｔが低
く、充分な耐摩耗性が得′られない。

従って、Ｃｒ含有量は適正なＭ、ｃ、型炭化物の得られ
る範囲として、前記Ｃ含有量とバランスして、１０〜３
０の範囲′に規定される。

Ｍｏ：Ｑ、５　〜１．５ ＭｏＦｉ焼入戻し抵抗を高めると同時に炭化物を形成シ
、硬度上昇を示すと共に焼戻し軟化抵抗を促進するのに
有効であるが、その含有量が０．６未満ではこのような
効果が少なく、一方１．５を超えて含有されると基地中
に残留オーステナイトが安定化し、かえって硬度低下を
来たすおそれがある。

外層を形成する高クロム鋳鉄材は以上の成分を含み、不
純物を除き残部Ｆｓからなるが、外層材質には耐摩耗性
を更に高める目的で、次のＮｂ、　Ｖの１種又は２種を
必要に応じ含有せしめることができる。

Ｎｂ　：　１．０以下 ＮＪ−ｊ鋳造組織の微細化に効果があり、Ｎｂが含有さ
れることにより析出酸化が促進されて耐摩耗性が向上す
るが、特に硬度Ｈｓ’７０以上ではＮｂ含有量が１．０
以下で必要十分である。すなわち、Ｎｂが１６０を超え
て含有されても、その改善効果はもはや飽和しコスト高
となるためである。

Ｖ　：　１．０以下 Ｖ＃′ｉＮｂと同様な目的で含有されるもので、同様の
見地により１．０以下の含有量で必要十分である。

すなわち、１．０を超えてもその効果は飽和しており、
むしろＶ炭化物が多くなり靭性の漬で劣化するためであ
る。

上記成分範囲からなる外層高クロム材の鋳造組織は硬い
（Ｆａ　、　Ｃｒ　）７ＣＢ型カーバイドと基地は残留
オーステナイト及び一部マルテンサイトより構成されて
いるが、外層の耐摩耗性及び耐事故性を向上させる為に
は、その製造工程で熱処理するのが通例である。この場
合熱処理法には、変態点以下の温度に加熱し鋳造応力の
除去と鋳造状態で生じた残留オーステナイトを変態させ
てマルテンサイトやパーライト組織にする方法と、変態
点よりも高温拠加熱してその後の冷却速度を変えること
により鋳造後の冷却速度たけでは得られないような組織
を得る方法とがある。

耐摩耗用ローラーの用途では、中空ローラ一体をアーμ
に焼ばめ組立て使用に供されるが、その場合ローラーは
アーμとの焼ばめ部すなわちスリーブ内面からクラック
で割損する例が多い。中空ローラ一体の内層については
次に詳述するが、上記熱処理によれば残留応力の低減と
共に内層材質の強靭性の向上に本寄与し、外層のみなら
ず内層材質の改善にも効果が大きい。なお、上記熱処理
後においては、スリーブの割損に密接な関係のある残留
応力を低減するために適切な温度で歪取り焼鈍を行うこ
とは勿論である。

以上外層の１１２明においては硬度Ｈ１フＯ以上と関連
して述べているが、これはこの種ローラーでは耐摩耗性
、耐クラツク性等が要求され、−１耐摩耗性は硬度との
相関が強く、硬度Ｈ８７０未満では耐摩耗性が充分に得
られないためである。なお外層の硬度の上限については
規定していないが、前述の外層化学成分、熱処理では、
耐事故性も加味すると、一般にＨｍＱＯ以上の材質を得
ることは困難である０ 〔内層〕 内層は、Ｃ２，０〜３．０　、Ｓｉ　２．０〜３．０　
、Ｍｎ　Ｏ，５〜ＩＪ、Ｐ　０．０６以下、８０．０４
以下、Ｎｉ　１３〜２５、Ｃｒ　５以下、Ｍｏユ、Ｏ以
下、Ｍｇ　Ｏ，０２〜０．１を含み、残部実質的にＦｓ
の特にＮ１含有量の高いダクタイル鋳鉄から形成される
。この内層は外層内面の一部が沫われて溶着するため、
この洗われ量を溝層して内層鋳込成分を決定する必要が
ある。

内層の成分範囲限定理由は次の通りである。

Ｃ：　　２．０　〜３．０ Ｃけ靭性と強度を付与するために含有されるが、２．０
未満の含有量では材質のチル化が進行し、内層材として
の靭性の低下が着しくなる〇一方３．０を超えて含有さ
れると、黒鉛化が過剰になり内層材としての強度不足を
来たす。すなわち、耐摩耗ローラーの用途では通常使用
される中空ローラーとアーμとの機械的結合（通常焼ば
め方式）時に強度が不足すると大きな修合代が取れず、
ローラーの軸方向へのズレ、内部からの欠損に結びつく
。

Ｓｉ　　：　　２．０　〜３．０ Ｓ１け外層のＣｒが混入して内層材質が脆弱化するのを
防止するのに有効であるが、２．０未満では黒鉛化が悪
くセメンタイトを多く晶出して強度が劣化し、残留応力
により鋳造時に割れ易くなる。また３、０を超えると、
黒鉛化が促進され過ぎて強度の劣化を招き好ましくない
。なお内層のＣｒ１１．入による材質劣化を防止するた
めＫＶｉ、内層鋳込時にＣａ　−ＳｉやＦ・−８１で接
種すること本有効な方法であり、この場合にはその接種
量を０．２〜ｏ、ａ　（Ｓ１分として）とすると共に、
接種後の８１含有量を上記２．０〜３．０の範囲とする
ことが必要である。

Ｍｎ　　：　　０．５　〜１．５ ＭｎけＳと結合して＆ｉｎｓを形成しＳの悪影響を除去
するが、０．５未満ではこの効果が十分でなく、一方１
．５を超えると８の有害性の除去よりもむしろ材質の劣
化作用が著しくなって好著しくない。

ｐ　：　ｏ、ｏａ以下 Ｐは溶湯の流動性を高めるが、材質を脆弱にするため低
い程望ましく、０．０６以下とする。

８　：　０．０４以下 ＳはＰと同様に材質を脆弱にするため低い程望ましく、
かつ又内層ダクタイル鋳鉄の場合でけＳがＭｇと結合し
Ｍｇ８として黒鉛の球状化を阻害するためこの見地から
も８は低い含有量であることが必要であり、０．０４以
下とする。

Ｎｉ　　：　　１３　〜２６ Ｎ１は内層の強靭性を確保するためＣｒ量とバランスし
て含有される。すなわち、Ｎ１ＶｉＣｒが外層から混入
して内層が白銑化するのを防止するため積極的に添加す
る元素であり、その含有量を増大することによって黒鉛
化を助長しかつ基地組織を強靭性のある材質にするのに
著効する。しかして、内層に混入されるＣｒ量とのバラ
ンスから１３未滴ではその効果が確実でなく、一方２５
を超えるとその効果も飽和し不軽済となる。なお、内層
のＣｒ含有量を１．０程度に抑えることができる場合で
は、Ｎ１含有量は１５程度でよく、ｔた外層のＣｒ含有
量が高くそれに伴い内層もＣｒをδ近く含有する場合で
は、そのＮ１含有量を上限２５近くまで増加することが
望ましい。しかし、内層のＣｒ含有量が５を超える場合
では、そのチル化効果が大きく、Ｎ１、Ｓｌの増加だけ
では材質を調整することができず、内層全体の白銑化は
避けられない。一般に、内層のＣｒ含有量３程度に対し
て、Ｎ１含有量を２０程度とするのが適当である。

Ｃｒ：５以下 上記の如く、内層の白銑化、脆弱化を防止するためには
、Ｃｒ含有量をｂ以下に抑えることが必要である。なお
内層には外層からある程度不可避にＣｒが混入されるた
め、内層鋳込溶湯のＣｒ含有量は低い程望ましく、１．
０未満程度に抑えるのが好適である。

Ｍａｉｌ、○以下 Ｍｏ１ｊ１．Ｏを超えて含有されると材質が硬くなり過
ぎるため好ましくない。

Ｍｇ　：　０．０２〜０．１ Ｍｇは黒鉛の球状化に必要な元素で、０，０２未滴の含
有量では球状化不良を起こし、内層を強靭なダクタイル
鋳鉄とすることができない場合を生ずる。

しかし、０．１を超えて含有されると、Ｍｇのチル化作
用及びドロス生成の点で好ましくない。

内層を形成するダクタイル鋳鉄材は以上の成分を含み、
不純物を除き残部Ｆ・からなる０本発明に係る複合ロー
ラーは、以上のような外層及び内層を冶金学的に溶着一
体化せしめてなるものであや、好着しくは遠心力鋳造法
を利用して製造される。

このようにして製造される複合ローラーの具体的な使用
構造例を掲げれば図示の通りであって、図中（ｌｌ　（
２１は中空ローラーを形成する外層、内層を示し、［３
１１！この中空ローラーが焼ばめられるアーバを示して
いる。

次に本発明の実施例を掲げて説明する０〈実施例１〉 製品胴径６３０φ、胴長８４０１の中空ローラーを製造
した例。

〔製造工程〕

（１）　　外層として肉厚６５ｇ１１（鋳込重量９５５
４　）の高クロム鋳鉄溶湯を遠心力鋳造機上の回転金型
に１４０σＣで鋳込んだ。

（２）外層の鋳込開始後９分後に、内層として肉厚１０
０ｍ＋（鋳込重量１’ｒ２００４　）のダクタイル鋳鉄
溶湯を回転金型に１４０６Ｃで鋳込んだ。

（３）外層の鋳込開始後４０分後に、外層及び内層は完
全に凝固した。

（４）その後型バランして中空ローラーを取出し、これ
を炉内に装入して１ＯｏＯＣまで昇温し、５時間保持し
た後炉外に取出し表面が５００℃になるまで一旦強制亭
冷し、しかる研炉内で５００℃に保持し九俵炉冷しｆＣ
。

〔試験結果〕

上記の製造工程で得られた複合ローラーを機械加工しｆ
Ｃ４Ｉｋ、表面からの超音波テスト及び破断調査に供し
た。この結果、外層厚さは内層によって洗われｊｓＯａ
ｌさとなっていた。一方向層のＣｒ含有量Ｆ１２〜３％
に上昇していた。マタ外層と内層とは完全圧結合してお
り、組織的な連続性を認められた。なお、外層及び内層
の化学成分は下記の通りである。

館１表　　　　　溶湯化学成分 ＣＳｉ　　Ｍｎ　　Ｐ　　　Ｓ　　Ｎｉ　　Ｏｒ　　Ｍ
ｏ　　Ｍｇ外層　２．７フ　　αフ８　αフッ　α０３
２　０．α３２　　Ｌ４０　　２５．５　　　ＬＯＯ−
内層＆８５　２．８フ　０．５６　０．０４００．０１
８１ａ５０　０．５　α８００．０５６第２表　　　　
　製品化学成分 外層　２．７７　　０’ＩＱ　　　Ｑ、７６　　０．α
３５　　　Ｑ、０３２　　１４３　　２１５．３　　　
ＬＯＩ　　　　−内層２＝Ｂ３　２．８＆　Ｑ、５８０
．０６　　ＣＭ）ａ）　１ａ４４　　ＳＬ５　α８００
．０５６上記豪合ローラーの外内面を加工し、内径を３
７０−ＩＩｃ形成した後、これをＶ皿の焼ばめ代でアー
μに組立てた。その胴部の硬度を測定した結果、硬ｔＨ
ｍ’１５が得られた（但しδ５０’ＣＸユＱＨｒの熱処
理を２回行った）。

〈実施例２〉 下記の外層及び内層を用いて実施例１と同様に複合ロー
ラーを製造した。

第３表　　　　　溶湯化学成分 ＣＳｉＭｎ　　Ｐ　　Ｓ　　Ｎｉ　　ＣｒＭａ　　Ｍｇ
　　Ｖ　　Ｗｂ外層　２ｙ９　　α７７　０．７７　　
α０３０　０Ｄ２Ｑ　　Ｌ４３　２Ａ３　０Ｊｉ）８　
　−　　０Ｊ５１　　Ｑ、５３内層鏡追ぬ沁α６１０．
０３９α０２０１ＥＬツ番α４ω個０．０５４　−　−
第４表　　　　　製品化学成分 外層　鼠フＱ　　α７８　　α７６　０，０５０　０．
α３１　　Ｌｉ２　　ｊｉＡ２　　Ｑ、９７　　−　　
　α５１　　Ｑ！５３内層　２．８５　　Ｎ２　　α６
ユ　ｏＤ３フ　ＱＪＤ１９　１ＥＬ７２　１ｉＬ６　　
Ｑ＆５　　ＣＬＯ５３−−この複合ローラーの外内面を
加工し、内径を３７０−に形成した後、これを６／１０
０ｏＯの焼ばめ代でアーμに組立てた。その胴部の硬度
を測定した結果、硬ｔＨｓフロが得られた（但し、熱処
理として１００σｘＪ５Ｈｒ保持後噴霧水冷し、その４
１５５０℃Ｘ　１０Ｈｒの企取りを行った）０ 本発明の製造法として、遠心鋳造を述べてきたが、この
外に薄い仕切板を用いた置き注ぎ法尋がある。

以上に説明した本発明の壷金ローラーでは、外層を高ク
ロム鋳鉄材で形成する一方、内層を特にＮ１含有量の高
いダクタイル鋳鉄材で形成したものであるから、耐摩耗
用ローラー等の用途に適合する耐摩耗性と強靭性、耐事
故性とを兼備したものが得られる。すなわち、従来の単
体高クロムローラーの場合では、靭性の点で劣る致命的
欠漬があり、焼ばめ等の機械的組立には適合できず、ま
た普通鋳鉄材等を内層材として用いる従来の複合ローラ
ーの場合にあっても、その内層のＣｒの混入による劣化
は避けられない問題点であったが、本発明に係るもので
は内層材質を改良したことによってＣｒの混入によって
も内層の脆弱化は確実に防止できるものである。従って
、本発明に係る中空複合ローラーをアーμに焼修め組立
て使用すれば、内層の強靭性が大である故その焼嵌め代
を大きくすることも容易となり、組立ローラーとしての
使用寿命、安全性を倍増することができる。

なお、本発明は叙述の如き耐摩耗用ローラー等の用途に
最適のものであるが、例えば線材仕上用ロールやホット
ストリップミル粗圧延ロール等のロール用途にも利用可
能性がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る複合ローラーの構造−例を現わす
縦断面図、第２図はその横断面図である。 ＋１１・・・外層、（２１・・・内層、（３）・・・ア
ーμ。 第１図 第２図 マ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　　ＣＳ２．０〜３．２、Ｓｉ　Ｏ，５〜１．５、
   Ｍｎ　ｏ、ａ　〜１．５、ｐ　ｏ、ｏｓ以下、Ｓ　Ｏ，
   ０６以下、Ｎｉ　１．０〜２．０、Ｃｒ１Ｏ〜３０、Ｍ
   ｏ０．５〜１．６を各重量ぐ含み、残部実質的にＦ・で
   かつ硬度Ｈ８１０以上を有する高クロム鋳鉄からなる外
   層と； Ｃ２，０〜３．０、Ｓｉ　ｇ、ｏ　〜３．０、Ｍｎｏ、
   ５〜１，５、Ｐ　０．０６以下、１１０．０４以下、１
   １１３〜２５、Ｃｒ５以下、Ｍｏ１．Ｑ以下、ＭｇＯ，
   Ｏ３！−０，１を各重量％含み、残部実質的にνｅのダ
   クタイル鋳鉄からなる内層とが溶着一体化していること
   を％徽とする壷金ローラー。 ２、　前記外層が、ｒ・の１部に代えて）ｉｂｌ、Ｑ以
   下、Ｖ　１．０以下の１種又Ｆ１２種を各重量％で含有
   する特許請求の範囲館１項記載のローラー。