JPH119673A - 硫黄化合物吸着体および硫黄化合物除去方法 - Google Patents

硫黄化合物吸着体および硫黄化合物除去方法

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JPH119673A
JPH119673A JP9169136A JP16913697A JPH119673A JP H119673 A JPH119673 A JP H119673A JP 9169136 A JP9169136 A JP 9169136A JP 16913697 A JP16913697 A JP 16913697A JP H119673 A JPH119673 A JP H119673A
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adsorbent
sulfur compound
zeolite
type zeolite
type
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JP9169136A
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Hidenobu Wakita
英延 脇田
Yukiyoshi Ono
之良 小野
Hiroko Tachibana
裕子 立花
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料ガスなど酸素濃度の極めて低い雰囲気中に
含まれる硫黄化合物を効果的にかつ長期間にわたり除去
できる硫黄化合物吸着体を実現すること。 【解決手段】ガス中に含まれる有機硫黄化合物の吸着除
去をフォージャサイト型ゼオライト、β型ゼオライト、
L型ゼオライトのいずれかを含むゼオライトにより行
う。また、吸着体がゼオライトと無機バインダーにより
構成されているため、加熱による再生が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料ガス中に含まれる
硫黄化合物を除去する吸着体および除去方法に関するも
ので、特に低酸素雰囲気下でも硫黄化合物を除去できる
吸着体である。また、暖房、給湯、乾燥、調理、冷蔵、
空調用機器等において利用される脱臭用硫黄化合物吸着
体および硫黄化合物除去方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】都市ガス工事の際に放出される都市ガス
は、硫黄化合物を除去することが必須となっており、ま
た都市ガスを燃料とする燃料電池ではRuやNiなどの
水蒸気改質触媒の劣化防止のため脱硫を行うことが要求
される。
【0003】従来、燃料ガス中に含まれる硫黄化合物の
除去に対しては、活性炭や添着活性炭が主に用いられて
きた。
【0004】また、燃料電池における脱硫では、燃料中
の硫黄化合物を水添分解し硫化水素とした後、酸化亜鉛
により脱硫を行う方式が検討されている。
【0005】一方、脱臭を目的とする空気中の硫黄化合
物除去においては、銅、マンガンなどの遷移金属酸化物
によりメルカプタン化合物を常温で酸化分解して除去す
る方法や活性炭もしくは添着活性炭により吸着除去する
方法が一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の方法に
は以下に示すような課題があった。
【0007】活性炭は可燃性材料であるため再生が困難
であり、交換が必要である。添着活性炭も吸着特性は優
れるものの、吸着物と添着物の相互作用が強いため再生
ができない。
【0008】また、水添分解と酸化亜鉛により脱硫を行
う方式では、300〜400℃で水添脱硫を行うため、
燃料電池装置の供給電力の低下を引き起こしたり、複雑
な排熱利用法の適用が必要である。また、酸化亜鉛が経
時的に劣化するため交換が必要である。
【0009】さらに、銅、マンガンなどの遷移金属酸化
物を主成分とする脱臭の場合、メルカプタンが常温で部
分酸化されジスルフィドが生成し、異臭の発生源となっ
たり、ジメチルスルフィドなどメルカプタン以外の硫黄
化合物を除去することが困難であるなどの課題を有して
いる。
【0010】本発明は、このような従来の硫黄化合物除
去の除去方法の課題を考慮し、燃料ガスなど酸素濃度の
極めて低い雰囲気中に含まれる硫黄化合物を効果的にか
つ長期間にわたり除去できる硫黄化合物吸着体および硫
黄化合物除去方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、フォージャサ
イト型ゼオライト、β型ゼオライト、L型ゼオライトの
いずれかを含むゼオライトと無機バインダーとを含む硫
黄化合物吸着体と、硫黄化合物吸着体を間欠的に再生さ
せる硫黄化合物除去方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】都市ガスでは、ガス漏れ対策から
意図的に燃料ガスに微量の硫黄化合物系付臭剤を混入さ
せる。この付臭剤成分は供給会社により異なるが、日本
ではターシャリーブチルメルカプタン、ジメチルスルフ
ィド、テトラヒドロチオフェンが多く用いられ、その濃
度は数ppmである。種々の硫黄化合物を含む天然ガ
ス、コークス炉ガスと異なり、都市ガスでは既知構造の
硫黄化合物を意図的に混入させているため、それらの硫
黄化合物に対して効果的な吸着剤を選択することによ
り、除去が可能である。
【0013】本発明の吸着体は、X型やY型と称されて
いるフォージャサイト型ゼオライト、β型ゼオライト、
L型ゼオライトのいずれかを含むゼオライトによりこれ
らの硫黄化合物の吸着除去を行う。また、ゼオライトと
無機バインダーにより構成されているため、加熱による
再生が可能となる。
【0014】本方法では低温で吸着を行った方が吸着量
は増大するため、吸着時に加熱を必要とせず、簡単な機
器設計で、省エネルギーの面から水添脱硫法に比べ有利
である。
【0015】また、銅酸化物、マンガン酸化物、銅とマ
ンガンの複合酸化物、白金族元素のなどを吸着体に含ま
ない場合、メルカプタンが部分酸化されることなく、異
臭の発生源となることは防止できる。さらに、銅酸化
物、マンガン酸化物、銅とマンガンの複合酸化物、白金
族元素のなどを吸着体に含む場合も、部分酸化生成物の
ジスルフィドはゼオライトに吸着されるため、ゼオライ
トの量を適切に選択することにより、異臭発生の防止は
可能である。
【0016】一般に、添加される付臭剤としてはターシ
ャリーブチルメルカプタン、ジメチルスルフィドが選ば
れることが多いが、この中でジメチルスルフィドがより
吸着されにくいため、破過が早い。このため、ジメチル
スルフィドの吸着量を増すことが重要となってくるが、
フォージャサイト型ゼオライト、β型ゼオライト、L型
ゼオライトを用いることにより、A型など他のゼオライ
トを用いた場合に比べジメチルスルフィドの吸着量を増
大できる。
【0017】本発明で用いられる吸着体中のゼオライト
は50〜90wt%であることが望ましい。吸着体中の
ゼオライトが50wt%より少ないと十分な吸着能力が
得られず、また90wt%よりも多いとバインダーの量
が10wt%よりも少なくなるため、成型体とした場合
の強度低下や被膜とした場合の密着性低下が著しい。
【0018】本発明の吸着体はペレットなどの成型体と
して使用することが望ましく、バインダーとしては無機
バインダーを用いることが望ましい。これはセルロース
化合物などの有機バインダーを用いると、加熱再生によ
りバインダーが燃焼し強度低下が起こるためである。こ
の場合、有機バインダーの燃焼温度以下で使用すればこ
の問題は解決可能であるが、例えばセルロース化合物の
場合160℃以上で強度低下が起こり始めるなど使用温
度域が極めて限られており、加熱再生時に吸着剤充填層
内に生じる温度分布により、再生が十分に行われないこ
とが多い。無機バインダーとしては、シリカゾル、アル
ミナゾル、チタニアゾルなどのコロイドを焼成したもの
や、粘土系化合物、セメントや石膏などを用いることが
できる。この中で特に、シリカゾルを焼成することによ
り脱水されたシリカであることが望ましい。これは、ア
ルミナゾルや粘土系化合物、アルミナセメントを用いて
も十分な成型体の強度が得られず、Liシリケートや水ガ
ラスを用いると成型体の強度は向上するものの、吸着特
性が低下するためである。無機バインダーとしてシリカ
を用いることにより、吸着特性を低下させることなく強
固な成型体を得ることができる。
【0019】本発明で用いられる吸着体は、銅酸化物、
マンガン酸化物、銅とマンガンの複合酸化物、白金族元
素のいずれかを含むことが望ましい。これらの化合物お
よび元素はメルカプタン化合物の部分酸化活性を持って
いるため、酸素が存在する条件下でメルカプタンの除去
特性を大きく向上することができる。なお、白金族元素
はアルミナなどの多孔質担体に高分散に担持させること
により、少量の貴金属で十分な特性を得ることができ
る。
【0020】また、本発明の吸着体を間欠的に再生させ
ることが望ましい。これにより、長期間にわたり本吸着
体を使用することができる。
【0021】本発明の再生法として、硫黄化合物を含ま
ない気体を吸着体に流通させる方法、吸着体を加熱する
方法、吸着体が存在する雰囲気を減圧する方法、これら
を組み合わせる方法を用いることができる。
【0022】また、再生時に、硫黄化合物吸着体から発
生した気体を酸化触媒により酸化することが望ましい。
これは硫黄化合物を、酸性ガスである二酸化硫黄にする
ことにより、アルカリ性水溶液への吸収など後処理を施
すことが容易となるためである。この場合、処理液の定
期的な交換は必要となるが、二酸化硫黄を排出しないた
め臭気発生がなく、また機器の腐食も生じにくくなる。
【0023】本発明の酸化触媒は、白金を含むことが望
ましい。これは、白金がパラジウムやロジウムなど他の
貴金属元素に比べて硫黄被毒を受けにくいため、優れた
酸化活性を長期間にわたり維持できるためである。
【0024】
【実施例】以下に具体的な実施例を示す。
【0025】<実施例1>種々の吸着剤についてジメチ
ルスルフィドの吸着特性を調べた。吸着剤としては、酸
化銅、二酸化マンガン、硝酸銅と硝酸マンガンの混合水
溶液を熱分解することにより調製した30wt%CuO
−70wt%MnO2、塩化白金酸水溶液とγ−アルミ
ナから含浸法により調製した1wt%Pt/Al23
Na−A型ゼオライト、K−L型ゼオライト(SiO2
/Al23モル比=6.2)、Na−β型ゼオライト
(SiO2/Al23モル比=20)、Na−Y型ゼオ
ライト(SiO2/Al23モル比=5.7)、13X
(SiO2/Al23モル比=2.5)、H−ZSM−
5(SiO2/Al23モル比=50)、フェリエライ
ト(SiO2/Al23モル比=18)、エリオナイト
(SiO2/Al23モル比=6)を用いた。また、ア
ルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、希土類金属酸
化物の性能を把握するため、炭酸カリウム、酸化マグネ
シウム、酸化セリウムについても試験を行った。なお吸
着剤は、全て粉末状とし、内径4mmの試料管に5mg
充填し、常圧流通式の吸着試験装置を用いて評価を行っ
た。除去試験は、試料に予め吸着していたものを脱着さ
せるため120℃で30分間前処理を行った後、6pp
mのジメチルスルフィドを含む窒素を400ml/mi
nで流通させ、試料の前後の流通ガス濃度の経時変化を
入り口濃度と出口濃度が等しくなるまで、FPDを検出
器とするガスクロマトグラフで調べた。なお、試料管を
恒温槽に入れることにより吸着温度を25℃に保った。
【0026】ジメチルスルフィドの飽和吸着量を試料単
位重量当たりに換算し、(表1)に示した。
【0027】
【表1】 (表1)に示すように、ジメチルスルフィドは、ゼオラ
イト、特にフォージャサイト型ゼオライト、β型ゼオラ
イト、L型ゼオライトを用いることによりにより効果的
に吸着できる。
【0028】<実施例2>バインダーの耐熱性について
調べるため、以下の実験を行った。
【0029】K−L型ゼオライトとシリカゾルと水を混
練し、80wt%ゼオライト−20wt%シリカを含む
直径1cmの球体を作製し、500℃で1時間焼成し
た。同様に、K−L型ゼオライトとヒドロキシエチルセ
ルロースと水から、80wt%ゼオライト−20wt%
ヒドロキシエチルセルロースを含む球体を作製し、50
0℃で1時間焼成した。焼成後の試料は、シリカの場合
50cmの落下試験に耐え得る強度を有していたのに対
し、ヒドロキシエチルセルロースの場合わずかな衝撃で
形状が破壊された。
【0030】これは、ヒドロキシエチルセルロースが燃
焼し結合力を失ってしまったためであり、本吸着体のバ
インダーとしては無機バインダーが望ましい。
【0031】<実施例3>ゼオライトとシリカの含有率
を変化させて、成型物の強度と脱臭特性の評価を行っ
た。
【0032】K−L型ゼオライトと30wt%のシリカ
を含むシリカゾルと水を種々の比で混練し、内径20m
mの円筒形の金型に入れ、圧縮成型し、500℃で1時
間焼成した。このコイン型の成型物を厚みが5mmにな
るようにサンドペーパーで削り、抗折力試験に供した。
抗折力試験は、内径15mmの穴を持つ円筒形の台の上
に円筒形の台の中心と試料の中心が一致するように試料
を水平に設置し、試料中心上方から、直径4mmの鉄球
を3mm/minの速度で電子式万能試験機により降下
させ、試料が破壊されたときの力を求めることにより行
った。結果を(表2)に示す。
【0033】
【表2】 (表2)に示すように、吸着体中のゼオライトが90w
t%よりも多いと、成型体の強度が著しく低下する。
【0034】脱臭特性の評価は、コイン型成型物を粉砕
し、実施例1と同様の方法で行った。結果を(表3)に
示す。
【0035】
【表3】 (表3)に示すように、ゼオライトの含有率が低下する
と吸着能力が低下するが、特に50wt%より少ないと
きに吸着能力の低下が著しい。
【0036】<実施例4>以下の方法で、バインダーの
検討を行った。
【0037】焼成後の固形分率として、80wt%ゼオ
ライト−20wt%バインダーとなるように、K−L型
ゼオライトとバインダーと水を混練し、実施例4と同様
の方法で、コイン型の成型体を作製し、抗折力とジメチ
ルスルフィドの吸着特性を調べた。バインダーとして
は、シリカゾル、アルミナゾル、ベントナイト、Liシ
リケート、水ガラス、アルミナセメントを用いた。結果
を(表4)に示す。
【0038】
【表4】 (表4)に示すように、アルミナゾルやベントナイト、
アルミナセメントを用いると成型体の強度が低下し、Li
シリケートや水ガラスを用いると成型体の強度は向上す
るものの吸着特性が低下する。無機バインダーとしてシ
リカを用いることにより、吸着特性を低下させることな
く強固な成型体を得ることができる。
【0039】<実施例5>酸素共存雰囲気でのメルカプ
タン浄化における添加剤の影響を以下の方法で調べた。
【0040】実施例1で用いた酸化銅、二酸化マンガ
ン、30wt%CuO−70wt%MnO2、Cr,C
o,Niの各種硝酸塩の水溶液を熱分解した遷移金属酸
化物、1wt%Pt/Al23、硝酸パラジウム水溶液
とγ−アルミナから含浸法により調製した1wt%Pd
/Al23、硝酸ロジウム水溶液とγ−アルミナから含
浸法により調製した1wt%Rh/Al23をそれぞ
れ、K−L型ゼオライトとシリカゾルと水に加えて混練
し、300℃で1時間焼成した。含有率はK−L型ゼオ
ライト70wt%、シリカ20wt%、添加物10wt
%とした。さらに、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属
酸化物、希土類金属酸化物の性能を把握するため、炭酸
カリウム、酸化マグネシウム、酸化セリウムを添加物と
した場合についても同様にK−L型ゼオライトとシリカ
を混合させ試験を行った。また比較として、K−L型ゼ
オライト80wt%、シリカ20wt%の試料を同様に
調製した。
【0041】これらの試料を粉砕し、粉末を加圧成型
後、破砕し、1〜2mmのペレットとした。さらにこの
ペレットを常圧流通式の吸着試験装置に0.02g充填
し、10ppmのメチルメルカプタンを含む空気を3リ
ットル/minで流通させ、試料の前後の流通ガス濃度
の経時変化をFPDを検出器とするガスクロマトグラフ
で調べた。なお、試料管を恒温槽に入れることにより吸
着温度を25℃一定に保った。試料下流のメチルメルカ
プタン濃度は経時的に増加し、実験開始から1000分
間のメチルメルカプタンの除去量を求め(表5)に示し
た。
【0042】
【表5】 (表5)に示すように、銅酸化物、マンガン酸化物、銅
とマンガンの複合酸化物、白金族元素を含有させること
により、酸素が存在する条件下でメルカプタンの除去特
性を大きく向上することができる。
【0043】<実施例6>実施例5で調製したK−L型
ゼオライト80wt%、シリカ20wt%の試料を実施
例1の方法でジメチルスルフィドの飽和吸着量を測定し
た後、窒素を400ml/minで20時間流通させ再
生処理を行った。その後、120℃の前処理を行わず
に、同じ方法でジメチルスルフィドの吸着試験を行っ
た。1回目の飽和吸着量は0.040シ゛メチルスルフィト゛-g/
gであり、再生後の飽和吸着量は0.039シ゛メチルスルフィト
゛-g/gであった。このように、硫黄化合物を含まない
気体を吸着体に流通させる方法で本吸着体は再生でき
る。
【0044】<実施例7>実施例5で調製したK−L型
ゼオライト80wt%、シリカ20wt%の試料を実施
例1の方法でジメチルスルフィドの飽和吸着量を測定し
た後、試料を取り出し電気炉により空気中で150℃1
時間焼成し、再生処理を行った。その後、120℃の前
処理を行わずに、同じ方法でジメチルスルフィドの吸着
試験を行った。1回目の飽和吸着量は0.041シ゛メチルス
ルフィト゛-g/gであり、再生後の飽和吸着量は0.040
シ゛メチルスルフィト゛-g/gであった。このように、吸着体を加
熱する方法で本吸着体は再生できる。
【0045】<実施例8>実施例5で調製したK−L型
ゼオライト80wt%、シリカ20wt%の試料を実施
例1の方法でジメチルスルフィドの飽和吸着量を測定し
た後、試料を取り出し真空ポンプにより0.1torrより
高真空の雰囲気で20時間減圧処理した。その後、12
0℃の前処理を行わずに、同じ方法でジメチルスルフィ
ドの吸着試験を行った。1回目の飽和吸着量は0.03
9シ゛メチルスルフィト゛-g/gであり、再生後の飽和吸着量は
0.039シ゛メチルスルフィト゛-g/gであった。このように、
吸着体を減圧処理する方法で本吸着体は再生できる。
【0046】<実施例9>再生時に発生する硫黄化合物
の処理法を以下の方法で検討した。
【0047】実施例5で調製したK−L型ゼオライト8
0wt%、シリカ20wt%の試料を実施例1の方法で
ジメチルスルフィドの飽和吸着量を測定した後、空気を
100ml/minで15分間流通させ同時に10℃/
minで150℃まで試料を昇温し、この間に排出され
るガスをテドラーバッグに採取し、テドラーバッグ中の
硫黄化合物をFPDを検出器とするガスクロマトグラフ
で調べた。テドラーバッグ中のジメチルスルフィド濃度
は31ppmであり、痕跡量(0.1ppm以下)のS
2が検出され、大部分のジメチルスルフィドはそのま
ま脱着していた。 脱着ガスを触媒により処理させた後
のガス成分を以下の方法で調べた。実施例1で調製した
1wt%Pt/Al23を1〜2mmのペレットとし、
内径4mmの試料管に0.02g充填し、この試料管を
吸着体の加熱再生の際、吸着体の下流に設置し、さらに
500℃でPt/Al23触媒を加熱し、吸着体からの
脱着ガスを触媒により処理した。吸着体及び吸着、脱着
条件は、触媒により処理しない先述の方法と同様で、P
t触媒で処理した後のガスをテドラーバッグに採取し
た。テドラーバッグ中のSO2の量は29ppmで、ジ
メチルスルフィドは検出されなかった。
【0048】さらに、触媒通過後のガスの処理法を以下
の方法で検討した。1Nの水酸化ナトリウム水溶液30
0mlをガス洗浄瓶に入れ、Pt触媒通過後のガスをバ
ブリングさせることにより、触媒で処理した脱着ガスを
水酸化ナトリウム水溶液で吸収させた。吸着体及び吸
着、脱着条件、触媒酸化処理条件は、先述の方法と同様
にし、水酸化ナトリウム水溶液で吸収させた後のガスを
テドラーバッグに採取した。テドラーバッグ中のガスを
FPDを検出器とするガスクロマトグラフで調べたが、
硫黄化合物は検出されなかった。
【0049】以上のように、再生時に硫黄化合物吸着体
から発生した気体を酸化触媒により処理することによ
り、有機硫黄化合物を二酸化硫黄に転換できる。酸性ガ
スである二酸化硫黄にすることにより、アルカリ性水溶
液に吸収でき、臭気の発生を抑制するとともに、機器の
腐食対策にもなりうる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明の吸着体および除去
方法を用いることにより、燃料ガスなど酸素濃度の極め
て低い雰囲気中に含まれる硫黄化合物を効果的にかつ長
期間にわたり除去できる。
【0051】また、暖房、給湯、乾燥、調理、冷蔵、空
調用機器等に適用し、雰囲気中の硫黄化合物を脱臭でき
る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォージャサイト型ゼオライト、β型ゼ
    オライト、L型ゼオライトのいずれかを含むゼオライト
    と無機バインダーとを含む硫黄化合物吸着体。
  2. 【請求項2】 吸着体に含まれるゼオライトが50〜9
    0wt%である請求項1記載の硫黄化合物吸着体。
  3. 【請求項3】 吸着体に含まれる無機バインダーがシリ
    カである請求項1記載の硫黄化合物吸着体。
  4. 【請求項4】 吸着体中に銅酸化物、マンガン酸化物、
    銅とマンガンの複合酸化物、白金族元素のいずれかが含
    まれる請求項2記載の硫黄化合物吸着体。
  5. 【請求項5】 ゼオライトと無機バインダーを含む硫黄
    化合物吸着体を間欠的に再生させる硫黄化合物除去方
    法。
  6. 【請求項6】 硫黄化合物を含まない気体を硫黄化合物
    吸着体に流通させることにより再生を行う請求項5記載
    の硫黄化合物除去方法。
  7. 【請求項7】 硫黄化合物吸着体を加熱することにより
    再生を行う請求項5記載の硫黄化合物除去方法。
  8. 【請求項8】 硫黄化合物吸着体が存在する雰囲気を減
    圧することにより再生を行う請求項5記載の硫黄化合物
    除去方法。
  9. 【請求項9】 再生時に、前記硫黄化合物吸着体から発
    生した気体を酸化触媒により酸化する請求項5記載の硫
    黄化合物除去方法。
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