JPH1194018A - 運輸装置用ダイナミックダンパ - Google Patents

運輸装置用ダイナミックダンパ

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JPH1194018A
JPH1194018A JP27958597A JP27958597A JPH1194018A JP H1194018 A JPH1194018 A JP H1194018A JP 27958597 A JP27958597 A JP 27958597A JP 27958597 A JP27958597 A JP 27958597A JP H1194018 A JPH1194018 A JP H1194018A
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JP
Japan
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transportation device
vibration
dynamic damper
rolling
vehicle
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Yoshiaki Suzuki
善昭 鈴木
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な振動系を構成する運輸装置の主振動を
確実に低減し、運輸装置の操舵性、居住性を常に最良に
保持する。 【解決手段】 運輸装置用ダイナミックダンパ20は、
自動車ボディ側のクロスメンバ22にスペアタイヤST
を2つの支持部材26により支持する。この両支持部材
26は、車体幅方向に間隔をとった2点に設けられ、弾
性係数(ばね定数)kのスプリング26Aと粘性減衰係
数cのダンパ26Bとを並列に接続して構成され、質量
mのスペアタイヤSTと共に副振動系を構成する。よっ
て、この運輸装置用ダイナミックダンパ20では、支持
部材26におけるばね定数kと粘性減衰係数cをその設
計段階等において適宜決定することで、その合成機械イ
ンピーダンスZをローリング吸収に最適のものとするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や電車など
の車両あるいは船舶などの運輸装置の運行に伴って発生
する振動(以下、主振動という)を、運輸装置に取り付
けられた質量体の振動(副振動)として吸収すること
で、運輸装置の操舵性や居住性を向上させる運輸装置用
ダイナミックダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】車両や船舶などの運輸装置の運行時に生
じる主振動としては、運輸装置の重心を中心として前後
に揺れるピッチング、左右に揺れるローリング、全体が
上下に揺れるバウンシング等が知られている。そして、
これら振動は単独あるいは同時に発生し、複雑な振動系
を形成している。運輸装置に発生するこれらの振動は操
舵性や居住性に悪影響を及ぼすため、振動低減は運輸装
置設計上の課題となっている。しかし、このような振動
は、外部的要因により、例えば運輸装置が様々な路面を
走行したり、様々な波浪を受けて走行したりするため生
じる。また、内部的要因としては、運輸装置自体が有す
る内燃機関や動力伝達機構などを挙げることができ、こ
れらの運転或いは駆動に伴って振動が生じる。このた
め、運輸装置に発生するこれらの振動は、不可避的であ
るといえる。そこで従来より、サスペンションシステム
の採用、ボディ剛性の向上、内燃機関の弾性マウントな
どの改良が進められていが、これらの改良は生産工数の
増大、生産ラインの変更、装置重量の増加などを招き、
振動低減の効果には限度がある。
【0003】そこで、上記の振動低減の改良に加えて、
運輸装置の振動を運行のための補助装置、例えばスペア
タイヤ、救命ボートなどの振動(副振動)として吸収す
る運輸装置用ダイナミックダンパが提案されている。例
えば、特開昭58−112883号公報、実開昭56−
168487号公報、実開昭57−12373号公報、
実開昭59−91973号公報には、運輸装置である自
動車に補助装置として搭載されるスペアタイヤを、弾性
部材を介して取り付けることで副振動を積極的に利用す
る技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の運輸装置用ダイ
ナミックダンパは、何れも弾性体を介してスペアタイヤ
を取り付けるのみの構造であり、副振動系は単純な振動
モードのみを有している。
【0005】しかし、運輸装置の主振動系は極めて複雑
で、上述の外部的要因、内部的要因の力によって各種の
振動モードが常時発生している。このため、従来の運輸
装置用ダイナミックダンパにより改善される主振動は、
予め設計された所定の振動モードのみとなり、効果が極
めて限定的であった。
【0006】また、運輸装置の経年変化や搭載重量など
により振動モードが変化すると、従来の運輸装置用ダイ
ナミックダンパはその限定的な振動抑制効果もを失って
しまったり、最悪の場合には主振動と共振することで却
って振動を増幅するという問題があった。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、複雑な振動系を構成する運輸装置の主振動を確実
に低減する副振動系を構成し、運輸装置の操舵性、居住
性を常に最良に保持する運輸装置用ダイナミックダンパ
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の運輸装置用ダイナミックダンパは、車両や船舶な
どの運輸装置の運行に伴って発生する当該運輸装置の振
動を、前記運輸装置に取り付けられた質量体の振動とし
て吸収する運輸装置用ダイナミックダンパにおいて、前
記質量体の取り付けに際し、異なる種類の機械インピー
ダンスを呈する複数の連結部材を直列および/または並
列に用いたことを特徴とする。
【0009】ここで、機械インピーダンスZとは、振幅
Fと振幅Fによって生じる速度Vとの比(Z=F/V)
であり、例えば質量mの場合のZ=jωm、ダシュポッ
トの場合のZ=c(cは粘性減衰係数)、弾性体の場合
のZ=k/jω(kは弾性係数)をいう。ここで、ωと
は角振動数である。また、異なる種類の機械インピーダ
ンスZを呈する連結部材とは、上述の様に複素数で表現
したときにそれぞれが振幅Fに対して独自の位相をもっ
て応答する連結部材をいう。
【0010】そして、本発明の運輸装置用ダイナミック
ダンパは、このように異なる種類の機械インピーダンス
を呈する連結部材を直列および/または並列に用いてこ
の運輸装置に取り付けられた質量体で副振動系を構成す
るので、異なる機械インピーダンスZの組み合わせ、そ
の機械インピーダンスの直並列接続などによりこの副振
動系における振動に対しての設計の自由度が高まる。よ
って、複雑な振動系を構成する運輸装置の主振動が、単
独の機械インピーダンスZでは吸収し得ない或いは吸収
するには非現実的となる振動モードであっても、運輸装
置用ダイナミックダンパの呈する機械インピーダンス
を、想定されるこの主振動の振動モードに合わせてその
設計段階にて容易に決定できる。そして、このように運
輸装置用ダイナミックダンパの呈する機械インピーダン
スを決定並びに調整することで、運輸装置の主振動を、
この副振動系で確実に低減し、運輸装置の操舵性、居住
性を好適な状態に維持することができる。
【0011】この場合、副振動系を構成する質量体を、
運輸装置の運行を補助するために当該運輸装置に取り付
けられる補助装置、具体的には車両におけるスペアタイ
ヤ、船舶における救命ボート等とすることが好ましい。
このようにすれば、運輸装置に不可欠なこれら補助装置
を主振動低減に兼用することができ、主振動低減のため
だけの特別な質量体が不要となり好ましい。
【0012】また、本発明の運輸装置用ダイナミックダ
ンパにおいては、複数の連結部材の少なくとも一つを、
機械インピーダンスを可変とするアクチュエータを備え
るものとすることが望ましい。この様に機械インピーダ
ンスを可変とすれば、主振動に呼応して副振動系の振動
モードをコントロールすることができ、ダイナミックダ
ンパとしての主振動低減効果を一層顕著とすることがで
きる。
【0013】更に、本発明の運輸装置用ダイナミックダ
ンパに、運輸装置の振動を検出する振動検出手段と、こ
の振動検出手段の検出結果に基づいてアクチュエータの
駆動を制御する駆動量制御手段と、を備えることがより
望ましい。この様に運輸装置用ダイナミックダンパを構
成した場合、副振動系の振動モードを主振動に応じて常
時最適に制御することができ、複雑な運輸装置の主振動
を確実に低減するように追随する副振動系を構成して、
より確実且つ的確に主振動を低減することができる。
【0014】
【発明の他の態様】本発明の運輸装置用ダイナミックダ
ンパは、次の様な態様も包含する。
【0015】機械インピーダンスを可変とする態様は、
結果として副振動系の合成機械インピーダンスが変更さ
れることで足りる。例えば、ピストンに穿設された連通
孔の有効面積を変更して粘性減衰係数cを直接変更する
構成ばかりでなく、複数の連結部材の直並列の接続方式
を変更したり、連結部材の接続にすべりを持たせて非線
形の振動系としたり、それらを組み合わせるなどの態様
が含まれる。
【0016】また、機械インピーダンスを変更するその
他の態様として、運輸装置の重心を中心として前後に揺
れるピッチング、左右に揺れるローリング、全体が上下
に揺れるバウンシング等の振動減衰の目標となる主振動
に応じて運輸装置用ダイナミックダンパの取り付け位置
を変更してもよい。例えば、ピッチングを振動減衰の目
標とするときには、運輸装置用ダイナミックダンパによ
り、補助装置を重心を中心とした前後位置で取り付けれ
ばよい。同様に、ローリングを減衰対象とするときに
は、運輸装置用ダイナミックダンパにより、補助装置を
重心を中心とした左右位置で保持すればよい。この様に
振動減衰の目標に応じて運輸装置用ダイナミックダンパ
の取り付け位置を変更すれば、主振動に対する副振動の
影響を大きくすることが可能となり、主振動吸収効果が
より顕著となる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づき説明する。図1は、第1実施例である運輸装
置用ダイナミックダンパ20をスペアタイヤSTの支持
部に搭載した自動車AMの全体概要図、図2は、その運
輸装置用ダイナミックダンパ20の構成を模式的に表し
た説明図である。
【0018】これら図面に示すように、自動車ボディ側
のクロスメンバ22とスペアタイヤSTを支持するため
のスペアタイヤサポート24とは、車体幅方向に間隔を
とった2点に設けられた2つの支持部材26により連結
支持されている。ここでそれぞれの支持部材26とは、
弾性係数(ばね定数)kのスプリング26Aと粘性減衰
係数cのダンパ26Bとを並列に接続したものであり、
スペアタイヤSTの質量mとから副振動系を構成する。
スペアタイヤSTは、スペアタイヤサポート24と一体
となって振動するように、スペアタイヤサポート24に
熔接されたスペアタイヤ固定用ボルト28と、スペアタ
イヤ固定用ナット30によりこのスペアタイヤサポート
24に強固に螺着されている。
【0019】この様に構成される第1実施例の運輸装置
用ダイナミックダンパ20は、スペアタイヤSTの質量
mと副振動系を構成する支持部材26がばね定数k、粘
性減衰係数cという2種類の機械インピーダンスを有す
る。このため、その合成機械インピーダンスZの設計自
由度が高まり、自動車AMの重心を中心として左右方向
に発生する振動、すなわちローリングを吸収するのに最
適の副振動系を構成するように設計することが可能とな
り、自動車AMのローリングを効果的に吸収する運輸装
置用ダイナミックダンパ20となる。また、本実施例で
ある運輸装置用ダイナミックダンパ20は、車体幅方向
に間隔を取った2点に支持部材26を設けることで自動
車AMのローリングと同一方向の振動が発生しやすい構
造となっているため、そのローリング吸収効果は極めて
高い。
【0020】また、この第1実施例では、自動車AMの
ローリング吸収を図るための副振動系を構成するに当た
り、自動車AMに搭載が不可欠なスペアタイヤSTを用
いた。よって、この副振動系構成のためだけの質量体を
用いる必要がないので、部材点数の低減とこれを通した
コスト低下を図ることができる。
【0021】なお、本実施例の支持部材26は、スプリ
ング26Aとダンパ26Bとの並列接続を例示している
が、自動車AMに発生する主振動であるローリングを吸
収するために最適の機械インピーダンスの設計は自由で
あり、これらの振動要素を直列接続したり、スペアタイ
ヤSTの質量mを補完するためにスペアタイヤサポート
24に重りを付加するなど、任意の設計的な変更が可能
であることは勿論である。この場合、ばね定数k、粘性
減衰係数cは、自動車AMに現れる主振動の様子に応じ
て、具体的にはこの自動車AMにおける外部的要因(路
面状況等)や内部的要因(内燃機関や動力伝達機構の特
性)に応じて、その設計段階或いは実車での走行試験等
において決定される。
【0022】また、本実施例の運輸装置用ダイナミック
ダンパ20では車体幅方向に支持部材26を設けて自動
車AMのローリングを吸収することを目的としている
が、同一構成の運輸装置用ダイナミックダンパ20を車
体前後方向に設けて自動車AMのピッチング吸収に最適
となるように設計してもよい。更には、車体幅方向と車
体前後方向の両方向において運輸装置用ダイナミックダ
ンパ20を設けるようにすることもできることは勿論で
ある。なお、これらの場合、運輸装置用ダイナミックダ
ンパ20は、スペアタイヤSTを自動車AMの重心直下
に支持するよう設置することがより好ましい。
【0023】図3は、第2実施例である運輸装置用ダイ
ナミックダンパ40の構成を模式的に表した説明図であ
る。なお、この第2実施例と前述の第1実施例との構成
は多くの共通点があり、その説明の重複を避けるために
前述の実施例と構成が共通する部材には同一の符号を符
してその説明を省略する。
【0024】この第2実施例の運輸装置用ダイナミック
ダンパ40の特徴は、前述の第1実施例の支持部材26
を構成するスプリング26A、ダンパ26Bと並列にア
クチュエータ26Cを備え、このアクチュエータ26C
を駆動信号に応じてその伸縮方向に沿って自在の力を発
生するよう構成した点にある。すなわち、このアクチュ
エータ26Cにより、支持部材26の合成機械インピー
ダンスZは、設計時に決定される固定値とならず、任意
の値に適宜変更することが可能となるのである。この場
合、アクチュエータ26Cとしては、作動油の給排を通
してピストンを進退させるシリンダピストン装置を用い
ることができ、ピストンの進退に伴う力をスペアタイヤ
STに及ぼして、支持部材26の合成機械インピーダン
スを変更する。
【0025】このアクチュエータ26Cの発生する力を
コントロールするために第2実施例の運輸装置用ダイナ
ミックダンパ40は、2つの支持部材26が取り付けら
れたクロスメンバ22の近傍に加速度センサ42を設
け、この加速度センサの検出出力により自動車AMのロ
ーリングを演算してアクチュエータ26Cに駆動信号を
出力する制御回路44を備えている。図4は、この制御
回路44のブロック図である。図示するように制御回路
44は、各加速度センサ42からの出力をフィルタ処理
してノイズを除去するフィルタ回路44A、このフィル
タ回路44Aの出力信号を積分して加速度センサ42が
取り付けられた位置のクロスメンバ22の移動速度Vを
算出する速度演算回路44B、2つの速度演算回路44
Bの算出結果から自動車AMのローリングを算出するロ
ーリング演算回路44C、そしてローリング演算回路4
4Cで算出されたローリングを吸収するために最適なア
クチュエータ26Cの発生力を所定の制御則(PID制
御、現代制御(H∞制御)など)に基づき演算するアク
チュエータ制御回路44Dとから構成されている。
【0026】この様な構成の運輸装置用ダイナミックダ
ンパ40は、加速度センサ42および制御回路44によ
って検出された自動車AMに実際に発生しているローリ
ングを抑制するのに最適の機械インピーダンスを実現す
べく、アクチュエータ26Cが図示しないアクチュエー
タ駆動装置にて駆動され、支持部材26の合成機械イン
ピーダンスが適宜変更される。具体的には、アクチュエ
ータ駆動装置において、シリンダピストン装置としての
アクチュエータ26Cへの作動油の給排並びにその際の
給排油量が決定され、この作動油の給排を通してアクチ
ュエータ26Cの図示しないピストンが進退してスペア
タイヤSTにその進退に伴う力を及ぼす。従って、上記
実施例と同様の効果に加えて、自動車AMの積載重量な
どが変化してローリングの各周波数がずれても、現在の
ローリングを確実に抑制する副振動系が形成されるよう
に運輸装置用ダイナミックダンパ40の機械インピーダ
ンスが追随して変化する効果がある。
【0027】なお、この第2実施例ではローリングの吸
収をより高速に行なうために制御回路44をハード構成
する例について説明したが、この制御回路44の機能を
車載コンピュータに行なわせるソフト構成としてもよ
い。ここで、車載コンピュータで行う一例について説明
する。図5は、いわゆるスカイフック制御理論を用いた
ローリング抑制制御を示すフローチャートである。
【0028】図示するように、まず、加速度センサ42
をスキャンしてバネ上加速度ygを入力し(ステップS
100)、これをローパスフィルタ処理に処する(ステ
ップS110)。この場合、ローパスフィルタの設計値
として、バネ上共振点の周波数(約1Hz)を用いるこ
とがノイズ除去の点から好ましい。その後は、フィルタ
処理済みのバネ上加速度ygからバネ上速度yzを演算
し(ステップS120)、このバネ上速度yzに制御ゲ
インGを乗算してアクチュエータ26Cの駆動力Fを演
算する(ステップS130)。この駆動力演算に際して
は、制御ゲインGを一定とすることはもちろん、その時
のバネ上質量に応じてこの制御ゲインGをその都度演算
するようにすることもできる。なお、バネ上質量は、乗
員数の増減により変化し停車時の車高値から求めること
ができるので、停車時における車高センサからの出力に
より予め算出される。そして、求めた駆動力Fを発生す
るに必要な駆動信号をアクチュエータ26Cに、より詳
しくは当該アクチュエータの駆動回路に出力する(ステ
ップS140)。
【0029】また、この様に制御回路44をソフト的に
構成する場合には、アクチュエータ駆動量とローリング
抑制の実績とを学習記憶してアクチュエータ駆動量を補
正したり、自動車AMのその他の運転情報に基づいた補
正、例えばアクティブサスペンションとの協動、ステア
リングやブレーキ操作量によるフィードフォワード補正
などを行なうことも好ましい。
【0030】また、第2実施例でも車両幅方向に2点支
持の運輸装置用ダイナミックダンパ40について説明
し、自動車AMのローリングを抑制する例について説明
したが、これを車両前後方向に2点支持として自動車A
Mのピッチングを抑制する構成としてもよい。更には、
スペアタイヤSTを車両の幅方向・前後方向の4つの支
持部材により4点支持とし、加速度センサも同様に重心
を中心として前後左右に4箇所に配置して前後の検出出
力の差からピッチング、左右の検出出力の差からローリ
ング、総ての検出出力の同一成分からバウンシングを算
出し、それぞれの振動を同時に抑制するように4つの支
持部材を制御してもよい。
【0031】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこの様な実施例になんら限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態
様で実施し得ることは勿論である。
【0032】例えば、上記の各実施例では自動車に1つ
の運輸装置用ダイナミックダンパを搭載する例を示した
が、複数の運輸装置用ダイナミックダンパを同時に搭載
してもよい。また、自動車ばかりでなく電車や船舶など
のあらゆる運輸装置に搭載できる。
【0033】更に、第2実施例では、アクチュエータ2
6Cの駆動力を演算するに当たり、クロスメンバ22に
加速度センサ42を設置したが、自動車AMに搭載済み
の他のセンサをこの加速度センサ42と代用することも
できる。具体的に説明すると、自動車のサスペンション
制御装置が有する加速度センサ(上下Gセンサ)を用い
ることができる。このように既存のセンサを用いること
で、部品点数の低減とコスト低下を図ることができる。
或いは、既存の車高センサを用いその検出出力の推移か
ら上下加速度を演算し、この演算した上下加速度を加速
度センサからの検出出力に替えて用いるよう構成するこ
ともできる。
【0034】また、シリンダピストン装置から構成した
アクチュエータ26Cを、ピストンにその上下の油室を
連通する油路を設け、この油路の開度を変更できるよう
構成したシリンダピストン装置とすることもできる。こ
の場合には、当該油路の開度変更を通してピストンがス
ペアタイヤSTに及ぼす力を調整することができるの
で、合成機械インピーダンスをよりきめ細かく変更でき
る。そして、このように構成すれば、主振動の振動をよ
り効果的に抑制でき好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の運輸装置用ダイナミックダンパ2
0の全体構成図である。
【図2】その運輸装置用ダイナミックダンパ20の構成
を模式的に表した説明図である。
【図3】第2実施例の運輸装置用ダイナミックダンパ4
0の構成を模式的に表した説明図である。
【図4】その運輸装置用ダイナミックダンパ40の制御
回路のブロック図である。
【図5】車載コンピュータで行うローリング抑制制御を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
20…運輸装置用ダイナミックダンパ 22…クロスメンバ 24…スペアタイヤサポート 26…支持部材 26A…スプリング 26B…ダンパ 26C…アクチュエータ 28…スペアタイヤ固定用ボルト 30…スペアタイヤ固定用ナット 40…運輸装置用ダイナミックダンパ 42…加速度センサ 44…制御回路 44A…フィルタ回路 44B…速度演算回路 44C…ローリング演算回路 44D…アクチュエータ制御回路 AM…自動車 ST…スペアタイヤ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両や船舶などの運輸装置の運行に伴っ
    て発生する当該運輸装置の振動を、前記運輸装置に取り
    付けられた質量体の振動として吸収する運輸装置用ダイ
    ナミックダンパにおいて、 前記質量体の取り付けに際し、異なる種類の機械インピ
    ーダンスを呈する複数の連結部材を直列および/または
    並列に用いたことを特徴とする運輸装置用ダイナミック
    ダンパ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の運輸装置用ダイナミック
    ダンパであって、 前記質量体は、前記運輸装置の運行を補助するために当
    該運輸装置に取り付けられる補助装置である、運輸装置
    用ダイナミックダンパ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の運輸装置用ダイナミック
    ダンパであって、 前記複数の連結部材の少なくとも一つは、機械インピー
    ダンスを可変とするアクチュエータを備える、運輸装置
    用ダイナミックダンパ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の運輸装置用ダイナミック
    ダンパであって、 運輸装置の振動を検出する振動検出手段と、 該振動検出手段の検出結果に基づいて前記アクチュエー
    タの駆動を制御する駆動量制御手段と、を備える、運輸
    装置用ダイナミックダンパ。
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