JPH1199452A - ブラウン管パネルガラスの粗ずり用研磨具および研磨装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】研磨具下降接触時に発生する傷をなくし、生産
性、歩留りの向上を図る。 【解決手段】研磨具９の研磨部分を硬度の高いボタン状
突起物６と硬度の低いボタン状突起物１０で形成し、降
下時にパネルガラスに最初に接触する部分のボタン状突
起物を硬度の低いボタン状突起物１０にし、接触時に傷
が発生するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はブラウン管パネルガ
ラスの粗ずり用研磨具および装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、テレビジョンやディスプレイのブ
ラウン管の画像表示部分を構成するブラウン管パネルガ
ラス（以下パネルガラスとする）は、１０００℃前後に
溶融したガラス塊（ゴブ）を金型に充填し、これをプレ
スすることにより成形している。しかし、プレスによる
製造法ではスクリーンまたは画像表示部分として用いる
パネルの表面に微小な鋭い凹みの点欠陥や皺状の線欠陥
が生じやすく、このためこれらの欠陥を除去して光学面
品質を確保すべく、パネル表面の研磨処理が施されてい
る。パネルガラスの表面研磨は通常、粗ずり研磨、中研
磨、仕上げ研磨の順序で実施される。

【０００３】このブラウン管パネルガラスの粗ずり用研
磨具として、例えば特公昭４０−２８７５３記載のよう
なラップ研磨具が知られている。この研磨具は、パネル
ガラスに押し付けられる部分（研磨部分）が鉄製または
鋳鉄製の円筒形状を有する複数のボタン状突起物を配列
して形成されており、これらのボタン状突起物はパネル
ガラスを粗ずり研磨するのに充分な硬度を有するととも
に、その材質および硬度が実質的にすべて同じである。

【０００４】一方、この研磨具でパネルガラスを研磨す
るときには、図６に示すように研磨用ヘッド３に取り付
けて用いる。そして、研磨中に回転、円、直線往復など
の諸運動を行う際、曲面を有するパネルガラス１の表面
に自由に追従できるように、前記研磨用ヘッド３はヘッ
ド駆動アーム５と自在継ぎ手４を介して揺動自在に装着
されている。

【０００５】このため、この研磨用ヘッドは研磨が終了
し上昇すると、終了したときの姿勢をそのまま保持し、
または研磨用ヘッドおよび研磨具の自重の不均衡などに
より、図示のようにある一方向に傾くことが多い。この
状態で次の研磨のために該研磨用ヘッドが再び下降する
と、テーブル上に置かれたパネルガラスの表面に押し付
けられる際、研磨具はその研磨面が前記パネルガラスの
上面と必ずしも平行にならずに、ある傾きを有したまま
押し付けられる。

【０００６】この結果、多くの場合は研磨具のボタン状
突起物のうち、傾いた研磨具の下方部分に位置する周縁
部の少数の特定の突起物のみが、最初にパネルガラスの
表面に接触し、この瞬間局所的に高い圧力が発生する。

【０００７】また、図７に示すようにパネルガラス１の
粗ずり用研磨具９の大きさが、研磨しようとするパネル
ガラス１と大きく異なる場合は、パネルガラス１に押し
付ける際、より内側に位置する少数の特定の突起物のみ
が接触し、同様にこの瞬間局所的に高い圧力が発生す
る。

【０００８】従来のパネルガラス粗ずり用研磨具は、前
記したように同一硬度のボタン状突起物が配列されてい
るので、パネルガラスの表面に最初に接触するボタン状
突起物もガラスを粗ずり研磨可能な充分高い硬度を有す
るため、この接触時においてパネルガラス表面に深い傷
を発生せしめる。この傷は、その後のパネルガラス表面
の通常の粗ずり研磨によって除去しきれず、製品欠点と
なって残り製品歩留りを低くする問題がある。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
研磨具が有する前述の欠点、すなわち研磨具を降下して
パネルガラスに押し付ける際に、研磨具のパネルガラス
に対する部分的な接触により発生する深い傷を解決する
ことにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、揺動する研磨
用ヘッドに取り付けられ、複数のボタン状突起物を配列
せしめて形成した研磨部分をパネルガラスの表面に押し
付けて、研磨用スラリ液または研磨用クーラント液を供
給させながら研磨を行う粗ずり用研磨具において、前記
複数のボタン状突起物が配列位置により異なる硬度を有
することを特徴とするブラウン管パネルガラスの粗ずり
用研磨具を提供する。

【００１１】また、前記複数のボタン状突起物を硬度が
異なる２種の円筒状突起物から形成し、これら突起物の
うち硬度の低い円筒状突起物を研磨具の周縁に配列する
上記の粗ずり用研磨具、および、前記複数のボタン状突
起物が硬度が異なる２種の円筒状突起物からなり、これ
ら突起物のうち硬度の低い円筒状突起物を、硬度の高い
円筒状突起物の配列域内のパネルガラス表面と最先に接
触する特定位置に配列する上記の粗ずり用研磨具を提供
する。

【００１２】また、硬度が異なるボタン状突起物のう
ち、硬度が低いボタン状突起物の研磨具総面積に対する
面積の割合が３０％以下である上記の粗ずり用研磨具、
および、硬度が低いボタン状突起物の硬度が、ブリネル
硬度表示で２０未満である上記の粗ずり用研磨具を提供
する。

【００１３】さらに、ブラウン管パネルガラスを載置す
るためのテーブルと揺動自在に設けた研磨用ヘッドと該
研磨用ヘッドに取り付けられ、研磨部分が複数のボタン
状突起物を配列せしめることにより形成されている研磨
具とを具備し、前記ボタン状突起物は配列位置により異
なる硬度を有し、研磨具をブラウン管パネルガラスに押
し付けるとき、硬度の低いボタン状突起物が最初にガラ
ス面に接触するように構成したブラウン管パネルガラス
の粗ずり用研磨装置を提供する。

【００１４】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施例を図面に従っ
て具体的に説明する。図４および図５は、本発明に係わ
るパネルガラスの粗ずり用研磨を行う装置の一例で、図
４は正面図、図５は左側面図である。図中、１はパネル
ガラス、２はパネルガラス１を載置するためのテーブ
ル、３は研磨具が取り付けられる研磨用ヘッド、４は自
在継ぎ手、５はヘッド駆動アームである。研磨具９は、
研磨用ヘッド３の下面に取り付けられ、テーブル１に固
定したパネルガラス１の上方に位置する。

【００１５】研磨用ヘッド３は、エアシリンダ１１の作
動により昇降するとともに、自在継ぎ手４およびヘッド
駆動アーム５により揺動可能になっており、パネルガラ
ス１の研磨面が曲面であっても、この面に沿って自由に
その向きが変えられる。また、モータ１２の回転がタイ
ミングベルト１３を介して減速機１４に伝えられ、ここ
で減速された後クランクアーム１５に伝えられる。クラ
ンクアーム１５で直線方向の動きに変えられ、クランク
アーム１５に連結されたヘッド駆動アーム５により研磨
用ヘッド３が直線往復運動をする。

【００１６】研磨用ヘッド３のこれらの動きはそのまま
研磨具９に与えられるので、研磨具９もこれと全く同じ
運動を行う。一方、テーブル２はモータ１６により円運
動または回転運動を行い、研磨具９の動きと共同してパ
ネルガラスを研磨する。

【００１７】なお、研磨具およびテーブルの研磨運動は
これに限定されず、例えば必要に応じ研磨用ヘッド３を
回転させ、またテーブル２を往復運動させることもで
き、パネルガラスの大きさ、形状および研磨条件等に基
づいて適宜決めればよい。

【００１８】パネルガラスの粗ずり用研磨は、プレスに
よる製造時に生じるパネルガラスの表面の微小な鋭い凹
みの点欠陥や皺状の線欠陥を除去するが、一般にこのと
きの除去量をガラス表面に垂直な方向の除去深さ（以下
研磨代という）で表す。

【００１９】この研磨代は、粗ずり研磨を行うときの諸
条件、すなわち研磨時間、研磨用ヘッド３の押し付け
力、研磨用ヘッド３およびテーブル２の回転、円、直線
往復などの諸運動の速さなどによって影響されるが、通
常これらの諸条件は生産時の製品の品質劣化、生産性の
低下を招かないように考慮しながら最大の能力を発揮す
るよう決められる。一般にこの最大能力時における研磨
代は、プレス成形時に生じるパネルの表面の微小な鋭い
凹みの点欠陥や皺状の線欠陥を除去するのに必要な研磨
代を相対的に５〜７とすると、概略１０程度となる。

【００２０】図１および図２は、本発明の好ましい実施
態様である粗ずり用研磨具９を例示したもので、図１は
便宜的にその研磨部分を上にした状態の平面図、図２は
側面図である。図中、７はボタン状突起物を植設するた
めのゴムベースで、ボタン状突起物はその一部がこのゴ
ムベースに埋没され固定されている。８は研磨用スラリ
液または研磨用クーラント液の供給孔である。

【００２１】本例では研磨具９の外形状が矩形となって
いるが、円形になっているものも知られている。ボタン
状突起物の配列としては、例示の格子状のほか千鳥状ま
たはその他であってもよい。ボタン状突起物は通常円柱
状のものを用いるが、断面が楕円または角形状のものも
使用でき、本発明における円柱状はこれらを含む。さら
に、これらボタン状突起物の寸法および配列密度は、研
磨具のサイズや研磨条件等により適宜決める。

【００２２】本例において、この研磨具９の研磨部分は
硬度の異なるボタン状突起物により構成される。すなわ
ち、研磨具の主要部に配列されるボタン状突起物６は、
従来の研磨具に用いられているような例えば鉄からなっ
ており、粗ずり研磨を行うのに充分な高い硬度を有す
る。

【００２３】これに対しパネルガラス表面に押し付ける
際、最初に接触する特定位置のボタン状突起物１０は、
硬度が鉄よりも低い例えばフッ素系合成樹脂からなって
おり、本例ではこれら硬度の低いボタン状突起物１０を
硬度の高い前記ボタン状突起物６の外側である研磨具の
周縁部に配列している。

【００２４】すなわち、硬度の低いボタン状突起物１０
は、研磨具が研磨スタート時パネルガラスに接触する際
の当たり傷防止効果を得るために、研磨具の特定位置に
配置される。パネルガラスと研磨具のサイズが適当であ
れば、研磨具が傾いた状態でパネルガラスに押し付けら
れる場合、最初にパネルガラス表面に接触するのは、傾
斜状態にある研磨具の下端のボタン状突起物であるの
で、この特定位置は前記したように研磨具の周縁部とな
り、ここに硬度の低いボタン状突起物１０を配列する。

【００２５】通常はこの硬度の低いボタン状突起物１０
を研磨具９の全周縁部に設けるが、最初にパネルガラス
に接触する部分が特定される場合には、該部分の周縁部
に選択的に設けてもよい。この硬度の低いボタン状突起
物１０の硬度は、ブリネル硬度で２０以下が好ましい。
硬度が２０超では、研磨具をパネルガラスに押し付けた
とき、ガラス表面に過度の深い傷が発生するおそれがあ
る。

【００２６】図３は本発明の研磨具の他の実施例を示
し、パネルガラス１のサイズが図７のように研磨具９の
寸法より小さい場合に好適である。このような場合、研
磨具がパネルガラスにある傾きを持ったまま押し付けら
れると、パネルガラスに最初に接触するのは前記した周
縁部のボタン状突起物ではなく、研磨具のより内側に位
置する特定のボタン状突起物となる。矩形状の研磨具の
場合、この最初に接触する部分は一般にその長軸方向の
中心から所定距離だけ離れた領域である。ここで中心か
らの距離は主にパネルガラスのサイズにより変わる。

【００２７】そこで、本例は図３に示すように、硬度の
低いボタン状突起物１０を上記領域内に設けるもので、
換言すれば高い硬度のボタン状突起物６の配列領域内の
パネルガラス表面と最初に接触する特定位置に、低い硬
度のボタン状突起物１０を配列する。必要あれば硬度の
低いボタン状突起物１０を、研磨具の周縁部に併設する
こともできる。研磨具は製造上の便宜のために、あらか
じめ独立して作製した後、研磨用ヘッドに取り付ける
が、両者を一体的に製造してもよい。

【００２８】本発明の研磨具を用いると、研磨具が傾い
た状態で押し付けられても最初に硬度の低いボタン状突
起物１０が接触するので、局部的な圧力が付与されても
これまでのようにパネルガラス表面に垂直な深さ方向の
傷は発生しない。押し付けられるとき、わずかに圧跡ま
たは軽微の傷が生じることがあっても、これを除去する
には１以下の相対的研磨代で充分である。これは従来の
プレスによる製造法で生じる欠陥を除去するのに必要な
研磨代より充分少ないので、生産工程上何ら支障となら
ない。

【００２９】次に、ボタン状突起物の硬度と研磨効率に
ついて説明する。高硬度のボタン状突起物として鉄を用
いることが多いが、一般に鉄よりも硬度が高い炭化ケイ
素またはダイヤモンドを固定砥粒としてボンド材に混入
したペレットなどを用いると研磨効率はより高くなる。
これに反し鉄よりも硬度が低い材質を用いると研磨効率
は低下する。これらの関係を表１に示す。

【００３０】表１は、各種材料の硬度とボタン状突起物
の全数に当該材料を用いた場合の相対研磨率を比較した
もので、相対研磨効率はボタン状突起物が鉄を用いた場
合を１．０とし、それとの相対値として表した。なお、
ダイヤモンド砥粒および炭化ケイ素は、これらを固定砥
粒としてボンド材に混入したペレットである。表１から
わかるように、接触時に傷を発生させない、鉄より充分
硬度が低いフッ素系合成樹脂などの物質は、従来の鉄に
比べ研磨効率が極端に低下する。

【００３１】

【表１】

【００３２】次に、硬度が低いボタン状突起物としてフ
ッ素系合成樹脂を、硬度が高いボタン状突起物として鉄
を用い、これらボタン状突起物を植設した研磨具の総面
積（ａ）に対する、フッ素系合成樹脂のボタン状突起物
の面積（ｂ）の割合ｂ／ａと相対研磨効率（相対研磨
代）の関係を、ボタン状突起物に全数鉄を用いた場合を
１．０として調べると表２のようになった。

【００３３】

【表２】

【００３４】ｂ／ａが４０％の実施例では、通常生産の
研磨諸条件において０．６２の相対研磨代となり、プレ
スによる製造法で生じる欠陥を全数除去することはきな
かった。ｂ／ａが３０％の実施例では、通常生産の研磨
諸条件において０．７１の相対研磨代となり、プレスに
よる製造法で生じる欠陥を全数除去でき、しかも研磨具
を押し付けたとき、パネルガラス表面に傷が検出される
こともなかった。このことから、製造時に発生する欠陥
または欠点を全数除去し、所望の研磨効率を得るには、
ｂ／ａが３０％以下であることが有効であることがわか
った。

【００３５】本発明において、硬度が高いボタン状突起
物の材質として鉄を使用することが一般的であるが、研
磨能率、耐食性を高めるために種々の金属からなる合金
等を使用してもよい。また、硬度が低いボタン状突起物
の材質としても、耐食性、耐磨耗性が高い塩化ビニルな
ど他の種々の合成樹脂等を使用できる。

【００３６】

【作用】本発明の研磨具によれば、それぞれ硬度が異な
る２種以上のボタン状突起物からなるパネルガラスの粗
ずり用研磨具において、硬度が低いボタン状突起物が研
磨具の周縁部に位置することによって、研磨用ヘッドが
テーブル上に置かれたパネルガラスの表面に押し付けら
れる際、研磨具の研磨面が該パネルガラスの上面と必ず
しも平行にならずに、ある傾きを有したまま押し付けら
れても、研磨具の周縁部に配列した硬度の低い少数の特
定のボタン状突起物のみが局所的に高い圧力で接触する
ので、パネルガラス表面に深い傷を発生せしめることは
ない。

【００３７】また、硬度の低いボタン状突起物を、硬度
の高いボタン状突起物の配列域内のパネルガラスと最初
に接触する特定位置に配列することによって、粗ずり用
研磨具が、この研磨具で研磨しようとするパネルガラス
より大きくても、前記特定位置にある少数の硬度の低い
ボタン状突起物のみが最初にパネル面に接触するので、
この突起物が局所的に高い圧力で接触しても、パネルガ
ラス表面に深い傷を発生せしめることはない。

【００３８】

【発明の効果】本発明のパネルガラス粗ずり用研磨具
は、パネルガラス表面に深い傷を発生させることなくパ
ネルガラス表面に押し付けられるので、その後の粗ずり
研磨によって完全に除去でき、製品欠点となって残らな
いので製品歩留りが著しく向上する。また、押し付けら
れる際の傷がほとんど発生しないので、粗ずり研磨の除
去量を最小限に減らすことができ、単位時間当たりの処
理数を増加させることにより、飛躍的な生産性の向上お
よびコストダウンが図れるという効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の研磨具の平面図。

【図２】図１の研磨具の正面図。

【図３】本発明の他の実施例の研磨具の平面図。

【図４】本発明の実施例の研磨装置の正面図。

【図５】図４の研磨装置の左側面図。

【図６】パネルガラスの粗ずり研磨におけるパネルガラ
スと研磨具の接触時の説明図。

【図７】パネルガラスと研磨具の接触時の他の態様を示
す説明図。

【符号の説明】

１：パネルガラス ２：テーブル ３：研磨用ヘッド ４：自在継ぎ手 ５：ヘッド駆動アーム ６：硬度が高いボタン状突起物 ７：ゴムベース ８：研磨用スラリ液または研磨用クーラント液の供給孔 ９：研磨具 １０：硬度が低いボタン状突起物 １１：エアシリンダ １２：モータ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】揺動する研磨用ヘッドに取り付けられ、複
   数のボタン状突起物を配列せしめて形成した研磨部分を
   パネルガラスの表面に押し付けて、研磨用スラリ液また
   は研磨用クーラント液を供給させながら研磨を行う粗ず
   り用研磨具において、前記複数のボタン状突起物が配列
   位置により異なる硬度を有することを特徴とするブラウ
   ン管パネルガラスの粗ずり用研磨具。
2. 【請求項２】前記複数のボタン状突起物を硬度が異なる
   ２種の円筒状突起物から形成し、これら突起物のうち硬
   度の低い円筒状突起物を研磨具の周縁に配列する請求項
   １記載のブラウン管パネルガラスの粗ずり用研磨具。
3. 【請求項３】前記複数のボタン状突起物が硬度が異なる
   ２種の円筒状突起物からなり、これら突起物のうち硬度
   の低い円筒状突起物を、硬度の高い円筒状突起物の配列
   域内のパネルガラス表面と最先に接触する特定位置に配
   列する請求項１記載のブラウン管パネルガラスの粗ずり
   用研磨具。
4. 【請求項４】硬度が異なるボタン状突起物のうち、硬度
   が低いボタン状突起物の研磨具総面積に対する面積の割
   合が３０％以下である請求項１、２または３記載のブラ
   ウン管パネルガラスの粗ずり用研磨具。
5. 【請求項５】硬度が低いボタン状突起物の硬度が、ブリ
   ネル硬度表示で２０未満である請求項１、２、３または
   ４記載のブラウン管パネルガラスの粗ずり用研磨具。
6. 【請求項６】ブラウン管パネルガラスを載置するための
   テーブルと揺動自在に設けた研磨用ヘッドと該研磨用ヘ
   ッドに取り付けられ、研磨部分が複数のボタン状突起物
   を配列せしめることにより形成されている研磨具とを具
   備し、前記ボタン状突起物は配列位置により異なる硬度
   を有し、研磨具をブラウン管パネルガラスに押し付ける
   とき、硬度の低いボタン状突起物が最初にガラス面に接
   触するように構成したブラウン管パネルガラスの粗ずり
   用研磨装置。