JPH1190634A - ステンレス製部材の溶接方法およびこの溶接方法に使用される溶接補助具 - Google Patents

ステンレス製部材の溶接方法およびこの溶接方法に使用される溶接補助具

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JPH1190634A
JPH1190634A JP25740097A JP25740097A JPH1190634A JP H1190634 A JPH1190634 A JP H1190634A JP 25740097 A JP25740097 A JP 25740097A JP 25740097 A JP25740097 A JP 25740097A JP H1190634 A JPH1190634 A JP H1190634A
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JP
Japan
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welding
stainless steel
gas
plate
welded portion
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Pending
Application number
JP25740097A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuyoshi Nakatani
光良 中谷
Shiyouichi Kitagawa
彰一 北側
Shinnosuke Takeda
慎之助 武田
Morihiko Osawa
守彦 大澤
Yoshiyasu Baba
吉康 馬場
Kenji Sato
憲二 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Nichizou Seimitsu Kenma KK
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Nichizou Seimitsu Kenma KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶接焼けが残らないように裏波溶接を行い得る
ステンレス製部材の溶接方法を提供する。 【解決手段】長手方向に沿う側縁部1a同士を裏波溶接
してステンレス製管体1を製作するための溶接方法であ
って、管体1の側縁部1a同士の溶接部4内面に沿って
配置されたガス吹出部材12のガス吹出口12bからシ
ールドガスGを吹き出す際に、焼結金属板により構成さ
れた多孔性板体13を介して溶接部4に向かって均一に
吹き出すようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空機器産業など
に用いられる鏡面研磨されたステンレス製部材、例えば
ステンレス製管体の溶接方法およびこの溶接方法に使用
される溶接補助具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、大口径のステンレス製の管体を製
作する場合には、プラズマ溶接により、管体の長手方向
に沿って裏波溶接が行われていた。
【0003】そして、このとき、鏡面研磨面の溶接部近
傍に発生する溶接焼けを防止するために、すなわちその
原因の一つである酸化を防止するために、溶接部の裏面
側に銅などの裏当て金を配置するとともにこの裏当て金
と溶接部との間にシールドガスが流されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、裏当
て金と溶接部との間にシールドガスを流するようにして
いるが、管体の長手方向および幅方向において、シール
ドガスが均一に流れないため、局所的に溶接焼けが残っ
てしまうという問題があった。
【0005】そこで、本発明は、溶接焼けが残らないよ
うに裏波溶接を行い得るステンレス製部材の溶接方法お
よびこの溶接方法に使用される溶接補助具を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のステンレス製部材の溶接方法は、ステンレ
ス製部材の側縁部同士の溶接部裏面に沿って配置された
吹出部材からシールドガスを吹き出す際に、多孔性板体
を介して溶接部に向かってシールドガスを均一に吹き出
す方法である。
【0007】また、本発明のステンレス製部材の溶接方
法に使用される溶接補助具は、ステンレス製部材の溶接
部裏面側に配置されるとともに、溶接部に沿って設けら
れたガス吹出部材の吹出口に、焼結金属板またはセラミ
ック板により構成された多孔性板体を設けたものであ
る。
【0008】上記の溶接方法および溶接補助具による
と、ステンレス部材の側縁部同士を溶接する際に、溶接
部の裏面に沿って配置されたガス吹出部材のガス吹出口
に設けられた多孔性板体から、溶接部に向かってシール
ドガスを均一に吹き出すようにしたので、溶接線に沿っ
てかつ幅方向において、シールドガスが均一に流れるた
め、溶接焼けが残るのを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
るステンレス製部材の溶接方法および溶接補助具を図面
に基づき説明する。
【0010】なお、本実施の形態においては、ステンレ
ス製部材として、ステンレス製管体に適用した場合につ
いて説明する。本実施の形態におけるステンレス製管体
の溶接方法、すなわち製作方法は、ステンレス製の細長
い板体を円柱状に丸くして、互いに対向する側縁部同士
を裏波溶接により溶接して形成する方法である。
【0011】まず、ステンレス製(例えば、SUS30
4,SUS316)の管体を溶接により製作する際に使
用される補助具を、図1および図2に基づき説明する。
図1および図2において、1は本発明に係る溶接方法に
より製作されるステンレス製管体で、ステンレス製の細
長い板体が円筒状に丸められるとともに互いに対向する
側縁部1a同士がプラズマトーチ2により裏波溶接(プ
ラズマキーホール溶接ともいう)されることにより形成
される。
【0012】3は本溶接方法に使用される溶接補助具
で、上記円筒状に丸められて互いに対向する側縁部1a
同士の溶接部(溶接線)4の内面すなわち裏面に沿って
配置されるものである。
【0013】この溶接補助具3は、製作される管体1の
内部に配置された支持部材11と、この支持部材11上
でかつ溶接部4の両側位置で配置されるとともにシール
ドガスGの吹出用溝部12aが形成されたガス吹出部材
12と、このガス吹出部材12に形成された吹出用溝部
12aの開口部であるガス吹出口12bに取り付けられ
た多孔性板体例えば焼結金属板(例えば、多孔性のセラ
ミック板を使用してもよい)13と、上記ガス吹出部材
12の吹出用溝部12a内にシールドガスGを供給する
ための銅製のガス供給配管14とから構成されている。
【0014】上記支持部材11上に載置されたガス吹出
部材12の上面は、管体1の内面の形状に沿うように円
弧面形状にされており、また吹出用溝部12aの表面す
なわち焼結金属板13については、溶接部4に対向する
ように傾斜して設けられており、さらに両側のガス吹出
部材12は互いに離して設けられて、これら両者の空間
部15はプラズマトーチ3によるプラズマ炎の逃げ用空
間部にされている。
【0015】なお、この逃げ用の空間部15に対応する
支持部材11側にも、同様に逃げ用の開口部11aが形
成されている。また、上記ガス吹出部材12は、溶接部
4に沿って適当な長さでもって設けられるとともに、取
付ボルト21により支持部材11側に固定される。さら
に、ガス吹出用溝部12aが長くなると、ガスが均一に
吹き出されにくくなるため、ガス吹出用溝部12a内
は、仕切壁により複数室に分割されるとともに各室に対
応してガス供給配管14がそれぞれ接続されている。
【0016】次に、プラズマトーチ3により、裏波溶接
を使用してステンレス製管体1を製作する方法について
説明する。まず、図1に示すように、ワーク押え治具3
1により、互いに側縁部1a同士が接触するように円柱
状に成形・保持された管体1の内部に、取付ボルト21
により上面に左右一対のガス吹出部材12が固定された
支持部材11を配置する。勿論、この配置時において
は、両ガス吹出部材12間の空間部15が溶接部4の真
下に来るようにされる。
【0017】次に、ガス供給配管14よりシールドガス
として不活性ガス(具体的には、アルゴンガスまたはヘ
リウムガスが用いられる)をガス吹出部材12の吹出用
溝部12a内に供給する。この吹出用溝部12a内が所
定の圧力に達すると、シールドガスが、焼結金属板13
に形成されている多数の孔より、溶接部4の裏面側に向
かって均一に吹き出す(噴出する)。このように、焼結
金属板13より吹き出されたシールドガスは層流とな
り、大気中の溶接であるにも拘わらず、空気の巻き込み
もなく、安定してシールドガスを供給することができ、
したがって溶接部4全体が空気に対して均一にシールド
される。
【0018】この状態で、プラズマトーチ2により、一
端側から他端側に向かって裏波溶接を行えば、溶接焼け
が発生することなく、溶接を行うことができる。なお、
溶接部4が長い場合には、ガス吹出部材12をそれに合
わせて長くする必要はなく、例えばプラズマトーチ2と
同期させて、ガス吹出部材12を走行させればよい。こ
の時、必要なガス吹出部材12の長さは、実験などによ
り測定した温度データおよび熱伝導計算結果に基づき決
定される。
【0019】例えば、図3のグラフに、シールドガス
(アルゴンガス)の流量[l(リットル)/分]を変化
させたときの溶接部近傍の着色の度合いを示す。このグ
ラフから分かるように、ガス吹出部材−母材間の距離を
3mm以下にするとともに、ガスの流量を60l/分以
上にすれば、溶接焼けを防止することができるのが分か
る。
【0020】このように、長手方向に沿う側縁部を溶接
してステンレス製管体を製作する際に、溶接部の内面に
すなわち裏面に沿って配置されたガス吹出部材のガス吹
出口に設けられた多孔性板体から、溶接部に向かってシ
ールドガスを均一に吹き出すようにしているので、管体
の長手方向および幅方向において、シールドガスが均一
に流れ、したがって溶接焼けが残るのを防止し得る。
【0021】また、溶接焼けが発生する溶接部裏面側
に、直接、シールドガスを吹き付けるようにしているの
で、シールドガスの節減を行うことができるとともに、
効果的に溶接焼けの他の原因であるヒュームの付着をも
防止し得る。
【0022】ところで、上記実施の形態においては、ス
テンレス製部材として管体に適用した場合について説明
したが、勿論、ステンレス製板体(平板)の場合にも、
すなわち板体同士の側縁部(端縁部ともいう)の溶接に
も適用することができる。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明の溶接方法および溶
接補助具によると、ステンレス製部材の側縁部同士を溶
接する際に、溶接部の裏面に沿って配置されたガス吹出
部材のガス吹出口に設けられた多孔性板体から、溶接部
に向かってシールドガスを均一に吹き出すようにしたの
で、溶接線に沿ってかつ幅方向において、シールドガス
が均一に流れるため、溶接焼けが残るのを防止すること
ができる。
【0024】また、溶接焼けが発生する溶接部裏面側
に、直接、シールドガスを吹き付けるようにしているた
め、シールドガスの節減を行うことができるとともに、
効果的に溶接焼けの他の原因であるヒュームの付着を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における溶接補助具の使用
状態を示す断面図である。
【図2】図1のA−A矢視図である。
【図3】溶接焼けを防止するための条件を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 ステンレス製管体 1a 側縁部 2 プラズマトーチ 3 溶接補助具 4 溶接部 11 支持部材 12 ガス吹出部材 12a 吹出用溝部 12b ガス吹出口 13 焼結金属板 14 ガス供給配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北側 彰一 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 武田 慎之助 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 大澤 守彦 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 馬場 吉康 神奈川県川崎市川崎区水江町4番1号 日 造精密研磨株式会社内 (72)発明者 佐藤 憲二 神奈川県川崎市川崎区水江町4番1号 日 造精密研磨株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステンレス製部材の側縁部同士を溶接する
    ための溶接方法であって、側縁部同士の溶接部裏面に沿
    って配置された吹出部材からシールドガスを吹き出す際
    に、多孔性板体を介して溶接部に向かってシールドガス
    を均一に吹き出すことを特徴とするステンレス製部材の
    溶接方法。
  2. 【請求項2】多孔性板体として焼結金属板またはセラミ
    ック板を使用したことを特徴とする請求項1に記載のス
    テンレス製部材の溶接方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載のステンレス製部材の溶接方
    法に使用される溶接補助具であって、ステンレス製部材
    の溶接部裏面側に配置されるとともに溶接部に沿って設
    けられたガス吹出部材の吹出口に多孔性板体を設けたこ
    とを特徴とするステンレス製部材の溶接方法に使用され
    る溶接補助具。
  4. 【請求項4】多孔性板体として焼結金属板またはセラミ
    ック板を使用したことを特徴とする請求項3に記載のス
    テンレス製部材の溶接方法に使用される溶接補助具。
JP25740097A 1997-09-24 1997-09-24 ステンレス製部材の溶接方法およびこの溶接方法に使用される溶接補助具 Pending JPH1190634A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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