JPS5810303Y2 - コネクタハウジング - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コネクタハウジングに設けられる端子収容室
の構造に係り、樋状の端子収容室と裏面に可撓性の係止
腕を有する蓋体とを設けることにより、端子金具を端子
収容室の前方から挿入すると共に、確実に係止し得るよ
うにしたものである。

従来の端子収容室は、端子金具を後部開口端即ち電線接
続側から挿入する構造である。

そのため、前方開口端即ちコネクタハウジングの嵌合側
に突起を設け、端子金具の前方への抜出しを防止してい
る。

一方、端子金具の後方への抜出し防止にはいわゆる端子
ランス方式とケースランス方式がある。

この端子ランス方式は、端子収容室の底壁に係止溝を設
け、溝の後壁に端子金具の基板部に下向きに切起した引
掛爪を係合させるもの、またケースランス方式は、端子
収容室内に突起を有する可撓性の係止腕を設け、その突
起を前記基板部に設けた係止孔に係入させるものである
。

上記のように、端子金具を端子収容室の後部から挿入す
る方式では、その挿入に際し可成の挿入力を要し、端子
金具に予め電線を固着しておく必要がある。

また、端子う゛ンス方式では前記引掛爪の切起しが不十
分或いはへクリが生じた場合後方への抜出しを防止する
ことが出来ず、ケースランス方式では端子収容室の内部
構造が複雑となる等Ｏ欠点があった。

本考案は上記のような欠点を改善するだめになされたも
ので、樋状の端子収容室と裏面に係止腕を有する蓋体と
を設け、端子金具を端子収容室の前方開口端部から挿入
する方式をとることにより、電線及び端子金具の挿入が
容易で、端子金具′を確実に係止することが出来、しか
も端子収容室の内部構造が簡単で製作容易なコネクタハ
ウジングを提供することを目的としている。

次に実験例について説明する。

１は合成樹脂製のコネクタハウジングであり、樋状の端
子収容函２と、蓋体３とにより横取する。

端子収容函２の後部において、その両側壁内面に相対向
する衝合壁４を凸設し、前部に端子金具の電気接触部を
収容するための収容部５．後部に電線挿通部６とを区画
して形成する。

衝合壁４の前方内面にテーパ一部４ａを設け、電線ない
し端子金具の挿入を容易にする。

この端子収容函２の一側壁に、蓋体３をヒンジ等により
開閉自在に結合し、他側壁の外面に長手方向にのびる係
止溝１を凹設する。

蓋体３の裏面中央には、前記収容部５に面して前方にの
びる可撓性の係止腕８を設け、その先端内側に鉤部９を
突設する。

また、蓋体３の側線には、端子収容函２に対する枠板１
０を設け、その中間部にロック部材としての係止板１１
を突設し、係止板１１の先端には前記係止溝７と係合す
る爪１２を設ける。

なお、１３は蓋体３の枠板１０の内側に突設した挟持板
、１４は前方にテーパーを付した突起であり、前記係止
腕８の鉤部９と対向するように設ける。

１５は雌型端子金具であり、前部に電気接触部１６、後
部に電線接続部１７を有して構成され、電線接続部１７
には電線１８が固着しである。

電気接触部１６は、基板部１６ａの両側に内側に向けて
逆Ｕ字状に折曲して形成した弾性挟持腕１６ｂ。

１６ｂを有し、この弾性挟持腕１６ｂと基板部１６ａ間
に平板状の雄端子を嵌挿する構造である。

次に作用について説明する。

先ず、第１図に示すように、先端に雌型端子金具１５．
を固着した電線１８を端子収容函２に容れる。

次いで、蓋体３を閉じると、端子収容函２の側壁の上端
部が、挟持板１３と枠板１０間に嵌入し、係止板１１の
爪１２が係止溝７と係合して、蓋体３はロックされる。

蓋体３をロックした状態で、電線１８を後方に引く。

このとき、電気接触部１６の後端、即ち弾性挟持腕１６
ｂ 、 １６ｂの後端は鉤部９の前方傾斜面９ａに当接
するが、係止腕８は可撓性であるため上方に移動し、雌
型端子金具１５は円滑に端子収容函２に進入する。

この雌型端子金具１５を挿着した状態において、第２図
及び第３図に示すように、電気接触部１６はその後端が
衝合壁４の前端面に衝合し、その他端は鉤部９及び突起
１４の後端に係合し、前後抜出し不能に確実に係止され
るものである。

また、このような挿着状態において、電線１８の自重に
より、雌型端子金具１５には通常端子収容函後方に向け
て引張荷重がか＼るが、従来の端子ランスやケースラン
ス方式と異なり、強度十分な衝合壁４によって支持され
るため、端子抜出しの恐れは全くない。

以上は、雌型端子金具１５の電気接触部１６が弾性挟持
腕１６ｂを有する場合について説明したが、第４図に示
すように、電気接触部１６′を基板部１６ａの両側にＬ
字形の枠片１６ｃ、１６ｃを設け、該片１６ｃ、１６ｃ
内に折返し弾性舌片１６ｄを設けた構造としたものにも
同様に適用することができる。

また、蓋体３は端子収容函２とは分離した構造とするこ
ともできる。

本考案は以上説明したように、両側壁の後部内面に前記
電気接触部の後端が衝合する衝合壁を対向して曲設し、
後部に電線挿通部、前部に電気接触部の収容部を区画し
た樋状の端子収容函と、該端子収容函に対する蓋体ξを
備え、該蓋体の裏面前方に前記電気接触部の収容部に面
して前方にのびる可撓性の係止腕を突設すると共に、該
係止腕の先端内側に前記電気接触部の前端と係合する鉤
部を突設するように構成した。

従って、蓋体を開いた状態で、予め先端に雌型端子金具
を固着した電線を端子収容函に容れ、蓋体を閉めた後、
電線を後方へ引張ることにより端子金具を簡単に挿入し
、且つ確実に係止することができるので、多数の雌端子
金具をコネクタハウジングに迅速に収容する場合の作業
性を格段に向上させる効果を有する。

逆に、蓋体３を開くことにより、雌型端子金具と係止腕
との係合は解除されるので簡単に取出すことができる。

また、コネクタハウジングは、端子収容函とその蓋体と
に分離した構造であるから、その内部構造が簡単となり
、製作が容易となり、安価なコネクタハウジングを提供
することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案コネクタハウジングの一例を示す一部を
切欠いた斜視図、第２図はその使用状態を示す要部の断
面図、第３図は第２図のＩ−ＩＩＩ線に沿う断面図、第
４図は本考案に適用しうる雌型端子金具の他の例の説明
図である。 １・・・・・・コネクタハウジング、２・・・・・・端
子収容函、３・・・・・・蓋体、５・・・・・・電気接
触部の収容部、６・・・・・・電気挿通部、８・・・・
・・係止腕、９・・・・・・鉤部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 前部に雄端子を嵌合する電気接触部、後部に電線接続部
   を有する雌型端子金具を収容するコネクタハウジングに
   して、 両側壁の後部内面に前記電気接触部の後端が衝合する衝
   合壁を対向して凸設し、後部に電線挿通部、前部に電気
   接触部の収容部を区画した樋状の端子収容函と、該端子
   収容函に対する蓋体とを備え、該蓋体の裏面前方に前記
   電気接触部の収容部に面して前方にのびる可撓性の係止
   腕を突設すると共に、該係止腕の先端内側に前記電気接
   触部の前端と係合する前方傾斜面を有する鉤部を突設し
   １てなるコネクタハウジング。