JPH1199931A - 負圧式倍力装置 - Google Patents

負圧式倍力装置

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JPH1199931A
JPH1199931A JP9265925A JP26592597A JPH1199931A JP H1199931 A JPH1199931 A JP H1199931A JP 9265925 A JP9265925 A JP 9265925A JP 26592597 A JP26592597 A JP 26592597A JP H1199931 A JPH1199931 A JP H1199931A
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JP
Japan
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chamber
cylinder
negative pressure
valve
power piston
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JP9265925A
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English (en)
Inventor
Kaoru Tsubouchi
内 薫 坪
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動操舵制御等を備えた制動液圧制御装置に
おける前段加圧機能として適用できる自動作動可能な負
圧式倍力装置を提供すること。 【解決手段】 ハウジング2と、前室4と後室5とに分
離する可動壁3と、パワーピストン6と、入力部材8
と、コントロールバルブ13と、出力ロッド10とを備
え、出力ロッド10は第1部材101と第2部材102
とに分離可能であり、第1部材101と係合可能な補助
可動部材18と、補助可動部材18とで補助変圧室19
を形成するシリンダ部102cと、補助変圧室19を前
室4或いは大気とに選択的に連通させる電磁弁装置23
とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブレーキ力を助勢す
る負圧式倍力装置に関するものであり、特に自動車に適
用される負圧式倍力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両制動時の操作力を低減す
るための負圧式倍力装置が広く使われている。これは、
常時エンジンのインテークマニホールドに連通して負圧
が導入される定圧室と、前記定圧室と遮断され大気に連
通した状態と、前記定圧室と連通して負圧が導入された
状態とを選択する変圧室と、前記定圧室と前記変圧室と
の間の連通を断続するバキュームバルブと、前記変圧室
と大気との間の連通を断続するエアバルブとを備え、車
両のブレーキ操作部材の操作によって各々前記バキュー
ムバルブと前記エアバルブとを開閉することによって、
前記ブレーキ操作部材の操作力に応じた差圧を前記定圧
室と前記変圧室との間に設定することによって、ブレー
キ操作部材の操作力に応じて増幅されたブレーキ力を発
生するものである。
【0003】ところで近年、電気的に作動するソレノイ
ドバルブを備え、運転者のブレーキ操作部材の非操作時
においても、該ソレノイドバルブの作動によって変圧室
を大気に連通させることによって該変圧室と定圧室との
間に大きな気圧差を発生させて強大なブレーキ力を発生
させる負圧式倍力装置が知られている。例えば、特開平
5−24533号には上記した負圧式倍力装置が開示さ
れている。
【0004】一方、例えば、車両の旋回時に車両がオー
バーステアの状態となる場合、ポンプを駆動することに
よって運転者のブレーキ操作無しに旋回外側前輪にブレ
ーキ液を供給し、旋回外側前輪のブレーキ液圧を一時的
に増圧することによってオーバーステア状態から脱却す
る制動操舵制御(オーバーステア抑制制御)等を有する
車両の制動液圧装置において、ポンプがスムーズに旋回
外側前輪側にブレーキ液を供給することができるよう
に、加圧したブレーキ液をポンプに供給する前段加圧機
能が求められている。
【0005】この前段加圧機能を上記した従来の負圧式
倍力装置で行う場合、例えば、車両の旋回時に車両がオ
ーバーステアの状態となる場合、先ず、運転者のブレー
キ操作無しに、電気的にソレノイドバルブを作動させ、
このソレノイドバルブの作動によって変圧室を大気に連
通させることにより、変圧室と定圧室との間に大きな気
圧差を発生させて出力を発生させる。次いで、この負圧
式倍力装置の出力を周知のマスタシリンダにより液圧に
変換してポンプに加圧済みのブレーキ液を供給し、ポン
プはこの加圧済みのブレーキ液を吸引するとともに旋回
外側前輪側にブレーキ液を供給することが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、制動操
舵制御を有するブレーキ装置の液圧配管の構成において
は、旋回外側前輪以外の車輪はマスタシリンダに連通さ
れる様に構成されることが考えられている。即ち、従来
の負圧式倍力装置においては、ソレノイドバルブが作動
されることによって変圧室内に大気が入り切ってしまう
ために強大な出力が発生されるものであり、制動操舵制
御等において、前段加圧機能として従来の負圧式倍力装
置を作動させる場合、強大な液圧が制動操舵制御の対象
となる車輪以外の車輪にマスタシリンダから直接付与さ
れてしまい、制動操舵制御の性能を十分に発揮できない
といった虞がある。
【0007】本発明は、自動作動可能な負圧式倍力装置
において、制動操舵制御等を備えた制動液圧制御装置に
おける前段加圧機能として適用可能であって、制動操舵
制御等の制御をより有効とする負圧式倍力装置を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、内部に少なくとも一つの圧力室を形成するハウジン
グと、前記ハウジング内に前記ハウジングに対して前進
及び後退可能に設置されるとともに前記圧力室を負圧源
に連通される前室と前記負圧源および大気に選択的に連
通される後室とに分割する可動壁と、前記可動壁に結合
されたパワーピストンと、前記パワーピストンの内部に
前記パワーピストンに対して前進及び後退可能に設置さ
れ、ブレーキ操作によって移動可能な入力部材と、前記
パワーピストン内に配設され、前記入力部材の移動に応
じて前記後室を前記前室に連通する負圧弁及び前記入力
部材の移動に応じて前記後室を大気に連通する大気弁を
備えた弁機構と、前記可動壁の移動に伴った前記パワー
ピストンの推進力を装置外に出力するとともに、前方側
の第1部材と後方側の第2部材とに前後方向に分離可能
な出力部材と、前記前室内に配設されるシリンダと、前
記シリンダ内に摺動可能に配設され、前記シリンダ内に
補助変圧室を形成すると共に少なくともその一部分に可
撓性を有する部分を備えた補助可動部材と、前記補助変
圧室を前記負圧源或いは大気とに選択的に連通させる切
換手段とを備えたことを特徴とする負圧式倍力装置を構
成した。
【0009】好ましくは、前記補助可動部材は、前記シ
リンダの内周面に気密的に当接する第1環状部材と、前
記第1環状部材の中心穴を覆うとともに前記第1部材に
係合する可撓性を備えた可撓部材とを有している負圧式
倍力装置が望ましい。
【0010】好ましくは、前記出力部材は、前記シリン
ダを前記シリンダの軸方向に気密的に貫通している負圧
式倍力装置が望ましい。
【0011】好ましくは、前記可撓部材は、前記第1部
材に係合する第2環状部材を介して係合する負圧式倍力
装置が望ましい。
【0012】好ましくは、前記シリンダは、前記補助可
動部材の前記シリンダに対する前進量を所定量に規制す
るストッパを有する負圧式倍力装置が望ましい。
【0013】好ましくは、前記ハウジング内に配設さ
れ、前記第1環状部材に当接すると共に前記可動部材を
後方に付勢する付勢部材を備える負圧式倍力装置が望ま
しい。請求項1の負圧式倍力装置は、切換手段を作動
し、補助変圧室を大気と連通させることによって、補助
変圧室と前室との間に発生した気圧差を利用して補助可
動部材をシリンダ内で移動させるとともに補助可動部材
を変形させ、この補助可動部材の移動及び変形によって
第1部材を前方に移動させることにより、ブレーキ出力
を発揮させる。
【0014】請求項2の負圧式倍力装置は、請求項1の
作用に加えて、補助可動部材は、第1環状部材を介して
シリンダ内を摺動する。
【0015】請求項3の負圧式倍力装置は、請求項1又
は請求項2の作用に加えて、出力部材は、シリンダをシ
リンダの軸方向に気密的に貫通するように配設されてい
る。請求項4の負圧式倍力装置は、請求項3の作用に加
えて、可撓部材は第2環状部材を介して第1部材に係合
する請求項5の負圧式倍力装置は、請求項1〜4の何れ
か一に記載の作用に加えて、補助可動部材のシリンダ内
の前進量は、ストッパにより所定量に規制される。請求
項6の負圧式倍力装置は、請求項2〜5の何れか一に記
載の作用に加えて、付勢部材は、第1環状部材に当接し
て補助可動部材を後方に付勢する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態により
具体的に説明する。
【0017】図1は本発明の一実施の形態の負圧式倍力
装置の断面図であり、図2は図1のバルブ機構近辺の拡
大図である。図1、図2に示すように、負圧式倍力装置
1の前方にはリザーバタンク51を備えたマスタシリン
ダ52が配設されており、マスタシリンダ52には液圧
管路を介してABS(アンチロックブレーキシステ
ム)、TRC(トラクションコントロール)及び制動操
舵制御のアクチュエータ部53が接続され、アクチュエ
ータ部53には液圧管路を介して各車輪FL、FR、R
L、RRに配設されたホイールシリンダ54〜57が夫
々接続されている。負圧式倍力装置1のハウジング2内
には、その外周部を気密的に固定され、前後方向(図1
中左右方向)に移動可能な可動壁3を備えている。可動
壁3によって、ハウジング2内の圧力室は、前室4,後
室5とに互いに気密的に分離されている。前室4はイン
レット2aを介して、負圧源である図示しない車両のエ
ンジンのインテークマニホールドと連通し、常に負圧を
発生している。
【0018】ハウジング2には、その後方より樹脂材料
製のパワーピストン6が挿入され、パワーピストン6に
は可動壁3がその内周端において気密的に固定されてい
る。パワーピストン6の内部には、図示しない車両のブ
レーキ操作部材である、例えばブレーキペダルに図1に
おいてその後端にて連結された入力ロッド7が挿入され
ている。入力ロッド7は後述する入力部材8に一体的に
移動可能なように連結されている。
【0019】入力部材8は入力ロッド7からのブレーキ
操作力をリアクションディスク9に伝達する役割を果た
す。リアクションディスク9と当接した出力ロッド10
は、リアクションディスク9を介してブレーキ操作力を
受けて移動することによってマスタシリンダ52のピス
トンを作動させる。
【0020】入力ロッド7には戻しスプリング11を受
ける第1リテーナ12が固定されている。パワーピスト
ン6にはコントロールバルブ13の後端部13bを支持
する第2リテーナ14が第1リテーナ12,戻しスプリ
ング11を介して入力ロッド7から弾撥力を受けながら
固定されている。コントロールバルブ13は後端部13
bの内周において第2リテーナ14に係合しており、外
周においてはパワーピストン6との間でシール機能を発
生している。コントロールバルブ13の前端部であるシ
ール部13aを支持するリテーナと第1リテーナ12と
の間にはバルブスプリング15が介装されている。
【0021】上記構成を採ることによって、コントロー
ルバルブ13のシール部13aのエアバルブ部13aa
は入力ロッド7が非作動状態において、入力部材8の後
端に形成されたエアバルブ弁座8aと係合している。
又、入力ロッド7が作動状態においては、シール部13
aのバキュームバルブ部13abがパワーピストン6に
設けたバキュームバルブ弁座6aと係合可能となってい
る。即ち、エアバルブ部13aaとエアバルブ弁座8a
とは大気弁を構成し、バキュームバルブ部13abとバ
キューム弁座6aとは負圧弁を構成しており、コントロ
ールバルブ13、入力部材8のエアバルブ弁座8a、パ
ワーピストン6のバキュームバルブ弁座6aとは弁機構
40を構成している。
【0022】パワーピストン6に設置されたキー溝6b
にはキー16が挿入され、非作動状態でダンパ部材17
を介してハウジング2に当接している。更に、パワーピ
ストン6には、前室4と負圧弁とを連通するためのバキ
ュームパス6cと、後室5と大気弁とを連通するための
エアパス6dとが形成されている。バキュームパス6c
は、前室4に開口する前室側開口部がパワーピストン6
の前方端部に形成されており、エアパス6dの後室5に
開口する後室側開口部がパワーピストン6の側面部に形
成されている。
【0023】出力ロッド10は、前方側(図2中左側)
の第1部材101と、後方側(図2中右側)の第2部材
102とから構成されている。第2部材102は、リア
クションディスク9を収容するとともにパワーピストン
6の前端側に嵌合される有底筒状部102aと、第1部
材101に係合される係合軸部102bとを有してい
る。第1部材101は、軸部101aと、第2部材10
2係合軸部102bが挿入される係合穴101bを備え
ている。
【0024】前室4中には、出力ロッド10と同軸で、
有底筒状部102aの底部分を共有して前方で開口する
第2部材102に一体的に形成されたシリンダ部102
cが配設されている。シリンダ部102cには、補助可
動部材18がシリンダ部102c内をシリンダ部102
cの軸方向(図2中左右方向)に摺動可能に配設されて
いる。即ち、シリンダ部102cと補助可動部材18と
を、出力ロッド10が貫通する構成とされている。
【0025】補助可動部材18はシリンダ部102c内
に配設されることにより、シリンダ部102c内に補助
変圧室19を形成している。補助可動部材18は、その
外周部を形成する第1環状部材181と、第1環状部材
181の中心穴を気密的に塞ぐとともに可撓性を有する
可撓部材182とを有している。
【0026】補助可動部材18は、第1環状部材181
の外周部にシール部材181aが配設されることによ
り、シリンダ部102c内を気密的に摺動可能とされて
おり、可撓部材182の内周部分で第1部材101に気
密的に係合されている。可撓部材182は、その内周部
に第2環状部材182aを有しており、その内周部分で
第1部材101の外周部に気密的に当接するとともに、
第2環状部材182aによって第1部材101の後端部
に係合されている。
【0027】第1環状部材181と第2環状部材182
aとは、それぞれ高い剛性を備えており、可撓部材18
2は、内周部から外周部にかけて後方に開口するように
湾曲する形状を呈しており、補助可動部材18の非作動
状態においては内周端部が外周端部に比べて後方に位置
する様に構成されている。
【0028】シリンダ部102cの内周部前方側には、
補助可動部材18の前進量を所定量に規制する環状のス
トッパ102dが配設されている。
【0029】前室4内には、パワーピストン6を後方に
付勢するリタンスプリング20が配設されている。リタ
ンスプリング20は、その前端部がハウジング2の前方
内面部に当接され、その後端部がシリンダ部102cの
前方部分に当接され、出力ロッド10の第2部材102
とリアクションディスク9とを介してパワーピストン6
を後方に付勢している。
【0030】更に、前室4内には、補助可動部材18を
後方に付勢するリタンスプリング21が配設されてい
る。リタンスプリング21は、その前端部がハウジング
2の前方内面部に当接され、その後端部が補助可動部材
18の第1環状部材181の前面に当接されている。
【0031】後端においてシリンダ部102cに形成さ
れた補助変圧室19に連通する導入口102eに気密的
に連結した導入路としての空気路22は、前室4を通
り、その前端において後述する電磁弁装置23と気密的
に係合している。即ち、空気路22は電磁弁装置23に
連通している。
【0032】図3は、図1の電磁弁装置23の拡大図で
ある。図2及び図3に示すように、負圧式倍力装置1の
補助変圧室19を選択的に負圧源或いは大気とに接続す
る切換手段としての電磁弁装置23は、シール部材24
を介してハウジング2の前面と気密的に係合している。
電磁弁装置23はその内部に、前室4に連通した定圧ポ
ート23a、クリーナ部材25を有する大気導入用エア
クリーナ26に連通した大気ポート23b、空気路22
と接続した変圧ポート23c、前室4と補助変圧室19
とを連通及び遮断する定圧弁座23d、大気と補助変圧
室19とを連通及び遮断する大気弁座23e、先端部に
弁体であるバルブ23fを備えた弁体部23g、固定コ
ア23h、可動コア23i、固定コア23hを貫通しそ
の前端側で可動コア23iに当接可能とされるロッド部
23jと、固定コア23hと可動コア23iとの外周を
覆うように配設されるソレノイド23kとを有してい
る。電磁弁装置23は、電磁弁装置23を介して空気路
22へ流入する大気の流入用で電磁弁装置23の外周を
迂回する大気流入路を形成する大気導入用エアクリーナ
26をその外周部に備えている。大気導入用エアクリー
ナ26は、図示しないチューブを介して不図示の車両内
部空間に連通している。
【0033】可動コア23iひいてはロッド部23jと
隔壁との間に、可動コア23iを固定コア23hから離
間させる方向であってロッド部23jを弁体部23gか
ら離間させる方向(図3中左方)に付勢するスプリング
23lが配設されている。
【0034】ソレノイド23kはターミナル23mによ
って図示しない車両の電源と接続され、図示しない車両
のコントローラによって前記電源より電力が供給され作
動される。
【0035】弁体部23gは、スプリング23nによっ
て図3中において左方に付勢され、バルブ23fが定圧
弁座23dから離間されるとともに大気弁座23eに当
接されている。又、ロッド部23jと弁体部23gは図
3に示す電磁弁装置23の非作動状態では非当接とされ
ている。
【0036】この状態においては、バルブ23fが定圧
弁座23dと非係合状態となっているため、補助変圧室
19は、空気路22の内部、変圧ポート23c、バルブ
23fと定圧弁座23dとの隙間、および定圧ポート2
3aとを介して前室4、ひいては負圧源に連通してい
る。
【0037】一方、前記したように図示しない車両のコ
ントローラによってソレノイド23kに電源より電力が
供給されると、ソレノイド23kは可動コア23iを固
定コア23hに吸引作動し、可動コア23iが固定コア
23hに向かって(図3中右方)摺動するため、可動コ
ア23iがロッド部23jを押圧するとともに可動コア
23iとロッド部23jとが一体的に図3中右方に向か
って移動する。
【0038】可動コア23iにより付勢されたロッド部
23jの後端部が弁体部23gの前端部に当接するとと
もに、ロッド部23jは弁体部23gを後方(図3中右
方)に向けて押圧し、バルブ23fが定圧弁座23dに
当接し、且つ、バルブ23fと大気弁座23eとが非係
合状態となる。
【0039】従って、補助変圧室19には、空気路22
の内部,変圧ポート23c,バルブ23fと大気弁座2
3eとの隙間、連通孔23o、大気ポート23b、大気
導入用エアクリーナ26とを介して、不図示の車両内部
空間から大気が導入される。図1のアクチュエータ部5
3は、その内部に、ブレーキ液が流動する液圧管路と、
液圧管路においてブレーキ液の流動を遮断する電磁弁装
置と、ブレーキ液が貯溜されるリザーバと、ブレーキ液
を吸引吐出するポンプユニットと、電磁弁装置やポンプ
ユニット等を制御する電子制御装置(ECU)等を備え
ている。
【0040】以下に、負圧式倍力装置1の作動について
説明する。図4は、縦軸はブレーキ出力を表し、横軸は
ブレーキ操作力を表した負圧式倍力装置1の特性線図で
ある。図1〜図4に示すように、運転者が図示しない車
両のブレーキ操作部材を操作していない初期状態におい
ては、コントロールバルブ13のシール部13aのエア
バルブ部13aaは入力部材8のエアバルブ弁座8aと
係合状態、又、シール部13aのバキュームバルブ部1
3abはパワーピストン6のバキュームバルブ弁座6a
とは非係合状態にあるため、後室5は、エアパス6d、
バキュームバルブ部13abとバキュームバルブ弁座6
aとの隙間、バキュームパス6c、可動壁3とシリンダ
部102cの外周部との間の空間、前室4、及びインレ
ット2aを介して負圧源である図示しない車両のエンジ
ンのインテークマニホールドと連通している。
【0041】運転者により、車両のブレーキ操作部材で
ある、例えばブレーキペダルが操作されると、これと連
結した入力ロッド7が入力を受けて前方に移動する。従
って、入力ロッド7に固定された入力部材8も入力ロッ
ド7と一体となって前方に移動する。
【0042】入力部材8の移動によって、コントロール
バルブ13ひいてはシール部13aもバルブスプリング
15の付勢力によって入力部材8と共に前方に移動し、
やがてシール部13aのバキュームバルブ部13abが
パワーピストン6のバキュームバルブ弁座6aに当接し
て、後室5は前室4と遮断されるため車両の負圧源との
連通も断たれる。
【0043】更に入力部材8が前方に移動すると、シー
ル部13aのエアバルブ部13aaと入力部材8のエア
バルブ弁座8aとの係合が解消されて、後室5が大気と
連通する。従って、後室5への大気の流入によって、前
室4と後室5との間に気圧差が発生するため、この気圧
差による荷重を受けた可動壁3とこれに連結されたパワ
ーピストン6が、リアクションディスク9を介して出力
ロッド10の第2部材102を前方に押圧する。
【0044】第2部材102が前方に押圧移動されるこ
とにより、第2部材102の係合軸部102bの段差部
分102fが補助可動部材18の第2環状部材182a
及び補助可動部材18に結合している第1部材101を
前方に押圧する。即ち、可動壁3及びパワーピストン6
は出力ロッド10に増幅された入力を出力することにな
る。
【0045】出力ロッド10にパワーピストン6の推進
力が出力され、出力ロッド10が前方に移動されるとマ
スタシリンダ52のピストンが押圧されて、ブレーキ液
がアクチュエータ部53を介してホイールシリンダ54
〜57に流出し車両の各ホイールFL、FR、RL、R
Rに制動力が付与される。
【0046】これ以降は、リアクションディスク9か
ら、入力部材8を介して入力ロッド7が受ける反力によ
って、シール部13aのエアバルブ部13aaと入力部
材8のエアバルブ弁座8aが、シール部13aのバキュ
ームバルブ部13abとパワーピストン6のバキューム
バルブ弁座6aとが選択的に係合して、入力ロッド7に
加えられた運転者の入力に応じて、負圧式倍力装置1の
助勢力が制御される。
【0047】パワーピストン6の推進力による反力と、
ブレーキペダルを操作することによって発生し、入力部
材8に伝達された入力はリアクションディスク9に加え
られバランスする。
【0048】この状態においては、ソレノイド23kが
非作動状態であるため、補助変圧室19は前室4と連通
しており、補助可動部材18の前後において気圧差がな
く、補助可動部材18は非作動状態となっている。この
時の入力ロッド7に働くブレーキ操作力と、出力ロッド
10に働くブレーキ出力との関係は図4において線図A
にて示される。
【0049】例えば、車両の左旋回時に車両がオーバー
ステアの状態となったことをアクチュエータ部53のE
CUが検知すると、運転者のブレーキ操作無しに、アク
チュエータ部53のポンプユニットから旋回外側前輪、
即ち、右側前輪FRにブレーキ液圧を付与する周知の制
動操舵制御(オーバーステア抑制制御)の作動が開始さ
れる。
【0050】アクチュエータ部53において制動操舵制
御の作動が開始される一方で、電源からソレノイド23
kに対して電力を供給し、負圧式倍力装置1の通常出力
以上の出力を発揮させる自動作動も開始される。
【0051】電力の供給を受けたソレノイド23kは電
磁力を発生させて、可動コア23iをスプリング23
l、23nの付勢力に抗して後方に移動させる。
【0052】前述したように、可動コア23iの移動に
よって補助変圧室19に大気が導入されるため、補助可
動部材18の前後において気圧差が発生し、補助可動部
材18がシリンダ部102c内を摺動しつつ前方に移動
される。
【0053】補助可動部材18が移動することによっ
て、補助可動部材18に結合されている出力ロッド10
の第1部材101のみが前方に移動される。
【0054】補助可動部材18の第1環状部材181の
シリンダ部102c内での前進量は、第1環状部材18
1がストッパ102dに当接されることによって所定量
に規制される。第1環状部材181がストッパ102d
に当接された後は、可撓部材182の特に内周部分が前
室4と補助変圧室19との気圧差によって前方に張り出
され、この可撓部材182の張り出しによって第1部材
101が更に前方に移動されることになる。
【0055】第1部材101に前室4と補助変圧室19
との差圧による荷重が付与され、第1部材101が前方
に移動されると、マスタシリンダ52のピストンが押圧
されて、負圧式倍力装置1によって加圧されたブレーキ
液がマスタシリンダ52からアクチュエータ部53のポ
ンプユニット及び非制動操舵制御車輪FL、FR、RR
の各ホイールシリンダ54、56、57に向けて付与さ
れる。
【0056】アクチュエータ部53のポンプユニット
は、この負圧式倍力装置1によって加圧されたブレーキ
液を吸引すると共に右側前輪FRのホイールシリンダ5
5に向けてブレーキ液を吐出する。従って、右側前輪F
Rに制動力が付与されることになる。
【0057】この時の負圧式倍力装置1における入力ロ
ッド7に働く入力と、第1部材101に働く出力との関
係は図4において点Pにて示される。即ち、負圧式倍力
装置1は、入力0の状態で出力Pを出力することにな
る。
【0058】補助可動部材18の移動量は、好ましく
は、制動操舵制御でアクチュエータ部53のポンプユニ
ットがブレーキ系への加圧供給に必要なブレーキフルー
ド供給量から決定される。又、ABS機能を有するブレ
ーキ装置を流用して制動操舵制御を付加し、且つ、制動
操舵制御の際にポンプユニットがマスタシリンダからブ
レーキ液を吸引して制御対象車輪に向けてブレーキ液を
吐出する構成において、このポンプユニットの前段加圧
機能として必要な圧力から決定される。一例としては、
補助可動壁19の移動量は5〜15mmで、出力Pによ
るブレーキ液の加圧力は3〜10kg/cm2 である。
本発明においては、シリンダ部102cの径の大きさを
適宜設定することにより、これらの必要圧力を供給し得
るものであり、図4における点Pでの出力は制動操舵制
御のポンプ作動に対して前段加圧機能に相応しい出力値
となる。
【0059】従って、制動操舵制御の作動開始時におい
ては、負圧式倍力装置1の自動作動により加圧されたブ
レーキ液がマスタシリンダ52からアクチュエータ部5
3のポンプユニットへ吸入されることによって、ポンプ
ユニットの吸入吐出作動をよりスムーズにでき、ひいて
は、旋回外側前輪のブレーキ液圧をスムーズに増圧する
ことができる。又、非制御車輪FL、RL、RRに付与
される液圧は小さなものであることから、制動操舵制御
に関して何ら支障を与えるものではない。
【0060】制動操舵制御の作動の結果、旋回外側前輪
のブレーキ液圧を一時的に増圧することにより、車両の
オーバーステア状態を回避することができる。
【0061】この制動操舵制御の作動の際には、負圧式
倍力装置1の自動作動は、制動操舵制御において前段加
圧機能を行っていることになるものである。
【0062】制動操舵制御が解除されたことをアクチュ
エータ部53のマイクロコンピュータが検知すると、電
源からソレノイド23kへの電力の供給を停止するた
め、ソレノイド23kはもはや可動コア23iへの電磁
力を発生せず、可動コア23iはロッド部23jを介し
たスプリング23lの付勢力によって前方に戻される。
加えて、弁体部23gがスプリング23nの付勢力によ
って前方に付勢され、バルブ23fが定圧弁座23dか
ら離間されるとともに大気弁座23eに当接されること
になる。
【0063】可動コア23iと弁体部23gの前方への
移動によって、補助変圧室19は大気と遮断されて再び
前室4と連通し、補助可動部材18はリタンスプリング
21により後方に押し戻される。即ち、負圧式倍力装置
1の前段加圧作動が終了される。
【0064】例えば制動操舵制御中において、運転者に
よりブレーキペダルが操作されると、これと連結した入
力ロッド7が入力を受けて前方に移動する。従って、入
力ロッド7に固定された入力部材8も入力ロッド7と一
体となって前方に移動する。入力部材8の移動によっ
て、コントロールバルブ13ひいてはシール部13aも
バルブスプリング15の付勢力によって入力部材8と共
に前方に移動し、やがてシール部13aのバキュームバ
ルブ部13abがパワーピストン6のバキュームバルブ
弁座6aに当接して、後室5は前室4と遮断されるため
車両の負圧源との連通も断たれる。
【0065】更に入力部材8が前方に移動すると、シー
ル部13aのエアバルブ部13aaと入力部材8のエア
バルブ弁座8aとの係合が解消されて、後室5が大気と
連通する。従って、後室5への大気の流入によって、前
室4と後室5との間に気圧差が発生するため、この気圧
差による荷重を受けた可動壁3とこれに連結されたパワ
ーピストン6が、リアクションディスク9を介して出力
ロッド10の第2部材102を前方に押圧する。
【0066】制動操舵制御中であることから、出力ロッ
ド10の第1部材101はパワーピストン6及び第2部
材102に対して所定量前方に移動している。従って、
パワーピストン6及び第2部材102の移動当初におい
ては、第2部材102の係合軸部102bの段差部分1
02fと補助可動部材18の第2環状部材182a及び
第1部材101とが当接することはなく、パワーピスト
ン6及び第2部材102がハウジング2に対して所定量
前進した際に、段差部分102fが第2環状部材182
及び補助可動部材18に結合している第1部材101に
当接することになる。第2部材102と第1部材101
との当接後は、前述した通常のブレーキ作動となる。
【0067】第1部材101と第2部材102とが当接
することによって出力ロッド10は前進し、その出力ロ
ッド10の前進の程度により、補助変圧室18と定圧室
4との気圧差を受けて前方に張り出されている補助可動
部材18がハウジング2の内側前面に当接することが考
えられる。この補助可動部材18がハウジング2に当接
する場合、前方に張り出されている補助可動部材18の
可撓部分182がハウジング2と当接することにより後
方に押圧付勢されて変形することから、出力ロッド1
0、ひいては、パワーピストン6の移動の妨げにはなる
ことはない。
【0068】上記した実施の形態にあるように、本発明
の負圧式倍力装置1によれば、補助可動部材18、或い
は、シリンダ部102cの有効径が、制動操舵制御にお
ける前段加圧機能に適した出力が発生されるように設定
されていることから、制動操舵制御における前段加圧機
能に適用可能な負圧式倍力装置であることは言うまでも
なく、制動操舵制御においてマスタシリンダ52を介し
て負圧式倍力装置1から制動操舵制御の対象車輪以外の
車輪に付与される液圧は、従来の負圧式倍力装置が最大
助成力を発揮して大きな液圧が付与されているのに対し
て、前段加圧機能に適した液圧であって液圧としては大
きいものでないことから、制動操舵制御の性能を十分に
発揮できるものである。
【0069】従って、自動作動可能な負圧式倍力装置に
おいて、制動操舵制御等を備えた制動液圧制御装置にお
ける前段加圧機能として適用可能であって、制動操舵制
御等の制御をより有効とする負圧式倍力装置を提供する
ことを可能としている。
【0070】更に、シリンダ部102cの径を適宜設定
することにより、補助可動部材18の移動に伴う装置1
の出力量を容易に設定することが可能とされている。
【0071】更に、補助可動部材18は第1環状部材1
81を備えていることにより、シリンダ102c内の摺
動をよりスムーズなものとすることを可能とし、リタン
スプリング21からの付勢力を確実に受けることを可能
としている。
【0072】更に、補助可動部材18は可撓部材182
を有していることから、第1部材101の前進量を、第
1環状部材181のシリンダ部102c内での移動量と
可撓部材182の変形量との和とすることにより、シリ
ンダ部102cの軸方向長さを増大することなく第1部
材101の前進量を増大させることを可能としている。
加えて、シリンダ部102cの軸方向長さを増大する必
要が無いことから、ハウジング2、ひいては負圧式倍力
装置1の大型化を招くことなく、装置1の小型化を可能
としている。
【0073】更に、シリンダ部102cにはストッパ1
02dが配設されていることにより、補助可動部材18
のシリンダ部102cからの脱落を防止している。
【0074】更に、可撓部材182は第2環状部材18
2aを介して第1部材101に係合されていることによ
り、補助可動部材18の推進力を確実に第1部材101
に伝達することを可能としている。
【0075】更に、シリンダ部102cが前室4内に出
力ロッド10と同軸に配設されていることから、負圧式
倍力装置1の小型化を図るとともに、負圧式倍力装置1
の組付けスペースの有効利用を図ることを可能としてい
る。
【0076】更に、可撓部材182が後方に開口する様
にその内周から外周にかけて湾曲する形状を呈している
ことから、より変形量を増大することを可能とするとと
もに、第1部材101の前進量を増大することを可能と
している。
【0077】本実施の形態においては、制動操舵制御を
有する制動液圧回路において本発明の負圧式倍力装置を
適用したが、特にこの構成に限定するものでないことは
言うまでもなく、前段加圧機能を要求するあらゆる制動
液圧回路においても適用可能である。例えば、車両の発
進時において、車輪に過大な駆動力が掛かり駆動輪が路
面をスリップする場合、運転者のブレーキ操作無しに、
スリップしている駆動輪側にポンプ装置を駆動すること
によって制動力を付与し、ブレーキ液圧を一時的に増圧
することによってスリップしている車輪を路面にグリッ
プさせ有効に車輪を加速させるトラクションコントロー
ルシステム等を有する車両の制動液圧装置において、本
発明を実施した場合、よりスムーズにスリップしている
駆動輪側に制動力を付与するべくブレーキ液を供給する
ことが可能となる。
【0078】又、本実施の形態においては、電磁弁装置
23は前室4を介して負圧源に連通されているが、特に
この構成に限定されるものではなく、例えば、電磁弁装
置が直接的に負圧源に連通される本発明の負圧式倍力装
置においても同様の作用効果が得られる。
【0079】又、本実施の形態においては、負圧式倍力
装置1の電磁弁装置23の作動に伴う自動作動は、制動
操舵制御における前段加圧機能として用いられている
が、特にこの構成に限定されるものではなく、例えば、
車両前方を走行する車両との車間距離が所定距離よりも
短くなり、図示しない車両のコントローラが例えば、車
両前方部分に取り付けられた不図示の車間距離センサに
よって検出された値を基にして、自動ブレーキが必要で
あることを判断する方法等で、自動ブレーキの必要性を
判断した時、運転者のブレーキ操作とは別に電源からソ
レノイド23kに対して電力を供給し、負圧式倍力装置
1に通常出力以上の出力を発揮させる自動ブレーキ機能
として用いられることができる。
【0080】又、本実施の形態においては、シリンダ部
102cが第2部材102の一部として一体的に形成さ
れているが、特にこの構成に限定されるものではなく、
例えば、シリンダと第2部材とが別体で構成された本発
明の負圧式倍力装置においても同様の作用効果が得られ
る。
【0081】又、本実施の形態においては、可撓部材1
82は内周から外周にかけて後方に開口する様に湾曲す
る形状を呈しているが、特にこの構成に限定するもので
はなく、例えば、円盤状を呈する可撓部材を備えた本発
明の負圧式倍力装置においても同様の作用効果が得られ
る。
【0082】又、本実施の形態においては、シングル型
負圧式倍力装置を構成したが、特にこの構成に限定され
るものではなく、例えば、タンデム型の負圧式倍力装置
として構成した本発明の負圧式倍力装置においても同様
の作用効果が得られる。
【0083】以上、本発明を上記実施の態様に則して説
明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものであ
る。
【0084】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、補助可動部
材、又は、シリンダの有効径が、制動操舵制御システム
等を備えた制動液圧制御装置における前段加圧機能に適
した出力が発生されるように設定されていることから、
制動操舵制御システム等における前段加圧機能に適用可
能な負圧式倍力装置とすることができる。
【0085】更に、負圧式倍力装置の小型化を可能とし
ている。
【0086】従って、自動作動可能な負圧式倍力装置に
おいて、制動操舵制御システム等における前段加圧機能
として適用可能であって、制動操舵制御等の制御をより
有効とする負圧式倍力装置を提供することを可能として
いる。
【0087】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、補助可動部材のシリンダ内での摺動を
よりスムーズなものとすることを可能としている。
【0088】請求項3の発明によれば、請求項1又は請
求項2の発明の効果に加えて、負圧式倍力装置の小型化
を可能としている。
【0089】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
の効果に加えて、補助可動部材の推進力をより確実に第
1部材に伝達することを可能としている。
【0090】請求項5の発明によれば、請求項1〜4の
いずれか一に記載の発明の効果に加えて、補助可動部材
のシリンダからの脱落を防止している。
【0091】請求項6の発明によれば、請求項2〜5の
発明の効果に加えて、付勢手段の付勢力の補助可動部材
への伝達をより確実なものとしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の負圧式倍力装置1の断面図。
【図2】図1の出力ロッド10の近辺部拡大図。
【図3】図1の電磁弁装置23の拡大図。
【図4】実施の形態の負圧式倍力装置1の特性線図。
【符号の説明】
1 負圧式倍力装置 2 ハウジング 3 可動壁 4 前室 5 後室 6 パワーピストン 6a バキューム
バルブ弁座 7 入力ロッド 8 入力部材 8a エアバルブ
弁座 10 出力ロッド 101 第1部材 102 第2部
材 102c シリンダ 102d スト
ッパ 13 コントロールバルブ 13aa エアバルブ部 13ab バキ
ュームバルブ部 18 補助可動部材 181 第1環状部材 182 可撓部
材 182a 第2環状部材 19 補助変圧室 21 リタンスプリング 22 空気路 23 電磁弁装置 40 弁機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に少なくとも一つの圧力室を形成す
    るハウジングと、 前記ハウジング内に前記ハウジングに対して前進及び後
    退可能に設置されるとともに前記圧力室を負圧源に連通
    される前室と前記負圧源および大気に選択的に連通され
    る後室とに分割する可動壁と、 前記可動壁に結合されたパワーピストンと、 前記パワーピストンの内部に前記パワーピストンに対し
    て前進及び後退可能に設置され、ブレーキ操作によって
    移動可能な入力部材と、 前記パワーピストン内に配設され、前記入力部材の移動
    に応じて前記後室を前記前室に連通する負圧弁及び前記
    入力部材の移動に応じて前記後室を大気に連通する大気
    弁を備えた弁機構と、 前記可動壁の移動に伴った前記パワーピストンの推進力
    を装置外に出力するとともに、前方側の第1部材と後方
    側の第2部材とに前後方向に分離可能な出力部材と、 前記前室内に配設されるシリンダと、 前記シリンダ内に摺動可能に配設され、前記シリンダ内
    に補助変圧室を形成すると共に少なくともその一部分に
    可撓性を有する部分を備え、前記第1部材に係合可能な
    補助可動部材と、 前記補助変圧室を前記負圧源或いは大気とに選択的に連
    通させる切換手段と、を備えたことを特徴とする負圧式
    倍力装置。
  2. 【請求項2】 前記補助可動部材は、前記シリンダの内
    周面に気密的に当接する第1環状部材と、前記第1環状
    部材の中心穴を覆うとともに前記第1部材に係合する可
    撓性を備えた可撓部材とを有している請求項1の負圧式
    倍力装置。
  3. 【請求項3】 前記出力部材は、前記シリンダを前記シ
    リンダの軸方向に気密的に貫通している請求項1又は請
    求項2の負圧式倍力装置。
  4. 【請求項4】 前記可撓部材は、前記第1部材に係合す
    る第2環状部材を介して係合する請求項3の負圧式倍力
    装置。
  5. 【請求項5】 前記シリンダは、前記補助可動部材の前
    記シリンダに対する前進量を所定量に規制するストッパ
    を有する請求項1〜4の何れか一に記載の負圧式倍力装
    置。
  6. 【請求項6】 前記ハウジング内に配設され、前記第1
    環状部材に当接すると共に前記補助可動部材を後方に付
    勢する付勢部材を備える請求項2〜5の何れか一に記載
    の負圧式倍力装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020025418A (ko) * 2000-09-29 2002-04-04 밍 루 차량용 부스터

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KR20020025418A (ko) * 2000-09-29 2002-04-04 밍 루 차량용 부스터

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