JPH1191591A - ラックアンドピニオン式舵取装置 - Google Patents

ラックアンドピニオン式舵取装置

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JPH1191591A
JPH1191591A JP25906997A JP25906997A JPH1191591A JP H1191591 A JPH1191591 A JP H1191591A JP 25906997 A JP25906997 A JP 25906997A JP 25906997 A JP25906997 A JP 25906997A JP H1191591 A JPH1191591 A JP H1191591A
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shaft
rack shaft
steering
pinion
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光 鈴木
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正樹 白井
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Toyoda Koki KK
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    • B62D3/02Steering gears mechanical
    • B62D3/12Steering gears mechanical of rack-and-pinion type
    • B62D3/123Steering gears mechanical of rack-and-pinion type characterised by pressure yokes
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
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    • F16H55/28Special devices for taking up backlash
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Abstract

(57)【要約】 【課題】摩耗時に、ガイド部材とラック軸との線接触の
範囲を限定でき、小さな転動抵抗を維持でき、操舵フィ
ーリングの悪化が防止できるラックアンドピニオン式操
舵装置を提供することにある。 【解決手段】ラックアンドピニオン式舵取装置は、操舵
時に回転される出力軸2と、出力軸2に噛合され、出力
軸2の回転運動を直線運動に変換するラックシャフト5
と、前記ラックシャフト5の直線運動をガイドするロー
ラガイド9と、前記ローラガイド9を介して前記ラック
シャフト5を出力軸2に向けて付勢するコイルスプリン
グ14とを備えている。ローラガイド9は、ラックシャ
フト5の周面に沿うようにガイド面9aが形成され、同
ガイド面9aには、ラックシャフト5の周面に点接触す
る一対の突条10が隆起形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラックアンドピニオン
式舵取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ラックアンドピニオン式舵取装置とし
て、米国特許明細書第4651585号のものが提案さ
れている。
【0003】この舵取装置は、ピニオン軸と、ラック軸
との噛合部に適正な与圧を与え、両者を実質的にバック
ラッシなしにし、かつ、図6に示すようにラック軸20
をガイドするローラガイド21を設けている。ローラガ
イド21は、図示しないサポート部材に対して軸を介し
て回動自在に支持されている。同ローラガイド21の外
周面21aは、ラック軸20の外周面に沿うように凹状
に形成され、その曲率半径は、ラック軸20の外周面の
半径と異ならしめて、2点接触できるようにされてい
る。
【0004】すなわち、ローラガイド21の外周面21
aの曲率半径を、ラック軸20の外周面20aの半径よ
りも大として、ローラガイド21の各端部寄りの一対の
接触点Tにてラック軸20に接触し、前記サポート部材
を押圧するスプリング(図示しない)の付勢力によりロ
ーラガイド21を介してラック軸20をピニオン軸に対
して押圧するようにされている。
【0005】前記の2点接触により、ローラガイド21
の転動抵抗(ころがり抵抗)が低減できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ローラガイ
ド21とラック軸20とは、図6に示すように最初は2
点接触していても、ローラガイド21の外周面21aは
ラック軸20の外周面に対しては凹状とされているた
め、使用により外周面21aの接触点Tの摩耗が進行す
ると、ラック軸20は、ローラガイド21の外周面21
a全域で線接触となる。
【0007】このため、使用期間が長くなると、ローラ
ガイド21の転動抵抗が増加し、滑らかな操舵フィーリ
ングが得られなくなる問題がある。上記の問題を軽減し
ようとすると、サポート部材に対するスプリングの付勢
力を弱くすることが考えられる。
【0008】すると、ピニオン軸とラック軸20との噛
合力が不足して車輪を介して伝達される外力により、ピ
ニオン軸とラック軸間で、打音が発生しやすい問題があ
る。本発明は上記の課題を解消するためになされたもの
であり、使用期間が長くても、ローラガイド等のガイド
部材とラック軸との線接触の範囲を限定でき、その結
果、小さな転動抵抗を維持できるため、操舵フィーリン
グの悪化が防止でき、又、ラック軸とピニオン軸との噛
合部に押圧力(与圧)を付与するスプリングの付勢力を
増すことができ、打音、揺動の抑制や、直進安定性を向
上することができるラックアンドピニオン式操舵装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、操舵時に回転されるピ
ニオン軸と、前記ピニオン軸に噛合され、ピニオン軸の
回転運動を直線運動に変換するラック軸と、前記ラック
軸の直線運動をガイドするガイド部材と、前記ガイド部
材を介して前記ラック軸をピニオン軸側に向けて付勢す
る付勢手段とを備えた舵取装置において、前記ガイド部
材は、ラック軸の周面に沿うようにガイド面が形成さ
れ、同ガイド面には、前記ラック軸の周面に点接触する
一対の当接部が隆起形成され、同一対の当接部にてラッ
ク軸に対して2点接触を行うことを特徴とするラックア
ンドピニオン式舵取装置を要旨とするものである。
【0010】請求項2の発明は、請求項1において、前
記ラック軸のガイド部材側周面は、断面円弧状に形成さ
れ、前記ガイド部材は、回転自在に設けられたローラガ
イドであって、同ローラガイドの周面は、前記ラック軸
の周面に沿うように凹状に形成され、前記一対の当接部
は、前記ローラガイドの両端において、全周に亘って形
成された突条であるラックアンドピニオン式舵取装置を
要旨とするものである。
【0011】請求項3の発明は、請求項2において、前
記突条は、断面が凸R状に形成されたものであるラック
アンドピニオン式舵取装置を要旨とするものである。請
求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のうちいずれか
において、前記ラック軸の直線運動範囲内には、操舵中
立位置を含み、前記ラック軸には、同ラック軸が操舵中
立位置にて位置するときにガイド部材の当接部と係合す
る係合凹部が設けられたラックアンドピニオン式舵取装
置を要旨とするものである。
【0012】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
当接部はガイド面から隆起しているため、使用によって
摩耗してきた場合、摩耗部分は隆起された当接部分以上
には広がらず、当接部に限定される。従って、一対の当
接部においてのみ、ラック軸に対してそれぞれ線接触す
るだけであるため、従来と異なり、広い範囲で線接触す
ることがない。従って、転動抵抗は小さく維持できる。
この結果、摩耗が生じても転動抵抗は小さく維持される
ため、操舵フィーリングの悪化がなく、付勢手段の付勢
力を増すことが可能となる。
【0013】請求項2の発明によれば、請求項1の作用
に加えて、突条がローラガイドの両端の全周に亘って形
成されているため、使用によって突条が摩耗してきた場
合、摩耗部分は同突条の部分に限定される。従って、一
対の突条においてのみ、ラック軸に対してそれぞれ線接
触する。
【0014】請求項3の発明は、請求項2の作用に加え
て、前記突条は、断面が凸R状に形成されているため、
ラック軸に対して凸R部分にて点接触する。そして、そ
の摩耗はその当接部位から開始される。
【0015】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のうちいずれかの作用に加えて、前記ラック軸が、操舵
中立位置に位置するときは、係合凹部にガイド部材の当
接部が係合する。この係合によって、ラック軸の操舵中
立位置が定まる。この結果、ラック軸の揺動が抑制さ
れ、操舵中立位置において、微少な操舵角(以下、微舵
角という)の操舵があったときのピニオンから伝達され
る回転トルクの伝達効率が向上する。この結果、車両の
走行時において、直進安定性も向上する。
【0016】又、操舵中立位置から操舵を開始する際、
係合凹部と当接部との解除を行うときに操作抵抗が得ら
れるため、操舵中立位置から離脱したときの手応え感が
得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1乃至図5を参照して説明する。図2におい
て、入力軸1は、図示しないハンドルに連結され、ハン
ドルと一体回転される。入力軸1は中空軸にて構成さ
れ、この中空軸内を貫通する図示しないトーションバー
の一端が入力軸1と一体に連結されている。出力軸2は
前記入力軸1と図示しないニードルベアリングを介して
相対回転可能に連結され、前記トーションバーの他端が
一体に連結されている。そして、出力軸2はトーション
バーが捩じれることにより入力軸1と相対的に回転可能
とされている。前記出力軸2は断面円形状に形成されて
いる。
【0018】前記出力軸2の先端は、ハウジング3にベ
アリング4を介して軸承されている。前記出力軸2の先
端にはピニオン2aが形成され、このピニオン2aに操
向機構のラックシャフト5が噛合されている。この実施
形態では、図1及び図5に示すようにピニオン2aは平
歯車状に形成され、ラックシャフト5の歯5aはそれに
対応して、ラックシャフト5の軸心と直交する方向に延
びるとともに、列状に配置されている。前記ハウジング
3の下部側面には、ガイド収納部6が筒状に突出形成さ
れている。前記ガイド収納部6内にはサポートヨーク7
が挿入配置されている。サポートヨーク7は略有底筒状
をなし、互いに対向する両側部にはローラ軸8が支持さ
れている。ローラ軸8には、ローラガイド9が回転可能
に支持されている。前記ローラガイド9の周面は前記ラ
ックシャフト5の反出力軸側の周面に沿うように凹状に
形成され、ローラガイド9は全体が鼓形状とされてい
る。
【0019】すなわち、ローラガイド9の両端は径が最
大となり、その中間部にいくほど径が小となるようにさ
れ、図1,図3に示すように断面は円弧状に形成されて
いる。そして、その外周面の断面において、円弧状の部
分の曲率半径は、ラックシャフト5のローラガイド9側
の径よりも大きくされている。
【0020】ローラガイド9の両端には、全周に亘って
突条10が形成されている。突条10は図3に示すよう
にローラガイド9の外周面9aから隆起形成され、断面
形状が凸R状とされている。そして、前記突条10はロ
ーラガイド9の軸心mと直交する方向にその先端部が突
出され、ローラガイド9はラックシャフト5の外周面に
対して2点接触しうるようにされている。
【0021】前記ラックシャフト5は、操舵中立位置を
中間位置として、出力軸2の往復回動にともなって、図
5において左右方向に直線移動自在とされている。な
お、操舵中立位置とは、ハンドルを操作しない場合にお
いて、車両が直進するときの位置をいう。このラックシ
ャフト5が操舵中立位置に位置している状態で、図5に
示すように、出力軸2(ピニオン)の軸心Oから最も近
接したラックシャフト5の外周面において、前記各突条
10が当接される部位には係合凹部11が形成されてい
る(図4及び図5参照、なお、図5においては、一方の
係合凹部11のみ図示)。前記係合凹部11は断面円形
とされ、操舵中立位置にラックシャフト5が位置してい
るときには、突条10が係入されるようになっている。
【0022】従って、操舵中立位置以外では、ローラガ
イド9とラックシャフト5とが2点接触の状態(図3参
照)となり、操舵中立位置では、ローラガイド9の突条
10とラックシャフト5の係合凹部11とが係合された
状態(図4参照)となる。
【0023】前記ガイド収納部6の開口には雌ネジが螺
刻され、有底筒状のキャップ12が螺合され、同開口が
閉塞されている。又、キャップ12の外周にはナット1
3が螺合されている。
【0024】前記キャップ12の内底面とサポートヨー
ク7との間にはコイルスプリング14が配置され、同コ
イルスプリング13により、サポートヨーク7、ローラ
軸8を介してローラガイド9をラックシャフト5に押圧
し、ラックシャフト5の歯5aと、ピニオン2aとの噛
合に与圧をかけ、両者の噛み合いに実質的にバックラッ
シをなくしている。
【0025】この実施形態において、前記出力軸2はピ
ニオン軸に相当し、ラックシャフト5はラック軸に相当
し、ローラガイド9はガイド部材に相当する。又、ロー
ラガイド9の外周面9aはガイド面に相当し、突条10
は当接部に相当する。又、コイルスプリング14は、付
勢手段に相当する。
【0026】上記のように構成されたラックアンドピニ
オン式操舵装置の作用について説明する。ラックシャフ
ト5が操舵中立位置に位置する場合、係合凹部11にロ
ーラガイド9の突条11が係入されているため、操舵中
立時のステアリングの位置が安定するとともに車両の直
進安定性も向上する。
【0027】そして、この状態から、運転者がハンドル
を操舵すると、出力軸2が回転され、ピニオン2aにて
ラックシャフト5が操舵中立位置から移動する。このと
き、ラックシャフト5は各突条10の2点接触によりロ
ーラガイド9にてガイドされ、突条10が係合凹部11
から離脱する。この離脱のときに操作抵抗があるため、
運転者は操舵中立位置から離脱したという手応え感を得
る。
【0028】又、操舵中立位置から離脱した状態で、車
両を直進走行にさせるべく運転者がハンドルを中立位置
へ戻すと、ラックシャフト5が操舵中立位置へ移動す
る。このとき、ラックシャフト5はローラガイド9にて
ガイドされ、各突条10が係合凹部11にそれぞれ係入
する。この係入時に運転者は操舵中立位置に位置したと
いう手応え感を得る。
【0029】次に、各突条10が摩耗する場合、その凸
R状において、ラックシャフト5との接触点から摩耗が
開始される。従って、摩耗すると点接触から線接触とな
るが、各突条10が摩耗した場合、その摩耗の範囲は隆
起形成した突条10に限定される。このため、摩耗時に
おいては、線接触となるが、各突条10の限られた部分
においての線接触であるため、転動抵抗は小さく維持で
きる。この結果、摩耗が生じても転動抵抗は小さく維持
されるため、操舵フィーリングの悪化がなく、付勢手段
の付勢力を増すことが可能となる。
【0030】さて、本実施形態によると、次のような効
果を奏する。 (1) 本実施形態では、ローラガイド9の外周面9a
の両端から一対の突条10を隆起形成し、ラックシャフ
ト5に対して2点接触することによりガイドするように
した。この結果、使用により突条10が摩耗した場合、
突条10の限られた部分においての線接触となり、この
ため、転動抵抗を小さく維持できる。この結果、操舵フ
ィーリングの悪化がなく、コイルスプリング13の付勢
力を増すことができる。このため、出力軸2とラックシ
ャフト5との噛合力が不足することがなく、車輪を介し
て伝達される外力により、出力軸2とラックシャフト5
間での、打音が発生を防止できるとともに、揺動の抑制
ができ、その結果、車両の走行時における直進安定性が
向上する。
【0031】(2) 本実施形態では、ラックシャフト5
は、操舵中立位置に位置するときに、ラックシャフト5
の係合凹部11に、ローラガイド9の突条10が係合す
るようにした。この結果、操舵中立時のステアリングの
位置が安定するとともに車両の直進安定性も向上するこ
とができる。又、操舵中立位置の状態から、運転者がハ
ンドルを操舵した場合には、突条10が係合凹部11か
ら離脱し、この離脱時に、運転者は操舵中立位置から離
脱したという手応え感を得ることができる。この場合、
特に高速走行時には、直進状態でのふらつきが抑制でき
る。
【0032】又、操舵中立位置から離脱した状態で、車
両を直進走行にさせるべく運転者がハンドルを中立位置
へ戻すと、各突条10が係合凹部11にそれぞれ係入す
る。この係入時に、運転者は操舵中立位置に位置したと
いう手応え感を得ることができる。
【0033】そして、突条10が係合凹部11に係合し
た状態では、ラックシャフト5の揺動が規制できるた
め、操舵中立位置付近での微舵角(揺動が大きく反映さ
れる)時の伝達効率を向上させ、その結果、車両の直進
安定性が向上する。 (3) 本実施形態では、係合凹部11を円形とした。
この結果、操舵中立位置にラックシャフト5が位置する
ときのみ、上記(2)の手応え感を得ることができる。
【0034】本発明の実施形態は、上記実施形態以外に
次のように変更することも可能である。 (1) 前記各実施形態では、係合凹部11の断面形状
を円形としたが、例えば、長円形、楕円形としてもよ
い、この場合、その係合凹部11の長い方をラックシャ
フト5の移動方向に沿うように配置する。こうすること
により、操舵中立位置を含む所定の範囲、すなわち、係
合凹部11の長い側の幅分の範囲において、係合凹部と
当接部とが互いに当接係合できるため、前記実施形態と
異なり、操舵中立位置に位置するときのみの場合より
も、操舵範囲が広がった分において、係合凹部11の回
転トルクの伝達効率が向上する。
【0035】(2) 前記実施形態では、ピニオン2a
は平歯車状とし、ラックシャフト5の歯は、それに対応
した歯形状としたが、ピニオン2aをヘリカルギヤと
し、ラックシャフト5の歯形状をそれに対応して形成し
てもよい。
【0036】従来例において、ピニオン軸とラック軸2
0との噛み合いがヘリカルギヤにて行われている場合、
ラック軸20がラック軸20の軸線の回りで揺動する場
合がある。この理由は、ヘリカルギヤで形成されている
と、ラック軸側もそのヘリカルギヤに対応して歯が斜状
に螺刻される。この場合、ピニオン軸の歯と、ラック軸
との歯が斜めに当接することにより、ピニオン軸からの
回転トルクの一部がラック軸をラック軸の軸心の周りで
回転する力に変換されるため、ラック軸が自身の軸心の
周りで揺動する。すると、ピニオン軸からラック軸への
トルクの伝達効率が低下し、操舵フィーリングが悪化す
る問題がある。しかし、こうすることにより、特に操舵
中立位置に位置したときでは、係合凹部11と突条10
とが互いに係入しているため、回転トルクの伝達効率が
向上し、操舵中立時のステアリングの位置が安定すると
ともに車両の直進安定性も向上することができる。
【0037】(3) 前記実施形態では、ガイド部材と
して、回転自在に設けたローラガイド9としたが、ラッ
クシャフト5をスライド(擦接)してガイドするガイド
部材とし、そのガイド部材に一対の当接部を隆起しても
よい。
【0038】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される
技術的思想をその効果とともに以下に挙げる。 (1) 請求項4において、ピニオン軸の歯はヘリカル
ギヤ状に形成されたものであるラックアンドピニオン式
舵取装置。こうすることにより、特に操舵中立位置に位
置したときでは、係合凹部と当接部とが互いに当接係合
しているため、回転トルクの伝達効率が向上し、操舵中
立時のステアリングの位置が安定するとともに車両の直
進安定性も向上することができる。
【0039】(2) 請求項4において、係合凹部は、
ラック軸の移動方向の長さが、同移動方向と直交する方
向の長さよりも長く形成されているラックアンドピニオ
ン式舵取装置。上記の係合凹部は、例えば、長円形、楕
円形を挙げることができ、その係合凹部の長い方をラッ
ク軸の移動方向に沿うように配置する。こうすることに
より、操舵中立位置を含む所定の範囲、すなわち、係合
凹部の長い側の幅分の範囲においては、係合凹部と当接
部とが互いに当接係合できるため、回転トルクの伝達効
率が向上する。
【0040】なお、以上述べたうち、ラックシャフト5
の係合凹部11は必須のものではなく、この構成を用い
ずとも本発明の目的を達成しうることはいうまでもな
い。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至請求
項4の発明によれば、使用によって当接部が摩耗してき
た場合、摩耗部分は隆起された当接部分以上には広がら
ず、当接部に限定できる。このため、ガイド面での広い
範囲で線接触することがなく、転動抵抗は小さく維持で
き、操舵フィーリングの悪化がなく、付勢手段の付勢力
を増すことも可能となる。
【0042】このため、ラック軸をピニオン軸に付勢す
る付勢手段の付勢力のアップもできることから、打音、
ラック軸の揺動の抑制ができ、又、走行時の直進安定性
を向上できる。
【0043】請求項2の発明によれば、ローラガイドの
両端に設けた一対の突条によって、請求項1の作用効果
を得ることができる。請求項3の発明によれば、突条を
凸R状に形成することにより、請求項2の作用効果を得
ることができる。
【0044】請求項4の発明によれば、ラック軸の係合
凹部にガイド部材の当接部が係合するため、ラック軸の
操舵中立位置を定めることができ、ラック軸の揺動が抑
制され、操舵中立位置において、微舵角の操舵があった
ときのピニオンから伝達される回転トルクの伝達効率が
向上できる。この結果、車両の走行時において、直進安
定性が向上できる。又、操舵中立位置から操舵を開始す
る際、当接部と係合凹部との係合の解除を行うときに操
作抵抗が得られるため、操舵中立位置から離脱したとき
の手応え感を得ることができる。このことから、車両が
高速走行しているときに、直進状態でのふらつきを抑制
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施形態のラックアンド
ピニオン式舵取装置の要部断面図。
【図2】同じくラックアンドピニオン式舵取装置の一部
切欠き断面図。
【図3】同じくローラガイドとラックシャフトとの操舵
中立位置以外での当接状態を示す断面図。
【図4】同じくローラガイドとラックシャフトとの操舵
中立位置での当接状態を示す断面図
【図5】ラックシャフトと出力軸との操舵中立位置での
噛合状態を示す要部側面図。
【図6】従来例のローラガイドとラック軸との当接状態
を示す説明図。
【符号の説明】
1…入力軸、2…出力軸(ピニオン軸を構成する。)、
5…ラックシャフト(ラック軸を構成する。)、7…サ
ポートヨーク、9…ローラガイド(ガイド部材を構成す
る。)、9a…外周面(ガイド面を構成する)、10…
突条(当接部を構成する。)、11…係合凹部、14…
コイルスプリング(付勢手段を構成する)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵時に回転されるピニオン軸と、 前記ピニオン軸に噛合され、ピニオン軸の回転運動を直
    線運動に変換するラック軸と、 前記ラック軸の直線運動をガイドするガイド部材と、 前記ガイド部材を介して前記ラック軸をピニオン軸側に
    向けて付勢する付勢手段とを備えた舵取装置において、 前記ガイド部材は、ラック軸の周面に沿うようにガイド
    面が形成され、同ガイド面には、前記ラック軸の周面に
    点接触する一対の当接部が隆起形成され、同一対の当接
    部にてラック軸に対して2点接触を行うことを特徴とす
    るラックアンドピニオン式舵取装置。
  2. 【請求項2】 前記ラック軸のガイド部材側周面は、断
    面円弧状に形成され、 前記ガイド部材は、回転自在に設けられたローラガイド
    であって、同ローラガイドの周面は、前記ラック軸の周
    面に沿うように凹状に形成され、 前記一対の当接部は、前記ローラガイドの両端におい
    て、全周に亘って形成された突条である請求項1に記載
    のラックアンドピニオン式舵取装置。
  3. 【請求項3】 前記突条は、断面が凸R状に形成された
    ものである請求項2に記載のラックアンドピニオン式舵
    取装置。
  4. 【請求項4】 前記ラック軸の直線運動範囲内には、操
    舵中立位置を含み、前記ラック軸には、同ラック軸が操
    舵中立位置にて位置するときにガイド部材の当接部と係
    合する係合凹部が設けられたことを特徴とする請求項1
    乃至請求項3のうちいずれかに記載のラックアンドピニ
    オン式舵取装置。
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