JPH1190025A - Ｉｃカードシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 他店で利用可能なカードを自店で利用可能に
し、かつそのカードを用い自店でパチンコ遊技等を行う
際に通信回線を介した外部アクセスを低減する。 【解決手段】 ＩＣカード９のメモリ９３に、各ホール
ＩＤを記憶するＩＤエリア９３Ａ１〜９３Ａｎと、ホー
ルに属するパチンコ店での遊技の結果の貯玉数を各ホー
ルＩＤに対応して記憶する貯玉数エリア９３Ｂ１〜９３
Ｂｎと、その貯玉を利用してパチンコ遊技を行う際の変
換レートを各ホールＩＤに対応して記憶する変換レート
エリア９３Ｃ１〜９３Ｃｎとを設け、カード９の貯玉を
利用してパチンコ遊技を行う場合、自店の貯玉が無いと
きには、カード９に記録されている他店の貯玉を利用し
てパチンコ遊技を行う。この場合、確保した他店の貯玉
から変換レート相当分の貯玉及び手数料相当分の貯玉が
差し引かれてパチンコ遊技玉として利用者に供給され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＩＣカードの利用
が可能なＩＣカードシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、パチンコ機等では公衆電話機等で
用いられるようなプリペイドカードによる利用が可能に
なっている。即ち、お客がパチンコ遊技を行う場合、ま
ずパチンコ店内のＶＣ（Ｖａｌｕｅ Ｃｈａｒｇｅｒ）
機にお金を投入して、価値情報が付与されたプリペイド
カードを購入する。そして、そのカードをパチンコ機の
カードリーダに挿入して玉出しキーを押下する。する
と、パチンコ機から所定料金相当分のパチンコ玉が排出
され、その排出されたパチンコ玉を用いて遊技が開始さ
れる。そしてこれと同時に、カードからはその排出され
たパチンコ玉に相当する金額が減じられる。こうしてパ
チンコ玉を用いてパチンコ機で遊技が行われ、その遊技
の結果の出玉を精算するときにはこの出玉数が貯玉情報
としてカード及びホールコンピュータに記録される。そ
して次回のパチンコ遊技時にはその貯玉を用いて遊技を
行うことも可能になっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように従来では、
利用者のパチンコ遊技の結果の貯玉は、該当のカード及
び該当パチンコ店のホールコンピュータに記録され、次
回の該当パチンコ店での遊技の際には該当カードを利用
してパチンコ遊技を行うことができる。一方、該当パチ
ンコ店Ａ以外の他のパチンコ店Ｂでパチンコ店Ａのカー
ドを利用したいという要望が高まっており、その方法と
して他のパチンコ店Ｂからそのカードを管理するパチン
コ店Ａのコンピュータに通信回線を介しアクセスして確
認する方法が考えられている。しかしながらこうした外
部へのアクセスは他店での利用の都度、通信回線を介し
て行われるため、時間がかかるとともに通信費用が発生
するという問題が生じてしまう。したがって本発明は、
他店で利用可能なカードを用いて自店でパチンコ遊技な
どを行う際に通信回線を介した外部アクセスを少なくし
て通信時間及び通信コストを低減することを目的とす
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明は、ＩＣカードと、パチンコ店などの店
舗に配置されＩＣカードに記憶された情報に基づいてサ
ービスを許容するカード処理装置とからなるＩＣカード
システムにおいて、ＩＣカードは、店舗の識別情報を示
すＩＤ情報，上記パチンコ店における遊技の精算結果を
示す貯玉情報及び貯玉情報の交換レートを示す交換レー
ト情報を関連づけて記憶するエリアを複数有するととも
に、予め金額情報が記憶された金額情報エリアを有し、
カード処理装置は、ＩＤ情報に基づいてＩＣカードの利
用を許容するものである。また、カード処理装置は、Ｉ
Ｃカードの貯玉情報が利用される場合はこの貯玉情報を
交換レート情報に基づいて演算するものである。また、
カード処理装置は、ＩＣカードに利用店舗のＩＤ情報が
記憶されていない場合は、そのＩＣカードに記憶されて
いる他店の貯玉情報を交換レート情報及び所定の手数料
情報に基づき演算する変換手段を有するものである。ま
た、変換手段は、ＩＣカードに記憶されている各情報を
表示する表示手段と、表示手段に表示された情報に基づ
いて他店の貯玉情報を選択する選択手段とを有するもの
である。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
して説明する。図１は本発明に係るＩＣカードシステム
の構成を示すブロック図である。この例では、２つの系
列の異なるホール＃１，＃２があり、ホール＃１，＃２
にはそれぞれホール全体を管理するホールコンピュータ
１が設けられ、ホールコンピュータ１の配下に、ＩＣカ
ード（以下、カード）９に金額情報を記録するＶＣ機
２、ホール内のパチンコ店に設けられたパチンコ端末
３、自販機４、ホール内のレストランで食事などを行っ
た場合に精算を行うＰＯＳレジ５、及び変換器６が接続
される。なお、各ホールコンピュータ１はＩＳＤＮなど
の公衆網を介して決済センタ７に接続され、決済センタ
７は銀行のコンピュータ８に接続されるような構成とな
っている。

【０００６】以上のように構成されたシステムにおい
て、例えばホール＃１内のＶＣ機２にカード９を挿入し
てお金１０を投入すると、カード９には投入金額に相当
する金額情報が記録されると共に、こうした金額情報を
含むカード発行情報はホールコンピュータ１に送られ管
理される。続いて、そのカード９を用い、ホール＃１に
属するパチンコ店のパチンコ端末３でパチンコ遊技を行
うと、カード９の遊技分に相当する価値情報の書き換え
が行われ、そのカード９の情報はホールコンピュータ１
へ送られてホールコンピュータ１で管理される。そして
パチンコ端末３での遊技の結果、精算された出玉は貯玉
数としてカードに記録される。また、そのカード９がホ
ール＃１に属する自販機４やレストランで使用される
と、カード９の金額情報の書き換えが行われるととも
に、その使用情報はホールコンピュータ１へその都度送
られて管理される。なお、ホールコンピュータ１はこう
した情報を管理しておき、決済センタ７に対しては１日
の業務が終了した後でＩＳＤＮなどの公衆網通信回線を
介して１回送信する。

【０００７】このようにして、ホール＃１に属するＶＣ
機２で金額情報が記録され、ホール＃１の各所で利用さ
れたカード９が他のホール＃２の自販機４やレストラン
で利用された場合は、カード９に金額情報が残存してい
るときにはその金額情報が利用額分カード９から減じら
れ、かつこの利用金額はホール＃２のホールコンピュー
タ１へ送られる。この場合、ホール＃２のコンピュータ
１は他ホールで使用されたカードであることを記憶して
おき、１日の業務が終了した時点の送信処理でその利用
金額を決済センタ７へ送信する。すると決済センタ７で
は、各ホールのコンピュータへ決済データを通知すると
共に、銀行のコンピュータ８内にあるカード発行元ホー
ル＃１の口座からその利用金額を減じホール＃２の口座
に振り込んで相殺するような決済処理を行う。一方、ホ
ール＃１，＃２のコンピュータ１では、決済センタ７か
ら通知された決済データに基づき、カード９による利用
金額相当分のデータ更新を行う。

【０００８】図３はカード９のメモリ９３の構成を示す
図である。メモリ９３には、各ホール毎にホールＩＤを
記憶するＩＤエリア９３Ａ１〜９３Ａｎが設けられ、か
つ各ホールＩＤ毎に、そのホールに属するパチンコ店で
の遊技の結果の貯玉数を記憶する貯玉数エリア９３Ｂ１
〜９３Ｂｎと、その貯玉を利用してパチンコ遊技を行う
際の変換レートを記憶する変換レートエリア９３Ｃ１〜
９３Ｃｎとが設けられている。また、メモリ９３には、
このカード９の上記金額情報が記録される金額情報エリ
ア９３Ｄ、及びこのカード９が他のホールに属するパチ
ンコ店で利用された際に一時的に使用される利用店ＩＤ
エリア９３Ｅ，他店ＩＤエリア９３Ｆ，貯玉数エリア９
３Ｇ，変換レートエリア９３Ｈが設けられている。

【０００９】次に図２は、本システムを構成する各部の
ハードウェア構成を示すブロック図である。まず図２
（ａ）は、決済センタ７のブロック図であり、決済セン
タ７は、センタ７の全体を制御する制御部７１，表示部
７２，各ホールコンピュータからのデータに基づき演算
処理等を行うデータ制御部７３，及びホールコンピュー
タ１や銀行との間で通信を行う通信部７４からなる。図
２（ｂ）は、ホールコンピュータ１の構成を示すブロッ
ク図であり、ホールコンピュータ１は、ホールコンピュ
ータ１の全体を制御する制御部１１，表示部１２，決済
センタ７や配下に接続される各端末からのデータを入力
して演算処理等を行うデータ制御部１３，決済センタ７
との間で通信を行うセンタ通信部１５，及びパチンコ端
末３等の配下に接続された端末と通信を行う端末通信部
１４からなる。

【００１０】図２（ｃ）は、ＶＣ機２の構成を示すブロ
ック図であり、ＶＣ機２は、制御部２１，挿入されるカ
ード９の搬送や情報の記録再生を行うカード処理部２
２，表示部２３，キー２４，及びホールコンピュータ１
との間で通信を行うホールコンピュータ通信部２５から
なる。図２（ｄ）は、パチンコ端末３や自販機４或いは
ＰＯＳレジ５などの端末の構成を示すブロック図であ
り、各端末は何れも制御部３１，挿入されるカード９の
情報の記録再生を行うカード処理部３２，表示部３３，
入出力されるデータの演算処理を行うデータ制御部３
６，キー３４，及びホールコンピュータ１との間で通信
を行う通信部３５からなる。

【００１１】図２（ｅ）は、カード９が他店で利用され
る際の貯玉数のレート変換を行う変換器６の構成を示す
ブロック図であり、変換器６は、制御部６１，挿入され
るカード９の情報の記録再生を行うカード処理部６２，
表示部６３，キー６４，及びホールコンピュータ１との
間で通信を行う通信部６５からなる。図２（ｆ）は、Ｉ
Ｄカード９の構成を示すブロック図であり、カード９
は、制御部９１，ＶＣ機２やパチンコ端末３及び変換器
６等のカード処理部との間のインタフェースであるイン
タフェース部９２，及び上述したメモリ９３からなる。

【００１２】さて、以上のように構成された本システム
の要部動作を図６〜図８の各フローチャートに基づいて
説明する。まず図６のフローチャートに示す第１の動作
例から説明する。図３に示すカード９は、ＶＣ機２によ
り発行された時点で、金額情報エリア９３Ｄに金額情報
が記録されるとともに、ＩＤエリア９３Ａ１にそのホー
ルのＩＤが記録され、かつ対応の変換レートエリア９３
Ｃ１にそのホールに属するパチンコ店の変換レートが記
録される。ここでそのカード９を用いてそのパチンコ店
でパチンコ遊技を行うと、上述したように金額情報エリ
ア９の金額情報が遊技相当分減じられるとともに、その
パチンコ遊技の結果の出玉を精算する場合はその出玉数
は貯玉数としてカード９の対応の貯玉数エリア９３Ｂ１
に記録される。

【００１３】このようなカード９の貯玉を利用してパチ
ンコ遊技を行う場合は、ステップＳ１の「貯玉利用か」
の判定が「Ｙ」となる。この場合そのＩＣカード９がパ
チンコ端末３に挿入されると、パチンコ端末３の制御部
３１はカード処理部３２を介しカード９の各ＩＤエリア
９３ＡのホールＩＤ等のデータを読み取ってそのホール
ＩＤと自身が属するホールのＩＤとの一致を比較する。
そして、双方のＩＤが一致した場合、そのＩＤに対応す
る貯玉数エリア９３Ｂに貯玉があるか否かをステップＳ
２で判断する。ここで、カード９のＩＤと自身の属する
ホールＩＤが一致しない場合、或いは双方のＩＤが一致
しても対応の貯玉数エリア９３Ｂに貯玉が無い場合はス
テップＳ２の判定は「Ｎ」となる。

【００１４】この場合、制御部３１はステップＳ３でエ
ラー処理を行ってエラー表示を表示部３３に表示したう
えステップＳ１に戻る。一方、カード９のＩＤと自身の
属するホールＩＤが一致しかつ対応の貯玉数エリア９３
Ｂに貯玉が有る場合はステップＳ２の判定は「Ｙ」とな
る。この場合、制御部３１は貯玉数エリア９３Ｂの貯玉
数から所定のキー操作に基づく所定数の貯玉を取り出
し、かつ取り出した貯玉数から変換レートエリア９３Ｃ
の変換レート分を差し引く演算処理をステップＳ４で実
行する。そして、変換レート分が差し引かれたその貯玉
数に相当するパチンコ玉を遊技玉として供給する玉処理
をステップＳ５で実行するとともに、カード９の貯玉数
エリア９３Ｂの貯玉数から前記所定のキー操作により取
り出された分の貯玉数を減じて該当貯玉数エリア９３Ｂ
に記録する。

【００１５】このように、カード９の貯玉を利用してパ
チンコ遊技を行う場合は、その貯玉を記録したパチンコ
店でのみ行うことができる。なお、カード９の貯玉を利
用して該当パチンコ店で景品交換を行うこともできこの
ような場合も対応の交換レートエリア９３Ｃの交換レー
トで実施される。

【００１６】次に本システムの第２の動作例を図７のフ
ローチャートに基づいて説明する。カード９の貯玉を利
用してパチンコ遊技を行う場合は、ステップＳ１１の
「貯玉利用か」の判定が「Ｙ」となる。この場合、その
カード９がパチンコ端末３に挿入されると、パチンコ端
末３の制御部３１はカード処理部３２を介してカード９
の各ＩＤエリア９３ＡのホールＩＤ等のデータを読み取
り、そのホールＩＤと自身が属するホールのＩＤとの一
致を比較する。そして、双方のＩＤが一致した場合は、
ステップＳ１２の「自店か」の判定が「Ｙ」となる。制
御部３１は自店と判断すると、次にカード９のＩＤに対
応する貯玉数エリア９３Ｂに貯玉があるか否かをステッ
プＳ１３で判断する。ここで、対応の貯玉数エリア９３
Ｂに貯玉が無い場合はステップＳ１３の判定は「Ｎ」と
なり、この場合は制御部３１はステップＳ１４でエラー
処理を行ってエラー表示を表示部３３に表示したうえス
テップＳ１３に戻る。

【００１７】また、カード９のＩＤと自身の属するホー
ルＩＤが一致しかつ対応の貯玉数エリア９３Ｂに貯玉が
有る場合は、ステップＳ１３の判定は「Ｙ」となる。こ
の場合は自店でのパチンコ遊技ということで、制御部３
１は貯玉数エリア９３Ｂの貯玉数から所定のキー操作に
基づく所定数の貯玉を取り出し、かつ取り出した貯玉数
から変換レートエリア９３Ｃの変換レート分を差し引く
演算処理をステップＳ１５で実行する。そして、変換レ
ート分が差し引かれたその貯玉数に相当するパチンコ玉
を遊技玉として供給する玉処理をステップＳ１６で実行
するとともに、カード９の貯玉数エリア９３Ｂの貯玉数
から前記所定のキー操作により取り出された分の貯玉数
を減じて該当貯玉数エリア９３Ｂに記録する。

【００１８】一方、カード９に記録された複数のＩＤが
自身の属するホールＩＤと何れも一致しない場合は、ス
テップＳ１２の「自店か」の判定が「Ｎ」となる。この
場合はそのカード９に記録されている他店の貯玉を利用
するということで、カード９の中から他店のＩＤを選択
し、かつその他店の貯玉を選択する他店選択処理をステ
ップＳ１７で実行する。このような他店選択処理では、
カード９に記録されている貯玉数の多い順、或いは所定
操作に基づいて他店の貯玉が選択される。

【００１９】そしてステップＳ１５へ移行し、選択した
他店の貯玉数エリア９３Ｂの貯玉数から所定のキー操作
に基づく所定数の貯玉を取り出し、かつ取り出した貯玉
数から変換レートエリア９３Ｃの変換レート分の貯玉数
と、手数料分の貯玉数とを差し引く演算処理を実行す
る。ここで、変換レートは一般的には自店と他店とは同
一の変換レートであるため、自店の変換レートが用いら
れる。こうして、他店のの貯玉数エリア９３Ｂから取り
出し、変換レート分及び手数料分の各貯玉が差し引かれ
た貯玉数に相当するパチンコ玉を遊技玉として供給する
玉処理をステップＳ１６で実行する。またこの際には、
カード９の該当他店の貯玉数エリア９３Ｂの貯玉数から
前記所定のキー操作により取り出された分の貯玉数を減
じて該当貯玉数エリア９３Ｂに記録する。

【００２０】このようにカード９の貯玉を利用してパチ
ンコ遊技を行う場合、自店の貯玉が無いときには、カー
ド９に記録されている他店の貯玉を利用してパチンコ遊
技を行うことができる。そしてこのような他店の貯玉を
利用する際にはその都度、自店からそのカード９を管理
する他店のホールコンピュータ１へ通信回線を介しアク
セスして確認するようなことが回避され、通信時間と通
信料金を削減できる。なお、こうしたパチンコ端末３に
おける他店の貯玉を利用した遊技の結果は、上述したよ
うに、その都度自店の属するホールコンピュータ１へ送
られる。ホールコンピュータ１はこうした情報を管理し
ておき、決済センタ７に対し１日の業務が終了した後で
ＩＳＤＮなどの公衆網通信回線を介して１回送信する。
決済センタ７ではホールコンピュータ１からの情報に基
づき決済処理を行う。

【００２１】次に本システムの第３の動作例を図７のフ
ローチャートに基づいて説明する。第２の動作例では、
他店の貯玉数エリア９３Ｂの貯玉数を自店で利用する場
合その利用貯玉数から自店の変換レートに相当する貯玉
と手数料分の貯玉とを差し引いて残った貯玉を自店での
パチンコ遊技に用いるものであるが、一般に、自店の貯
玉を自店で利用する場合と、他店の貯玉を自店で利用す
る場合とでは変換レートが異なる。即ち、他店の貯玉を
利用する場合の方が自店の貯玉を利用する場合に比べて
変換レートは高い。このような場合を考慮して、変換レ
ートエリア９３Ｃを図４に示すように、自店変換レート
を記憶する自店変換レートエリア９３Ｃ−１と、他店変
換レートを記憶する他店変換レートエリア９３Ｃ−２に
分割し、他店の貯玉を利用する場合、図７のステップＳ
１５の演算処理では、他店の貯玉から図４の他店変換レ
ートエリア９３Ｃ−２の変換レートに相当する貯玉を差
し引き、さらに手数料分の貯玉を差し引いて残った貯玉
を自店のパチンコ遊技に用いるようにする。

【００２２】次に本システムの第４の動作例を図８のフ
ローチャートに基づいて説明する。カード９の貯玉を利
用してパチンコ遊技を行う場合に、変換器６のカード処
理部６２にカード９が挿入されると、変換器６の制御部
６１はカード処理部６２を介してこれを検出し、ステッ
プＳ２１の「カード挿入か」を「Ｙ」と判定する。この
場合、制御部６１はステップＳ２２でカード処理部６２
を介しカード９のデータを読み取り、ステップＳ２３で
このデータを図５に示すような形式で表示部６３に表示
する。

【００２３】ここで、図５のパチンコ店Ａ，Ｂ，Ｃはそ
れぞれホール＃１，＃２，＃３に属しているものとし、
カード９が挿入された変換器６はホール＃２（即ち、パ
チンコ店Ｂの属するホール）に属しているものとする。
即ち、パチンコ店Ｂでパチンコ遊技を行うためにそのパ
チンコ店Ｂの変換器にカード９が挿入されると、そのカ
ード９のパチンコ店Ｂに対応した貯玉数，変換レート及
び手数料が最上位に表示され、次いで他店の貯玉数，変
換レート及び手数料が表示される。この場合、変換レー
トは利用玉数１００個当たりの差引玉数であり、また他
店の貯玉を利用したときの手数料は利用１回当たりの差
引玉数であってそれぞれカード９の貯玉から差し引かれ
る。

【００２４】ここで、パチンコ遊技を行おうとしたパチ
ンコ店Ｂの貯玉数は図５に示すように５個と少ないた
め、利用者は他店の貯玉を利用してパチンコ遊技を行う
ことになる。そこで、利用者は貯玉数の多い例えばパチ
ンコ店ＡのＩＤ（即ち、ホールＩＤ）とその利用貯玉数
をキー入力する。すると、ステップＳ２４の判定は
「Ｙ」となり、制御部６１はステップＳ２５でこれらの
入力キーの有効を確認のうえ、ステップＳ２８で演算処
理を行い、その演算結果をステップＳ２９でカード９の
メモリ９３に記録する。

【００２５】上記ステップＳ２８の演算処理では、例え
ばパチンコ店Ａの貯玉１０００個をパチンコ店Ｂで利用
するとすると、まずパチンコ店Ａの貯玉を４５００（５
５００−１０００）とし、次いで取り出したパチンコ店
Ａの貯玉１０００個から手数料３０個を差し引いて９７
０個とする（なお、予め手数料３０個分を加味して１０
３０個をパチンコ店Ａの貯玉から差し引いても良い）。
また、このとき、パチンコ遊技を行うパチンコ店Ｂ（自
店）と、貯玉が利用されるパチンコ店Ａ（他店）とでは
変換レートが異なり、パチンコ店Ａの方が変換レートが
高いため、その差額分１００個（即ち、１０×（２０−
１０））も利用玉数から差し引いて８７０個（即ち、９
７０−１００）とする。そして、その演算結果の８７０
個をパチンコ店Ｂの貯玉に加算して８７５個としてステ
ップＳ２９でパチンコ店Ｂの貯玉数エリア９３Ｂに記録
する。その後、ステップＳ２７でカード９を排出する。
そしてその後、ステップＳ２１へ戻って新たなカードの
挿入の有無を判断し、新たなカードが挿入されると同様
の処理を実行する。こうして変換器６から排出されたカ
ード９はパチンコ店Ｂで利用される。なお、キー入力が
なくステップＳ２４の判定が「Ｎ」の場合、または入力
キーが有効ではなくステップＳ２５の判定が「Ｎ」の場
合はステップＳ２６で終了キーの押下の有無を判断し、
終了キーが操作されるとステップ２７でカードを排出し
た後、ステップＳ２１へ戻って新たなカードの挿入の有
無を判断する。

【００２６】また、例えばパチンコ店Ａの貯玉１０００
個をパチンコ店Ｂで利用する場合、カード９のメモリ９
３に上述した図３に示すような各エリア９３Ｅ〜９３Ｈ
を設けた場合には、ステップＳ２８の演算処理及びステ
ップＳ２９の演算データ格納処理では、まずパチンコ店
Ａの貯玉を４５００（５５００−１０００）とし、次い
で取り出したパチンコ店Ａの貯玉１０００個から手数料
３０個分を差し引いた貯玉９７０個を貯玉数エリア９３
Ｇに記録する。次にパチンコ遊技を行うパチンコ店Ｂの
ＩＤを利用店ＩＤエリア９３Ｅに、かつパチンコ店Ａの
ＩＤを他店ＩＤエリア９３Ｆにそれぞれ記録すると共
に、パチンコ店Ａの変換レートを変換レートエリア９３
Ｈに記録する。

【００２７】そして、パチンコ店Ｂでの遊技において
は、貯玉数エリア９３Ｇの貯玉数から、変換レートエリ
ア９３Ｈの変換レート分に相当する貯玉を差し引いてそ
の差し引かれた貯玉を利用させ、遊技が終了すると、パ
チンコ店Ｂにおける遊技の結果の出玉をパチンコ店Ｂの
貯玉数エリア９３Ｂに加算する。このように構成するこ
とで、他店の貯玉を利用する場合に適正に利用できる。

【００２８】また、パチンコ店Ｂで遊技が終了したとき
に、貯玉数エリア９３Ｇに貯玉が残っている場合は、パ
チンコ店Ｂでの精算時または他店でそのカード９が利用
される時に、利用店ＩＤエリア９３Ｅ及び他店ＩＤエリ
ア９３Ｆの各ＩＤに基づいてパチンコ店Ａ，Ｂの各変換
レートの差額レートを求め、貯玉数エリア９３Ｇの貯玉
からその差額レート分の貯玉を差し引いてパチンコ店Ｂ
の貯玉数エリア９３Ｂに加算する。そしてその後、各エ
リア９３Ｅ，９３Ｆ，９３Ｇ，９３Ｈをクリアする。

【００２９】上記の各動作例の説明においては、ＩＣカ
ードの貯玉を利用してパチンコ遊技を行う場合、ＩＣカ
ードの貯玉の書き換えに関する説明であったが、ＩＣカ
ードに記録されている他店の貯玉を自店で利用する場合
は、自店と他店間で決済を行う必要がある。この場合、
ＩＣカードのＩＤの照合をホールコンピュータ１で行う
とともに、他店の貯玉を利用するときには自店のホール
コンピュータ１でその利用相当分のデータを記憶してお
く。そして、その記憶データを業務終了後に決済センタ
７へ送り、決済センタ７を介し他店とその利用データの
決済を行うようにする。

【００３０】即ち、上述の第３の動作例では、利用した
他店の貯玉数を他店のＩＤとともに自店のホールコンピ
ュータ１へ送って記憶させ、その記憶データを業務終了
後に自店のホールコンピュータ１から決済センタ７へ送
って決済させるようにする。また、上述の第４の動作例
では、ＩＣカードの貯玉数エリア９３Ｇへ他店の貯玉を
記録するとき、或いはその貯玉数エリア９３Ｇの貯玉を
利用する毎に自店のホールコンピュータ１へその利用貯
玉数を他店のＩＤとともに送って記憶させ、その記憶デ
ータを業務終了後に自店のホールコンピュータ１から決
済センタ７へ送って決済させるようにする。

【００３１】なお、本実施の形態では、主としてカード
９をパチンコ店で利用する場合の例を説明したが、カー
ド９の貯玉数エリア９３Ｂに記録されている貯玉を金額
情報に変換して金額情報エリア９３Ｄに記録することに
より、カード９をホール内の例えばレストランでの食事
の際にも利用できる。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、Ｉ
Ｃカードに、店舗の識別情報を示すＩＤ情報，パチンコ
店における遊技の精算結果を示す貯玉情報及び貯玉情報
の交換レートを示す交換レート情報を関連づけて記憶す
るエリアを複数設け、ＩＣカードに記憶されたＩＤ情報
に基づいてＩＣカードの利用を許容するようにしたの
で、他店で利用可能なカードを用いて自店でパチンコ遊
技等を行うことができるとともに、この際に利用される
他店の貯玉はＩＣカードの記憶状況に基づき判断できる
ため、通信回線を介し他店のコンピュータへアクセスし
て確認するようなことを省略でき従って通信時間及び通
信コストを削減できる。また、ＩＣカードの貯玉情報を
利用する場合はこの貯玉情報を交換レート情報に基づい
て演算するようにしたので、ＩＣカードに記憶されてい
る貯玉を適正に利用できる。また、ＩＣカードに利用店
舗のＩＤ情報が記憶されていない場合は、そのＩＣカー
ドに記憶されている他店の貯玉情報を交換レート情報及
び所定の手数料情報に基づき演算するようにしたので、
他店の貯玉を利用する場合に適正に利用できる。また、
他店の貯玉を利用する場合は、まずＩＣカードの各情報
を表示器に表示し、表示した各店の貯玉数から他店の貯
玉が選択されるようにしたので、利用者の利用状況に応
じ適切に他店の貯玉を選択できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明にかかるＩＣカードシステムのシステ
ム構成図である。

【図２】 ＩＣカードシステム内の各部の構成を示すブ
ロック図である。

【図３】 ＩＣカードシステムに用いられるＩＣカード
のメモリ構成を示す図である。

【図４】 ＩＣカードに記録される貯玉を変換するため
の変換レートの記憶状況の一例を示す図である。

【図５】 ＩＣカードのメモリの記録状況の一例を示す
図である。

【図６】 本システムの第１の動作例を示すフローチャ
ートである。

【図７】 本システムの第２及び第３の動作例を示すフ
ローチャートである。

【図８】 本システムの第４の動作例を示すフローチャ
ートである。

【符号の説明】

１…ホールコンピュータ、２…ＶＣ機、３…パチンコ端
末、４…自販機、５…ＰＯＳレジ、６…変換器、７…決
済センタ、８…銀行コンピュータ、９…ＩＣカード、１
１，２１，３１，６１，７１，９１…制御部、１２，２
３，３３，６３，７２…表示部、１３，７３…データ制
御部、１４…端末通信部、１５…センタ通信部、２２，
３２，６２…カード処理部、２５…ホールコンピュータ
通信部、３５，６５，７４…通信部、９３…メモリ、９
Ａ１〜９Ａｎ…ＩＤエリア、９３Ｂ１〜９３Ｂｎ，９３
Ｇ…貯玉数エリア、９３Ｃ１〜９３Ｃｎ，９３Ｈ…変換
レートエリア、９３Ｄ…金額情報エリア、９３Ｅ…利用
店ＩＤエリア、９３Ｆ…他店ＩＤエリア。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＩＣカードと、パチンコ店などの店舗に
   配置され前記ＩＣカードに記憶された情報に基づいてサ
   ービスを許容するカード処理装置とからなるＩＣカード
   システムにおいて、 前記ＩＣカードは、店舗の識別情報を示すＩＤ情報，前
   記パチンコ店における遊技の精算結果を示す貯玉情報及
   び前記貯玉情報の交換レートを示す交換レート情報を関
   連づけて記憶するエリアを複数有するとともに、予め金
   額情報が記憶された金額情報エリアを有し、 前記カード処理装置は、前記ＩＤ情報に基づいて前記Ｉ
   Ｃカードの利用を許容することを特徴とするＩＣカード
   システム。
2. 【請求項２】 請求項１において、 前記カード処理装置は、前記ＩＣカードの貯玉情報が利
   用される場合は前記貯玉情報を前記交換レート情報に基
   づいて演算することを特徴とするＩＣカードシステム。
3. 【請求項３】 請求項１において、 前記カード処理装置は、前記ＩＣカードに利用店舗のＩ
   Ｄ情報が記憶されていない場合は、該ＩＣカードに記憶
   されている他店の貯玉情報を前記交換レート情報及び所
   定の手数料情報に基づき演算する変換手段を有すること
   を特徴とするＩＣカードシステム。
4. 【請求項４】 請求項３において、 前記変換手段は、前記ＩＣカードに記憶されている各情
   報を表示する表示手段と、表示手段に表示された情報に
   基づいて他店の貯玉情報を選択する選択手段とを有する
   ことを特徴とするＩＣカードシステム。