JPH1196970A - 放電ランプ用バルブ、放電ランプおよび照明装置 - Google Patents

放電ランプ用バルブ、放電ランプおよび照明装置

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JPH1196970A
JPH1196970A JP25107697A JP25107697A JPH1196970A JP H1196970 A JPH1196970 A JP H1196970A JP 25107697 A JP25107697 A JP 25107697A JP 25107697 A JP25107697 A JP 25107697A JP H1196970 A JPH1196970 A JP H1196970A
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JP
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bulb
quartz glass
discharge lamp
ultraviolet
discharge
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JP25107697A
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Inventor
Akihiro Yonezawa
昭弘 米沢
Tetsuya Takahashi
哲也 高橋
Yoichiro Kogyo
陽一郎 光行
Akira Sugawara
昭 菅原
Tetsuo Wakayama
哲郎 若山
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】チタン有機物などの有機物を用いることなくバ
ルブ内面に紫外線遮断性石英ガラスの層を形成して、寿
命特性に問題がない放電ランプ用バルブ、これを用いた
放電ランプおよび照明装置を提供する。 【解決手段】膨出した中空の放電空間部を備えた紫外線
透過性バルブ基体の放電空間部の内面に紫外線遮断性石
英ガラスを密着した。バルブ基体の肉厚をt1とし、紫
外線遮断性石英ガラスの肉厚をt2としたとき、2≦t1
/t2≦20を満足すると、紫外線遮断性に問題がな
く、しかも加工性が良好で、機械的強度も問題がない放
電ランプ用バルブを得ることができる。紫外線遮断性石
英ガラスは、インゴットの段階で酸化チタンなどの紫外
線遮断性の添加物を混合するので、有機物を用いる必要
がないから、バルブに有機物が残存して寿命特性に悪影
響を与えるおそれがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は石英ガラスからなる
放電ランプ用バルブ、これを備えた放電ランプおよび照
明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】映写用光源としてキセノンランプが使用
されている。
【0003】このランプは、電極間距離が小さいので、
ショートアーク放電ランプと呼称され、点灯中のバルブ
内圧力が数10気圧に達するほど高い。このため、バル
ブは高い内部圧力に耐える強度を備えている必要があ
る。
【0004】また、上記放電ランプは、放電により強い
紫外線が発生射する。
【0005】この種のショートアーク放電ランプは、バ
ルブが石英ガラスによって形成されているが、点灯中の
高い内部圧力および自らが放射する紫外線の被爆を受け
るために、寿命中にバルブに応力(歪)が蓄積される。
そして、その応力のために寿命中にバルブが破裂するこ
とがある。
【0006】そこで、石英ガラスからなるバルブへの紫
外線被爆を抑制する手段として、特公平4−34258
号公報に開示されているものが知られている。この従来
技術は、石英バルブの内表面から1〜10μmの範囲に
おけるTi濃度がTiO2に換算して0.5〜7%であ
り、かつ全体の平均濃度と管壁厚さの積を3.7〜42
%μmにするというものである。
【0007】この従来技術によるバルブを製造するに
は、チタンテトラエトキシド(Ti(OC254)を
主体とする溶液を石英バルブの内表面に塗布し、熱処理
するか、チタンアルコレートと珪素のアルコレートとの
混合液を石英バルブの内表面に塗布し、熱処理する。
【0008】上述した従来技術によれば、バルブ内表面
近傍に形成されたチタン濃度の高い領域に、放電により
発生した紫外線が吸収されることになり、バルブを構成
する石英ガラスの紫外線被爆が抑制され、これに伴いバ
ルブの破損を回避できるようになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術においては、いずれもチタン有機物を含む溶剤をバル
ブ内表面に塗布し、熱処理してバルブ内表面にチタン濃
度の高い領域を形成するものであるから、その焼成過程
で十分に有機物が分解されないで、一部残存するおそれ
がある。
【0010】そうして、有機物がバルブ内に残存する
と、放電ランプの寿命中にバルブの黒化が促進され、短
寿命の原因になるという問題がある。
【0011】本発明は、チタン有機物などの有機物を用
いることなくバルブ内面に紫外線遮断性石英ガラスの層
を形成して、寿命特性に問題がない放電ランプ用バル
ブ、これを用いた放電ランプおよび照明装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の放電ラ
ンプ用バルブは、膨出した中空の放電空間部を備えた石
英ガラスからなる紫外線透過性バルブ基体と;放電空間
部の内面に密着した紫外線遮断性石英ガラスと;放電空
間部に連通して一体に形成された封止予定部と;を具備
していることを特徴としている。
【0013】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0014】膨出した中空の放電空間部とは、封止部に
対して放電空間部が膨らんでいるという意味であって、
相対的なものある。本発明は、放電空間部の紫外線遮断
性を改善することを指向しているのであって、電極間距
離には関係がないから、本発明の放電ランプ用バルブ
は、ショートアーク形の高圧放電ランプに好適である
が、ロングアーク形の高圧放電ランプにも適用すること
ができるものである。なお、高圧放電ランプとは、超高
圧放電ランプをも含む概念として解釈される。しかし、
本発明は、高圧放電ランプに限らず低圧放電ランプにも
適応する。
【0015】また、ショートアーク形の高圧放電ランプ
の場合、放電空間部の形状としては、たとえば球状、楕
円球状、長円球状などの形状が許容される。
【0016】次に、紫外線遮断性とは、通常の石英ガラ
スは紫外線を透過するので、格別の仕様の石英ガラスを
用いることを要求するものではない。
【0017】また、バルブ基体とは、バルブの物理的性
質および強度を主として担当する部分という意味であ
り、後述する紫外線遮断性石英ガラスに対する相対的関
係において、基体という用語を用いている。
【0018】紫外線遮断性石英ガラスは、バルブの放電
空間部の内面を被覆している石英ガラスで、紫外線遮断
物質である酸化チタンTiO2または酸化セリウムCe
2を添加するか、これらの成分に加えてさらにアルミ
ナAl23、ジルコニアZrO2およびハフニアHfO4
の1種または複数種を副成分として微量添加してなる添
加剤を含有している。この紫外線遮断性石英ガラスは、
そのインゴット製造段階から添加剤を含んで製造される
ので、有機物を使用しなくてすむ。
【0019】また、紫外線遮断性石英ガラスを紫外線透
過性バルブ基体の内面に密着させるには、たとえば紫外
線透過性の第1の石英ガラス管と、この第1の石英ガラ
ス管より若干外径が小さい紫外線遮断性の第2の石英ガ
ラス管とを用意し、第1の石英ガラス管の中に第2の石
英ガラス管を挿入して、外部からバーナで第1の石英ガ
ラス管を加熱軟化させて成形する。これにより、第1の
石英ガラス管の内面に第2のガラス管が密着したものを
得ることができる。
【0020】この場合に注意することは、第1の石英ガ
ラス管と第2の石英ガラス管との間に気泡が生じないよ
うにすることである。第1の石英ガラス管と第2のガラ
ス管を垂直に支持して、下部から順次加熱軟化させて成
形していけば、気泡が生じにくい。
【0021】また、第2の石英ガラス管に適当な間隔で
適当なサイズの孔を明けておくことにより、間に生じた
気泡を追い出すことが容易になる。この場合、孔は成形
の過程で自然に塞がれる。したがって、石英ガラス管を
横位置にして加熱軟化させても間に気泡が生じることな
く成形することができる。
【0022】紫外線遮断性石英ガラス管が内面に密着し
た紫外線透過性の石英ガラス管から放電ランプ用バルブ
を得るには、単一材の石英ガラス管からバルブを成形す
るときと同様、常法によればよい。
【0023】放電空間部に連通する封止予定部は、紫外
線透過性の石英ガラスで形成してもよいし、放電空間部
と同一の複合材によって形成してもよい。
【0024】また、封止予定部は、放電空間部の両端に
形成するのが一般的であるが、要すれば一端側にのみ形
成してもよい。
【0025】そうして、本発明においては、紫外線遮断
性ガラスを紫外線透過性バルブ基体の内面に密着してバ
ルブを構成しているので、チタン有機物を用いないこと
により、有機物残存によるバルブ黒化のおそれがない。
【0026】したがって、寿命特性の信頼性の高いバル
ブを得ることができる。
【0027】請求項2の発明の放電ランプ用バルブは、
請求項1記載の放電ランプ用バルブにおいて、封止予定
部は、紫外線透過性であることを特徴としている。
【0028】封止予定部を紫外線透過性にするには、た
とえば放電空間部とは別に封止予定部を紫外線透過性の
石英ガラスで製作する。次に、封止予定部を放電空間部
に溶着してブルブを完成する。
【0029】また、他の製造方法は、次のとおりであ
る。すなわち、第2の石英ガラス管より第1の石英ガラ
ス管が長いものを用いて、第2の石英ガラス管の両端か
ら第1の石英ガラス管を突出させた状態で両者を密着さ
せる。そして、中央部の両者が密着した部分を成形して
放電空間部を形成し、両端から突出した第1の石英ガラ
ス単体の部分を成形して封止予定部を形成する。
【0030】そうして、封止予定部を紫外線透過性にす
ることにより、加工性が良好になり、かつ機械的強度も
所要に維持できるので、良好な封止を行うことができ
る。
【0031】請求項3の発明の放電ランプ用バルブは、
請求項1または2記載の放電ランプ用バルブにおいて、
紫外線透過性バルブ基体の放電空間部における肉厚をt
1とし、紫外線遮断性石英ガラスの肉厚をt2としたと
き、2≦t1/t2≦20の条件を満足することを特徴と
している。
【0032】本発明は、バルブ基体の肉厚と紫外線遮断
性石英ガラスの肉厚との相対的関係を規定したもので、
バルブの紫外線遮断性能ならびにブルブの加工性および
機械的強度をともに良好にしたものである。
【0033】肉厚比t1/t2が2未満であると、相対的
にバルブ基体の肉厚が薄くなり、バルブの機械的強度が
低下しすぎるとともに、相対的に紫外線遮断性の石英ガ
ラスが厚くなるなるために、加工性が低下しすぎる。
【0034】また、肉厚比t1/t2が20を超えると、
紫外線遮断性石英ガラスの肉厚が相対的に薄くなりすぎ
て、紫外線遮断が不十分になる。
【0035】請求項4の発明の放電ランプは、封止予定
部が封止された請求項1ないし3のいずれか一記載の放
電ランプ用バルブと;封止予定部に基端部が挿入され先
端が放電空間部に臨む一対の電極軸と;電極軸の先端に
配設された電極と;放電空間部内に封入された放電媒体
と;を具備していることを特徴としている。
【0036】本発明において、封止は箔シール構造、段
継ぎシール構造など任意の封止構造を採用することがで
きる。
【0037】電極軸は、タングステンまたはモリブデン
からなる。電極軸の基端部をバルブの封止予定部に挿入
するのは、電極軸の支持および電流導入のためである。
【0038】電極軸を支持するためには、バルブの封止
予定部と電極軸との間に石英ガラス円筒体を介在させる
ことができる。
【0039】電極軸に配設される電極は、直流点灯形の
放電ランプの場合には、陽極および陰極である。交流点
灯形の放電ランプの場合には、ともに同一形状で、陰
極、陽極の区別のない電極である。
【0040】放電空間部内における放電の態様は、希ガ
ス放電および金属蒸気放電のいずれでもよい。希ガス放
電の場合には、キセノンなどを放電媒体として封入す
る。金属放電の場合には、発光金属として水銀をキセノ
ンなどの始動用ガスとともに封入するか、希土類金属な
どのような発光金属のハロゲン化物を緩衝金属として水
銀、始動用ガスとしてアルゴンなどの希ガスとともに、
封入することができる。
【0041】そうして、本発明においては、バルブの放
電空間部の内面に紫外線遮断性石英ガラスが密着してい
るので、放電によって放射された紫外線は紫外線遮断性
石英ガラスに吸収される。このため、バルブ基体は紫外
線の被爆を受けないから、紫外線被爆による応力(歪)
が蓄積されるようなことはない。
【0042】したがって、紫外線の被爆によるバルブの
破損がなく、しかもチタン有機物を用いないことによ
り、残存有機物による寿命特性の悪化はなく、信頼性の
高い放電ランプが得られる。
【0043】請求項5の発明の照明装置は、照明装置本
体と;照明装置本体内に照明用光源として装着される請
求項1ないし4のいずれか一記載の放電ランプと;を具
備していることを特徴としている。
【0044】照明装置とは、放電ランプの発光を何らか
の目的のために利用するあらゆる装置の全てに適応する
ものである。たとえば、一般照明のための照明器具、表
示のための表示装置、移動体用のヘッドライト装置、投
光のためのプロジェクション装置などに用いることがで
きる。
【0045】照明器具としては、屋外用および屋内用の
いずれでもよい。
【0046】プロジェクション装置としては、液晶プロ
ジェクタ、オーバヘッドプロジェクタ、映写装置、サー
チライトなどに用いることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0048】図1は、本発明の放電ランプ用バルブの一
実施形態を示す断面図である。
【0049】図において、1は紫外線透過性バルブ基
体、2は紫外線遮断性石英ガラス、3は封止予定部であ
る。
【0050】紫外線透過性バルブ基体1は、石英ガラス
からなり、膨出した中空の放電空間部1aを備えてい
る。そして、放電空間部1aは、外径が70mm、軸方
向の長さが90mm、肉厚4mmである。
【0051】紫外線遮断性石英ガラス2は、予め酸化チ
タンTiO2を2重量%混合した石英ガラスからなり、
バルブ基体1の放電空間部1aの内面に密着している。
そして、紫外線遮断性石英ガラス2の肉厚は、0.5m
mである。
【0052】したがって、放電空間部1aの全体の肉厚
は4.5mmである。
【0053】封止予定部3は、通常の石英ガラスすなわ
ち紫外線透過性の石英ガラスにより形成されていて、放
電空間部1aの軸方向の両端に一体に接続した相対的に
径の小さい筒体により構成されている。本実施形態にお
ける封止予定部3は、箔シール構造用になっている。
【0054】図2は、本発明の放電ランプ用バルブの第
1の実施形態における製造過程を示す石英ガラス管の断
面図である。
【0055】図において、4は紫外線透過性の第1の石
英ガラス管、5は紫外線遮断性の第2の石英ガラス管で
ある。
【0056】紫外線透過性の第1の石英ガラス管4は、
外径26mm、肉厚6mmの円筒状をなしている。
【0057】紫外線遮断性の第2の石英ガラス管5は、
石英ガラスに酸化チタンTiO2を2%添加したもの
で、外径25.6mm、肉厚0.7mmの円筒状をなし
ている。
【0058】第1の石英ガラス管4の中央部に第2の石
英ガラス管5を挿入して、第1の石英ガラス管4の両端
をガラス旋盤に装着し、バーナで加熱して図1に示すバ
ルブを成形する。この成形の過程で、第2の石英ガラス
管5と第1の石英ガラス管4とは、加熱、溶融するた
め、第2の石英ガラス管5は、第1の石英ガラス管4の
内面に密着する。
【0059】図3は、本発明の放電ランプ用バルブの第
2の実施形態における製造過程を示す分解断面図であ
る。
【0060】本実施形態は、封止部3、3を放電空間部
1aとは別に製作して、後から溶着して一体化したもの
である。完成した放電ランプ用バルブは、図1に示すも
のと類似した構造になる。
【0061】図4は、本発明の放電ランプの一実施形態
としてのキセノンランプを示す断面図である。
【0062】図において、11はバルブ、12、13は
電極軸、14は陽極、15は陰極、16は石英ガラス円
筒部材、17は封止部、18は陽極ターミナル、19は
陰極ターミナルである。
【0063】バルブ11は、図1に示すものを用いてい
る。そして、バルブ11は、バルブ基体1の放電空間部
1a、放電空間部1aの内面に密着した紫外線遮断性石
英ガラス2および放電空間部1aの両端に一体に接続さ
れた石英ガラス管からなる一対の封止予定部3、3を備
えている。
【0064】電極軸12は、直径5mmのタングステン
棒で、その先端には陽極14を支持している。
【0065】電極軸13は、同じく直径5mmのタング
ステン棒で、その先端は円錐形状に成形されて陰極15
を形成している。
【0066】陽極14と陰極15との間に形成される電
極間距離は6mmに設定されている。
【0067】ところで、いずれの電極軸12、13もそ
の基端はバルブ11の封止予定部3内に収納されてい
る。そして、電極軸12、13は、封止予定部3内に石
英ガラス円筒部材16により、所定の位置に固定され
る。
【0068】封止部17は、いわゆる箔シール構造にな
っている。すなわち、電極軸12、13の基端面にタン
グステンからなる直径10mmのディスク17aが接続
され、ディスク17aと同一太さの石英ガラス棒17b
の一端がディスク1aに接して配設され、石英ガラス棒
17bの他端にモリブデンからなるアウターウエルズ1
7cが接して配設され、さらに石英ガラス棒17bの周
囲に3枚の幅8mmの細長いモリブデン箔からなるシー
ルリボン17dが石英ガラス棒17bの長手方向に沿っ
て等間隔に配設されるとともに、その一端がディスク1
7aに、また他端がアウターウエルズ17cに、それぞ
れ接続され、さらに焼き締めにより封止予定部3がシー
ルリボン17dと石英ガラス棒17bとに溶着すること
によって、箔シール構造の封止部17を構成している。
【0069】上記のようにして封止されたバルブ11の
放電空間部1a内には、放電媒体として常温で3気圧の
キセノンを封入してショートアーク形の直流点灯用キセ
ノンランプを構成している。
【0070】陽極ターミナル18は、封止部17の端部
に口金セメントにより装着されるとともに、アウターウ
エルズ17cに接続されている。さらに、陽極ターミナ
ル18は、外部リード線18aおよび外部リード線18
aの先端に接続された圧着端子18bを備えている。
【0071】陰極ターミナル19は、封止部17の端部
に口金セメントにより装着されるとともに、陰極側のア
ウターウエルズ17cに接続している。そして、陰極タ
ーミナル19は、取付ボルト19aを備えている。
【0072】上記キセノンランプをランプ入力3KWで
点灯し、その分光エネルギー分布を調査したところ、2
20nm以下の紫外線は認められなかった。
【0073】これに対して、紫外線遮断手段を備えない
バルブを備えた高圧放電ランプの場合には、放電プラズ
マから放射される220nm以下の強い紫外線が認めら
れるものである。
【0074】さらに、前述したキセノンランプ36灯を
映写用光源として実用試験した結果、その全部が目標の
3000時間を経過しても照度維持率が85%以上で、
しかも無事故であった。
【0075】図5は、本発明の照明装置の第1の実施形
態としての映写装置を示す概念図である。
【0076】図において、21は図4に示すキセノンラ
ンプ、22は楕円ミラー、23は平行光レンズ、24は
映写フィルム、25は投射レンズ、26はスクリーンで
ある。
【0077】キセノンランプ21から放射された可視光
は、楕円ミラー22で反射して平行光レンズ23に入射
する。平行光レンズ23で平行光に変換されて映写フィ
ルム24を照射する。映写フィルム24を透過した光は
投射レンズで拡大されてスクリーン26に投射される。
【0078】図6は、本発明の照明装置の第2の実施形
態としての照明器具を示す断面図である。
【0079】図において、31は高圧放電ランプ、32
は照明器具本体である。
【0080】高圧放電ランプ31は、放電媒体として発
光金属のハロゲン化物および希ガスを封入している。そ
の発光管を構成するバルブ基体の内面には紫外線遮断性
石英ガラスが密着している。
【0081】照明器具本体32は、天井埋込形ダウンラ
イトを構成するもので、基体32a、反射板32bを具
備している。
【0082】基体32aは、天井に埋め込まれるため
に、下端に天井面当接縁32a1を備えている。
【0083】反射板32bは、基体32aに支持されて
いるとともに、高圧放電ランプ31の発光中心がそのほ
ぼ焦点に位置するように包囲している。
【0084】
【発明の効果】請求項1ないし3の各発明によれば、紫
外線透過性バルブ基体の放電空間部の内面に紫外線遮断
性石英ガラスが密着していることにより、放電により放
射される紫外線が良好に遮断されるとともに、紫外線遮
断性石英ガラスを得るために有機物を用いなくてよいか
ら、有機物の残存によるバルブの黒化に伴う短寿命の問
題がないうえに、性能のばらつきがない放電ランプ用バ
ルブを提供することができる。
【0085】請求項2の発明によれば、加えて封止予定
部を紫外線透過性にしたことにより、封止部の加工が容
易で、所要の機械的強度を得やすい放電ランプ用バルブ
をを提供することができる。
【0086】請求項3の発明によれば、加えてバルブ基
体および紫外線遮断性石英ガラスの肉厚を所定値範囲に
規定したことにより、紫外線遮断を良好に行いながら、
加工性が良好で、しかも機械的強度に問題がない放電ラ
ンプ用バルブを提供することができる。
【0087】請求項4の発明によれば、請求項1ないし
3の効果を有する放電ランプを提供することができる。
【0088】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
3の効果を有する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電ランプ用バルブの第1の実施形態
を示す断面図
【図2】本発明の放電ランプ用バルブの第1の実施形態
おける製造過程を示す石英ガラス管の断面図
【図3】本発明の放電ランプ用バルブの第2の実施形態
における製造過程を示す分解断面図
【図4】本発明の放電ランプの一実施形態としてのキセ
ノンランプを示す断面図
【図5】本発明の照明装置の第1の実施形態としての映
写装置を示す概念図
【図6】本発明の照明装置の第2の実施形態としての照
明器具を示す断面図
【符号の説明】
1…紫外線透過性バルブ基体 1a…放電空間部 2…紫外線遮断性石英ガラス 3…封止予定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 昭 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 (72)発明者 若山 哲郎 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膨出した中空の放電空間部を備えた石英ガ
    ラスからなる紫外線透過性バルブ基体と;放電空間部の
    内面に密着した紫外線遮断性石英ガラスと;放電空間部
    に連通して一体に形成された封止予定部と;を具備して
    いることを特徴とする放電ランプ用バルブ。
  2. 【請求項2】封止予定部は、紫外線透過性であることを
    特徴とする請求項1記載の放電ランプ用バルブ。
  3. 【請求項3】紫外線透過性バルブ基体の放電空間部にお
    ける肉厚をt1とし、紫外線遮断性石英ガラスの肉厚を
    2としたとき、2≦t1/t2≦20の条件を満足する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の放電ランプ用
    バルブ。
  4. 【請求項4】封止予定部が封止された請求項1ないし3
    のいずれか一記載の放電ランプ用バルブと;封止予定部
    に基端部が挿入され先端が放電空間部に臨む一対の電極
    軸と;電極軸の先端に配設された電極と;放電空間部内
    に封入された放電媒体と;を具備していることを特徴と
    する放電ランプ。
  5. 【請求項5】照明装置本体と;照明装置本体に装着され
    る請求項4記載の放電ランプと;を具備していることを
    特徴とする照明装置。
JP25107697A 1997-09-16 1997-09-16 放電ランプ用バルブ、放電ランプおよび照明装置 Pending JPH1196970A (ja)

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