JPH1199849A - 運転行動パターン認識装置 - Google Patents
運転行動パターン認識装置Info
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Abstract
運転行動パターン認識装置を提供すること。 【解決手段】 運転操作量から隠れマルコフモデルによ
って運転行動パターンを認識する際に、認識対象である
運転行動パターン毎に特定の運転操作量を設定し、その
運転操作量が所定の条件を満たした場合に認識開始及び
終了判定を行うようにする。
Description
識装置、より具体的には、隠れマルコフモデル(以下、
HMMと称する)を利用して、運転者の運転操作量や車
両状態量から、現在行っている、あるいは、今から行お
うとしている「右左折」や「減速」などの運転行動パタ
ーンを認識する運転行動パターン認識装置に関する。
は、米国の日産リサーチアンドデベロップメント社、ケ
ンブリッジベーシックリサーチにおける研究があげられ
る。ここでは、HMMを用いて、運転操作量と車速等の
簡単な車両状態量から運転者の運転意図を認識する手法
の研究を行っていることが、インターネット等により紹
介されている。この研究は、HMMの観測データとし
て、ハンドル角度、アクセル、ブレーキ操作量の運転操
作量と、車速データを用い、あらかじめ学習された「右
折」、「左折」、「車線変更」、「追い越し」、「停
止」、「何もしない」の6つの運転行動モデルのうちど
れを行おうとしているかを認識する研究である。
例えば、車両に搭載された各種の警報装置やナビゲーシ
ョンシステム等の情報提供装置に付加することによっ
て、行おうとしている運転行動にまったく関係の無い警
報や情報を、運転者に提供しないようにすることが可能
になり、運転者の煩わしさを低減できることが期待され
ている。
れている時系列データのパターン認識手法であり、有限
状態間の遷移確率、各状態から観測データが出力される
確率などを用いて、入力されたデータからモデルで出力
される尤度(出力確率)を算出し、モデル間の尤度の比
較に基づいてパターン認識を行う手法である。
HMMであり、S1 ,S2 ,S3 は各状態を、矢印で示
されるaijは状態iからjへの遷移確率を、bi (Y)
は状態iにおいて観測データYが観測される確率を、そ
れぞれ示す。これを時系列パターン認識に用いる場合、
認識させたいパターンにおける観測データを元に事前に
モデルの学習を行った後、学習済みのモデルに観測デー
タを入力することにより、各モデルの出力確率を算出
し、もっとも出力確率の高いモデルを認識結果とするも
のである。
うな従来の運転行動パターン認識装置にあっては、以下
のような問題点があった。前記研究では、認識を実行す
るための時系列データとして、あらかじめ取得しておい
た運転操作量データを切り出して使用しており、認識開
始及び認識終了の判断は、与えられた時系列データファ
イルの始まりと終わりによって決定される。しかし、こ
の技術を、例えば車両用警報装置に適用するために、連
続的かつリアルタイムに認識処理を行わせるためには、
自動的に認識開始及び認識終了を判断する手段が必要と
なる。
進んでいる音声認識技術においては、入力される時系列
データが音声のみの1種類のデータであり、かつ、音声
言語の認識においては、文節の切れ目や文の終わり等、
無音声部分が存在するため、認識開始及び認識終了の判
断は比較的容易であった。つまり、音声データがゼロで
なくなったことを認識開始の判断基準とし、ゼロに戻っ
たことを認識終了の判断基準とすることで、HMMによ
る音声認識が容易に可能となる。
置に適用する場合には、運転行動は複数の機器(アクセ
ルペダル、ブレーキペダル、ハンドル等)を操作して行
われるため、複数の操作量を入力する必要があり、運転
行動は長時間連続的に行われ、かつ、基本的には切れ目
が存在しないため、認識開始及び認識終了を判断する手
段を設けることが必要不可欠となるが、従来の研究はい
まだ実用化レベルの研究には至っておらず、このような
認識開始及び終了判定手段については解決されていなか
った。
周期において認識開始であると判断し、全ての認識処理
を実行することも可能であるが、そのためには可能性の
ある全ての条件での認識処理を行うこととなるため、計
算処理量が膨大になることとなり、実際の車載装置の適
用を考えた場合現実的ではない。また、認識終了を判定
しないと、例えば連続して実施される複合的な運転行動
(左折直後に停止する等)を行った場合に、先に行った
運転行動は比較的精度良く認識可能であるが、続けて行
った運転行動を別の運転行動であるとして、区別して認
識することができない。
してなされたもので、運転操作量から隠れマルコフモデ
ルによって運転行動パターンを認識する際に、認識対象
である運転行動パターン毎に特定の運転操作量を設定
し、その運転操作量が所定の条件を満たした場合に認識
開始及び終了判定を行うようにすることにより、上記問
題点を解決することを目的としている。
めに、請求項1に記載の発明は、複数の運転操作量を入
力し、あらかじめ学習した複数の運転行動パターンのう
ち何れに合致しているかを認識する運転行動パターン認
識装置において、運転行動パターン毎に特定の運転操作
量を設定し、その運転操作量が所定の条件を満たすこと
により、認識を開始する構成とする。
転操作量を入力し、あらかじめ学習した複数の運転行動
パターンのうち何れに合致しているかを認識する運転行
動パターン認識装置において、運転行動パターン毎に特
定の運転操作量を設定し、その運転操作量が所定の条件
を満たすことにより、認識を終了する構成とする。
1または2に記載の運転行動パターン認識装置におい
て、運転行動パターンを認識する手法として、隠れマル
コフモデル(HMM)を用いたパターン認識手法を用い
る構成とする。
ーン認識装置の実施の形態を添付図面を参照して詳細に
説明する。本実施の形態は、本発明による運転行動パタ
ーン認識装置を、ナビゲーションシステムの付加情報手
段として適用した場合の例である。なお、図1は本発明
による運転行動パターン認識装置の一実施の形態のシス
テムブロック図、図2は作用を説明するためのフローチ
ャート、図3及び図4は作用を説明するための説明図、
図5は隠れマルコフモデルを説明するための概念図であ
る。
者の運転操作量を計測するセンサとして、操舵角センサ
101、アクセルセンサ102、ブレーキセンサ10
3、及び、車速センサ104を有している。これらセン
サの出力値は、運転行動パターン認識装置111に入力
される。
らの入力から現在の運転行動パターンを推定し、その結
果をナビゲーションシステム121へと出力する。
行動パターン認識装置111からの運転行動パターン認
識結果を受けて、現在の運転行動パターンに不必要な情
報は提供を停止する等の制御を行う。
MMを用いた時系列データパターン認識では、あらかじ
め学習させておいた複数のデータパターンから最も一致
度合いが高いパターンを認識結果として出力する。今回
の運転行動パターン認識装置111では、あらかじめ学
習させたモデルを使用し、運転操作量データを入力する
ことによって、6つの運転行動パターンのうち、最も当
てはまるのはどのパターンかを推定する。
「左折」、「車線変更」、「追い越し」、「停止」、
「何もしない」であり、このうち「何もしない」パター
ンは他の5つのパターンに当てはまらない運転行動パタ
ーンを全て包含するので、残りの5つのパターンについ
て、5つのモデルを作成する。各運転行動パターンに合
致するような条件で取得した運転操作量データを用い
て、あらかじめ各モデルを学習させる。
分けたが、もっと小さく分けてパターン数を増やすこと
により、より正確な判断を行ってもよいし、複数のパタ
ーンの中でほぼ同じような操作量になると思われるパタ
ーンについては、一つのパターンとして扱うことにより
処理内容を簡略化することが可能である。
処理内容を詳細に説明する。このフローは、運転行動パ
ターン認識装置111における処理の内容を示したもの
である。
(図1参照)の各種センサから、運転操作量及び車両状
態量を読み込む。
は、推定対象であるパターンのモデル毎に実施される処
理であり、この運転操作推定ルーチンが一度実行される
間にモデルの個数回(5回)だけ実行される。
て認識開始状態にあるかどうかを判定する。ここでの判
定基準を、図3に示す。ここでは、各モデルに特有な運
転操作量を用い、その運転操作量が基準状態になったこ
とを判別してそのモデルに関する認識を開始する。認識
を開始しない場合には、そのモデルの出力確率はゼロで
あるとして、そのモデルについての計算処理を行わな
い。このように処理することにより、現在の運転状況に
不必要な計算処理を省くことが可能となり、計算時間の
短縮の効果が得られる。
合、ステップS203では、現在及び所定回数以前まで
の運転操作量、車両状態量のデータを各運転行動モデル
へと入力する。
と過去の出力確率等を元に、各モデルにおいて今回の出
力確率が算出される。すべてのモデルについてこれらの
処理が実行され、ステップS205で全モデルについて
終了したと判断されたら、ステップS206以降の処理
へと進む。
確率を比較し、最大の出力確率を算出したモデルを求め
る。ここでは、5つのモデルからの出力確率の値を相互
に比較し、最も大きな値を示すモデルが選択されるが、
その最大出力確率が所定値以下の場合には、これらの何
れにも当てはまらないとして、「何もしない」運転行動
パターンが選択される。これにより、6つのパターンの
うち、現在の運転操作がどのパターンに当てはまるのか
が認識される。
了判定を行う。ここでの判定基準を、図4に示す。ここ
では、各モデルに特有な運転操作量を用い、その運転操
作量が基準状態になったことを判別する。
処理のために、今回の運転操作量をメモリし、ステップ
S209で、認識結果をナビゲーションシステム121
へと出力して、今回の処理を終了する。
Mを用いて運転操作量から運転行動パターンを認識する
際に、各モデルの認識開始、終了の判断が可能となるた
め、連続的かつリアルタイムな認識処理が可能となり、
その認識結果をナビゲーションシステムに入力すること
により、現在の運転行動パターンに不必要な交通状況等
の情報を提供することを防止し、運転者が必要としてい
る情報のみを提供することが可能となる。
となるため、全体の計算処理量を小さくでき、結果とし
て、より安価な計算機で運転行動パターン認識装置を提
供できる。
実に行うことにより、連続して行われる複合的な運転行
動も区別して認識することができ、ナビゲーションシス
テムにおいてより的確な情報提供が可能となる。
する例としてナビゲーションシステムを取り上げて説明
を行ったが、これにこだわるものでなく、車両に搭載さ
れる各種の警報装置等にも応用できることは言うまでも
ない。例えば、先行車までの車間距離を計測し、車間距
離が接近しすぎる状況を防止するための車間距離警報装
置の場合、運転者が追い越しを行おうとしている場合に
は、通常走行時よりも接近した状況になり易く、不必要
な警報が発生して煩わしくなり易いが、本運転行動パタ
ーン認識装置を応用することにより、このような煩わし
い警報が発生する頻度を減少させることが可能である。
操舵角センサやアクセル、ブレーキペダルセンサを示し
たが、ヨーレートセンサや前後Gセンサ等の車両走行状
況を計測するセンサを併用することにより、さらに認識
性能を向上させることも可能である。
よれば、運転操作量から隠れマルコフモデルによって運
転行動パターンを認識する際に、認識対象である運転行
動パターン毎に特定の運転操作量を設定し、その運転操
作量が所定の条件を満たした場合に認識開始及び終了判
定を行うようにすることにより、連続的かつリアルタイ
ムな認識処理が可能な運転行動パターン認識装置を提供
することができる。
施の形態のシステムブロック図である。
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の運転操作量を入力し、あらかじめ
学習した複数の運転行動パターンのうち何れに合致して
いるかを認識する運転行動パターン認識装置において、 運転行動パターン毎に特定の運転操作量を設定し、その
運転操作量が所定の条件を満たすことにより、認識を開
始することを特徴とする運転行動パターン認識装置。 - 【請求項2】 複数の運転操作量を入力し、あらかじめ
学習した複数の運転行動パターンのうち何れに合致して
いるかを認識する運転行動パターン認識装置において、 運転行動パターン毎に特定の運転操作量を設定し、その
運転操作量が所定の条件を満たすことにより、認識を終
了することを特徴とする運転行動パターン認識装置。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の運転行動パタ
ーン認識装置において、 前記運転行動パターンを認識する手法として、隠れマル
コフモデル(HMM)を用いたパターン認識手法を用い
ることを特徴とする運転行動パターン認識装置。
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- 1997-09-30 JP JP26522697A patent/JP4096384B2/ja not_active Expired - Fee Related
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