JPH11888A - マニプレータ装置 - Google Patents

マニプレータ装置

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Publication number
JPH11888A
JPH11888A JP15461797A JP15461797A JPH11888A JP H11888 A JPH11888 A JP H11888A JP 15461797 A JP15461797 A JP 15461797A JP 15461797 A JP15461797 A JP 15461797A JP H11888 A JPH11888 A JP H11888A
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JP
Japan
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opening
dust
closing
manipulator device
flow
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JP15461797A
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English (en)
Inventor
Hiroki Mori
弘樹 森
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Nabtesco Corp
Original Assignee
Teijin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11888A publication Critical patent/JPH11888A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、外部から遮断された環境内に設置
するマニプレータ装置に関し、駆動腕に設けた流通口を
駆動時に閉塞することにより、駆動腕内からの微細な塵
の流出をなくして、塵を嫌う環境内に好適に設置できる
ようにする。 【解決手段】 真空チャンバー100内に設置するマニプ
レータ装置10において、第1、第2アーム11、12、ハン
ド13および基部14の各々の間に真空ダストシール64〜66
を介在させ内部の連結部61〜63から発生する塵が流出し
ないようにすると共に、第1、第2アーム11、12の外装
に開口するフィルタ67を取り付けた流通口68には真空チ
ャンバー100の天井部の開閉ピン111に当接されてスライ
ドすることにより該流通口68を開閉する円盤部材71を設
けた。これによって、真空引き時には流通口68を開放し
第1、第2アーム11、12などの内外の圧力差をなくす一
方、駆動時には流通口68を閉塞してフィルタ67より微細
な塵の放出をも防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部から遮断され
た環境内に設置されるマニプレータ装置に関し、塵を嫌
う環境、例えば、半導体の製造プロセスにおいて真空引
きされた環境内で半導体基板やLCD基板などを移送等
するものに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の市場ニーズには高密度化、高集
積化の要求があり、その要求に対応するために、近時の
絶縁層の幅は益々微細化されている。このため、歩留り
に製造プロセス中の塵が大きく影響しており、通常では
問題とならない塵であってもその粒径は半導体の微細な
絶縁層の幅よりも大きいことから、その塵がほとんどの
不良原因となっている。
【0003】この対策として、半導体基板などを移載す
るマニプレータ装置は、半導体基板に塵による不良が生
じることを極力避けるために、例えば、真空チャンバー
内に設置して真空雰囲気(環境)内で製造プロセスを行
なう場合がある。このマニプレータ装置は、例えば、駆
動腕を軸受構造により連結しているが、その連結部が真
空雰囲気内に露出していると、その連結部の機械的接触
部分で生じる塵が流出して不良の要因となってしまうこ
とに着目し、連結部を駆動腕の内部に内装することが行
なわれている。このため、マニプレータ装置の駆動腕に
は相対移動する部材間に塵の流出を防止するシール部材
を介在させる必要があり、このシール部材としては、例
えば、磁性流体を利用するタイプなどが好適である。
【0004】しかし、シール部材は、駆動腕内と真空チ
ャンバー内との圧力差が大きいとその信頼性が著しく低
下してしまうことから、駆動腕の外装の一部に気体が流
通可能に開口する流通口を設けて真空チャンバー内との
間に圧力差が生じることをなくすとともに、駆動腕内の
連結部から生じる塵が真空チャンバー内に流出してしま
うことを制限するフィルタをその流通口に設けることが
行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のマニプレータ装置にあっては、駆動腕の流通
口にフィルタを設けたとしても、駆動腕の内部が真空チ
ャンバー内に開放されていることには変わりなく、駆動
腕の連結部の機械的接触部分から生じるフィルタのメッ
シュサイズよりも小さな塵が流通口から流出することを
完全に遮断することは困難である。一方、半導体の絶縁
層の幅はフィルタのメッシュサイズよりも小さく微細化
されている。このことから、近時の半導体の製造プロセ
スでは、駆動腕に開口する流通口にフィルタを設けるだ
けでは、塵対策としては不十分になっている。
【0006】そこで、本発明は、駆動腕に設けた流通口
における流通を必要に応じて遮断することにより、駆動
時に駆動腕内から微細な塵が流出することをもなくし
て、例えば、半導体の製造プロセスなどのように塵を嫌
うために圧力を変化させる環境であっても好適に設置す
ることのできるマニプレータ装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1に記載の発明は、駆動腕を連結する連結部を内部
に内装すると共に相対移動する部材間にシール部材を介
在させることにより発塵のないようにして外気から遮断
された環境内に設置されるマニプレータ装置であって、
駆動腕の一部に開口して該駆動腕の内外の圧力差をなく
す流通口と、該流通口を閉塞あるいは開放する開閉機構
と、を設けたことを特徴とするものである。
【0008】この請求項1に記載の発明では、流通口が
開放されたときには、駆動腕内と設置環境との間で空気
などの気体が流通して駆動腕内外の圧力差をなくすこと
ができ、設置環境を減圧など圧力を変化させてもシール
部材の信頼性が低下してしまうことがない。また、流通
口を閉塞されたときには、設置環境と駆動腕内との間の
流通を遮断することができ、駆動時に連結部で生じる塵
が駆動腕内から放出されてしまうことがない。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の構成に加え、前記流通口を覆って駆動腕内の連
結部から生じる塵が設置された環境内に放出されること
を制限するフィルタを設けたことを特徴とするものであ
る。この請求項2に記載の発明では、流通口のフィルタ
を介して駆動腕内から設置環境中に気体が流出され、設
置環境を真空引きなどする際に生じる気体の流れに乗っ
て駆動腕内の塵が無制限に放出されることが制限され
る。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明の構成に加え、前記開閉機構として、流
通口を覆って閉塞する閉塞部材と、該閉塞部材を移動さ
せて流通口を閉塞または開放させる部材移動手段と、を
備えることを特徴とするものである。この請求項3に記
載の発明では、流通口を覆う形状を有する閉塞部材が移
動されて流通口が閉塞される一方、その閉塞部材が再度
移動されて流通口が開放される。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明の構成に加え、前記開閉機構として、負
荷のないのときには流通口を覆って閉塞する一方、負荷
を加えられたときには弾性変形して該閉塞を解除し開放
する変形部材と、該変形部材に負荷を加えてまたは該負
荷を解除して流通口を閉塞あるいは開放させる負荷付与
手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0012】この請求項4に記載の発明では、負荷が加
えられずに弾性復帰した変形部材が流通口の縁の周囲に
密着するなどしてその流通口が閉塞される一方、その変
形部材が負荷を加えられ弾性変形されることにより流通
口の縁との間に隙間が形成されるなどしてその閉塞が解
除されて流通口が開放される。請求項5に記載の発明
は、請求項1または2に記載の発明の構成に加え、前記
開閉機構として、流通口を円形に形成して該内面に刻設
された雌ねじと、該雌ねじに螺合する雄ねじ部材と、該
雄ねじ部材を雌ねじに螺合または該螺合を解除して流通
口を閉塞あるいは開放させる部材螺合手段と、を備える
ことを特徴とするものである。
【0013】この請求項5に記載の発明では、雄ねじ部
材が雌ねじに螺合されて流通口が閉塞される一方、その
雄ねじ部材の螺合が解除されて流通口が開放される。こ
こで、前記部材移動手段、負荷付与手段、部材螺合手段
の何れも駆動腕側に設けて該駆動腕の動作により、また
は独自に機能して、閉塞部材を移動させたり、変形部材
を変形させたり、雄ねじ部材を螺合させたりしてもよい
が、駆動腕の重量が重くなるので、これら手段は装置本
体の外部に配設して駆動腕を動作位置に移動させ流通口
の開閉動作を行なうようにするのが好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1〜図6は本発明に係るマニプレータ装置の
第1実施形態を示す図であり、本実施形態は請求項1〜
3に記載の発明に対応する。図1および図2において、
マニプレータ装置10は、真空チャンバー100内の排気口1
01から真空引きした真空雰囲気下(環境)で半導体の製
造プロセスを実行する不図示の半導体製造装置と共に設
置されており、第1アーム(駆動腕)11、第2アーム12
およびハンド13が回動するとともに基部14が上下動して
半導体基板などの移載作業等を行なう。
【0015】このマニプレータ装置10は、モータ15、16
の同軸回転する駆動軸17、18の駆動力を伝動されて回転
運動する回転運動伝動機構(以下、単に伝動機構ともい
う)20と、その回転運動を伝達して他の部材を回動させ
る回転運動伝達機構(以下、単に伝達機構ともいう)40
と、不図示のモータの駆動力によりこれら機構20、40を
上下動させる直線運動機構50とを具備しており、伝動機
構20および直線運動機構50は基部14内に内装され、伝達
機構40は第1アーム11および第2アーム12内に内装され
ている。
【0016】伝動機構20は、真空チャンバー100のベー
ス102に固定される筒状固定部材21内に回転不能かつ上
下方向移動可能に支持された筒状支持部材22と、断面形
状を変形可能な有底の筒形状に例えば、ステンレスなど
の金属により作製され、開口する一端側のフランジ部23
aを筒状支持部材22の下端部22aに固定されて該筒状支
持部材22内に収装されるとともにモータ15、16の駆動軸
17、18を同軸となるように収装する可撓性部材23と、筒
状支持部材22内に収装されて同軸回転可能に軸受31によ
り支持されるとともに可撓性部材23を同軸となるように
収装する環状伝動部材24と、該環状伝動部材24内に収装
されて同軸回転可能に軸受32により支持されるとともに
同様に可撓性部材22を収装する環状伝動部材25と、から
構築されている。なお、筒状支持部材22の下端部22aに
は可撓性部材23のフランジ部23aを介してモータ16が固
定されて支持されているとともに、そのモータ16には接
続部材を介してモータ15が固定されて支持されている。
【0017】この伝動機構20は、図3に示すように、モ
ータ15、16の駆動軸17、18の非円形(例えば、楕円形)
に形成された先端部17a、18aが可撓性部材23の内周面
の一部を可撓性軸受33、34を介して押圧して変形させる
ようになっており、その可撓性部材23の外面には外歯26
を形成する一方、環状伝動部材24、25下端部24a、25a
には可撓性部材23の外歯26に対面する部位に歯数の異な
る内歯27を形成して、モータ15、16の駆動軸17、18の回
転により可撓性部材23の外歯26と環状伝動部材24、25の
内歯27とを位置を変えつつ噛み合せることによって、そ
の歯数の差に応じた減速比で、環状伝動部材24はモータ
15の駆動力により、また環状伝動部材25はモータ16の駆
動力により伝動回転させることができるようになってい
る。
【0018】伝達機構40は、環状伝動部材25の上端部25
bに第1アーム11の基端部11aを一体に形成してその第
1アーム11を環状伝動部材25の回転により回動させる。
また、この伝達機構40は、その第1アーム11の基端部11
a内に環状伝動部材24の上端部24bを環状伝動部材25の
上端部25bの外側になるように内装するとともに、第1
アーム11の先端部11bにより軸受46を介して回転自在に
支持される回転軸41を第2アーム12の基端部12aに設け
て、これら環状伝動部材24の上端部24bおよび第2アー
ム12の回動軸41に無端ベルト42を捲き掛けられており、
環状伝動部材24の回転を無端ベルト42を介して伝達して
回動軸41を回転させることにより第2アーム12を回動さ
せる。また、伝達機構40は、同様に、第1アーム11の先
端部11bに回転軸41の外側に位置して第2アーム12の基
端部12a内に内装される回動軸43を設けるとともに、第
2アーム12の先端部12bにより軸受47を介して回転自在
に支持される回転軸44をハンド13の基端部13aに設け
て、これら回動軸43、44に無端ベルト45を捲き掛けられ
ており、環状伝動部材25の回転を第1アーム11および無
端ベルト45を介して伝達して回動軸44を回転させハンド
13を回動させることができるようになっている。
【0019】直線運動機構50は、筒状固定部材21に固定
されたラック部材51に噛合する不図示の歯車を有する歯
車機構52に、可撓性部材23およびモータ15、16を支持す
る筒状支持部材22の下端部22aが固定されており、この
歯車機構52が歯車を回転させることにより上下動して可
撓性部材23およびモータ15、16と共に筒状支持部材22を
上下動させ、その筒状支持部材22が環状伝動部材24、25
を介して支持する第1、第2アーム11、12およびハンド
13を上下動させることができるようになっている。な
お、この直線運動機構50はラック部材51と歯車の組み合
せにより構成されるものに限らず、公知の直線運動機構
で十分であり、また油圧方式を採用するものであっても
よい。
【0020】ここで、この直線運動機構50には、気密を
保持しつつ同軸方向に伸縮可能なベローズ53が筒状固定
部材21の上端部21bと筒状支持部材22の下端部22aとの
間に取り付けられており、伝動機構20の可撓性部材23は
有底の筒形状(所謂、カップ形状)に形成されそのフラ
ンジ部23aを筒状支持部材22の下端部22aに気密に固定
されている。したがって、マニプレータ装置10は、可撓
性部材23、筒状支持部材22およびベローズ53によりベー
ス102を境界に真空チャンバー100の内外を仕切って内部
の真空度を保持するようになっており、その真空雰囲気
内で第1、第2アーム11、12およびハンド13を回動およ
び上下動させ半導体の製造プロセスにおける半導体基板
などの移載作業を行ない得るように構成されている。
【0021】このように、マニプレータ装置10は、半導
体の製造プロセスが塵を嫌うために採用されている真空
チャンバー100内に第1、第2アーム11、12、ハンド13
と共に基部14内の筒状支持部材22が露出する状態で稼働
するが、基部14および第1アーム11の連結部61としては
軸受31、32や無端ベルト42が配設され、同様に、第1、
第2アーム11、12の連結部62としては軸受46や無端ベル
ト42、45が配設され、第2アーム12およびハンド13の連
結部63としては軸受47や無端ベルト45が配設されている
ことから各々の部材間の摺動により塵が発生する。この
ため、連結部61〜63は基部14および第1、第2アーム1
1、12の内部に内装するとともに、各部材間の隙間には
磁性流体を利用した真空ダストシール(シール部材)64
〜66を設けて、連結部61〜63で発生する塵が外部に放出
されないようになっている。
【0022】しかるに、この真空ダストシール64〜66
は、第1、第2アーム11、12および基部14の内外の圧力
差が大きいとその信頼性が著しく低下してしまうため、
このマニプレータ装置10においては、第1、第2アーム
11、12の外装上面の一部に空気(気体)が流通可能なフ
ィルタ67を取り付けた例えば、円形の流通口68を設け
て、真空チャンバー100内の真空引き時に第1、第2ア
ーム11、12内と共に基部14の筒状支持部材22および可撓
性部材23の間を同圧にすることができるようになってい
る。なお、第1、第2アーム11、12および基部14の内部
は、これらの間に介在する軸受31、32、46を介して連通
されており、第1、第2アーム11、12の一方の流通口68
から真空引きしても各々同圧力にすることができる。ま
た、フィルタ67には、真空チャンバー100内の真空引き
に掛けられる時間を考慮して一定以上の粒径の塵の通過
を制限するメッシュサイズを採用しており、連結部61〜
63で発生する塵の外部への放出を極力抑えるようになっ
ている。
【0023】さらに、このマニプレータ装置10は、図4
に示すように、流通口68を覆う円盤形状に形成された円
盤部材71が縁部を支持ピン69により第1、第2アーム1
1、12の上面をスライド(回動)可能に支持されてお
り、第1、第2アーム11、12を上下動および回動させる
ことにより図1に示す真空チャンバー100の天井部に垂
下するように取り付けられている開閉ピン111に円盤部
材71の側面を当接させて流通口68を開閉することができ
るようになっている。すなわち、円盤部材71が閉塞部材
を構成し、開閉ピン111が伝動機構20、伝達機構40およ
び直線運動機構50と共に部材移動手段を構成することに
より、開閉機構が構築されている。なお、開閉ピン111
は真空チャンバー100の天井部に限らず、その側壁や、
マニプレータ装置10本体の外面に設けてもよい。
【0024】このことから、本実施形態では、半導体の
製造プロセスを開始するのに先だって真空チャンバー10
0内を真空引きする際に、図5に示すように、第1アー
ム11を上下動および回動させることによりその上面の円
盤部材71の側面に真空チャンバー100の天井部の開閉ピ
ン111を当接させてその円盤部材71をスライドさせ流通
口68を開放することができ、また同様に、第1、第2ア
ーム11、12を上下動および回動させることにより第2ア
ーム12上の円盤部材71をスライドさせて流通口68を開放
することができ、この状態で真空引きを開始することに
より第1、第2アーム11、12および基部14内をも真空引
きしてその内外に圧力差を生じさせないようにすること
ができる。
【0025】そして、この後には逆に、図6に示すよう
に、第1アーム11、12を上下動および回動させることに
より円盤部材71の側面に真空チャンバー100の天井部の
開閉ピン111を逆方向から当接させその円盤部材71をス
ライドさせて流通口68を順次閉塞することができる。こ
の結果、第1、第2アーム11、12および基部14の内部
を、真空チャンバー100内と同等の圧力にして真空ダス
トシール64〜66の信頼性を損なうことのない状態で半導
体の製造プロセスの作業空間から遮断することができ
る。なお、第1、第2アーム11、12および基部14の内部
は連通しているので、流通口68は第1、第2アーム11、
12の何れか一方のみを開閉するだけでもよく、半導体の
製造プロセスにおける真空引きに掛ける時間に応じて決
定すればよい。
【0026】したがって、半導体の製造プロセスの実行
時にマニプレータ装置10を稼働して第1、第2アーム1
1、12およびハンド13を駆動させても、真空ダストシー
ル64〜66の機能を維持しつつそれらの連結部61〜63から
生じる塵を作業空間内に放出してしまうことを防止する
ことができ、半導体の歩留りを格段に向上させることが
できる。
【0027】また、第1、第2アーム11、12の流通口68
にはフィルタ67をも取り付けているので、半導体の製造
プロセス中に真空チャンバー100内の真空を破壊して、
例えば、半導体基板の出入後に再度真空引きする際に
も、その流通口68からフィルタ67のメッシュサイズより
も大きな塵が無制限に真空チャンバー100内に放出され
てしまうことを防止することができる。
【0028】さらに、円盤部材71は第1、第2アーム1
1、12の上下動および回動というマニプレータ装置10が
本来備えている動作によりスライドさせることができる
ので、特別な開閉機構を取り付ける必要がなく、簡易な
構成でかつ容易に流通口68を開閉することができる。次
に、図7および図8は本発明に係るマニプレータ装置の
第2実施形態を示す図であり、本実施形態は請求項1、
2、4に記載の発明に対応する。なお、本実施形態は、
上述実施形態と略同様に構成されているので、同一の符
号を付してその特徴部分のみを説明する。
【0029】図7において、マニプレータ装置10は、第
1、第2アーム11、12の流通口68を覆う椀形状に形成さ
れた例えば、ゴム材料よりなる弾性部材81が縁部を支持
ピン69に止め具82により固定されており、この弾性部材
81は、図8に示すように、第1、第2アーム11、12を上
下動および回動させ真空チャンバー100の天井部の開閉
ピン111を上方より押し付けられることにより弾性変形
して支持ピン69の反対側に隙間を開口させ流通口68を開
放する一方、その負荷を解除されたときには弾性復帰し
て流通口68を閉塞するようになっている。すなわち、弾
性部材81が変形部材を構成し、開閉ピン111が伝動機構2
0、伝達機構40および直線運動機構50と共に負荷付与手
段を構成することにより、開閉機構が構築されている。
【0030】このことから本実施形態においても、上述
実施形態と同様の作用効果を得ることができ、加えて、
弾性変形可能な弾性部材81の縁部が第1、第2アーム1
1、12の上面に密接して流通口68を閉塞しているので、
流通口68の閉塞時に塵が放出されることをより確実に防
止することができる。次に、図9および図10は本発明に
係るマニプレータ装置の第3実施形態を示す図であり、
本実施形態は請求項1、2、5に記載の発明に対応す
る。なお、本実施形態は、上述実施形態と略同様に構成
されているので、同一の符号を付してその特徴部分のみ
を説明する。
【0031】図9において、マニプレータ装置10は、磁
石に吸着可能な雄ねじ部材91を螺合させる雌ねじ92が第
1、第2アーム11、12の流通口68の内周面に刻設されて
おり、真空チャンバー100の天井部には磁化された回転
軸121を回転駆動させることのできるモータ122が取り付
けられている。このマニプレータ装置10は、図10に示す
ように、第1、第2アーム11、12を上下動および回動さ
せて、例えば第1アーム11の流通口68に螺合する雄ねじ
部材91の中心にモータ122の回転軸121を当接させ吸着支
持させた後に、そのモータ122の一方向への回転駆動を
開始するとともに第1、第2アーム11、12を徐々に降下
させることによりその雄ねじ部材91の螺合を解除して流
通口68を開放することができ、逆にそのまま第1、第2
アーム11、12を上昇させつつモータ122の回転軸121を逆
方向に回転駆動させることにより吸着支持させた雄ねじ
部材91を流通口68に再度螺合させて閉塞することができ
る。すなわち、モータ122が、伝動機構20、伝達機構40
および直線運動機構50と共に部材螺合手段を構成するこ
とにより、雄ねじ部材91と共に開閉機構を構築してい
る。
【0032】なお、雄ねじ部材91の第1、第2アーム1
1、12の上面に対面する部位にはOリング97が取り付け
られてその上面に密接させることができるようになって
いる。また、フィルタ67はその雌ねじ92よりも内部側に
取り付けられている。また、モータ122の回転軸121は、
第1、第2アーム11、12などに負担を与えることなく螺
合した雄ねじ部材91から離れることができる程度に磁化
させておけばよく、磁化されたものに限らず、磁化をオ
ン/オフ可能な電磁石としてもよい。
【0033】このことから本実施形態においても、上述
実施形態と同様の作用効果を得ることができ、加えて、
雄ねじ部材91を螺合させ流通口68を閉塞しているので、
流通口68の閉塞時に塵が放出されてしまうことをより確
実になくすことができる。また、流通口68に螺合させた
ときにはOリング97が第1、第2アーム11、12上面に密
着するので、微細な塵も流出することがない。
【0034】なお、上述実施形態においては、マニプレ
ータ装置のアーム上面に流通口を設けている場合を説明
しているが、これに限るものではなく、側面などに流通
口を開口させて変形部材等を配設するように構成しても
よいことは云うまでもない。また、真空チャンバー内に
マニプレータ装置を設置する場合を説明しているが、他
にも外部から遮断された空間の圧力の変化する作業環境
で塵を出さないように作業を行なう箇所に好適に設置す
ることができ、例えば、宇宙空間、原子炉などの放射能
雰囲気内、有毒ガス雰囲気内、腐食性ガス雰囲気内、悪
臭雰囲気内などに設置することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、準備時に設置環境を減
圧などする場合には、駆動腕に設けた流通口を、閉塞部
材、変形部材または雄ねじ部材が開放して駆動腕内外に
圧力差が生じることをなくすことができ、シール部材の
信頼性を確保することができる。一方、駆動時には、そ
の流通口を閉塞して設置環境と駆動腕内との間の流通を
遮断することができ、駆動腕内から塵が流出することを
なくすことができる。したがって、例えば、塵を嫌うた
めに圧力を変化させた環境内で行なう半導体の製造プロ
セスなどに好適に適用することができ、半導体の歩留り
を向上させることができる。
【0036】また、流通口にフィルタを設けることによ
り、例えば、設置環境を真空引きする際などに駆動腕内
から流出する気体の流れに乗って塵が無制限に放出され
てしまうことを制限することができ、信頼性を向上させ
ることができる。このとき、閉塞部材により流通口を開
閉する場合には、開閉部材を移動させるだけなので、簡
易な構成で容易に流通口を閉塞または開放することがで
きる。
【0037】変形部材により流通口を開閉する場合に
は、変形部材への負荷の有無により弾性変形または弾性
復帰させるだけなので、簡易な構成で容易に流通口を閉
塞または開放することができる。また、変形部材は流通
口の縁の周囲に密着することができるので、駆動腕内か
らの塵の流出を確実になくすことができる。雄ねじ部材
により流通口を開閉する場合には、雄ねじ部材を雌ねじ
に螺合させ流通口を閉塞するので、駆動腕内からの塵の
放出をより確実になくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマニプレータ装置の真空チャンバ
ー内に設置する第1実施形態を示す図であり、その概略
全体構成を示す概念図である。
【図2】その内部構成を示す縦断面図である。
【図3】その駆動機構を説明する図2におけるA−A断
面図である。
【図4】その要部構成を示す図であり、(a)は真空チ
ャンバー側に取り付けた部材を示す縦断面図、(b)は
装置本体側の縦断面図である。
【図5】その要部の開閉を説明する図であり、(a)は
開放前の閉塞状態を示す平面図、(b)は開放状態を示
す平面図である。
【図6】その要部の開閉を説明する図5に続く図であ
り、(a)は閉塞前の開放状態を示す平面図、(b)は
閉塞状態を示す平面図である。
【図7】本発明に係るマニプレータ装置の真空チャンバ
ー内に設置する第2実施形態の要部構成を示す図であ
り、(a)は真空チャンバー側に取り付けた部材を示す
縦断面図、(b)は装置本体側の縦断面図である。
【図8】その要部の開閉を説明する図であり、開放状態
を示す縦断面である。
【図9】本発明に係るマニプレータ装置の真空チャンバ
ー内に設置する第3実施形態の要部構成を示す図であ
り、(a)は真空チャンバー側に取り付けた部材を示す
縦断面図、(b)は装置本体側の縦断面図である。
【図10】その要部の開閉を説明する図であり、開放状態
を示す縦断面である。
【符号の説明】
10 マニプレータ装置 11 第1アーム(駆動腕) 12 第2アーム(駆動腕) 13 ハンド 14 基部 15、16 モータ 17、18 回転軸 20 回転運動伝動機構(部材移動手段、負荷付与手
段、部材螺合手段、開閉機構) 22 筒状支持部材 23 可撓性部材 24、25 環状伝動部材 33、34 可撓性軸受 40 回転運動伝達機構(部材移動手段、負荷付与手
段、部材螺合手段、開閉機構) 41、43、44 回転軸 42、45 無端ベルト 46、47 軸受 50 直線運動機構(部材移動手段、負荷付与手段、部
材螺合手段、開閉機構) 51 ラック部材 52 歯車機構 53 ベローズ 61〜63 連結部 64〜66 真空ダストシール(シール部材) 67 フィルタ 68 流通口 71 円盤部材(閉塞部材、開閉機構) 81 弾性部材(変形部材、開閉機構) 91 雄ねじ部材(開閉機構) 92 雌ねじ 100 真空チャンバー 111 開閉ピン(部材移動手段、負荷付与手段、開閉
機構) 121 回転軸 122 モータ(部材螺合手段、開閉機構)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動腕を連結する連結部を内部に内装する
    と共に相対移動する部材間にシール部材を介在させるこ
    とにより発塵のないようにして外気から遮断された環境
    内に設置されるマニプレータ装置であって、 駆動腕の一部に開口して該駆動腕の内外の圧力差をなく
    す流通口と、該流通口を閉塞あるいは開放する開閉機構
    と、を設けたことを特徴とするマニプレータ装置。
  2. 【請求項2】前記流通口を覆って駆動腕内の連結部から
    生じる塵が設置された環境内に放出されることを制限す
    るフィルタを設けたことを特徴とする請求項1に記載の
    マニプレータ装置。
  3. 【請求項3】前記開閉機構として、流通口を覆って閉塞
    する閉塞部材と、該閉塞部材を移動させて流通口を閉塞
    または開放させる部材移動手段と、を備えることを特徴
    とする請求項1または2に記載のマニプレータ装置。
  4. 【請求項4】前記開閉機構として、負荷のないのときに
    は流通口を覆って閉塞する一方、負荷を加えられたとき
    には弾性変形して該閉塞を解除し開放する変形部材と、
    該変形部材に負荷を加えてまたは該負荷を解除して流通
    口を閉塞あるいは開放させる負荷付与手段と、を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のマニプレー
    タ装置。
  5. 【請求項5】前記開閉機構として、流通口を円形に形成
    して該内面に刻設された雌ねじと、該雌ねじに螺合する
    雄ねじ部材と、該雄ねじ部材を雌ねじに螺合または該螺
    合を解除して流通口を閉塞あるいは開放させる部材螺合
    手段と、を備えることを特徴とする請求項1または2に
    記載のマニプレータ装置。
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