JPH1192538A - 合成樹脂製レンズ - Google Patents
合成樹脂製レンズInfo
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- JPH1192538A JPH1192538A JP25316897A JP25316897A JPH1192538A JP H1192538 A JPH1192538 A JP H1192538A JP 25316897 A JP25316897 A JP 25316897A JP 25316897 A JP25316897 A JP 25316897A JP H1192538 A JPH1192538 A JP H1192538A
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- synthetic resin
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- lens
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低比重でかつ良好な光学特性、及び機械的特
性を有する合成樹脂製レンズを提供する。 【解決手段】 A成分のラジカル重合性不飽和基と水酸
基を有する化合物の水酸基の50〜100重量%が下記
構造式のB成分のイソシアネート基と反応した反応生成
物であるC成分20〜80重量%と、該C成分と共重合
可能な単量体であるD成分80〜20重量%とからなる
組成物を共重合して得られる共重合体よりなり、比重
1.0未満であることを特徴とする合成樹脂製レンズ。
B成分 下記構造式で示すジイソシアネート 【化4】
性を有する合成樹脂製レンズを提供する。 【解決手段】 A成分のラジカル重合性不飽和基と水酸
基を有する化合物の水酸基の50〜100重量%が下記
構造式のB成分のイソシアネート基と反応した反応生成
物であるC成分20〜80重量%と、該C成分と共重合
可能な単量体であるD成分80〜20重量%とからなる
組成物を共重合して得られる共重合体よりなり、比重
1.0未満であることを特徴とする合成樹脂製レンズ。
B成分 下記構造式で示すジイソシアネート 【化4】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製レンズ
に関し、詳しくは、良好な光学的特性及び機械的特性を
有する共重合体からなる軽量な合成樹脂製レンズに関す
る。
に関し、詳しくは、良好な光学的特性及び機械的特性を
有する共重合体からなる軽量な合成樹脂製レンズに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、光学レンズにおいては、種々の無
機ガラスレンズが使用されてきたが、最近においては、
合成樹脂製レンズが、その軽量性、加工性、安定性、染
色性、大量生産性、コストの削減可能等を有することか
ら、無機ガラスレンズと共に広く使用され始めている。
機ガラスレンズが使用されてきたが、最近においては、
合成樹脂製レンズが、その軽量性、加工性、安定性、染
色性、大量生産性、コストの削減可能等を有することか
ら、無機ガラスレンズと共に広く使用され始めている。
【0003】光学レンズ材料には種々の物性が求められ
るが、特に高屈折率、低分散及び低比重を有することが
極めて重要なことである。すなわち、使用されるレンズ
が高屈折率と低比重を有する材料よりなるものであれ
ば、例えば顕微鏡、写真機、望遠鏡等の光学機器や眼鏡
レンズにおいて重要な位置を占めるレンズ系の薄肉化及
び軽量化を図ることが可能となる。
るが、特に高屈折率、低分散及び低比重を有することが
極めて重要なことである。すなわち、使用されるレンズ
が高屈折率と低比重を有する材料よりなるものであれ
ば、例えば顕微鏡、写真機、望遠鏡等の光学機器や眼鏡
レンズにおいて重要な位置を占めるレンズ系の薄肉化及
び軽量化を図ることが可能となる。
【0004】このため、合成樹脂製レンズ材料において
も、更に低比重化を図り、無機ガラスレンズ材料に対す
る優位性を強調する傾向にある。
も、更に低比重化を図り、無機ガラスレンズ材料に対す
る優位性を強調する傾向にある。
【0005】例えば眼鏡用合成樹脂製レンズ材料として
も現在最も普及しているものとして「CR−39」と称
されるジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹
脂がある。しかしこの樹脂の比重は1.31(温度20
℃における値をいう。以下において同じ。)であり比較
的高いものである。
も現在最も普及しているものとして「CR−39」と称
されるジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹
脂がある。しかしこの樹脂の比重は1.31(温度20
℃における値をいう。以下において同じ。)であり比較
的高いものである。
【0006】一方、比較的低比重の合成樹脂製レンズ材
料として、ポリスチレン(比重:1.02)やポリメチ
ルメタクリレート(比重:1.20)及びポリカーボネ
ート(比重:1.19)等の熱可塑性樹脂が知られてい
るが、これらは眼鏡レンズとして実用上必要とされる染
色性や成型性が十分でない。このうち、ポリスチレンは
特に低比重ではあるものの耐溶剤性や耐熱性にも劣る。
料として、ポリスチレン(比重:1.02)やポリメチ
ルメタクリレート(比重:1.20)及びポリカーボネ
ート(比重:1.19)等の熱可塑性樹脂が知られてい
るが、これらは眼鏡レンズとして実用上必要とされる染
色性や成型性が十分でない。このうち、ポリスチレンは
特に低比重ではあるものの耐溶剤性や耐熱性にも劣る。
【0007】他方、耐熱性、耐溶剤性、機械的強度等の
諸物性に優れた合成樹脂製レンズ材料として、架橋構造
を有する共重合体が紹介されており、例えば特開昭63
−215706号公報、特開昭63−279201号公
報等に提案されている臭素原子を含む合成樹脂製レンズ
材料などが実用化されている。しかしながらこの合成樹
脂製レンズ材料は臭素原子を含むため、比重が1.3以
上と非常に高く、更に耐候性も悪い。以上のようにこの
合成樹脂製レンズ材料は眼鏡として重要視されるべき比
重が高いため、使用者の負担が大きくて不便である。
諸物性に優れた合成樹脂製レンズ材料として、架橋構造
を有する共重合体が紹介されており、例えば特開昭63
−215706号公報、特開昭63−279201号公
報等に提案されている臭素原子を含む合成樹脂製レンズ
材料などが実用化されている。しかしながらこの合成樹
脂製レンズ材料は臭素原子を含むため、比重が1.3以
上と非常に高く、更に耐候性も悪い。以上のようにこの
合成樹脂製レンズ材料は眼鏡として重要視されるべき比
重が高いため、使用者の負担が大きくて不便である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
合成樹脂製レンズ材料は低比重化が十分に達成されてい
ないか、あるいは染色性や成型性が不十分であり、その
ため、実用性に優れ、製造が容易な低比重の光学材料の
開発が強く望まれている。本発明は、このような事情に
基づいてなされたものであり、その目的は、これから得
られる共重合体が従来にない低比重でかつ良好な光学特
性及び機械的特性を有する合成樹脂製レンズを提供する
ことにある。
合成樹脂製レンズ材料は低比重化が十分に達成されてい
ないか、あるいは染色性や成型性が不十分であり、その
ため、実用性に優れ、製造が容易な低比重の光学材料の
開発が強く望まれている。本発明は、このような事情に
基づいてなされたものであり、その目的は、これから得
られる共重合体が従来にない低比重でかつ良好な光学特
性及び機械的特性を有する合成樹脂製レンズを提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の合成樹脂製レン
ズは、A成分のラジカル重合性不飽和基と水酸基を有す
る化合物の水酸基の50〜100重量%が下記構造式の
B成分のイソシアネート基と反応した反応生成物である
C成分20〜80重量%と、該C成分と共重合可能な単
量体であるD成分80〜20重量%とからなる組成物を
共重合して得られる共重合体よりなり、比重1.0未満
であることを特徴とする。B成分 下記構造式で示すジ
イソシアネート
ズは、A成分のラジカル重合性不飽和基と水酸基を有す
る化合物の水酸基の50〜100重量%が下記構造式の
B成分のイソシアネート基と反応した反応生成物である
C成分20〜80重量%と、該C成分と共重合可能な単
量体であるD成分80〜20重量%とからなる組成物を
共重合して得られる共重合体よりなり、比重1.0未満
であることを特徴とする。B成分 下記構造式で示すジ
イソシアネート
【0010】
【化2】
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明について具体的に説明
する。
する。
【0012】本発明の低比重合成樹脂製レンズを構成す
る共重合体は、A成分とB成分との反応生成物であるC
成分と該C成分と共重合可能な単量体であるD成分から
得られるものである。
る共重合体は、A成分とB成分との反応生成物であるC
成分と該C成分と共重合可能な単量体であるD成分から
得られるものである。
【0013】本発明において、A成分として用いられる
ラジカル重合性不飽和基と水酸基を有する化合物の具体
例としては、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキ
シプロパン、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプ
ロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アク
リレート等であるが、これらのみに限定されるものでは
ない。
ラジカル重合性不飽和基と水酸基を有する化合物の具体
例としては、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキ
シプロパン、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプ
ロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アク
リレート等であるが、これらのみに限定されるものでは
ない。
【0014】本発明において、B成分として用いられる
イソシアネート化合物は下記構造式に示すジイソシアネ
ートであり、これを必須成分とする。
イソシアネート化合物は下記構造式に示すジイソシアネ
ートであり、これを必須成分とする。
【0015】
【化3】
【0016】A成分とB成分間において生ずるウレタン
反応は、加温下に無触媒で行うことも可能であるが、触
媒を用いて加速させて行うことも可能である。
反応は、加温下に無触媒で行うことも可能であるが、触
媒を用いて加速させて行うことも可能である。
【0017】ここに触媒としてはポリウレタン化学の分
野で公知のものを使用することができ、その代表的な例
としては有機金属系触媒がある。具体例としては、例え
ばジブチル錫ジラウレート、スタナスオクトエート、そ
の他の有機錫系化合物を挙げることができる。
野で公知のものを使用することができ、その代表的な例
としては有機金属系触媒がある。具体例としては、例え
ばジブチル錫ジラウレート、スタナスオクトエート、そ
の他の有機錫系化合物を挙げることができる。
【0018】更に本発明においては、A成分の水酸基の
50〜100重量%がB成分のイソシアネート基と反応
した反応生成物であるC成分と該C成分と共重合可能な
単量体であるD成分を必須成分として用い、これによ
り、最終的に得られるレンズの特性を改善することがで
きて目的に適した特性の樹脂製レンズが得られ、かつレ
ンズ製造上の条件を好ましく変更することが可能とな
る。例えば、耐溶剤性、耐擦傷性等のレンズに要求され
る諸物性を向上させることができ、また反応生成物であ
るC成分の粘度を低下させることが可能となって注型重
合を容易に行うことができる。
50〜100重量%がB成分のイソシアネート基と反応
した反応生成物であるC成分と該C成分と共重合可能な
単量体であるD成分を必須成分として用い、これによ
り、最終的に得られるレンズの特性を改善することがで
きて目的に適した特性の樹脂製レンズが得られ、かつレ
ンズ製造上の条件を好ましく変更することが可能とな
る。例えば、耐溶剤性、耐擦傷性等のレンズに要求され
る諸物性を向上させることができ、また反応生成物であ
るC成分の粘度を低下させることが可能となって注型重
合を容易に行うことができる。
【0019】かかるD成分の単量体としては、最終的に
得られるレンズの比重を大幅に増加させることのないも
のであることが好ましく、特に単独で重合したときの重
合体の比重が1.1以下となる単量体をD成分として用
いることが望ましい。このD成分として用いられる単量
体の例としては、(イ)スチレン、α−メチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、ビ
ニルトルエン等の芳香族ビニル化合物、(ロ)ターシャ
ルブチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の
各種メタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステル、
すなわち、一価の水酸基を有する脂肪(脂環)族化合物
とアクリル酸またはメタクリル酸とのエステル、その他
を挙げることができる。しかしこれらの例のみに限定さ
れるものではない。
得られるレンズの比重を大幅に増加させることのないも
のであることが好ましく、特に単独で重合したときの重
合体の比重が1.1以下となる単量体をD成分として用
いることが望ましい。このD成分として用いられる単量
体の例としては、(イ)スチレン、α−メチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、ビ
ニルトルエン等の芳香族ビニル化合物、(ロ)ターシャ
ルブチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の
各種メタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステル、
すなわち、一価の水酸基を有する脂肪(脂環)族化合物
とアクリル酸またはメタクリル酸とのエステル、その他
を挙げることができる。しかしこれらの例のみに限定さ
れるものではない。
【0020】以上のようなD成分を、その目的に応じて
1種もしくは多種類を混合して用いることができる。本
発明においては、A成分とB成分との反応生成物である
C成分の割合が組成物全体の20〜80重量%、好まし
くは30〜70重量%とされることが必要であり、この
ことは、当該D成分の量は、A成分とB成分をも含めた
単量体組成物の全体量に対して80〜20重量%の範
囲、特に好ましくは70〜30重量%の範囲とされるこ
とを意味する。B成分のイソシアネートのモル数に対し
て1〜2倍のモル数の水酸基が存在するようにA成分を
導入することにより、A成分の水酸基の50〜100重
量%がB成分のイソシアネート基と反応する。A成分と
B成分との反応生成物であるC成分においてイソシアネ
ート基と反応した水酸基が50重量%未満(OH/NC
O>2)の場合は本発明の特徴である低比重合成樹脂製
レンズが得られない。
1種もしくは多種類を混合して用いることができる。本
発明においては、A成分とB成分との反応生成物である
C成分の割合が組成物全体の20〜80重量%、好まし
くは30〜70重量%とされることが必要であり、この
ことは、当該D成分の量は、A成分とB成分をも含めた
単量体組成物の全体量に対して80〜20重量%の範
囲、特に好ましくは70〜30重量%の範囲とされるこ
とを意味する。B成分のイソシアネートのモル数に対し
て1〜2倍のモル数の水酸基が存在するようにA成分を
導入することにより、A成分の水酸基の50〜100重
量%がB成分のイソシアネート基と反応する。A成分と
B成分との反応生成物であるC成分においてイソシアネ
ート基と反応した水酸基が50重量%未満(OH/NC
O>2)の場合は本発明の特徴である低比重合成樹脂製
レンズが得られない。
【0021】またA成分とB成分との反応生成物である
C成分の割合が20重量%未満の場合には、耐衝撃性等
のレンズに要求される諸物性を合成樹脂製レンズに付与
することが困難となり、また逆にD成分の割合が20重
量%未満であると、本発明の特徴である低比重の合成樹
脂製レンズが得られなく、また混合物の粘度を低下させ
ることが困難となる。
C成分の割合が20重量%未満の場合には、耐衝撃性等
のレンズに要求される諸物性を合成樹脂製レンズに付与
することが困難となり、また逆にD成分の割合が20重
量%未満であると、本発明の特徴である低比重の合成樹
脂製レンズが得られなく、また混合物の粘度を低下させ
ることが困難となる。
【0022】本発明の低比重合成樹脂製レンズは、上記
の条件を満足する上記A成分からD成分の適宜の混合物
もしくは組成物を反応及び重合させることによって製造
されるが、この反応及び重合は、前記各成分を適当に組
み合わせることによって当該混合物もしくは組成物の粘
度を十分に低くして流動性が十分に高い状態とすること
ができるため、例えば注型容器内において一括して実行
することができ、従ってきわめて容易にかつ低いコスト
で製造することができ、この点において本発明の低比重
合成樹脂製レンズは大きな利点を有する。
の条件を満足する上記A成分からD成分の適宜の混合物
もしくは組成物を反応及び重合させることによって製造
されるが、この反応及び重合は、前記各成分を適当に組
み合わせることによって当該混合物もしくは組成物の粘
度を十分に低くして流動性が十分に高い状態とすること
ができるため、例えば注型容器内において一括して実行
することができ、従ってきわめて容易にかつ低いコスト
で製造することができ、この点において本発明の低比重
合成樹脂製レンズは大きな利点を有する。
【0023】注型容器を利用する注型重合法もしくは注
型反応法としては、周知の技術をそのまま利用すること
ができる。そして注型容器としては、板状、レンズ状、
円筒状、角柱状、円錐状、球状その他用途に応じて設計
された鋳型または型枠その他が使用される。その材質
は、無機ガラス、プラスチック、金属等合目的な任意な
ものでよい。
型反応法としては、周知の技術をそのまま利用すること
ができる。そして注型容器としては、板状、レンズ状、
円筒状、角柱状、円錐状、球状その他用途に応じて設計
された鋳型または型枠その他が使用される。その材質
は、無機ガラス、プラスチック、金属等合目的な任意な
ものでよい。
【0024】注型重合法によって本発明のレンズを得る
場合においては、適宜の注型容器内に、A成分からD成
分を、同時に混合してあるいは別々に、重合開始剤と共
に添加し、反応及び重合を行わせるが、この場合ウレタ
ン反応及びラジカル重合を同時に行わせてもよいし、ま
た初めにラジカル重合あるいはウレタン反応の一方を行
わせ、その後重合または反応の他方を行うようにするこ
とも可能である。
場合においては、適宜の注型容器内に、A成分からD成
分を、同時に混合してあるいは別々に、重合開始剤と共
に添加し、反応及び重合を行わせるが、この場合ウレタ
ン反応及びラジカル重合を同時に行わせてもよいし、ま
た初めにラジカル重合あるいはウレタン反応の一方を行
わせ、その後重合または反応の他方を行うようにするこ
とも可能である。
【0025】またラジカル重合は、公知のラジカル重合
開始剤を用いて室温もしくは加温状態で行うことがで
き、これによって高分子量化された重合体を得ることが
可能である。
開始剤を用いて室温もしくは加温状態で行うことがで
き、これによって高分子量化された重合体を得ることが
可能である。
【0026】注型重合法の実施においては、各成分を注
型容器内に一括して一度に投入してよいし、必要に応じ
て別の容器を用いて、予めある程度の重合若しくは反応
を行わせておき、得られたプレポリマーまたはシロップ
を注型容器に投入して反応及び重合を完結させる態様に
よってレンズを得ることができる。また各成分の混合物
には、得られるレンズに期待する用途に応じて、着色
剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、その他の補助資材を含有
させることもできる。
型容器内に一括して一度に投入してよいし、必要に応じ
て別の容器を用いて、予めある程度の重合若しくは反応
を行わせておき、得られたプレポリマーまたはシロップ
を注型容器に投入して反応及び重合を完結させる態様に
よってレンズを得ることができる。また各成分の混合物
には、得られるレンズに期待する用途に応じて、着色
剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、その他の補助資材を含有
させることもできる。
【0027】本発明のレンズは、レンズ材料が以上の共
重合体であるという点に特徴を有し、従って注型重合法
によって直接にレンズとして得る方法以外に、板材その
他の共重合体を得てこれより削り出す方法によっても、
製造することができる。またレンズを好みの色にした
り、グラデーションをかけたりすることも可能である。
更に表面硬度を上げるために無機あるいは有機のハード
コート剤を、蒸着あるいはディッピング等の手段によっ
て被覆させること、更に無反射コートを施すことも可能
である。
重合体であるという点に特徴を有し、従って注型重合法
によって直接にレンズとして得る方法以外に、板材その
他の共重合体を得てこれより削り出す方法によっても、
製造することができる。またレンズを好みの色にした
り、グラデーションをかけたりすることも可能である。
更に表面硬度を上げるために無機あるいは有機のハード
コート剤を、蒸着あるいはディッピング等の手段によっ
て被覆させること、更に無反射コートを施すことも可能
である。
【0028】
【作用】A成分の水酸基がB成分のイソシアネート基と
ウレタン結合を生成し、これにより、最終的に得られる
共重合体が耐熱性を兼ね備えた低比重合成樹脂製レンズ
となることに大きく寄与するものである。
ウレタン結合を生成し、これにより、最終的に得られる
共重合体が耐熱性を兼ね備えた低比重合成樹脂製レンズ
となることに大きく寄与するものである。
【0029】このような効果が得られる理由は、この共
重合体において、ラジカル重合性不飽和基と水酸基を有
する化合物であるA成分と炭素数が38で低比重なイソ
シアネート化合物であるB成分と反応せしめて高粘度で
低収縮な反応性化合物とし、更に共重合可能で低比重な
単量体で希釈し共重合するからである。
重合体において、ラジカル重合性不飽和基と水酸基を有
する化合物であるA成分と炭素数が38で低比重なイソ
シアネート化合物であるB成分と反応せしめて高粘度で
低収縮な反応性化合物とし、更に共重合可能で低比重な
単量体で希釈し共重合するからである。
【0030】本発明の低比重合成樹脂製レンズは、A成
分、B成分を特定の相対比率において、かつ、これら2
成分の合計量の全体に対する割合が特定の範囲の大きさ
となる比率で、特定のD成分と重合させることにより得
られる共重合体よりなるものであり、この反応及び重合
において、A成分の水酸基の50〜100重量%をB成
分のイソシアネート基と反応させ、更にA成分とD成分
のラジカル重合性を利用して共重合させ、かくして得ら
れるウレタン結合を有する共重合体樹脂をレンズ化する
ことにより得ることができる。
分、B成分を特定の相対比率において、かつ、これら2
成分の合計量の全体に対する割合が特定の範囲の大きさ
となる比率で、特定のD成分と重合させることにより得
られる共重合体よりなるものであり、この反応及び重合
において、A成分の水酸基の50〜100重量%をB成
分のイソシアネート基と反応させ、更にA成分とD成分
のラジカル重合性を利用して共重合させ、かくして得ら
れるウレタン結合を有する共重合体樹脂をレンズ化する
ことにより得ることができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。なお、得られた重合体の諸物性の測定方法及
び評価結果は次の通りである。
説明する。なお、得られた重合体の諸物性の測定方法及
び評価結果は次の通りである。
【0032】(1)屈折率(nD )及びアッベ数(ν
D ) 10mm×20mm×3mmの試験片を作成し、アタゴ
社製「アッベ屈折率計1T」を用いて、室温における屈
折率(nD )及びアッベ数(νD )を測定した。接触液
はα−ブロモナフタリンを使用した。
D ) 10mm×20mm×3mmの試験片を作成し、アタゴ
社製「アッベ屈折率計1T」を用いて、室温における屈
折率(nD )及びアッベ数(νD )を測定した。接触液
はα−ブロモナフタリンを使用した。
【0033】(2)比重 10mm×20mm×3mmの試験片を作成し、メトラ
ー・トレド社製「SGM−6」を用いて測定した。
ー・トレド社製「SGM−6」を用いて測定した。
【0034】(3)耐溶剤性 70φmmで−3Dのレンズを5種類の溶剤(エタノー
ル、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラ
ン、トルエン)に10時間浸漬した後、レンズの表面が
侵されているかを判定した。
ル、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラ
ン、トルエン)に10時間浸漬した後、レンズの表面が
侵されているかを判定した。
【0035】実施例1 A成分701 14.0g(14.0%)、B成分DD
I1410 16.0g(16.0%)、D成分S−1
800M 58.0g(58.0%)、DVB12.0
g(12.0%)を調製し、その100gにウレタン重
合開始剤ジブチル錫ジラウレート0.05gを加え、5
5℃で3時間撹拌することにより水酸基とイソシアネー
ト基を予備重合させた後、ラジカル重合開始剤PB−N
D 1.0gを加え、完全に溶解させた樹脂液を2枚の
ガラス板とガスケットで構成された注型鋳型の中に注入
し重合を行った。重合は熱風循環炉を用い、40℃から
100℃まで10時間かけて徐々に昇温し、100℃で
1時間保持した後、65℃まで徐々に冷却して行った。
得られた重合体の物性値を表1に示した。
I1410 16.0g(16.0%)、D成分S−1
800M 58.0g(58.0%)、DVB12.0
g(12.0%)を調製し、その100gにウレタン重
合開始剤ジブチル錫ジラウレート0.05gを加え、5
5℃で3時間撹拌することにより水酸基とイソシアネー
ト基を予備重合させた後、ラジカル重合開始剤PB−N
D 1.0gを加え、完全に溶解させた樹脂液を2枚の
ガラス板とガスケットで構成された注型鋳型の中に注入
し重合を行った。重合は熱風循環炉を用い、40℃から
100℃まで10時間かけて徐々に昇温し、100℃で
1時間保持した後、65℃まで徐々に冷却して行った。
得られた重合体の物性値を表1に示した。
【0036】表1の結果から比重1.0以下であり、無
色透明で脈理、歪み及び剥がれ等の欠陥が見られない成
型物が得られた。
色透明で脈理、歪み及び剥がれ等の欠陥が見られない成
型物が得られた。
【0037】実施例2〜4、比較例1〜3 表1,2に示した組成比(重量基準)で重合組成物を調
製し、その100gにウレタン重合開始剤ジブチル錫ジ
ラウレート0.05gを加え、55℃で3時間撹拌する
ことにより水酸基とイソシアネート基を予備重合させた
後、ラジカル重合開始剤としてPB−ND 1.0g加
え、完全に溶解させた樹脂液を2枚のガラス板とガスケ
ットで構成された注型鋳型の中に注入し重合を行った。
重合は熱風循環炉を用い、40℃から100℃まで10
時間かけて徐々に昇温し、100℃で1時間保持した
後、65℃まで徐々に冷却して行った。得られた重合体
のそれぞれの物性値を表1に示した。実施例2〜4のい
ずれの組成においても比重1.0未満であり、無色透明
で脈理、歪み及び剥がれ等の欠陥が見られない成型物が
得られた。
製し、その100gにウレタン重合開始剤ジブチル錫ジ
ラウレート0.05gを加え、55℃で3時間撹拌する
ことにより水酸基とイソシアネート基を予備重合させた
後、ラジカル重合開始剤としてPB−ND 1.0g加
え、完全に溶解させた樹脂液を2枚のガラス板とガスケ
ットで構成された注型鋳型の中に注入し重合を行った。
重合は熱風循環炉を用い、40℃から100℃まで10
時間かけて徐々に昇温し、100℃で1時間保持した
後、65℃まで徐々に冷却して行った。得られた重合体
のそれぞれの物性値を表1に示した。実施例2〜4のい
ずれの組成においても比重1.0未満であり、無色透明
で脈理、歪み及び剥がれ等の欠陥が見られない成型物が
得られた。
【0038】A成分の水酸基とB成分のイソシアネート
基の割合(OH/NCO)が2.50の比較例1では、
比重が1.0以上で低比重の成型物が得られなかった。
基の割合(OH/NCO)が2.50の比較例1では、
比重が1.0以上で低比重の成型物が得られなかった。
【0039】また、C成分が20重量%未満の比較例
2、C成分が80重量%を超える比較例3も比重が1.
0以上であり、低比重の成型物が得られなかった。
2、C成分が80重量%を超える比較例3も比重が1.
0以上であり、低比重の成型物が得られなかった。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明による合成樹脂レンズは、低比重
で、良好な機械的特性、光学的特性を有するものであ
る。
で、良好な機械的特性、光学的特性を有するものであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 A成分のラジカル重合性不飽和基と水酸
基を有する化合物の水酸基の50〜100重量%が下記
構造式のB成分のイソシアネート基と反応した反応生成
物であるC成分20〜80重量%と、該C成分と共重合
可能な単量体であるD成分80〜20重量%とからなる
組成物を共重合して得られる共重合体よりなり、比重
1.0未満であることを特徴とする合成樹脂製レンズ。
B成分 下記構造式で示すジイソシアネート 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25316897A JPH1192538A (ja) | 1997-09-18 | 1997-09-18 | 合成樹脂製レンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25316897A JPH1192538A (ja) | 1997-09-18 | 1997-09-18 | 合成樹脂製レンズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1192538A true JPH1192538A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17247487
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25316897A Pending JPH1192538A (ja) | 1997-09-18 | 1997-09-18 | 合成樹脂製レンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1192538A (ja) |
-
1997
- 1997-09-18 JP JP25316897A patent/JPH1192538A/ja active Pending
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