JPH1191601A - 油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

油圧パワーステアリング装置

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JPH1191601A
JPH1191601A JP27341497A JP27341497A JPH1191601A JP H1191601 A JPH1191601 A JP H1191601A JP 27341497 A JP27341497 A JP 27341497A JP 27341497 A JP27341497 A JP 27341497A JP H1191601 A JPH1191601 A JP H1191601A
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hydraulic
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output shaft
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Yasumune Nakaoka
靖統 中岡
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な機械的構成によって、部品点数、組立工
数、コストを必要以上に増大させることなく、直進運転
状態で所望の剛性感を確実に得ることができる油圧パワ
ーステアリング装置を提供する。 【解決手段】入力シャフト2に対する出力シャフト4の
操舵トルクに応じた弾性的な相対回転量に応じて、操舵
補助力発生用油圧アクチュエータへの供給圧油の油圧を
制御する。両シャフト2、4の径方向に弾性変形可能な
環状部材61が、両シャフト2、4の中の一方に同行回
転可能に連結され、且つ、両シャフト2、4の中の他方
に直進運転状態で操舵トルクに応じた径方向外方に向か
う力を受けるように接触する。直進運転状態での両シャ
フト2、4の相対回転は、操舵トルクが設定値未満では
環状部材61により阻止され、設定値以上の操舵トルク
に応じた径方向外方に向かう力による環状部材61の弾
性変形により許容される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵トルクに応じ
た操舵補助力を発生する油圧パワーステアリング装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】ステアリングホイールに連結される入力
シャフトと、その入力シャフトに操舵トルクに応じて弾
性的に相対回転可能に連結される出力シャフトと、供給
される圧油の油圧に応じた操舵補助力を発生可能な油圧
アクチュエータと、その油圧アクチュエータに供給され
る圧油の油圧を、その入力シャフトと出力シャフトの相
対回転量に応じて制御する油圧制御弁とを備える油圧パ
ワーステアリング装置が従来から用いられている。
【0003】そのような油圧パワーステアリング装置に
おいて、直進運転状態における剛性感を向上することが
望まれている。そのため、入力シャフトと出力シャフト
とを連結するトーションバー等の弾性部材のバネ定数を
大きくすることが考えられるが、コーナリング状態で必
要とされる操舵トルクも大きくなり、特に低速での旋回
性能が低下する。また、入力シャフトと出力シャフトと
を連結するトーションバー以外の弾性部材を設けること
で、所望の操舵特性を得ることが試みられているが(実
開昭56‐131266号公報)、直進運転状態におい
て剛性感を充分に向上し、且つ、低速での旋回性能を充
分に向上するのは困難であった。
【0004】また、その操舵補助力発生用油圧アクチュ
エータに供給される圧油の油圧を、車速や舵角に応じて
電子制御する機構が用いられている。しかし、その機構
では油圧の制御構造が複雑になると共に電子部品を用い
るためコストが増大するという問題がある。
【0005】そこで、直進運転状態で、その入力シャフ
トと出力シャフトの相対回転を、操舵トルクが設定値未
満では阻止すると共に設定値以上で許容する機械的な機
構が提案されている。
【0006】例えば、特開昭63‐195065号公報
は、入力シャフトに設けられる突出部に、出力シャフト
に設けられるカムをバネの弾力により押し付けること
で、直進運転状態における両シャフトの相対回転を、操
舵トルクが設定値未満では阻止している。
【0007】また、特表昭63‐501209号公報
は、入力シャフトに片持ち状に取り付けた板バネに形成
した凹部と、出力シャフトに形成した凹部とに、直進運
転状態で入り込むボールを設け、その板バネの弾力によ
りボールを出力シャフトの凹部に押し付けることで、直
進運転状態における両シャフトの相対回転を操舵トルク
が設定値未満では阻止している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の機械的な操舵規
制機構では、構造が複雑になり、バネ以外にカムやボー
ル等の部品が必要で部品点数が多く、組立工数、コスト
が増大するという問題がある。
【0009】本発明は、上記問題を解決することのでき
る油圧パワーステアリング装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力シャフト
と、その入力シャフトに操舵トルクに応じて弾性的に相
対回転可能に連結される出力シャフトと、供給される圧
油の油圧に応じた操舵補助力を発生可能な油圧アクチュ
エータと、その油圧アクチュエータに供給される圧油の
油圧を、その入力シャフトと出力シャフトの相対回転量
に応じて制御する油圧制御弁とを備える油圧パワーステ
アリング装置において、両シャフトの径方向に弾性変形
可能な環状部材が、両シャフトの中の一方に同行回転可
能に連結され、且つ、直進運転状態で操舵トルクに応じ
た径方向外方に向かう力を受けるように両シャフトの中
の他方に接するものとされ、操舵トルクが設定値未満で
は、その環状部材により直進運転状態で両シャフトの相
対回転が阻止され、直進運転状態での設定値以上の操舵
トルクに応じた径方向外方に向かう力による環状部材の
弾性変形により、両シャフトの相対回転が許容されるこ
とを特徴とする。本発明の構成によれば、環状部材は両
シャフトの中の一方と同行回転可能に連結され、操舵ト
ルクが設定値未満では、その環状部材により直進運転状
態で両シャフトの相対回転が阻止される。これにより、
直進運転状態では操舵トルクが設定値未満では両シャフ
トの相対回転を確実に阻止し、所望の剛性感を得ること
ができる。直進運転状態で設定値以上の操舵トルクが作
用すると、環状部材は両シャフトの中の他方から受ける
径方向外方に向かう力により弾性変形し、これにより両
シャフトの相対回転が許容される。
【0011】その環状部材は、間隔をおいて対向する一
対の端部を有し、その両端部が両シャフトの中の一方の
外周に形成された受け部に接することで、両シャフトの
中の一方と同行回転可能とされ、その環状部材の内周と
両シャフトの中の他方の外周の中の一方に凹部が形成さ
れ、他方に凸部が形成され、その凹部に凸部が直進運転
状態において嵌め合わされることで、環状部材は両シャ
フトの中の他方に接するものとされているのが好まし
い。この構成によれば、環状部材の両端部を両シャフト
の中の一方の外周の受け部に接触させ、環状部材の内周
と両シャフトの中の他方の外周とを凹凸部を介して接触
させるだけで、直進運転状態での両シャフトの相対回転
を操舵トルクが設定値未満では阻止し、設定値以上で許
容できる。
【0012】その環状部材と両シャフトの中の一方との
連結位置が、両シャフトの周方向において変更可能とさ
れているのが好ましい。操舵補助力発生用油圧アクチュ
エータに供給される圧油の油圧を、両シャフトの相対回
転量に応じて制御する場合、入力シャフトと出力シャフ
トの周方向相対位置は、直進運転状態において操舵補助
力が発生しないように調節する必要がある。その調節後
における入力シャフトと出力シャフトの周方向相対位置
は、加工公差や組立公差の範囲で変動する。一方、環状
部材と両シャフトの中の他方との互いの接触位置が、両
シャフトの周方向相対位置の変動により周方向に変化す
ると、直進運転状態で操舵トルクに応じた径方向外方に
向かう力を環状部材に作用させることができなくなる。
上記構成によれば、両シャフトの周方向相対位置の変動
に応じて、その環状部材と両シャフトの中の一方との連
結位置を周方向において変更することで、その環状部材
と両シャフトの中の他方との互いの接触位置が周方向に
変化するのを防止できる。この場合、その環状部材は間
隔をおいて対向する一対の端部を有し、一対の連結片
が、両シャフトの中の一方に、両シャフトの径方向に沿
う軸中心に回転可能に取り付けられ、その環状部材の一
方の端部が一方の連結片に、他方の端部が他方の連結片
に、連結片の回転中心から偏心した位置において同行回
転可能に接続され、その連結片の回転により、その環状
部材と両シャフトとの周方向相対位置が変更されるのが
好ましい。これにより、連結片を回転させるだけで、そ
の環状部材と両シャフトの中の一方との連結位置を周方
向において変更することができ、その環状部材と両シャ
フトの中の他方との互いの接触位置の周方向における変
化を容易に防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して本発
明の第1実施形態を説明する。
【0014】図1に示すラックピニオン式パワーステア
リング装置1は、ステアリングホイール(図示省略)に
連結される入力シャフト2と、この入力シャフト2にト
ーションバー3を介して連結される出力シャフト4とを
備えている。そのトーションバー3はピン5を介して入
力シャフト2に連結され、また、セレーション6を介し
て出力シャフト4に連結されている。その出力シャフト
4にピニオン7が形成され、このピニオン7に噛み合う
ラック8が車輪(図示省略)に連結されている。
【0015】その入力シャフト2の一端側は、ベアリン
グ9を介してバルブハウジング10aにより支持され
る。その入力シャフト2の他端側は、出力シャフト4の
一端面側(図1において上方側)において開口する空洞
部4aの内周面にブッシュ11を介して支持されてい
る。その出力シャフト4はベアリング12、13を介し
てラックハウジング10bにより支持されている。これ
により、操舵による入力シャフト2の回転はトーション
バー3を介してピニオン7に伝達されてラック8が車両
幅方向に移動し、このラック8の移動により車輪が操舵
される。なお、その入出力シャフト2、4とバルブハウ
ジング10aとの間にオイルシール14、15が設けら
れている。また、そのラック8を支持するサポートヨー
ク16が設けられ、このサポートヨーク16はバネ17
の弾力によりラック8に押し付けられている。
【0016】供給される圧油の油圧に応じた操舵補助力
を発生可能な油圧アクチュエータとして油圧シリンダ1
8が設けられている。その油圧シリンダ18は、ラック
ハウジング10bにより構成されるシリンダチューブ
と、ラック8に一体に形成されたピストン20とを備
え、そのピストン20により仕切られる一対の油室2
1、22が形成されている。
【0017】その油圧シリンダ18に供給される圧油の
油圧を、入力シャフト2と出力シャフト4の相対回転量
に応じて制御するロータリー式油圧制御弁23が、各油
室21、22に接続されている。その制御弁23は、筒
状の第1バルブ部材24と、この第1バルブ部材24に
相対回転可能に挿入される第2バルブ部材25とを備え
ている。その第1バルブ部材24は出力シャフト4にピ
ン26を介して同行回転可能に取り付けられている。そ
の第2バルブ部材25は入力シャフト2の外周に一体的
に形成されている。これにより、操舵トルクに応じて上
記トーションバー3が弾性的に捩じれることで、入力シ
ャフト2と出力シャフト4は弾性的に相対回転し、両バ
ルブ部材24、25も弾性的に相対回転する。
【0018】図2に示すように、第1バルブ部材24の
内周と第2バルブ部材25の外周とに軸方向に沿う複数
の凹部が周方向等間隔に形成されている。その第1バル
ブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する4つの
右操舵用凹部27と、互いに周方向等間隔に位置する4
つの左操舵用凹部28とで構成される。その第2バルブ
部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する4つの圧
油供給用凹部29と、互いに周方向等間隔に位置する4
つの圧油排出用凹部30とで構成される。各右操舵用凹
部27と各左操舵用凹部28とは周方向に交互に配置さ
れ、各圧油供給用凹部29と各圧油排出用凹部30とは
周方向に交互に配置される。各右操舵用凹部27は、第
1バルブ部材24に形成された第1流路31およびバル
ブハウジング10aに形成された第1ポート32を介し
て、図1に示すように油圧シリンダ18の一方の油室2
1に通じ、各左操舵用凹部28は、第1バルブ部材24
に形成された第2流路33およびバルブハウジング10
aに形成された第2ポート34を介して油圧シリンダ1
8の他方の油室22に通じる。各圧油供給用凹部29
は、第1バルブ部材24に形成された第3流路35およ
びバルブハウジング10aに形成された入口ポート36
を介して、図1に示すようにポンプ37に通じる。各圧
油排出用凹部30は第2バルブ部材25に形成された第
1排出路38、入力シャフト2とトーションバー3の内
外周間の通路47、入力シャフト2に形成された第2排
出路39、及びバルブハウジング10aに形成された排
出ポート40を介しタンク41に通じる。これにより、
そのポンプ37、タンク41、及び油圧シリンダ18の
各油室21、22が第1バルブ部材24と第2バルブ部
材25の内外周間の弁間流路42を介して通じる。
【0019】その第1バルブ部材24の内周と第2バル
ブ部材25の外周との間の弁間流路42において、第1
バルブ部材側凹部と第2バルブ部材側凹部の間は、両バ
ルブ部材24、25の相対回転により開度が変化する絞
り部A、B、C、Dとされている。各絞り部A、B、
C、Dは、そのポンプ37、タンク41、及び油圧シリ
ンダ18の各油室21、22に通じ、各絞り部A、B、
C、Dの開度変化により油圧シリンダ18に作用する油
圧が制御される。
【0020】図2は、直進運転状態での両バルブ部材2
4、25の相対位置を示しており、この状態においては
各圧油供給用凹部29と各圧油排出用凹部30とが全絞
り部A、B、C、Dを介して通じるため、ポンプ37か
ら供給された圧油は直接タンク41へ還流し操舵補助力
は発生しない。直進運転状態から右方へ操舵すると、操
舵トルクに応じてトーションバー3は捩じれ、両バルブ
部材24、25は相対回転する。その結果、各右操舵用
凹部27と各圧油供給用凹部29との間の絞り部Aの開
度および各左操舵用凹部28と各圧油排出用凹部30と
の間の絞り部Bの開度が大きくなり、各左操舵用凹部2
8と各圧油供給用凹部29との間の絞り部Cの開度およ
び各右操舵用凹部27と各圧油排出用凹部30との間の
絞り部Dの開度が小さくなる。これにより、ポンプ37
から油圧シリンダ18の一方の油室21へ圧油が供給さ
れ、油圧シリンダ18の他方の油室22よりタンク41
へ圧油が還流され、車両の右方への操舵補助力がラック
8に作用する。直進運転状態から左方へ操舵すると、各
絞り部A、B、C、Dの開度は右方へ操舵した場合と逆
に変化するので、車両の左方への操舵補助力がラック8
に作用する。
【0021】上記バルブハウジング10aの内部のオイ
ルシール15と制御弁23との間に、操舵規制機構60
が配置されている。その操舵規制機構60は、直進運転
状態で、入力シャフト2と出力シャフト4の相対回転
を、操舵トルクが設定値未満では阻止すると共に設定値
以上で許容する。
【0022】図1、図3に示すように、その操舵規制機
構60は環状部材61を有する。その環状部材61は、
間隔をおいて対向する一対の端部61a、61bを有
し、両シャフト2、4の径方向に弾性変形可能とされて
いる。
【0023】すなわち、その出力シャフト4の一端側
は、上記空洞部4aを囲む一対の周壁4b、4cにより
構成され、両周壁4b、4cの間は、その空洞部4aと
出力シャフト4の径方向外方とを連絡する一対の開口4
d、4eとされている。その環状部材61は、その出力
シャフト4の一端側外周に沿うように配置され、その一
方の周壁4bの外周に沿って湾曲する円弧状部61c
と、この円弧状部61cの両端と上記端部61a、61
bとの接続部61d、61eとを有し、各端部61a、
61bは他方の周壁4cの外周に沿って湾曲する。その
他方の周壁4cの外周に形成された段差状の一対の受け
部4f、4gに、その環状部材61の端部61a、61
bが周方向から接することで、その環状部材61は出力
シャフト4に同行回転可能に連結されている。
【0024】その環状部材61の一対の接続部61d、
61eの内周に一対の凸部61d′、61e′が形成さ
れ、その入力シャフト2に外周に一対の凹部2d′、2
e′が形成され、その凸部61d′、61e′は上記開
口4d、4eを介して空洞部4a内に配置される。直進
運転状態において、その凸部61d′、61e′が凹部
2d′、2e′に嵌め合わされる。各凹部2d′、2
e′の内面は、中央部から周縁部に向かうに従い漸次浅
くなる円錐面に沿うことで、両シャフト2、4の周方向
に対して傾斜する。その凹部2d′、2e′の内面に沿
うように、その凸部61d′、61e′の外面は両シャ
フト2、4の周方向に対して傾斜する。これにより、直
進運転状態で、その環状部材61は、操舵トルクに応じ
た径方向外方に向かう力を受けるように入力シャフト2
に接する。
【0025】その環状部材61は、直進運転状態におい
て、その操舵トルクが設定値未満では両シャフト2、4
の相対回転を阻止し、その設定値以上の操舵トルクに応
じた径方向外方に向かう力を受けることで弾性変形する
ものとされている。その環状部材61の弾性変形によ
り、凸部61d′、61e′は凹部2d′、2e′から
抜け出すように相対移動し、両シャフト2、4の相対回
転が許容される。
【0026】上記構成によれば、直進運転状態におい
て、環状部材61は出力シャフト4と同行回転可能に連
結され、操舵トルクが設定値未満では、その環状部材6
1により両シャフト2、4の相対回転が阻止される。こ
れにより、直進運転状態で、操舵トルクが設定値未満で
は両シャフト2、4の相対回転を確実に阻止し、所望の
剛性感を得ることができる。直進運転状態で設定値以上
の操舵トルクが作用すると、その環状部材61は入力シ
ャフト2から受ける径方向外方に向かう力により弾性変
形し、両シャフト2、4の相対回転が許容される。これ
により、操舵トルクの増加に応じてトーションバー3の
捩れ角が増加し、入力シャフト2と出力シャフト4とが
相対回転し、操舵補助力が付与される。図4における実
線は、上記構成の操舵トルクとトーションバー3の捩れ
角との関係を示し、操舵トルクが設定値T未満ではトー
ションバー3はの捩れ角は零であるが、設定値T以上で
は操舵トルクの増加に応じてトーションバー3の捩れ角
が増加する。これに対し、図中破線で示す操舵規制機構
を備えていない構成では、操舵トルクの増加に応じてト
ーションバー3の捩れ角が増加する。また、上記構成に
よれば、環状部材61の両端部61a、61bを出力シ
ャフト4の外周の受け部4f、4gに接触させ、環状部
材61の内周と入力シャフト2の外周とを凹凸部2
d′、2e′、61d′、61e′を介して接触させる
だけで、直進運転状態における両シャフト2、4の相対
回転を操舵トルクが設定値未満では阻止し、設定値以上
で許容できる。これにより、組立工程を極めて簡単化で
きる。
【0027】図5〜図8は本発明の第2実施形態を示
し、上記第1実施形態と異なる操舵規制機構160を有
する。その操舵規制機構160は、一対の環状部材16
1、162と一対の連結片163、164を有する。な
お、本第2実施形態において、第1実施形態と同一部分
は同一符号で示す。
【0028】各環状部材161、162は、間隔をおい
て対向する一対の端部161a、161b、162a、
162bを有するC字形状を呈し、両シャフト2、4の
径方向に弾性変形可能とされている。
【0029】すなわち、その出力シャフト4の一端側
は、空洞部4aを囲む一対の周壁4b、4cにより構成
され、両周壁4b、4cの間は、その空洞部4aと出力
シャフト4の径方向外方とを連絡する一対の開口4d、
4eとされている。各環状部材161、162は、その
出力シャフト4の一端側外周に沿うように配置される。
各環状部材161、162において、一方の端部161
a、162aは一方の周壁4bの外周に沿って円弧状に
湾曲し、他方の端部161b、162bは他方の周壁4
cの外周に沿って円弧状に湾曲し、その一方の端部16
1a、162aと他方の端部161b、162bとは接
続部161c、162cにより接続される。
【0030】各連結片163、164は円柱状で、出力
シャフト4の外周の周方向に180度離れた位置に形成
された一対の凹部165、166に、両シャフト2、4
の径方向に沿う軸中心に回転可能に嵌め合わされてい
る。各連結片163、164に凹部163a、164a
が形成されている。各凹部163a、164aの内周は
円筒面に沿い、図8に示すように、その中心Eは各連結
片163、164の回転中心E′から偏心する。各環状
部材161、162の一方の端部161a、162a
に、一方の連結片163の凹部163aの内周面に接す
るように径方向内方に向かい突出する突出部161
a′、162a′が形成され、他方の端部161b、1
62bに、他方の連結片164の凹部164aの内周面
に接するように径方向内方に向かい突出する突出部16
1b′、162b′が形成されている。これにより、各
環状部材161、162の一方の端部161a、162
aは、一方の連結片163に、その連結片163の回転
中心から偏心した位置において同行回転可能に接続さ
れ、他方の端部161b、162bは、他方の連結片1
64に、その連結片164の回転中心から偏心した位置
において同行回転可能に接続される。よって、その連結
片163、164の回転により、各環状部材161、1
62と出力シャフト4との連結位置を周方向において変
更し、その環状部材161、162と両シャフト2、4
との周方向相対位置を変更できる。なお、各連結片16
3、164には、その回転のための工具の挿入孔16
3″、164″が形成されている。
【0031】各環状部材161、162は、各突出部1
61a′、161b′、162a′、162b′が凹部
163a、164aの内周面に接することで、出力シャ
フト4に同行回転可能に連結されることになる。
【0032】図7に示すように、各環状部材161、1
62の接続部161c、162cの内周に凸部161
c′、162c′が形成され、入力シャフト2の外周に
一対の凹部2d′、2e′が形成され、その凸部161
c′、162c′は出力シャフト4に形成された開口4
d、4eを介して空洞部4a内に配置される。直進運転
状態において、その凸部161c′、162c′が凹部
2d′、2e′に嵌め合わされる。各凹部2d′、2
e′の内面は、中央部から周縁部に向かうに従い漸次浅
くなる円錐面に沿うことで、両シャフト2、4の周方向
に対して傾斜する。各凸部161c′、162c′の外
面は、対向する凹部2d′、2e′の内面に沿うよう
に、両シャフト2、4の周方向に対して傾斜する。これ
により、直進運転状態で、各環状部材161、162
は、操舵トルクに応じた径方向外方に向かう力を受ける
ように入力シャフト2に接する。
【0033】各環状部材161、162は、直進運転状
態において、その操舵トルクが設定値未満では両シャフ
ト2、4の相対回転を阻止し、その設定値以上の操舵ト
ルクに応じた径方向外方に向かう力を受けることで弾性
変形するものとされている。各環状部材161、162
の弾性変形により、凸部161c′、162c′は凹部
2d′、2e′から抜け出すように相対移動し、両シャ
フト2、4の相対回転が許容される。他は第1実施形態
と同様とされている。
【0034】その第2実施形態によれば第1実施形態と
同様の効果を奏することができる。さらに、入力シャフ
ト2と出力シャフト4との周方向相対位置が公差の範囲
で変動しても、環状部材161、162を、直進運転状
態で操舵トルクに応じた径方向外方に向かう力を受ける
ように入力シャフト2に接触させることができる。すな
わち、直進運転状態で各絞り部A、B、C、Dにより圧
油が絞られて操舵補助力が発生しないように、入力シャ
フト2と出力シャフト4との周方向相対位置が調節され
た後に、トーションバー3は入力シャフト2にピン5を
介して連結される。その際、入力シャフト2と出力シャ
フト4との周方向相対位置は公差の範囲で変動する。そ
の変動により、直進運転状態において凸部161c′、
162c′を凹部2d′、2e′に嵌め合わせて環状部
材161、162を入力シャフト2に接触させることが
できなければ、環状部材161、162に操舵トルクに
応じた径方向外方に向かう力を作用させることができな
い。第2実施形態によれば、両シャフト2、4の周方向
相対位置の変動に応じて、連結片163、164の回転
により環状部材161、162と出力シャフト4との連
結位置を周方向において変更することで、その環状部材
161、162と入力シャフト2との互いの接触位置が
周方向において変化するのを防止でき、確実に所望の効
果を奏することができる。この場合、連結片163、1
64を回転させるだけでよいので、その接触位置の変化
を容易に防止できる。
【0035】なお、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、環状部材は、入力シャフトに同行回転可能
に連結され、且つ、出力シャフトに直進運転状態で操舵
トルクに応じた径方向外方に向かう力を受けるように接
するものとされてもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な機械的構成によ
って、部品点数、組立工数、コストを必要以上に増大さ
せることなく、直進運転状態で所望の剛性感を確実に得
ることができる油圧パワーステアリング装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の油圧パワーステアリン
グ装置の断面図
【図2】図1のII‐II線断面図
【図3】図1のIII‐III線断面図
【図4】本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装
置の操舵トルクとトーションバーの捩れ角との関係を示
す図
【図5】本発明の第2実施形態の油圧パワーステアリン
グ装置の断面図
【図6】本発明の第2実施形態の油圧パワーステアリン
グ装置の要部の断面図
【図7】図6のVII‐VII線断面図
【図8】本発明の第2実施形態の要部の側面図
【符号の説明】
2 入力シャフト 2d′、2e′ 凹部 3 トーションバー 4 出力シャフト 4f、4g 受け部 18 油圧シリンダ 23 油圧制御弁 61、161、162 環状部材 61a、61b、161a、161b、162a、16
2b 端部 161c′、162c′ 凸部 163、164 連結片

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力シャフトと、 その入力シャフトに操舵トルクに応じて弾性的に相対回
    転可能に連結される出力シャフトと、 供給される圧油の油圧に応じた操舵補助力を発生可能な
    油圧アクチュエータと、 その油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧を、そ
    の入力シャフトと出力シャフトの相対回転量に応じて制
    御する油圧制御弁とを備える油圧パワーステアリング装
    置において、 両シャフトの径方向に弾性変形可能な環状部材が、両シ
    ャフトの中の一方に同行回転可能に連結され、且つ、直
    進運転状態で操舵トルクに応じた径方向外方に向かう力
    を受けるように両シャフトの中の他方に接するものとさ
    れ、 操舵トルクが設定値未満では、その環状部材により直進
    運転状態で両シャフトの相対回転が阻止され、 直進運転状態での設定値以上の操舵トルクに応じた径方
    向外方に向かう力による環状部材の弾性変形により、両
    シャフトの相対回転が許容されることを特徴とする油圧
    パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 その環状部材は、間隔をおいて対向する
    一対の端部を有し、その両端部が両シャフトの中の一方
    の外周に形成された受け部に接することで、両シャフト
    の中の一方と同行回転可能とされ、 その環状部材の内周と両シャフトの中の他方の外周の中
    の一方に凹部が形成され、他方に凸部が形成され、その
    凹部に凸部が直進運転状態において嵌め合わされること
    で、環状部材は両シャフトの中の他方に接するものとさ
    れている請求項1に記載の油圧パワーステアリング装
    置。
  3. 【請求項3】 その環状部材と両シャフトの中の一方と
    の連結位置が、両シャフトの周方向において変更可能と
    されている請求項1に記載の油圧パワーステアリング装
    置。
  4. 【請求項4】 その環状部材は間隔をおいて対向する一
    対の端部を有し、 一対の連結片が、両シャフトの中の一方に、両シャフト
    の径方向に沿う軸中心に回転可能に取り付けられ、 その環状部材の一方の端部が一方の連結片に、他方の端
    部が他方の連結片に、連結片の回転中心から偏心した位
    置において同行回転可能に接続され、 その連結片の回転により、その環状部材と両シャフトと
    の周方向相対位置が変更される請求項3に記載の油圧パ
    ワーステアリング装置。
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