JPH1194531A - 寸法測定装置及び寸法測定方法 - Google Patents
寸法測定装置及び寸法測定方法Info
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- JPH1194531A JPH1194531A JP25234997A JP25234997A JPH1194531A JP H1194531 A JPH1194531 A JP H1194531A JP 25234997 A JP25234997 A JP 25234997A JP 25234997 A JP25234997 A JP 25234997A JP H1194531 A JPH1194531 A JP H1194531A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】チャージアップの影響の無い測定を可能とし、
さらに測定倍率を低倍率に変更した場合の画素分解能の
低下による寸法測定値の変動を抑える。 【解決手段】寸法測定を開始する時間をチャージアップ
の緩和時間より長くし(22)、それぞれの寸法測定で
電流密度×測定時間を一定となるように測定時間を制御
して(23)寸法測定を複数の電流密度によって寸法測
定を行う(21)〜(26)。また、この測定で得られ
た電流密度と寸法値の関係に基づいて外挿処理により電
流密度0における寸法値を算出し、この電流密度0にお
ける寸法値を寸法測定対象の寸法値とする(27)。ま
た、この外挿処理による電流密度0における寸法値の算
出を複数の測定倍率について行い、各測定倍率の電流密
度0における寸法値の差を倍率変化による寸法変動値と
して記憶し、この記憶された寸法変動値を用いて各測定
倍率間の寸法変動を補正する。
さらに測定倍率を低倍率に変更した場合の画素分解能の
低下による寸法測定値の変動を抑える。 【解決手段】寸法測定を開始する時間をチャージアップ
の緩和時間より長くし(22)、それぞれの寸法測定で
電流密度×測定時間を一定となるように測定時間を制御
して(23)寸法測定を複数の電流密度によって寸法測
定を行う(21)〜(26)。また、この測定で得られ
た電流密度と寸法値の関係に基づいて外挿処理により電
流密度0における寸法値を算出し、この電流密度0にお
ける寸法値を寸法測定対象の寸法値とする(27)。ま
た、この外挿処理による電流密度0における寸法値の算
出を複数の測定倍率について行い、各測定倍率の電流密
度0における寸法値の差を倍率変化による寸法変動値と
して記憶し、この記憶された寸法変動値を用いて各測定
倍率間の寸法変動を補正する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定対象の寸法を
走査電子顕微鏡を用いて測定する寸法測定装置及び寸法
測定方法に関する。
走査電子顕微鏡を用いて測定する寸法測定装置及び寸法
測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体産業では、ウェハ、マスク等に形
成されるパターンの寸法測定に、走査電子顕微鏡(SEM:S
canning Electron Microscope)が使用されている。走査
電子顕微鏡は、約3nm程度に細く絞った電子線を数段
の電子レンズで縮小して微細な電子線束をつくり、この
電子線束を試料に当て、試料から放出される2次電子を
検出することにより試料上の凹凸像を得る。
成されるパターンの寸法測定に、走査電子顕微鏡(SEM:S
canning Electron Microscope)が使用されている。走査
電子顕微鏡は、約3nm程度に細く絞った電子線を数段
の電子レンズで縮小して微細な電子線束をつくり、この
電子線束を試料に当て、試料から放出される2次電子を
検出することにより試料上の凹凸像を得る。
【0003】試料から放出される2次電子は、試料内部
から励起された0〜50eVの電子である。試料内部へ
の電子線の到達距離は、1kV程度の低加速電圧では数
十nm程度、数十kV以上での加速電圧では数十〜数百
nm程度となる。この試料内部からの2次電子の強度分
布を検出することにより、パターンの寸法を測定するこ
とができる。
から励起された0〜50eVの電子である。試料内部へ
の電子線の到達距離は、1kV程度の低加速電圧では数
十nm程度、数十kV以上での加速電圧では数十〜数百
nm程度となる。この試料内部からの2次電子の強度分
布を検出することにより、パターンの寸法を測定するこ
とができる。
【0004】一方、1GbitDRAMクラスのLSI等の
製作において、LSI上の最小寸法は光の波長に近づい
ており、さらに、要求される寸法精度は10nm程度以
下と非常に厳しくなってきている。従って、光の波長よ
り遙かに短波長である電子ビームを用いる寸法測定方法
の重要性は増すと考えられる。
製作において、LSI上の最小寸法は光の波長に近づい
ており、さらに、要求される寸法精度は10nm程度以
下と非常に厳しくなってきている。従って、光の波長よ
り遙かに短波長である電子ビームを用いる寸法測定方法
の重要性は増すと考えられる。
【0005】最近、走査電子顕微鏡の寸法測定値の再現
性は3nm程度(3σ)のものなどが市販されている。
しかし、測定にはチャージアップ、画素分解能等の影響
が存在するため、寸法測定値の精度そのものに関しては
信頼性は不十分である。以下に、寸法測定における信頼
性について説明する。
性は3nm程度(3σ)のものなどが市販されている。
しかし、測定にはチャージアップ、画素分解能等の影響
が存在するため、寸法測定値の精度そのものに関しては
信頼性は不十分である。以下に、寸法測定における信頼
性について説明する。
【0006】レジスト等の絶縁物質等の観察では、チャ
ージアップが起こる。このチャージアップの影響を避け
るために低加速電圧の高忠実観察が行われている。これ
は、1kV程度の低加速電圧にすると、入射電子である
1次電子と2次電子量がほぼ等しくなり、チャージアッ
プが起こらなくなるからである。しかし、測定する対象
物は、様々な材質、または様々な材質の組み合わせとな
っており、チャージアップが無くなることはない。
ージアップが起こる。このチャージアップの影響を避け
るために低加速電圧の高忠実観察が行われている。これ
は、1kV程度の低加速電圧にすると、入射電子である
1次電子と2次電子量がほぼ等しくなり、チャージアッ
プが起こらなくなるからである。しかし、測定する対象
物は、様々な材質、または様々な材質の組み合わせとな
っており、チャージアップが無くなることはない。
【0007】チャージアップし始めると、2次電子の強
度、コントラストが変化する。これは、見かけ上の加速
電圧が変化する等の影響も及ぼす。チャージアップは時
間に依存して変化し、これに伴い2次電子の強度、コン
トラストが変化することとなる。2次電子の強度、コン
トラストが変化すると寸法測定値も変動し、チャージア
ップの生じた結果として得られる寸法測定値の信頼性は
低い。
度、コントラストが変化する。これは、見かけ上の加速
電圧が変化する等の影響も及ぼす。チャージアップは時
間に依存して変化し、これに伴い2次電子の強度、コン
トラストが変化することとなる。2次電子の強度、コン
トラストが変化すると寸法測定値も変動し、チャージア
ップの生じた結果として得られる寸法測定値の信頼性は
低い。
【0008】一方、測定倍率を変えた場合には、試料へ
入射する電流密度(単位時間、単位面積当たりの試料に
入射する電子の量)の変化が生じる。ここで、試料へ入
射する電流密度は、必ずしもビーム電流密度ではない。
入射する電流密度(単位時間、単位面積当たりの試料に
入射する電子の量)の変化が生じる。ここで、試料へ入
射する電流密度は、必ずしもビーム電流密度ではない。
【0009】測定倍率が高いほど、試料へ入射する電流
密度は高くなる。これは、電子ビームの単位時間のスキ
ャン回数が多くなるためである。単位時間の入射電子量
が増加すると、より早く、より多くの電荷が溜まること
になる。従って、同一パターンであっても倍率を変化さ
せて測定した場合、電子ビームの強度、コントラストが
変化するため、寸法測定値が異なった値となり、寸法測
定値の信頼性は低い。
密度は高くなる。これは、電子ビームの単位時間のスキ
ャン回数が多くなるためである。単位時間の入射電子量
が増加すると、より早く、より多くの電荷が溜まること
になる。従って、同一パターンであっても倍率を変化さ
せて測定した場合、電子ビームの強度、コントラストが
変化するため、寸法測定値が異なった値となり、寸法測
定値の信頼性は低い。
【0010】また、倍率を変えた場合のもう一つの問題
は、画素分解能の変化である。2次電子の強度分布は、
2次電子検出器に捕獲された後デジタル信号に変換さ
れ、EWS等で使用されるCRT上に表示される。寸法
測定には、デジタル変換後の情報を用いている。
は、画素分解能の変化である。2次電子の強度分布は、
2次電子検出器に捕獲された後デジタル信号に変換さ
れ、EWS等で使用されるCRT上に表示される。寸法
測定には、デジタル変換後の情報を用いている。
【0011】デジタル信号に変換されるときの最小画素
の単位は、1mm当たり20画素程度である。例えば、
5万倍で測定した場合、1nm×5万倍=0.05mm
であるから、画素分解能は1nm当たり0.05×20
=1画素程度となる。従って、さらに倍率を低倍にして
測定した場合、画素分解能が低下する。すなわち、同じ
パターンを倍率を変えながら測定すると異なった寸法測
定値になってしまい、寸法値の信頼性は低い。
の単位は、1mm当たり20画素程度である。例えば、
5万倍で測定した場合、1nm×5万倍=0.05mm
であるから、画素分解能は1nm当たり0.05×20
=1画素程度となる。従って、さらに倍率を低倍にして
測定した場合、画素分解能が低下する。すなわち、同じ
パターンを倍率を変えながら測定すると異なった寸法測
定値になってしまい、寸法値の信頼性は低い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
走査電子顕微鏡を用いた寸法測定方法では、チャージア
ップの影響により2次電子の強度、コントラストが変化
する。これらに伴って試料の寸法測定値も変動し、得ら
れる寸法値の信頼性は低い。
走査電子顕微鏡を用いた寸法測定方法では、チャージア
ップの影響により2次電子の強度、コントラストが変化
する。これらに伴って試料の寸法測定値も変動し、得ら
れる寸法値の信頼性は低い。
【0013】また、測定倍率を変えた場合にも、試料に
入射する電流密度が変化し、電子ビームの強度、コント
ラストの変化のために寸法測定値が異なった値となる。
さらに、測定倍率を変えることにより画素分解能の変化
が生じ、これらの原因により寸法測定値の信頼性は低
い。
入射する電流密度が変化し、電子ビームの強度、コント
ラストの変化のために寸法測定値が異なった値となる。
さらに、測定倍率を変えることにより画素分解能の変化
が生じ、これらの原因により寸法測定値の信頼性は低
い。
【0014】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、その目的とするところは、チャージアップの
影響の無い測定を可能とし、さらに測定倍率を低倍率に
変更した場合の画素分解能の低下による寸法測定値の変
化を抑える寸法測定装置及び寸法測定方法を提供するこ
とにある。
たもので、その目的とするところは、チャージアップの
影響の無い測定を可能とし、さらに測定倍率を低倍率に
変更した場合の画素分解能の低下による寸法測定値の変
化を抑える寸法測定装置及び寸法測定方法を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
寸法測定装置は、寸法測定対象に対して電子線を照射す
るとともに走査し、該寸法測定対象から放出される2次
電子又は反射電子を検出する走査電子顕微鏡を用いた寸
法測定装置において、寸法測定を開始する時間を電子ビ
ームの照射開始時からチャージアップの緩和時間経過後
に設定する測定開始時間設定手段と、寸法測定に使用す
る複数の電流密度に対して電流密度×測定時間が一定と
なるように測定時間を制御する測定時間制御手段と、前
記測定開始時間設定手段と測定時間制御手段により設定
された条件に従って異なる電流密度で複数回の寸法測定
を行う寸法測定手段と、前記寸法測定により得られた電
流密度と寸法値の関係に基づいて外挿処理により電流密
度0における寸法値を算出する寸法値算出手段とを具備
してなることを特徴とする。
寸法測定装置は、寸法測定対象に対して電子線を照射す
るとともに走査し、該寸法測定対象から放出される2次
電子又は反射電子を検出する走査電子顕微鏡を用いた寸
法測定装置において、寸法測定を開始する時間を電子ビ
ームの照射開始時からチャージアップの緩和時間経過後
に設定する測定開始時間設定手段と、寸法測定に使用す
る複数の電流密度に対して電流密度×測定時間が一定と
なるように測定時間を制御する測定時間制御手段と、前
記測定開始時間設定手段と測定時間制御手段により設定
された条件に従って異なる電流密度で複数回の寸法測定
を行う寸法測定手段と、前記寸法測定により得られた電
流密度と寸法値の関係に基づいて外挿処理により電流密
度0における寸法値を算出する寸法値算出手段とを具備
してなることを特徴とする。
【0016】また、本発明の請求項2に係る寸法測定装
置は、前記寸法値算出手段により複数の測定倍率につい
て電流密度0における寸法値を算出し、この算出された
複数の測定倍率についての電流密度0における寸法値を
用いて各倍率間の寸法値の差を倍率変化による寸法変動
値として記憶する記憶手段と、この記憶された寸法変動
値に基づいて各測定倍率間の寸法変動を補正する寸法変
動値補正手段とを有することを特徴とする。
置は、前記寸法値算出手段により複数の測定倍率につい
て電流密度0における寸法値を算出し、この算出された
複数の測定倍率についての電流密度0における寸法値を
用いて各倍率間の寸法値の差を倍率変化による寸法変動
値として記憶する記憶手段と、この記憶された寸法変動
値に基づいて各測定倍率間の寸法変動を補正する寸法変
動値補正手段とを有することを特徴とする。
【0017】なお、本発明の望ましい形態としては、以
下に示す通りである。電流密度を任意に変えるために、
コンデンサレンズ電流を制御するコンデンサ電流制御手
段と、電子ビームのスキャン速度を制御する走査手段と
を有する。
下に示す通りである。電流密度を任意に変えるために、
コンデンサレンズ電流を制御するコンデンサ電流制御手
段と、電子ビームのスキャン速度を制御する走査手段と
を有する。
【0018】また、本発明の請求項3に係る寸法測定方
法は、寸法測定対象に対して電子線を照射するとともに
走査し、該寸法測定対象から放出される2次電子又は反
射電子を検出する走査電子顕微鏡を用いた寸法測定方法
において、寸法測定対象に対して電流密度×測定時間が
一定となるように測定時間を制御し、また寸法測定を開
始する時間を電子ビームの照射開始時からチャージアッ
プの緩和時間経過後に設定して複数の電流密度について
寸法測定を行うステップと、この寸法測定で得られた電
流密度と寸法値の関係に基づいて外挿処理により電流密
度0における寸法値を算出し、この電流密度0における
寸法値を前記寸法測定対象の寸法値とするステップとを
具備してなることを特徴とする。
法は、寸法測定対象に対して電子線を照射するとともに
走査し、該寸法測定対象から放出される2次電子又は反
射電子を検出する走査電子顕微鏡を用いた寸法測定方法
において、寸法測定対象に対して電流密度×測定時間が
一定となるように測定時間を制御し、また寸法測定を開
始する時間を電子ビームの照射開始時からチャージアッ
プの緩和時間経過後に設定して複数の電流密度について
寸法測定を行うステップと、この寸法測定で得られた電
流密度と寸法値の関係に基づいて外挿処理により電流密
度0における寸法値を算出し、この電流密度0における
寸法値を前記寸法測定対象の寸法値とするステップとを
具備してなることを特徴とする。
【0019】なお、本発明の望ましい形態としては、以
下に示す通りである。前記電流密度0における寸法値を
複数の測定倍率において算出し、この算出された複数の
測定倍率についての電流密度0における寸法値を用いて
各倍率間の寸法値の差を倍率変化による寸法変動値とし
て記憶し、この記憶された寸法変動値に基づいて各測定
倍率間の寸法変動を補正する。 (作用)ある寸法測定対象の測定個所において、電流密
度をいくつかの値に変化させながら、その箇所の測定を
始める時間を電子ビームの照射時からチャージアップの
緩和時間経過後として寸法を測定する。これにより、チ
ャージアップの影響を緩和することができる。
下に示す通りである。前記電流密度0における寸法値を
複数の測定倍率において算出し、この算出された複数の
測定倍率についての電流密度0における寸法値を用いて
各倍率間の寸法値の差を倍率変化による寸法変動値とし
て記憶し、この記憶された寸法変動値に基づいて各測定
倍率間の寸法変動を補正する。 (作用)ある寸法測定対象の測定個所において、電流密
度をいくつかの値に変化させながら、その箇所の測定を
始める時間を電子ビームの照射時からチャージアップの
緩和時間経過後として寸法を測定する。これにより、チ
ャージアップの影響を緩和することができる。
【0020】また、このとき、単位面積当たりの入射電
流量=電流密度×測定時間は、一定となるように測定時
間を制御する。これにより、電流密度に対する寸法ある
いは、寸法変動量との関係が得られる。さらに、得られ
た電流密度と寸法値との関係に外挿を施すことにより、
電流密度0の極限での寸法値が得られる。電流密度0の
寸法値は、チャージアップのない場合の寸法と見なせ
る。従って、このように電流密度0の寸法値を得ること
によりチャージアップの影響のない寸法が得られる。
流量=電流密度×測定時間は、一定となるように測定時
間を制御する。これにより、電流密度に対する寸法ある
いは、寸法変動量との関係が得られる。さらに、得られ
た電流密度と寸法値との関係に外挿を施すことにより、
電流密度0の極限での寸法値が得られる。電流密度0の
寸法値は、チャージアップのない場合の寸法と見なせ
る。従って、このように電流密度0の寸法値を得ること
によりチャージアップの影響のない寸法が得られる。
【0021】また、上記で用いたパターンと同一のパタ
ーンを、倍率をいくつか変化させながら寸法を測定し、
倍率間の差を寸法変動値として記憶する。それぞれの倍
率間での差は画素の影響を含んでいる。従って、低倍率
で寸法を測定する場合、測定している倍率での電流密度
0の極限でのチャージアップのない寸法値を電流密度と
寸法値の曲線から求め、さらに寸法値に倍率間での差で
ある寸法変動値を加えることにより、より高倍率の測定
値が得られ、画素の影響を補正することができる。
ーンを、倍率をいくつか変化させながら寸法を測定し、
倍率間の差を寸法変動値として記憶する。それぞれの倍
率間での差は画素の影響を含んでいる。従って、低倍率
で寸法を測定する場合、測定している倍率での電流密度
0の極限でのチャージアップのない寸法値を電流密度と
寸法値の曲線から求め、さらに寸法値に倍率間での差で
ある寸法変動値を加えることにより、より高倍率の測定
値が得られ、画素の影響を補正することができる。
【0022】このように本発明によれば、チャージアッ
プの影響のない測定が可能で、さらに測定倍率を低倍率
に変更した場合の画素分解能の低下による寸法測定値の
変化を抑えられる。これにより、測定倍率を変更し測定
する場合でも寸法リニアリティの良い、高精度で、安定
した寸法測定が可能になる。
プの影響のない測定が可能で、さらに測定倍率を低倍率
に変更した場合の画素分解能の低下による寸法測定値の
変化を抑えられる。これにより、測定倍率を変更し測定
する場合でも寸法リニアリティの良い、高精度で、安定
した寸法測定が可能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の一実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態
に係る走査電子顕微鏡を用いた寸法測定方法を実現する
ためのハードウェア構成を示す図、図2は同実施形態に
おける寸法測定のフローチャートである。図1に示すよ
うに、この走査電子顕微鏡は大別して本体部21と電気
系部22とから構成される。
の一実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態
に係る走査電子顕微鏡を用いた寸法測定方法を実現する
ためのハードウェア構成を示す図、図2は同実施形態に
おける寸法測定のフローチャートである。図1に示すよ
うに、この走査電子顕微鏡は大別して本体部21と電気
系部22とから構成される。
【0024】本体部21は、電子ビーム7を試料6に向
けて発射する電子銃1、電子銃1から発射された電子ビ
ーム7を所望の電流密度に収束させるコンデンサレンズ
2,3、コンデンサレンズ2,3により結像した像を偏
向させることにより電子ビーム7を走査する偏向器4、
偏光器4により偏向させた像を試料6上に収束させる対
物レンズ5、試料6に電子ビーム7が照射されることに
より放出された2次電子線8及び反射電子を検出し、電
気信号に変換する検出器12から構成される。検出器1
2としては、例えばシンチレータ及び光電子増倍管等が
用いられる。
けて発射する電子銃1、電子銃1から発射された電子ビ
ーム7を所望の電流密度に収束させるコンデンサレンズ
2,3、コンデンサレンズ2,3により結像した像を偏
向させることにより電子ビーム7を走査する偏向器4、
偏光器4により偏向させた像を試料6上に収束させる対
物レンズ5、試料6に電子ビーム7が照射されることに
より放出された2次電子線8及び反射電子を検出し、電
気信号に変換する検出器12から構成される。検出器1
2としては、例えばシンチレータ及び光電子増倍管等が
用いられる。
【0025】電気系部22は、コンデンサレンズ1,2
に対応して設けられ、コンデンサレンズ1,2に流す電
流を制御するコンデンサ電流制御回路9,10、偏向器
4に接続され、偏向器4を制御して電子ビーム7を走査
させるための走査信号を生成する走査回路11、これら
各回路9〜11及び検出器12に接続され、コンデンサ
レンズ電流、電子ビーム7の走査速度を検出及び制御
し、試料6から放出された2次電子及び反射電子を検出
器12からの信号として読みとる制御計算機13aから
構成される。
に対応して設けられ、コンデンサレンズ1,2に流す電
流を制御するコンデンサ電流制御回路9,10、偏向器
4に接続され、偏向器4を制御して電子ビーム7を走査
させるための走査信号を生成する走査回路11、これら
各回路9〜11及び検出器12に接続され、コンデンサ
レンズ電流、電子ビーム7の走査速度を検出及び制御
し、試料6から放出された2次電子及び反射電子を検出
器12からの信号として読みとる制御計算機13aから
構成される。
【0026】また、この制御計算機13a内には、制御
計算機13aで検出及び制御されたデータを記憶し、あ
るいは読み出しする記憶装置13bが組み込まれてい
る。さらに、制御計算機13aには、検出及び制御され
たデータを表示するCRT14が接続されている。な
お、制御計算機13aは専用ハードウェアを用いても良
い。
計算機13aで検出及び制御されたデータを記憶し、あ
るいは読み出しする記憶装置13bが組み込まれてい
る。さらに、制御計算機13aには、検出及び制御され
たデータを表示するCRT14が接続されている。な
お、制御計算機13aは専用ハードウェアを用いても良
い。
【0027】上記実施形態に係る走査電子顕微鏡の動作
を説明する。制御計算機13aがコンデンサレンズ電
流、あるいは電子ビーム7の走査速度を検出及び制御
し、また、2次電子及び反射電子を検出器12からの信
号として読みとる。コンデンサレンズ電流を自動的に制
御することにより、ビーム電流密度を変化させ、試料6
へ入射する電流密度を変える。電子ビーム7の走査速度
の制御では、ビーム電流密度は変わらず、電子ビーム7
のスキャン速度を自動的に制御することにより単位時間
に試料6に入射する電子線量を変化させ、試料6へ入射
する電流密度を変化させる。
を説明する。制御計算機13aがコンデンサレンズ電
流、あるいは電子ビーム7の走査速度を検出及び制御
し、また、2次電子及び反射電子を検出器12からの信
号として読みとる。コンデンサレンズ電流を自動的に制
御することにより、ビーム電流密度を変化させ、試料6
へ入射する電流密度を変える。電子ビーム7の走査速度
の制御では、ビーム電流密度は変わらず、電子ビーム7
のスキャン速度を自動的に制御することにより単位時間
に試料6に入射する電子線量を変化させ、試料6へ入射
する電流密度を変化させる。
【0028】このように、コンデンサレンズ電流、及び
電子ビーム7のスキャン速度の検出、制御は、電子ビー
ム7の電流密度を任意に変化させる。この機能により、
電流密度を変化させながらの寸法測定が可能で、電流密
度と寸法値の関係を表す曲線が得られる。さらに、この
電流密度を変化させる処理の自動化を行うことにより、
上記の測定方法を効率よく実行できる。
電子ビーム7のスキャン速度の検出、制御は、電子ビー
ム7の電流密度を任意に変化させる。この機能により、
電流密度を変化させながらの寸法測定が可能で、電流密
度と寸法値の関係を表す曲線が得られる。さらに、この
電流密度を変化させる処理の自動化を行うことにより、
上記の測定方法を効率よく実行できる。
【0029】また、コンデンサレンズ、アパーチャ等の
操作、又は電子ビーム7の走査速度を変えることにより
試料6に入射する電流密度を変化させる。2次電子又は
反射電子の像は検出器12に捕獲され、デジタル信号に
変換された後、制御計算機13aの記憶装置13bに記
憶されて試料6上の走査と同期してCRT14上の画面
に表示される。寸法測定では、制御計算機13aに記憶
されているデジタル化された2次電子又は反射電子の情
報を用いる。
操作、又は電子ビーム7の走査速度を変えることにより
試料6に入射する電流密度を変化させる。2次電子又は
反射電子の像は検出器12に捕獲され、デジタル信号に
変換された後、制御計算機13aの記憶装置13bに記
憶されて試料6上の走査と同期してCRT14上の画面
に表示される。寸法測定では、制御計算機13aに記憶
されているデジタル化された2次電子又は反射電子の情
報を用いる。
【0030】次に、具体的な寸法測定動作を図2を用い
て説明する。まず1回目の測定として、測定可能な倍率
のうち最も高い倍率(例えば6万倍)にして画面を測定
個所に合わせる。また、測定を行う電流密度Jの設定数
N=4に設定する(21)(N,iは自然数)。これに
より、4つの異なる電流密度J1 〜J4 により測定を行
うこととなる。このとき、軸合わせ、収差補正等の処理
は予め行っておく。画面上で測定したい範囲をマウス等
で指定すると、制御計算機13aに測定開始信号が送ら
れる。
て説明する。まず1回目の測定として、測定可能な倍率
のうち最も高い倍率(例えば6万倍)にして画面を測定
個所に合わせる。また、測定を行う電流密度Jの設定数
N=4に設定する(21)(N,iは自然数)。これに
より、4つの異なる電流密度J1 〜J4 により測定を行
うこととなる。このとき、軸合わせ、収差補正等の処理
は予め行っておく。画面上で測定したい範囲をマウス等
で指定すると、制御計算機13aに測定開始信号が送ら
れる。
【0031】制御計算機13aはこの測定開始信号を受
けて最初に電流密度J1 の電子ビーム7を試料6に向け
て照射する。そして、記憶装置13bに記憶あるいは入
力しておいた電流密度J1 に対するチャージアップの緩
和時間に基づいて、寸法測定を電子ビーム7照射後チャ
ージアップの緩和時間以降に開始することとする(2
2)。従って、実際に寸法測定が開始されるのは、測定
開始信号が制御計算機13aに出力され、電子ビーム7
の照射が開始されてチャージアップの緩和時間が経った
時からである。
けて最初に電流密度J1 の電子ビーム7を試料6に向け
て照射する。そして、記憶装置13bに記憶あるいは入
力しておいた電流密度J1 に対するチャージアップの緩
和時間に基づいて、寸法測定を電子ビーム7照射後チャ
ージアップの緩和時間以降に開始することとする(2
2)。従って、実際に寸法測定が開始されるのは、測定
開始信号が制御計算機13aに出力され、電子ビーム7
の照射が開始されてチャージアップの緩和時間が経った
時からである。
【0032】チャージアップの緩和時間は寸法測定対象
である試料6の種類等によって異なるが、通常は数秒〜
数分である。このようにチャージアップの緩和時間経過
後に測定を開始することで、チャージアップの影響が緩
和された状態、すなわち電子ビーム7が照射されてから
試料6表面の電子状態が落ち着いた状態で測定を行うこ
とができる。さらに、制御計算機13aは、電流密度×
測定時間を一定とするように2次電子検出時間も制御す
る(23)。
である試料6の種類等によって異なるが、通常は数秒〜
数分である。このようにチャージアップの緩和時間経過
後に測定を開始することで、チャージアップの影響が緩
和された状態、すなわち電子ビーム7が照射されてから
試料6表面の電子状態が落ち着いた状態で測定を行うこ
とができる。さらに、制御計算機13aは、電流密度×
測定時間を一定とするように2次電子検出時間も制御す
る(23)。
【0033】このような条件の下での寸法測定により寸
法測定値L1 を得る(24)。この段階ではi=1<4
であるので(25)i=1+1=2として(26)さら
に上記(22)〜(24)と同様の測定をi=4になる
まで、すなわち電流密度をJ2 〜J4 として行う。
法測定値L1 を得る(24)。この段階ではi=1<4
であるので(25)i=1+1=2として(26)さら
に上記(22)〜(24)と同様の測定をi=4になる
まで、すなわち電流密度をJ2 〜J4 として行う。
【0034】このように、電流密度をJ1 からJ4 まで
変化させながら寸法測定を行い、各電流密度に対する寸
法測定値L1 〜L4 を得る(25)。これら寸法測定値
L1〜L4 は制御計算機13a内の記憶装置13bに記
憶される。これら寸法測定値と電流密度との関係を図3
に示す。横軸は電流密度Ji 、縦軸は寸法測定値Liで
ある。図3に示すように、電流密度Ji を増加させてい
くと、チャージアップの影響により、寸法測定値Li が
増加しているのが分かる。
変化させながら寸法測定を行い、各電流密度に対する寸
法測定値L1 〜L4 を得る(25)。これら寸法測定値
L1〜L4 は制御計算機13a内の記憶装置13bに記
憶される。これら寸法測定値と電流密度との関係を図3
に示す。横軸は電流密度Ji 、縦軸は寸法測定値Liで
ある。図3に示すように、電流密度Ji を増加させてい
くと、チャージアップの影響により、寸法測定値Li が
増加しているのが分かる。
【0035】制御計算機13aはこの図3に示した各電
流密度Ji に対する寸法測定値LiをCRT14に表示
すると共に、i=4の場合に4=Nとなるので、(2
7)に進む。そして、各電流密度Ji と寸法測定値Li
の関係を外挿処理して電流密度0の寸法値L0 を算出
し、寸法測定値Li とあわせてCRT14に表示する
(27)。電流密度Ji が低い場合は、線形の外挿処理
によって電流密度0における寸法値L0 を得ることがで
きる。この外挿処理により得られた電流密度0における
寸法値L0 は、チャージアップの影響を受けない寸法値
を示す。
流密度Ji に対する寸法測定値LiをCRT14に表示
すると共に、i=4の場合に4=Nとなるので、(2
7)に進む。そして、各電流密度Ji と寸法測定値Li
の関係を外挿処理して電流密度0の寸法値L0 を算出
し、寸法測定値Li とあわせてCRT14に表示する
(27)。電流密度Ji が低い場合は、線形の外挿処理
によって電流密度0における寸法値L0 を得ることがで
きる。この外挿処理により得られた電流密度0における
寸法値L0 は、チャージアップの影響を受けない寸法値
を示す。
【0036】このように測定可能な倍率のうち最も高い
倍率(6万倍)における測定の後、測定倍率を低倍率へ
と変更しながら各倍率(5万倍、4万倍、3万倍)に対
して電流密度Ji に対する寸法値L1 〜L4 を測定し
((22)〜(25))、外挿処理によって電流密度0
の寸法値La 〜Lc を測定する。この測定倍率を種々変
更させて得られた寸法測定値を図4に示す。横軸及び縦
軸は図3と同じであり、測定倍率は高い方から6万倍、
5万倍、4万倍、3万倍の場合を示す。図4に示すよう
に、画素分解能の変化により、測定した倍率によって寸
法測定値Lに誤差を生じる。
倍率(6万倍)における測定の後、測定倍率を低倍率へ
と変更しながら各倍率(5万倍、4万倍、3万倍)に対
して電流密度Ji に対する寸法値L1 〜L4 を測定し
((22)〜(25))、外挿処理によって電流密度0
の寸法値La 〜Lc を測定する。この測定倍率を種々変
更させて得られた寸法測定値を図4に示す。横軸及び縦
軸は図3と同じであり、測定倍率は高い方から6万倍、
5万倍、4万倍、3万倍の場合を示す。図4に示すよう
に、画素分解能の変化により、測定した倍率によって寸
法測定値Lに誤差を生じる。
【0037】これら図4に示した電流密度Ji と寸法測
定値Lとの関係はCRT14に出力される。この時点
で、各倍率について電流密度0の寸法値、すなわちチャ
ージアップ無しの寸法値L0 ,La 〜Lc が得られてい
る。このチャージアップの無い寸法値の各倍率間での差
を倍率間の寸法変動値Δma 〜Δmc とする。この寸法
変動値Δma 〜Δmc は、倍率間の寸法の変換値として
制御計算機13aの記憶装置13b内の変換値テーブル
に記憶させておく。
定値Lとの関係はCRT14に出力される。この時点
で、各倍率について電流密度0の寸法値、すなわちチャ
ージアップ無しの寸法値L0 ,La 〜Lc が得られてい
る。このチャージアップの無い寸法値の各倍率間での差
を倍率間の寸法変動値Δma 〜Δmc とする。この寸法
変動値Δma 〜Δmc は、倍率間の寸法の変換値として
制御計算機13aの記憶装置13b内の変換値テーブル
に記憶させておく。
【0038】2回目以降の測定では、ある測定倍率に設
定して、測定個所をマウス等で指定するのみで、高倍率
の測定を行うのと同様の効果を得ることができる。すな
わち、1回目の測定により各測定倍率間の寸法変動値Δ
ma 〜Δmc が得られている。従って、これら寸法変動
値より、1つの測定倍率で上記1回目の測定を行うこと
により、ある測定倍率での測定値を高倍率の測定値に補
正することができる。
定して、測定個所をマウス等で指定するのみで、高倍率
の測定を行うのと同様の効果を得ることができる。すな
わち、1回目の測定により各測定倍率間の寸法変動値Δ
ma 〜Δmc が得られている。従って、これら寸法変動
値より、1つの測定倍率で上記1回目の測定を行うこと
により、ある測定倍率での測定値を高倍率の測定値に補
正することができる。
【0039】各測定倍率間の補正は、1回目の測定で得
られた倍率間の変換差を記憶装置13b内に予め記憶さ
れた変換値テーブルから制御計算機13aが読みとり、
制御計算機13aが自動で倍率間の補正を行う。このと
き、倍率間の補正は最も高倍率の測定値に合わせる。す
なわち、例えば図4に示す場合において、3万倍で測定
を行い外挿処理により電流密度0における寸法測定値L
c が得られたとき、この寸法測定値L3 に寸法変動値Δ
ma +Δmb +Δmc を加算することにより、測定倍率
6万倍の寸法測定値L0 を算出することが出来る。
られた倍率間の変換差を記憶装置13b内に予め記憶さ
れた変換値テーブルから制御計算機13aが読みとり、
制御計算機13aが自動で倍率間の補正を行う。このと
き、倍率間の補正は最も高倍率の測定値に合わせる。す
なわち、例えば図4に示す場合において、3万倍で測定
を行い外挿処理により電流密度0における寸法測定値L
c が得られたとき、この寸法測定値L3 に寸法変動値Δ
ma +Δmb +Δmc を加算することにより、測定倍率
6万倍の寸法測定値L0 を算出することが出来る。
【0040】このように、本実施形態に係る走査電子顕
微鏡を用いた寸法測定方法によれば、電流密度0におけ
るチャージアップの影響の無い寸法値を算出することが
できる。また、測定倍率を低倍率に変更した場合の画素
分解能の低下による寸法値の変化を補正することができ
る。従って、倍率を種々変更して測定する場合でも寸法
リニアリティの良い、高精度で安定した寸法測定が可能
となる。
微鏡を用いた寸法測定方法によれば、電流密度0におけ
るチャージアップの影響の無い寸法値を算出することが
できる。また、測定倍率を低倍率に変更した場合の画素
分解能の低下による寸法値の変化を補正することができ
る。従って、倍率を種々変更して測定する場合でも寸法
リニアリティの良い、高精度で安定した寸法測定が可能
となる。
【0041】なお、ある測定倍率で算出した寸法値にお
いて、最も高い測定倍率の寸法値に補正する場合を示し
たが、いずれの測定倍率のものに補正する場合でも本発
明を適用することができることは勿論である。また、電
流密度J1 〜J4 、測定倍率3〜6万倍について測定す
る場合を示したが、その数に限定されるものではない。
いて、最も高い測定倍率の寸法値に補正する場合を示し
たが、いずれの測定倍率のものに補正する場合でも本発
明を適用することができることは勿論である。また、電
流密度J1 〜J4 、測定倍率3〜6万倍について測定す
る場合を示したが、その数に限定されるものではない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る寸法測
定装置及び寸法測定方法によれば、チャージアップの影
響を緩和した寸法値を算出することができる。また、複
数の電流密度による複数回の寸法測定で得られた電流密
度と寸法値との関係に基づいて、外挿処理により電流密
度0における寸法値を複数の測定倍率について算出し、
各測定倍率の電流密度0における寸法値の差を用いて測
定倍率間の寸法変動を補正することで、チャージアップ
の影響を除去し、測定倍率を低倍率に変更した場合に試
料に入射した電流密度の変化及び画素分解能の低下によ
る寸法測定値の変化を抑えることができる。
定装置及び寸法測定方法によれば、チャージアップの影
響を緩和した寸法値を算出することができる。また、複
数の電流密度による複数回の寸法測定で得られた電流密
度と寸法値との関係に基づいて、外挿処理により電流密
度0における寸法値を複数の測定倍率について算出し、
各測定倍率の電流密度0における寸法値の差を用いて測
定倍率間の寸法変動を補正することで、チャージアップ
の影響を除去し、測定倍率を低倍率に変更した場合に試
料に入射した電流密度の変化及び画素分解能の低下によ
る寸法測定値の変化を抑えることができる。
【図1】本発明の第1実施形態に係る寸法測定装置の全
体構成を示す図。
体構成を示す図。
【図2】同実施形態における寸法測定のフローチャー
ト。
ト。
【図3】同実施形態における電流密度と寸法測定値の関
係を示す図。
係を示す図。
【図4】同実施形態における測定倍率を変化させた場合
の電流密度と寸法測定値の関係を示す図。
の電流密度と寸法測定値の関係を示す図。
【符号の説明】 1…電子銃 2,3…コンデンサレンズ 4…偏向器 5…対物レンズ 6…試料 7…電子ビーム 8…2次電子線 9,10…コンデンサレンズ電流制御回路 11…走査信号制御回路部 12…2次電子検出器 13a…制御計算機 13b…記憶装置 14…CRT
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 みつ子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 大木 進 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内
Claims (3)
- 【請求項1】 寸法測定対象に対して電子線を照射する
とともに走査し、該寸法測定対象から放出される2次電
子又は反射電子を検出する走査電子顕微鏡を用いた寸法
測定装置において、 寸法測定を開始する時間を電子ビームの照射開始時から
チャージアップの緩和時間経過後に設定する測定開始時
間設定手段と、 寸法測定に使用する複数の電流密度に対して電流密度×
測定時間が一定となるように測定時間を制御する測定時
間制御手段と、 前記測定開始時間設定手段と測定時間制御手段により設
定された条件に従って異なる電流密度で複数回の寸法測
定を行う寸法測定手段と、 前記寸法測定により得られた電流密度と寸法値の関係に
基づいて外挿処理により電流密度0における寸法値を算
出する寸法値算出手段とを具備してなることを特徴とす
る寸法測定装置。 - 【請求項2】 前記寸法値算出手段により複数の測定倍
率について電流密度0における寸法値を算出し、この算
出された複数の測定倍率についての電流密度0における
寸法値を用いて各倍率間の寸法値の差を倍率変化による
寸法変動値として記憶する記憶手段と、 この記憶された寸法変動値に基づいて各測定倍率間の寸
法変動を補正する寸法変動値補正手段とを有することを
特徴とする請求項1記載の寸法測定装置。 - 【請求項3】 寸法測定対象に対して電子線を照射する
とともに走査し、該寸法測定対象から放出される2次電
子又は反射電子を検出する走査電子顕微鏡を用いた寸法
測定方法において、 寸法測定対象に対して電流密度×測定時間が一定となる
ように測定時間を制御し、また寸法測定を開始する時間
を電子ビームの照射開始時からチャージアップの緩和時
間経過後に設定して複数の電流密度について寸法測定を
行うステップと、 この寸法測定で得られた電流密度と寸法値の関係に基づ
いて外挿処理により電流密度0における寸法値を算出
し、この電流密度0における寸法値を前記寸法測定対象
の寸法値とするステップとを具備してなることを特徴と
する寸法測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25234997A JP3420037B2 (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 寸法測定装置及び寸法測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25234997A JP3420037B2 (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 寸法測定装置及び寸法測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1194531A true JPH1194531A (ja) | 1999-04-09 |
JP3420037B2 JP3420037B2 (ja) | 2003-06-23 |
Family
ID=17236058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25234997A Expired - Fee Related JP3420037B2 (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 寸法測定装置及び寸法測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3420037B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003506724A (ja) * | 1999-08-11 | 2003-02-18 | ケーエルエー−テンカー テクノロジィース コーポレイション | 走査電子顕微鏡の較正 |
WO2003098149A1 (fr) * | 2002-05-20 | 2003-11-27 | Hitachi High-Technologies Corporation | Procede de mesure de la dimension d'un echantillon et microscope electronique a balayage |
JP2006058210A (ja) * | 2004-08-23 | 2006-03-02 | Hitachi High-Technologies Corp | 荷電粒子線顕微方法、荷電粒子線顕微装置、測長方法及び測長装置 |
JP2006153837A (ja) * | 2004-10-29 | 2006-06-15 | Hitachi High-Technologies Corp | 走査型電子顕微鏡及びそれを用いたパターン計測方法並びに走査型電子顕微鏡の機差補正装置 |
US7285777B2 (en) | 2001-08-29 | 2007-10-23 | Hitachi High-Technologies Corporation | Sample dimension measuring method and scanning electron microscope |
KR100865593B1 (ko) * | 2006-03-27 | 2008-10-27 | 주식회사 아도반테스토 | 선폭 측정 조정 방법 및 주사형 전자 현미경 |
JP2013092530A (ja) * | 2001-07-12 | 2013-05-16 | Hitachi Ltd | 電子ビームの調整方法,荷電粒子光学系制御装置、及び走査電子顕微鏡 |
-
1997
- 1997-09-17 JP JP25234997A patent/JP3420037B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003506724A (ja) * | 1999-08-11 | 2003-02-18 | ケーエルエー−テンカー テクノロジィース コーポレイション | 走査電子顕微鏡の較正 |
JP4726370B2 (ja) * | 1999-08-11 | 2011-07-20 | ケーエルエー−テンカー コーポレイション | 走査電子顕微鏡の較正 |
JP2013092530A (ja) * | 2001-07-12 | 2013-05-16 | Hitachi Ltd | 電子ビームの調整方法,荷電粒子光学系制御装置、及び走査電子顕微鏡 |
US7285777B2 (en) | 2001-08-29 | 2007-10-23 | Hitachi High-Technologies Corporation | Sample dimension measuring method and scanning electron microscope |
WO2003098149A1 (fr) * | 2002-05-20 | 2003-11-27 | Hitachi High-Technologies Corporation | Procede de mesure de la dimension d'un echantillon et microscope electronique a balayage |
US7910886B2 (en) | 2002-05-20 | 2011-03-22 | Hitachi High-Technologies Corporation | Sample dimension measuring method and scanning electron microscope |
JP2006058210A (ja) * | 2004-08-23 | 2006-03-02 | Hitachi High-Technologies Corp | 荷電粒子線顕微方法、荷電粒子線顕微装置、測長方法及び測長装置 |
JP2006153837A (ja) * | 2004-10-29 | 2006-06-15 | Hitachi High-Technologies Corp | 走査型電子顕微鏡及びそれを用いたパターン計測方法並びに走査型電子顕微鏡の機差補正装置 |
KR100865593B1 (ko) * | 2006-03-27 | 2008-10-27 | 주식회사 아도반테스토 | 선폭 측정 조정 방법 및 주사형 전자 현미경 |
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---|---|
JP3420037B2 (ja) | 2003-06-23 |
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