JPS5810739Y2 - 道路用ガ−ドフエンス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ガードフェンスの改良に係り、その目的とす
るところは、頑丈にして降雪地帯の道路区分に適し、し
かも万一破損した場合にも破損した部分のみを取替える
だけで簡易に補修することができるガードフェンスを提
供するにある。

ガードフェンスとは、歩道と歩道との区分、あるいは曲
線部や山間部における道路で走行車両が路外に逸脱する
ことを防止するために設けられる施設のことであって、
従来ステイール製のガードレール、ワイヤーロープを用
いたガードケーブル、鉄筋コンクリート製のオートガー
ド等が提供されている。

ところで、冬期降雪量の多い地方においては、除雪車に
よって道路上の雪を路外に押し遣るという作業が行われ
る。

ところが、このような除雪作業をする際に、上記の如き
ガードフェンスがあると、押し遺った雪が其処で阻止さ
れてそれ以上動かず、それを無理して押し遣るとガード
フェンスを破損することにならざるを得なかった。

とはいえ、豪雪地帯においては、交通確保のため除雪作
業は繰り返して行なわねばならず、これを繰り返してい
ると、路側に雪堤が形成され道幅が狭くなって来ざるを
得ない。

そこで、ガードフェンスを破壊するのを承知で雪堤を除
雪車で無理に押し遣って道幅を確保していたのである。

本考案は、豪雪地帯における前述の如き除雪事情に鑑み
てなされたもので、除雪車が雪塊や雪堤を路側へ押し付
けて来た時その押圧力を巧に利用してこれを路外へ誘導
排出してしまう機能を有するうえに、万一破損した場合
にも損壊した部分のみを簡単に取替えて元通りに補修す
ることができる画期的なガードフェンスを実現するもの
である。

即ち、本考案を図示の実施例に基づいて説明するならば
：上端に至るほど拡幅しつつ後方へ反身状に傾斜してお
り、かつそれ自体の前面には辷り上がってくる雪を上端
方へ誘導する凹状の縦皺部１３を中央部に有する一方、
左右両側縁にはその上部から下部にかけてリブ壁１２．
１２を後向きに突設してなる銅銀製の投影ガードパネル
１，１・・・・・・を、車道側に前面を向けて一定間隔
をもって配置するとともに、このように配置されて相隣
位置に並んだ前記ガードパネル１，１同士を連結部材５
によって相互に連結せしめたことを特徴とする道路用ガ
ードフェンスを提供するものである。

図示の実施例について更に注釈すると、上記ガ−ドパネ
ル１は、鋼板（例えば、一般構造用圧延銅銀５Ｓ−４１
）をプレス成形によって一体的に作製され、その際、投
影の反身形状、１１．ｌＪブ壁１２，１２、縦皺部１３
も同時に形成される。

図示例においては、縦皺部１３に加えて横皺部１４がパ
ネル１上部の左右両側に凹設されているが、これはパネ
ル上部での雪の辷り動きを左右適当に調えると同時に、
パネル自体の剛性を高めるものである。

ガードパネル１を用いてガードフェンスを構設する場合
には、第２図に示すようにガードパネル１．１・・・・
・・を車道側に前面を向けて一定間隔をもって配置する
。

この場合、ガードパネル１の道路への固定は、当該ガー
ドパネル１，１・・・・・・の下端を直接基礎コンクリ
ート２に埋設することによっても行うことができるが、
図示例においてはガードパネル１の下面に固定鈑３を設
け、この固定鈑３と基礎コンクリート２とをアンカーボ
ルト４にて緊締するという方法が採られている。

このように、アンカーボルト４にてガードパネル１を固
定する場合には、当該ガードパネルの取替が一層容易に
なる。

かくして、基礎コンクリート２上に配列固定されたガー
ドパネル１，１・・・・・・を、ステーボルトやワイヤ
ーロープ等の連結部材５で相互補完的に連結してゆくこ
とにより第２図の如きガードフェンスが出来上がるので
ある。

本考案ガードフェンスは、以上のような構成を有するの
で、これが構設されている限り除雪車によって道路上の
雪塊・雪塊を路外に排除しても、押し遣られた雪は抵抗
なくガードパネル１の縦皺部１３に沿って辷り上がり全
て当該パネル１の後方へ移動してしまって道際ギリギリ
のところまで完全に除雪できるとともに、ガードパネル
１も破損されることがないのである。

また、本考案ガードフェンスは、隣合うガードパネル１
，１を連結部材５によって順次連結してゆく構成を採っ
ているので、例えば、そのうちの一つのパネル１に自動
車等が衝突した場合においても、他のガードパネル１，
１・・・・・・が相互補完的に相支え衝撃力を分散する
ため自動車の歩道側への飛び込みも有効に防ぐことがで
き、また万一そのような事故によってガードパネル１が
破損したとしても、破損したガードパネル１のみを取り
替えるだけで簡単に補修することができ、保守費用も極
めて安価に抑えることができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案ガードフェンスの設置構造を示す横断説
明図、第２図は同縦断説明図、第３図は本考案に用いる
ガードパネルの正面図、第４図は同側面図、第５図は第
３図のＡ−Ａ線断面図、第６図は第３図のＢ−Ｂ線断面
図である。 １・・・・・・ガードパネル、１２・・・・・・リブ壁
、１３・・・・・・縦皺部、５・・・・・・連結部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端に至るほど拡幅しつつ後方へ反身状に傾斜しており
   、かつそれ自体の前面には辷り上がってくる雪を上端方
   へ誘導する凹状の縦皺部１３を中央部に有する一方、左
   右両側縁にはその上部がら下部にかけてリブ壁１２，１
   ２を後向きに突設してなる銅銀製の投影ガードパネル１
   ，１・・・・・・を、車道側に前面を向けて一定間隔を
   もって配置するとともに、こうして配置されて相隣位置
   に並んだ前記ガードパネル１，１同士を連結部材５によ
   って相互に連結せしめたことを特徴とする道路用ガード
   フェンス。