JPH1186916A - 半導体微粒子、光電変換素子および光化学電池 - Google Patents

半導体微粒子、光電変換素子および光化学電池

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JPH1186916A
JPH1186916A JP10218625A JP21862598A JPH1186916A JP H1186916 A JPH1186916 A JP H1186916A JP 10218625 A JP10218625 A JP 10218625A JP 21862598 A JP21862598 A JP 21862598A JP H1186916 A JPH1186916 A JP H1186916A
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哲也 渡辺
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次郎 塚原
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 メチン染料の半導体微粒子への吸着性を改善
する 【効果】 メチン染料にリン酸基を置換基として導入
し、それを半導体微粒子に吸着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面にメチン染料
が吸着されている半導体微粒子、それを用いた光電変換
素子、さらにそれを用いた光化学電池に関する。
【0002】
【従来の技術】光電変換素子は、各種の光センサー、複
写機や光発電装置に用いられている。光電変換素子に
は、金属を用いる方式、半導体を用いる方式、有機顔料
や染料を用いる方式、あるいはこれらを組み合わせた方
式があり、それぞれ実用化されている。半導体を用いる
方式では、半導体微粒子を色素により分光増感して使用
する。米国特許4684537号、同4927721
号、同5084365号、同5350644号、同54
63057号、同5525440号の各明細書および特
開平7−249790号公報には、色素により分光増感
された半導体微粒子が開示されている。これらの従来技
術に使用されている分光増感色素は、主に高価なルテニ
ウム錯体である。
【0003】特開平7−249790号公報は、使用可
能な分光増感色素の例として、シアニン染料やメロシア
ニン染料のようなメチン染料を挙げている。メチン染料
は、ハロゲン化銀写真感光材料のハロゲン化銀粒子に使
用する分光増感色素として、研究および開発が進められ
ている。実際にも、様々なメチン染料が大量にハロゲン
化銀写真の技術分野で使用されている。そのため、安価
で光学的性質が優れたメチン染料が数多く知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ハロゲン化銀写真感光
材料では、メチン染料はハロゲン化銀粒子の表面に吸着
させて使用している。そのため、ハロゲン化銀写真の技
術分野では、メチン染料のハロゲン化銀粒子の表面への
吸着について非常に詳細に研究されている。しかし、本
発明者が研究を進めたところ、半導体微粒子とハロゲン
化銀粒子では、メチン染料の吸着性が全く異なることが
判明した。ハロゲン化銀粒子に良く吸着するメチン染料
でも、そのままでは半導体微粒子に充分に吸着しない。
染料の吸着量が少ないと、高い分光増感効果を得ること
はできない。
【0005】本発明の目的は、メチン染料の半導体微粒
子への吸着性を改善することである。また、本発明の目
的は、表面にメチン染料が充分に吸着している半導体微
粒子を提供することでもある。さらに、本発明の目的
は、充分に分光増感された半導体微粒子を含む光電変換
素子を提供することでもある。さらにまた、本発明の目
的は、光電変換効率が高い光電変換素子を用いた光化学
電池を提供することでもある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
(1)〜(3)の半導体微粒子、下記(4)の光電変換
素子および下記(5)の光化学電池により達成された。 (1)表面にメチン染料が吸着している半導体微粒子で
あって、メチン染料が下記式(P)で表されるリン酸基
を置換基として有することを特徴とする半導体微粒子。
【0007】
【化4】
【0008】式中、Lは単結合、−O−、−S−または
−NH−であり、そして水素原子は解離していてもよ
い。 (2)メチン染料が下記式(I)で表されるシアニン染
料である(1)に記載の半導体微粒子。 (I) B=Lo−Bo 式中、Bは塩基性核であり、Boは塩基性核のオニウム
体であり、Loは奇数個のメチンを含むメチン鎖であ
り、そしてBとBoの少なくとも一方は、式(P)で表
されるリン酸基を置換基として有する。 (3)メチン染料が下記式(II)で表されるメロシアニ
ン染料である(1)に記載の半導体微粒子。 (II) B=Le=A 式中、Bは塩基性核であり、Aはケト型酸性核であり、
Leは偶数個のメチンを含むメチン鎖であり、そしてB
とAの少なくとも一方は、式(P)で表されるリン酸基
を置換基として有する。
【0009】(4)導電性支持体上にメチン染料で分光
増感された半導体微粒子を含む感光層が設けられている
光電変換素子であって、メチン染料が上記式(P)で表
されるリン酸基を置換基として有することを特徴とする
光電変換素子。 (5)導電性支持体上にメチン染料で分光増感された半
導体微粒子を含む感光層が設けられている光電変換素
子、電荷移動層および対向電極を有する光化学電池であ
って、メチン染料が上記式(P)で表されるリン酸基を
置換基として有することを特徴とする光化学電池。
【0010】
【発明の効果】本発明者の研究の結果、メチン染料にリ
ン酸基を置換基として導入すると、メチン染料の半導体
微粒子への吸着性が著しく向上することが判明した。リ
ン酸基を置換基として有するメチン染料は、ハロゲン化
銀写真の技術分野で実用化されているメチン染料に類似
の方法(合成原料の一部にリン酸基を結合させるだけ)
で容易に合成できる。これにより、安価で光学的性質が
優れたメチン染料を、充分な量で半導体微粒子の表面に
吸着させることが可能になった。メチン染料の半導体微
粒子への吸着性が向上することで、半導体微粒子が充分
い分光増感される。充分に分光増感された半導体微粒子
を用いることで、光電変換素子の光電変換効率も向上す
る。以上の結果、本発明の半導体微粒子を用いること
で、安価で優れた光電変換素子や光化学電池を得ること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
[メチン染料]本発明で用いるメチン染料は、下記のリ
ン酸基(P)を置換基として有する。
【0012】
【化5】
【0013】式(P)において、Lは単結合、−O−、
−S−または−NH−である。単結合、−O−または−
NH−であることが好ましく、単結合または−O−であ
ることがさらに好ましく、単結合である(リン原子がメ
チン染料に直結する)ことが最も好ましい。式(P)に
おける二つの水素原子は、一方または両方(好ましくは
一方)が解離していてもよい。リン酸基(P)の例を以
下に示す。
【0014】
【化6】
【0015】メチン染料は、メチン鎖とその両側に結合
する核(塩基性核、酸性核、芳香族核)からなる分子構
造を有する。リン酸基(P)は、核の置換基であること
が好ましく、核を構成する炭素原子の置換基であること
がさらに好ましく、核に含まれるベンゼン環を構成する
炭素原子の置換基であることが最も好ましい。メチン染
料が有するリン酸基(P)の数は、1乃至6個であるこ
とが好ましく、1乃至4個であることがさらに好まし
く、1個または2個であることが最も好ましい。メチン
染料は、シアニン染料、メロシアニン染料、アリーリデ
ン染料、オキソノール染料およびスチリル染料に分類で
きる。リン酸基(P)を核の置換基として有するメチン
染料を、下記式(I)で表されるシアニン染料、下記式
(II)で表されるメロシアニン染料、下記式(III)で表
されるアリーリデン染料、下記式(IV)で表されるオキ
ソノール染料および下記式(V)で表されるスチリル染
料に分類して示す。
【0016】(I) B=Lo−Bo 式中、Bは塩基性核であり、Boは塩基性核のオニウム
体であり、Loは奇数個のメチンを含むメチン鎖であ
り、そしてBとBoの少なくとも一方は、式(P)で表
されるリン酸基を置換基として有する。
【0017】(II) B=Le=A 式中、Bは塩基性核であり、Aはケト型酸性核であり、
Leは偶数個のメチンを含むメチン鎖であり、そしてB
とAの少なくとも一方は、式(P)で表されるリン酸基
を置換基として有する。
【0018】(III) A=Lo−Ar 式中、Aはケト型酸性核であり、Arは芳香族核であ
り、Loは奇数個のメチンを含むメチン鎖であり、そし
てAとArの少なくとも一方は、式(P)で表されるリ
ン酸基を置換基として有する。
【0019】(IV) A=Lo−Ae 式中、Aはケト型酸性核であり、Aeはエノール型酸性
核であり、Loは奇数個のメチンを含むメチン鎖であ
り、そしてAとAeの少なくとも一方は、式(P)で表
されるリン酸基を置換基として有する。
【0020】(V) Bo−Le−Ar 式中、Boは塩基性核のオニウム体であり、Arは芳香
族核であり、Leは偶数個のメチンを含むメチン鎖であ
り、そしてBoとArの少なくとも一方は、式(P)で
表されるリン酸基を置換基として有する。
【0021】式(I)で表されるシアニン染料および式
(II)で表されるメロシアニン染料が好ましく、シアニ
ン染料が特に好ましい。シアニン染料の場合は、BとB
oのそれぞれが、式(P)で表されるリン酸基を一つず
つ(合計二つ)置換基として有することが好ましい。メ
ロシアニン染料の場合は、Aのみが、式(P)で表され
るリン酸基を一つ置換基として有することが好ましい。
シアニン染料とメロシアニン染料についてさらに説明す
る。式(I)および式(II)において、Bは塩基性核で
ある。好ましい塩基性核を下記式で示す。
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】上記各式において、Xは、−CR2 −、−
NR−、−O−、−S−、−Se−または−Te−(好
ましくは−CR2 −、−NR−、−O−または−S−)
であり、そしてRはアルキル基またはアリール基(好ま
しくはアルキル基)である。式中にRが複数存在する場
合、それらは互いに異なっていてもよい。アルキル基
は、環状アルキル基よりも鎖状アルキル基の方が好まし
い。鎖状アルキル基は、分岐を有していてもよい。アル
キル基の炭素原子数は、1乃至20であることが好まし
く、1乃至15であることがより好ましく、1乃至10
であることがさらに好ましく、1乃至6であることが最
も好ましい。アルキル基の例には、メチル、エチル、n
−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシ
ル、n−ヘプチル、n−ノニル、イソプロピル、イソブ
チル、イソペンチルおよびt−ブチルが含まれる。アル
キル基は置換基を有していてもよい。アルキル基の置換
基の例には、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチル
チオ)、アリールチオ基(例、フェニルチオ)、ハロゲ
ン原子(塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素原
子)、ニトロ、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキ
シ)、アリール基(例、フェニル)、アリールオキシ基
(例、フェノキシ)、アミド基、カルバモイル、スル
ホ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノおよび前記式
(P)で定義したリン酸基が含まれる。
【0025】アリール基の炭素原子数は、6乃至20で
あることが好ましく、6乃至15であることがさらに好
ましく、6乃至10であることが最も好ましい。アリー
ル基の例には、フェニル、1−ナフチルおよび2−ナフ
チルが含まれる。アリール基は置換基を有していてもよ
い。アリール基の置換基の例には、アルキル基(例、メ
チル、エチル)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エ
チルチオ)、アリールチオ基(例、フェニルチオ)、ハ
ロゲン原子(塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素原
子)、ニトロ、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキ
シ)、アリール基(例、フェニル)、アリールオキシ基
(例、フェノキシ)、アミド基、カルバモイル、スル
ホ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノおよび前記式
(P)で定義したリン酸基が含まれる。
【0026】塩基性核は、上記R以外の置換基を有して
いてもよい。塩基性核の置換基の例には、アルキル基
(例、メチル、エチル)、アルキルチオ基(例、メチル
チオ、エチルチオ)、アリールチオ基(例、フェニルチ
オ)、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、沃素原子、
フッ素原子)、ニトロ、アルコキシ基(例、メトキシ、
エトキシ)、アリール基(例、フェニル)、アリールオ
キシ基(例、フェノキシ)、アミド基、カルバモイル、
スルホ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノおよび前
記式(P)で定義したリン酸基が含まれる。式(I)で
表されるシアニン染料では、前記式(P)で定義したリ
ン酸基が塩基性核に結合することが好ましく、塩基性核
に含まれるベンゼン環に結合することが特に好ましい。
塩基性核の例を以下に示す。以下の例のリン酸基(P)
については、前述した具体例の番号を引用する。
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】
【化13】
【0032】
【化14】
【0033】
【化15】
【0034】
【化16】
【0035】
【化17】
【0036】
【化18】
【0037】式(I)において、Boは塩基性核のオニ
ウム体である。好ましい塩基性核のオニウム体を下記式
で示す。
【0038】
【化19】
【0039】
【化20】
【0040】上記各式において、Xは、−CR2 −、−
NR−、−O−、−S−、−Se−または−Te−(好
ましくは−CR2 −、−NR−、−O−または−S−)
であり、そしてRはアルキル基またはアリール基(好ま
しくはアルキル基)である。式中にRが複数存在する場
合、それらは互いに異なっていてもよい。アルキル基お
よびアリール基の定義と例は、塩基性核(B)における
アルキル基とアリール基の定義および例と同様である。
塩基性核のオニウム体は、上記R以外の置換基を有して
いてもよい。塩基性核のオニウム体の置換基の例は、塩
基性核(B)の置換基の例と同様である。式(I)で表
されるシアニン染料では、前記式(P)で定義したリン
酸基が塩基性核のオニウム体に結合することが好まし
く、塩基性核のオニウム体に含まれるベンゼン環に結合
することが特に好ましい。塩基性核のオニウム体の例を
以下に示す。以下の例のリン酸基(P)については、前
述した具体例の番号を引用する。
【0041】
【化21】
【0042】
【化22】
【0043】
【化23】
【0044】
【化24】
【0045】
【化25】
【0046】
【化26】
【0047】
【化27】
【0048】
【化28】
【0049】
【化29】
【0050】式(II)において、Aはケト型酸性核であ
る。好ましいケト型酸性核を下記式で示す。
【0051】
【化30】
【0052】上記各式において、Xは、−NR−、−O
−、−S−、−Se−または−Te−(好ましくは、−
NR−、−O−または−S−)であり、Yは、=Oまた
は=S(好ましくは=S)であり、そしてRは水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アリール基またはシア
ノである。式中の複数のRは、互いに異なっていてもよ
い。アルキル基およびアリール基の定義と例は、塩基性
核(B)におけるアルキル基とアリール基の定義および
例と同様である。アルケニル基は、環状アルケニル基よ
りも鎖状アルケニル基の方が好ましい。鎖状アルケニル
基は、分岐を有していてもよい。アルケニル基の炭素原
子数は、2乃至20であることが好ましく、2乃至15
であることがより好ましく、2乃至10であることがさ
らに好ましく、2乃至6であることが最も好ましい。ア
ルケニル基は置換基を有していてもよい。アルケニル基
の置換基の例には、アルキルチオ基(例、メチルチオ、
エチルチオ)、アリールチオ基(例、フェニルチオ)、
ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素
原子)、ニトロ、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキ
シ)、複素環基、アリール基(例、フェニル)、アリー
ルオキシ基(例、フェノキシ)、アミド基、カルバモイ
ル、スルホ、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノおよ
び前記式(P)で定義したリン酸基が含まれる。ケト型
酸性核は、上記R以外の置換基を有していてもよい。ケ
ト型酸性核の置換基の例は、塩基性核(B)の置換基の
例と同様である。式(II)で表されるメロシアニン染料
では、前記式(P)で定義したリン酸基がケト型酸性核
に結合することが好ましく、ケト型酸性核のR(アルキ
ル基、アルケニル基、アリール基)の置換基であること
が特に好ましい。ケト型酸性核の例を以下に示す。以下
の例のリン酸基(P)については、前述した具体例の番
号を引用する。
【0053】
【化31】
【0054】
【化32】
【0055】
【化33】
【0056】式(I)において、Loは奇数個のメチン
を含むメチン鎖である。メチンの数は、1、3、5、7
または9個であることが好ましく、1、3、5または7
個であることがさらに好ましく、3、5または7個であ
ることが最も好ましい。メチン鎖は置換基を有していて
もよい。置換基としては、炭素原子数が1乃至6個のア
ルキル基(例、メチル、エチル)が好ましい。二以上の
メチン鎖の置換基が結合して、不飽和脂肪族環(例、シ
クロペンテン環、シクロヘキセン環、イソホロン環、ス
クアリリウム環、クロコニウム環)を形成してもよい。
メチン鎖が一つの置換基を有する場合、一つの置換基
は、メチン鎖の中央(メソ位)のメチンに結合すること
が好ましい。奇数個のメチンを含むメチン鎖の例を以下
に示す。
【0057】
【化34】
【0058】
【化35】
【0059】
【化36】
【0060】
【化37】
【0061】
【化38】
【0062】式(II)において、Leは偶数個のメチン
を含むメチン鎖である。メチンの数は、2、4、6また
は8個であることが好ましく、2、4または6個である
ことがさらに好ましく、2または4個であることがが最
も好ましい。メチン鎖は置換基を有していてもよい。置
換基としては、炭素原子数が1乃至6個のアルキル基
(例、メチル、エチル)が好ましい。偶数個のメチンを
含むメチン鎖の例を以下に示す。
【0063】
【化39】
【0064】シアニン染料およびメロシアニン染料は、
以上述べた塩基性核、塩基性核のオニウム体、ケト型酸
性核およびメチン鎖を任意に組み合わせた化合物が使用
できる。ただし、シアニン染料の場合は、塩基性核
(B)と塩基性核のオニウム体(Bo)とが、対応する
化学構造を有することが、合成の都合で好ましい。
【0065】メチン染料は、電荷中和イオンを有するこ
とができる。電荷中和イオンの種類(カチオンまたはア
ニオン)および数は、メチン染料の解離性置換基の種類
と数に応じて決定する。カチオンとしては、アルカリ金
属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)お
よびアンモニウムイオン(例、トリエチルアンモニウム
イオン、ピリジニウムイオン、1−エチルピリジニウム
イオン)が好ましい。アニオンとしては、ハライドイオ
ン(例、塩素イオン、臭素イオン、フッ素イオン、ヨウ
素イオン)、アリールスルホン酸イオン(例、パラトル
エンスルホン酸イオン)、アルキル硫酸イオン(例、メ
チル硫酸イオン)、硫酸イオン、過塩素酸イオン、テト
ラフルオロホウ酸イオンおよび酢酸イオンが好ましい。
以下にリン酸基を置換基として有するシアニン染料およ
びメロシアニン染料の具体例を示す。Bは塩基性核、B
oは塩基性核のオニウム体、Aはケト型酸性核、Loは
奇数個のメチンを含むメチン鎖、そしてLeは偶数個の
メチンを含むメチン鎖であって、それぞれ前述した例の
番号に対応する。
【0066】 ────────────────────────────────── 具体例番号 塩基性核=メチン鎖−塩基性核のオニウム体・電荷中和イオン ────────────────────────────────── I−1 B01=Lo01−Bo01・I- I−2 B02=Lo02−Bo01 I−3 B03=Lo02−Bo02・Cl- I−4 B04=Lo01−Bo03・Cl- I−5 B05=Lo02−Bo04・ClO4 - I−6 B06=Lo02−Bo04・ClO4 - I−7 B07=Lo01−Bo05・ClO4 - I−8 B08=Lo02−Bo06・ClO4 - I−9 B09=Lo03−Bo07・ClO4 - I−10 B06=Lo01−Bo08・ClO4 - ──────────────────────────────────
【0067】 ────────────────────────────────── 具体例番号 塩基性核=メチン鎖−塩基性核のオニウム体 ────────────────────────────────── I−11 B10=Lo04−Bo09 I−12 B11=Lo04−Bo10 I−13 B12=Lo04−Bo11 I−14 B13=Lo04−Bo12 I−15 B14=Lo04−Bo13 I−16 B10=Lo05−Bo09 I−17 B11=Lo05−Bo10 I−18 B12=Lo05−Bo11 I−19 B13=Lo05−Bo12 I−20 B14=Lo05−Bo13 ──────────────────────────────────
【0068】 ────────────────────────────────── 具体例番号 塩基性核=メチン鎖−塩基性核のオニウム体・電荷中和イオン ────────────────────────────────── I−21 B15=Lo06−Bo01・I- I−22 B16=Lo07−Bo14・Cl- I−23 B17=Lo08−Bo10 I−24 B18=Lo06−Bo15・Cl- I−25 B19=Lo07−Bo16・Cl- I−26 B15=Lo09−Bo01・I- I−27 B10=Lo09−Bo17 I−28 B02=Lo09−Bo18・Na+ I−29 B20=Lo09−Bo19・K+ I−30 B21=Lo09−Bo20・I- ──────────────────────────────────
【0069】 ────────────────────────────────── 具体例番号 塩基性核=メチン鎖−塩基性核のオニウム体・電荷中和イオン ────────────────────────────────── I−31 B15=Lo10−Bo09・Cl- I−32 B24=Lo04−Bo21 I−33 B25=Lo04−Bo22 I−34 B26=Lo04−Bo23 I−35 B28=Lo04−Bo25 I−36 B26=Lo11−Bo23・I- I−37 B27=Lo11−Bo24・I- I−38 B10=Lo05−Bo09 I−39 B25=Lo05−Bo22 I−40 B26=Lo05−Bo23 I−41 B29=Lo04−Bo26 I−42 B30=Lo04−Bo26 ──────────────────────────────────
【0070】 ────────────────────────────────── 具体例番号 塩基性核=メチン鎖=ケト型酸性核・電荷中和イオン ────────────────────────────────── II−1 B10=Le1=A1 II−2 B15=Le1=A2 II−3 B22=Le1=A2 II−4 B23=Le1=A3 II−5 B13=Le1=A4 II−6 B15=Le1=A5・Cl- II−7 B04=Le2=A6 II−8 B04=Le2=A7 ──────────────────────────────────
【0071】メチン染料は、メチン鎖と両側の核が融合
した分子構造を有していてもよい。そのような分子構造
を有し、リン酸基を置換基として有するメチン染料(シ
アニン染料の一種)の例を以下に示す。
【0072】
【化40】
【0073】メチン染料の詳細については、エフ・エム
・ハーマー(F.M.Harmer)著「ヘテロサイクリック・コン
パウンズ−シアニンダイズ・アンド・リレィティド・コ
ンパウンズ(Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes and
Related Compounds) 」、ジョン・ウィリー・アンド・
サンズ(John Wiley & Sons) 社−ニューヨーク、ロンド
ン、1964年刊、およびデー・エム・スターマー(D.
M.Sturmer) 著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−
スペシャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリック・
ケミストリー(Heterocyclic Compounds-Special topics
in heterocyclicchemistry) 」、第18章、第14
節、482〜515頁、ジョン・ウィリー・アンド・サ
ンズ(John Wiley & Sons) 社−ニューヨーク、ロンド
ン、1977年刊に記載がある。メチン染料の合成方法
については、上記文献に加えて、「ロッズ・ケミストリ
ー・オブ・カーボン・コンパウンズ(Rodd's Chemistry
of Carbon Compounds)」2nd.Ed.vol.IV,partB,1977
刊、第15章、369〜422項、エルセビア・サイエ
ンス・パブリック・カンパニー・インク(Elsevier Scie
nce Publishing Company Inc.)社刊、ニューヨーク、お
よび英国特許1077611号明細書を参考にすること
ができる。リン酸基を置換基として有するメチン染料の
合成例を示す。他のメチン染料についても、上記文献を
参照すれば、類似の方法で合成が可能である。
【0074】[合成例1] (メチン染料I−1の合成)
【0075】
【化41】
【0076】上記化合物(a)0.50gとメチルp−
トルエンスルホナート(b)0.36mlとを160℃
で5時間加熱した。得られた茶色飴状物質(c)に、上
記化合物(d)0.75g、アセトニトリル10ml、
水5mlおよびトリエチルアミン0.73mlを加え、
10分間加熱環流した。さらに1時間室温で撹拌し、得
られた結晶を吸引ろ過によりろ別して、メタノール−ア
セトニトリル混合溶媒より再結晶してメチン染料I−1
を0.40g得た。 λmax=654nm(ε=2.0×105 、メタノール中)
【0077】[合成例2] (メチン染料I−2の合成)
【0078】
【化42】
【0079】合成例1で得られた茶色飴状物質(c)
に、上記化合物(e)0.18g、アセトニトリル10
ml、トリエチルアミン0.25mlおよび無水酢酸
0.16mlを加え、30分間加熱環流した。さらに3
0分室温で撹拌し、得られた結晶を吸引ろ過によりろ別
して、メタノール−アセトニトリル混合溶媒より再結晶
してメチン染料I−2を0.20g得た。 λmax=655nm(ε=1.9×105 、メタノール中)
【0080】[合成例3] (メチン染料I−11の合成)
【0081】
【化43】
【0082】合成例1で得られた茶色飴状物質(c)
2.20gに、上記化合物(f)0.29g、ブタノー
ル15mlおよびトルエン15mlを加え、脱水しなが
ら2時間加熱環流した。放冷後、酢酸エチルを加えて得
られた結晶を吸引ろ過によりろ別し、メタノール−アセ
トニトリル混合溶媒より再結晶してメチン染料I−11
を1.20g得た。 λmax=646nm(ε=2.9×105 、メタノール中)
【0083】[合成例4] (メチン染料I−34の合成)
【0084】
【化44】
【0085】上記化合物(g)1.0gに、上記化合物
(f)0.16g、ブタノール12mlおよびトルエン
4mlを加え、脱水しながら3時間加熱環流した。放冷
後、酢酸エチルを加えて得られた結晶を吸引ろ過により
ろ別し、メタノール−アセトニトリル混合溶媒より再結
晶してメチン染料I−34を0.5g得た。 λmax=660nm(ε=2.9×105 、メタノール中)
【0086】[半導体微粒子]半導体微粒子に用いる半
導体は、常温での電子あるいは正孔の伝導に基づく比抵
抗が、10-2乃至109 Ω・cmである。単純な測定値
としての比抵抗は、10-2乃至105 Ω・cmであるこ
とが好ましい。半導体としては、金属のカルコゲニド
(例、酸化物、硫化物、セレン化物)またはペロブスカ
イト(例、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウ
ム)が好ましい。酸化物として用いる金属としては、チ
タン、スズ、亜鉛、タングステン、ジルコニウム、ハフ
ニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イッ
トリウム、ランタン、バナジウム、ニオブおよびタンタ
ルが好ましい。硫化物あるいはセレン化物として用いる
金属としては、カドミウムが好ましい。二酸化チタン、
酸化亜鉛、二酸化スズおよび酸化タングステンが特に好
ましい。多くの量のメチン染料を半導体微粒子に吸着さ
せるためには、微粒子の表面積を大きくする必要があ
る。大きな表面積を得るためには、半導体微粒子は小さ
い粒子サイズを有することが好ましい。具体的には、半
導体微粒子の粒子サイズは、5乃至200nmであるこ
とが好ましく、8乃至100nmであることがさらに好
ましい。また、半導体微粒子の形状も、大きな表面積を
得るために、表面に凹凸を有する形状であることが好ま
しい。具体的には、半導体微粒子の投影面積に対する表
面積の割合(米国特許4927721号明細書にroughn
ess factorとして記載)が10倍以上であることが好ま
しく、100倍以上であることがより好ましい。大きな
表面積を有する粒子は、例えば、半導体の超微粒子を凝
集して、二次粒子を形成することにより得ることができ
る。
【0087】半導体微粒子にメチン染料を吸着させるに
は、メチン染料溶液の中によく乾燥した半導体微粒子を
長時間浸漬する方法が一般的である。メチン染料溶液
は、50乃至100℃に加熱してもよい。後述する光電
変換素子の製造では、半導体微粒子の塗布後(感光層の
形成後)に、メチン染料の吸着を実施してもよい。ま
た、半導体微粒子とメチン染料とを同時に塗布すること
により、メチン染料の吸着を実施してもよい。未吸着の
メチン染料は洗浄によって除去する。感光層を焼成によ
り形成する場合は、メチン染料の吸着は焼成後に実施す
ることが好ましい。焼成後、感光層表面に水が吸着(あ
るいは表面が吸湿)する前に、素早くメチン染料の吸着
処理を実施することが特に好ましい。吸着処理では、二
種類以上のメチン染料を混合して用いてもよい。リン酸
基を有するメチン染料と他のメチン染料とを併用しても
よい。メチン染料と錯体色素(米国特許4684537
号、同4927721号、同5084365号、同53
50644号、同5463057号、同5525440
号の各明細書および特開平7−249790号公報記
載)とを併用してもよい。半導体微粒子の用途が光化学
電池である場合、光電変換の波長域をできるだけ広くす
るように、二種類以上のメチン染料を混合して用いるこ
とが好ましい。
【0088】二種類以上のメチン染料を併用すると、会
合のようなメチン染料同士の相互作用が生じる場合があ
る。相互作用を低減する目的で、さらに無色の化合物を
半導体微粒子に吸着させてもよい。無色の化合物は、疎
水性であることが好ましい。無色の疎水性化合物として
は、カルボキシル基を有するステロイド化合物(例、コ
ール酸)が特に好ましい。半導体微粒子へのメチン染料
の吸着量は、メチン染料の塗布量に換算して、0.01
乃至100ミリモル/m2 であることが好ましく、0.
1乃至50ミリモル/m2 であることがさらに好まし
く、0.5乃至20ミリモル/m2 であることが最も好
ましい。メチン染料を吸着した後に、アミンを用いて半
導体微粒子の表面を処理してもよい。アミンとしては、
ピリジン、4−t−ブチルピリジンおよびポリビニルピ
リジンが好ましい。アミンが液体の場合はそのまま、固
体の場合は有機溶媒に溶解した溶液を準備し、メチン染
料を吸着した半導体微粒子を液体アミンまたはアミン溶
液に浸漬することで、表面処理を実施できる。
【0089】[光電変換素子]光電変換素子は、導電性
支持体および導電性支持体上に設けられるメチン染料が
吸着した半導体微粒子を含む層(感光層)からなる電極
である。二層以上の感光層を設けてもよい。一層の感光
層中に、二種類以上のメチン染料または半導体微粒子を
併用してもよい。光電変換素子の導電性支持体は、金属
板のような導電性材料を用いるか、あるいはガラス板や
プラスチックフイルムのような非導電性材料の表面に導
電性層を設けて使用する。導電性層は、金属(例、白
金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウ
ム)、炭素あるいは導電性金属酸化物(例えば、インジ
ウム−スズ複合酸化物、酸化スズにフッ素をドープした
もの)を用いて形成することができる。導電性支持体の
表面抵抗は、50Ω/cm2 以下であることが好まし
く、10Ω/cm2 以下であることがさらに好ましい。
導電性支持体は実質的に透明であることが好ましい。実
質的に透明であるとは光の透過率が10%以上であるこ
とを意味し、50%以上であることがさらに好ましく、
80%以上であることが最も好ましい。透明な導電性支
持体を得るためには、ガラス板またはプラスチックフイ
ルムの表面に、導電性金属酸化物からなる導電性層を設
けることが好ましい。透明な導電性支持体を用いる場
合、光は支持体側から入射させることが好ましい。
【0090】半導体微粒子の分散液またはコロイド溶液
を導電性支持体上に塗布することで、半導体微粒子を含
む感光層を形成できる。また、半導体微粒子の前駆体
(例、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブ
トキシド、四塩化チタン)を導電性支持体上に塗布し、
空気中の水分によって前駆体を加水分解して、半導体微
粒子を含む感光層を形成することもできる。半導体微粒
子の分散液は、乳鉢ですり潰す方法やミルを使って粉砕
しながら分散する方法により得ることができる。あるい
は、半導体を合成する際に、半導体を微粒子として析出
させた分散液をそのまま使用してもよい。分散媒として
は、水または有機溶媒(例、メタノール、エタノール、
ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチ
ル)が用いられる。分散において、必要に応じて、ポリ
マー、界面活性剤、酸あるいはキレート剤を分散助剤と
して用いてもよい。
【0091】半導体微粒子を含む感光層を厚くすると、
一般に、単位面積当たりのメチン染料の量が増加して光
の吸収効率が高くなる。ただし、層が厚いと、発生した
電子の拡散距離も増加して、電荷再結合によるロスも大
きくなる。半導体微粒子を含む感光層の厚さは、一般に
は0.1乃至100μmである。光化学電池の用途で
は、感光層の厚さは1乃至50μmであることが好まし
く、3乃至30μmであることがさらに好ましい。感光
層を導電性支持体上に形成した後、半導体微粒子同士を
接着するために焼成処理を実施してもよい。ただし、焼
成する場合は、前述したように、焼成後に半導体微粒子
へのメチン染料の吸着処理を実施することが好ましい。
【0092】[光化学電池]光電変換素子は、各種のセ
ンサーや光化学電池に応用することができる。本発明に
従いメチン染料で増感した半導体微粒子は、光化学電池
の用途において特に有効である。図1は、光化学電池の
概念図である。図1に示すように、光化学電池は、光電
変換素子(1)、電荷移動層(2)および対向電極
(3)からなる。光化学電池の負極として機能する光電
変換素子(1)は、導電性支持体(11)および感光層
(12)からなる。感光層(12)は、メチン染料(1
21)が表面に吸着した半導体微粒子(122)を含
む。透明な導電性支持体(11)を通して感光層(1
2)に入射した光(4)は、メチン染料(121)を励
起する。励起メチン染料はエネルギーの高い電子(e)
を有しており、この電子がメチン染料(121)から半
導体微粒子(122)により形成される感光層(12)
内の伝導帯に渡され、さらに拡散によって導電性支持体
(12)に到達する。電子を渡したメチン染料分子は酸
化体となっている。電子は、負極である光電変換素子
(1)から外部回路(5)に移動して仕事をしながら、
正極として機能する対向電極(3)に移動し、さらに電
荷移動層(2)によりメチン染料酸化体に戻る。
【0093】図1で説明したように、電荷移動層は、メ
チン染料の酸化体に電子を補充する機能を有する層であ
る。電荷移動層は、酸化還元対を用いて形成する。酸化
還元対を有機溶媒に溶解した液体、酸化還元対を有機溶
媒に溶解した液体をポリマーマトリクスに含浸したゲル
電解質あるいは酸化還元対を含有する溶融塩を用いるこ
とができる。酸化還元対としては、沃素と沃化物(例、
沃化リチウム、沃化テトラブチルアンモニウム、沃化テ
トラプロピルアンモニウム)の組み合わせ、アルキルビ
オローゲン(例、メチルビオローゲンクロリド、ヘキシ
ルビオローゲンブロミド、ベンジルビオローゲンテトラ
フルオロボレート)とその還元体の組み合わせ、ポリヒ
ドロキシベンゼン類(例、ハイドロキノン、ナフトハイ
ドロキノン)とその酸化体の組み合わせ、あるいは2価
と3価の鉄錯体(例えば、赤血塩と黄血塩)の組み合わ
せが用いられる。沃素と沃化物の組み合わせが特に好ま
しい。有機溶媒としては、非プロトン性の極性溶媒
(例、アセトニトリル、炭酸プロピレン、炭酸エチレ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ス
ルホラン、1,3−ジメチルイミダゾリノン、3−メチ
ルオキサゾリジノン)が好ましい。ゲル電解質のマトリ
クスに使用するポリマーとしては、ポリアクリロニトリ
ルおよびポリビニリデンフルオリドが好ましい。溶融塩
としては、沃化リチウムと他のリチウム塩(例、酢酸リ
チウム、過塩素酸リチウム)の混合物が好ましい。溶融
塩にポリエチレンオキシドのようなポリマーを混合する
ことにより、室温での流動性を付与してもよい。酸化還
元対は、電子のキャリアになる程度の濃度が必要であ
る。酸化還元対の濃度は、合計量で0.01モル/リッ
トル以上であることが好ましく、0.1モル/リットル
以上であることがさらに好ましく、0.3モル/リット
ル以上であることが最も好ましい。
【0094】図1で説明したように、対向電極は光化学
電池の正極として機能する。対向電極としては、光電変
換素子の導電性支持体と同様の材料で形成することがで
きる。感光層に光が到達するためには、前述の導電性支
持体と対向電極の少なくとも一方は実質的に透明でなけ
ればならない。光化学電池においては、導電性支持体が
透明であって、光を導電性支持体側から入射させるのが
好ましい。導電性支持体が透明である場合、対向電極は
光を反射する性質を有することが好ましい。対向電極と
しては、金属もしくは導電性の酸化物を蒸着したガラス
板またはプラスチックフイルムが好ましく、白金を蒸着
したガラス板が特に好ましい。光化学電池では、構成物
の蒸散を防止するために電池の側面をポリマーや接着剤
等で密封することが好ましい。
【0095】
【実施例】
[実施例1] (二酸化チタン分散液の調製)内側をテフロンコーティ
ングした内容積200mlのステンレス製ベッセルに二
酸化チタン(Degussa P−25、日本アエロジ
ル社製)15g、水45g、分散剤(Triton X
−100、アルドリッチ社製)1gおよび直径0.5m
mのジルコニアビーズ(ニッカトー社製)30gを入
れ、サンドグラインダーミル(アイメックス社製)を用
いて、1500rpmにて2時間分散した。分散物から
ジルコニアビーズをろ過して除いた。二酸化チタン微粒
子の平均粒子サイズは、20nmであった。
【0096】(光電変換素子の作成)フッ素をドープし
た酸化スズをコーティングした導電性ガラス(旭硝子製
のTCOガラスを20mm×20mmの大きさに切断加
工したもの)の導電性層側にガラス棒を用いて上記の二
酸化チタン分散液を塗布した。導電性層の一部(端から
3mm)に粘着テープを張ってスペーサーとし、粘着テ
ープが両端に来るようにガラスを並べて一度に8枚づつ
塗布した。塗布後、室温にて1日間風乾し、粘着テープ
を剥した。粘着テープのついていた部分は、光電変換測
定の際、計測器と電気的な接触をとるために利用した。
次に、このガラスを電気炉(ヤマト科学製マッフル炉F
P−32型)に入れ、450℃にて30分間焼成した。
ガラスを取り出し冷却した後、第1表に示すメチン染料
のエタノール溶液(3×10-4モル/リットル)に3時
間浸漬した。メチン染料の染着したガラスを4−t−ブ
チルピリジンの10重量%エタノール溶液に30分間浸
漬した後、エタノールで洗浄し自然乾燥させた。
【0097】(光化学電池の作成)上記の光電変換素子
を、これと同じ大きさの白金蒸着ガラス(対向電極)と
重ねあわせた。次に、両ガラスの隙間に毛細管現象を利
用して電解液(アセトニトリルとN−メチル−2−オキ
サゾリジノンの体積比90対10の混合物を溶媒とした
沃素0.05モル/リットル、沃化リチウム0.5モル
/リットルの溶液)をしみ込ませた。
【0098】(光電変換効率の測定)500Wのキセノ
ンランプ(ウシオ(株)製)の光を、分光フィルター
(AM1.5G、Oriel社製)およびシャープカッ
トフィルター(Kenko L−42)を通すことによ
り、紫外線を含まない模擬太陽光を発生させた。この光
の強度は100mW/cm2 であった。光電変換素子に
この光を照射し、発生した電気を電流電圧測定装置(ケ
ースレー238型)にて測定した。これにより、光化学
電池の開放電圧(V)、短絡電流密度(mA/c
2 )、形状因子および光電変換効率(%)を測定し
た。測定結果を第1表に示す。なお、形状因子は、理論
上の最大出力(開放電圧×短絡電流)に対する実際の最
大出力の割合であって、下記式で定義される。 形状因子=最大出力/(開放電圧×短絡電流)
【0099】
【表1】 第1表 ────────────────────────────────── 染料 リン酸基 開放電圧 短絡電流密度 形状因子 光電変換効率 ────────────────────────────────── C−1 なし 0.060V 0.05mA/cm2 0.25 0.001% C−2 なし 0.135V 0.09mA/cm2 0.36 0.004% I−1 あり 0.405V 1.05mA/cm2 0.50 0.213% I−2 あり 0.403V 1.10mA/cm2 0.48 0.213% I−11 あり 0.411V 1.50mA/cm2 0.50 0.308% I−13 あり 0.425V 1.19mA/cm2 0.50 0.253% I−16 あり 0.398V 1.05mA/cm2 0.49 0.205% I−21 あり 0.401V 1.15mA/cm2 0.49 0.226% I−26 あり 0.468V 1.19mA/cm2 0.40 0.223% I−33 あり 0.430V 1.55mA/cm2 0.56 0.370% I−34 あり 0.505V 3.41mA/cm2 0.34 0.649% I−40 あり 0.505V 1.05mA/cm2 0.49 0.205% II−1 あり 0.505V 1.08mA/cm2 0.38 0.207% II−7 あり 0.510V 1.38mA/cm2 0.50 0.352% II−8 あり 0.505V 1.62mA/cm2 0.48 0.393% ──────────────────────────────────
【0100】
【化45】
【0101】
【化46】
【0102】
【化47】
【0103】
【化48】
【0104】
【化49】
【0105】
【化50】
【0106】
【化51】
【0107】
【化52】
【0108】
【化53】
【0109】
【化54】
【0110】
【化55】
【0111】
【化56】
【0112】
【化57】
【0113】
【化58】
【0114】
【化59】
【図面の簡単な説明】
【図1】光化学電池の概念図である。
【符号の説明】 1 光電変換素子 2 電荷移動層 3 対向電極 4 光 5 外部回路 e 電子 11 導電性支持体 12 感光層 121 メチン染料 122 半導体微粒子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にメチン染料が吸着している半導体
    微粒子であって、メチン染料が下記式(P)で表される
    リン酸基を置換基として有することを特徴とする半導体
    微粒子。 【化1】 式中、Lは単結合、−O−、−S−または−NH−であ
    り、そして水素原子は解離していてもよい。
  2. 【請求項2】 メチン染料が下記式(I)で表されるシ
    アニン染料である請求項1に記載の半導体微粒子。 (I) B=Lo−Bo 式中、Bは塩基性核であり、Boは塩基性核のオニウム
    体であり、Loは奇数個のメチンを含むメチン鎖であ
    り、そしてBとBoの少なくとも一方は、式(P)で表
    されるリン酸基を置換基として有する。
  3. 【請求項3】 メチン染料が下記式(II)で表されるメ
    ロシアニン染料である請求項1に記載の半導体微粒子。 (II) B=Le=A 式中、Bは塩基性核であり、Aはケト型酸性核であり、
    Leは偶数個のメチンを含むメチン鎖であり、そしてB
    とAの少なくとも一方は、式(P)で表されるリン酸基
    を置換基として有する。
  4. 【請求項4】 導電性支持体上にメチン染料で分光増感
    された半導体微粒子を含む感光層が設けられている光電
    変換素子であって、メチン染料が下記式(P)で表され
    るリン酸基を置換基として有することを特徴とする光電
    変換素子。 【化2】 式中、Lは単結合、−O−、−S−または−NH−であ
    り、そして水素原子は解離していてもよい。
  5. 【請求項5】 導電性支持体上にメチン染料で分光増感
    された半導体微粒子を含む感光層が設けられている光電
    変換素子、電荷移動層および対向電極を有する光化学電
    池であって、メチン染料が下記式(P)で表されるリン
    酸基を置換基として有することを特徴とする光化学電
    池。 【化3】 式中、Lは単結合、−O−、−S−または−NH−であ
    り、そして水素原子は解離していてもよい。
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