JPH1198689A - 電源安定化制御方法およびその装置 - Google Patents
電源安定化制御方法およびその装置Info
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- JPH1198689A JPH1198689A JP9255484A JP25548497A JPH1198689A JP H1198689 A JPH1198689 A JP H1198689A JP 9255484 A JP9255484 A JP 9255484A JP 25548497 A JP25548497 A JP 25548497A JP H1198689 A JPH1198689 A JP H1198689A
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Abstract
再閉路成功に対応した電力相差角曲線を推定して制御量
を算出し、精度の高い安定化制御を行う。 【解決手段】 母線電圧が設定値より低下すると、事故
除去による電圧復帰を確認した後、Δω(t)、Δδ
(t)をサンプリングして欠相中のP−Δδ曲線を算出
し、次に再閉路成功を想定した運動エネルギーVkと減
速エネルギーVcとを算出して比較し、比較結果がVk
≦Vcであれば、再閉路成功安定化制御を必要とせず、
Vk≧Vcであれば、発電機遮断後の必要安定化制御量
を算出して、遮断器の中から最適制御量の組み合わせを
選択してトリップを行う。
Description
が発生した場合の発電機の運動エネルギーと減速エネル
ギーを基にして、脱調状態に至る前に安定化制御を行う
電源安定化制御方法とその装置に関するものである。
・電力技術研究資料、PE−94−91、(1994年
10月4日)P27、過渡・中間領域の脱調現象に対応
した安定化制御方式について、」に示された従来方法に
よるエネルギー法を基にした発電機の安定化制御装置の
構成図である。
2Eは系統内の母線、3A〜3Cは送電線5A〜5Bを
流れる電流を検出する変流器(CT)、4A〜4Cは遮
断器、5A〜5Eは送電線、6は母線2Aに印加される
電圧を検出する変成器、7はコントロール・ケーブル、
8は計測制御装置である。
事故が発生した場合に、計測制御装置8は、変流器3A
〜3C及び変成器6から取り込んだ電流、電圧を基にし
て等価発電機(発電機1A〜1Cをまとめたもの)の事
故除去後の電力相差角曲線(P−Δδ曲線:図16)を
式(1)により推定する。
kと減速エネルギーVcを算出する。(P0 、P1 、P
2 は最小2乗法により決定) そして、 Vk<Vc ・・・安 定 Vk≧Vc ・・・不安定 として、不安定判別を行い、不安定と判断した場合には
予め設定した優先順位に従って想定遮断(仮に遮断した
のもとして、遮断後のエネルギーを算出)し、式(2)
により減速エネルギーが運動エネルギーを上回るように
発電機制御量を算出する。
sΔδ P0 ’ =P0 P1 ’ =P1 /[{1+(P1 2 +P2 2 )1/2 }・
ΔX] P2 ’ =P2 /[{1+(P1 2 +P2 2 )1/2 }・
ΔX] M:等価発電機の慣性定数ΔX:等価リアクタンスの増
加分(遮断による増加分)但し、各変数の ’(ダッシ
ュ)は発電機遮断後の値を表す。
制御装置8は、コントロールケーブル7を通して遮断器
4A〜4Cに対して最適な組み合わせのトリップ信号を
送出し、安定化制御を実施する。
装置は以上のように構成されるので、事故除去後の電力
相差角曲線に基づいて安定化制御量が算出され、当該線
路の再閉路を考慮した制御量算出ができず、最適な安定
化制御ができないという問題があった。
めになされたものであり、事故除去後の電力相差角曲線
を推定した後、再閉路成功/失敗に対応した電力相差角
曲線を推定して制御量を算出し、安定化制御を行うこと
を目的とする。
統に事故が発生すると、その電力系統の供給量を制御し
系統を安定化する電源安定化制御方法において、事故が
発生すると、事故除去後の発電機の電力相差角曲線(P
−Δδ曲線)と、再閉路成功後の上記発電機の電力相差
角曲線(P−Δδ曲線)とを推定し、これらの曲線から
求められる上記発電機の運動エネルギーと減速エネルギ
ーとを比較し、この比較結果に応じて導出される発電機
制御量で発電供給量を制御するようにしたものである。
と、その電力系統の供給量を制御し系統を安定化する電
源安定化制御方法において、事故が発生すると、事故除
去後の発電機の電力相差角曲線(P−Δδ曲線)を推定
し、この曲線から求められる上記発電機の運動エネルギ
ーと減速エネルギーとを比較し、この比較結果に応じて
導出される発電機制御量で発電供給量を制御し、この制
御後に再閉路が失敗した場合は、事故発生から再閉路失
敗後の上記発電機の電力相差角曲線を推定して導出され
る発電機制御量で発電供給量を制御するようにしたもの
である。
と、その電力系統の供給量を制御し系統を安定化する電
源安定化制御方法において、事故が発生すると、事故除
去後の発電機の電力相差角曲線(P−Δδ曲線)と、再
閉路成功後の上記発電機の電力相差角曲線(P−Δδ曲
線)とを推定し、これらの曲線から求められる上記発電
機の運動エネルギーと減速エネルギーとを比較し、この
比較結果に応じて導出される発電機制御量で発電供給量
を制御し、この制御後に再閉路が失敗した場合は、事故
発生から再閉路失敗後の上記発電機の電力相差角曲線を
推定して導出される発電機制御量で発電供給量を制御す
るようにしたものである。
か1項において、事故除去後の発電機の電力相差角曲線
(P−Δδ曲線)のピーク値に基づいて上記曲線を補正
する正弦曲線を求め、この正弦曲線を上記電力相差角曲
線の代わりに事故除去後の上記発電機の電力相差角曲線
(P−Δδ曲線)として用いるようにしたものである。
か1項において、事故除去後の発電機の電力相差角曲線
(P−Δδ曲線)のピーク値および事故発生前の上記発
電機の運転角の推定値に基づいて正弦曲線を求め、この
正弦曲線を上記電力相差角曲線の代わりに事故除去後の
発電機の電力相差角曲線(P−Δδ曲線)として用いる
ようにしたものである。
か1項において、事故が発生すると、事故除去後の発電
機の電力相差角曲線(P−Δδ曲線)を推定する前に、
上記発電機の運動エネルギーを算出し、この運動エネル
ギーの値に応じて上記事故除去後の発電機の電力相差角
曲線(P−Δδ曲線)の推定以降の動作を実行するか否
か決定するものである。
は、上記(1)〜(6)のいずれか1項の電源安定化制
御方法を用いたものである。
づいて説明する。図1は本発明の電源安定化方法に基づ
いた安定化装置の構成例である。図において、従来のも
のと同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省
略する。
5Eの有効電力潮流(発電機1Aから1Cの電気的出
力)は、変流器3A〜3Cおよび変成器6を通して得ら
れる電流、電圧データにより計測制御装置で常時算出さ
れ、例えば送電線5Bで事故が発生した場合、母線2A
の電圧がある一定値以下になったことをキックとして、
計測制御装置は常時モードから監視モードに移行し、図
2に示したフローチャートに従って安定化制御を行う。
〜1Cの電気的出力を常時計測する常時モード。
が予め設定した値Vfより小さくなった時点で計測制御
装置8は監視モードに移行して、等価発電機の角周波数
偏差Δω、位相角偏差Δδの算出を始める。この算出
は、計測した電気的出力より、下記の式(3)、式
(4)を用いてΔω、Δδを求める。
行した時点を時間基準とするための時刻リセットの処理
を行う。 (4)ステップST4は、事故が除去されたことを確認
する(電圧の復帰により確認)。
て欠相状態(2回線送電中の1回線遮断を含む)となっ
た系統内の発電機のP−Δδ曲線を算出するために、発
電機有効電力Pe (t)、位相角偏差Δδ(t)をサン
プリングする。 (6)ステップST6は、ステップST5でサンプリン
グした値を基に最小2乗法によって式(1)のP0 、P
1 、P2 を決定し、欠相中のP−Δδ曲線を推定する。
再閉路成功後のP−Δδ曲線を推定する。 (8)ステップST8は、図3から再閉路成功を想定し
た運動エネルギーVkおよび減速エネルギーVcを算出
する。 (9)ステップST9は、VkとVcの大小比較を実施
して、VkがVc以上であればステップST10へ進
み、それ以外の時はステップST11に進む。
から発電機遮断後の運動エネルギーVk’と減速エネル
ギーVc’とを求め、Vk’<Vc’となる必要安定化
制御量を算出し、遮断器4A〜4Cの中から最適制御量
の組み合わせ(必要安定化制御量を上回る最小の遮断
量)を選択してトリップ信号を送信する。但し、V
k’、Vc’の算出は公知であり、「社団法人 電気学
会・電力技術研究資料、PE−94−91、(1994
年10月4日)P27、過渡・中間領域の脱調現象に対
応した安定化制御方式について、」に示された方法によ
り算出できる。 (11)ステップST11は、計測制御装置8を一時停
止させる。
態を意味するもので、計測制御装置8は常時、電圧・電
流の計測(常時モード)はしているが、事故が発生し、
制御出力送信(ST11)した後、一定時間計測制御装
置8をロックして、一時この装置を停止する。
事故発生から再閉路成功まで想定した安定化制御量が算
出できるので、従来より精度の高い安定化制御が実施で
きる。
は、高速再閉路成功を想定して安定化制御量を算出した
が、再閉路失敗を想定して安定化制御を実施することも
できる。ただし、ここでいう再閉路失敗とは、2回線送
電中で、1回線のみが再閉路失敗(当該相を再閉路する
も事故継続により最終遮断、つまり1回線が遮断され
て、残り1回線のみで送電する状態)に至った場合をい
う。
実施の形態1の図1と同様である。次に動作について説
明する。送電線5C〜5Eの有効電力潮流(発電機1A
から1Cの電気的出力)は、変流器3A〜3Cおよび変
成器6を通して得られる電流、電圧データにより計測制
御装置で常時算出され、例えば送電線5Bで事故が発生
した場合、母線2Aの電圧がある一定値以下になったこ
とをキックとして、計測制御装置は常時モードから監視
モードに移行し、図4に示したフローチャートに従って
安定化制御を行う。
A〜1Cの電気的出力を常時計測する常時モード。
圧がVfより小さくなった時点で計測制御装置8は監視
モードに移行して、等価発電機の角周波数偏差Δω、位
相角偏差Δδの算出を始める。この算出は、計測した電
気的出力より、前述の式(3)、式(4)を用いてΔ
ω、Δδを求める。
移行した時点を時間基準とするための時刻リセットを行
う。 (4)ステップST24は、事故が除去されたことを確
認する(電圧の復帰により確認)。
って欠相状態(2回線送電中の1回線遮断を含む)とな
った系統内の発電機のP−Δδ曲線を算出するために、
発電機有効電力Pe (t)、位相角偏差Δδ(t)をサ
ンプリングする。 (6)ステップST26は、ステップST25でサンプ
リングした値を基に最小2乗法によって式(1)のP0
、P1 、P2 を決定し、欠相中のP−Δδ曲線を推定
する。(このP−Δδ曲線は従来の図16のP−Δδ曲
線と同一である。)
動エネルギーVkおよび減速エネルギーVcを算出す
る。(この算出は公知であり、後述の式(20)に示
す) (8)ステップST28は、VkとVcを大小比較し、
VkがVc以上の時はステップST29へ進み、それ以
外はステップST30へ進む。
りVk’<Vc’となる必要安定化制御量を算出して、
遮断器4A〜4Cの中から最適制御量の組み合わせ(必
要安定化制御量を上回る最小の遮断量)を選択してトリ
ップ信号を送信する。但し、Vk’、Vc’の算出は公
知であり、「社団法人 電気学会・電力技術研究資料、
PE−94−91、(1994年10月4日)P27、
過渡・中間領域の脱調現象に対応した安定化制御方式に
ついて、」について示された方法により算出できる。
か否かを判定し、再閉路失敗ならばステップ31へ進
み、成功ならばステップST35へ進む。 (11)ステップST31は、ステップST25〜26
と同様にして再閉路失敗後のP−Δδ曲線(図5)を推
定する。
失敗後の運動エネルギーVkfと減速エネルギーVcfを算
出する。この演算は式(2)より算出される。 (13)ステップST33はVkfとVcfの大小比較を行
い、VkfがVcf以上であればステップST34へ進み、
それ以外はステップST35に進む。
から発電機遮断後の運動エネルギーVkf’と減速エネル
ギーVcf’とを求め、Vkf’<Vcf’となる必要安定化
制御量を算出して、ステップST29と同様に残りの遮
断器4A〜4C(ステップST29で遮断されていな
い)の中から最適制御量の組み合わせ(必要安定化制御
量を上回る最小の遮断量)を選択してトリップ信号を送
信する。
り、「社団法人 電気学会・電力技術研究資料、PE−
94−91、(1994年10月4日)P27、過渡・
中間領域の脱調現象に対応した安定化制御方式につい
て、」に示された方法により算出できる。 (15)ステップST35は、計測制御装置8を一時停
止させる。
態を意味するもので、計測制御装置8は常時、電圧・電
流の計測(常時モード)はしているが、事故が発生し、
制御出力(ST34)した後、一定時間計測制御装置8
をロックして、一時この装置を停止する。
再閉路失敗の確率は非常に小さく、実施の形態1に比べ
ればややロジックが複雑になるが、万一再閉路が失敗し
て脱調を起こすような場合にも最適な安定化制御量が算
出でき、精度の高い安定化制御を実施できる。
では、高速再閉路成功、失敗を独立させて安定化制御量
を算出したが、再閉路成功、失敗の両方を想定して安定
化制御を実施することもできる。
線送電中で、1回線のみが再閉路失敗(当該相を再閉路
するも事故継続により最終遮断、つまり1回線が遮断さ
れて、残り1回線のみで送電する状態)に至った場合を
いう。この実施の形態の安定化装置の構成例は、実施の
形態1の図1と同様である。
5Eの有効電力潮流(発電機1Aから1Cの電気的出
力)は、変流器3A〜3Cおよび変成器6を通して得ら
れる電流、電圧データにより計測制御装置で常時算出さ
れ、例えば送電線5Bで事故が発生した場合、母線2A
の電圧がある一定値以下になったことをキックとして、
計測制御装置は常時モードから監視モードに移行し、図
6に示したフローチャートに従って安定化制御を行う。
テップST41〜ST51までは実施の形態1の図2の
ステップST1〜ST11と同一である。 (1)ステップST41は、計測制御装置8で発電機1
A〜1Cの電気的出力を常時計測する常時モード。
がVfより小さくなった時点で計測制御装置8は監視モ
ードに移行して、等価発電機の角周波数偏差Δω、位相
角偏差Δδの算出を始める。この算出は、計測した電気
的出力より、下記の式(3)、式(4)を用いてΔω、
Δδを求める。
行した時点を時間基準とするための時刻リセットを行
う。 (4)ステップST44は、事故が除去されたことを確
認する(電圧の復帰により確認)。
て欠相状態(2回線送電中の1回線遮断を含む)となっ
た系統内の発電機のP−Δδ曲線を算出するために、発
電機有効電力Pe (t)、位相角偏差Δδ(t)をサン
プリングする。 (6)ステップST46はステップST45でサンプリ
ングした値を基に最小2乗法によって式(1)のP0 、
P1 、P2 を決定し、欠相中のP−Δδ曲線を推定す
る。
速再閉路成功後のP−Δδ曲線を推定する。 (8)ステップST48は、図3により再閉路成功を想
定した運動エネルギーVkおよび減速エネルギーVcを
算出する。
大小比較を実施して、VkがVc以上であればステップ
ST50へ進み、それ以外の時はステップST52に進
む。 (10)ステップST50は、VkとVcから発電機遮
断後の運動エネルギーVk’と減速エネルギーVc’と
を求め、Vk’<Vc’となる必要安定化制御量を算出
して、遮断器4A〜4Cの中から最適制御量の組み合わ
せ(必要安定化制御量を上回る最小の遮断量)を選択し
てトリップ信号を送信する。
か否かを判定し、再閉路失敗ならばステップST52へ
進み、成功ならばステップST56へ進む。 (12)ステップST52は、ステップST45〜ST
46と同様にして再閉路失敗後のP−Δδ曲線(図5)
を推定する。
閉路失敗後の運動エネルギーVkfと減速エネルギーVcf
を算出する。 (14)ステップST54はVkfとVcfの大小比較を行
い、VkfがVcf以上の場合にはステップST55へ進
み、それ以外の時はステップST56へ進む。
から発電機遮断後の運動エネルギーVkf’と減速エネル
ギーVcf’とを求め、Vkf’<Vcf’となる必要安定化
制御量を算出して、ステップST50と同様に、残りの
遮断器4A〜4C(ステップST51で遮断されていな
い)の中から最適制御量の組み合わせ(必要安定化制御
量を上回る最小の遮断量)を選択してトリップ信号を送
信する。
り、「社団法人 電気学会・電力技術研究資料、PE−
94−91、(1994年10月4日)P27、過渡・
中間領域の脱調現象に対応した安定化制御方式につい
て、」に示された方法により算出できる。 (16)ステップST56は、計測制御装置8を一時停
止させる。
態を意味するもので、計測制御装置8は常時、電圧・電
流の計測(常時モード)はしているが、事故が発生し、
制御出力(ST55)した後、一定時間計測制御装置8
をロックして、一時この装置を停止する。
実施の形態1及び実施の形態2より論理が複雑になり処
理項目も多くなるが、再閉路成功/失敗に対応した制御
量算出ができるので、精度よく安定化制御が実施でき
る。
記実施の形態1〜3に示した電力相差角曲線(P−Δδ
曲線)を推定する際に、正弦曲線と補正角を用いて制御
量算出精度を高くする具体的な方法について説明する。
機の電力相差角曲線と、実施の形態4で示す電力相差角
曲線のイメージ図である。図7のように式(1)で推定
した曲線(図7の点線)は実際の曲線(図7の太線)よ
りも幅が狭くなる傾向にある。これを改善するため式
(1)のピーク値を式(5)に従って算出し、それを基
に式(6)より新たな電力相差角曲線を求める。
線のみで表すと、 Pe (Δδ)=Pe _peak・sin(Δδ−Δδ0 ) −−−−−(6) ただし、 補正角:Δδ0 は以下により算出する。 sin(Δδ_peak−Δδ0 )=1より Δδ0 =Δδ_peak−(π/2)
施の形態1の図3、実施の形態2の図5の欠相中のP−
Δδ曲線の代わりに置き換えて等価発電機の運動エネル
ギー・減速エネルギーを算出する。
量の算出方法については、例えば、「電気学会・電力技
術研究資料、PE−88−98、(1988年7月29
日)P41、大容量電源系統のオンライン安定化制御方
式」に示された方法を用いる。
従来の電力相差角曲線の推定式よりも実際の曲線に近い
推定式を用いるので、精度の高い必要安定化制御量を算
出できるため、精度の高い安定化制御が実施できる。
記実施の形態1〜3に示した電力相差角曲線(P−Δδ
曲線)を推定する際に、正弦曲線と補正角を用いて制御
量算出精度を高くする具体的な方法について説明した
が、補正角の代わりに等価発電機の運転角を用いて電力
相差角曲線を推定することもできる。
機の電力相差角曲線と実施の形態5で示す電力相差角曲
線のイメージ図である。図8のように式(1)で推定し
た曲線(図7の点線)は実際の曲線(図7の太線)より
も幅が狭くなる傾向にあるので、これを改善し実際の電
力相差角曲線に精度よく近似するため、式(7)から等
価発電機の初期運転角を式(8)により算出し、それを
基に式(9)より新たな電力相差角曲線を求める。
角αを求めると、 Pe (Δδ)=Pe _peak・sin(Δδ+α) Δδ=0 より Pe (Δδ=0 )=Pe _peak・sinα=P0 +P2 α=sin-1{(P0 +P2 )/(Pe _peak)} −−−−−(8)
線を推定する式は Pe (Δδ)=Pe _peak・sin(Δδ+α) −−−−−(9) となる。
施の形態1の図3、実施の形態2の図5の欠相中のP−
Δδ曲線の代わりに置き換えて等価発電機の運動エネル
ギー・減速エネルギーを算出する。
量の算出方法については、例えば、「電気学会・電力技
術研究資料、PE−88−98、(1988年7月29
日)P41、大容量電源系統のオンライン安定化制御方
式」に示された方法を用いる。
等価発電機の初期運転角を算出電力相差角曲線を推定し
ているので、従来の電力相差角曲線の推定式よりも実際
の曲線に近い推定式を用いることができ、精度の高い必
要安定化制御量を算出できるため、精度の高い安定化制
御が実施できる。
記実施の形態1または3に示した再閉路成功を想定した
電力相差角曲線(P−Δδ曲線)を推定する具体的な方
法について説明する。図9は、事故発生から事故除去お
よび再閉路成功後の等価発電機の電力相差角曲線を推定
する手法のフローチャートである。
実施の形態1に適用した場合について説明する。 (1)ステップST60は、実施の形態1の図2のフロ
ーチャートのST1〜ST6まで実行する。 (2)ステップST61は、事故除去時刻とその時の位
相角偏差をセットする。 (3)ステップST62は、再閉路時の位相角偏差(図
10のΔδ_rec )を算出するために、下記の式(1
0)〜式(13)を用いて、式(13)の発電機の微分
方程式を事故除去時刻から再閉路想定時刻まで数値積分
する。
いるから、図10で表した等価発電機の有効電力出力は Pe (Δδ=α)={1/(Xg +Xs _rec )}・sinα −−−−−(10)
力Pmに等しいから、Pm=1{1/(Xg +Xs _re
c )}・sinα より再閉路後の外部リアクタンスは Xs _rec =(sinα/Pm)−Xg −−−−−(11)
in(Δδ+α)より、 M/ω0 ・{d2 Δδ(t)}/dt2 =Pm−Pe (Δ) −−−−−(13) M:等価発電機の慣性定数 ω0 :系統内の基準角周波数
求めた外部リアクタンスXs _rec (図11)を用い
て、再閉路成功を想定した電力相差角曲線[式(1
2)]を推定する。 (5)ステップST64は、図10〜11及び式(1
3)、式(3)、式(4)、式(14)を用いて、運動
エネルギー:Vk _rec と減速エネルギー:Vc _rec
を算出する。式(14)は下記の通りである。
Vc _rec の大小比較を実施して、その比較結果に応じ
て実施の形態1の図2のフローチャートのステップST
10以下を実行する。
量の算出方法については、例えば、「電気学会・電力技
術研究資料、PE−88−98、(1988年7月29
日)P41、大容量電源系統のオンライン安定化制御方
式」に示された方法を用いる。
ば、再閉路成功を想定した電力相差角曲線を算出できる
ため、精度の高い安定化制御が実施できる。
記実施の形態2または3に示した再閉路失敗時の電力相
差角曲線(P−Δδ曲線)を推定する具体的な方法につ
いて説明する。図12は、事故発生から事故除去および
再閉路失敗後の等価発電機の電力相差角曲線を推定する
手法のフローチャートである。
実施の形態2に適用した場合について説明する。また、
ステップST70〜80代はこの実施の形態でつけ加え
たもの、ステップST60代は実施の形態6のステップ
と同等のものである。
の図4のフローチャートのステップST21〜ST26
まで実行する。 (2)ステップST61は、事故除去時刻とその時の位
相角編差をセットする。
相角偏差(図10のΔδ_rec )を算出するために、前
述の式(10)〜式(13)を用いて、式(13)の発
電機の微分方程式を事故除去時刻から再閉路想定時刻ま
で数値積分する。
求めた外部リアクタンス(図11)を用いて、再閉路成
功を想定した電力相差角曲線[式(12)]を推定す
る。 (5)ステップST64は、図10〜11及び式(1
3)、式(3)、式(4)、式(14)を用いて、運動
エネルギー:Vk _rec と減速エネルギー:Vc _rec
を算出する。
Vc _rec とを大小比較し、Vk _rec がVc _rec 以
上の時はステップST73へ進み、それ以外はステップ
ST74へ進む。 (7)ステップST73は、式(2)と同様の考え方で
Vk _rec とVc _recから発電機遮断後の運動エネル
ギーVk _rec ’と減速エネルギーVc _rec ’とを求
め、Vk _rec ’<Vc _rec ’となる必要安定化制御
量を算出し、遮断器4A〜4Cの中から最適制御量の組
み合わせ(必要安定化制御量を上回る最小の遮断量)を
選択してトリップ信号を送信する。
は公知であり、「社団法人 電気学会・電力技術研究資
料、PE−94−91、(1994年10月4日)P2
7、過渡・中間領域の脱調現象に対応した安定化制御方
式について、」に示された方法により算出できる。
を判定し、再閉路失敗ならばステップ75へ進み、成功
ならばステップST81へ進む。。
伴う事故除去後のサンプリングデータ(サンプリングに
よる定数の推定は従来の方法の式(1)と同一、また、
実施の形態1の図2のステップST5〜6と同一)を用
いて、式(15)の定数を決定する。式(15)は、再
閉路失敗後のP−Δδ曲線の式である。 Pe _rec _f (Δδ)=P0f+P1f・sinΔδ+P2f・cosΔδ −−−−−−(15)
曲線を推定する。 (11)ステップST77は、再閉路失敗後の想定発電
機遮断時刻(再閉路失敗により不安定と判断された場合
に想定する制御時刻)の等価発電機の運動エネルギーV
k _rec _f を式(14)と同様の考え方で算出(ただ
し、再閉路前の処理で不安定と判断されて、遮断された
発電機の定数は従来方式の考え方によって処理するもの
とする)する。
6)(17)(18)を用い、式(18)によって再閉
路失敗後の減速エネルギーVc _rec _f を算出する。
前述の式(15)のピーク値を求めると P0 _rec _f(peak) =P0f+P1f・sinΔδ_rec _f(peak) +P2f・cosΔδ_rec _f(peak) −−−−−(16) ただし Δδ_rec _f(peak) =tan-1(P1f/P2f)
てPe _rec _f(peak) =1/(Xg +Xs _rec _f
)で再閉路失敗後の外部リアクタンス Xs _rec _f =[1/{Pe _rec _f(peak) }]−Xg −−−−−(17)
て下記の式(18)により再閉路失敗後の減速エネルギ
ーVc _rec _f を求める。
後の想定発電機遮断時刻t_rec _fまでの運動エネル
ギーVk(t_rec _f)を式(19)で算出する。 Vk(t_rec _f)=(1/2)・(M/ω0 )・Δω(t_rec _f )2 −−−−−(19) (13)ステップST79はVkfとVcfの大小比較を行
い、VkfがVcf以上であればステップST80へ進み、
それ以外の時はステップST81に進む。
同様の考え方で、VkfとVcfから発電機遮断後の運動エ
ネルギーVkf’と減速エネルギーVcf’とを求め、Vk
f’<Vcf’となる必要安定化制御量を算出して、ステ
ップST73と同様に残りの遮断器4A〜4C(ステッ
プST73で遮断されていない)の中から最適制御量の
組み合わせ(必要安定化制御量を上回る最小の遮断量)
を選択してトリップ信号を送信する。
り、「社団法人 電気学会・電力技術研究資料、PE−
94−91、(1994年10月4日)P27、過渡・
中間領域の脱調現象に対応した安定化制御方式につい
て、」に示された方法により算出できる。 (15)ステップST81は、計測制御装置8を一時停
止させる。
ついては、例えば、「電気学会・電力技術研究資料、P
E−88−98、(1988年7月29日)P41、大
容量電源系統のオンライン安定化制御方式」に示された
方法を用いる。また、再閉路までの運動エネルギーと減
速エネルギーおよび再閉路失敗に伴う運動エネルギー増
加の総合値は、再閉路失敗後の角周波数偏差Δωに反映
されている。
施の形態2の図4のステップST8の算出は、従来の再
閉路の成功および失敗を考慮しない場合の算出式であ
り、下記の式(20)に記載しておく。
の角速度 Δδsh:想定発電機遮断時の位相角偏差 Δδu :不安定平行点(位相角偏差)
再閉路失敗を想定した電力相差角曲線を算出できるた
め、精度の高い安定化制御が実施できる。
施の形態1〜3の等価発電機の安定判別の際に、運動エ
ネルギーVkにより安定領域のスクリーニングを実施す
る具体的方法について説明する。図14は、等価発電機
の安定か否かを判別するフローチャートで、この実施の
形態8を実施の形態1に適用した場合である。
の図2のフローと同一動作である。即ち、 (1)ステップST1は、計測制御装置8で発電機1A
〜1Cの電気的出力を常時計測する常時モード。 (2)ステップST2は、母線2Aの電圧がVfより小
さくなった時点で計測制御装置8は監視モードに移行し
て、等価発電機の角周波数偏差Δω、位相角偏差Δδの
算出を始める。
した時点を時間基準とするための時刻リセットを行う。 (4)ステップST4は、事故が除去されたことを確認
する(電圧の復帰により確認)。
て欠相状態(2回線送電中の1回線遮断を含む)となっ
た系統内の発電機のP−Δδ曲線を算出するために、発
電機有効電力Pe (t)、位相角偏差Δδ(t)をサン
プリングする。
1)により運動エネルギーVk(t_sh) を算出する。 Vk (t-sh )=(1/2)・(M/ω0 )・Δω(t_sh)2 −−−−−(21) (7)ステップST92は、予め設定したレベルAより
Vkが大きいか否かを判断し、大きければステップST
93へ進み、それ以外はステップST94へ進む。
不安定になる可能性があると判断して所定の処理をする
処理ブロックで、実施の形態1の図2のフローチャー
ト、ステップST9以下を実行する。 (9)ステップST94は、事故ケースは安定と判断し
て所定の処理をする処理ブロックで、計測制御装置8を
一時停止する。
安定な事故ケースでは等価発電機の位相角偏差が小さい
ため最小2乗法による定数決定の精度が悪くなる可能性
があり、その場合に安定な事故ケースをスクリーニング
することで、誤判定する可能性を小さくすることができ
る。
は、系統を安定化する制御方法について述べたが、この
制御方法を用いた系統安定化制御装置としてもよい。
生から再閉路成功または失敗まで想定した安定化制御量
が算出できるので、従来より精度の高い安定化制御が実
施できる。
化装置を示す構成図である。
化方法を示すフローチャートである。
を示す図である。
化方法を示すフローチャートである。
を示す図である。
化方法を示すフローチャートである。
推定式の補正方法を示す図である。
推定式の運転角推定方法を示す図である。
化方法を示すフローチャートである。
を考慮したP−Δδ曲線を示す図である。
限大母線系統のモデル図である。
を考慮した電源制御安定化方法を示すフローチャートで
ある。
を考慮したP−Δδ曲線を示す図である。
ング手法を示すフローチャートである。
ある。
−Δδ曲線を示す図である。
内の母線、3A〜3C 変流器(CT)、 4A〜
4C 遮断器、5A〜5E 送電線、 6
変成器、7 コントロール・ケーブル、 8 計測
制御装置。
Claims (7)
- 【請求項1】 電力系統に事故が発生すると、その電力
系統の供給量を制御し系統を安定化する電源安定化制御
方法において、事故が発生すると、事故除去後の発電機
の電力相差角曲線(P−Δδ曲線)と、再閉路成功後の
上記発電機の電力相差角曲線(P−Δδ曲線)とを推定
し、これらの曲線から求められる上記発電機の運動エネ
ルギーと減速エネルギーとを比較し、この比較結果に応
じて導出される発電機制御量で発電供給量を制御するよ
うにしたことを特徴とする電源安定化制御方法。 - 【請求項2】 電力系統に事故が発生すると、その電力
系統の供給量を制御し系統を安定化する電源安定化制御
方法において、事故が発生すると、事故除去後の発電機
の電力相差角曲線(P−Δδ曲線)を推定し、この曲線
から求められる上記発電機の運動エネルギーと減速エネ
ルギーとを比較し、この比較結果に応じて導出される発
電機制御量で発電供給量を制御し、この制御後に再閉路
が失敗した場合は、事故発生から再閉路失敗後の上記発
電機の電力相差角曲線を推定して導出される発電機制御
量で発電供給量を制御するようにしたことを特徴とする
電源安定化制御方法。 - 【請求項3】 電力系統に事故が発生すると、その電力
系統の供給量を制御し系統を安定化する電源安定化制御
方法において、事故が発生すると、事故除去後の発電機
の電力相差角曲線(P−Δδ曲線)と、再閉路成功後の
上記発電機の電力相差角曲線(P−Δδ曲線)とを推定
し、これらの曲線から求められる上記発電機の運動エネ
ルギーと減速エネルギーとを比較し、この比較結果に応
じて導出される発電機制御量で発電供給量を制御し、こ
の制御後に再閉路が失敗した場合は、事故発生から再閉
路失敗後の上記発電機の電力相差角曲線を推定して導出
される発電機制御量で発電供給量を制御するようにした
ことを特徴とする電源安定化制御方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項の電源安定
化制御方法において、事故除去後の発電機の電力相差角
曲線(P−Δδ曲線)のピーク値に基づいて上記曲線を
補正する正弦曲線を求め、この正弦曲線を上記電力相差
角曲線の代わりに事故除去後の上記発電機の電力相差角
曲線(P−Δδ曲線)として用いるようにしたことを特
徴とする電源安定化制御方法。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項の電源安定
化制御方法において、事故除去後の発電機の電力相差角
曲線(P−Δδ曲線)のピーク値および事故発生前の上
記発電機の運転角の推定値に基づいて正弦曲線を求め、
この正弦曲線を上記電力相差角曲線の代わりに事故除去
後の発電機の電力相差角曲線(P−Δδ曲線)として用
いるようにしたことを特徴とする電源安定化制御方法。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項の電源安定
化制御方法において、事故が発生すると、事故除去後の
発電機の電力相差角曲線(P−Δδ曲線)を推定する前
に、上記発電機の運動エネルギーを算出し、この運動エ
ネルギーの値に応じて上記事故除去後の発電機の電力相
差角曲線(P−Δδ曲線)の推定以降の動作を実行する
か否か決定するようにしたことを特徴とする電源安定化
制御方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項の電源安定
化制御方法を用いた電源安定化制御装置。
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---|---|---|---|
JP25548497A JP3504471B2 (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 電源安定化制御方法およびその装置 |
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---|---|
JPH1198689A true JPH1198689A (ja) | 1999-04-09 |
JP3504471B2 JP3504471B2 (ja) | 2004-03-08 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25548497A Expired - Lifetime JP3504471B2 (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | 電源安定化制御方法およびその装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100863237B1 (ko) | 2007-01-22 | 2008-10-15 | 성균관대학교산학협력단 | 분산전원을 고려한 적응형 재폐로 시스템 및 그 방법 |
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JP4832600B1 (ja) * | 2011-01-25 | 2011-12-07 | 中国電力株式会社 | 遮断制御装置、遮断制御プログラム、遮断制御方法 |
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JP2015027199A (ja) * | 2013-07-26 | 2015-02-05 | 東北電力株式会社 | 電力系統安定化システムおよび電力系統安定化方法 |
-
1997
- 1997-09-19 JP JP25548497A patent/JP3504471B2/ja not_active Expired - Lifetime
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