JPH1188216A - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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JPH1188216A
JPH1188216A JP24553197A JP24553197A JPH1188216A JP H1188216 A JPH1188216 A JP H1188216A JP 24553197 A JP24553197 A JP 24553197A JP 24553197 A JP24553197 A JP 24553197A JP H1188216 A JPH1188216 A JP H1188216A
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JP24553197A
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Zenichi Yoshida
善一 吉田
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Sony Corp
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  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Input Circuits Of Receivers And Coupling Of Receivers And Audio Equipment (AREA)
  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一軌道位置にある衛星からの円偏波、水平
偏波、垂直偏波のいずれをも受信することができるよう
にする。 【解決手段】 円偏波の受信の際には、チューナによっ
て、制御回路9にコントロール信号が与えられ、制御回
路9の制御により水平偏波受信回路1Aと垂直偏波受信
回路1Bの双方が動作され、各受信回路1A,1Bによ
って受信された水平方向および垂直方向の直線偏波の各
受信信号に基づいて、合成器2によって円偏波の受信信
号が生成され、出力される。直線偏波の受信の際には、
チューナによって制御回路9に与えられたコントロール
信号に応じて、制御回路9は、水平偏波受信回路1Aあ
るいは垂直偏波受信回路1Bのいずれかを動作させて、
水平方向あるいは垂直方向の直線偏波の受信信号を出力
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衛星放送を受信す
るためのアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、放送衛星(BS;Broadcast Sat
ellite)を用いた放送(以下、BS放送という。)や、
通信衛星(CS;Communications Satellite)を用いた
放送(以下、CS放送という。)等の衛星放送が普及し
つつある。このような衛星放送を受信するには、例えば
放物面形状の反射鏡と、この反射鏡の焦点位置付近に配
置された受信ユニットとからなるアンテナ装置が使用さ
れるのが一般的である。ここで、受信ユニットは、通
常、反射鏡で集波された電波を後述の受信回路に導く導
波管としてのフィードホーンと、このフィードホーンに
よって導かれた電波を電気信号(受信信号)に変換する
と共に、この受信信号に所定の処理(周波数変換や増幅
等)を施して出力してチューナ等に供給する受信回路部
とを含んで構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、現在、日本
では、東経110度の静止軌道上の衛星を利用してBS
放送が行われている。また、最近では、複数の通信衛星
によるCS放送も開始されている。BS放送は、11.
7〜12.0GHzの周波数帯を使用した右旋円偏波に
よる放送であるが、CS放送は、12.2〜12.75
GHzの周波数帯を使用した直線偏波による放送であ
る。BS放送とCS放送とでは、通信衛星からの送信周
波数が異なるため、同一軌道位置からの送信も可能であ
る。なお、ここで、同一軌道位置とは、半径50km〜
100km程度以内の位置をいう。そのため、仮に東経
110度の静止軌道上にCS放送を行う通信衛星が打ち
上げられた場合には、1つのアンテナ装置によりBS放
送およびCS放送の双方を受信できることが望ましい
が、そのためには、右旋円偏波、水平方向および垂直方
向の各直線偏波(本出願において、水平偏波および垂直
偏波ともいう。)を受信するアンテナ装置が必要とされ
る。
【0004】しかし、従来、アンテナ装置への供給電圧
の切り換え(例えば、直流電圧で11Vと15Vとを切
り換える。)等により、水平方向および垂直方向の2つ
の直線偏波を切り換えて受信するアンテナ装置はあった
が、円偏波と水平方向および垂直方向の直線偏波のいず
れをも受信できるアンテナ装置はないという問題点があ
った。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、同一軌道位置にある衛星からの円偏
波、水平方向の直線偏波、垂直方向の直線偏波のいずれ
をも受信可能としたアンテナ装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のアンテナ装置
は、衛星からの水平方向の直線偏波成分を受信するため
の水平偏波受信手段と、衛星からの垂直方向の直線偏波
成分を受信するための垂直偏波受信手段と、水平偏波受
信手段と垂直偏波受信手段の各受信信号に基づいて、円
偏波の受信信号を生成する円偏波受信信号生成手段と、
水平偏波受信手段と垂直偏波受信手段と円偏波受信信号
生成手段からの各受信信号を選択的に出力させる出力制
御手段とを備えたものである。
【0007】本発明のアンテナ装置では、水平偏波受信
手段により、衛星からの水平方向の直線偏波成分が受信
され、垂直偏波受信手段により、衛星からの垂直方向の
直線偏波成分が受信される。また、円偏波受信信号生成
手段により、各受信手段によって受信された水平方向の
直線偏波成分および垂直方向の直線偏波成分の各受信信
号に基づいて、円偏波の受信信号が生成される。そし
て、出力制御手段により、円偏波、水平方向および垂直
方向の直線偏波の各受信信号が選択的に出力される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0009】[第1の実施の形態]図3は、本発明の第
1の実施の形態に係るアンテナ装置を含む衛星放送受信
装置の概略構成を表すものである。この衛星放送受信装
置30は、同一軌道位置にある2つの衛星Sb,Scか
らの電波を受信可能なアンテナとして構成されたもの
で、例えば、利用者の家屋の屋根上やベランダ等に設置
されて使用されるものである。同一軌道位置に2つの衛
星Sb,Scがある場合としては、例えば、BS放送用
の衛星Sbが存在する軌道上に、CS放送用の衛星Sc
が打ち上げられたような場合が考えられる。この場合、
衛星Sbは、BS放送の電波である右旋円偏波を送出す
る放送衛星となり、衛星Scは、CS放送の電波である
直線偏波を送出する通信衛星となる。
【0010】図3に示したように、衛星放送受信装置3
0は、衛星Sb,Scからの電波を集めて受信信号を生
成し、この受信信号の周波数を変換して増幅し、同軸ケ
ーブル33を介して出力するアンテナ装置31と、アン
テナ装置31からの出力信号を復調し、復調後の映像信
号と音声信号を出力するチューナ34とを備えている。
アンテナ装置31は、衛星Sb,Scからの、例えば1
2GHz帯という高い周波数の電波を捉えるための放物
面形状のパラボラ反射鏡35と、捉えた12GHz帯の
信号を、例えば、約10分の1の周波数帯の1GHz帯
の信号に変換して増幅し、同軸ケーブル33を介してチ
ューナ34に送る受信ユニット37を有している。受信
ユニット37は、パラボラ反射鏡35で集波された電波
を後述の受信回路部に導く導波路が形成されたフィード
ホーン部36と、このフィードホーン部36と一体に形
成された通常、コンバータと呼ばれる受信回路部32と
を含んでいる。
【0011】衛星放送の受信では、パラボラ反射鏡35
と受信ユニット37は、屋外に設置し、チューナ34
は、屋内に設置するようになっている。衛星Sb,Sc
からの電波の周波数は高いため、受信回路部32は、パ
ラボラ反射鏡35の近傍で、受信信号を低い周波数の信
号に変換すると共に増幅し、屋内のチューナ34に送る
ようになっている。屋内に設置するチューナ34は、受
信回路部32からの出力信号から所望のチャンネルを選
局し、その出力信号に基づいて、テレビ映像信号および
音声信号を復調して出力するようになっている。
【0012】図2は、図3 における受信回路部32の内
部の電極パターンの一部を表すものである。受信回路部
32は、内部に基板モジュール321を有しており、こ
の基板モジュール321の両面に電極パターンが形成さ
れている。基板モジュール321の裏面側(電波の到来
する面側)には、図示しない接地用パターンが形成され
ている。基板モジュール321の表面側(電波の到来す
る面と反対側)には、フィードホーン部36に形成され
た導波路の形状に対応してパターニングされた接地用パ
ターン321aと、水平方向の直線偏波成分の受信電極
としての水平電極パターン321bと、垂直方向の直線
偏波成分の受信電極としての垂直電極パターン321c
と、水平電極パターン321bによる受信信号の伝送経
路を形成する経路パターン321dと、垂直電極パター
ン321cによる受信信号の伝送経路を形成する経路パ
ターン321eと、経路パターン321d,321eに
よって伝送される両受信信号を合成するための合成用パ
ターン321f等が形成されている。これらのパターン
はいずれも、例えば銅箔等の薄膜導体で形成されてい
る。
【0013】水平電極パターン321bと経路パターン
321dの間および垂直電極パターン321cと経路パ
ターン321eの間は、パターン上では接続されていな
いが、後述する受信回路を介して接続されるようになっ
ている。
【0014】合成用パターン321fは、経路パターン
321dに連続する部分と経路パターン321eに連続
する部分と出力側の部分とが、櫛形に配置されたパター
ンになっている。
【0015】ここで、経路パターン321dと経路パタ
ーン321eは、本実施の形態における位相ずらし手段
を構成している。すなわち、本実施の形態における受信
回路部32では、水平方向および垂直方向の直線偏波成
分の各受信信号が、経路パターン321d,321eを
通過することによって互いに受信波の波長の4分の1だ
けずれて結果的に位相が等しくなるように、各受信信号
用の経路パターン321d,321eの長さを変えてい
る。本実施の形態では、右旋円偏波を受信できるよう
に、垂直方向の直線偏波成分の受信信号を、水平方向の
直線偏波成分の受信信号に対して、受信波の波長の4分
の1だけ位相を遅らせるように、経路パターン321e
の長さを、経路パターン321dよりも長くしている。
【0016】ここで、電極パターン上での受信信号の波
長λp は、自由空間における受信波の波長λ0 を、基板
の誘電率ε、基板の厚さα、電極パターンの幅β等によ
って決定される係数f(ε,α,β,…)で割った値に
短縮される。従って、電極パターン上での受信信号の波
長λp は、例えば次の式(a)のように定義される。
【0017】 λp =λ0 /f(ε,α,β,…) …(a)
【0018】従って、水平方向および垂直方向の直線偏
波成分の各受信信号の位相を互いに4分の1波長だけず
らすための経路パターン321dと経路パターン321
eとの長さの差は、式(a)によって求まる電極パター
ン上での波長λp の4分の1となるように設定される。
一例を挙げると、経路パターン321dと経路パターン
321eの長さの差は、約4.5mm程度である。
【0019】図1は、受信回路部32の回路構成を表す
ものである。この受信回路部32は、水平電極パターン
321bの受信信号を高周波増幅するための水平偏波受
信回路1Aと、垂直電極パターン321cの受信信号を
高周波増幅するための垂直偏波受信回路1Bと、水平偏
波受信回路1Aおよび垂直偏波受信回路1Bの各受信信
号を合成し、各受信信号に基づいて、円偏波の受信信号
を生成するための合成器2と、この合成器2の出力信号
と後述する局部発振信号とを混合(ヘテロダイン検波)
して中間周波信号を出力する混合回路4と、この混合回
路4に所定の周波数の局部発振信号を供給する局部発振
回路5と、混合回路4より出力される中間周波信号を増
幅して出力する中間周波増幅回路6とを備えている。水
平電極パターン321bおよび水平偏波受信回路1A
が、本発明における水平偏波受信手段に対応し、垂直電
極パターン321cおよび垂直偏波受信回路1Bが、本
発明における水平偏波受信手段に対応する。合成器2
は、本発明における円偏波受信信号生成手段中の合成手
段に対応する。また、合成器2は、図2における合成用
パターン321fによって実現される。水平偏波受信回
路1Aから合成器2までの経路Aは、図2における経路
パターン321dによって実現され、垂直偏波受信回路
1Bから合成器2までの経路Bは、図2における経路パ
ターン321eによって実現される。経路Bは経路Aよ
りも長く、その長さの差は、経路A,Bの通過時に、水
平方向の直線偏波成分の受信信号と垂直方向の直線偏波
成分の受信信号の位相が互いに4分の1波長だけずれ、
その結果、同位相となるように設定されている。
【0020】中間周波増幅回路6の出力端は、同軸ケー
ブル33が接続されるコネクタ7に接続されている。ま
た、受信回路部32は、チューナ34より同軸ケーブル
33およびコネクタ7を介して供給される例えば直流の
電源電圧を基に、上述の各回路に安定した電力を供給す
る安定化電源8を備えている。
【0021】受信回路部32は、更に、コネクタ7に接
続され、チューナ34より同軸ケーブル33およびコネ
クタ7を介して送られるコントロール信号を受信し、こ
のコントロール信号に応じて受信回路1A,1Bを制御
する出力制御手段としての制御回路9を備えている。
【0022】コントロール信号としては、例えば、水平
方向の直線偏波を受信するか垂直方向の直線偏波を受信
するかを切り換えるための水平・垂直切換用コントロー
ル信号と、直線偏波を受信するか円偏波を受信するかを
切り換えるための直線・円切換用コントロール信号とが
ある。
【0023】水平・垂直切換用コントロール信号には、
例えば、チューナ34より供給される直流の電源電圧自
体が用いられる。例えば、電源電圧が15Vのときは、
水平方向の直線偏波を受信する旨を表し、電源電圧が1
1Vのときは、垂直方向の直線偏波を受信する旨を表
す。
【0024】直線・円切換用コントロール信号には、例
えば、電源電圧に重畳された一定周波数のトーン信号が
用いられる。例えば、電源電圧にトーン信号が重畳され
ているときは、電源電圧のレベルにかかわらず、円偏波
を受信する旨を表し、電源電圧にトーン信号が重畳され
ていないときは、直線偏波を受信する旨を表し、この場
合は、電源電圧のレベルに応じて、水平方向の直線偏波
を受信するか垂直方向の直線偏波を受信するかが決定さ
れる。
【0025】これらのコントロール信号を受信する制御
回路9は、直線・円切換用コントロール信号が円偏波を
受信する旨を表しているときは、水平偏波受信回路1A
および垂直偏波受信回路1Bの双方を動作させるように
なっている。これにより、これら受信回路1A,1Bよ
り出力される各受信信号が合成器2に入力され、合成器
2より円偏波の受信信号が出力されるようになってい
る。また、制御回路9は、直線・円切換用コントロール
信号が直線偏波を受信する旨を表し、且つ水平・垂直切
換用コントロール信号が水平方向の直線偏波を受信する
旨を表しているときは、水平偏波受信回路1Aのみを動
作させて、合成器2より水平方向の直線偏波の受信信号
を出力させるようになっている。更に、制御回路9は、
直線・円切換用コントロール信号が直線偏波を受信する
旨を表し、且つ水平・垂直切換用コントロール信号が垂
直方向の直線偏波を受信する旨を表しているときは、垂
直偏波受信回路1Bのみを動作させて、合成器2より垂
直方向の直線偏波の受信信号を出力させるようになって
いる。
【0026】なお、制御回路9が、コントロール信号に
応じて、局部発振回路5より、受信すべき電波の周波数
に応じた局部発振信号が出力されるように、局部発振回
路5を制御するようにしてもよい。
【0027】次に、図3に示した本実施の形態に係るア
ンテナ装置31の主要な動作について説明する。まず、
使用者は、チューナ34において、受信する電波の種類
(BS放送波、CS放送波等)を設定する。チューナ3
4は、この設定に応じたコントロール信号を、受信ユニ
ット37の受信回路部32に送る。
【0028】衛星から放出された高周波の電波は、アン
テナ装置31のパラボラ反射鏡35で反射されて、受信
ユニット37のフィードホーン部36に集波されて、導
波路によって、図2に示した受信回路部32の基板モジ
ュール321へと導かれる。基板モジュール321に到
達した高周波の電波は、この基板モジュール321の表
面側に設けられた水平電極パターン321bおよび垂直
電極パターン321cによって、水平方向の直線偏波成
分の受信信号および垂直方向の直線偏波成分の受信信号
に変換され、各受信信号は、それぞれ水平偏波受信回路
1A、垂直偏波受信回路1Bに入力される。
【0029】受信回路部32の制御回路9は、コントロ
ール信号が水平方向の直線偏波を受信する旨を表してい
る場合には、水平偏波受信回路1Aのみを動作させ、コ
ントロール信号が垂直方向の直線偏波を受信する旨を表
している場合には、垂直偏波受信回路1Bのみを動作さ
せる。これにより、水平偏波受信回路1Aより出力され
る水平方向の直線偏波の受信信号または垂直偏波受信回
路1Bより出力される垂直方向の直線偏波の受信信号
が、合成器2を経て混合回路4に出力される。
【0030】また、制御回路9は、コントロール信号が
円偏波を受信する旨を表している場合には、受信回路1
A,1Bの双方を動作させる。これにより、受信回路1
A,1Bより出力される各受信信号が、それぞれ経路
A,Bを経て、互いに4分の1波長だけずれて同位相と
なって、合成器2に入力される。合成器2に入力される
2つの受信信号は、合成器2によって合成され、円偏波
の受信信号が生成される。この円偏波の受信信号は、合
成器2より混合回路4に出力される。
【0031】ここで、図4を参照して、本実施の形態に
おいて水平方向の直線偏波成分の受信信号と垂直方向の
直線偏波成分の受信信号とに基づいて円偏波の受信信号
を生成する方法について説明する。図4(a)は、右旋
円偏波受信時における水平方向の直線偏波成分の受信信
号の波形を表している。ここでは、便宜上、図1におけ
る経路Aの直前および直後での受信信号の波形が、共に
図4(a)に示した通りであるものとする。図4(b)
は、右旋円偏波受信時における経路B直前での垂直方向
の直線偏波成分の受信信号の波形を表している。図4
(a),(b)に示したように、右旋円偏波受信時に
は、経路A,B通過前において、垂直方向の直線偏波成
分の受信信号は、水平方向の直線偏波成分の受信信号に
対して4分の1波長だけ位相が進んだ信号となる。な
お、図中、λは波長を表している。
【0032】本実施の形態では、垂直方向の直線偏波成
分の受信信号を、水平方向の直線偏波成分の受信信号に
対して、4分の1波長だけ位相を遅らせるように、経路
Bを経路Aよりも長くしている。従って、経路A,Bを
通過することによって、垂直方向の直線偏波成分の受信
信号は、水平方向の直線偏波成分の受信信号に対して4
分の1波長だけ位相が遅れ、その結果、経路B直後での
垂直方向の直線偏波成分の受信信号は、図4(c)にそ
の波形を示したように、経路A直後での水平方向の直線
偏波成分の受信信号と同位相となる。
【0033】図4(a),(c)に示したような同位相
の各受信信号は、合成器2に入力され、合成されて、そ
の結果、図4(d)に示したような波形の円偏波の受信
信号となる。
【0034】ここで、仮に、受信したい右旋円偏波と同
じ波長の左旋円偏波がアンテナ装置31に入射した場合
を考える。この場合、水平方向の直線偏波成分の受信信
号の波形が図4(a)と同じであるとすると、経路Bの
直前および直後での垂直方向の直線偏波成分の受信信号
の波形は、それぞれ、図4(b),(c)に示した波形
に対して、2分の1波長だけずれたものとなる。その結
果、経路B直後での垂直方向の直線偏波成分の受信信号
は、経路A直後での水平方向の直線偏波成分の受信信号
と逆位相となり、両受信信号は相殺され、左旋円偏波の
受信信号は生成されない。このように、本実施の形態で
は、右旋円偏波と左旋円偏波のうち、右旋円偏波のみを
選択的に受信することが可能となる。
【0035】以上説明したように本実施の形態では、水
平偏波受信回路1Aと垂直偏波受信回路1Bの双方を動
作させ、受信回路1A,1Bより出力される各受信信号
を、経路A,Bを通過させることによって互いに4分の
1波長だけ位相をずらし、結果的に同位相として、合成
器2によって合成して円偏波の受信信号を生成すること
により、円偏波を受信することが可能となる。また、本
実施の形態では、水平偏波受信回路1Aと垂直偏波受信
回路1Bの一方を選択的に動作させることにより、水平
方向の直線偏波と垂直方向の直線偏波とを選択的に受信
することが可能となる。このように、本実施の形態によ
れば、1つのアンテナ装置によって、同一軌道位置にあ
る衛星からの円偏波、水平方向の直線偏波、垂直方向の
直線偏波のいずれをも受信することが可能となる。これ
により、具体的には、例えば、日本においては、同一軌
道位置から円偏波によるBS放送と直線偏波によるCS
放送とが行われた場合に、1つのアンテナ装置によって
両放送を受信することが可能となり、ヨーロッパにおい
ては、同一軌道位置にアストラ衛星と円偏波による放送
衛星があったとしても、1つのアンテナ装置によって両
衛星からの電波を受信することが可能となる。
【0036】[第2の実施の形態]次に、図5を参照し
て、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実
施の形態では、図1における経路A,Bに対応する各経
路パターンの主要な部分の長さを等しくし、図5に示し
たように、一方の経路パターン51にのみ、この経路パ
ターン51に直交する静電容量パターン52を付加して
いる。この静電容量パターン52は、回路的には、経路
パターン51による経路に並列に接続された静電容量を
形成する意味がある。従って、この静電容量パターン5
2によって、経路パターン51を通過する信号の位相を
ずらすことができる。本実施の形態では、静電容量パタ
ーン52を設けた場合において経路パターン51を通過
する信号が、静電容量パターン52を設けない場合にお
いて経路パターン51を通過する信号に比べて、4分の
1波長だけ位相がずれるように、静電容量パターン52
の形状や大きさ等を設定している。静電容量パターン5
2は、本発明における位相ずらし手段に対応する。
【0037】本実施の形態によれば、第1の実施の形態
と同様に、水平方向の直線偏波成分の受信信号と垂直方
向の直線偏波成分の受信信号を、経路A,Bを通過させ
ることによって互いに4分の1波長だけ位相をずらし、
結果的に同位相とすることができ、これにより、合成器
2によって円偏波の受信信号を生成することが可能とな
る。
【0038】本実施の形態におけるその他の構成、動作
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0039】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず、例えば、実施の形態では、水平方向の直線偏波
成分の受信信号と垂直方向の直線偏波成分の受信信号
を、経路A,Bを通過させることによって互いに4分の
1波長だけ位相をずらした後に合成することによって、
右旋円偏波の受信信号を生成して、右旋円偏波を受信可
能とした例を挙げたが、位相をずらす方向を実施の形態
とは逆方向とすることにより、左旋円偏波の受信信号を
生成して、左旋円偏波を受信可能とすることもできる。
【0040】また、図1における各受信回路1A,1B
の出力端に、それぞれ、合成器2の後段の混合回路4,
局部発振回路5および中間周波増幅回路6とは別に、混
合回路4,局部発振回路5および中間周波増幅回路6を
設けることにより、円偏波の受信信号、水平方向の直線
偏波の受信信号および垂直方向の直線偏波の受信信号を
同時に得ることも可能となる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアンテナ
装置によれば、水平偏波受信手段および垂直偏波受信手
段の各受信信号に基づいて、円偏波受信信号生成手段に
よって円偏波の受信信号を生成するようにしたと共に、
出力制御手段によって、水平偏波受信手段と垂直偏波受
信手段と円偏波受信信号生成手段からの各受信信号を選
択的に出力させるようにしたので、1つのアンテナ装置
で同一軌道位置にある衛星からの円偏波、水平方向の直
線偏波、垂直方向の直線偏波のいずれをも受信可能とな
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るアンテナ装置
の受信回路部の回路構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るアンテナ装置
の受信回路部における電極パターンの一部を表す説明図
である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るアンテナ装置
を含む衛星放送受信装置の基本構成を表す説明図であ
る。
【図4】本発明の第1の実施の形態において円偏波の受
信信号を生成する方法を説明するための波形図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るアンテナ装置
における経路パターンの一部を示す説明図である。
【符号の説明】
1A…水平偏波受信回路、1B…垂直偏波受信回路、2
…合成器、4…混合回路、5…局部発振回路、6…中間
周波増幅回路、7…コネクタ、8…安定化電源、9…制
御回路、32…受信回路部、321…基板モジュール、
321a…接地用パターン、321b…水平電極パター
ン、321c…垂直電極パターン、321d,321e
…経路パターン、321f…合成用パターン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衛星からの水平方向の直線偏波成分を受
    信するための水平偏波受信手段と、 前記衛星からの垂直方向の直線偏波成分を受信するため
    の垂直偏波受信手段と、 前記水平偏波受信手段と垂直偏波受信手段の各受信信号
    に基づいて、円偏波の受信信号を生成する円偏波受信信
    号生成手段と、 前記水平偏波受信手段と垂直偏波受信手段と円偏波受信
    信号生成手段からの各受信信号を選択的に出力させる出
    力制御手段とを備えたことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 前記円偏波受信信号生成手段は、前記垂
    直偏波受信手段および水平偏波受信手段の各受信信号を
    互いに4分の1波長だけ位相をずらす位相ずらし手段
    と、この位相ずらし手段により互いに4分の1波長ずら
    された2つの信号を合成して円偏波の受信信号を生成す
    る合成手段とを有していることを特徴とする請求項1記
    載のアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 前記水平偏波受信手段は、水平方向の直
    線偏波を受信する受信電極とこの受信電極の受信信号を
    増幅する受信回路とを有し、 前記垂直偏波受信手段は、垂直方向の直線偏波を受信す
    る受信電極とこの受信電極の受信信号を増幅する受信回
    路とを有し、 前記出力制御手段は、水平方向の直線偏波を受信すると
    きは、前記各受信回路のうち水平偏波受信手段における
    受信回路のみを動作させ、垂直方向の直線偏波を受信す
    るときは、前記各受信回路のうち垂直偏波受信手段にお
    ける受信信号のみを動作させ、円偏波を受信するとき
    は、前記各受信回路の双方を動作させることを特徴とす
    る請求項2記載のアンテナ装置。
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