JPH1198377A - 高圧発生装置 - Google Patents

高圧発生装置

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JPH1198377A
JPH1198377A JP25226197A JP25226197A JPH1198377A JP H1198377 A JPH1198377 A JP H1198377A JP 25226197 A JP25226197 A JP 25226197A JP 25226197 A JP25226197 A JP 25226197A JP H1198377 A JPH1198377 A JP H1198377A
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horizontal
circuit
frequency
signal
synchronization
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JP25226197A
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Toru Ito
徹 伊藤
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】入力信号の水平偏向周波数の切り換わり時にお
ける高圧の上昇を簡単な構成で抑制し、受像機或いはモ
ニターの信頼性向上を図ることができる高圧発生装置を
提供すること。 【解決手段】水平発振回路6Aに同期/非同期判別回路
Q3 を設け、水平同期周波数判別回路からの切換制御信
号Sf と、入力ビデオ信号の水平同期信号H.SYNCの周波
数が対応(一致)しなくなった時、例えば入力信号が3
3kモードから31kモードに切り換わった時のような
水平発振回路の非同期状態の時に、同期/非同期判別回
路Q3 から非同期判別信号を出力し、これにより水平出
力回路7内の共振容量を大きくする方向に切り換えるこ
とで、第1のスイッチ素子Q1 がオンされて帰線期間が
長い状態に設定され、高圧EH が正規の状態より高くな
る現象を無くするか或いは軽減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2種類以上の水平
偏向周波数に自動的に対応して動作することが可能なデ
ィスプレイモニタ或いはテレビジョン受像機における高
圧発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水平偏向周波数が入力信号源の任意の或
いは特定の複数の水平同期周波数に自動的に追従するテ
レビジョン受像機(マルチスキャン型モニター、或いは
マルチシンク型モニター等と呼ばれることもある)で
は、図4に示すように水平発振回路6の自由発振周波数
(以下、フリーラン周波数)を複数種類の入力信号源の
水平同期周波数に対応して切り換えるために、入力水平
同期信号を周波数判別回路5に入力し、この同期信号周
波数に対応した直流電圧を発生し、その直流電圧で水平
発振回路6のフリーラン周波数を切り換えるよう制御し
ている。そして、入力水平同期信号周波数に近い周波数
に切り換えられたフリーラン周波数即ち水平発振周波数
を、水平同期信号周波数と完全に一致させる(周波数同
期と言われる)ために、自動周波数制御方式(AFC)
が用いられる。AFCでは、水平発振回路6内のAFC
回路により水平発振出力パルスと入力同期信号パルスの
位相検波が行われ、その位相検波信号で発振器の発振周
波数を制御することにより、水平発振周波数を入力同期
信号に完全に一致させるようにしている。
【0003】図4に、複数の水平同期周波数に自動的に
追従するテレビジョン受像機の一例を示す。図4におい
て、入力端子1に入力された複合カラービデオ信号はビ
デオ/クロマ処理回路2で処理されてR(赤),G
(緑),B(青)の3原色信号となり陰極線管(以下、
CRT)3の三軸カソードに供給される。一方、前記複
合カラービデオ信号は同期分離回路4で水平,垂直同期
信号が分離される。水平同期信号は周波数判別回路5及
び水平発振回路6に入力され、周波数判別回路5で水平
同期周波数に対応した直流電圧を発生し、その電圧で水
平発振回路5のフリーラン周波数を切換制御している。
水平発振回路6からの水平発振信号は、水平ドライブ回
路(図示略)及び水平出力回路7に入力され、水平偏向
電流がCRT3の水平偏向コイル11に供給される。周
波数判別回路5からの電圧は水平発振回路6の発振周波
数切換えに用いられるほか水平出力回路7内の共振容量
等の定数切換えに用いられる。
【0004】水平出力回路7は、水平出力トランジスタ
とダンパーダイオードと共振コンデンサと水平偏向コイ
ルとを少なくとも含み、水平出力回路7内の水平出力ト
ランジスタのコレクタには図示しない電源回路から直流
の電源電圧+Bがチョークコイル或いはフライバックト
ランスの1次コイルを介して供給されるようになってい
る。水平出力トランジスタのコレクタに発生する帰線パ
ルス電圧は、高圧発生回路8に供給されて高圧の直流電
圧EH にされCRT3のアノード13に供給される。
【0005】一方、同期分離回路4からの垂直同期信号
は垂直発振回路9に入力され、その発振信号が垂直ドラ
イブ回路(図示略)及び垂直出力回路10に供給され、
垂直偏向電流が垂直偏向コイル12に供給されている。
【0006】ところで、2種類以上の水平偏向周波数に
対応して動作可能なテレビジョン受像機の高圧発生装置
には、水平偏向周波数に同期して等価的に共振コンデン
サの容量値を変化させることにより、水平偏向周波数の
違い即ち動作周波数の違いによって生じる高圧EH の変
化を軽減させる機能を有したものがある。
【0007】以下にこのような高圧発生装置の例につい
て説明する。図5は、現在広く用いられている水平偏向
回路一体型高圧発生装置において、2種類の水平偏向周
波数、例えば31.5kHz (以下、31k)と33.
75kHz (以下、33k)で動作可能な構成とした回
路例を示している。図4と対応する部分には同一符号を
付して説明する。
【0008】図5において、入力端子61には同期分離
回路4からの水平同期信号H.SYNCが入力し、入力端子6
2には周波数判別回路5からの周波数判別信号即ち周波
数切換制御信号Sf が入力する。この周波数切換制御信
号Sf は、31kの場合は例えばハイレベル、33kの
場合はローレベルの信号である。水平同期信号H.SYNCは
水平発振回路(水平ドライブ回路を含む)6の同期信号
入力端子に入力され、周波数切換制御信号Sf は水平発
振回路6の発振制御端子に入力される。水平発振回路6
は、周波数判別回路5からの周波数切換制御信号Sf に
てフリーラン周波数の切換えが可能な発振器と、切り換
えられたフリーラン周波数を前記同期分離回路4から入
力される水平同期信号H.SYNCに一致させるAFC回路と
を備えており、入力される水平同期信号H.SYNCの周波数
がフリーラン周波数に一致する場合は、水平同期信号H.
SYNCに同期したドライブパルスを、水平ドライブ回路を
通して水平出力トランジスタH.OUT のベースに供給す
る。
【0009】水平出力トランジスタH.OUT は、そのエミ
ッタが基準電位点に接続し、コレクタがフライバックト
ランスFBTの1次コイルLP を介して直流電源+Bに
接続し、コレクタとエミッタ間にはコレクタ側にカソー
ドがくるようにダンパーダイオードDd が並列に接続し
ている。そして、水平出力トランジスタH.OUT のコレク
タと基準電位点間には、共振コンデンサCr1,Cr2の直
列回路が接続し、また水平出力トランジスタH.OUT のコ
レクタと基準電位点間には、水平偏向コイル11とチョ
ークコイルLCHとS字補正コンデンサCS の直列回路が
接続している。フライバックトランスFBTの2次コイ
ルLS には直列に整流ダイオードDS が接続し、CRT
アノードと基準電位点間に存在する浮遊容量(図示せ
ず)と共に整流平滑回路を構成し、CRTアノードに高
圧EH を供給するようになっている。
【0010】前記共振コンデンサCr2と基準電位点間に
は例えばMOS FETで構成されるスイッチ素子Q1
が並列に接続し、そのゲートには前記入力端子62から
の周波数切換制御信号Sf が供給され信号Sf によって
スイッチ素子Q1 はオン,オフするようになっている。
また、前記チョークコイルLCHには、例えば半導体スイ
ッチで構成されるスイッチ素子S1 が並列に接続し、こ
のスイッチ素子S1 は前記入力端子62からの周波数切
換制御信号Sf によってオン,オフするようになってい
る。
【0011】次に、スイッチ素子S1 ,Q1 の動作につ
いて説明する。スイッチ素子S1 は、31kモード時に
オフし、33kモード時にオンするものであり、31k
時にオフすることにより水平偏向コイル11に直列にチ
ョークコイルLCHを挿入する。これにより、31kと3
3kで電源電圧+Bが同じであるにも関わらず水平偏向
コイル11に流れる水平偏向電流を等しくするようにし
ている。
【0012】スイッチ素子Q1 は、31kモード時にオ
ンし、33kモード時にオフするものであり、33k時
にオフすることにより共振コンデンサCr1に直列にコン
デンサCr2を接続する。これにより、33k時には等価
的に共振容量Cr を小さくすることで、共振周期を短く
し、高圧EH を31k時とほぼ等しくするようにしてい
る。
【0013】ここで、高圧EH の値を水平偏向周波数即
ち動作周波数の違いに関わらずほぼ等しくする方法につ
いて説明する。
【0014】高圧EH はフライバックトランスFBTの
昇圧比と1次コイルLP に発生する帰線パルス電圧によ
りほぼ決定される。そして、帰線パルス電圧は、走査期
間と帰線期間の比率及び電源電圧+Bによりほぼ決定さ
れる。さらに、帰線期間の長さは1次コイルLP ,水平
偏向コイル11,チョークコイルLCH,共振コンデンサ
Cr で構成される共振回路の共振周期によりほぼ決定さ
れる。即ち、2つの水平偏向周波数において高圧EH の
値をほぼ同一とするためには共振容量を切り換えること
により帰線期間の長さを切り換えて走査期間と帰線期間
の比率を両モード(31k,33k)で等しくする必要
がある。このため、水平偏向電流を両モードで合わせる
スイッチ素子S1 のオン,オフ制御と共に、共振容量C
r を切り換えるスイッチ素子Q1 を設け、水平周期の長
い31kモードでは帰線期間も長くなるよう共振容量C
r を大きくし、水平周期の短い33kモードでは帰線期
間も短くなるように共振容量Cr を小さくする必要があ
る。
【0015】ところで、このような2種類の水平偏向周
波数に対応可能なテレビジョン受像機について、図4に
示したように1つのビデオ信号入力端子1で両モードの
水平偏向周波数の信号を受像する場合について説明す
る。この場合、例えばその入力ビデオ信号の水平同期信
号の周期を受像機に内蔵したマイクロプロセッサで構成
される周波数判別回路5により判別し、その結果により
図5における制御信号Sf を発生する。このとき、周波
数判別回路5では、例えばある一定時間毎に入力ビデオ
信号の水平同期信号の周期を検出することになるため、
水平同期信号H.SYNCの入力タイミングに対して制御信号
Sf の発生タイミングが遅延する。即ち、入力ビデオ信
号の水平同期周波数が急に切り換わった場合、周波数判
別回路5であるマイクロプロセッサから出力される制御
信号Sf が遅延して出力され、ある時間、水平偏向回路
20内の水平発振回路6に入力される水平同期信号H.SY
NCの周波数と制御信号Sf とがタイミング的に一致しな
い状態で動作する可能性がある。
【0016】今、入力ビデオ信号の水平周期が33kか
ら31kに急に切り換わった場合、周波数判別結果の遅
延のため制御信号Sf は「33k」に対応した状態のま
まであるが、実際の水平同期信号H.SYNCの周波数は31
kである状態が生じる。このとき、制御信号Sf によ
り、スイッチ素子S1 はオン、スイッチ素子Q1 はオフ
しており、Q1 のオフにより共振周期が短いため帰線期
間が短くなっている。また、水平発振回路6では、制御
信号Sf が「33k」に対応した状態のままであるた
め、フリーラン周波数が33kのままになっているので
入力された31kの信号に同期した動作にはならない
が、AFC回路の動作により水平ドライブパルスの周波
数は正規の33.75kHz より低くなる。即ち、帰線
期間が短いまま水平周期が長くなるため、フライバック
トランスFBTの1次コイルLP に発生する帰線パルス
電圧は正規の状態より高くなり、2次側の高圧EH も高
くなる。このような現象は、通常受像時の高圧EH を画
質向上のためにCRTの耐圧ぎりぎりまで高く設定して
いるような場合、現象発生により耐圧を越えることにな
り受像機としての信頼性上好ましくない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、複数種類
の水平偏向周波数に対応可能な受像機において、入力す
る信号の水平偏向周波数を切り換えた時に一時的に高圧
EH が通常より高い状態になるという問題があった。
【0018】そこで、本発明は上記の問題に鑑み、入力
信号の水平偏向周波数の切り換わり時における高圧の上
昇を簡単な構成で抑制し、受像機の信頼性向上を図るこ
とができる高圧発生装置を提供することを目的とするも
のである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
複数の水平同期周波数を有する入力ビデオ信号のそれぞ
れに対応して、複数の水平偏向周波数で動作するテレビ
ジョン受像機における高圧発生装置であって、入力され
るビデオ信号から水平同期信号を分離する同期分離回路
と、前記同期分離回路からの水平同期信号を入力し、該
水平同期信号の周波数に対応した判別信号を出力する周
波数判別回路と、前記周波数判別回路からの判別信号に
てフリーラン周波数の切換えが可能な発振器と、切り換
えられたフリーラン周波数を前記同期分離回路から入力
される水平同期信号に一致させるAFC回路とを備えた
水平発振回路と、水平出力トランジスタと、ダンパーダ
イオードと、共振コンデンサと、水平偏向コイルを少な
くとも含んで構成され、前記水平発振回路から水平ドラ
イブパルスが供給され、水平偏向用鋸歯状波電流を生成
して水平偏向コイルに供給する水平出力回路であって、
前記周波数判別回路からの判別信号に応じて少なくとも
共振コンデンサの容量切換えを行い、水平偏向周波数の
違いに応じた帰線期間を設定し高圧変化を軽減する機能
を備えた水平出力回路と、前記水平出力回路からの帰線
パルスを昇圧整流して、陰極線管アノードへの高圧を生
成する高圧発生回路と、前記水平発振回路が、入力され
た水平同期信号に同期して動作しているか否かを判別
し、同期していないことを判別した場合には、その非同
期判別信号にて前記水平出力回路の共振コンデンサの容
量を等価的に大きくする方向に切り換えるための同期/
非同期判別回路とを具備したものである。
【0020】請求項1の発明においては、水平発振回路
に接続して同期/非同期判別回路を設け、非同期状態を
検出した時に水平出力回路内の共振容量を大きくする方
向に切り換えることにより、周波数判別回路からの制御
信号と入力ビデオ信号の水平偏向周波数が対応しなくな
った時、帰線期間は長い状態とされるので、高圧が正規
の状態より高くなる現象は無くなるか或いは軽減され
る。
【0021】請求項2記載の発明は、請求項1記載の高
圧発生装置における前記水平出力回路が、前記水平発振
回路からの水平ドライブパルスがベースに供給され、エ
ミッタが基準電位点に接続され、コレクタに帰線パルス
を発生する水平出力トランジスタと、前記水平出力トラ
ンジスタのコレクタと基準電位点間に接続された第1,
第2の共振コンデンサの直列回路で構成され、前記水平
偏向周波数の違いに応じて共振容量が切り換えられる第
1の直列回路と、前記周波数判別回路からの判別信号に
応じて、前記第2の共振コンデンサの両端を短絡又は開
放するための第1のスイッチ素子と、前記水平出力トラ
ンジスタのコレクタと基準電位点間に接続された水平偏
向コイルとチョークコイルとS字補正コンデンサの直列
回路で構成され、前記水平偏向周波数の違いに応じて前
記チョークコイルの両端が短絡又は開放される第2の直
列回路と、前記周波数判別回路からの判別信号に応じ
て、前記チョークコイルの両端を短絡又は開放するため
の第2のスイッチ素子と、直流電圧をフライバックトラ
ンスの1次コイルを介して前記水平出力トランジスタの
コレクタに供給するための直流電源とを具備したことを
特徴とする。
【0022】請求項2の発明においては、水平偏向周波
数が高いモードから低いモードへ切り換わったときは、
同期/非同期判別回路からの非同期判別信号によって第
1のスイッチ素子がオンして共振コンデンサの容量値が
大きい方向に切り換えられ、帰線期間が長くなるので、
高圧が正規の状態より高くなるを防ぐことができる。な
お、第2のスイッチ素子の動作については、水平偏向周
波数が低いモードのときは第2のスイッチ素子をオフに
して水平偏向コイルに直列にチョークコイルを挿入し、
水平偏向周波数が高いモードのときは、第2のスイッチ
素子をオンにして水平偏向コイルからチョークコイルを
削除することにより、直流電源電圧+Bが同じで水平偏
向周波数が切り換えられたにもかかわらず水平偏向電流
をほぼ等しくする。さらに、第2のスイッチ素子につい
ても、前記同期/非同期判別回路から非同期判別信号が
出力されるときは、該判別信号によって第2のスイッチ
素子をオフにする構成としてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態について図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の高圧
発生装置を示す回路図である。また、図2は、図1の高
圧発生装置を搭載したテレビジョン受像機を示すブロッ
ク図である。
【0024】まず、図2について説明する。図2が図3
の従来例と異なる点は、水平偏向回路20Aにおける水
平発振回路6A内に同期/非同期判別回路Q3 を設けた
ことである。この同期/非同期判別回路Q3 は、水平発
振回路の外に設けられても良いことは勿論である。同期
/非同期判別回路Q3 は、水平発振回路6Aの発振周波
数即ちフリーラン周波数が、入力された水平同期信号H.
SYNCに同期しているか否かを検出し、同期していないこ
とを検出した場合には非同期判別信号を出力して水平出
力回路7内の共振容量を等価的に大きくする方向に切り
換える制御を行うためのものである。その他の構成は図
3と同様である。
【0025】次に、図1について説明する。図1は、水
平偏向回路一体型高圧発生装置において、2種類の水平
偏向周波数、例えば31kと33kで動作可能な構成と
した回路例を示している。図5と対応する部分には同一
符号を付して説明する。
【0026】図1において、入力端子61には同期分離
回路4(図2参照)からの水平同期信号H.SYNCが入力
し、入力端子62には周波数判別回路5(図2参照)か
らの周波数判別信号即ち周波数切換制御信号Sf が入力
する。この周波数切換制御信号Sf は、31kの場合は
例えばハイレベル、33kの場合はローレベルの信号で
ある。水平同期信号H.SYNCは水平発振回路(水平ドライ
ブ回路を含む)6Aの同期信号入力端子に入力し、周波
数切換制御信号Sf は水平発振回路6Aの発振制御端子
に入力している。
【0027】水平発振回路6Aは、周波数判別回路5か
らの周波数切換制御信号Sf にてフリーラン周波数の切
換えが可能な発振器と、切り換えられたフリーラン周波
数を同期分離回路4から入力される水平同期信号H.SYNC
に一致させるAFC回路とを具備し、周波数切換制御信
号Sf によりそのフリーラン周波数が切り換えられ、入
力される水平同期信号H.SYNCの周波数がフリーラン周波
数に一致する場合は、水平同期信号H.SYNCに同期したド
ライブパルスを、水平ドライブ回路を通して水平出力ト
ランジスタH.OUT のベースに供給する。
【0028】さらに、水平発振回路6Aは、水平発振回
路6A自体の発振動作が、入力された水平同期信号H.SY
NCに同期して動作しているか否かを検出し、同期してい
ないことを検出した場合には非同期判別信号を出力し、
その非同期判別信号に基づいて水平出力回路7内の共振
容量を大きくする方向に切り換える制御を行うための同
期/非同期判別回路Q3 を具備している。なお、水平発
振回路6Aを構成する発振器,AFC回路,及び同期/
非同期判別回路の各主要回路部分は、集積回路化するこ
とが可能である。
【0029】入力される水平同期信号H.SYNCの周波数が
例えば33kから31kに切り換わった場合は、周波数
切換制御信号Sf により水平発振回路6Aのフリーラン
周波数が切り換えられるまでの期間は、入力される水平
同期信号H.SYNCの周波数が、直ぐに切り換わることなく
元の状態(33k)のままのフリーラン周波数と一致せ
ず、しかも水平出力トランジスタH.OUT のベースに供給
される水平ドライブパルスの周波数は水平発振回路6A
内のAFC動作により切り換わる前の水平偏向周波数
(元のフリーラン周波数)より低くなり、水平周期が長
くなろうとする。このような33k→31kの切換わり
時には、水平発振回路6Aの発振動作は、入力された水
平同期信号H.SYNCに対して同期していない非同期状態に
あるので、同期/非同期判別回路Q3 でその非同期状態
が検出され、非同期判別信号が出力される。同期/非同
期判別回路Q3 からは、同期判別時はハイレベル
“H”、非同期判別時はローレベル“L”の判別信号が
出力される。
【0030】同期/非同期判別回路Q3 からの同期/非
同期判別信号は、NPNトランジスタで構成されるスイ
ッチ素子Q2 のベースに供給される。スイッチ素子Q2
は、そのエミッタが基準電位点に接続し、コレクタが抵
抗R1 を介して直流電源+B2 (例えば9V電源)に接
続している。スイッチ素子Q2 ,抵抗R1 及び直流電源
+B2 は、反転増幅回路を構成している。スイッチ素子
Q2 のコレクタからは、同期/非同期判別回路Q3 の判
別信号を反転した信号が出力され、該コレクタ信号はダ
イオードD1 を介して例えばMOS FETで構成され
る第1のスイッチ素子Q1 のゲートに供給される。この
第1のスイッチ素子Q1 のゲートには、入力端子62か
らの周波数切換制御信号Sf もダイオードD2 を介して
供給されるようになっている。
【0031】水平出力トランジスタH.OUT は、そのエミ
ッタが基準電位点に接続し、コレクタがフライバックト
ランスFBTの1次コイルLP を介して直流電源+Bに
接続し、コレクタとエミッタ間にはコレクタ側にカソー
ドがくるようにダンパーダイオードDd が並列に接続し
ている。そして、水平出力トランジスタH.OUT のコレク
タと基準電位点間には、共振コンデンサCr1,Cr2の第
1の直列回路が接続し、また水平出力トランジスタH.OU
T のコレクタと基準電位点間には、水平偏向コイル11
とチョークコイルLCHとS字補正コンデンサCS の第2
の直列回路が接続している。フライバックトランスFB
Tの2次コイルLS には直列に整流ダイオードDS が接
続し、CRTアノードと基準電位点間に存在する浮遊容
量(図示せず)と共に整流平滑回路を構成しており、C
RT3のアノード13(図2参照)に高圧EH を供給す
るようになっている。
【0032】前記共振コンデンサCr2と基準電位点間に
は例えばMOS FETで構成される第1のスイッチ素
子Q1 のドレイン・ソースが並列に接続し、そのゲート
には前記入力端子62からの周波数切換制御信号Sf が
ダイオードD2 を介して供給されQ1 がオンすると共に
前記スイッチ素子Q2 のコレクタから反転出力される同
期/非同期判別信号がダイオードD1 を介して供給され
てQ1 がオン,オフするようになっている。また、前記
チョークコイルLCHには、例えば半導体スイッチで構成
される第2のスイッチ素子S1 が並列に接続し、この第
2のスイッチ素子S1 は前記入力端子62からの周波数
切換制御信号Sf によってオン,オフするようになって
いる。但し、第1,第2のスイッチ素子Q1 ,S1 は、
周波数切換制御信号Sf のハイレベル,ローレベルによ
ってオン,オフする動作が互いに反対となる。即ち、制
御信号Sf がハイレベルのときQ1 オン,S1 オフであ
り、制御信号Sf がローレベルのときQ1 オフ,S1 オ
ンである。
【0033】周波数判別回路5で水平同期信号信号の周
波数を判別した結果、31kの場合は周波数切換制御信
号Sf はハイレベルとなり、33kの場合は制御信号S
f はローレベルとなるが、制御信号Sf がハイレベル
(即ち31k)のときは同期/非同期検出結果が同期,
非同期にかかわらずダイオードD2 及び第1のスイッチ
素子Q1 はオンし第2のスイッチ素子S1 はオフする。
反対に、制御信号Sf がローレベル(即ち33k)のと
きはダイオードD2 はオフしかつ第2のスイッチ素子S
1 はオンするが、このとき同期/非同期検出結果が非同
期であれば第1のスイッチ素子Q1 はオンし、同期/非
同期検出結果が同期であれば第1のスイッチ素子Q1 は
オフする。
【0034】以上の構成において、周波数判別回路5か
らの周波数切換制御信号Sf が、水平発振回路6Aに入
力されている水平同期信号H.SYNCの周波数と対応つまり
一致している場合には、同期/非同期判別回路Q3 は同
期検出状態となるので、同期/非同期判別信号SD はハ
イレベル、スイッチ素子Q2 のコレクタ出力はローレベ
ルとなるので、ダイオードD1 は常にオフしており、第
1のスイッチ素子Q1は図4の場合と同様に制御信号Sf
の直流レベル(ハイレベル,ローレベル)によってオ
ン,オフ制御される。
【0035】次に、制御信号Sf が33kを示すローレ
ベルで、入力水平同期信号H.SYNCが31kに切り換わっ
た場合、図5の従来例では第1のスイッチ素子Q1 がオ
フして共振容量Cr は小さくなるが、本発明による図1
の実施の形態では、同期/非同期判別回路Q3 が動作
し、ダイオードD2 はオフしているが、非同期状態検出
のため、同期/非同期判別信号SD はローレベル、スイ
ッチ素子Q2 のコレクタ出力はハイレベルとなるので、
ダイオードD1 はオンして、第1のスイッチ素子Q1 は
オンし、水平出力回路7内の共振容量は共振コンデンサ
Cr1のみの大きい値となり、共振周期が長くなり帰線期
間が長い状態に切り換えられるので、31kへの切換え
に伴う水平周期の増加に対して帰線期間も長くなり、高
圧EH が正規の状態より高くなる現象は抑えられる。な
お、図1では、非同期検出時、第2のスイッチ素子S1
の制御は図5と同様であるので、帰線期間の長さは31
kモードと完全には同じではない。このため、高圧EH
が通常受像時に対し完全に同等以下にはならない場合も
考えられるが、その場合でも高圧EH の上昇は従来より
十分小さく抑えられる。
【0036】図3は本発明の他の実施の形態の高圧発生
装置を示す回路図である。図3において、図1と異なる
点は、同期/非同期判別信号SD により第1のスイッチ
素子Q1 と同時に第2のスイッチ素子S1 の制御を行う
構成とするもので、スイッチ素子Q2 のコレクタ出力を
ダイオードD3 を介して第2のスイッチ素子S1 の制御
端子に供給すると共に周波数判別回路5からの制御信号
Sf をダイオードD4 を介して第2のスイッチ素子S1
の制御端子に供給する。その他の構成は、図1と同様で
ある。
【0037】このような構成により、入力される水平同
期信号H.SYNCが33kから31kに切り換わった場合、
同期/非同期判別回路Q3 が非同期を検出すると、第2
のスイッチ素子S1 がオフされ、その結果水平偏向コイ
ル11に対してチョークコイルLCHを直列に挿入して、
33kから31kへの切換時に31kの入力水平同期信
号H.SYNCに対して水平偏向電流が増大するのを抑え、帰
線期間の長さを31kモードとほぼ同じにする。これに
より、33kから31kへの切換え時には、高圧EH の
上昇を図1の場合に比し更に抑えて小さくすることがで
きる。
【0038】なお、周波数切換制御信号Sf により、水
平リニアリティ補正に関する切換えを同時に行う場合も
同様に、非同期検出時に31kモードに合った水平リニ
アリティ補正切換えを行うことが最良である。
【0039】図1及び図3の実施の形態では、水平偏向
回路一体型の高圧発生装置について説明したが、本発明
はこれに限定されず、高圧発生回路が水平偏向回路と独
立した場合であっても複数の水平偏向周波数即ち動作周
波数において共振容量を切り換えることにより高圧をほ
ぼ一定に保つ構成を有する装置であれば、同様に本発明
を適用することができる。
【0040】図1及び図3の実施の形態では、2種類の
水平偏向周波数に対応可能な受像機について説明した
が、本発明はこれに限定されず、3種類以上の水平偏向
周波数に対応可能な受像機或いはディスプレイモニター
に対して応用することが可能である。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、入力
信号の水平偏向周波数の切り換わり時における高圧の上
昇を簡単な構成で抑制することができ、テレビジョン受
像機或いはディスプレイモニターの信頼性を向上させる
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の高圧発生装置を示す回
路図。
【図2】図1の高圧発生装置が搭載されたテレビジョン
受像機示すブロック図。
【図3】本発明の他の実施の形態の高圧発生装置を示す
回路図。
【図4】従来例の高圧発生装置が搭載されたテレビジョ
ン受像機示すブロック図。
【図5】従来の高圧発生装置を示す回路図。
【符号の説明】
4…同期分離回路 5…周波数判別回路 6A…水平発振回路 7…水平出力回路 8…高圧発生回路 11…水平偏向コイル 61…水平同期信号の入力端子 62…水平偏向周波数切換制御信号の入力端子 Q1 …第1のスイッチ素子 S1 …第2のスイッチ素子 Cr1…第1の共振コンデンサ Cr2…第2の共振コンデンサ LCH…チョークコイル CS …S字補正コンデンサ FBT…フライバックトランス H.OUT …水平出力トランジスタ +B…直流電源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の水平同期周波数を有する入力ビデオ
    信号のそれぞれに対応して、複数の水平偏向周波数で動
    作するテレビジョン受像機における高圧発生装置であっ
    て、 入力されるビデオ信号から水平同期信号を分離する同期
    分離回路と、 前記同期分離回路からの水平同期信号を入力し、該水平
    同期信号の周波数に対応した判別信号を出力する周波数
    判別回路と、 前記周波数判別回路からの判別信号にてフリーラン周波
    数の切換えが可能な発振器と、切り換えられたフリーラ
    ン周波数を前記同期分離回路から入力される水平同期信
    号に一致させるAFC回路とを備えた水平発振回路と、 水平出力トランジスタと、ダンパーダイオードと、共振
    コンデンサと、水平偏向コイルを少なくとも含んで構成
    され、前記水平発振回路から水平ドライブパルスが供給
    され、水平偏向用鋸歯状波電流を生成して水平偏向コイ
    ルに供給する水平出力回路であって、前記周波数判別回
    路からの判別信号に応じて少なくとも共振コンデンサの
    容量切換えを行い、水平偏向周波数の違いに応じた帰線
    期間を設定し高圧変化を軽減する機能を備えた水平出力
    回路と、 前記水平出力回路からの帰線パルスを昇圧整流して、陰
    極線管アノードへの高圧を生成する高圧発生回路と、 前記水平発振回路が、入力された水平同期信号に同期し
    て動作しているか否かを判別し、同期していないことを
    判別した場合には、その非同期判別信号にて前記水平出
    力回路の共振コンデンサの容量を等価的に大きくする方
    向に切り換えるための同期/非同期判別回路とを具備し
    たことを特徴とする高圧発生装置。
  2. 【請求項2】前記水平出力回路は、 前記水平発振回路からの水平ドライブパルスがベースに
    供給され、エミッタが基準電位点に接続され、コレクタ
    に帰線パルスを発生する水平出力トランジスタと、 前記水平出力トランジスタのコレクタと基準電位点間に
    接続された第1,第2の共振コンデンサの直列回路で構
    成され、前記水平偏向周波数の違いに応じて共振容量が
    切り換えられる第1の直列回路と、 前記周波数判別回路からの判別信号に応じて、前記第2
    の共振コンデンサの両端を短絡又は開放するための第1
    のスイッチ素子と、 前記水平出力トランジスタのコレクタと基準電位点間に
    接続された水平偏向コイルとチョークコイルとS字補正
    コンデンサの直列回路で構成され、前記水平偏向周波数
    の違いに応じて前記チョークコイルの両端が短絡又は開
    放される第2の直列回路と、 前記周波数判別回路からの判別信号に応じて、前記チョ
    ークコイルの両端を短絡又は開放するための第2のスイ
    ッチ素子と、 直流電圧をフライバックトランスの1次コイルを介して
    前記水平出力トランジスタのコレクタに供給するための
    直流電源とを具備したことを特徴とする請求項1記載の
    高圧発生装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100361190C (zh) * 2004-10-11 2008-01-09 南京Lg同创彩色显示系统有限责任公司 显示器的电源电路

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CN100361190C (zh) * 2004-10-11 2008-01-09 南京Lg同创彩色显示系统有限责任公司 显示器的电源电路

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