JPH11910A - 板状無機系材料成形体の養生硬化方法 - Google Patents

板状無機系材料成形体の養生硬化方法

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JPH11910A
JPH11910A JP17128097A JP17128097A JPH11910A JP H11910 A JPH11910 A JP H11910A JP 17128097 A JP17128097 A JP 17128097A JP 17128097 A JP17128097 A JP 17128097A JP H11910 A JPH11910 A JP H11910A
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JP
Japan
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tray
curing
plate
formed body
inorganic material
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Application number
JP17128097A
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English (en)
Inventor
Takayuki Yoshida
貴幸 吉田
Shigeru Maeda
繁 前田
Ichiro Kimura
一郎 木村
Shigeru Mogi
繁 茂木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】未硬化の板状無機系材料成形体を加温養生する
際の昇温時に、成形体表面からの水分蒸発を防ぎ、硬化
物のクラックの発生の低減や反りが小さくなるような養
生硬化方法を提供すること。 【解決手段】未硬化の板状無機系材料成形体をトレー上
に取り、これを開放部が密閉された状態で段積みし、加
熱養生硬化させる際、板状無機系材料成形体の昇温速度
を養生雰囲気の昇温速度より遅くすることを特徴とする
板状無機系材料成形体の養生硬化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板状無機系材料成
形体の養生硬化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水硬性組成物を材料として、押し
出し成形により製造される板状無機系材料は、押し出し
後の保形やハンドリングの観点から、コンベアにより押
し出し機から未硬化の成形体と同じ速度で移動している
トレー上に押し出されている。通常、これら成形体は、
トレー上で所定の長さに切断した後、段積みされた状態
で水和反応を促進させ強度を向上させるため加熱、加湿
養生される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら押し出し成形体
を載せるトレーは、通常金属製であるため熱伝導率が高
く、養生室内雰囲気より昇温が速い。このため、トレー
上に載っている成形体の昇温も養生室雰囲気より速くな
る。このことにより、成形体表面から養生室雰囲気への
水分移動が起こり、表面が乾燥状態となるため、成形体
表面と内部の含水状態に差が出てしまう。この含水状態
の差は、硬化時の硬化収縮の不均一の原因となり、養生
後に得られる硬化物の表面のクラックを発生させたり、
著しい反りを引き起こす。このようなクラックの発生は
硬化物の強度低下や歩留まり低下、反りの増大は平面性
悪化による寸法精度の低下や歩留まり低下の原因となっ
ていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題点を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、本発明
を完成させた。
【0005】すなわち本発明は、(1)未硬化の板状無
機系材料成形体をトレー上に取りこれを段積みし、加熱
養生硬化させる際、板状無機系材料成形体のの昇温速度
を養生雰囲気の昇温速度より遅くすることを特徴とする
板状無機系材料成形体の養生硬化方法、(2)トレー裏
に断熱材を設置する上記(1)記載の養生硬化方法に関
する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の養生硬化方法において未
硬化の板状無機系材料成形体の原料となる水硬性組成物
は、無機系の物であれば特に制限はなく、セメント等の
水硬性物質を主成分として含有する組成物や高炉水砕ス
ラグ等の潜在水硬性物質及びその硬化刺激剤を主成分と
して含有する組成物等が挙げられる。本発明の養生硬化
方法においては、未硬化の板状無機系材料成形体(以
下、単に成形体という)の押し出し方法、押し出し機や
トレーの種類等については特に制限がなく、セメント混
練物等を養生硬化し、硬化物を製造するのに通常に採用
されているものでよい。また、養生方法は板状無機系材
料成形体の昇温速度を養生雰囲気の昇温速度より遅くす
ること以外はセメント成形体を養生硬化させるのに一般
的に行われている方法が採用でき特に制限はなく、通常
30〜100℃で2〜60時間行えば充分である。
【0007】本発明の養生硬化方法において、成形体の
昇温速度を養生室内雰囲気の昇温速度より遅くする方法
として、例えばトレー裏に断熱材を設置しトレーの温度
上昇を抑えることが挙げられる。トレーとしては、ステ
ンレス製のものが一般的に用いられる。
【0008】この時用いる断熱材は、トレーを段積みし
た時、トレー下の成形体に接触しない範囲の厚みであ
り、養生の昇温時にトレー上の成形体の昇温速度が養生
室雰囲気の昇温速度より遅くなる物であれば特に制限は
なく、発泡させたスチレン、塩化ビニル、ウレタン等の
有機断熱材、発泡させたシリコンやALC板等の無機断
熱材等を用いうる具体例として挙げることが出来る。こ
れら断熱材は高温、高湿下で使用することから、金属板
等でサンドイッチ構造にすることは特に好ましい。
【0009】また、トレーを段積みした時の開放部をフ
ィルムや金属板等によりシールし、成形体を密閉状態と
する事によっても同様の効果を得ることが出来る。これ
はトレーを密閉することによりトレー自体が断熱層とな
りトレーの昇温を遅くするためである。また、段積み
時、開放部となるトレー脚部間に予め鋼板を溶接し段積
みした時トレー内が密閉状態となるようにしても良い。
トレー開放部を密閉する場合、一番下段のトレー裏面は
外気に曝されるため、トレー上の成形体の昇温速度が養
生室雰囲気より速くなる。このため、一番下段のトレー
上の成形体の昇温速度を遅くするべく、トレー裏に断熱
材等を設置するのが好ましい。また、段積みしたトレー
を載荷する台車上に断熱材を設置することによっても、
一番下段のトレー裏に断熱材を設置するのと同様の効果
が得られる。
【0010】
【実施例】以下、この発明に係る実施例を説明する。
【0011】実施例1 ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学社製
品番:90SH−4000)1重量部、珪砂(平均粒径
100μm)50重量部、パーライト(三井金属鉱山社
製 品番:加工5号)20重量部、ダンボール解砕パル
プ4重量部、ポルトランドセメント100重量部をアイ
リッヒミキサーに投入し3分間混合した後、水33重量
部を加えて更に1分間混合した。混合物をニーダールー
ダー型の混練機に入れ10分間混練し粘土状の混合物を
得た。この混練物を真空押し出し成形機で70mmHg以下
の減圧下で押し出し成形を行い、厚さ20mm、幅50
0mmの板状の成形体を得た。得られた成形体を、予め
厚さ10mmの発泡スチロールを裏打ちした後、0. 3
mmのステンレス製鋼板を溶接しサンドイッチ構造とし
た、ステンレス製トレー(長さ3150mm、幅760
mm)上にとり、押し出し成形体を長さ2950mmに
切断した。
【0012】上記と同様にして成形体を乗せたトレー2
9枚を段積みした後、成形体を乗せていないトレーを最
上段に積み30段とした。段積みしたトレーを加湿加温
が可能な養生室に入れ、室温から80℃に12時間で昇
温し、80℃、飽和水蒸気圧の雰囲気下で24時間湿潤
養生硬化させた。湿潤養生が終了し、養生室内の温度を
50℃まで自然降温させ、段積みトレーを養生室より取
り出した後、成形体の硬化物をトレーと分離して、長さ
2950mm、幅500mm、厚さ20mmの硬化物
(上から押し出し硬化物A−1〜A−29)を得た。
【0013】比較例1 実施例1と同じ成形体を発泡スチレンを裏打ちしていな
い長さ3150mm、幅700mmのステンレス製トレ
ー上にとり、トレーの長さに合わせて押し出し成形体を
切断した。成形体を乗せたトレー29枚を段積みした
後、成形体を乗せていないトレーを最上段に積み30段
とした。段積みしたトレーを加湿加温が可能な養生室に
入れ、実施例1と同じ条件で湿潤養生硬化を行った後、
養生室から取り出し、成形体の硬化物をトレーと分離し
て、長さ2950mm、幅500mm、厚さ20mmの
押し出し硬化体(上から硬化物B−1〜B−29)を得
た。
【0014】試験例1 実施例1、及び比較例1で得られた硬化物A−1、A−
5、A−10、A−15、A−20、A−25、A−2
9、B−1、B−5、B−10、B−15、B−20、
B−25、B−29の反りの測定を行った。反りの測定
は段積みした時、各硬化物の長手方向中央に、押し出し
方向と直交方向に長さ750mmのストレートエッジを
あて、ストレートエッジ中央部と硬化物との隙間に隙間
ゲージを入れ測定(mm)を行った。測定結果は表1の
通りである。
【0015】
【表1】 表1 トレー段数 1 5 10 15 20 実施例硬化物 A−1 A−5 A−10 A−15 A−20 反り(mm) 0.6 0.9 1.0 1.2 1.3 比較例硬化物 B−1 B−5 B−10 B−15 B−20 反り(mm) 1.8 2.0 2.7 3.3 3.6 トレー段数 25 29 実施例硬化物 A−25 A−29 反り(mm) 1.4 1.9 比較例硬化物 B−25 B−29 反り(mm) 2.8 4.0
【0016】試験例2 実施例、及び比較例で得られた硬化物A−1〜A−2
9、B−1〜B−29のクラック発生状況の観察を行っ
た。観察は硬化物表面の10mm以上のクラック発生を
目視により行った。観察結果は表2の通りである。
【0017】
【表2】 表2 クラック発生枚数(クラック発生試験体数/試験体数) 実施例 2/29 比較例 24/29
【0018】表1、2から明らかな様に本発明の養生硬
化方法は水硬性押し出し成形体硬化物の反り及び、表面
クラック発生を減少させることができる。尚、実施例及
び比較例において1段目のトレー上の成形体の内部に熱
電対を差し込み成形体の温度変化を測定した結果を養生
雰囲気の温度変化と共に図1に示した。(図1におい
て、比較例の雰囲気並びに成形体内部の温度が実施例に
おけるそれよりも高いのは、実施例では断熱材により密
閉状態にあるトレーの温度上昇が抑えられているためで
ある。
【0019】
【発明の効果】本発明の養生硬化法によれば、加湿、加
温養生での昇温時に、成形体の昇温速度を養生室内雰囲
気の昇温速度より遅くすることで、水硬性押し出し成形
体表面からの水分蒸発を防ぐことが出来る。これによ
り、硬化収縮時のクラックの発生による強度低下の防
止、及び反りの低減による平面性の向上となり、歩留ま
りや寸法精度の向上を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例の成形体、養生室雰囲気及び
成形体内部の温度変化を示す図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未硬化の板状無機系材料成形体をトレー上
    に取りこれを段積みし、加熱養生硬化させる際に、板状
    無機系材料成形体の昇温速度を養生雰囲気の昇温速度よ
    り遅くすることを特徴とする板状無機系材料成形体の養
    生硬化方法。
  2. 【請求項2】トレー裏に断熱材を設置する請求項1記載
    の養生硬化方法。
JP17128097A 1997-06-13 1997-06-13 板状無機系材料成形体の養生硬化方法 Pending JPH11910A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006150824A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 裏打ちシート付き無機質板の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006150824A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 裏打ちシート付き無機質板の製造方法
JP4585294B2 (ja) * 2004-11-30 2010-11-24 クボタ松下電工外装株式会社 裏打ちシート付き無機質板の製造方法

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