JPH1191523A - 自動ブレーキ装置 - Google Patents

自動ブレーキ装置

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JPH1191523A
JPH1191523A JP9258634A JP25863497A JPH1191523A JP H1191523 A JPH1191523 A JP H1191523A JP 9258634 A JP9258634 A JP 9258634A JP 25863497 A JP25863497 A JP 25863497A JP H1191523 A JPH1191523 A JP H1191523A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】運転者のブレーキ操作感の低下を防止しつつ、
強制的な制動を行なえるようにした自動ブレーキ装置を
提供することである。 【解決手段】運転者のブレーキ操作に基づいて車両の制
動を行なう第一の制動系による制動と、ブレーキ操作に
かかわらず制動力発生源から発生される当該制動力にて
車両の制動を行なう第二の制動系による制動とを切り換
える制動切り換え手段と、ブレーキ操作がなされたとき
に、第一の制動系による制動と第二の制動系による制動
とが交互に繰り返し行なわれるように制動切り換え手段
の動作制御を行なう制御手段とを有するように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強制的に車両の制
動を行なう自動ブレーキ装置に係り、詳しくは、運転者
のブレーキ操作に基づいた制動を生かしつつ強制的な車
両の制動を行なう自動ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両に搭載したカメラ(CCDカ
メラ等)により車両前方を監視し、衝突の危険がある障
害物を検知した場合に、強制的に車両の制動を行なうよ
うにした自動ブレーキ装置が提案されている(特開平6
−1229)。このような従来の自動ブレーキ装置で
は、ブレーキ油圧系においてブレーキペダルに連結する
マスタシリンダからホイールシリンダに至る経路を遮断
すると共に、アキュムレータにて昇圧された油圧をホイ
ールシリンダに導入するようにして強制的な車両の制動
を行なうようにしている。
【0003】このような自動ブレーキ装置によれば、運
転者のブレーキ操作の適、不適にかかわらず、車両の障
害物への衝突を防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、強制的
な車両の制動がなされる際に、ブレーキペダルに連結さ
れたマスタシリンダからホイールシリンダに至る経路が
遮断されるので、マスタシリンダからの油圧がホイール
キシリンダに伝わらず、ブレーキペダルを踏んでもそれ
以上動かない。そのため、運転者のブレーキ操作感が良
くない(板ブレーキ感)。
【0005】そこで、本発明の課題は、運転者のブレー
キ操作感の低下を防止しつつ、強制的な制動を行なえる
ようにした自動ブレーキ装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る自動ブレーキ装置は、請求項1に記載
されるように、運転者のブレーキ操作に基づいて車両の
制動を行なう第一の制動系と、ブレーキ操作にかかわら
ず制動力発生源から発生される当該制動力にて車両の制
動を行なう第二の制動系と、上記第一の制動系による制
動と第二の制動系による制動とを切り換える制動切り換
え手段と、ブレーキ操作がなされたときに、第一の制動
系による制動と第二の制動系による制動とが交互に繰り
返し行なわれるように制動切り換え手段の動作制御を行
なう制御手段とを有するように構成される。
【0007】このような自動ブレーキ装置では、運転者
によるブレーキ操作(ブレーキペダルを踏む等)がなさ
れたときに、そのブレーキ操作に基づいた車両の制動
と、他の制動力発生源からの制動力による車両の制動と
が交互に繰り返し行なわれる。即ち、ブレーキ操作に基
づいた車両の制動が完全には停止されない状態で、制動
力発生源からの制動力による車両の制動が行なわれる。
従って、ブレーキ操作を行なう運転者のブレーキ操作感
は完全にはなくならない。
【0008】第一の制動系による制動と第二の制動系に
よる制動との切り換えによる運転者に対する違和感を低
減させる観点から、第一の制動系による制動と第二の制
動系による制動との繰り返しの周期はできるだけ短くす
ることが好ましい。制動の必要性の度合いに応じてより
適正な車両の制動が可能という観点から、本発明は、請
求項2に記載されるように、上記自動ブレーキ装置にお
いて、更に、制動の必要性の度合いを判定する判定手段
を有すると共に、上記制御手段は、該判定手段での判定
結果に基づいて、交互に行なわれる第一の制動系による
制動と第二の制動系による制動のそれぞれの時間を決定
する時間決定手段を有し、その決定された時間に基づい
て制動切り換え手段の動作制御を行なうように構成する
ことができる。
【0009】このような自動ブレーキ装置では、制動の
必要性の度合いに応じて決定された各時間にて第一の制
動系による制動と第二の制動系による制動とが交互に繰
り返し切り換えられる。制動の必要性の度合いは、制動
を行なわなければならない度合いであって、緊急的に制
動を行なう必要がある場合はその度合いが高くなる。例
えば、このように制動の必要性の度合いが高くなるほ
ど、第二の制動系による制動の時間を長くする。この場
合、ブレーキ操作感ができるだけ保持されつつ強制的に
(ブレーキ操作にかかわらず)行なわれる制動の割合が
大きくなる。
【0010】第一の制動系による制動時間と第二の制動
系による制動時間との比率を精度良く制御できるという
観点から、本発明では、請求項3に記載されるように、
上記時間決定手段は、一定時間において交互に行なわれ
る第一の制動系による制動と第二の制動系による制動の
各時間の割合を決定する手段を有するように構成するこ
とができる。
【0011】この一定時間と第一の制動系による制動の
時間または第二の制動系による制動の時間の比は、所
謂、デューティー比に対応する。上述した制動の必要性
の度合いを車両外部の状態から判断するという観点か
ら、本発明では、請求項4に記載されるように、上記判
定手段は、車両の走行に影響を与える環境状態と当該車
両の走行状態に基づいて制動の必要性の度合いを判定す
る手段を有するように構成することができる。
【0012】上記車両の走行に影響を与える環境状態
は、車両前方に障害物が存在する状態を含む。この環境
状態は、例えば、カメラ、レーダ等の手段にて検出され
る。車両の走行状態は、車両の速度、加速度等を含む。
また、上述した制動の必要性の度合いを特に外部の状態
(障害物の有無等)を認識しなくても判定できるという
観点から、本発明では、請求項5に記載されるように、
上記判定手段は、ブレーキ操作の状態に基づいて制動の
必要性の度合いを判定する手段を有するように構成する
ことができる。
【0013】この場合、急激なブレーキ操作が行なわれ
たときには、制動の必要性の度合いが高いと判定され
る。ブレーキ操作の状態は、ブレーキペダルの踏み込み
速度、ペダルストローク等を含む。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の一形態に
係る自動ブレーキ装置の基本的な構成を示す。図1にお
いて、制動油圧系100は、マスタシリンダ101、自
動ブレーキユニット110及びABSユニット120を
有している。自動ブレーキユニット110は、運転者の
ブレーキペダル操作によって動作するマスタシリンダ1
01にて発生した油圧をホイールシリンダ130に伝え
るための油圧経路と、マスタシリンダ101の操作にか
かわらず油圧を発生する油圧発生源からの当該油圧をホ
イールシリンダ130に伝えるための油圧経路とを有し
ている。ABSユニット120は、ABS制御信号に基
づいて自動ブレーキユニット110からホイールシリン
ダ130に伝えられる油圧を更に制御する(ABS制
御)。
【0015】なお、図1に示す制動油圧系100は1つ
の車輪の制動を行なうようになっているが、実際には、
自動ブレーキユニット110及びABSユニット120
は車両の全ての車輪(4輪)の制動を行なうように構成
される。自動ブレーキユニット110は、演算ユニット
10からの制御信号に基づいて制御される(詳細は後述
する)。演算ユニット10には、車輪速を検出するため
の車速センサ11、マスタシリンダ101の出力油圧を
検出するためのブレーキマスタ圧センサ12及び、車両
前方の障害物等を検出するための前方監視センサ13
(CCDカメラ、レーザレーダ、ミリ波レーダ等)が接
続されている。演算ユニット10は、これら車速センサ
11、ブレーキマスタ圧センサ12及び前方監視センサ
13からの各検出情報に基づいて上記自動ブレーキユニ
ット110に対する制御信号を生成する。
【0016】制動油圧系100の詳細な構成が、例え
ば、図2に模式的に示される。図2において、マスタシ
リンダ101にはオイルリザーバ102から常時ブレー
キオイルが供給されている。マスタシリンダ101は2
系統の出力口を有しており、一方の出力口が第一の経路
切り換えソレノイド114及び遮断/導通ソレノイド1
21を介してホイールシリンダ130に接続されてい
る。また、マスタシリンダ101の他方の出力口は第二
の経路切り換えソレノイド115を経由して上記第一の
切り換えソレノイド114及び遮断/導通ソレノイド1
21を介してホイルシリンダ130に接続されている。
【0017】また、オイルリザーバ102内のブレーキ
オイルはポンプ111によって昇圧され、その昇圧され
たブレーキオイルがチェック弁112を介して第二の経
路切り換えソレノイド115に供給されている。ポンプ
111によって昇圧されたチェック弁112と第二の切
り換えソレノイド115間の経路内油圧がアキュムレー
タ113によって比較的高圧に保持される。
【0018】マスタシリンダ101の一方の出力口と第
一の経路切り換えソレノイド114との間の経路にブレ
ーキマスタ圧センサ12が設けられている。このブレー
キマスタ圧センサ12によって、ブレーキペダル操作時
のマスタシリンダ101の出力油圧が検出される。な
お、ホイールシリンダ130の下流に遮断/導通ソレノ
イド122が設けられている。この遮断/導通ソレノイ
ド122が導通状態となるときに、ホイールシリンダ1
30内のブレーキオイルがオイルリザーバ102に回収
されて、ホイルシリンダ130内の油圧が低減されるよ
うになっている。
【0019】第一の経路切り換えソレノイド114、第
二の経路切り換えソレノイド115、遮断/導通ソレノ
イド121及び122が全て定常位置(オフ状態)にあ
る場合、制動油圧系100は図2に示す状態(状態I)
となる。この状態(状態I)では、ブレーキペダル操作
によって発生したマスタシリンダ101の油圧が一方の
出力口から第一の経路切り換えソレノイド114及び導
通状態となる遮断/導通ソレノイド121を介してホイ
ールシリンダ130に伝達される。このとき、マスタシ
リンダ101の他方の出力口から油圧が第二の経路切り
換えソレノイド115を介して第一の経路切り換えソレ
ノイド114に伝達されるが、この第一の経路切り換え
ソレノイド114によって遮断されてホイールシリンダ
130までは伝達されない。また、アキュムレータ11
3によって比較的高圧に保持された油圧も第二の経路切
り換えソレノイド115によって遮断されてホイールシ
リンダ130までは伝達されない。
【0020】即ち、この状態I(図2参照)では、通常
の運転者のブレーキペダル操作に基づいた車両の制動が
行なわれる。第一の経路切り換えソレノイド114及び
第二の経路切り換えソレノイド115が作動位置に切り
換えられると(オン作動)、当該制動油圧系100は図
3に示す状態(状態II)となる。この状態(状態I
I)では、マスタシリンダ101の双方の出力口からの
油圧はそれぞれ第一の経路切り換えソレノイド114及
び第二の経路切り換えソレノイド115によって遮断さ
れる。そして、アキュムレータ113によって比較的高
圧に保持された油圧が第二の経路切り換えソレノイド1
15、第一の経路切り換えソレノイド114及び遮断/
導通ソレノイド121を介してホイールシリンダ130
に伝達される。
【0021】即ち、この状態II(図3参照)では、ブ
レーキペダル操作にかかわらず、アキュムレータ113
によって比較的高圧に保持された油圧によって強制的な
制動が行なわれる。上記状態IIから更に、第二の経路
切り換えソレノイド115だけが定常位置に復帰される
と(オフ状態)、当該制動油圧系100は図4に示す状
態(状態III)となる。この状態(状態III)で
は、マスタシリンダ101の他の出力口からの油圧が第
二の経路切り換えソレノイド115、第一の経路切り換
えソレノイド114及び遮断/導通ソレノイド121を
介してホイールシリンダ130に伝達される。このと
き、マスタシリンダ101の一方の出力口からの油圧は
第一の経路切り換えソレノイド114に遮断され、ま
た、アキュムレータ113によって比較的高圧に保持さ
れた油圧は第二の経路切り換えソレノイド115に遮断
されてそれぞれホイールシリンダ130に伝達されな
い。
【0022】即ち、この状態III(図4参照)では、
状態Iと同様に、運転者のブレーキペダル操作に基づい
た車両の制動が行なわれる。なお、一般的なABS制御
手法に従って生成される制御信号によってホイールシリ
ンダ130の上流及び下流に位置する遮断/導通ソレノ
イド121(通常、導通状態)及び遮断/導通ソレノイ
ド122(通常、遮断状態)が制御される(ABS制
御)。
【0023】車両の走行中に演算ユニット10は、例え
ば、図5及び図6に示す手順に従って自動ブレーキユニ
ット110における第一の経路切り換えソレノイド11
4及び第二の経路切り換えソレノイド115を制御す
る。図5において、まず、初期化処理が実行される(S
1)。この初期化処理では、ソレノイド制御タイマがゼ
ロに(timer =0)にセットされ、デューティー制御周
期TDtotal が所定値(例えば、100ミリ秒)にセッ
トされる。このような初期化処理が終了すると、演算ユ
ニット10は、車速センサ11からの車速情報spd及
びブレーキマスタ圧センサ12からのマスタシリンダ1
01の出力油圧情報Pm を取得する(S2)。
【0024】その取得した情報のうち出力油圧情報Pm
に基づいてマスタシリンダ101の出力油圧の変化量d
m が dPm ={Pm (n)−Pm (n−1)}/Δt1 に従って演算される(微分演算)(S3)。なお、Δt
1 は出力油圧情報Pm のサンプリング周期である。マス
タシリンダ101の出力油圧Pm の変化量dPmが演算
されると、その値を用いて緊急度bが演算される(S
4)。
【0025】この緊急度bは、制動の必要性の度合いで
あって、ブレーキペダルの踏み込みが急激であればある
ほどその緊急度bが大きい。即ち、マスタシリンダ10
1の出力油圧Pm が大きくかつその変化量dPm が大き
いほど大きくなるように緊急度bが定義される。例え
ば、緊急度bは、 b=K・Pm +(1−K)・dPm (0≦k≦1) ・・・(1) のように定義される。
【0026】このように緊急度bが演算されると、更
に、この緊急度bが所定閾値C1 より大きいか否か、マ
スタシリンダ101の出力油圧Pm が所定閾値C2 より
大きいか否か、その出力油圧の変化量dPm が所定閾値
3 より大きいか否か、更に、上記のようにサンプリン
グされた車速spdが所定閾値C4 より大きいか否かが
判定される(S5)。ここで、緊急度b、出力油圧
m 、出力油圧の変化量dP m 、車速spdの各値が対
応する所定閾値より大きい場合(強制的な制動を行なう
べきと判定された場合)、第二の経路切り換えソレノイ
ド115のオン時間のデューティー比Donが Don=b/bmax (0≦Don≦1) ・・・(2) に従って演算される(S6)。上記式でbmax は、現時
点までに得られた緊急度bの最大値を表す。
【0027】従って、緊急度bが大きくなるほど第二の
経路切り換えソレノイド115のオン時間のデューティ
ー比Donが大きくなる。なお、デューティー比は1を超
えることはないことから、実際には、デューティー比D
onは上記のように演算された値(b/bmax )と「1」
のうちの小さい方の値に設定される(Don= min(1、
b/bmax ))。
【0028】一方、緊急度b、出力油圧Pm 、出力油圧
の変化量dPm 、車速spdの何れかが対応する所定閾
値より小さい場合(強制的な制動を行なうべきでないと
判定された場合)、第二の経路切り換えソレノイド11
5のオン時間のデューティー比Donはゼロ(Don=0)
に設定される(S7)。これは、第二の経路切り換えソ
レノイド115が定常位置(図2参照)に保持されるこ
とを意味する。
【0029】上記のようにして第二の経路切り換えソレ
ノイド115のオン時間のデューティー比Donが設定さ
れると、ソレノイド駆動処理P100 が実行される。この
ソレノイド駆動処理P100 は、例えば、図6に示す手順
に従って行なわれる。即ち、ソレノイド制御タイマのタ
イマ値がデューティー制御周期TDtotal に達しない状
態において(timer < TDtotal )(S101、N
O)、ソレノイド制御タイマのタイマ値が上記デューテ
ィー比Donに対応したオン時間TDtotal×Donを超え
たか(timer > TDtotal ×Don)否かが判定される
(S102)。そのタイマ値が当該オン時間TDtota×
onを超えていない場合、オン状態のの制御信号(ソレ
ノイドオン)が出力される(S103)。そして、ソレ
ノイド制御タイマがインクリメントされ(S104)、
上記処理(S102、S103、S104)が繰り返し
実行される。その間、出力される制御信号のオン状態が
維持される。
【0030】上記処理の過程で、ソレノイド制御タイマ
のタイマ値がオン時間TDtotal ×Donを超えると(S
102、YES)、制御信号がオフ状態(ソレノイドオ
フ)に切り換えられる(S105)。そして、ソレノイ
ド制御タイマがインクリメントされ(S104)、上記
処理(S102、S105、S104)が繰り返し実行
される。その間、出力される制御信号のオフ状態が維持
される。
【0031】更に、ソレノイド制御タイマのタイマ値が
デューティー制御周期TDtotal に達すると、ソレノイ
ド制御タイマがリセットされ(timer =0)(S10
6)、処理は、図5に示すステップS2に戻る。以後、
上述したのと同様の処理(図5及び図6参照)が繰り返
される。その結果、運転者が急激にブレーキペダルを操
作している間(図5のステップS5での条件が満足され
る間)演算ユニット10からは、図7に示すような、デ
ューティー制御周期がTDtotal (例えば、100ミリ
秒)でオン時間が(TDtota×Don)となる第二の経路
切り換えソレノイド115に対するパルス状の制御信号
が出力される(デューティー比Don)。
【0032】なお、図6に示す手順に従ったソレノイド
駆動処理P100 の実行周期Δt2 は、例えば、5ミリ秒
(msec. )程度であり(Δt2 =5msec. )、図5に示
す手順に従った処理の実行周期Δt1 は、例えば、20
ミリ秒程度(Δt1 =20msec. )である。また、演算
ユニット10は、第二の経路切り換えソレノイド115
に対する制御信号と同時に立ち上がり、上記デューティ
ー比Donがゼロ(非制御)に設定される(図5における
S7)までその状態を維持する制御信号を第一の経路切
り換えソレノイド115に供給する。
【0033】上述した処理の結果、高速運転中に運転者
が急激にブレーキペダルを踏み込む操作を行なう場合
等、制動の緊急性が高いと判断された場合に、演算ユニ
ット10からの上記制御信号が自動ブレーキユニット1
10(図1参照)の第一の経路切り換えソレノイド11
4及び第二の経路切り換えソレノイド115に供給され
る(図2乃至図4参照)。その結果、第一の経路切り換
えソレノイド114は、動作位置(ソレノイド・オン)
に切り換えられると共に、第二の経路切り換えソレノイ
ド115は、動作位置(ソレノイド・オン)と定常位置
(ソレノイド・オフ)が交互に切り換えれられる。即
ち、制動油圧系100は、状態II(図3参照)と状態
III(図4参照)を交互に繰り返す。そして、その繰
り返し周期TDtotal (例えば、100ミリ秒)に対す
る状態IIとなる時間のデューティー比がDonとなる。
【0034】従って、アキュムレータ113によって比
較的高圧に保持された油圧がホイールシリンダ130に
伝達される状態(状態II)での制動とマスタシリンダ
101の他の出力口からの油圧がホイールシリンダ13
0に伝達される状態(状態III)での制動が交互に繰
り返される。そして、制動の緊急度bが大きくなると、
そのデューティー比Donの値(b/bmax )が大きくな
り、比較的高圧に保持された油圧による強制的な制動の
割合が大きくなる。
【0035】上述したような装置では、アキュムレータ
113によって比較的高圧に保持された油圧による強制
的な制動とブレーキペダルの踏み込み操作に基づいたマ
スタシリンダ101からの油圧による制動が交互に短い
周期で行なわれるので、従来のように、ブレーキペダル
がそれ以上踏み込めなくなる現象が防止される。その結
果、強制的な制動が行なわれている間のブレーキペダル
の踏み込み感覚が改善される。
【0036】また、緊急度bが高くなるほど、ブレーキ
ペダルの踏み込み操作により発生したマスタシリンダ1
01からの油圧による制動に対する比較的高圧に保持さ
れた油圧による強制的な制動の割合が大きくなるので、
車両の制動がより確実なものとなる。上記例では、第二
の経路切り換えソレノイド115の切り換え周期TD
totalに対するオン時間のデューティー比Donが図5に
示す手順に従って設定されたが、例えば、図8または図
9に示す手順に従って設定することも可能である。な
お、図8及び図9において、図5に示すのと同様のステ
ップには、同じステップ番号が付与されている。
【0037】図8に示す手順の場合、制動の緊急度aが
車両外の環境と当該車両の走行状態に基づいて算出され
る。即ち、車速センサ11からの車速情報spd、前方
監視センサ13にて検出された障害物との距離x及び障
害物に対する接近速度Δvが取得され(S21)、それ
らの情報に基づいて緊急度aが次のようにして演算され
る(S41)。
【0038】a=Δv2 /2x ・・・(3) これは、障害物に衝突せずに停止するために必要な減速
度である。この減速度で緊急度aを表す。即ち、障害物
に衝突せずに停止するために必要な減速度が大きいほ
ど、制動の緊急度aが大きくなる。この緊急度aが所定
の閾値C5 より大きく(a>C5 )、かつ、車速spd
が所定閾値C4 より大きい(spd>C4 )場合(S5
1、YES)、第二の経路切り換えソレノイド115の
切り換え周期TDtotal に対するソレノイドのオン時間
のデューティー比Donが、 Don=a/amax (0≦Don≦1) ・・・(4) に従って演算される(S61)。ここで、amax は、現
在までに演算された緊急度aの最大値である。
【0039】運転者のブレーキ操作によって既にある減
速度a* が発生している場合、上記のように演算された
減速度a(Δv2 /2x)とこの減速度a* との差Δa
(=a−a* )に基づいて第二の切り換えソレノイド1
15の切り換え周期TDtota l に対するソレノイドのオ
ン時間のデューティー比Donを Don=Δa/Δamax ・・・(5) に従って演算することもできる。
【0040】また、図9に示す例の場合、運転者の操作
に基づいて演算される緊急度bと、車両外の環境(障害
物)及び車両の走行状態に基づいて演算される緊急度a
とに基づいて第二の経路切り換えソレノイド115の切
り換え周期TDtotal に対するソレノイドのオン時間の
デューティー比Donが演算される。即ち、各センサから
検出信号に基づいて車速spd、マスタシリンダ101
の出力油圧Pm 、障害物までの距離x、障害物に対する
接近速度Δvが取得される(S22)。そして、前述し
た例と同様にマスタシリンダ101の出力油圧Pmの変
化量dPm が演算され(S3)、その出力油圧Pm とそ
の変化量dPm から緊急度b(=K・Pm +(1−K)
・dPm )が演算され、更に、上記障害物までの距離x
と障害物に対する接近速度Δvに基づいて緊急度a(=
Δv2 /2x)が演算される(S42)。
【0041】そして、緊急度b、マスタシリンダ101
の出力油圧Pm 、出力油圧の変化量dPm 、車速spd
及び緊急度aが対応する閾値を超えている場合(S5
2、YES)、第二の経路切り換えソレノイド115の
切り換え周期TDtotal に対するソレノイドのオン時間
のデューティー比Donが Don=K・a/amax +(1−K)・b/bmax (0≦K≦1、0≦Don≦1) ・・・(6) に従って演算される(S62)。また、上述したのと同
様、aに代えてΔa(=a−a* )を用いて、 Don=K・Δa/Δamax +(1−K)・b/bmax (0≦K≦1、0≦Don≦1) ・・・(7) に従って当該ディユーティー比Donを演算することも可
能である。
【0042】図8または図9に示す手順に従って当該デ
ューティー比Donが得られると、図5に示した手順の場
合と同様に、このデューティー比Donを用いて図6に示
す手順に従ったソレノイド駆動処理P100 が実行され
る。上記例において、マスタシリンダ101からホイー
ルシリンダ130に油圧を伝達させる経路が第一の制動
系に対応し、ポンプ111で昇圧され、アキュムレータ
113によって比較的高圧に保持された油圧をホイール
シリンダ130に伝達させる経路が第二の制動系に対応
し、第一の経路切り換えソレノイド114及び第二の切
り換えソレノイド115が制動切り換え手段に対応す
る。また、図5(図8または図9)及び図6に示す手順
にて処理を行なう演算ユニット10が制御手段に対応す
る。
【0043】また、図5に示すステップS2、S3及び
S4での処理が制動の必要性の度合いを判定するための
判定手段に対応し、図5に示すステップS6での処理が
時間決定手段に対応する。
【0044】
【発明の効果】以上、説明してきたように、請求項に記
載された本発明によれば、ブレーキ操作に基づいた車両
の制動が完全には停止されない状態で制動力発生源から
の制動力による車両の制動が行なわれることにより、強
制的な制動が行なわれる間ブレーキ操作を行なう運転者
のブレーキ操作感は完全にはなくならない。従って、運
転者のブレーキ操作感の低下を防止しつつ、強制的な制
動を行なうことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る自動ブレーキ装置
の基本的な構成例を示すブロック図である。
【図2】制動油圧系の構成例を模式的に示した図(その
1)である。
【図3】制動油圧系の構成例を模式的に示した図(その
2)である。
【図4】制動油圧系の構成例を模式的に示した図(その
3)である。
【図5】演算ユニットでの処理の手順(その1)を示す
フローチャートである。
【図6】図5に示すソレノイド駆動処理の具体的な手順
を示すフローチャートである。
【図7】図5及び図6の手順に従って生成される制御信
号の波形を示す信号波形図である。
【図8】演算ユニットでの処理の手順(その2)を示す
フローチャートである。
【図9】演算ユニットでの処理の手順(その3)を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
10 演算ユニット 11 車速センサ 12 ブレーキマスタ圧センサ 13 前方監視センサ 100 制動油圧系 101 マスタシリンダ 102 オイルリザーバ 110 自動ブレーキユニット 111 ポンプ 112 チェック弁 113 アキュムレータ 114 第一の経路切り換えソレノイド 115 第二の経路切り換えソレノイド 120 ABSユニット 121 遮断/導通ソレノイド 122 遮断/導通ソレノイド 130 ホイールシリンダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転者のブレーキ操作に基づいて車両の制
    動を行なう第一の制動系と、 ブレーキ操作にかかわらず制動力発生源から発生される
    当該制動力にて車両の制動を行なう第二の制動系と、 上記第一の制動系による制動と第二の制動系による制動
    とを切り換える制動切り換え手段と、 ブレーキ操作がなされたときに、第一の制動系による制
    動と第二の制動系による制動とが交互に繰り返し行なわ
    れるように制動切り換え手段の動作制御を行なう制御手
    段とを有する自動ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自動ブレーキ装置におい
    て、 更に、制動の必要性の度合いを判定する判定手段を有す
    ると共に、 上記制御手段は、該判定手段での判定結果に基づいて、
    交互に行なわれる第一の制動系による制動と第二の制動
    系による制動のそれぞれの時間を決定する時間決定手段
    を有し、その決定された時間に基づいて制動切り換え手
    段の動作制御を行なうようにした自動ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の自動ブレーキ装置におい
    て、 上記時間決定手段は、一定時間において交互に行なわれ
    る第一の制動系による制動と第二の制動系による制動の
    各時間の割合を決定する手段を有する自動ブレーキ装
    置。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載の自動ブレーキ装置
    において、 上記判定手段は、車両の走行に影響を与える環境状態と
    当該車両の走行状態に基づいて制動の必要性の度合いを
    判定する手段を有する自動ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】請求項2または3記載の自動ブレーキ装置
    において、 上記判定手段は、ブレーキ操作の状態に基づいて制動の
    必要性の度合いを判定する手段を有する自動ブレーキ装
    置。
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