JPS5810138A - 車両用エンジンのシリンダブロツク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は車両用エンジンのシリンダブロックに関し、特
に極度に軽量化され、燃費性能の向上が図られた往復動
エンジンのシリンダブロックに関するものである。

一般に、車両の往復動エンジンに用いられるシリンダブ
ロックは形状が極めて複雑であるために鋳造で製作され
るのが常識であって、実験的に鋼板製のシリンダブロッ
クが試作されても実用化にはほど遠いものであった。即
ちｐれらには、量産性、耐久性、均−性及びコスト等の
点で多くの問題が内在しているのみならず、単なる板金
部品の組立構造であるため剛性不足、振動特性の悪化を
避は得す、側底実用レベルに達し得なかったのである。

また、車両を軽量化して燃費を改善する目的でシリンダ
ブロックをアルミニウム鋳物とすることが試みられたの
であるが、「軽か型」車では実用とされたが、量産小型
車以上のシリンダブロックでは赦然として鋳鉄ブロック
が主流で重量が大きくなることは避けられなかった。こ
の小型車以上のシリンダブロックにＡｌ鋳物が使用され
ないの４ｔｉ、Ａｌ使用量が大きくなるためのコストア
ップ、熱膨張が大きいためのエンジン過負荷時の性能の
低下、及びボアの耐摩耗、耐久性の不足等のためである
。

本発明は、このような事情に鑑みて、飛躍的に軽量化さ
れ、且つ多量生産に適し、耐久性に富む安価な構造のシ
リンダブロックを提供することを目的とするものであっ
て、その特徴とするところは、シリンダボアを備えた本
体部を鋼板溶接構造とし、これを軽金属又Ｉｌ１合成樹
脂の成形品であるクランクケース部と結合して車両用エ
ンジンのシリンダブロックを構成することにある。

このようにすれば、過負荷、過熱に強い鋼板溶接構造と
、成形容易にして軽量な軽合金鋳物又は合成樹脂成形品
とを巧みに使いわけることにより極度に軽量化が可能と
なり、軽量化によるコスト低下と燃費性能の効果的な向
上が達成され、更に振動特性の確保も可能となるのであ
る。また、鋼板の板厚が極めて薄くできるため、冷却能
力が向上し、ひいてはエンジン性能の向上が可能となる
上、鋼板の靭性が大であるため、極薄焼結金属ライナー
や８　ｉｃ、８　ｉ３　Ｎ４　を含む鋼材部のライナー
の焼ばめも可能となり、従来鋳物製シリンダブロックを
薄肉化した場合に発生し易かった過負荷過熱時の鋳物割
れを解消し得、信頼性を一段と向上させ得るのである。

つまりシリンダブロック本体部に鉄系材料の特性をその
ま＼活かしつつシリンダブロックを軽量化し樽るため、
全体をアル／部とトランスミッションケースとを一体的
に鋳造又は成形することによりコンパクトな合理的な構
成とし得る等の優れた効果が生ずるのである。

以下、本発明にかかるシリン、ダブロックの一実施例を
示す図面に基づいて詳細に説明する。

第１図において２は水冷直列エンジンのシリンダブロッ
クであり、シリンダブロック２はシリンダボアを備えた
本体部（以下シリンダブロック本いる。

このシリンダブロック本体４は板厚３ｆｆ程度の鋼板の
深絞り（熱処理による多段絞り）加工により横断面形状
が長方形をなす有底角筒状に形成された角筒体１０とシ
リンダボアを形成する円筒体１２とを含み、円筒体１２
は角筒体１０の上面に設けられた打抜き穴に嵌合され、
嵌合面をビーム２面のそれぞれに、長手方向に沿って１
本のビード部１４が内側に突出した状態に設けられ、且
つれており、その結果、ビード部１４の上下には冷却水
通路１７が形成されている。角筒体１ｏの上面には、第
８図に示すように水穴１９とテンションボルトの穴２１
とが適数個設けられており、穴２１の下方には第４図に
示すテンションボルト螺合用の雌ねじ２３を備えたナツ
ト部材２５がそれぞれ固設されている。また角筒体１ｏ
の下端部には外向きの７ランジ１８が形成されている。

この７ランジ１８には底部材２ｏが溶接されて、角筒体
ｌＯの下向きの開口部を覆蓋している。底部材２０は、
有底角筒状にプレスにて絞られた後、パーリング加工に
より７ランジ付の円形穴が形成されたもので、この円形
穴に円筒体１２の下端部が圧入されて、部分溶接で固定
されている。そして底部材２０の上面２２は、第２図に
示すように、角筒体ｌＯの前記７ランジａ１８の下面に
設けられた突部２４に、パツキン用スペーサ２６を加圧
した状態で、スポット溶接されている。このように、シ
リンダブロック本体４が上部ではビーム溶接によって確
実な水密性を与えられている一方、下部ではパーリング
部圧入、部分溶接、及びバッキング加圧状態下のスポッ
ト溶接等が採用されたのは、下部は上部に比して高温度
とはならないので、全面溶接の必要がないためである。

一方、クランクケース部６は、軸受ハウジングＷ２８、
軸受メタル部３ｏ及びクランクケース壁部８′２等から
なり、クランクケース壁部３２の上端部においてシリン
ダブロック本体４の下部を鋳ぐるんで一体とされている
。そして、クランクケース部６は上記鋳ぐるみ部具外は
従来の鋳鉄製り５ランクク一ス部と全く同形であって、
各種の附属品を取り付けるボルト穴８４等も同様に設け
られている。

なお、油路配管はシリンダブロック２の外部に別途設け
られる。

以上詳記したように、シリンダブロック本体４を薄鋼板
の溶接構造とし、クランクケース部６をアルミニウム合
金鋳物とすることにより、従来の鋳鉄ブロックに比して
大幅に軽量化し得、燃費性能の向上が可能となる。

また同じ比強度においてＡ１合金よりコストの安い薄鋼
板の使用によってＡ　１．合金の使用量を節減し得ると
共に、高温部分であるシリンダブロックの装着部分であ
るクランクケース部６をそれらの装着に好適なＡ／合金
鋳物とし、しかも両者の結合は鋳ぐるみとして一挙に一
体化することにより軽量化と共に組付工数の低減が可能
となる。また靭性大なる鋼板の使用により極薄焼結金属
ライナーや８　ｉｏ、８　ｉ３　Ｎ４等を含む鋼材製の
ライナーの焼きばめの採用も可能となるのである。

更に、鋼板の板厚を８ｆｆ程度の薄板とし得るために、
冷却能力の大幅な向上、ひいてはエンジン性能の向上が
達成できる。壁を通しての伝熱量は壁の厚さに反比例す
るとこべから、薄鋼板はその板厚の減少分だけ伝熱量が
大となるからである。

更にまた、シリンダブロック本体４とクランクケース部
６とを鋳ぐるみ構造とすることにより、両者の結合体と
してのシリンダブロック２は優れた対振動特性を示すの
であり、所謂板金エンジンと称する従来の鋼板製ボルト
締付構造のシリンダブロックに特有の振動特性の悪化の
問題が解消される。

且つまた、前輪駆動エンジンでは、前記クランクケース
部６とトランスミッションナース本体部−（図示せず）
とを一体的に鋳造することが可能で７あり、関係装置の
構造のコンパクト化、更なる軽量化、組付けの簡易化等
が達成され得るのである。

なお、シリンダブロック本体４において各所に溶接を取
り入れたが、近時簡易ロボットが普及したことにより生
産性の悪化の虞なく、量産に適用が可能である。また、
冷却水に接する鋼板の防錆については、ステンレス鋼板
、表面に防錆皮膜が形成された防錆鋼板等を使用するか
、溶接一体化後に表面に薄層のメッキを施すことにより
対処し得る。

次にシリンダブロック本体とクランクケース部との結合
手段を異にする別の実施例を第５図及び第６図に基づい
て説明する。

本実施例においては、角筒体１０．円筒体１２及びクラ
ンクケース部４０は第１図（鋳ぐるみ部を除く）と同様
であるが、シリンダブロック本体４２とクランクケース
部４０との結合部である台部材４４が異なる。

台部材４４は第６図に示すように角筒体１０の下部の７
ランジ１８に対向する矩形の底板ｓ４６とその周囲をめ
ぐる側壁部４８とから成る有底の角筒絞り部材であり（
曲げ加工されたものでも可）、底板部４６にはバーリン
グ加工により７ランジ付円形穴４９が形成され、且つ円
筒体１２の下端部がこの円形穴４９に圧入されて部分溶
接部５０により固定されている。また１台部材４４の上
面は第２図に示す前記★施例と同様に、パツキンとして
、側壁部４８はその外面がクランクケース部４０の機械
加工された内面に密着させられ、ノッすビンにて位置決
めされて、内側より適数本のポル）５１にて締付固定さ
れている。

このように、シリンダブロック４１を構成するクランク
ケース部４０とシリンダブロック本体４２とがボルト５
１により結合されているために、本実施例では、いずれ
か一方が破損した場合に部分的な交換が可能であり、部
分的な設計変更にはいずれか一方だけを変更することで
対処し得るという互換性の特有の効果が生ずる。

次に本発明にかかるシリンダブロックの更に別の実施例
を第７図に基づいて説明する。

シリンダブロック５２はシリンダブロック本体５４とク
ランクケース部５６とから成っている。

そして、シリンダブロック本体５４は有底角筒状の角筒
体６０と、角筒体６０の開口部を覆う蓋部材６４と、シ
リンダボアを形成する円筒体６２と、シリンダブロック
本体５４をクランクケース部５６に連結するための連結
部材６６とから成っているＯ 角筒体６０は、８ｆｉ前後の薄鋼板の深絞りにより形成
され、その底部には円形穴が打ち抜かれ、更に円形穴の
周縁部がパーリング加工された後、前記円筒体６２の下
端部がそれに圧入された上、ビーム溶接により一体化さ
れている。また角筒体６０の下端外周部には、断面り字
形の連結部材６６が溶接されている。更にまた、前記蓋
部材６４にも円筒体６２を挿入し得る７ランジ付円形穴
７０が形成されており、これに円筒体６２の上端部がビ
ーム溶接部８０にてビーム溶接により、固定されている
。そして、この蓋部材６４は、角筒体６０の開口部周縁
にて外方に向けて形成された７ランジ６８に、シーム溶
接によって固定されている。

前記連結部材６６がクランクケース部５６の機械加工さ
れた内面に密着させられ、図示しないノックピンにて位
置決めされ、且つ内側より適数本のポルト５１にて締付
固定されているのは前記実施例と同様であり、蓋部材６
４に第８図に示すものと同様な水穴１９とテンションボ
ルト穴２１が適数側設けられ、′穴２１の下部にテンシ
ョンポルＦ螺会用のナツト部材２５（第４図）がそれぞ
れ固設されているのも前記実施例と同様である。

なお、上述の各実施例において、クランクケース部６．
４０．５６は入手容易なＡ１合金鋳物として説明したの
であるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものでは
なく、其他の軽合金鋳物であってもよく、また、樹脂構
造体、即ちエポキシ樹脂とガラス繊維の積層構造、或い
はエポキシ樹脂と炭酸カルシウム等からなる注型品であ
っても何等差支えないのである。

また、シリンダブロック本体４．４２．５４を薄鋼板製
として軽鳳化を高めた例を示したのであるが、これにエ
ポキシ樹脂とガラス繊維の積層被覆を施すことによって
シリンダブロック本体の振動減衰性を向上させることも
可能であり、これによってシリンダブロック本体を構成
する鋼板の厚さを一層薄くすることが可能となる。

更に、この外にも本発明の趣旨を逸脱しない範囲におい
て、当業者の知識に基づいて種々なる変形・改良を加え
得ることは言うまでもないや

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明にかかる車両用エンジンのシリンダブロ
ックの一実施例の縦断面図であり、第２図は第１図にお
ける７ランジ１８と底部材２０との結合部を示す拡大断
面図、第３図は第１図における角筒体１０の平面図、第
４図はナツト部材２５の斜視図である。第５図は本発明
の別の実施例の縦断面図、第６図は第５図におけるシリ
ンダブロック本体４２の断面斜視図、第７図は本発明の
更に別の実施例の縦断面図である。 ２．４１．５２ニジリンダブロツク ４．４２．５４　ニジリンダブロック本体６．４０．５
６１：クランフケ−文部 出願人　　トヨタ自動車工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. シリンダポアを備えた本体部を鋼板溶接構造とし、これ
   を軽金属又は合成樹脂の成形品であるクランククース部
   と結合して成る車両用エンジンのシリンダブロック。