JPH1192395A - Pthを含有する歯科治療剤 - Google Patents
Pthを含有する歯科治療剤Info
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- JPH1192395A JPH1192395A JP10206641A JP20664198A JPH1192395A JP H1192395 A JPH1192395 A JP H1192395A JP 10206641 A JP10206641 A JP 10206641A JP 20664198 A JP20664198 A JP 20664198A JP H1192395 A JPH1192395 A JP H1192395A
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- pth
- bone
- treatment agent
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽
骨部の骨密度の増加、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨
部、下顎歯槽骨部の脆弱化の予防または治療、顎骨歯槽
骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の再生促進、抜
歯後の下顎骨全体および下顎骨臼歯部の骨密度の増加等
の作用を有する臨床上有効な歯科治療剤を提供するこ
と。 【解決手段】 (1)副甲状腺ホルモン(PTH)また
はPTH誘導体の1種または2種以上、または、(2)
副甲状腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体の1種
または2種以上およびエストロゲン、を有効成分として
用いる。
骨部の骨密度の増加、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨
部、下顎歯槽骨部の脆弱化の予防または治療、顎骨歯槽
骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の再生促進、抜
歯後の下顎骨全体および下顎骨臼歯部の骨密度の増加等
の作用を有する臨床上有効な歯科治療剤を提供するこ
と。 【解決手段】 (1)副甲状腺ホルモン(PTH)また
はPTH誘導体の1種または2種以上、または、(2)
副甲状腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体の1種
または2種以上およびエストロゲン、を有効成分として
用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(1)副甲状腺ホ
ルモン(PTH)またはPTH誘導体、または(2)副
甲状腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体およびエ
ストロゲン、を有効成分として含有する歯科治療剤、例
えば、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部
の骨密度増加剤、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下
顎歯槽骨部の脆弱化の予防または治療剤、顎骨歯槽骨
部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の再生促進剤、並
びに抜歯後または歯の欠損時の歯科治療剤に関する。
ルモン(PTH)またはPTH誘導体、または(2)副
甲状腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体およびエ
ストロゲン、を有効成分として含有する歯科治療剤、例
えば、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部
の骨密度増加剤、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下
顎歯槽骨部の脆弱化の予防または治療剤、顎骨歯槽骨
部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の再生促進剤、並
びに抜歯後または歯の欠損時の歯科治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】副甲状腺ホルモン(PTH)は骨代謝に
おける重要なホルモンの一つとして知られている。従
来、PTHの骨に対する作用は数多く報告されている。
おける重要なホルモンの一つとして知られている。従
来、PTHの骨に対する作用は数多く報告されている。
【0003】副甲状腺ホルモン(PTH)が骨のリモデ
リングにおける必須の全身性因子の一つであることは周
知である。インビボ(in vivo)におけるPTH
の間欠的注射は卵巣摘出(OVX)ラット(Hock
ら,1988;Liuら,1991;Ibbotso
n,1992)または健常ラット(HockおよびGe
ra,1992;Dobnig,1995)における骨
質量の増大をもたらす。したがって、骨形成刺激はイン
ビボにおけるPTHの拍動性分泌の生理学的役割の一つ
と見なされている。これとは反対に、PTHの継続的注
入を受けた上皮小体摘出ラット(Kitazawaら,
1991)または健常犬(Mallucheら,198
2)の骨形態計測は、骨形成と骨吸収の同時的増大を示
したが、骨質量の正味の増大を示さなかった。種々のイ
ンビボ研究から得られたデータによれば、破骨細胞形成
(Takahashiら,1988;Kurihara
ら,1991)および骨芽細胞の増殖(Somjen
ら,1990)の双方がPTHによって刺激されること
が示されている。また、歯周組織はPTH投与により全
身的影響を受けるために、歯根膜のアルカリホスファタ
ーゼ反応および破骨細胞の分布が非投与群の所見とは異
なった様相を呈することが報告されている(出口敏雄、
日本矯正歯科学会雑誌、Vol.28,No.1,19
69、第1頁〜第7頁)。
リングにおける必須の全身性因子の一つであることは周
知である。インビボ(in vivo)におけるPTH
の間欠的注射は卵巣摘出(OVX)ラット(Hock
ら,1988;Liuら,1991;Ibbotso
n,1992)または健常ラット(HockおよびGe
ra,1992;Dobnig,1995)における骨
質量の増大をもたらす。したがって、骨形成刺激はイン
ビボにおけるPTHの拍動性分泌の生理学的役割の一つ
と見なされている。これとは反対に、PTHの継続的注
入を受けた上皮小体摘出ラット(Kitazawaら,
1991)または健常犬(Mallucheら,198
2)の骨形態計測は、骨形成と骨吸収の同時的増大を示
したが、骨質量の正味の増大を示さなかった。種々のイ
ンビボ研究から得られたデータによれば、破骨細胞形成
(Takahashiら,1988;Kurihara
ら,1991)および骨芽細胞の増殖(Somjen
ら,1990)の双方がPTHによって刺激されること
が示されている。また、歯周組織はPTH投与により全
身的影響を受けるために、歯根膜のアルカリホスファタ
ーゼ反応および破骨細胞の分布が非投与群の所見とは異
なった様相を呈することが報告されている(出口敏雄、
日本矯正歯科学会雑誌、Vol.28,No.1,19
69、第1頁〜第7頁)。
【0004】しかし、歯科臨床の場におけるPTHの実
際的な適用に関してはこれまで全く明らかにされていな
かった。
際的な適用に関してはこれまで全く明らかにされていな
かった。
【0005】他方、骨粗鬆症は罹患年齢が有床義歯装着
やインプラント対象年齢層と重なることから、歯科領域
において注目されている疾患の一つである。骨粗鬆症の
診断にはDual Energy X−ray Abs
orptiometry(DXA)を用いた骨密度の測
定が行われ、卵巣摘出(OVX)ラットの大腿骨などに
おける骨密度の低下が報告されている(Shen V,
Birchman R,Xu R,et al.,J.
Clin.Invest.96:2331−2338,
1995, Mitlak BH,Burdette−
MillerP,Schoenfeld D,et a
l.,J.Bone and Mineral Res
earch 11:430−439,1996)。しか
し、顎骨においては骨密度に及ぼすOVXの影響が十分
に解明されていない。また、骨粗鬆症の予防、治療薬と
してのエストロゲンや最近注目されてきた生理活性物質
で骨形成促進作用を有する副甲状腺ホルモン(PTH)
の投与が顎骨に及ぼす影響については明らかではない。
やインプラント対象年齢層と重なることから、歯科領域
において注目されている疾患の一つである。骨粗鬆症の
診断にはDual Energy X−ray Abs
orptiometry(DXA)を用いた骨密度の測
定が行われ、卵巣摘出(OVX)ラットの大腿骨などに
おける骨密度の低下が報告されている(Shen V,
Birchman R,Xu R,et al.,J.
Clin.Invest.96:2331−2338,
1995, Mitlak BH,Burdette−
MillerP,Schoenfeld D,et a
l.,J.Bone and Mineral Res
earch 11:430−439,1996)。しか
し、顎骨においては骨密度に及ぼすOVXの影響が十分
に解明されていない。また、骨粗鬆症の予防、治療薬と
してのエストロゲンや最近注目されてきた生理活性物質
で骨形成促進作用を有する副甲状腺ホルモン(PTH)
の投与が顎骨に及ぼす影響については明らかではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、歯科臨床に
おいて実際に利用可能で有効な歯科治療剤を提供するこ
とを目的とする。
おいて実際に利用可能で有効な歯科治療剤を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、(1)副甲状腺ホルモン(PTH)または
PTH誘導体の1種または2種以上、または、(2)P
THまたはPTH誘導体の1種または2種以上およびエ
ストロゲン、を投与することによって顎骨歯槽骨部、特
に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の骨密度が上昇するこ
と、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の
脆弱化を予防および治療することが可能なこと、インプ
ラント埋入後の骨再生の促進剤として利用可能であるこ
と、および抜歯後の下顎骨の骨密度が上昇することを発
見し、さらには、これらの事実により歯科治療剤として
利用することが可能であることを見いだし、これらの知
見に基づいて本発明を完成した。
重ねた結果、(1)副甲状腺ホルモン(PTH)または
PTH誘導体の1種または2種以上、または、(2)P
THまたはPTH誘導体の1種または2種以上およびエ
ストロゲン、を投与することによって顎骨歯槽骨部、特
に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の骨密度が上昇するこ
と、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の
脆弱化を予防および治療することが可能なこと、インプ
ラント埋入後の骨再生の促進剤として利用可能であるこ
と、および抜歯後の下顎骨の骨密度が上昇することを発
見し、さらには、これらの事実により歯科治療剤として
利用することが可能であることを見いだし、これらの知
見に基づいて本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、(1)副甲状腺ホル
モン(PTH)またはPTH誘導体の1種または2種以
上、または、(2)PTHまたはPTH誘導体の1種ま
たは2種以上およびエストロゲン、を有効成分として含
有する歯科治療剤に関する。また、本発明は、(1)副
甲状腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体の1種ま
たは2種以上、または、(2)PTHまたはPTH誘導
体の1種または2種以上およびエストロゲン、を有効成
分として含有する顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下
顎歯槽骨部の骨密度増加剤に関する。さらに、本発明
は、(1)副甲状腺ホルモン(PTH)またはPTH誘
導体の1種または2種以上、または、(2)PTHまた
はPTH誘導体の1種または2種以上およびエストロゲ
ン、を有効成分として含有する顎骨歯槽骨部、特に上顎
歯槽骨部、下顎歯槽骨部の脆弱化の予防または治療剤に
関する。さらに加えて、本発明は、(1)副甲状腺ホル
モン(PTH)またはPTH誘導体の1種または2種以
上、または、(2)PTHまたはPTH誘導体の1種ま
たは2種以上およびエストロゲン、を有効成分として含
有する顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部
の再生促進剤に関する。また、本発明は、(1)副甲状
腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体の1種または
2種以上、または、(2)PTHまたはPTH誘導体の
1種または2種以上およびエストロゲン、を有効成分と
して含有する抜歯後または歯の欠損時の歯科治療剤に関
する。さらに、本発明は、(1)副甲状腺ホルモン(P
TH)またはPTH誘導体の1種または2種以上、また
は、(2)PTHまたはPTH誘導体の1種または2種
以上およびエストロゲン、を有効成分として含有する歯
科用組成物に関する。またさらに、本発明は、(1)有
効量の副甲状腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体
の1種または2種以上、または、(2)有効量の副甲状
腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体の1種または
2種以上および有効量のエストロゲン、を持続的に投与
することを特徴とするPTH非侵襲性製剤に関する。
モン(PTH)またはPTH誘導体の1種または2種以
上、または、(2)PTHまたはPTH誘導体の1種ま
たは2種以上およびエストロゲン、を有効成分として含
有する歯科治療剤に関する。また、本発明は、(1)副
甲状腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体の1種ま
たは2種以上、または、(2)PTHまたはPTH誘導
体の1種または2種以上およびエストロゲン、を有効成
分として含有する顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下
顎歯槽骨部の骨密度増加剤に関する。さらに、本発明
は、(1)副甲状腺ホルモン(PTH)またはPTH誘
導体の1種または2種以上、または、(2)PTHまた
はPTH誘導体の1種または2種以上およびエストロゲ
ン、を有効成分として含有する顎骨歯槽骨部、特に上顎
歯槽骨部、下顎歯槽骨部の脆弱化の予防または治療剤に
関する。さらに加えて、本発明は、(1)副甲状腺ホル
モン(PTH)またはPTH誘導体の1種または2種以
上、または、(2)PTHまたはPTH誘導体の1種ま
たは2種以上およびエストロゲン、を有効成分として含
有する顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部
の再生促進剤に関する。また、本発明は、(1)副甲状
腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体の1種または
2種以上、または、(2)PTHまたはPTH誘導体の
1種または2種以上およびエストロゲン、を有効成分と
して含有する抜歯後または歯の欠損時の歯科治療剤に関
する。さらに、本発明は、(1)副甲状腺ホルモン(P
TH)またはPTH誘導体の1種または2種以上、また
は、(2)PTHまたはPTH誘導体の1種または2種
以上およびエストロゲン、を有効成分として含有する歯
科用組成物に関する。またさらに、本発明は、(1)有
効量の副甲状腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体
の1種または2種以上、または、(2)有効量の副甲状
腺ホルモン(PTH)またはPTH誘導体の1種または
2種以上および有効量のエストロゲン、を持続的に投与
することを特徴とするPTH非侵襲性製剤に関する。
【0009】本発明の歯科治療剤は具体的には、例え
ば、顎骨歯槽骨部の骨密度増加剤、顎骨歯槽骨部脆弱化
の予防または治療剤、顎骨歯槽骨部再生促進剤、抜歯後
または歯の欠損時の下顎骨等の骨密度増加剤等の歯科治
療剤として使用される。また、本発明において歯科治療
剤、顎骨歯槽骨部の骨密度増加剤、顎骨歯槽骨部脆弱化
の予防または治療剤、顎骨歯槽骨部再生促進剤とは、
歯、上顎および/または下顎における骨の異常を予防ま
たは治療するために用いる薬剤を意味する。本発明の歯
科治療剤は、優れた歯周組織再生促進作用を有してお
り、歯周炎の進行により喪失した歯周組織(セメント
質、歯根膜、歯槽骨)の再生のみならず、関連する諸疾
患、例えば、抜歯後および嚢胞・口腔癌摘出後の骨組織
の修復、吸収・萎縮した歯槽骨の再構築、インプラント
材の定着促進、う触により欠損した象牙質の再生等に有
用であり、各種歯周疾患治療に用いられる。また、本発
明の歯科治療剤は、抜歯後の下顎における骨の骨塩増加
を促進して下顎骨の骨密度を増加させるため、臨床的に
は、歯が欠損した患者、例えば、対合歯を失った患者あ
るいは無歯顎の患者、特に高齢者の患者において、より
顕著な効果を期待することができる。
ば、顎骨歯槽骨部の骨密度増加剤、顎骨歯槽骨部脆弱化
の予防または治療剤、顎骨歯槽骨部再生促進剤、抜歯後
または歯の欠損時の下顎骨等の骨密度増加剤等の歯科治
療剤として使用される。また、本発明において歯科治療
剤、顎骨歯槽骨部の骨密度増加剤、顎骨歯槽骨部脆弱化
の予防または治療剤、顎骨歯槽骨部再生促進剤とは、
歯、上顎および/または下顎における骨の異常を予防ま
たは治療するために用いる薬剤を意味する。本発明の歯
科治療剤は、優れた歯周組織再生促進作用を有してお
り、歯周炎の進行により喪失した歯周組織(セメント
質、歯根膜、歯槽骨)の再生のみならず、関連する諸疾
患、例えば、抜歯後および嚢胞・口腔癌摘出後の骨組織
の修復、吸収・萎縮した歯槽骨の再構築、インプラント
材の定着促進、う触により欠損した象牙質の再生等に有
用であり、各種歯周疾患治療に用いられる。また、本発
明の歯科治療剤は、抜歯後の下顎における骨の骨塩増加
を促進して下顎骨の骨密度を増加させるため、臨床的に
は、歯が欠損した患者、例えば、対合歯を失った患者あ
るいは無歯顎の患者、特に高齢者の患者において、より
顕著な効果を期待することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における副甲状腺ホルモン
(PTH)とは、天然型のPTH、遺伝子工学的手法で
製造された組換えPTH、化学的に合成されたPTHを
包含し、好ましい例としては、84アミノ酸残基より成
るヒトPTH(ヒトPTH(1−84))、特に遺伝子
工学的手法で製造された組換えヒトPTH(1−84)
が挙げられる。またPTH誘導体とは、前記のPTHの
部分ペプチドや、PTHそのものあるいはその部分ペプ
チドの構成アミノ酸を一部他のアミノ酸に置換したも
の、PTHそのものあるいはその部分ペプチドの構成ア
ミノ酸の一部を欠失したもの、およびPTHそのものあ
るいはその部分ペプチドに1種以上のアミノ酸を付加し
たペプチドなどで同様の活性を有するすべてのペプチド
を意味する。PTHの部分ペプチドとしては、たとえば
ヒトPTH(1−34)、ヒトPTH(1−64)、ヒ
トPTH(35−84)、ウシPTH(1−34)など
があげられる。PTH(1−34)とはPTHのN末端
から34番めのアミノ酸までの34個のアミノ酸からな
るPTHの部分ペプチドを示す。好ましいPTHの部分
ペプチドの例としては、34アミノ酸残基より成るヒト
PTH(ヒトPTH(1−34))、特に遺伝子工学的
手法で製造された組換えヒトPTH(1−34)が挙げ
られる。
(PTH)とは、天然型のPTH、遺伝子工学的手法で
製造された組換えPTH、化学的に合成されたPTHを
包含し、好ましい例としては、84アミノ酸残基より成
るヒトPTH(ヒトPTH(1−84))、特に遺伝子
工学的手法で製造された組換えヒトPTH(1−84)
が挙げられる。またPTH誘導体とは、前記のPTHの
部分ペプチドや、PTHそのものあるいはその部分ペプ
チドの構成アミノ酸を一部他のアミノ酸に置換したも
の、PTHそのものあるいはその部分ペプチドの構成ア
ミノ酸の一部を欠失したもの、およびPTHそのものあ
るいはその部分ペプチドに1種以上のアミノ酸を付加し
たペプチドなどで同様の活性を有するすべてのペプチド
を意味する。PTHの部分ペプチドとしては、たとえば
ヒトPTH(1−34)、ヒトPTH(1−64)、ヒ
トPTH(35−84)、ウシPTH(1−34)など
があげられる。PTH(1−34)とはPTHのN末端
から34番めのアミノ酸までの34個のアミノ酸からな
るPTHの部分ペプチドを示す。好ましいPTHの部分
ペプチドの例としては、34アミノ酸残基より成るヒト
PTH(ヒトPTH(1−34))、特に遺伝子工学的
手法で製造された組換えヒトPTH(1−34)が挙げ
られる。
【0011】また、アミノ酸置換の好ましい例として
は、8位における構成アミノ酸のロイシンやノルロイシ
ンへの置換、18位における構成アミノ酸のロイシンや
ノルロイシンへの置換、34位における構成アミノ酸の
チロシンへの置換などがあげられる。
は、8位における構成アミノ酸のロイシンやノルロイシ
ンへの置換、18位における構成アミノ酸のロイシンや
ノルロイシンへの置換、34位における構成アミノ酸の
チロシンへの置換などがあげられる。
【0012】本発明で歯科治療剤、顎骨歯槽骨部、特に
上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の骨密度増加剤、顎骨歯槽
骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の脆弱化の予防
または治療剤、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎
歯槽骨部の再生促進剤、抜歯後または歯の欠損時の下顎
骨等の骨密度増加剤等の歯科治療剤、歯科用組成物ある
いはPTH非侵襲性製剤として用いられる副甲状腺ホル
モン(PTH)またはPTH誘導体の好ましい例として
は、ヒトPTH(1−84)、ヒトPTH(1−3
4)、ヒトPTH(1−38)、ヒトPTH(1−3
7)、ヒトPTH(1−34)−NH2などがあげら
れ、さらに好ましくはヒトPTH(1−84)、ヒトP
TH(1−34)であり、最も好ましいものとしてヒト
PTH(1−34)があげられる。
上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の骨密度増加剤、顎骨歯槽
骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の脆弱化の予防
または治療剤、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎
歯槽骨部の再生促進剤、抜歯後または歯の欠損時の下顎
骨等の骨密度増加剤等の歯科治療剤、歯科用組成物ある
いはPTH非侵襲性製剤として用いられる副甲状腺ホル
モン(PTH)またはPTH誘導体の好ましい例として
は、ヒトPTH(1−84)、ヒトPTH(1−3
4)、ヒトPTH(1−38)、ヒトPTH(1−3
7)、ヒトPTH(1−34)−NH2などがあげら
れ、さらに好ましくはヒトPTH(1−84)、ヒトP
TH(1−34)であり、最も好ましいものとしてヒト
PTH(1−34)があげられる。
【0013】本発明で歯科治療剤、顎骨歯槽骨部、特に
上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の骨密度増加剤、顎骨歯槽
骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の脆弱化の予防
または治療剤、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎
歯槽骨部の再生促進剤、抜歯後または歯の欠損時の下顎
骨等の骨密度増加剤等の歯科治療剤、歯科用組成物ある
いはPTH非侵襲性製剤として用いられる副甲状腺ホル
モン(PTH)またはPTH誘導体の純度は必ずしも1
00%である必要はなく、これらの副甲状腺ホルモン
(PTH)またはPTH誘導体は実質的に純粋であれば
よい。本発明において、実質的に純粋とは、少なくとも
HPLCにて単一ピークを示すように精製されたもので
あり、好ましくは、更に、SDS−PAGE、キャピラ
リー電気泳動等の手法を組み合わせて単一であることが
確認されたものを意味する。かかるPTH類は特開平6
−87897号公報に記載された方法を用いて、あるい
は、特表平4−505259号公報およびJ.Bio
l.Chem.,265,15854(1990)に記
載された方法またはそれらの改良法を用いても製造、確
認することができる。
上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の骨密度増加剤、顎骨歯槽
骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の脆弱化の予防
または治療剤、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎
歯槽骨部の再生促進剤、抜歯後または歯の欠損時の下顎
骨等の骨密度増加剤等の歯科治療剤、歯科用組成物ある
いはPTH非侵襲性製剤として用いられる副甲状腺ホル
モン(PTH)またはPTH誘導体の純度は必ずしも1
00%である必要はなく、これらの副甲状腺ホルモン
(PTH)またはPTH誘導体は実質的に純粋であれば
よい。本発明において、実質的に純粋とは、少なくとも
HPLCにて単一ピークを示すように精製されたもので
あり、好ましくは、更に、SDS−PAGE、キャピラ
リー電気泳動等の手法を組み合わせて単一であることが
確認されたものを意味する。かかるPTH類は特開平6
−87897号公報に記載された方法を用いて、あるい
は、特表平4−505259号公報およびJ.Bio
l.Chem.,265,15854(1990)に記
載された方法またはそれらの改良法を用いても製造、確
認することができる。
【0014】本発明で、副甲状腺ホルモン(PTH)ま
たはPTH誘導体とともに用いられるエストロゲンと
は、天然のエストロゲン(例えば、エストロン、エスト
ラジオール、エストリオール)および発情作用を有する
合成物質(例えば、スチルベストロール)の双方を意味
する。好ましいエストロゲンとしては、17β−エスト
ラジオール(エストラ−1,3,5(10)−トリエン
−3,17β−ジオール)、安息香酸エストラジオール
(エストラ−1,3,5(10)−トリエン−3,17
β−ジオール−3−モノベンゾエート)、ジプロピオン
酸エストラジオール(エストラ−1,3,5(10)−
トリエン−3,17β−ジオールジプロピオネート)、
吉草酸エストラジオール(エストラ−1,3,5(1
0)−トリエン−3,17β−ジオール−17β−バレ
レート)、エチニルエストラジオール(17α−エチニ
ル−1,3,5(10)−エストラトリエン−3,17
−ジオール)、メストラノール(エチニルエストラジオ
ール−3−メチル−エーテル)、エストリオール(エス
トラ−1,3,5(10)−トリエン−3,16α,1
7β−トリオール)、プロピオン酸エストリオール(エ
ストラ−1,3,5(10)−トリエン−3,16α,
17β−トリオールトリプロピオネート)、安息香酸酢
酸エストリオール(エストラ−1,3,5(10)−ト
リエン−3,16α,17β−トリオール−3−ベンゾ
エート−16,17−ジアセテート)などを挙げること
ができる。エストロゲンをPTHまたはPTH誘導体と
ともに用いる場合は、純粋な化合物の形で1種または2
種以上、あるいは、混合物の形で用いることができる。
たはPTH誘導体とともに用いられるエストロゲンと
は、天然のエストロゲン(例えば、エストロン、エスト
ラジオール、エストリオール)および発情作用を有する
合成物質(例えば、スチルベストロール)の双方を意味
する。好ましいエストロゲンとしては、17β−エスト
ラジオール(エストラ−1,3,5(10)−トリエン
−3,17β−ジオール)、安息香酸エストラジオール
(エストラ−1,3,5(10)−トリエン−3,17
β−ジオール−3−モノベンゾエート)、ジプロピオン
酸エストラジオール(エストラ−1,3,5(10)−
トリエン−3,17β−ジオールジプロピオネート)、
吉草酸エストラジオール(エストラ−1,3,5(1
0)−トリエン−3,17β−ジオール−17β−バレ
レート)、エチニルエストラジオール(17α−エチニ
ル−1,3,5(10)−エストラトリエン−3,17
−ジオール)、メストラノール(エチニルエストラジオ
ール−3−メチル−エーテル)、エストリオール(エス
トラ−1,3,5(10)−トリエン−3,16α,1
7β−トリオール)、プロピオン酸エストリオール(エ
ストラ−1,3,5(10)−トリエン−3,16α,
17β−トリオールトリプロピオネート)、安息香酸酢
酸エストリオール(エストラ−1,3,5(10)−ト
リエン−3,16α,17β−トリオール−3−ベンゾ
エート−16,17−ジアセテート)などを挙げること
ができる。エストロゲンをPTHまたはPTH誘導体と
ともに用いる場合は、純粋な化合物の形で1種または2
種以上、あるいは、混合物の形で用いることができる。
【0015】本発明の薬剤の剤形としてはペプチドの通
常の製剤方法により製造される注射剤(たとえば液剤、
凍乾製剤など)の他に、例えばマイクロカプセルへの封
入あるいはゲル状のシートに含ませるなど局所化および
遅効性を期待した剤形も可能である。製剤化の際には、
製薬学的に許容しうる補助成分を添加することができ
る。また、血中半減期の増大をねらってポリエチレング
リコールで修飾した製剤も可能である。好ましくは、非
侵襲性の製剤である。
常の製剤方法により製造される注射剤(たとえば液剤、
凍乾製剤など)の他に、例えばマイクロカプセルへの封
入あるいはゲル状のシートに含ませるなど局所化および
遅効性を期待した剤形も可能である。製剤化の際には、
製薬学的に許容しうる補助成分を添加することができ
る。また、血中半減期の増大をねらってポリエチレング
リコールで修飾した製剤も可能である。好ましくは、非
侵襲性の製剤である。
【0016】この補助成分としては、基剤、安定剤、防
腐剤、保存剤、乳化剤、懸濁化剤、溶解剤、溶解補助
剤、滑沢剤、矯味剤、着色剤、芳香剤、無痛化剤、賦形
剤、結合剤、粘稠剤、緩衝剤などがあげられ、具体的に
は、たとえば、炭酸カルシウム、乳糖、蔗糖、ソルビッ
ト、マンニトール、デンプン、アミロペクチン、セルロ
ース誘導体、ゼラチン、カカオ脂、注射用蒸留水、塩化
ナトリウム水溶液、リンゲル液、グルコース溶液、ヒト
血清アルブミンなどがあげられる。
腐剤、保存剤、乳化剤、懸濁化剤、溶解剤、溶解補助
剤、滑沢剤、矯味剤、着色剤、芳香剤、無痛化剤、賦形
剤、結合剤、粘稠剤、緩衝剤などがあげられ、具体的に
は、たとえば、炭酸カルシウム、乳糖、蔗糖、ソルビッ
ト、マンニトール、デンプン、アミロペクチン、セルロ
ース誘導体、ゼラチン、カカオ脂、注射用蒸留水、塩化
ナトリウム水溶液、リンゲル液、グルコース溶液、ヒト
血清アルブミンなどがあげられる。
【0017】これらの補助成分を利用して、本発明の薬
剤を調整するに際しては、たとえば、医薬品添加物一覧
表(財団法人東京医薬品工業協会医事法規委員会及び大
阪医薬品工業協会医事法規研究委員会発行)にあるごと
く、当該補助成分を適宜選択し、使用すればよい。ま
た、補助成分の使用量は、製剤学的に許容されうる範囲
内において、剤形などに応じ、適宜選択すればよい。
剤を調整するに際しては、たとえば、医薬品添加物一覧
表(財団法人東京医薬品工業協会医事法規委員会及び大
阪医薬品工業協会医事法規研究委員会発行)にあるごと
く、当該補助成分を適宜選択し、使用すればよい。ま
た、補助成分の使用量は、製剤学的に許容されうる範囲
内において、剤形などに応じ、適宜選択すればよい。
【0018】本発明の薬剤の投与方法は、局所投与でも
全身投与でも行い得る。特に、特定の歯(例えば、前
歯)のみを対象とする場合には局所投与法が優れてい
る。局所投与としては、局所への持続的投与が望まし
い。局所への持続的投与法としては、徐放性基剤を用い
てPTH、またはPTHとエストロゲンとの混合物を局
所へ注入するか、あるいは粘膜表面から持続的に吸収さ
せる方法が好ましい。徐放性基剤の具体例としては、粘
膜下あるいは骨膜下への直接注入として、(1)コラー
ゲンペレット、(2)ポリ乳酸基剤、(3)ヒドロキシ
アパタイトセメント(hydroxyapatite
cement)、(4)アルギン酸ゲル、等が挙げられ
る。また、粘膜表面からは貼付剤として吸収させること
もできる。一方、全身投与法の有利な点としては、投与
方法を工夫すれば侵襲なしにPTH、またはPTHとエ
ストロゲンとの混合物を投与できることが挙げられる。
好ましい全身投与法の例として、皮下投与、静脈内投
与、鼻腔内投与、経肺投与などによる全身投与などが挙
げられる。
全身投与でも行い得る。特に、特定の歯(例えば、前
歯)のみを対象とする場合には局所投与法が優れてい
る。局所投与としては、局所への持続的投与が望まし
い。局所への持続的投与法としては、徐放性基剤を用い
てPTH、またはPTHとエストロゲンとの混合物を局
所へ注入するか、あるいは粘膜表面から持続的に吸収さ
せる方法が好ましい。徐放性基剤の具体例としては、粘
膜下あるいは骨膜下への直接注入として、(1)コラー
ゲンペレット、(2)ポリ乳酸基剤、(3)ヒドロキシ
アパタイトセメント(hydroxyapatite
cement)、(4)アルギン酸ゲル、等が挙げられ
る。また、粘膜表面からは貼付剤として吸収させること
もできる。一方、全身投与法の有利な点としては、投与
方法を工夫すれば侵襲なしにPTH、またはPTHとエ
ストロゲンとの混合物を投与できることが挙げられる。
好ましい全身投与法の例として、皮下投与、静脈内投
与、鼻腔内投与、経肺投与などによる全身投与などが挙
げられる。
【0019】投与期間は、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽
骨部、下顎歯槽骨部の骨密度の必要とする増加割合に要
する期間、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽
骨部の脆弱化の予防または治療に必要な期間、顎骨歯槽
骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の再生に必要と
する期間、抜歯後または歯の欠損時の下顎骨全体または
下顎骨臼歯部の骨密度の必要とする増加割合に要する期
間を原則とし、病因に応じて臨床医の判断により決定さ
れる。投与頻度は、月1回投与から連日投与が可能であ
り、好ましくは1回/2週から5回/週程度もしくは連
日投与である。特に、持続的投与が好ましい。
骨部、下顎歯槽骨部の骨密度の必要とする増加割合に要
する期間、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽
骨部の脆弱化の予防または治療に必要な期間、顎骨歯槽
骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の再生に必要と
する期間、抜歯後または歯の欠損時の下顎骨全体または
下顎骨臼歯部の骨密度の必要とする増加割合に要する期
間を原則とし、病因に応じて臨床医の判断により決定さ
れる。投与頻度は、月1回投与から連日投与が可能であ
り、好ましくは1回/2週から5回/週程度もしくは連
日投与である。特に、持続的投与が好ましい。
【0020】本発明のPTHの投与量は、適応疾患、病
態、重症度などにより異なるが、全身投与では体重1k
gあたり1μgから1000μg程度であり、好ましく
は体重1kgあたり5μgから200μgである。ま
た、エストロゲンの投与量は、適応疾患、病態、重症度
などにより異なるが、全身投与では体重1kgあたり1
μgから50μg、好ましくは2μgから20μg程度
である。
態、重症度などにより異なるが、全身投与では体重1k
gあたり1μgから1000μg程度であり、好ましく
は体重1kgあたり5μgから200μgである。ま
た、エストロゲンの投与量は、適応疾患、病態、重症度
などにより異なるが、全身投与では体重1kgあたり1
μgから50μg、好ましくは2μgから20μg程度
である。
【0021】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって制限される
ものではない。
明するが、本発明はこれらの実施例によって制限される
ものではない。
【0022】
【実施例1】 [方法]雌SDラット40匹を用い、生後20週齢にお
いて35匹にはOVX(卵巣摘出)を、残りの5匹には
Sham手術を施した。OVX群では骨吸収が充分進行
した状態となる30週齢から10週間、ホルモンを週4
回皮下投与した。ヒトPTH(1−84)の投与群に
は、10、40、150μg/kg体重の用量(dos
e)で各5匹づつに投与した。エストロゲンとして用い
た17β−エストラジオールの投与群には、10μg/
kg体重の用量(dose)で5匹に投与した。さら
に、ホルモン併用群として17β−エストラジオール1
0μg/kg体重とヒトPTH(1−84)を10、1
50μg/kg体重の用量(dose)で5匹づつに投
与した。ホルモン投与後の生後40週に下顎骨、大腿骨
および腰骨を摘出し、DXA(アロカ)を用いて骨密度
と骨塩量を測定した。下顎骨の測定部位は臼歯部を含む
歯槽骨部と枝部の2カ所とした。
いて35匹にはOVX(卵巣摘出)を、残りの5匹には
Sham手術を施した。OVX群では骨吸収が充分進行
した状態となる30週齢から10週間、ホルモンを週4
回皮下投与した。ヒトPTH(1−84)の投与群に
は、10、40、150μg/kg体重の用量(dos
e)で各5匹づつに投与した。エストロゲンとして用い
た17β−エストラジオールの投与群には、10μg/
kg体重の用量(dose)で5匹に投与した。さら
に、ホルモン併用群として17β−エストラジオール1
0μg/kg体重とヒトPTH(1−84)を10、1
50μg/kg体重の用量(dose)で5匹づつに投
与した。ホルモン投与後の生後40週に下顎骨、大腿骨
および腰骨を摘出し、DXA(アロカ)を用いて骨密度
と骨塩量を測定した。下顎骨の測定部位は臼歯部を含む
歯槽骨部と枝部の2カ所とした。
【0023】[結果]結果を図1および図2に示す。な
お、図中、PTHはヒトPTH(1−84)を、E2は
17β−エストラジオールを意味する。また、OVXの
欄の+はOVXを施したことを、−はOVXを施さなか
ったことを意味する。
お、図中、PTHはヒトPTH(1−84)を、E2は
17β−エストラジオールを意味する。また、OVXの
欄の+はOVXを施したことを、−はOVXを施さなか
ったことを意味する。
【0024】これらの図によれば、OVXによりラット
の大腿骨および腰椎の骨密度は有意に低下した。OVX
ラットの大腿骨および腰椎の骨密度はヒトPTH(1−
84)の投与により用量依存的に上昇し、150μg/
kg体重の用量(dose)でほぼSham手術のレベ
ルに回復した。下顎歯槽骨部の骨密度はOVXにより有
意に低下し、ヒトPTH(1−84)を150μg/k
g体重投与した群および17β−エストラジオールとヒ
トPTH(1−84)を10μg/kg体重併用群はO
VX群に比較して有意に上昇し、Sham手術群のレベ
ルに回復した。また、17β−エストラジオールとヒト
PTH(1−84)を150μg/kg体重併用した群
において、骨密度の上昇が最も顕著にみられた。一方、
枝部の骨密度はOVXにより有意に低下し、17β−エ
ストラジオールおよびヒトPTH(1−84)投与によ
っても回復せず、OVXの効果およびこれら2つのホル
モン投与の影響は歯槽骨部と枝部で明らかな差異を示し
た。
の大腿骨および腰椎の骨密度は有意に低下した。OVX
ラットの大腿骨および腰椎の骨密度はヒトPTH(1−
84)の投与により用量依存的に上昇し、150μg/
kg体重の用量(dose)でほぼSham手術のレベ
ルに回復した。下顎歯槽骨部の骨密度はOVXにより有
意に低下し、ヒトPTH(1−84)を150μg/k
g体重投与した群および17β−エストラジオールとヒ
トPTH(1−84)を10μg/kg体重併用群はO
VX群に比較して有意に上昇し、Sham手術群のレベ
ルに回復した。また、17β−エストラジオールとヒト
PTH(1−84)を150μg/kg体重併用した群
において、骨密度の上昇が最も顕著にみられた。一方、
枝部の骨密度はOVXにより有意に低下し、17β−エ
ストラジオールおよびヒトPTH(1−84)投与によ
っても回復せず、OVXの効果およびこれら2つのホル
モン投与の影響は歯槽骨部と枝部で明らかな差異を示し
た。
【0025】老齢雌ラットにOVXを施すと下顎歯槽骨
部と枝部でも大腿骨や腰椎でみられたような骨密度の低
下が認められた。OVXラットに骨粗鬆症治療薬として
注目されている骨形成促進作用を持つヒトPTH(1−
84)を投与すると、下顎骨においても明確な骨密度の
改善が認められ、17β−エストラジオールはその効果
を増強した。ヒトPTH(1−84)および17β−エ
ストラジオールの併用投与は下顎骨の脆弱化の防止およ
びインプラント埋入後の骨再生の亢進に優れた効果を発
揮した。
部と枝部でも大腿骨や腰椎でみられたような骨密度の低
下が認められた。OVXラットに骨粗鬆症治療薬として
注目されている骨形成促進作用を持つヒトPTH(1−
84)を投与すると、下顎骨においても明確な骨密度の
改善が認められ、17β−エストラジオールはその効果
を増強した。ヒトPTH(1−84)および17β−エ
ストラジオールの併用投与は下顎骨の脆弱化の防止およ
びインプラント埋入後の骨再生の亢進に優れた効果を発
揮した。
【0026】
【実施例2】 [方法]雌SDラット23匹(体重:230〜250
g)を用い、生後20週齢において15匹にはOVX
(卵巣摘出)を、残りの8匹にはSham手術を施し
た。次いで、生後22週齢においてOVXラットのうち
の10匹およびSham手術ラットのうちの4匹に対し
て上顎臼歯の抜歯を行った。上顎臼歯の抜歯を行ったO
VXラットのうち5匹に対して、骨吸収が充分進行した
状態となる30週齢から10週間、ヒトPTH(1−8
4)を150μg/kg体重の用量で週4回皮下投与し
た。ヒトPTH(1−84)投与後の生後40週に下顎
骨全体を摘出し、DXA(アロカ)を用いて下顎骨全体
および下顎骨臼歯部の骨密度と骨塩量を測定した。
g)を用い、生後20週齢において15匹にはOVX
(卵巣摘出)を、残りの8匹にはSham手術を施し
た。次いで、生後22週齢においてOVXラットのうち
の10匹およびSham手術ラットのうちの4匹に対し
て上顎臼歯の抜歯を行った。上顎臼歯の抜歯を行ったO
VXラットのうち5匹に対して、骨吸収が充分進行した
状態となる30週齢から10週間、ヒトPTH(1−8
4)を150μg/kg体重の用量で週4回皮下投与し
た。ヒトPTH(1−84)投与後の生後40週に下顎
骨全体を摘出し、DXA(アロカ)を用いて下顎骨全体
および下顎骨臼歯部の骨密度と骨塩量を測定した。
【0027】[結果]結果を図3および図4に示す。図
3はOVXの実施の有無、抜歯の実施の有無およびヒト
PTH(1−84)投与の有無による下顎骨全体の骨密
度相違を示すグラフである。また、図4はOVXの実施
の有無、抜歯の実施の有無およびヒトPTH(1−8
4)投与の有無による下顎骨臼歯部の骨密度相違を示す
グラフである。なお、これらの図において、Shamは
生後20週齢においてSham手術のみを施したこと
を、Sham,Extractは生後20週齢において
Sham手術を施し生後22週齢において抜歯を行った
ことを、OVXは生後20週齢において卵巣摘出のみを
行ったことを、OVX,Extractは生後20週齢
において卵巣摘出を行い生後22週齢において抜歯を行
ったことを、OVX,Extract,PTHは生後2
0週齢において卵巣摘出を行い生後22週齢において抜
歯を行った後に生後30週齢から10週間、ヒトPTH
(1−84)を投与したことを、それぞれ意味する。ま
た、BMDは骨密度を意味する。これらの図によれば、
抜歯を行うと、下顎骨全体および下顎骨臼歯部のいずれ
においても、OVXにより著明な下顎骨塩量の低下がみ
られ、PTH投与によって顕著な骨塩増加効果がみられ
た。この結果から、臨床的には、歯が欠損した患者、例
えば、対合歯を失った患者あるいは無歯顎の患者、特に
高齢者の患者において、PTHの効果がより顕著に発揮
されると考えられる。
3はOVXの実施の有無、抜歯の実施の有無およびヒト
PTH(1−84)投与の有無による下顎骨全体の骨密
度相違を示すグラフである。また、図4はOVXの実施
の有無、抜歯の実施の有無およびヒトPTH(1−8
4)投与の有無による下顎骨臼歯部の骨密度相違を示す
グラフである。なお、これらの図において、Shamは
生後20週齢においてSham手術のみを施したこと
を、Sham,Extractは生後20週齢において
Sham手術を施し生後22週齢において抜歯を行った
ことを、OVXは生後20週齢において卵巣摘出のみを
行ったことを、OVX,Extractは生後20週齢
において卵巣摘出を行い生後22週齢において抜歯を行
ったことを、OVX,Extract,PTHは生後2
0週齢において卵巣摘出を行い生後22週齢において抜
歯を行った後に生後30週齢から10週間、ヒトPTH
(1−84)を投与したことを、それぞれ意味する。ま
た、BMDは骨密度を意味する。これらの図によれば、
抜歯を行うと、下顎骨全体および下顎骨臼歯部のいずれ
においても、OVXにより著明な下顎骨塩量の低下がみ
られ、PTH投与によって顕著な骨塩増加効果がみられ
た。この結果から、臨床的には、歯が欠損した患者、例
えば、対合歯を失った患者あるいは無歯顎の患者、特に
高齢者の患者において、PTHの効果がより顕著に発揮
されると考えられる。
【0028】
【発明の効果】上述のように、(1)副甲状腺ホルモン
(PTH)またはPTH誘導体、または(2)PTHま
たはPTH誘導体およびエストロゲン、は顎骨歯槽骨
部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の骨密度を増加さ
せる作用、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽
骨部の脆弱化を防止する作用、および骨再生を促進する
作用などを有し、矯正治療剤として有用である。また、
抜歯後の下顎骨全体および下顎骨臼歯部の骨密度を増加
させる作用を有することから、臨床的には、歯が欠損し
た患者、例えば、対合歯を失った患者あるいは無歯顎の
患者、特に高齢者の患者において、より顕著な効果を期
待することができる。
(PTH)またはPTH誘導体、または(2)PTHま
たはPTH誘導体およびエストロゲン、は顎骨歯槽骨
部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽骨部の骨密度を増加さ
せる作用、顎骨歯槽骨部、特に上顎歯槽骨部、下顎歯槽
骨部の脆弱化を防止する作用、および骨再生を促進する
作用などを有し、矯正治療剤として有用である。また、
抜歯後の下顎骨全体および下顎骨臼歯部の骨密度を増加
させる作用を有することから、臨床的には、歯が欠損し
た患者、例えば、対合歯を失った患者あるいは無歯顎の
患者、特に高齢者の患者において、より顕著な効果を期
待することができる。
【図1】OVXの実施の有無、ヒトPTH(1−84)
投与の有無、および17β−エストラジオール投与の有
無による顎骨臼歯部分(歯槽骨)の骨密度相違を示すグ
ラフである。
投与の有無、および17β−エストラジオール投与の有
無による顎骨臼歯部分(歯槽骨)の骨密度相違を示すグ
ラフである。
【図2】OVXの実施の有無、ヒトPTH(1−84)
投与の有無、および17β−エストラジオール投与の有
無による顎骨枝部の骨密度相違を示すグラフである。
投与の有無、および17β−エストラジオール投与の有
無による顎骨枝部の骨密度相違を示すグラフである。
【図3】OVXの実施の有無、抜歯の実施の有無および
ヒトPTH(1−84)投与の有無による下顎骨全体の
骨密度相違を示すグラフである。
ヒトPTH(1−84)投与の有無による下顎骨全体の
骨密度相違を示すグラフである。
【図4】OVXの実施の有無、抜歯の実施の有無および
ヒトPTH(1−84)投与の有無による下顎骨臼歯部
の骨密度相違を示すグラフである。
ヒトPTH(1−84)投与の有無による下顎骨臼歯部
の骨密度相違を示すグラフである。
Claims (24)
- 【請求項1】 (1)副甲状腺ホルモン(PTH)また
はPTH誘導体の1種または2種以上、または(2)P
THまたはPTH誘導体の1種または2種以上およびエ
ストロゲン、を有効成分として含有する歯科治療剤。 - 【請求項2】 顎骨歯槽骨部の骨密度増加剤として使用
する請求項1記載の歯科治療剤。 - 【請求項3】 顎骨歯槽骨部脆弱化の予防または治療剤
として使用する請求項1記載の歯科治療剤。 - 【請求項4】 顎骨歯槽骨部の骨再生促進剤として使用
する請求項1記載の歯科治療剤。 - 【請求項5】 抜歯後または歯の欠損時の歯科治療剤と
して使用する請求項1記載の歯科治療剤。 - 【請求項6】 副甲状腺ホルモン(PTH)がヒトPT
H(1−84)であることを特徴とする請求項1ないし
5のいずれか1項記載の歯科治療剤。 - 【請求項7】 実質的に純粋なヒトPTH(1−84)
を含有する請求項6記載の歯科治療剤。 - 【請求項8】 ヒトPTH(1−84)が組換えヒトP
TH(1−84)である請求項6または7記載の歯科治
療剤。 - 【請求項9】 PTH誘導体がヒトPTH(1−34)
であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1
項記載の歯科治療剤。 - 【請求項10】 実質的に純粋なヒトPTH(1−3
4)を含有する請求項9記載の歯科治療剤。 - 【請求項11】 ヒトPTH(1−34)が組換えヒト
PTH(1−34)である請求項9または10記載の歯
科治療剤。 - 【請求項12】 (1)副甲状腺ホルモン(PTH)、
または(2)PTHおよびエストロゲン、を有効成分と
して含有することを特徴とする請求項1ないし5のいず
れか1項記載の歯科治療剤。 - 【請求項13】 副甲状腺ホルモン(PTH)がヒトP
TH(1−84)であることを特徴とする請求項12記
載の歯科治療剤。 - 【請求項14】 実質的に純粋なヒトPTH(1−8
4)を含有する請求項13記載の歯科治療剤。 - 【請求項15】 ヒトPTH(1−84)が組換えヒト
PTH(1−84)である請求項13または14記載の
歯科治療剤。 - 【請求項16】 (1)副甲状腺ホルモン(PTH)誘
導体、または(2)PTH誘導体およびエストロゲン、
を有効成分として含有することを特徴とする請求項1な
いし5のいずれか1項記載の歯科治療剤。 - 【請求項17】 副甲状腺ホルモン(PTH)誘導体が
ヒトPTH(1−34)であることを特徴とする請求項
16記載の歯科治療剤。 - 【請求項18】 実質的に純粋なヒトPTH(1−3
4)を含有する請求項17記載の歯科治療剤。 - 【請求項19】 ヒトPTH(1−34)が組換えヒト
PTH(1−34)である請求項17または18記載の
歯科治療剤。 - 【請求項20】 (1)副甲状腺ホルモン(PTH)ま
たはPTH誘導体の1種または2種以上、または(2)
PTHまたはPTH誘導体の1種または2種以上および
エストロゲン、を有効成分として含有する歯科用組成
物。 - 【請求項21】 副甲状腺ホルモン(PTH)がヒトP
TH(1−84)であることを特徴とする請求項20記
載の歯科用組成物。 - 【請求項22】 副甲状腺ホルモン(PTH)誘導体が
ヒトPTH(1−34)であることを特徴とする請求項
20記載の歯科用組成物。 - 【請求項23】 (1)有効量の副甲状腺ホルモン(P
TH)またはPTH誘導体の1種または2種以上、また
は(2)有効量の副甲状腺ホルモン(PTH)またはP
TH誘導体の1種または2種以上および有効量のエスト
ロゲン、を持続的に投与することを特徴とするPTH非
侵襲性製剤。 - 【請求項24】 PTH非侵襲性製剤が請求項20記載
の歯科用組成物である請求項23記載のPTH非侵襲性
製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10206641A JPH1192395A (ja) | 1997-07-22 | 1998-07-22 | Pthを含有する歯科治療剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19531597 | 1997-07-22 | ||
JP9-195315 | 1997-07-22 | ||
JP10206641A JPH1192395A (ja) | 1997-07-22 | 1998-07-22 | Pthを含有する歯科治療剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1192395A true JPH1192395A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=26509040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10206641A Withdrawn JPH1192395A (ja) | 1997-07-22 | 1998-07-22 | Pthを含有する歯科治療剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1192395A (ja) |
-
1998
- 1998-07-22 JP JP10206641A patent/JPH1192395A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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