JPH1192418A - 不飽和グリコールジエステルの製造方法 - Google Patents
不飽和グリコールジエステルの製造方法Info
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- JPH1192418A JPH1192418A JP9251621A JP25162197A JPH1192418A JP H1192418 A JPH1192418 A JP H1192418A JP 9251621 A JP9251621 A JP 9251621A JP 25162197 A JP25162197 A JP 25162197A JP H1192418 A JPH1192418 A JP H1192418A
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 共役ジエンをカルボン酸及び酸素と反応させ
て不飽和グリコールジエステルを高活性、高選択的に製
造するための安定した触媒を提供する。 【解決手段】 ロジウム及びテルル、さらにロジウムに
対する原子比で0.01以上のパラジウムをシリカに担
持してなる触媒の存在下に、共役ジエンをカルボン酸及
び分子状酸素と反応させて対応する不飽和グリコールの
カルボン酸ジエステルを製造する方法。を用いることを
特徴とする不飽和グリコールジエステルの製造方法。
て不飽和グリコールジエステルを高活性、高選択的に製
造するための安定した触媒を提供する。 【解決手段】 ロジウム及びテルル、さらにロジウムに
対する原子比で0.01以上のパラジウムをシリカに担
持してなる触媒の存在下に、共役ジエンをカルボン酸及
び分子状酸素と反応させて対応する不飽和グリコールの
カルボン酸ジエステルを製造する方法。を用いることを
特徴とする不飽和グリコールジエステルの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和グリコール
ジエステルの製造方法に関する。詳しくは、本発明は、
特定の固体触媒の存在下に、共役ジエンをカルボン酸及
び分子状酸素と反応させることにより不飽和グリコール
のカルボン酸ジエステルを製造する方法に関する。
ジエステルの製造方法に関する。詳しくは、本発明は、
特定の固体触媒の存在下に、共役ジエンをカルボン酸及
び分子状酸素と反応させることにより不飽和グリコール
のカルボン酸ジエステルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和グリコールジエステル、例えばブ
テンジオールジエステルは、エンジニアリングプラスチ
ックス、エラストマー、弾性繊維、合成皮革等の原料で
ある1,4−ブタンジオールを製造するための、また、
高性能溶剤や弾性繊維の原料であるテトラヒドロフラン
を製造するための重要な中間体でもある。
テンジオールジエステルは、エンジニアリングプラスチ
ックス、エラストマー、弾性繊維、合成皮革等の原料で
ある1,4−ブタンジオールを製造するための、また、
高性能溶剤や弾性繊維の原料であるテトラヒドロフラン
を製造するための重要な中間体でもある。
【0003】不飽和グリコールジエステル、例えば、ブ
テンジオールジエステルを製造する方法としては数多く
の提案がなされており、中でもパラジウムとテルルを担
体に担持させた固体触媒を使用し、ブタジエンを酢酸、
及び分子状酸素と反応させてブテンジオールジアセテー
トを製造する方法がよく知られている。これに対し、ロ
ジウムとテルルを活性成分として使用する方法は、活
性、並びに1,4−ジアセトキシ−2−ブテンへの選択
性が優れていることが知られており、例えば、特開昭5
2−139004号公報では活性成分としてロジウムと
テルル及び/又はセレンを用いること、特開昭53−3
7609号公報では、ロジウム又はロジウムとテルル及
び/又はセレンを用いること、又、特開昭53−445
02号公報では、これに更にモリブデンを添加した触媒
を用いることがそれぞれ開示されている。
テンジオールジエステルを製造する方法としては数多く
の提案がなされており、中でもパラジウムとテルルを担
体に担持させた固体触媒を使用し、ブタジエンを酢酸、
及び分子状酸素と反応させてブテンジオールジアセテー
トを製造する方法がよく知られている。これに対し、ロ
ジウムとテルルを活性成分として使用する方法は、活
性、並びに1,4−ジアセトキシ−2−ブテンへの選択
性が優れていることが知られており、例えば、特開昭5
2−139004号公報では活性成分としてロジウムと
テルル及び/又はセレンを用いること、特開昭53−3
7609号公報では、ロジウム又はロジウムとテルル及
び/又はセレンを用いること、又、特開昭53−445
02号公報では、これに更にモリブデンを添加した触媒
を用いることがそれぞれ開示されている。
【0004】また、特開昭53−2414号公報では、
ロジウム、パラジウム、白金のうちの少なくとも一種の
金属と硫黄を組み合わせて用いること、特開昭51−1
08010号公報では、パラジウム、ロジウム、白金の
中から選ばれる金属一種以上とテルル及び/又は硫黄を
組み合わせて用いること、更に特開昭52−91817
号公報では、ある特定の割合のロジウム、白金、パラジ
ウム、テルルを活性成分として用いることが開示されて
いる。
ロジウム、パラジウム、白金のうちの少なくとも一種の
金属と硫黄を組み合わせて用いること、特開昭51−1
08010号公報では、パラジウム、ロジウム、白金の
中から選ばれる金属一種以上とテルル及び/又は硫黄を
組み合わせて用いること、更に特開昭52−91817
号公報では、ある特定の割合のロジウム、白金、パラジ
ウム、テルルを活性成分として用いることが開示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロジウ
ムを活性成分として用いた場合には、反応条件下、徐々
に触媒が失活し、安定な反応活性が得られないという問
題点があった。これは、ロジウムがパラジウムに比べ酸
化されやすい金属であるが故に反応系内の酸素により不
活性な酸化種に酸化されてしまうためと考えられる。
ムを活性成分として用いた場合には、反応条件下、徐々
に触媒が失活し、安定な反応活性が得られないという問
題点があった。これは、ロジウムがパラジウムに比べ酸
化されやすい金属であるが故に反応系内の酸素により不
活性な酸化種に酸化されてしまうためと考えられる。
【0006】さらには、この反応においては、アセトキ
シ基の位置の異なる3,4−ジアセトキシ−2−ブテン
が副生するという問題がある。目的物とこの副生物は沸
点が近いために、3,4−ジアセトキシ−2−ブテンが
多く副生するほど蒸留で分離する負荷が大きくなる。し
たがって、反応後の精製負荷を軽減するという意味でも
目的物の選択性を向上させることは、工業化のための重
要な課題である。
シ基の位置の異なる3,4−ジアセトキシ−2−ブテン
が副生するという問題がある。目的物とこの副生物は沸
点が近いために、3,4−ジアセトキシ−2−ブテンが
多く副生するほど蒸留で分離する負荷が大きくなる。し
たがって、反応後の精製負荷を軽減するという意味でも
目的物の選択性を向上させることは、工業化のための重
要な課題である。
【0007】本発明の課題は、共役ジエンをカルボン酸
及び分子状酸素と反応させて不飽和グリコールジエステ
ルを高活性、高選択的に製造するための安定した触媒を
提供し、この触媒の使用により不飽和グリコールジエス
テルを工業的に有利に製造する方法を提供することにあ
る。
及び分子状酸素と反応させて不飽和グリコールジエステ
ルを高活性、高選択的に製造するための安定した触媒を
提供し、この触媒の使用により不飽和グリコールジエス
テルを工業的に有利に製造する方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
固体触媒の存在下に共役ジエンをカルボン酸及び分子状
酸素と反応させて対応する不飽和グリコールのカルボン
酸ジエステルを製造する方法において、固体触媒として
ロジウム及びテルル、さらにロジウムに対する原子比で
0.01以上のパラジウムをシリカに担持した触媒を用
いることを特徴とする不飽和グリコールジエステルの製
造方法、に存する。以下、本発明について詳細に説明す
る。
固体触媒の存在下に共役ジエンをカルボン酸及び分子状
酸素と反応させて対応する不飽和グリコールのカルボン
酸ジエステルを製造する方法において、固体触媒として
ロジウム及びテルル、さらにロジウムに対する原子比で
0.01以上のパラジウムをシリカに担持した触媒を用
いることを特徴とする不飽和グリコールジエステルの製
造方法、に存する。以下、本発明について詳細に説明す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いる固体触媒の担体は
シリカが使用される。シリカは、本反応で使用するカル
ボン酸に対して化学的に安定であり、物理的な強度に優
れ、さらには、本反応において使用した場合に、高い活
性、選択性を示すために有利に使用される。
シリカが使用される。シリカは、本反応で使用するカル
ボン酸に対して化学的に安定であり、物理的な強度に優
れ、さらには、本反応において使用した場合に、高い活
性、選択性を示すために有利に使用される。
【0010】活性成分の担持方法については特に限定は
されず、ロジウム化合物とテルル化合物、及びパラジウ
ム化合物を溶解可能な溶媒を用いて溶液にした後に上記
した無機多孔質担体に担持する方法、又は、これらの化
合物や金属を気化させて直接蒸着させる方法など、任意
の方法を採用することができる。ロジウム化合物とテル
ル化合物、及びパラジウム化合物を溶液として担持する
場合、具体的な担持方法としては、含浸法、浸漬法、沈
殿法、ポアフィリング法等が用いられる。なお、以下に
おいては、浸漬法により担持する方法を例示して説明す
るが、本発明は何らこの方法に限定されるものではな
い。浸漬法による調製では、ロジウム化合物及びテルル
化合物、さらにパラジウム化合物を溶液として無機多孔
質担体に担持した後、乾燥し、必要に応じて焼成し、次
いで還元することにより調製される。
されず、ロジウム化合物とテルル化合物、及びパラジウ
ム化合物を溶解可能な溶媒を用いて溶液にした後に上記
した無機多孔質担体に担持する方法、又は、これらの化
合物や金属を気化させて直接蒸着させる方法など、任意
の方法を採用することができる。ロジウム化合物とテル
ル化合物、及びパラジウム化合物を溶液として担持する
場合、具体的な担持方法としては、含浸法、浸漬法、沈
殿法、ポアフィリング法等が用いられる。なお、以下に
おいては、浸漬法により担持する方法を例示して説明す
るが、本発明は何らこの方法に限定されるものではな
い。浸漬法による調製では、ロジウム化合物及びテルル
化合物、さらにパラジウム化合物を溶液として無機多孔
質担体に担持した後、乾燥し、必要に応じて焼成し、次
いで還元することにより調製される。
【0011】担持の際に、使用されるロジウム化合物、
テルル化合物及びパラジウム化合物としては、該金属の
硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸塩、酢酸等の有機酸塩、水
酸化物、酸化物、又は錯塩、更には、カルボニル錯体
や、アセチルアセトナート塩に代表されるような有機金
属化合物も使用することが可能である。具体的には、ロ
ジウム化合物としては、塩化ロジウム、硝酸ロジウム、
硫酸ロジウム、酢酸ロジウム、水酸化ロジウム、酸化ロ
ジウム、ヘキサクロロロジウムナトリウム、ヘキサクロ
ロロジウムアンモニウム、クロロペンタアンミンロジウ
ム、クロロヘキサアンミンロジウム、ヘキサシアノロジ
ウムカリウム、トリクロロトリピリジンロジウム、クロ
ロシクロオクタジエニルロジウム、テトラロジウムドデ
カカルボニル、ジカルボニルアセチルアセトナートロジ
ウム等が挙げられる。また、テルル化合物としては、塩
化テルル(II)、(IV)、酸化テルル(IV)、(VI)、
テルル酸(H6 TeO6 )、金属テルルソジウムハイド
ロジエンテルライド(NaHTe)等の無機テルル化合
物、及びジフェニルジテルライド(PhTe)2 等の有
機テルル化合物が挙げられる。パラジウム化合物として
は、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウ
ム、酢酸パラジウム、水酸化パラジウム、酸化パラジウ
ム、パラジウムアセチルアセトナート、テトラアンミン
パラジウムクロリド、アリル(シクロペンタジエニル)
パラジウム、アリル(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)パラジウム、ビス(アリル)パラジウム、等が使用
可能である。
テルル化合物及びパラジウム化合物としては、該金属の
硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸塩、酢酸等の有機酸塩、水
酸化物、酸化物、又は錯塩、更には、カルボニル錯体
や、アセチルアセトナート塩に代表されるような有機金
属化合物も使用することが可能である。具体的には、ロ
ジウム化合物としては、塩化ロジウム、硝酸ロジウム、
硫酸ロジウム、酢酸ロジウム、水酸化ロジウム、酸化ロ
ジウム、ヘキサクロロロジウムナトリウム、ヘキサクロ
ロロジウムアンモニウム、クロロペンタアンミンロジウ
ム、クロロヘキサアンミンロジウム、ヘキサシアノロジ
ウムカリウム、トリクロロトリピリジンロジウム、クロ
ロシクロオクタジエニルロジウム、テトラロジウムドデ
カカルボニル、ジカルボニルアセチルアセトナートロジ
ウム等が挙げられる。また、テルル化合物としては、塩
化テルル(II)、(IV)、酸化テルル(IV)、(VI)、
テルル酸(H6 TeO6 )、金属テルルソジウムハイド
ロジエンテルライド(NaHTe)等の無機テルル化合
物、及びジフェニルジテルライド(PhTe)2 等の有
機テルル化合物が挙げられる。パラジウム化合物として
は、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウ
ム、酢酸パラジウム、水酸化パラジウム、酸化パラジウ
ム、パラジウムアセチルアセトナート、テトラアンミン
パラジウムクロリド、アリル(シクロペンタジエニル)
パラジウム、アリル(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)パラジウム、ビス(アリル)パラジウム、等が使用
可能である。
【0012】金属化合物の溶解に使用される溶媒には特
に制限はなく、基本的にこれらの金属化合物が溶解する
溶媒であればよい。有機溶媒もこれら金属化合物を溶解
できる溶媒であれば使用可能である。水系溶媒に溶解可
能な化合物を使用する場合には、安全上、経済上の観点
から有機系溶媒より水溶媒(酸や、アルカリを含有して
いても差支えない)を用いるのがより好ましい。
に制限はなく、基本的にこれらの金属化合物が溶解する
溶媒であればよい。有機溶媒もこれら金属化合物を溶解
できる溶媒であれば使用可能である。水系溶媒に溶解可
能な化合物を使用する場合には、安全上、経済上の観点
から有機系溶媒より水溶媒(酸や、アルカリを含有して
いても差支えない)を用いるのがより好ましい。
【0013】触媒成分を浸漬して担持する場合、ロジウ
ム化合物、テルル化合物、及びパラジウム化合物をすべ
て溶解した溶液に担体を浸漬し、乾燥する共担持でもよ
いし、各金属ごとに浸漬、乾燥を繰り返してもよいし、
また、これらの金属化合物を任意に組み合わせて浸漬、
乾燥して担持してもよい。また、この際の順序は、特に
制限されることはない。更に、各金属成分の担持に必要
な量を一度に担持しても、数回に分けて担持してもよ
い。含浸の後、乾燥して溶媒を触媒系から除去する。本
発明における乾燥は、乾燥ガスを用いて固定床流通下に
加熱する方法、ガスを流通させずに加熱する方法、減圧
下で乾燥する方法いずれも採用可能である。
ム化合物、テルル化合物、及びパラジウム化合物をすべ
て溶解した溶液に担体を浸漬し、乾燥する共担持でもよ
いし、各金属ごとに浸漬、乾燥を繰り返してもよいし、
また、これらの金属化合物を任意に組み合わせて浸漬、
乾燥して担持してもよい。また、この際の順序は、特に
制限されることはない。更に、各金属成分の担持に必要
な量を一度に担持しても、数回に分けて担持してもよ
い。含浸の後、乾燥して溶媒を触媒系から除去する。本
発明における乾燥は、乾燥ガスを用いて固定床流通下に
加熱する方法、ガスを流通させずに加熱する方法、減圧
下で乾燥する方法いずれも採用可能である。
【0014】ガスを流通させる場合に使用されるガスの
種類は、窒素、酸素、アルゴン、又は、これらガスの混
合ガスが使用される。混合ガスの場合、その組成比は任
意である。ガス流量は、通常触媒に対して、空間速度
(SV)で20(l/l・hr)以上の範囲で選択され
る。減圧下で乾燥する場合の減圧度は、基本的には、常
圧より低い圧力であれば差支えないが、実用的な乾燥速
度を得るために好ましくは、100torr以下、更に
好ましくは、50torr以下が採用される。また、こ
の時の乾燥温度は、基本的には、室温で行っても十分発
明の効果は得られる。しかしながら、乾燥速度を早くす
るために加温して行っても差支えない。この時、採用さ
れる温度範囲は、室温〜300℃、好ましくは50〜2
00℃の範囲である。
種類は、窒素、酸素、アルゴン、又は、これらガスの混
合ガスが使用される。混合ガスの場合、その組成比は任
意である。ガス流量は、通常触媒に対して、空間速度
(SV)で20(l/l・hr)以上の範囲で選択され
る。減圧下で乾燥する場合の減圧度は、基本的には、常
圧より低い圧力であれば差支えないが、実用的な乾燥速
度を得るために好ましくは、100torr以下、更に
好ましくは、50torr以下が採用される。また、こ
の時の乾燥温度は、基本的には、室温で行っても十分発
明の効果は得られる。しかしながら、乾燥速度を早くす
るために加温して行っても差支えない。この時、採用さ
れる温度範囲は、室温〜300℃、好ましくは50〜2
00℃の範囲である。
【0015】乾燥後、触媒を焼成してもよい。焼成は、
乾燥ガスを用いて、固定床流通下に加熱する方法、又
は、ガスを流通させずに加熱する方法のいずれも採用す
ることができる。ガスを流通させる場合に使用されるガ
スの種類は、窒素、酸素、アルゴン、又は、これらガス
の混合ガスが使用される。混合ガスの場合、その組成比
は任意である。ガス流量は、通常触媒に対して、空間速
度(SV)で20(l/l・hr)以上の範囲で選択さ
れる。
乾燥ガスを用いて、固定床流通下に加熱する方法、又
は、ガスを流通させずに加熱する方法のいずれも採用す
ることができる。ガスを流通させる場合に使用されるガ
スの種類は、窒素、酸素、アルゴン、又は、これらガス
の混合ガスが使用される。混合ガスの場合、その組成比
は任意である。ガス流量は、通常触媒に対して、空間速
度(SV)で20(l/l・hr)以上の範囲で選択さ
れる。
【0016】こうして乾燥(焼成)した触媒は、還元し
て活性化する。還元の方法は、気相還元、又は、液相還
元いずれも採用することができる。液相還元では、ヒド
ラジン、ソジウムボロンハイドライド(NaBH4 )、
蟻酸、ホルマリン等通常用いられる還元剤ならばいずれ
も使用可能である。気相還元では、還元性気体として水
素、メタノール、又は、これら還元性気体の混合物が用
いられ、必要であれば不活性ガスで希釈した混合ガスを
使用してもよい。その際の還元温度は、100〜600
℃、好ましくは、150〜500℃の範囲から選ばれ
る。還元性気体を導入する温度は、室温から実際に還元
に使用する温度の範囲の任意の温度を採用することがで
きる。
て活性化する。還元の方法は、気相還元、又は、液相還
元いずれも採用することができる。液相還元では、ヒド
ラジン、ソジウムボロンハイドライド(NaBH4 )、
蟻酸、ホルマリン等通常用いられる還元剤ならばいずれ
も使用可能である。気相還元では、還元性気体として水
素、メタノール、又は、これら還元性気体の混合物が用
いられ、必要であれば不活性ガスで希釈した混合ガスを
使用してもよい。その際の還元温度は、100〜600
℃、好ましくは、150〜500℃の範囲から選ばれ
る。還元性気体を導入する温度は、室温から実際に還元
に使用する温度の範囲の任意の温度を採用することがで
きる。
【0017】得られた固体触媒の各金属成分の担持量は
以下の通りが好ましい。ロジウムの担持量は触媒の全体
の重量に対し、0.01〜20%が好ましく、更には
0.1〜10%が好ましい。担体に担持するロジウムの
量は多いほど単位触媒重量当りの反応活性は高くなる
が、経済的な観点から多すぎるのも工業的に好ましくな
い。
以下の通りが好ましい。ロジウムの担持量は触媒の全体
の重量に対し、0.01〜20%が好ましく、更には
0.1〜10%が好ましい。担体に担持するロジウムの
量は多いほど単位触媒重量当りの反応活性は高くなる
が、経済的な観点から多すぎるのも工業的に好ましくな
い。
【0018】担体に担持するテルルの量は、ロジウムに
対して、原子比で、0.01〜2.0が好ましく、更に
0.05〜1.0が好ましい。多すぎると反応を阻害す
る上、選択性も低下するので好ましくない。一方、少な
すぎると、やはり反応活性が低くなる上にロジウムが触
媒系外に溶出するので好ましくない。パラジウムの担持
量は、ロジウムの担持量により規定される。すなわち、
担持されたロジウムに対する原子比で、0.01以上、
好ましくは、0.01以上2.0以下、さらに好ましく
は0.05以上1.0以下の範囲から選択される。パラ
ジウム量が少なすぎると酸素に対する十分な安定性が得
られないので、パラジウム量は本発明で主張する範囲内
に厳密にあわせられなければならない。
対して、原子比で、0.01〜2.0が好ましく、更に
0.05〜1.0が好ましい。多すぎると反応を阻害す
る上、選択性も低下するので好ましくない。一方、少な
すぎると、やはり反応活性が低くなる上にロジウムが触
媒系外に溶出するので好ましくない。パラジウムの担持
量は、ロジウムの担持量により規定される。すなわち、
担持されたロジウムに対する原子比で、0.01以上、
好ましくは、0.01以上2.0以下、さらに好ましく
は0.05以上1.0以下の範囲から選択される。パラ
ジウム量が少なすぎると酸素に対する十分な安定性が得
られないので、パラジウム量は本発明で主張する範囲内
に厳密にあわせられなければならない。
【0019】上述した範囲にロジウム、テルル、パラジ
ウムの担持量を調整する方法としては、例えば、担持の
際に用いるこれら金属化合物の溶液中の濃度を所定の担
持比になるように合わせたり、担持の回数を調整したり
することにより可能であるが、最終的な金属の担持比が
本発明の主張する範囲に入るのならば、その手法は特に
限定されるものではない。
ウムの担持量を調整する方法としては、例えば、担持の
際に用いるこれら金属化合物の溶液中の濃度を所定の担
持比になるように合わせたり、担持の回数を調整したり
することにより可能であるが、最終的な金属の担持比が
本発明の主張する範囲に入るのならば、その手法は特に
限定されるものではない。
【0020】不飽和グリコールジエステルの製造上記の
ようにして調製した触媒を用いた、共役ジエンをカルボ
ン酸及び分子状酸素と反応させて対応する不飽和グリコ
ールジエステルを製造する反応は以下のようにして行
う。共役ジエンは特に制限はないが、炭素数が6以下の
ものが好適である。例えば、イソプレン、2,3−ジメ
チルブタジエン、ピペリレン(1,3−ペンタジエン)
等のアルキル置換ブタジエン、さらには、シクロペンタ
ジエンのような環状ジエンも使用することができる。例
えばブタジエンは、必ずしも純粋なものである必要はな
く、窒素ガスのような不活性ガスや、メタン、エタン、
ブタン等の飽和炭化水素、又は、ブテン等のような不飽
和炭化水素を含むものであってもよい。
ようにして調製した触媒を用いた、共役ジエンをカルボ
ン酸及び分子状酸素と反応させて対応する不飽和グリコ
ールジエステルを製造する反応は以下のようにして行
う。共役ジエンは特に制限はないが、炭素数が6以下の
ものが好適である。例えば、イソプレン、2,3−ジメ
チルブタジエン、ピペリレン(1,3−ペンタジエン)
等のアルキル置換ブタジエン、さらには、シクロペンタ
ジエンのような環状ジエンも使用することができる。例
えばブタジエンは、必ずしも純粋なものである必要はな
く、窒素ガスのような不活性ガスや、メタン、エタン、
ブタン等の飽和炭化水素、又は、ブテン等のような不飽
和炭化水素を含むものであってもよい。
【0021】カルボン酸は、脂肪族、脂環族、芳香族な
ど任意のものを用いることができるが、炭素数で6以下
の脂肪族カルボン酸が好ましい。具体的には蟻酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸等があり、特に反応性、価格の
点から酢酸が好ましい。カルボン酸の使用量は共役ジエ
ン1モルに対して、1〜60モルの範囲が好ましい。上
記カルボン酸は、反応試剤であるが、溶媒を兼ねて使用
してもよい。また、新たに反応不活性な有機溶媒を使用
してもよい。その際、使用される溶媒としては、飽和炭
化水素、エステル類等がある。但し、反応媒体の50重
量%以上は原料のカルボン酸であることが好ましい。
ど任意のものを用いることができるが、炭素数で6以下
の脂肪族カルボン酸が好ましい。具体的には蟻酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸等があり、特に反応性、価格の
点から酢酸が好ましい。カルボン酸の使用量は共役ジエ
ン1モルに対して、1〜60モルの範囲が好ましい。上
記カルボン酸は、反応試剤であるが、溶媒を兼ねて使用
してもよい。また、新たに反応不活性な有機溶媒を使用
してもよい。その際、使用される溶媒としては、飽和炭
化水素、エステル類等がある。但し、反応媒体の50重
量%以上は原料のカルボン酸であることが好ましい。
【0022】分子状酸素は、通常窒素等の不活性ガスで
希釈されたものを用いる。純粋な酸素は、安全上の理由
から好ましくはない。好ましい酸素濃度は、0.1〜9
0容量%、さらに好ましくは0.5〜70容量%の範囲
から選択され、典型的な場合は空気である。酸素の使用
量は、反応等量以上であればよく特に制限はされない。
希釈されたものを用いる。純粋な酸素は、安全上の理由
から好ましくはない。好ましい酸素濃度は、0.1〜9
0容量%、さらに好ましくは0.5〜70容量%の範囲
から選択され、典型的な場合は空気である。酸素の使用
量は、反応等量以上であればよく特に制限はされない。
【0023】反応は、回分式、連続式いずれの方法でも
行うことができる。また、触媒の状態としては、固定床
式、流動床式、懸濁槽式等、任意の方式を採用すること
ができる。反応温度は、通常20℃以上の温度で行われ
るが、反応速度、及び副生物の生成等を考慮すると、好
適な反応温度の範囲は、50〜120℃である。反応圧
力は、常圧、加圧いずれも可能であるが、反応速度を高
めるには加圧の方が好ましい。好適には、1〜100気
圧の範囲から選択される。反応終了後、反応混合物から
蒸留等の通常の手段により目的生成物である不飽和グリ
コールジエステルを分離し、回収した未反応の共役ジエ
ン、カルボン酸は再び反応系に循環、再使用される。
行うことができる。また、触媒の状態としては、固定床
式、流動床式、懸濁槽式等、任意の方式を採用すること
ができる。反応温度は、通常20℃以上の温度で行われ
るが、反応速度、及び副生物の生成等を考慮すると、好
適な反応温度の範囲は、50〜120℃である。反応圧
力は、常圧、加圧いずれも可能であるが、反応速度を高
めるには加圧の方が好ましい。好適には、1〜100気
圧の範囲から選択される。反応終了後、反応混合物から
蒸留等の通常の手段により目的生成物である不飽和グリ
コールジエステルを分離し、回収した未反応の共役ジエ
ン、カルボン酸は再び反応系に循環、再使用される。
【0024】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。な
お、以下において「%」は「重量%」を示す。
り詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。な
お、以下において「%」は「重量%」を示す。
【0025】実施例1 25mLメスフラスコに金属テルル(Te(0))0.
311gを入れ、35%HNO3 水溶液8gを加えて溶
解した。これに10.01%塩化ロジウム水溶液(NE
ケムキャット社製のRhCl3 を水に溶解;Rh重量
%)8.34g、および9.98%硝酸パラジウム硝酸
溶液(NEケムキャット社製)0.86gを加え、更に
水を加えることにより25mLへメスアップした。この
時の溶液の重量は、28.27gである。この溶液にシ
リカ(富士シリシア化学社製、Q−15,6〜10メッ
シュ)16.49gを加え約1時間浸漬した。完全にシ
リカ内部にまで溶液が浸透したことを確認した後、遠心
脱液を行った。この時細孔内に残留した溶液の重量は1
8.26gであった。これより計算される、Rh金属の
担持量は、3.1重量%、Te金属の担持量は、1.2
重量%、Pd金属の担持量は、0.3重量%、Te/R
h原子比は0.3、Pd/Rh原子比は0.1、であっ
た。この後、この触媒を空気気流下(SV;2000/
hr)150℃で3時間乾燥、及び500℃で2時間焼
成した。更に水素気流下(SV;500/hr)、1時
間で400℃まで昇温し、この温度で2時間還元した。
311gを入れ、35%HNO3 水溶液8gを加えて溶
解した。これに10.01%塩化ロジウム水溶液(NE
ケムキャット社製のRhCl3 を水に溶解;Rh重量
%)8.34g、および9.98%硝酸パラジウム硝酸
溶液(NEケムキャット社製)0.86gを加え、更に
水を加えることにより25mLへメスアップした。この
時の溶液の重量は、28.27gである。この溶液にシ
リカ(富士シリシア化学社製、Q−15,6〜10メッ
シュ)16.49gを加え約1時間浸漬した。完全にシ
リカ内部にまで溶液が浸透したことを確認した後、遠心
脱液を行った。この時細孔内に残留した溶液の重量は1
8.26gであった。これより計算される、Rh金属の
担持量は、3.1重量%、Te金属の担持量は、1.2
重量%、Pd金属の担持量は、0.3重量%、Te/R
h原子比は0.3、Pd/Rh原子比は0.1、であっ
た。この後、この触媒を空気気流下(SV;2000/
hr)150℃で3時間乾燥、及び500℃で2時間焼
成した。更に水素気流下(SV;500/hr)、1時
間で400℃まで昇温し、この温度で2時間還元した。
【0026】<ブタジエンのジアセトキシ化反応>この
触媒6.05gを内径12mmのガラス管に充填し、酢
酸12mL/時、ブタジエン6.4g/時、9%O2 /
N2 30mL/分、を流通し、反応温度80℃で8時間
反応した。このうち、5〜6時間、と6〜7時間の2回
サンプリングしガスクロマトグラフィーにより生成物を
定量した。この2回の反応結果の平均値で活性、選択性
を評価した。結果を表1に記す。
触媒6.05gを内径12mmのガラス管に充填し、酢
酸12mL/時、ブタジエン6.4g/時、9%O2 /
N2 30mL/分、を流通し、反応温度80℃で8時間
反応した。このうち、5〜6時間、と6〜7時間の2回
サンプリングしガスクロマトグラフィーにより生成物を
定量した。この2回の反応結果の平均値で活性、選択性
を評価した。結果を表1に記す。
【0027】実施例2 実施例1の様にして水素還元まで行った触媒を、アルゴ
ン気流下に10分で140℃まで昇温し、この温度で3
0分保った。その後供給ガスを空気に変え、さらに14
0℃で1時間保った。冷却後、実施例1と同様の方法で
ブタジエンのアセトキシ化反応を行った。この結果を実
施例1の活性と比較し、その活性低下率により耐酸素性
を評価した。結果を表1に示す。
ン気流下に10分で140℃まで昇温し、この温度で3
0分保った。その後供給ガスを空気に変え、さらに14
0℃で1時間保った。冷却後、実施例1と同様の方法で
ブタジエンのアセトキシ化反応を行った。この結果を実
施例1の活性と比較し、その活性低下率により耐酸素性
を評価した。結果を表1に示す。
【0028】実施例3 実施例1と同様の手法により、Rh金属の担持量:3.
7重量%、Te金属の担持量:1.2重量%、Pd金属
の担持量:0.4重量%、Te/(Rh+Rh)原子
比:0.23、Pd/Rh原子比:0.1の触媒を調製
し、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。
7重量%、Te金属の担持量:1.2重量%、Pd金属
の担持量:0.4重量%、Te/(Rh+Rh)原子
比:0.23、Pd/Rh原子比:0.1の触媒を調製
し、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。
【0029】実施例4 実施例3で調製した触媒を実施例2と同様に処理した
後、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。 実施例5 実施例1と同様の手法により、Rh金属の担持量:3.
1重量%、Te金属の担持量:1.2重量%、Pd金属
の担持量:1.0重量%、Te/Rh原子比:0.3、
Pd/Rh原子比:0.3の触媒を調製し、実施例1と
同様のブタジエンのアセトキシ化反応を行った。結果を
表1に示す。
後、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。 実施例5 実施例1と同様の手法により、Rh金属の担持量:3.
1重量%、Te金属の担持量:1.2重量%、Pd金属
の担持量:1.0重量%、Te/Rh原子比:0.3、
Pd/Rh原子比:0.3の触媒を調製し、実施例1と
同様のブタジエンのアセトキシ化反応を行った。結果を
表1に示す。
【0030】実施例6 実施例5で調製した触媒を実施例2と同様に処理した
後、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。 実施例7 実施例1と同様の手法により、Rh金属の担持量:2.
1重量%、Te金属の担持量:1.2重量%、Pd金属
の担持量:2.1重量%、Te/(Rh+Rh)原子
比:0.23、Pd/Rh原子比:1.0の触媒を調製
し、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。
後、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。 実施例7 実施例1と同様の手法により、Rh金属の担持量:2.
1重量%、Te金属の担持量:1.2重量%、Pd金属
の担持量:2.1重量%、Te/(Rh+Rh)原子
比:0.23、Pd/Rh原子比:1.0の触媒を調製
し、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。
【0031】実施例8 実施例7で調製した触媒を実施例2と同様に処理した
後、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。 実施例9 実施例1と同様の手法により、Rh金属の担持量:1.
4重量%、Te金属の担持量:1.2重量%、Pd金属
の担持量:2.9重量%、Te/(Rh+Rh)原子
比:0.23、Pd/Rh原子比:2.0の触媒を調製
し、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。
後、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。 実施例9 実施例1と同様の手法により、Rh金属の担持量:1.
4重量%、Te金属の担持量:1.2重量%、Pd金属
の担持量:2.9重量%、Te/(Rh+Rh)原子
比:0.23、Pd/Rh原子比:2.0の触媒を調製
し、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。
【0032】実施例10 実施例9で調製した触媒を実施例2と同様に処理した
後、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。 比較例1 Pdを添加しなかった以外は実施例1と同様の手法によ
りRh金属の担持量:3.1重量%、Te金属の担持
量:1.2重量%、Te/Rh原子比:0.3の触媒を
調製し、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反
応を行った。結果を表1に示す。比較例2比較例1で調
製した触媒を実施例2と同様に処理した後、実施例1と
同様のブタジエンのアセトキシ化反応を行った。結果を
表1に示す。
後、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反応を
行った。結果を表1に示す。 比較例1 Pdを添加しなかった以外は実施例1と同様の手法によ
りRh金属の担持量:3.1重量%、Te金属の担持
量:1.2重量%、Te/Rh原子比:0.3の触媒を
調製し、実施例1と同様のブタジエンのアセトキシ化反
応を行った。結果を表1に示す。比較例2比較例1で調
製した触媒を実施例2と同様に処理した後、実施例1と
同様のブタジエンのアセトキシ化反応を行った。結果を
表1に示す。
【0033】
【表1】 表1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実験No. Pd/Rh 触媒Air 処理 1,4-DABE 選択率 活性*1 活性低下率*3 (mol%)*2 (%) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 比較例1 0.0 − 95.6 236 比較例2 0.0 ○ 91.9 81 -65% 実施例1 0.1 − 97.1 241 実施例2 0.1 ○ 93.0 150 -38% 実施例3 0.1 − 96.7 234 実施例4 0.1 ○ 92.3 158 -32% 実施例5 0.3 − 96.7 235 実施例6 0.3 ○ 94.3 199 -15% 実施例7 1.0 − 94.3 186 実施例8 1.0 ○ 93.7 172 - 8% 実施例9 2.0 − 93.2 176 実施例10 2.0 ○ 92.7 174 - 1% ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0034】 *1:活性の評価: 反応生成物のうち 中沸点生成物 3,4−ジアセトキシブテン 3−ヒドロキシ,4−アセトキシブテン 1−アセトキシクロトンアルデヒド 1,4−ジアセトキシブテン(1,4−DABE) 1−ヒドロキシ,4−アセトキシブテン 高沸点生成物 1,4−ジヒドロキシブテン−2 ジアセトキシオクタトリエン 1,1,4−トリアセトキシブテン−2 の合計の生成量が1kg触媒、1時間当り何mmolで
あったかで標記した(mmol生成物/(kgcat*
hr))。
あったかで標記した(mmol生成物/(kgcat*
hr))。
【0035】*2:1,4−DABE選択率 上記高、中沸点生成物の生成量の合計に以下の低沸点生
成物の生成量を加えた全生成物の生成量のうち、1,4
−DABEの占めるmmol数の割合をmol%で標記
した。 低沸点生成物 フラン アクロレイン モノアセトキシブテン ブタノール モノアセトキシ−1,3−ブタジエン
成物の生成量を加えた全生成物の生成量のうち、1,4
−DABEの占めるmmol数の割合をmol%で標記
した。 低沸点生成物 フラン アクロレイン モノアセトキシブテン ブタノール モノアセトキシ−1,3−ブタジエン
【0036】*3:活性低下率は以下の式により求めた。 活性低下率(%)={1−(Air 処理触媒の活性)/
(Air 処理なし触媒の活性)}*100 表1を見ると、Pdの添加量が増えるに従い、Air 処理
による活性の低下の減少、すなわち酸素に対する安定性
が増大していることがわかる。また、Rh、Te触媒系
にPdを添加することによりAir処理後の触媒を用い
た場合の1,4−ジアセトキシブテン(1,4−DAB
E)の選択性も増加しており、より効率の良い触媒とな
っていることがわかる。
(Air 処理なし触媒の活性)}*100 表1を見ると、Pdの添加量が増えるに従い、Air 処理
による活性の低下の減少、すなわち酸素に対する安定性
が増大していることがわかる。また、Rh、Te触媒系
にPdを添加することによりAir処理後の触媒を用い
た場合の1,4−ジアセトキシブテン(1,4−DAB
E)の選択性も増加しており、より効率の良い触媒とな
っていることがわかる。
【0037】
【発明の効果】本発明の方法によれば、不飽和グリコー
ルジエステルを高活性、高選択的にかつ、安定して得る
ことができるので、その工業的利用価値は極めて大であ
る。
ルジエステルを高活性、高選択的にかつ、安定して得る
ことができるので、その工業的利用価値は極めて大であ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 固体触媒の存在下に、共役ジエンをカル
ボン酸及び分子状酸素と反応させて対応する不飽和グリ
コールのカルボン酸ジエステルを製造する方法におい
て、固体触媒としてロジウム及びテルル、さらにロジウ
ムに対する原子比で0.01以上のパラジウムをシリカ
に担持してなる触媒を用いることを特徴とする不飽和グ
リコールジエステルの製造方法。 - 【請求項2】 パラジウムの担持量がロジウムに対する
原子比で0.03以上2.0以下である請求項1に記載
の方法。 - 【請求項3】 パラジウムの担持量がロジウムに対する
原子比で0.05以上1.0以下である請求項1に記載
の方法。 - 【請求項4】 共役ジエンがブタジエン、カルボン酸が
酢酸であり、不飽和グリコールジエステルが1,4−ジ
アセトキシ−2−ブテンである請求項1から3のいずれ
かに記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9251621A JPH1192418A (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 不飽和グリコールジエステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9251621A JPH1192418A (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 不飽和グリコールジエステルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1192418A true JPH1192418A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17225562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9251621A Pending JPH1192418A (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 不飽和グリコールジエステルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1192418A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007514542A (ja) * | 2003-12-19 | 2007-06-07 | セラニーズ・インターナショナル・コーポレーション | ロジウム含有触媒 |
-
1997
- 1997-09-17 JP JP9251621A patent/JPH1192418A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007514542A (ja) * | 2003-12-19 | 2007-06-07 | セラニーズ・インターナショナル・コーポレーション | ロジウム含有触媒 |
JP4939230B2 (ja) * | 2003-12-19 | 2012-05-23 | セラニーズ・インターナショナル・コーポレーション | ロジウム含有触媒 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060117 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060316 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060404 |