JP4726370B2 - 走査電子顕微鏡の較正 - Google Patents

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Description

【0001】
1.技術分野
この発明は走査電子顕微鏡に関し、特に、局所荷電(ローカルチャージング:local charging)の影響を補正するための走査電子顕微鏡の較正(キャリブレーション:calibration)に関する。
【0002】
2.背景技術
走査電子顕微鏡(SEM)の動作では、入射電子ビームによりサンプル上で局所荷電(すなわち電荷の蓄積)が引き起こされることがある。そして今度は、局所荷電が入射ビームに影響することがあり、SEMによる測定がかなり歪められてしまう。SEMの動作では、入射電子ビームを基板上に集束させる必要がある。後方散乱した電子、および入射ビームにより発生した2次電子はその後、測定目的のために収集される。入射電子ビームを対象の特徴(feature)を横切るように走査させ、同時に後方散乱電子および2次電子を検出することにより、臨界寸法,CD(critical dimension)として知られる特徴のサイズの測定値を得ることができる。CDは、測定されたいかなる特徴とすることも可能である。例えば、ピッチCDは一連の平行線などの周期構造の繰り返し距離を示す。
【0003】
CD測定の精度は、SEMの走査動作をどのくらい正確に較正することができるかに依存する。図4に示すように、電子ビーム61はウエハなどの基板上に集束される。入射ビームが基板上を被覆する実際の距離は、走査長として知られているが、基板表面の局所静電位に影響されることがある。定格条件下では、局所静電位が高いほど、走査長が短くなる。(後方散乱および2次電子生成により)基板から離れて行く電子の数が(入射ビームから)入ってくる数と異なると、ビーム誘起局所荷電が起こる。これにより、基板表面の局所静電位が影響され、走査長が影響を受ける。図4では、局所荷電が無いと、走査長65が得られる。局所荷電がウエハ63の領域67上に存在すると、得られる電場69から、静電位の変化により走査長71となる。
【0004】
局所荷電により走査長がこのように変動すると、CD測定が不正確となる。距離の換算は走査長に依存するからである。すなわち、局所荷電が変動すると、固定CDの走査長に対する比率が変動する。この比率はCD測定値を決定する換算を提供する。
【0005】
このように、局所荷電が異なるために、同じ特徴を有する2つのウエハで異なる走査長が得られることがある。同様に、局所荷電の大きさが基板間で異なると、走査長もまた変動する。広範囲にわたる基板および動作条件においてCD測定値を正確に維持するためには、これらの局所荷電により誘起される走査長の変化を補償することが必要である。
【0006】
典型的には、SEMの較正は、測定したCDを、CDに対する所定の値に適合させるような調整に限られていた(例えば、米国特許第4,818,873号)。局所荷電に関連する誤差の補正は一般に基板組成および使用した電圧レベルなどの動作因子に基づくパラメータ補正に限られていた。すなわち、関連する誤差の原因となるそれぞれの別個の動作設定および個々の型の基板に対し、異なるSEM較正が必要である。この厄介なアプローチでは、較正された測定値を得るのに使用者がかなり注意する必要がある。さらに、局所荷電による誤差を除去する較正は、高い感度を示す動作設定では、とりわけ達成するのが困難である。
【0007】
局所荷電に関連する較正誤差はまた検出するのが困難であるかもしれない。それらの誤差はしばしば影像焦点の測定可能な変化を伴わないからである。しかしながら、線形測定におけるこれらの較正誤差の大きさは、定格動作条件下で、2〜4%のオーダーであることがあり、これは一般に許容できないほど大きいものであると考えられる誤差である。
【0008】
(発明の開示)
したがって、この発明は、局所荷電による誤差を補正するSEMの較正のための方法および関連システムを提供することを目的とする。
【0009】
この発明の他の目的は、自動的に局所荷電の変動を引き起こすようなSEMの較正を提供することである。
【0010】
この発明の他の目的は、使用者にとって簡単で比較的わかりやすい、SEMの較正を提供することである。
【0011】
この発明のさらに他の目的は、較正ウエハおよび測定ウエハに対する局所荷電を特徴づける局所着陸エネルギーの測定を用いる、SEMの較正を提供することである。
【0012】
この発明の他の目的は、SEM較正の適用範囲を広げるために局所着陸エネルギーの測定を使用するSEMの較正を提供することである。
【0013】
この発明の上記、および関連する目的は、較正ウエハに関し走査電子顕微鏡を較正し、その顕微鏡を用いて較正ウエハの局所着陸エネルギーを測定し、その顕微鏡を用いて測定ウエハの臨界寸法を測定し、その顕微鏡を用いて測定ウエハの局所着陸エネルギーを測定し、測定ウエハの較正臨界寸法を計算するシステムおよび方法により実現される。
【0014】
顕微鏡の較正は、較正ウエハの臨界寸法を測定し、その較正ウエハの測定臨界寸法を基準臨界寸法と比較し、顕微鏡の走査較正値を調整することにより実行してもよい。
【0015】
ウエハの局所着陸エネルギーの測定は、基板表面での静電位の決定を含んでもよい。好ましい実施の形態では、ウエハの局所着陸エネルギーの測定は、後方散乱したおよび/または発生した2次電子のエネルギーの測定を含む。
【0016】
好ましくは、測定ウエハの較正臨界寸法の計算は、換算係数により測定ウエハの測定臨界寸法を換算することを含み、換算係数は較正ウエハの測定局所着陸エネルギーおよび測定ウエハの測定局所着陸エネルギーから決定される。換算係数を使用して顕微鏡用の較正走査長を決定してもよく、その場合、換算係数により基準走査長を換算する。
【0017】
換算係数は、較正ウエハの測定局所着陸エネルギーに対する測定ウエハの測定局所着陸エネルギーの比率の換算関数の評価により決定してもよい。換算関数は、比率が概ね1であれば概ね1である。換算関数は直線または高次多項式などの簡単な構造を有するべきである。
【0018】
この発明は周知の較正システムに比べ、多くの別個の利点を有する。SEMに対する局所荷電の効果の較正は、使用者にとって簡単で比較的わかりやすい様式で達成することができる。
【0019】
LLE(local landing energy:局所着陸エネルギー)は、基本SEMにハードウエアがかなり限定して追加されたインライン電子光学機器により測定することができる。測定ウエハの測定CDの換算は比較的簡単なソフトウエア動作である。直線多項式などの簡単な構造を有する換算関数をこの目的のために適応させることができる。
【0020】
この較正ツールにより、SEMテクノロジーが大きく向上する。ウエハのCD測定値に対する局所荷電の影響は使用者には簡単には明らかにならないからである。この発明のように、これらの誤差を局所荷電の測定値を組入れずに補正するには、難しいパラメータ較正プロセスが必要となることは避けられないであろう。
【0021】
この発明のこれらの、および他の目的および利点は、添付の図面を用いて行うこの発明の好ましい例示の実施の形態の以下の詳細な説明により、より明らかになり、より容易に理解されるであろう。
【0022】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明の好ましい実施の形態にかかるSEM1の較正を図1に示す。較正メカニズム(図示せず)において走査較正値13を調整することにより、SEM1は、周知の構造を有するウエハを正確に読み取ることができるように調整することができる。このためにピッチ構造が周知の臨界寸法(CD)3を有する較正ウエハ7を使用する。
【0023】
顕微鏡を較正するために、定格設定11で、走査較正値13に対する値無しで、未較正ビーム9を用いて較正ウエハ7の測定を行う。最初に、測定ピッチCD19を得る。その後、いくつかの許容可能な公差内で、測定ピッチCD19がピッチCD3に対する周知の基準値と等しくなるように、較正調整25を行うことができる。較正が完了すると、許容可能な走査較正値27がメモリ15に保存される。その後、局所荷電補正システム21は測定局所着陸エネルギー(LLE(local landing energy)23を獲得し、このエネルギーはメモリ13に保存される。ここで、LLEはウエハ上の局所荷電の特徴である。LLE23と走査較正値27との保存値は、それぞれ別個に、メモリ13および15から入力として入手可能である。
【0024】
局所荷電により局所表面電位が変化する。局所着陸エネルギーはこの局所表面電位により直接決定される。例えば、局所荷電が無いと、ウエハ上の全ての点の表面電位は0ボルトであり、電子ビームの着陸エネルギーは1000電子ボルト(eV)となるかもしれない。ウエハ表面の小さな領域(おそらく、数μm程度にすぎない)が正に帯電し始めると、この領域内の一定の点の表面電位は、ウエハの残りの部分に対し+50ボルトに達することがある。
【0025】
そうすると、この点の電子ビームの局所着陸エネルギーは、1000+50=1050eVとなる。
【0026】
好ましい実施の形態によれば、局所荷電補正システム21は、測定するウエハから収集した電子のエネルギーを測定するために電位障壁を使用するエネルギーフィルタにより、ウエハ上の局所荷電の特徴であるLLEを決定する。図3に示されるように、電子の分布50は一般に、後方散乱した電子51と2次電子53に対応する寄与により双峰分布である。しきいエネルギー55は2次電子53の影響が十分軽減された、比較的小さな電圧値として決定される。その後、しきい値55は局所荷電補正システム21により決定されたLLE値に変換される。図3に示されたエネルギー分布の質的な詳細は使用するウエハの組成および電圧レベルに従い変動してもよい。
【0027】
しきいエネルギー55は、2次電子53のピーク値に対する電子の数により特徴づけてもよく、あるいは分布50の傾きのいくつかの特徴により特徴づけても良い。たとえば、好ましい実施の形態では、分布50は最初にフィルタにかけられ、滑らかな曲線とされ、その後、しきい値55は滑らかな曲線の最大勾配に対応する電圧として決定される。
【0028】
上記フィルタの代わりに、収集した電子のエネルギースペクトルを決定するためのどの手段を使用してもよい。例えば、異なるエネルギーを有する電子に対する飛行時間差または飛行経路差を測定する検出システムを使用してもよい。表面電荷を直接的または間接的に測定する他の方法を使用してもよい。
【0029】
較正後のSEM1の対応する動作を図2に示す。較正ウエハ7の代わりに測定ウエハ33を使用する。較正ビーム35は定格ビームパラメータ11だけでなく、較正ウエハ39のLLEに対する保存値と走査較正値41とを含む。較正されたSEM1は最初に未補正CD43を測定する。さらに、局所荷電補正システム21は測定ウエハ33のLLEに対する値を測定する。測定ウエハ33のLLEは較正ウエハ7の保存LLE39と共に計算37において使用され、換算係数47が決定される。換算係数47は未補正CD43と掛け合わされ、補正CD49に対する値が与えられる。
【0030】
好ましい実施の形態によれば、計算37により換算係数47が決定され、以下の式に従い、未補正CD43から補正CD49が得られる。
【数1】
CD(補正)=CD(未補正)*f(LLE(測定)/LLE(較正))
式において、換算関数f(.)は以下の式で与えられる。
【数2】
f(x)=1+0.25*(1−x)
【0031】
換算関数f(.)は独立変数としてxをとるが、これは測定ウエハの測定LLEの較正ウエハの測定LLEに対する比である。より高い次数の項を有する多項式など他のより複雑な換算関数も可能である。換算関数における数値係数は、ウエハの組成および電圧レベルなどの動作条件により決定してもよい。好ましくは、比率の値が1である場合換算関数の値は1である。すなわち、LLEが最初の較正とその後の測定との間で変化しなければ、CDの換算は必要ない。
【0032】
好ましい実施の形態によれば、換算関数は最初に、図4に示されるように走査長を特徴づける電子の軌跡をモデル化することにより決定することができる。その後、局所荷電の変化による測定CDへの影響は、局所荷電の基準荷電に対する比率に依存する計算した換算関数により特徴づけることができる。その後、計算した換算関数を実験的に立証し、例えば、上記換算関数における場合のように直線近似により,より好都合に近似させる。
【0033】
本発明の好ましい実施の形態にかかるSEMの適合を図5に示す。SEMの基本動作は米国特許第4,818,873号(その図3を参照のこと)においてより詳細に説明されている。電子源81は電子ビーム83を標的ウエハ85まで誘導する。
【0034】
ビーム83はコンデンサレンズ87と、アパーチャ89と、対物レンズ91とを含むSEM部品により集束される。走査発生器93は走査コイル95を駆動し、一致するシグナルでディスプレイ97を駆動する。ウエハ85から収集された、後方散乱電子と2次電子のビーム99は検出器101により検出され、増幅器105により増幅され、ディスプレイ97に伝送され、そこでCDが表示される。
【0035】
好ましい実施の形態によれば、検出器101は、図3に示された閾値化(スレッシュホールディング:thresholding)によりLLEを決定するエネルギーフィルタ103により適合される。このように、LLEとCDを両方含むシグナル107をCPUおよびメモリ109に伝送することができ、そこでは、図3および4に示される較正動作が実行される。
【0036】
第2の好ましい実施の形態では、較正動作の結果を使用して、進行中の走査動作を補正してもよく、そのため望ましい走査長が直接測定される。図4に示されるように、走査長65はSEMの動作において望ましい走査長である。しかしながら、SEMが動作してこの測定を行うと、局所荷電により実際には走査長71が測定される。LLEの測定値を用いると、換算関数f(.)により、荷電の無い走査長65から荷電のある走査長71への図4に示される換算が提供される。CPUおよびメモリ109で有効なこの換算結果が走査発生器93に提供され、そのため望ましい走査長65が直接測定される。
【0037】
以上、この発明の例示的な実施の形態についてのみ、詳細に説明してきたが、この発明の新規教示および利点から著しく離れることがなければ、例示の実施の形態において多くの変更が可能であることは、当業者であれば容易に理解されるであろう。
【0038】
したがって、そのような変更はすべてこの発明の範囲内に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の好ましい実施の形態にかかる、局所荷電を補正するためのSEMの較正を示す図である。
【図2】 この発明の好ましい実施の形態にかかる、較正臨界寸法を決定するための較正SEMの使用を示す図である。
【図3】 この発明の好ましい実施の形態にかかる、局所着陸エネルギーを特徴づけるためのしきいエネルギーの決定を示すプロットである。
【図4】 ウエハの測定走査長および臨界寸法に関する局所荷電の影響を示す図である。
【図5】 この発明の好ましい実施の形態にかかる適合されたSEMの図である。

Claims (19)

  1. 較正ウエハに関し走査電子顕微鏡を較正する工程と、
    前記顕微鏡を用いて前記較正ウエハの局所着陸エネルギーを測定する工程と、
    前記顕微鏡を用いて測定ウエハの臨界寸法を測定する工程と、
    前記顕微鏡を用いて前記測定ウエハの局所着陸エネルギーを測定する工程と、
    前記測定ウエハの較正臨界寸法を計算する工程と、
    を含む測定ウエハの較正臨界寸法を決定するための方法であって、
    前記走査電子顕微鏡を較正する工程は、前記較正ウエハの臨界寸法を測定する工程と、
    前記較正ウエハの前記測定臨界寸法を前記較正ウエハの基準臨界寸法と比較する工程と、前記較正ウエハの臨界寸法が前記較正ウエハの基準臨界寸法に一致するまで前記顕微鏡の走査較正値を変更しながら較正調整を行う工程と、を含み、
    前記較正ウエハの前記局所着陸エネルギーを測定する工程は、 前記較正ウエハの電子エネルギー分布であって後方錯乱した電子と2次電子とに対応する双峰部分を有する電子エネルギー分布を測定する工程と、前記較正ウエハの臨界寸法が前記較正ウエハの基準臨界寸法に一致したときに前記較正ウエハの前記電子エネルギー分布にフィルタをかけて滑らかな曲線とし前記滑らかな曲線の最大勾配に対応する電圧をしきいエネルギー値として決定する工程と、を含み、
    前記測定ウエハの前記局所着陸エネルギーを測定する工程は、前記測定ウエハの電子エネルギー分布であって後方錯乱した電子と2次電子とに対応する双峰部分を有する電子エネルギー分布を測定する工程と、前記測定ウエハの前記電子エネルギー分布にフィルタをかけて滑らかな曲線とし前記滑らかな曲線の最大勾配に対応する電圧をしきいエネルギー値として決定する工程と、を含み、
    前記測定ウエハの前記較正臨界寸法を計算する工程は、 換算係数により前記測定ウエハの前記測定臨界寸法を換算する工程を含み、前記換算係数は前記測定ウエハのしきいエネルギー値を変換して求めた前記測定ウエハの前記局所着陸エネルギーと前記較正ウエハのしきいエネルギー値を変換して求めた前記較正ウエハの前記局所着陸エネルギーから決定される、測定ウエハの較正臨界寸法を決定するための方法。
  2. 前記顕微鏡に対する基準走査長は前記換算係数により換算され、較正走査長が与えられる請求項1記載の方法。
  3. 前記換算係数は、前記較正ウエハの前記測定局所着陸エネルギーに対する前記測定ウエハの前記測定局所着陸エネルギーの比率の換算関数の評価により決定される請求項1記載の方法。
  4. 前記換算関数は、前記比率が概ね1であれば概ね1である請求項記載の方法。
  5. 前記換算関数は多項式である請求項記載の方法。
  6. 前記換算関数は0次係数と1次係数とを有する直線多項式であり、
    前記0次係数は約1.25であり、
    前記1次係数は約−0.25である請求項記載の方法。
  7. 走査電子顕微鏡と、
    較正ウエハの臨界寸法を測定するための臨界寸法測定用センサと、
    較正ウエハの局所着陸エネルギーを測定するための局所着陸エネルギー測定用センサと、
    測定ウエハの臨界寸法を測定するための前記臨界寸法測定用センサと、
    測定ウエハの局所着陸エネルギーを測定するための前記局所着陸エネルギー測定用センサと、
    走査較正値に従い前記顕微鏡を較正するための調整メカニズムと、
    を備える測定ウエハの較正臨界寸法を決定するためのシステムであって、
    前記顕微鏡は、前記臨界寸法測定用センサにより前記較正ウエハの臨界寸法を測定し、
    前記較正ウエハの前記測定臨界寸法を前記較正ウエハの基準臨界寸法と比較し、前記較正ウエハの前記測定臨界寸法が前記較正ウエハの基準臨界寸法に一致するまで前記調整メカニズムにおける前記走査較正値を変更しながら較正調整され、
    較正ウエハの局所着陸エネルギーを測定する工程は、 前記較正ウエハの電子エネルギー分布であって後方錯乱した電子と2次電子とに対応する双峰部分を有する電子エネルギー分布を測定する工程と、前記較正ウエハの臨界寸法が前記較正ウエハの基準臨界寸法に一致したときに前記較正ウエハの前記電子エネルギー分布にフィルタをかけて滑らかな曲線とし前記滑らかな曲線の最大勾配に対応する電圧をしきいエネルギー値として決定する工程と、を含み、
    前記測定ウエハの局所着陸エネルギーを測定する工程は、前記測定ウエハの電子エネルギー分布であって後方錯乱した電子と2次電子とに対応する双峰部分を有する電子エネルギー分布を測定する工程と、前記測定ウエハの前記電子エネルギー分布にフィルタをかけて滑らかな曲線とし前記滑らかな曲線の最大勾配に対応する電圧をしきいエネルギー値として決定する工程と、を含み、
    前記測定ウエハの前記較正臨界寸法を決定する工程は、前記測定ウエハの前記測定臨界寸法を換算係数により換算する工程を含み、前記換算係数は前記測定ウエハのしきいエネルギー値を変換して求めた前記測定ウエハの前記局所着陸エネルギーと前記較正ウエハのしきいエネルギー値を変換して求めた前記較正ウエハの前記局所着陸エネルギーから決定される、測定ウエハの較正臨界寸法を決定するためのシステム。
  8. さらに、
    較正ウエハに関連する走査較正値を保存するための第1のメモリと、
    前記較正ウエハの測定局所着陸エネルギーを保存するための第2のメモリと、
    前記測定ウエハの測定局所着陸エネルギーを保存するための第3のメモリと、
    前記測定ウエハの測定臨界寸法を保存するための第4のメモリと、
    前記測定ウエハの前記較正臨界寸法を計算するためのプロセッサと、
    前記測定ウエハの較正臨界寸法を保存するための第5のメモリと、
    を備える請求項記載のシステム。
  9. 顕微鏡の走査長について較正された較正走査長は前記換算係数により基準走査長を換算することにより決定される請求項記載のシステム。
  10. 前記換算係数は、前記較正ウエハの前記測定局所着陸エネルギーに対する前記測定ウエハの前記測定局所着陸エネルギーの比率の換算関数の評価により決定される請求項記載のシステム。
  11. 前記換算関数は前記比率が概ね1であれば概ね1である請求項10記載のシステム。
  12. 前記換算関数は多項式である請求項10記載のシステム。
  13. 前記換算関数は0次係数と1次係数とを有する直線多項式であり、
    前記0次係数は約1.25であり、
    前記1次係数は約−0.25である請求項10記載のシステム。
  14. 較正ウエハの臨界寸法を測定するための手段と、
    較正ウエハの局所着陸エネルギーを測定するための手段と、
    前記臨界寸法測定手段を較正するための手段と、
    前記較正ウエハの測定局所着陸エネルギーを保存するための手段と、
    測定ウエハの臨界寸法を測定するための手段と、
    測定ウエハの局所着陸エネルギーを測定するための手段と、
    前記測定ウエハの測定局所着陸エネルギーを保存するための手段と、
    前記測定ウエハの測定臨界寸法を保存するための手段と、
    前記測定ウエハの較正臨界寸法を計算するための手段と、
    前記測定ウエハの前記較正臨界寸法を保存するための手段と、を備える測定ウエハの較正臨界寸法を決定するための装置であって、
    前記較正手段は、 前記較正ウエハの測定臨界寸法を前記較正ウエハの基準臨界寸法と比較するための手段と、前記較正ウエハの臨界寸法が前記較正ウエハの基準臨界寸法に一致するまで前記顕微鏡の走査較正値を変更しながら較正調整する手段と、較正ウエハに関連する走査較正値を保存するための手段と、を含み、
    較正ウエハの局所着陸エネルギーを測定するための手段は、前記較正ウエハの電子エネルギー分布であって後方錯乱した電子と2次電子とに対応する双峰部分を有する電子エネルギー分布を測定するための手段と、前記較正ウエハの臨界寸法が前記較正ウエハの基準臨界寸法に一致したときに前記較正ウエハの前記電子エネルギー分布にフィルタをかけて滑らかな曲線とし前記滑らかな曲線の最大勾配に対応する電圧をしきいエネルギー値として決定するための手段と、を含み、
    前記測定ウエハの局所着陸エネルギーを測定するための手段は、前記測定ウエハの電子エネルギー分布であって後方錯乱した電子と2次電子とに対応する双峰部分を有する電子エネルギー分布を測定するための手段と、前記測定ウエハの前記電子エネルギー分布にフィルタをかけて滑らかな曲線とし前記滑らかな曲線の最大勾配に対応する電圧をしきいエネルギー値として決定するための手段と、を含み、
    前記測定ウエハの前記較正臨界寸法を計算するための手段は、前記測定ウエハの前記測定臨界寸法を換算係数により換算するための手段を含み、前記換算係数は前記測定ウエハのしきいエネルギー値を変換して求めた前記測定ウエハの前記局所着陸エネルギーと前記較正ウエハのしきいエネルギー値を変換して求めた前記較正ウエハの前記局所着陸エネルギーから決定される、測定ウエハの較正臨界寸法を決定するための装置。
  15. 前記測定ウエハの臨界寸法を測定するための手段は、前記換算係数により基準走査長を換算することにより較正走査長を決定するための手段を含む請求項14記載の装置。
  16. 前記換算係数は、前記較正ウエハの前記測定局所着陸エネルギーに対する前記測定ウエハの前記測定局所着陸エネルギーの比率の換算関数の評価により決定される請求項14記載の装置。
  17. 前記換算関数は前記比率が概ね1であれば概ね1である請求項16記載の装置。
  18. 前記換算関数は多項式である請求項16記載の装置。
  19. 前記換算関数は0次係数と1次係数とを有する直線多項式であり、
    前記0次係数は約1.25であり、
    前記1次係数は約−0.25である請求項16記載の装置。
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