JPH1193277A - 防水化粧建材 - Google Patents

防水化粧建材

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JPH1193277A
JPH1193277A JP25195497A JP25195497A JPH1193277A JP H1193277 A JPH1193277 A JP H1193277A JP 25195497 A JP25195497 A JP 25195497A JP 25195497 A JP25195497 A JP 25195497A JP H1193277 A JPH1193277 A JP H1193277A
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JP
Japan
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waterproof
decorative
layer
concrete plate
adhesive
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JP25195497A
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English (en)
Inventor
Migi Oikawa
右 及川
Toshihiro Yagami
敏廣 矢神
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Kikusui Kagaku Kogyo KK
Asahi Kasei Construction Materials Corp
Original Assignee
Kikusui Kagaku Kogyo KK
Asahi Kasei Construction Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】従来、コンクリート板の表面に接着剤を用いて
防水化粧シート等を貼着した場合には、コンクリート板
が経年変化或いは熱的膨張または収縮した場合に、前記
接着剤が追従することが出来ず、コンクリート板の表面
に貼着された防水化粧シート等が剥離してしまう問題が
あった。 【解決手段】 表面が0.3mm 以下の凹凸を以て形成され
たコンクリート板2の表面に、フィラーが含有されてい
ない5%〜30%の伸び性能を有する接着剤9を用い
て、基材層4及び中間層5よりなるベース層6の表面に
化粧層7を積層して形成された防水化粧表面材3を貼着
し、更にコンクリート板2の小口部に前記ベース層6の
みを巻き込み接着固定してなる防水性化粧建材1の構成
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は壁材等に使用される
防水化粧建材に係り、特にベース層の表面に化粧層が積
層されて形成された防水化粧表面材をコンクリート板の
表面に貼着して構成した防水化粧建材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来この種の防水化粧建材としては、例
えば特開平3−38346号公報或いは図3(A),
(B)に示す防水化粧シート複合パネル(第1公知技
術)や、特公平4−2551号公報或いは図4(A),
(B)に示す防水コンクリート板(第2公知技術)が公
知である。
【0003】前記第1公知技術は、図3(A)に示すよ
うに、ガラス繊維等の繊維質シート材51に、弾性アク
リル樹脂系水性エマルジョン等よりなる防水層52と、
硬化型アクリルシリコン系樹脂や塗料等よりなる多彩模
様化粧層53とを順に積層した防水化粧シート54を形
成する。
【0004】次に図3(B)に示す如く、コンクリート
系パネル55の表面の不陸を補修するための充填材(以
下フィラーという)を混入した接着剤を用いて、この防
水化粧シート54をコンクリート系パネル55の表面に
貼着し、更にこのコンクリート系パネル55の小口部5
5aにも防水化粧シート54を巻き込み、この防水化粧
シート54の側縁を小口部55aに接着して防水化粧建
材56を構成した構造である。
【0005】更に、図3(B)に於いては、2枚の防水
化粧建材56を並列することによって目地部57が形成
され、この目地部57の防水化粧シート54間にシーリ
ング材58とバックアップ材59とによる防水目地が構
成される構造が説明されている。
【0006】また、第2公知技術は、図4(A),
(B)に示す如く、軽量コンクリート板60の上表面に
軽量コンクリート板60の表面の不陸を補修して平滑に
するためのフィラーを多量に混合させた合成樹脂接着剤
61を塗布し、その上面に防水性部材62を貼着し、そ
の上に塗料等よりなる化粧層63を塗着して構成した防
水コンクリート板64の構造である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然るに、第1公知技術
に示す防水化粧建材56及び第2公知技術に示す防水コ
ンクリート板64も共に、複数層よりなる化粧シート層
をフィラーを混入した接着剤を用いてコンクリート板の
表面に貼着するので、接着剤に弾性と伸縮性とが少ない
ために、温度変化やコンクリート板の乾燥収縮等による
コンクリート板のひずみに対して追随性が悪く、コンク
リート板の表面に貼着されていた化粧シート層が剥離し
易くなる問題があった。
【0008】前述のように、第1公知技術及び第2公知
技術に使用されている接着剤は、化粧シート層をコンク
リート板に接合する目的の他に、コンクリート板の表面
凹凸を埋めてコンクリート板の表面を平滑にする目的も
兼備しているために、接着剤の中にフィラーを多量に混
合しなければならず、これによって接着剤の弾性と伸縮
性とを阻害する問題があった。
【0009】そのために、コンクリート板の表面に貼着
されている化粧シート層が、温度変化やコンクリート板
の乾燥収縮等によってコンクリート板に歪が発生した時
に、この化粧シート層をコンクリート板に貼着している
接着剤に弾性と伸縮性が少ないので、前述の歪に対して
追随することが困難となり、化粧シート層がコンクリー
ト板より剥離してしまう問題があった。従って、従来の
防水化粧建材は初期の防水性には考慮されているが、長
期間に亘って使用した場合には防水性が退化する問題が
あった。
【0010】更に前述の2つの公知技術に於いては、い
ずれも化粧シート層をコンクリート板の表面に貼着し、
かつそのコンクリート板の小口部にも化粧シート層をそ
のまま巻き込んで接着固定するために、巻き込み部に厚
みがあるために接着性が悪く、化粧シート層に浮き等が
生じ易く、品質面で問題が出る可能性があった。かつ生
産性が劣ると共に、不良品の発生が多くなる問題もあっ
た。
【0011】また、これ等の防水化粧建材56及び防水
コンクリート板64を建物躯体に建込んで、目地部を形
成した場合には、コンクリート板の小口部に肉厚の化粧
シート層がある為に、目地部の巾が狭くなり、防水上不
可欠なシーリングを施工する為のシーリングガンを挿入
する施工巾が確保出来なくなる問題もあった。更に、目
地部に施されるシーリング材は、化粧シート層の塗料等
よりなる化粧層の間に充填されるので、長期間の間には
容易に剥離して脱落する心配もあった。
【0012】本発明に係る防水化粧建材は、前述の従来
の問題点に鑑み開発された全く新しい技術であって、特
に表面が平滑なコンクリート板を使用し、かつフィラー
が混入されない伸縮性に富む接着剤を使用して防水化粧
表面材を前記コンクリート板の表面に貼着して構成し、
温度変化やコンクリート板の乾燥収縮等によって歪が発
生した際にも、接着剤がこれに追従して防水化粧表面材
がコンクリート板から剥離することが無いように構成し
た全く新しい技術を提供するものである。
【0013】更に、本発明に係る防水化粧建材は、基材
層及び中間層よりなるベース層の表面に化粧層が積層さ
れて形成されたシート状の防水化粧表面材を接着剤を用
いて表面が平滑なコンクリート板の表面に貼着し、かつ
該防水化粧表面材の縁部に露出して設けられたベース層
のみを前記コンクリート板の小口部に巻き込み接着固定
して構成し、小口部が不必要に肉厚になることを防止
し、かつ化粧シート層の接着性の悪化を防ぐと共に、こ
の化粧シート層に浮き等が生ずることを防止可能とした
全く新しい技術を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る防水化粧建
材は、前述の従来の問題点を根本的に改善した技術であ
って、その第1発明の要旨は、基材層及び中間層よりな
るベース層の表面に化粧層が積層されて形成されたシー
ト状の防水化粧表面材を伸縮性に富む接着剤を用いて表
面が平滑なコンクリート板の表面に貼着して構成したこ
とを特徴とした防水化粧建材である。
【0015】前述の第1発明に於いては、使用するコン
クリート板の表面が平滑であるので、この表面に塗着さ
れる接着材にコンクリート板の表面を平滑にするための
フィラー(充填材)を混入する必要がない。また、伸縮
性に富む接着剤を用いて防水化粧表面剤をコンクリート
板の表面に貼着したので、温度変化やコンクリート板の
乾燥収縮等によってコンクリート板に歪が生じた場合に
も、これに接着剤を追従させることが出来、防水化粧表
面材が剥離することを防止出来る。
【0016】本発明に係る防水化粧建材の第2発明の要
旨は、前記伸縮性に富む接着剤が硬化後に5%〜30%
の伸び性能を有し、かつ前記コンクリート板の表面が
0.3mm以下の凹凸を持って形成されていることを特
徴とした第1発明の防水化粧建材である。
【0017】前述の第2発明に於いては、第1発明に於
いて使用される接着剤が、硬化した後に5%〜30%の
伸び性能を持っているので、防水化粧表面材に歪が生じ
た場合にも、充分に追従させることが出来る。また、コ
ンクリート板の表面は0.3mm以上の凹凸がなく、平
滑であるので、表面の不陸を補修するための作業、或い
はフィラーの混入された接着剤を不要とすることが出来
る。
【0018】本発明に係る防水化粧建材の第3発明の要
旨は、前記伸縮性に富む接着剤にフィラーが含有されて
ないことを特徴とした第1発明或いは第2発明のいずれ
かの防水化粧建材である。
【0019】前述の第3発明に於いては、前述の第1発
明或いは第2発明に於いて使用される接着剤にはフィラ
ー混入されていないので、接着剤の弾性及び伸縮性を混
入されたフィラーによって阻害することがなく、接着剤
に容易に伸縮性を与えることが出来る。
【0020】本発明に係る防水化粧建材の第4発明の要
旨は、前記防水化粧表面材の縁部に露出して設けられた
ベース層のみがコンクリート板の小口部に巻き込み接着
固定して構成されていることを特徴とした請求項1乃至
請求項3のいずれかの防水化粧建材である。
【0021】前述の第4発明に係る防水化粧建材に於い
ては、前記コンクリート板の小口部には、防水化粧表面
材のベース層のみが巻き込み接着固定されているので、
該小口部の肉厚を薄くすることが出来る。かつ防水化粧
表面材の化粧層が小口部に折り曲げて巻き込まれること
がないので、防水化粧表面材の接着性が悪くなったり、
防水化粧表面材に浮き等が生ずることを防止することが
出来る。
【0022】
【発明の実施の形態】図により本発明に係る防水化粧健
在の一実施例を具体的に説明すると、図1は本発明に係
る防水化粧建材の斜視図、図2(A)、(B)は各々図
1の防水化粧建材の要部の拡大断面説明図である。
【0023】図1及び図2(A)、(B)に於いて、1
は本発明に係る防水化粧建材であって、コンクリート板
2の表面に防水化粧表面材3を貼着することによって構
成されている。
【0024】前記コンクリート板2は、軽量気泡コンク
リート等のプレキャスト製コンクリートであり、かつ平
滑な表面を以て形成されている。また、防水化粧表面材
3は基材層4と中間層5とよりなるベース層6を有し、
かつこのベース層6には化粧層7が積層されて構成され
ている。
【0025】前記ベース層6の基材層4は不織布、メッ
シュ等の繊維材より形成されている。この基材層4はこ
れらの繊維材に限定されるものでなく、折り曲げ加工が
出来る材質であれば特に限定されない。
【0026】前記ベース層6の中間層5は、アクリル、
酢酸ビニル、ウレタン等の樹脂コーティング層であっ
て、防水性を有している。前記化粧層7はアクリル、ウ
レタン等の耐候性に富む着色塗料であって、塗装或いは
成型により前記ベース層6上に積層されている。化粧層
7の表面の一部には溝状の目地模様8が形成されてい
る。
【0027】前記コンクリート板の表面は0.3mm以
下の凹凸を持った平滑面を有している。また、基材層4
と中間層5とよりなるベース層6は2mm以下の比較的
薄い肉厚を以て形成されている。化粧層7は2mm〜1
5mm程度の肉厚を有している。
【0028】従って、化粧層7は基材層4と中間層5と
よりなるベース層6に対して大きな肉厚を有しているた
め、例えば、この化粧層7によって天然石調、タイル調
等の模様及び色調を持った重厚な風合いを表現すること
が出来る。
【0029】前述の本発明に係る防水化粧建材1を製造
するに当たっては、予め所定の寸法を持った不織布等の
折り曲げ加工のし易い基材層4の上表面にアクリル、酢
酸ビニール、ウレタン等の樹脂を所定の厚さにコーティ
ングして中間層5を形成し、2mm以下の比較的薄い肉
厚を持ったベース層6を形成する。
【0030】次に、前述のベース層6の上表面に、シリ
コン系合成樹脂エマルジョン、着色細骨材、増粘剤等の
添加剤及び水を混合させた天然石調の塗料を約10mm
位の厚さに塗着して化粧層7を形成することによって、
シート状の防水化粧表面材3を作成する。
【0031】このようなシート状の防水化粧表面材3を
作成するに当たっては、ベース層6の全面に化粧層7を
形成せずに、防水化粧表面材3の両側縁等にベース層6
がそのまま露出した約20mm巾の余白部分を残して作
成する。このベース層6がそのまま露出した余白部分
は、後述のようにコンクリート板2の小口部に巻き込ま
れて接着固定される部分である。
【0032】防水化粧建材1を最終的に製造するに当た
っては、図1及び図2(A),(B)に示す如く、前述
のように構成され防水化粧表面材3を約600×300
×106mmの寸法を持ったコンクリート板2の表面に
貼着し、防水化粧表面材3の両側縁等に設けられたベー
ス層6がそのまま露出した余白部分を、コンクリート板
2の小口部に折り曲げながら巻き込み接着固定すること
によって防水化粧建材1を製造することが出来る。
【0033】前述の防水化粧表面材3の全体の寸法、お
よびこの防水化粧表面材3の側縁等に形成されるベース
層6がそのまま露出した余白部分の巾寸法等は、夫々防
水化粧表面材3が貼着されるコンクリート板2の寸法に
よって決められる。従って、防水化粧表面材3は、予め
貼着されるコンクリート板2の寸法に合わせたものを工
場で大量に生産しておくことが出来る。
【0034】前述のような構造を有する防水化粧表面材
3は、特に図2(A)、(B)に示すような弾性及び伸
縮性に富む接着剤9を用いて平滑なコンクリート板2の
表面及び小口部に貼着されている。
【0035】本発明で用いる前述の接着剤9としては、
酸ビ系やアクリル系などのエマルション系、ウレタン系
や変性シリコーン等の溶剤系、クロロプレンなどのゴム
系接着剤などいずれの接着剤でも可能であるが、その硬
化後の伸び性能が5%以上30%以下のものがより好ま
しく、特に好ましくは、20±5%程度のものが用いら
れる。
【0036】また、この伸縮性と弾性を有する接着剤9
の中には、フィラーを含有しない事が好ましい。このフ
ィラーを含有せず伸縮性を有する弾性に富む接着剤9を
用いることにより、コンクリート板2とシート状の防水
化粧表面材3の熱的挙動(膨張率)の差を吸収し、ま
た、経年的に生じるコンクリート板2の膨張及び収縮に
追随させ、接着力を長期にわたり安定化することが可能
となる。
【0037】本発明で使用されるコンクリート板2は、
すでに述べたように表面が平滑な軽量気泡コンクリート
板(ALC板)などが望ましい。コンクリート板2の表
面を平滑にする目的は、接着剤の厚みを均一にして追随
性能に部分的な差を生じさせず、コンクリート板2に生
じる膨張及び収縮等に対し、表面性状を同一の性能とす
る為である。表面が凹凸を有する場合と比較して、より
少量の接着剤9で追随性能を発揮する事が可能となる。
【0038】本発明で用いる平滑なコンクリート板2
は、その凹凸の差を0.3mm以下とすることが望まし
い。これ以上の凹凸の差があると、コンクリート板2に
膨張及び収縮などが生じた場合に、応力集中を生じ凹凸
部での剥離等の障害を生じる虞があり、このことを防ぐ
ためには接着剤の使用量を増す必要が生じる。
【0039】以下、本発明の防水化粧建材を具体的実施
例に基づいて説明すると、次の通りである。
【0040】[第一実施例]まず、接着剤9の厚みと伸
びの関係に付いて確認した。検討した接着剤9は、アク
リル経のエマルションタイプの接着剤について、樹脂の
固さ(Tgにより確認)と含まれるフィラーとの比較検
討を行った。なお、接着剤9は1mm厚で一定とした。
また、伸びの試験については、JIS A6021に準
ずる伸び試験の中で、比較的厳しいとされる−10℃の
環境下で確認した。その結果は表1の通りである。
【0041】
【表1】
【0042】上記表1の結果から樹脂の固さ(Tg)と
フィラー量の関係が明確となり、樹脂自身の固さが柔ら
かい方が全体的に良好な結果が出ているが、フィラー量
の含有量も大きく影響していることがわかる。
【0043】[第二実施例]前記第一実施例と同様の試
験対を作成し、経年変化後の促進試験を実施した。作成
した試験対をサンシャインウェザーメーターにかけ、1
000時間後の伸びの状況を確認した。また、試験方法
は、第一実施例と同様とした。その結果は、次の表2に
示すとおりである。
【0044】
【表2】
【0045】第二実施例の結果、表2に明らかなよう
に、経年変化後の促進試験を行うことによりフィラーの
有無が伸び量に大きく作用することが明らかとなった。
接着剤9の中にフィラーを含有させない方が伸び量が大
きく、伸縮性に富むことが明らかとなった。
【0046】[第三実施例]コンクリート板2の表面の
平滑性の違いによる接着剤9の塗布量と付着力の違いを
確認する試験を行った。試験体としては、旭化成工業株
式会社製の一般的な表面が平滑でないALC板(以下一
般へーベルという)と、表面が平滑加工されたALC板
(以下平滑へーベルという)の二種類を用いて実施し
た。接着剤9としては、アクリルエポキシのエマルジョ
ン系接着剤を使用した。
【0047】試験方法は、一般へーベル及び平滑へーベ
ル(600×600×100mm/個)に対してヘラを
用いて均一に接着剤9を塗布し、その表面に70×70
mmのスレート板を張り合わせて二週間養生した後、建
研式引っ張り試験機を用いて行った。その結果は、次の
表3に示す通りである。
【0048】
【表3】
【0049】その結果、表3に明らかな如く、表面が平
滑な平滑へーベルの方が一般へーベルよりも良好な結果
となり、接着剤9の塗布量を少なくすることができる事
がわかる。また、接着剤9の塗布量が少なくなるにつ
れ、平滑へーベルの方が、良好な結果を得ることができ
た。なお、判定は、3試験体の平均の付着力とALC板
の破断状態を確認した。前記表3に於いて、○印は材料
破断面積比率が100%を示し、△印は70%以上を示
し、×印は70%未満を示している。
【0050】[第四実施例]第三実施例で用いた二種類
のコンクリート板2を各々50m2 の面積で、その表面
に防水化粧表面材3を張り合わせる作業の施工性につい
て、張り合わせに要する合計の総合時間で実験して確認
した処、次の表4の結果が得られた。実験に当たって
は、表面が平滑でない(凹凸のある)一般へーベルに
は、セメント系下地調整材を用いて平滑とし、その後で
防水化粧表面材3を貼着した。また張り合わせに当たっ
ては、防水化粧表面材3として菊水化学工業株式会社製
の製品(登録商標モダンアートストーン)を使用した。
【0051】
【表4】
【0052】表4の結果で明らかなように、一般へーベ
ルに比較して平滑へーベルの方の合計所要時間が約4分
の1となり、作業工程と作業時間を著しく短縮させるこ
とができ、施工性が極めて優れていることが明らかとな
った。
【0053】
【発明の効果】本発明に係る防水化粧建材は、前述のよ
うに表面が平滑なコンクリート板の表面に伸縮性に富む
接着剤を用いてシート状の防水化粧表面材を貼着して構
成するので、作業工程と作業時間とを著しく短縮させる
ことが出来、かつコンクリート板が経年変化或いは熱的
膨張又は収縮した場合にも、これに接着剤を追従させる
ことができ、コンクリート板の表面に貼着された防水化
粧表面材が剥離されることを防止できる。
【0054】前記防水化粧表面材をコンクリート板の表
面に貼着する際に使用される接着剤の伸び性能が、硬化
後に5%〜30%である場合には、コンクリート板の膨
張或いは収縮に対して接着剤を充分に追従せしめること
が出来る。
【0055】表面が0.3mm以下の凹凸を持った平滑
なコンクリート板を使用した場合には、そのコンクリー
ト板の表面に下地調整をしたり、或いはフィラーが大量
に混入された接着剤を使用する必要がなく、施工作業を
容易にすると共に、接着剤の伸縮性を妨げることがな
い。
【0056】コンクリート板の小口部に防水化粧表面材
のベース層のみを巻き込んで接着固定した場合には、接
着性が良く、防水化粧表面材に浮き等が生ずることがな
く、かつ小口部の肉厚を薄くすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防水化粧建材の斜視図である。
【図2】図2(A)、(B)は各々図1の防水化粧建材
の要部の拡大断面説明図である。
【図3】図3(A)、(B)は従来の第一公知例を示す
説明図である。
【図4】図4(A)、(B)は従来の第二公知例を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 防水化粧建材 2 コンクリート板 3 防水化粧表面材 4 基材層 5 中間層 6 ベース層 7 化粧層 8 目地模様 9 接着剤 51 繊維質シート 52 防水層 53 多彩模様化粧層 54 防水化粧シート 55 コンクリート系パネル 55a 小口部 56 防水化粧建材 57 目地部 58 シーリング材 59 バックアップ材 60 軽量コンクリート板 61 合成樹脂接着剤 62 防水性部材 63 化粧層 64 防水コンクリート板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材層及び中間層よりなるベース層の表面
    に化粧層が積層されて形成されたシート状の防水化粧表
    面材を伸縮性に富む接着剤を用いて表面が平滑なコンク
    リート板の表面に貼着して構成したことを特徴とした防
    水化粧建材。
  2. 【請求項2】前記伸縮性に富む接着剤が硬化後に5%〜
    30%の伸び性能を有し、かつ前記コンクリート板の表
    面が0.3mm以下の凹凸を持って形成されていること
    を特徴とした請求項1の防水化粧建材。
  3. 【請求項3】前記伸縮性に富む接着剤にフィラーが含有
    されてないことを特徴とした請求項1或いは請求項2の
    いずれかの防水化粧建材。
  4. 【請求項4】前記防水化粧表面材の縁部に露出して設け
    られたベース層のみがコンクリート板の小口部に巻き込
    み接着固定して構成されていることを特徴とした請求項
    1乃至請求項3のいずれかの防水化粧建材。
JP25195497A 1997-09-17 1997-09-17 防水化粧建材 Pending JPH1193277A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012200986A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Dainippon Printing Co Ltd 化粧板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012200986A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Dainippon Printing Co Ltd 化粧板

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