JPH119154A - 魚釣用スピニングリール - Google Patents

魚釣用スピニングリール

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JPH119154A
JPH119154A JP16880697A JP16880697A JPH119154A JP H119154 A JPH119154 A JP H119154A JP 16880697 A JP16880697 A JP 16880697A JP 16880697 A JP16880697 A JP 16880697A JP H119154 A JPH119154 A JP H119154A
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reverse rotation
rotor
state
fishing
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JP16880697A
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Shinji Murakami
信治 村上
Kyoichi Kaneko
京市 金子
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Globeride Inc
Original Assignee
Daiwa Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロータの逆転防止装置の切換え操作を容易に行
える魚釣用スピニングリールを提供すること。 【解決手段】本発明のスピニングリールは、リール本体
1aに支持されたスプール10に釣糸を巻取案内するロ
ータ8と、ロータ8の釣糸繰出し方向への回転を防止す
る逆転防止装置15を作動状態と非作動状態とに切換え
る切換機構とを備えている。リール本体1aの竿取付部
1bを有する脚部1cの前側には、逆転防止装置15の
切換え操作部材12を変位可能に設けられており、握持
した指の操作によって、逆転防止装置15を作動状態と
非作動状態とに切換可能としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロータの逆転
(釣糸繰出し方向への回転)を防止する逆転防止装置を
備えた魚釣用スピニングリールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、魚釣用スピニングリールには、正
逆転可能な状態にあるロータを、正転のみを許容して逆
転を防止する状態に切り換える逆転防止装置が組み込ま
れている。このような逆転防止装置は、通常、ロータを
正逆転可能状態/逆転防止状態に切換える切換部材を、
リール本体の後方部、又はリール本体の竿取付部と反対
側に設けているが、この切換え部材の操作は、竿を握持
した手と反対側、つまりハンドル操作側の手で行わなけ
ればならず、その操作性が良くない。
【0003】また、通常、切換部材は、一度操作を行う
と再び操作を行うまで、ずっとその状態を維持したまま
となるため、例えば、鯉釣り等、ロータを逆転させなが
ら釣る方法では、切換部材をONにして逆転防止状態に
したことを知らずに釣りを行うと、魚が掛かって急に走
り出すと仕掛けを切られてしまう等のトラブルが生じ
る。この場合、上記した従来の切換部材の構成では、そ
の操作性が良くないため、ON状態からOFF状態に素
早く切り換えることができず、上記トラブルを回避する
ことが難しい。
【0004】したがって、切換部材は、素早くON状態
からOFF状態に切換えできるよう構成されていること
が好ましい。このように、逆転防止装置の切換部材の操
作性を改善する技術として、例えば、実公平4−180
5号に開示されているものが知られている。この公報に
開示された技術は、リール本体後方に設けた切換え部材
の軸を、リール後方側に上昇するように傾斜させること
で切換部材の操作部をリールの竿取付部側に近付け、そ
の操作部を小指によって操作できるように構成したもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示された構成においても、そのONからOFF操
作、又はOFFからON操作する際、竿を握持する側の
手によって、操作しやすい方向と操作しにくい方向が生
じてしまう。この発明は、ロータの逆転防止装置の切換
え操作を容易に行える魚釣用スピニングリールを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の魚釣用スピニングリールは、リール本体に支
持されたスプールに釣糸を巻取案内するロータと、この
ロータの釣糸繰出し方向への回転を防止する逆転防止装
置を作動状態と非作動状態とに切換える切換機構とを備
えており、前記リール本体の竿取付部を有する脚部の前
側に、前記逆転防止装置の切換えを果たす切換部材を変
位可能に設けて、釣竿を握持した側の手の指の操作で前
記逆転防止装置を作動状態と非作動状態とに切換え可能
としたことを特徴とする。
【0007】このような構成によれば、逆転防止装置を
作動状態と非作動状態とに切換える切換機構の切換部材
がリール本体の竿取付部を有する脚部の前側に設けられ
ているため、リールを取り付けた釣竿を握持した際に、
その手の人差し指での操作が可能となり、素早い切換え
操作が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に沿って具体的に説明する。図1乃至図4は、本発
明の第1の実施の形態を示す図である。図1に示すよう
に、魚釣用スピニングリール1は、リール本体1aと、
図示していない釣竿に取り付けられる竿取付部1bが形
成され、リール本体1aから突出形成された脚部1cと
を有している。リール本体1a内には、ハンドル軸2が
回転可能に支持されており、リール本体から突出する端
部にハンドル2aが固定支持されている。ハンドル軸2
には、ドライブギヤ3が取り付けられており、このドラ
イブギヤ3には、ハンドル軸2に対して直交する方向に
延出し、軸受け4を介して回転可能に支持されたピニオ
ンギヤ5が噛合している。ピニオンギヤ5の先端部に
は、ベール6および図示していない釣糸案内装置を備え
たロータ8が一体回転するように取り付けられている。
【0009】また、前記ハンドル軸2には、オシレーテ
ィング機構(図示せず)が係合しており、ハンドル軸2
がハンドル2aの回転操作によって回転されたとき、ハ
ンドル軸2と直交する方向に摺動可能に支持されたスプ
ール軸9を、軸方向に沿って往復駆動する。このスプー
ル軸9は、前記ピニオンギヤ5の内部に挿通されてお
り、その先端部に釣糸を巻回するスプール10が取り付
けられている。
【0010】この結果、ハンドル2aを回転操作する
と、前記オシレーティング機構を介してスプール10が
前後に往復動し、かつロータ8がドライブギヤ3および
ピニオンギヤ5を介して回転駆動するため、スプール1
0には、釣糸案内装置を介して釣糸が均等に巻回され
る。
【0011】前記脚部1cの前側には、後述するロータ
の逆転防止装置を作動状態と非作動状態とに切換え操作
する切換部材12が設けられている。この切換部材12
は、竿取付部1bに取り付けられる釣竿に沿うように延
出するレバー状に構成されており、一端側に指によって
操作される操作部12aが、他端側にロータの逆転防止
装置の切換え操作を果たす押圧部12bが形成され、脚
部1cの略中間部に支軸12cを中心に回動可能に支持
されている。
【0012】また、切換部材12と脚部1cとの間に
は、支軸12cの近傍にバネ13が取り付けられてお
り、切換部材12の位置を維持すると共に、切換部材1
2の操作部12aを指の操作によって矢印A方向に回動
可能に保持している。この場合、操作部12aを指の操
作によって矢印A方向に回動させた後、指を離すと、切
換部材12は、バネ13の付勢力により元の位置に戻る
ようになっている(この位置を「初期位置」と称す
る)。
【0013】リール本体1a内には、ロータ8の釣糸繰
出し方向への回転(逆転)を防止する逆転防止装置15
が設けられており、この逆転防止装置は、上記切換部材
12の操作によって切換操作が成される。具体的には、
切換部材12の操作部12aを矢印A方向に回動させる
と、その押圧部12bは支軸12cを中心にして反時計
方向に回動される。押圧部12bには、切換操作部16
が一体化されており、この切換操作部16の先端に形成
されたカム面16aを介して切換操作が成される。
【0014】以下、逆転防止装置15の構成を図2乃至
図4を参照して説明する。逆転防止装置15は、本実施
の形態では、ピニオン5とリール本体のフレーム1fと
の間に配された一方向クラッチ20によって構成されて
いる。この一方向クラッチ20は、ピニオン5に対して
回り止め嵌合される内輪21と、フレーム1fに固定さ
れたボディ23に嵌合固定された外輪25と、内輪21
と外輪25との間に設けられ、前記ボディ23から下方
に向けて突出する突出部27aが形成された保持器27
と、この保持器27によって保持された複数の転動部材
29とを備えている。各転動部材29は、保持器27に
設けられたバネ部材によって反時計方向に付勢されてい
る。また、外輪25の内周面には、各転動部材29がフ
リーに回転できるフリー回転領域と、各転動部材の回転
を阻止する楔領域が形成されている。
【0015】この場合、前記保持器27は、外輪25に
対して以下に述べるように、図4(a)に示す位置(初
期位置)と図4(b)に示す位置(回動位置)とを取り
得るのであり、これらは、保持器27が初期位置にある
とき、各転動部材29は内輪21の回転方向に関係な
く、常に外輪25のフリー回転領域に位置し、保持器2
7が回動位置にあるとき、各転動部材29は内輪21が
反時計方向に回転したときに、外輪25の楔領域に位置
するように構成されている。
【0016】前記フレーム1fには、支軸30を中心と
して回動可能な切換用カム31が軸支されており、その
一端部31aが前記保持器27の突出部27aに係合さ
れ、他端部31bが前記切換操作部16の先端に形成さ
れたカム面16aに係合されている。前記カム面16a
は、図2(a)に示すように、スプール側から見て下方
に向けてけ傾斜しており、切換操作部16が前方に向け
て進出したときに、切換用カム31の他端部31bを押
し下げるように構成されている。すなわち、切換操作部
16は、切換部材12の操作部12aを矢印A方向に回
動すると前方に向けて進出し、切換用カム31の他端部
31bを押し下げて、切換用カム31を支軸30を中心
として反時計方向に回動駆動する。したがって、切換用
カム31の一端部31aが係止された保持器27は、突
出部27aを介して反時計方向に回動される。なお、突
出部27aの先端には、フレーム1fとの間で引張バネ
35が取り付けられており、突出部27aを矢印方向に
付勢している。
【0017】次に、図3及び図4を参照して、上記した
構成の作用を説明する。図3(a)の点線で示す切換部
材12は初期位置を示しており、このとき、一方向クラ
ッチ20及び切換用カム31は、図4(a)に示した状
態にある。この状態で図1に示したハンドル2aを巻取
操作すると、ピニオン5は矢印で示す時計方向に回転
し、これとともに内輪21も一体的に時計方向に回転す
る。このとき、各転動部材29は、保持器27に設けら
れたバネ部材の付勢力に抗して外輪25の内周面に形成
されたフリー回転領域に位置しており、内輪21は自由
回転可能となっている。したがって、ピニオン5に取り
付けられたロータは、釣糸巻取方向に回転駆動される。
【0018】また、図1に示したハンドル2aを逆転操
作すると、ピニオン5は反時計方向に回転し、これとと
もに内輪21も一体的に反時計方向に回転する。このと
き、各転動部材29は、内輪21の回転および保持器2
7に設けられたバネ部材の付勢力によって反時計方向に
シフトするものの、各転動部材29は、その保持器27
の初期位置によって、フリー回転領域に位置したままで
あり、内輪21は自由回転可能となっている。したがっ
て、ピニオン5に取り付けられたロータは、釣糸放出方
向に回転駆動されるのであり、釣糸放出方向への回転が
フリー状態となっている。
【0019】そして、切換部材12の操作部12aを把
持して、図の点線位置から実線位置に回動操作すると、
切換部材12は、支軸12cを中心にして反時計方向に
回動され、切換操作部16は押圧部12bを介して前方
に向けて進出する。このとき、切換部材16の先端に形
成されたカム面16aは、切換用カム31の他端部31
bを押し下げて、切換用カム31を支軸30を中心とし
て反時計方向に回動駆動する。したがって、保持器27
は、切換用カム31の一端部31aおよび突出部27a
を介して、引張バネ35の付勢力に抗して反時計方向に
回動され、図4(b)に示す位置(回動位置)に回動さ
れる。
【0020】この状態で、図1に示したハンドル2aを
巻取操作すると、ピニオン5は時計方向に回転し、これ
とともに内輪21も一体的に時計方向に回転する。この
とき、各転動部材29は、保持器27に設けられたバネ
部材の付勢力に抗して外輪25の内周面に形成されたフ
リー回転領域に位置しており、内輪21は自由回転可能
となっている。したがって、ピニオン5に取り付けられ
たロータは、釣糸巻取方向に回転駆動される。
【0021】これに対して、図1に示したハンドル2a
を逆転操作すると、ピニオン5は反時計方向に回転し、
したがって、内輪21も一体的に反時計方向に回転す
る。このとき、各転動部材29は、内輪21の回転およ
び保持器27に設けられたバネ部材の付勢力によって反
時計方向にシフトする。上記したように、保持器27
は、切換部材12の回動操作によって、内輪21が反時
計方向に回転したときに、各転動部材29を外輪25の
楔領域に係合可能となる位置に回動されている。したが
って、各転動部材29が楔領域に係合することでピニオ
ン5の反時計方向への回転は阻止され、ロータは、釣糸
放出方向への回転が防止される。すなわち、ロータは逆
転防止状態となっている。
【0022】そして、切換部材12の把持状態を解除す
ると、切換部材12は、バネ13の付勢力により図3の
点線で示す初期位置に戻る。これにともない、切換用カ
ム31は、引張バネ35の付勢力によって、図4(b)
の実線で示す位置から、図4(a)に示す位置に戻る。
【0023】以上のように、ロータ8は、切換部材12
を図1に示す初期位置にした状態では正逆転が可能であ
り、切換部材12を矢印A方向に操作することで、逆転
防止状態となる。この場合、逆転防止装置15を作動状
態と非作動状態とに切換える切換え操作は、リール本体
に形成された脚部1cの前側に設けられたレバー状の切
換部材12によって成されるので、リールを取り付けた
釣竿を握持した際に、その手の人差し指での操作が可能
となり、素早い切換え操作が可能となる。また、切換部
材12の初期位置が正逆転可能状態に維持され、切換部
材12を操作するだけで逆転防止状態に維持できるの
で、その操作性が簡略化する。
【0024】次に、図5および図6を参照して、本発明
の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態
は、逆転防止装置における一方向クラッチの構成を変形
したものである。上記した実施の形態では、一方向クラ
ッチにおける保持器を回動させることによって、逆転防
止状態に切り換えるように構成されていたが、一方向ク
ラッチの外輪を固定/非固定状態とすることによって、
逆転防止状態に切り換えることも可能である。
【0025】すなわち、本実施の形態の一方向クラッチ
40は、ピニオン5に対して回り止め嵌合される内輪4
1と、外周部に所定間隔をおいて係合溝43aが形成さ
れ、フリー回転可能なボディ43に嵌合固定された外輪
45と、内輪41と外輪45との間に設けられた保持器
47と、この保持器47によって保持された複数の転動
部材49とを備えている。各転動部材29は、保持器4
7に設けられたバネ部材によって反時計方向に付勢され
ている。また、外輪45の内周面には、各転動部材49
がフリーに回転できるフリー回転領域と、各転動部材の
回転を阻止する楔領域が形成されている。
【0026】この場合、外輪45および保持器47は、
内輪41が時計方向に回転したとき、各転動部材49を
外輪45のフリー回転領域に位置させ、内輪41が反時
計方向に回転したとき、各転動部材49を外輪45の楔
領域に位置させるように構成されている。
【0027】前記フレーム1fには、支軸50を中心と
して回動可能な切換用カム51が軸支されており、その
一端部51aが前記ボディ43の外周に形成された係合
溝43aに係合可能であり、他端部51bが切換操作部
16の先端に形成されたカム面16bに係合されてい
る。カム面16bは、図5(a)に示すように、スプー
ル側から見て上方に向けてけ傾斜しており、切換操作部
16が前方に向けて進出したときに、切換用カム51の
他端部51bを押し上げるように構成されている。すな
わち、切換用カム51は、切換部材12の操作部12a
を矢印A方向に回動することによって、カム面16bを
介して支軸50を中心として時計方向に回動駆動され、
その一端部51aがボディ43の外周に形成された係合
溝43aに係合するようになっている。また、切換用カ
ム51の他端部51bには、フレーム1fとの間に引張
バネ55が取り付けられており、他端部51bを常時矢
印方向に付勢している。
【0028】次に、上記したように構成された逆転防止
装置の作用を説明する。図5(a)は、切換部材12の
初期位置を示しており、このとき、一方向クラッチ40
及び切換用カム51は、図5(b)に示した状態にあ
る。この状態で図1に示したハンドル2aを巻取操作す
ると、ピニオン5は時計方向に回転し、これとともに内
輪51も一体的に時計方向に回転する。このとき、各転
動部材49は、保持器47に設けられたバネ部材の付勢
力に抗して外輪45の内周面に形成されたフリー回転領
域に位置しており、内輪41は自由回転可能となってい
る。したがって、ピニオン5に取り付けられたロータ
は、釣糸巻取方向に回転駆動される。
【0029】また、図1に示したハンドル2aを逆転操
作すると、ピニオン5は反時計方向に回転し、これとと
もに内輪41も一体的に反時計方向に回転する。このと
き、各転動部材49は、保持器47に設けられたバネ部
材の付勢力および内輪41の回転によって反時計方向に
シフトし、外輪45の内周面に形成された楔領域に位置
するため、外輪45は内輪41とともに一体的に反時計
方向に回転する。この場合、ボディ43がフリー回転状
態にあるため、外輪45の回転は何等規制されることは
なく、したがって、ピニオン5に取り付けられたロータ
は、釣糸放出方向へ回転駆動される。
【0030】そして、切換部材12の操作部12aを把
持して、図6(a)の点線位置から実線位置に回動操作
すると、切換部材12は、支軸12cを中心にして反時
計方向に回動され、切換操作部16は押圧部12bを介
して前方に向けて進出する。このとき、切換部材16の
先端に形成されたカム面16bは、切換用カム51の他
端部51bを押し上げて、切換用カム51を支軸50を
中心として時計方向に回動駆動する。したがって、切換
用カム51の一端部51aは、図6(b)に示すよう
に、ボディ43の外周に形成された係合溝43aに係合
し、ボディ43、すなわち外輪45の回転は規制された
状態となる。
【0031】この状態で、図1に示したハンドル2aを
巻取操作すると、ピニオン5は時計方向に回転し、これ
とともに内輪41も一体的に時計方向に回転する。この
とき、各転動部材49は、保持器47に設けられたバネ
部材の付勢力に抗して外輪45の内周面に形成されたフ
リー回転領域に位置しており、内輪41は自由回転可能
となっている。したがって、ピニオン5に取り付けられ
たロータは、釣糸巻取方向に回転駆動される。
【0032】これに対して、図1に示したハンドル2a
を逆転操作すると、ピニオン5は反時計方向に回転し、
これとともに内輪41も一体的に反時計方向に回転す
る。このとき、各転動部材49は、保持器47に設けら
れたバネ部材の付勢力および内輪41の回転によって反
時計方向にシフトし、外輪45の内周面に形成された楔
領域に位置する。したがって、外輪45も一体的に反時
計方向に回転しようとするが、上記のように外輪45の
回転は規制されているため、ピニオン5の反時計方向へ
の回転は阻止される。すなわち、ロータは、釣糸放出方
向への回転が防止された状態となっている。
【0033】そして、切換部材12の把持状態を解除す
ると、切換部材12は、バネ13の付勢力により図6
(a)の点線で示す初期位置に戻る。これにともない、
切換用カム51は、引張バネ55の付勢力によって、図
6(b)の実線で示す位置から、図5(b)に示す位置
に戻る。
【0034】このように、一方向クラッチを、保持器を
回動させるのではなく、外輪が固定/非固定となるよう
に構成しても、上記した実施の形態と同一の効果を得る
ことができる。
【0035】次に、図7および図8を参照して、本発明
の第3の実施の形態について説明する。上記した実施の
形態では、逆転防止装置を一方向クラッチとして構成し
たが、ラチェットとストッパによって構成することも可
能である。
【0036】すなわち、本実施の形態の逆転防止装置
は、ピニオン5に対して回り止め嵌合されるラチェット
55と、このラチェット55に対して係脱可能に配され
るストッパ61とによって構成されている。このストッ
パ61は、上述した切換用カムと同様、フレーム1fに
支軸60を介して回動可能に支持されており、一端部6
1aが前記ラチェット55に係合可能であり、他端部6
1bが切換操作部16の先端に形成されたカム面16b
に係合されている。この場合、ラチェット55およびス
トッパ61の形状は、ストッパ61がラチェット55に
係合した際、図7(b)の矢印で示す釣糸巻取方向の回
転のみを許容するように形成されている。そして、スト
ッパ61は、切換部材12の操作部12aを矢印A方向
に回動することによって、カム面16bを介して支軸6
0を中心として時計方向に回動駆動され、その一端部6
1aがラチェット55に係合する。また、ストッパ61
の他端部61bには、フレーム1fとの間に引張バネ6
5が取り付けられており、他端部61bを常時矢印方向
に付勢している。
【0037】次に、上記したように構成された逆転防止
装置の作用を説明する。図7(a)は、切換部材12の
初期位置を示しており、このとき、ストッパ61は、図
7(b)に示した状態にある。したがって、ピニオン5
はフリー回転可能状態であり、ロータは正逆回転可能で
ある。
【0038】そして、切換部材12の操作部12aを把
持して、図8(a)の点線位置から実線位置に回動操作
すると、切換部材12は、支軸12cを中心にして反時
計方向に回動され、切換操作部16は押圧部12bを介
して前方に向けて進出する。このとき、切換部材16の
先端に形成されたカム面16bは、ストッパ61の他端
部61bを押し上げて、ストッパ61を支軸60を中心
として時計方向に回動駆動する。したがって、ストッパ
61の一端部61aは、図8(b)に示すように、ラチ
ェット55に係合し、ピニオン5の正転が許容され、逆
転が防止される状態となる。
【0039】そして、切換部材12の把持状態を解除す
ると、切換部材12は、バネ13の付勢力により図8
(a)の点線で示す初期位置に戻る。これにともない、
ストッパ61は、引張バネ65の付勢力によって、図8
(b)で示す位置から、図7(b)に示す位置に戻る。
【0040】このように、逆転防止装置をラチェットと
ストッパによって構成しても、上記した実施の形態と同
一の効果を得ることができるうえ、逆転防止装置の構成
が簡略化され、コストの低下が図れる。
【0041】次に、図9および図10を参照して、本発
明の第4の実施の形態について説明する。上述したすべ
ての実施の形態では、切換部材12が初期位置にあると
きにロータ8はフリー回転可能であり、切換部材12を
回動させたときに、ロータ8の逆転を防止するように構
成されていたが、これとは逆に、切換部材12が初期位
置にあるときにロータの逆転を防止し、切換部材12を
回動させたときにロータがフリー回転となるように構成
しても良い。
【0042】すなわち、図5および図6に示した構成を
例にして説明すると、切換部材12が初期位置にあると
き、切換用カム51の一端部51aが一方向クラッチの
ボディ43の外周に形成された係合溝43aに係合し、
切換操作部16が切換部材12の矢印A方向の操作によ
って前方に向けて進出したときに、切換用カム51の一
端部51aが前記ボディ43の係合溝43aから離脱す
るように構成すれば良い。このため、切換用カム51の
一端部51a側にフレーム1fとの間に引張バネ55が
取り付けられており、一端部51aを常時矢印方向に付
勢している。また、切換部材16の先端に形成されたカ
ム面16aは、切換部材16が切換部材12の矢印A方
向の操作によって前方に向けて進出したときに、切換用
カム51の他端部51bを押し下げるようにスプール側
から見て下方に傾斜するように構成されている。
【0043】この構成によって、切換部材12が初期位
置にあるとき、図9に示すように、ロータは逆転防止状
態にあり、切換部材12の操作部12aを把持して回動
させたとき、図10に示すように、ロータは正逆転可能
状態となる。もちろん、このような構成は、第2の実施
の形態に限られず、すべての実施の形態に適用すること
が可能である。
【0044】また、以上説明した実施の形態において、
リール本体1a内に、ロータ8に対して一定の制動力を
加える制動装置を別途組み込むことも可能である。図1
1は、図5および図6に示した構成に、そのような制動
装置70を組み込んだ構成例を示している。以下、この
制動装置70の一構成例について説明する。
【0045】制動装置70は、ロータ8が逆転したとき
のみに、ロータ8に対して制動力を付与するように構成
されており、ピニオンギヤ5に対してカラーを介して回
転自在に配されたブレーキロータ71と、このブレーキ
ロータ71と一体回転するように連結された輪帯状の制
動板73と、この制動板73を挟持するように配され、
リール本体のフレーム1fに支持された圧接片75およ
び圧接片に向けて摺動可能に支持されたブレーキシュー
76とを備えている。また、ブレーキロータ71とロー
タ8の裏面との間には、バネ79が介在されており、ブ
レーキロータ71を軸方向に移動可能にしている。
【0046】前記ブレーキシュー76は円筒状に形成さ
れており、その内部に雌螺子部が形成されると共に、そ
の外周部に回り止め部76aが形成され、これがフレー
ム1fに形成された案内溝1gに係合している。ブレー
キシュー76の内部に形成された雌螺子部には、回動部
材80の先端に形成された断面非円形の嵌合部80aに
嵌合固定された雄螺子部材81が螺合している。そし
て、回動部材80の基端部には、リール本体1aから突
出する摘み85が取り付けられており、回動部材80を
回動操作できるように構成されている。
【0047】この結果、回動部材80を摘み85によっ
て回動操作することにより、ブレーキシュー76は、案
内溝1gに係合した状態で軸方向に摺動自在となり、図
11に示すように、ブレーキロータ71の制動板73
を、圧接片75との間で挟持することが可能となる。す
なわち、摘み85を調節することによって、ロータ8の
逆転に対して所定の制動力を加えておくことが可能とな
る。したがって、ロータ8にある程度の摩擦力を付与し
ておくことにより、ロータ8が逆転したときに、その過
回転によって生じる糸ふけや糸絡み等のトラブルを防止
することが可能となる。
【0048】もちろん、このような制動装置は、上記第
2の実施の形態に限られず、すべての実施の形態に適用
することが可能であり、また、制動装置の構成について
も、上記した摩擦方式によるもの以外にも、磁気方式に
よって構成することも可能である。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、逆転防止装置を作動状
態と非作動状態とに切換える切換機構の切換え操作部材
は、リール本体の竿取付部を有する脚部の前側に設けら
れているため、操作がしやすく、しかも実釣時におい
て、ハンドルから手を離すことなく、逆転防止装置のO
NからOFF操作、およびOFFからON操作を迅速に
行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る魚釣用スピニングリールの第1の
実施の形態を示す図であり、その内部構造を示す図。
【図2】(a)は図1の要部を拡大して示す図であり、
(b)は逆転防止装置をスプール側から見た図。
【図3】(a)は切換部材を操作した状態を示す図であ
り、(b)はその操作時の逆転防止装置をスプール側か
ら見た図。
【図4】(a)は逆転防止装置のOFF状態を示す図で
あり、(b)は逆転防止装置のON状態を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の要部を示す図であ
り、(a)は切換部材が初期位置にある状態を示す図、
(b)は逆転防止装置をスプール側から見た図。
【図6】(a)は切換部材を操作した状態を示す図であ
り、(b)はその操作時の逆転防止装置をスプール側か
ら見た図。
【図7】本発明の第3の実施の形態の要部を示す図であ
り、(a)は切換部材が初期位置にある状態を示す図、
(b)は逆転防止装置をスプール側から見た図。
【図8】(a)は切換部材を操作した状態を示す図であ
り、(b)はその操作時の逆転防止装置をスプール側か
ら見た図。
【図9】本発明の第4の実施の形態の要部を示す図であ
り、(a)は切換部材が初期位置にある状態を示す図、
(b)は逆転防止装置をスプール側から見た図。
【図10】(a)は切換部材を操作した状態を示す図で
あり、(b)はその操作時の逆転防止装置をスプール側
から見た図。
【図11】本発明の第5の実施の形態の要部を示す図。
【符号の説明】
1a リール本体 1b 竿取付部 1c 脚部 8 ロータ 10 スプール 12 切換部材 15 逆転防止装置 20,40 一方向クラッチ 70 制動装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体に支持されたスプールに釣糸
    を巻取案内するロータと、このロータの釣糸繰出し方向
    への回転を防止する逆転防止装置を作動状態と非作動状
    態とに切換える切換機構とを備えてなる魚釣用スピニン
    グリールにおいて、 前記リール本体の竿取付部を有する脚部の前側に、前記
    逆転防止装置の切換えを果たす切換部材を変位可能に設
    けて、釣竿を握持した側の手の指の操作で前記逆転防止
    装置を作動状態と非作動状態とに切換え可能としたこと
    を特徴とする魚釣用スピニングリール。
  2. 【請求項2】 前記操作部材を逆転防止又は逆転可能の
    いずれか一方の状態に維持するべく付勢し、前記切換部
    材の操作時のみ他方側へ切り換える構成を有することを
    特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。
  3. 【請求項3】 前記ロータの逆転可能時に、ロータと共
    に回転する部材に対して、一定負荷による制動力を付与
    する制動装置を有することを特徴とする請求項1又は2
    に記載の魚釣用スピニングリール。
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