JPH1186056A - 電波到来角計測による通信車両判定装置 - Google Patents

電波到来角計測による通信車両判定装置

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JPH1186056A
JPH1186056A JP9250453A JP25045397A JPH1186056A JP H1186056 A JPH1186056 A JP H1186056A JP 9250453 A JP9250453 A JP 9250453A JP 25045397 A JP25045397 A JP 25045397A JP H1186056 A JPH1186056 A JP H1186056A
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radio wave
angle
wireless communication
communication device
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JP9250453A
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Atsushi Kono
篤 光野
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Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両が通行する施設のゲートを接近して通過
する複数の車両の中で通信車両を特定する。 【解決手段】 車両の進入を検出する第1の車両検知器
1bと、第2の無線通信装置11からの無線電波の到来
方向を計測する方位測定手段3と、第1の車両検知器1
bが車両の進入を検出したときの無線電波の到来方向に
基づいて進入車両が第2の無線通信装置11を搭載した
車両であるか否かを判定する車両識別手段4とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両が通行する施設
と通行車両との間で無線通信を行う無線通信システムに
関し、特にその施設のゲートを複数の車両が接近して通
過する場合に通信車両から送信される無線電波の到来方
向から通信車両を特定する電波到来角計測による通信車
両判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両が通行する施設と通行車両との間で
無線通信を行う無線通信システムには、例えば有料道路
を通行する車両に対して無線通信により利用料金を課金
する自動料金収受(以下、自動料金収受のことをETC
(Electronic Toll Collection)という)システムがあ
る。ETCシステムにおいては、車両に無線通信装置と
ICカード等の電子支払手段とが搭載され、有料道路の
料金所(ゲート)に車両の無線通信装置と交信するため
の無線通信装置が設置されている。そして、有料道路の
利用料金の収受は車両及び料金所それぞれの無線通信装
置間の交信によって行われ、利用料金は車両の電子支払
手段から引落とされる。このため、従来の料金所にET
C対応車両(以下、ETC車両という)の専用レーン又
はETC非対応車両(以下、非ETC車両という)との
混在レーンを設定することで、ETC車両と料金所との
無線通信によってETC車両の運転者と接触することな
く料金収受を行うことができる。料金所で車両を停止さ
せることなく有料道路の利用料金を収受することができ
るので、ETCシステムを用いることによって渋滞によ
る経済的損失の回避や、利用者の利便の促進、課金業務
の省人化等の優れた効果が得られる。
【0003】このETCシステムの動作について図12
を用いて説明する。図12は従来のETCシステムの構
成を示す平面図である。料金所に配設された無線通信用
空中線121の通信設定領域AにETC車両112が進
入すると、無線通信用空中線121を含む料金所の無線
通信装置とETC車両112に搭載された無線通信装置
111との間でETCのための通信が成立する。しか
し、非ETC車両(図示せず)がETC車両112の専
用レーン又は非ETC車両との混在レーンに進入する
と、進入車両との間で通信が行われないので、料金所側
は表示機105に「停止」の表示をして非ETC車両を
停止させる。そして、料金所が有料道路の入口にあれば
発券機115によって通行券を発行し、料金所が有料道
路の出口にあればブース116の係員が利用料金の課金
処理を行う。その際、停止の指示に従わない違法車両に
対しては車両ナンバー及び運転者を撮影し、後日その利
用料金を請求する手続きがとられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ETCのた
めの通信が行われる通信設定領域Aは領域内に複数台の
車両が同時に存在しにくいように、無線通信用空中線1
21の手前数メートルの範囲に設定される。しかし、通
信回線はシステムマージンを見込んで設計されるととも
に、無線通信用空中線121のビーム成形には限界があ
るため、通信設定領域A外でも通信が成立する場合があ
る。このETCのための通信が成立する領域を通信可能
領域という。
【0005】この通信可能領域は通信設定領域Aに比べ
て広域になるため、通信可能領域に複数台の車両が同時
に存在することが容易に起こりうる。このとき、図13
に示すように、非ETC車両114に続いてETC車両
112が連続して料金所に進入し、通信可能領域B内に
非ETC車両114とETC車両112とが同時に存在
する場合がある。この場合、先行する非ETC車両11
4とはETCの通信が成立しないが、後続のETC車両
112との間で通信が成立する。しかし、ETCのため
の通信信号が何れの車両から送信されたものであるのか
判別できないため、料金所側は非ETC車両114との
間でETCの手続きが完了したと誤認して非ETC車両
114を通過させてしまう。このため、非ETC車両1
14が料金未徴収となり、利用料金の課金処理を正しく
行うことができないという問題が発生した。
【0006】本発明は上記した課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、車両が通行する施設の
ゲートを接近して通過する複数の車両の中で通信車両を
特定することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、車両が通行する施設のゲートに配
設された第1の無線通信装置と車両に搭載された第2の
無線通信装置との間で無線通信を行う無線通信システム
において、車両がゲートに進入したことを検出する第1
の車両検知器と、第2の無線通信装置から送信される無
線電波の到来方向の基準方向に対する到来角度を計測す
る方位測定手段と、第1の車両検知器及び方位測定手段
に接続されかつ第1の車両検知器が車両の進入を検出し
たときの無線電波の到来角度が予め設定された所定の範
囲内にあれば第1の車両検知器によって検出された車両
が第2の無線通信装置を搭載した車両であると判定する
車両識別手段とを備え、第1の無線通信装置及び方位測
定手段は第1の車両検知器の近傍に配設されている。
【0008】第1の車両検知器で車両の進入が検出され
たときの無線電波の到来角度が所定の範囲内にあるか否
かで、この無線電波が第1の車両検知器で検出された車
両から送信されたものであるかどうかがわかる。無線電
波の到来角度が所定の範囲内にあれば、この無線電波は
第1の車両検知器で検出された車両から送信されたもの
であるから、第1の車両検知器で検出された車両を通信
車両と判定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。図1は本発明の電波到来角計
測による通信車両判定装置(以下、単に通信車両判定装
置という)の一実施の形態の構成を示すブロック図であ
り、通信車両判定装置が有料道路に使用されるETCシ
ステムに適用された場合を示している。図1に示す通信
車両判定装置では、車両検知器(第2の車両検知器)1
a及び車両検知器(第1の車両検知器)1bと、無線通
信装置(第1の無線通信装置)2と、方位測定(以下、
方位測定のことをDF(Directional Finding )とい
う)装置3と、車両識別部4と、表示機5とが料金所
(ゲート)に設置され、無線通信装置(第2の無線通信
装置)11がETC車両(図示せず)に搭載されてい
る。また、無線通信装置2は無線通信用空中線21及び
無線制御部22を備え、DF装置3はDF空中線31及
びDF信号処理部37を備えている。
【0010】図1に示すように、無線通信用空中線21
は無線制御部22に接続され、DF空中線31はDF信
号処理部37に接続されている。また、DF信号処理部
37は無線制御部22の出力側に接続され、車両識別部
4は無線制御部22、DF信号処理部37及び車両検知
器1a,1bそれぞれの出力側に接続されており、表示
機5は車両識別部4の出力側に接続されている。
【0011】図2は図1に示した通信車両判定装置の斜
視図である。図2に示すように、ETCレーン6を跨ぐ
ようにアーチ8が配設されており、このアーチ8にはE
TCレーン6のほぼ直上に位置するように無線通信用空
中線21及びDF空中線31が並べて取り付けられてい
る。アーチ8のほぼ直下の路側7a,7bには車両検知
器1bが配設されており、車両検知器1bと離間して車
両検知器1bの車両進入側に車両検知器1aが配設され
ている。路側7aには、無線制御部22、DF信号処理
部37及び車両識別部4が収容された筐体9と表示機5
とが設置されている。無線通信装置11はETCレーン
6を通行するETC車両12のダッシュボード上に装着
されている。なお、12及び13はETCレーン6を通
行する車両であり、特に12は無線通信装置11が搭載
されたETC車両である。
【0012】車両検知器1a,1bはそれぞれ、発光側
と受光側とがETCレーン6を挟んで設置されている。
車両検知器1a,1bの各発光側には複数の発光素子が
配置されており、車両検知器1a,1bの各受光側には
発光側からの光を受光する複数の受光素子が配置されて
いる。車両検知器1a,1bは、発光側からの光が車両
に遮られることによって、車両の進入を検出することが
できる。車両検知器1a,1bはそれぞれ、車両が進入
すると検知信号S,Tを出力し、車両の通過が完了する
と検知信号S,Tの出力を停止する。
【0013】この車両検知器1a,1bの間隔Lを基準
にして、車両13を車長が間隔Lより長い長車長車両と
車長が間隔Lより短い短車長車両の2種類に分類するこ
とができる。すなわち、ETCレーン6を通行する車両
13の先端が車両検知器1bに達したときに、その車両
13の後端が既に車両検知器1aを通過し終えているか
否かで、その車両13が長車長車両であるか短車長車両
であるかが判別される。
【0014】無線制御部22は、例えば図3に示す無線
フレームフォーマットにしたがって動作する。無線制御
部22は通信スロットに対応して、無線通信用空中線2
1の通信可能領域Bにある無線通信装置11との間で、
予め定められた通信プロトコルにしたがってETCのた
めの通信を行う。また、無線制御部22はDFスロット
に対応して、無線通信装置11から送信されるDFのた
めの無線電波のサンプリングをDF信号処理部37に指
示する。
【0015】また、無線制御部22は、通信可能領域B
にある各無線通信装置11に対して、ETCのための通
信を行う時間とDFのための無線電波を送信する時間と
を割り当てる。このため、通信可能領域B内に複数台の
無線通信装置11が同時に存在しても、無線制御部22
はETC処理とDFとを各無線通信装置11毎に時分割
処理することができる。図3における通信スロット及び
DFスロットはそれぞれ4個のスロットを含んでおり、
この場合、無線制御部22は通信可能領域Bにある4台
の無線通信装置11と同時に交信することができる。通
信スロット及びDFスロットに含まれる各スロット数
は、通信可能領域Bに同時走行可能な車両の最大数に対
応している。
【0016】DF空中線31は、無線通信装置11から
送信されるDFのための無線電波を受信して、DF信号
処理部37に供給する。また、DF空中線31は無線通
信用空中線21の近傍に並べて設置されているため、D
F装置3の有効測定範囲と無線通信装置2の通信可能領
域Bとをほぼ一致させることができる。DF信号処理部
37は、DF空中線31が受信した無線電波に対して信
号処理を行い、この無線電波の到来角度を計測する。こ
こでいう無線電波の到来角度とは、無線電波の受信方向
と鉛直方向(すなわちDF空中線31からETCレーン
6への垂線方向)とがなす角度である。
【0017】DF信号処理部37は、2素子アレイ空中
線の受信信号の位相差から到来方向を推定するインター
フェロメータの原理に基づいて動作する。素子間隔dの
2素子アレイ空中線に、波長λの無線電波が鉛直方向に
対して角度θの方向から入射するとき、2素子アレイ空
中線を構成する各素子空中線M,Nによって受信される
受信信号XM ,XN (受信信号XM ,XN は複素信号で
ある)の位相差Δφは、次の(1)式で表される。 Δφ=XMN */|XMN | =exp{2πdsin(θ/λ)} (1) ここで、* は複素共役を表す。受信信号XM ,XN から
位相差Δφがわかれば、(1)式より無線電波の到来角
度θを求められる。
【0018】車両識別部4は、ETCレーン6を通行す
る車両13の先端が車両検知器1bに達したときの無線
電波の到来角度を基に、その無線電波が車両検知器1b
によって検出された車両13から送信されたものである
か否かを判定する。前述したように、無線通信装置11
はETC車両12のダッシュボード上に装着される。車
種によって車両形状が異なり、車両13の先端からダッ
シュボードまでの長さが異なるため、各ETC車両12
毎に無線通信装置11の設置位置を特定することはでき
ないが、無線通信装置11の設置範囲を推定することは
可能である。車両識別部4は、DFを行うための無線電
波が予め設定された無線通信装置11の推定設置範囲内
から送信されたものであれば、その無線電波は車両検知
器1bによって検出された車両13から送信されたと判
定する。
【0019】図4は図1に示した通信車両判定装置を模
式的に示した側面図である。図4(A)及び(B)にお
いて、DF空中線31は地上5mの位置に設置されてい
るとする。図4(A)はノーズが長いETC車両12が
ETCレーン6を通過する場合を示している。ノーズが
2mのETC車両12のダッシュボードの高さを1.3
m以下とすると、このETC車両12に搭載された無線
通信装置11の位置は車両先端から2m、地上1.3m
以下となる。このとき、ETC車両12の先端が車両検
知器1bに達したときに無線通信装置11から送信され
る無線電波の到来角度は28.4゜以下となる。
【0020】一方、図4(B)は自動2輪車である非E
TC車両14に続いてワンボックス車であるETC車両
12がETCレーン6を通過する場合を示している。自
動2輪車の車長を1.8m以上とし、ワンボックス車の
ダッシュボードの高さを0.7m以上とし、先頭の非E
TC車両14と後続のETC車両12との車間距離を
0.5mとすると、このETC車両12に搭載された無
線通信装置11の位置は、非ETC車両14の先端から
2.3m以上、地上0.7m以上となる。このとき、先
頭の非ETC車両14の先端が車両検知器1bに達した
ときに、後続のETC車両12に搭載された無線通信装
置11から送信される無線電波の到来角度は28.1゜
以上となる。図4(A)及び(B)の無線電波の到来角
度は限界角度でほぼ等しくなるため、無線電波の到来角
度のみからETC車両12を特定することはできない。
【0021】上記した条件の下でもETC車両12を特
定するためには、長ノーズ車両と自動2輪車を含む車長
が短い短車長車両とを区別し、各々についてETC車両
12内の無線通信装置11の推定設置範囲を設定する必
要がある。長ノーズ車両の車長は長く、短車長車両のノ
ーズは短いことに着目すれば、後述するようにETC車
両12内の無線通信装置11の設置位置を限定すること
ができる。そこで、車両識別部4はまず、車両検知器1
a及び1bの出力から車両検知器1bを通過する車両1
3が長車長車両か短車長車両かを判定する。その後、車
両識別部4は、長車長車両及び短車長車両それぞれに対
して予め設定された無線通信装置11の推定設置範囲を
適用し、DFを行うための無線電波がその範囲内から送
信されたものであれば、その無線電波は車両検知器1b
によって検出された車両13から送信されたと判定す
る。
【0022】このように、DFのための無線電波の到来
角度と進入車両13の車長とからETC車両12を識別
することによって、ETC車両12をより正確に特定す
ることができるようになる。
【0023】次に、図1〜図3及び図5を用いて図1に
示した通信車両判定装置の動作について説明する。図5
は図1に示した通信車両判定装置の動作を説明するため
のタイミングチャートである。無線通信装置2は、各フ
レームのはじめにフレーム同期パルスを出力する(図5
(A))。ETC車両12が有料道路の料金所に設けら
れたETCレーン6に進入してきて、無線通信用空中線
21の通信可能領域Bに入ると、ETC車両12に搭載
された無線通信装置11はETCのための通信権を求め
て、料金所に設置された無線通信装置2に信号を送信す
る。
【0024】無線通信用空中線21がこの信号を受信し
て無線制御部22に送ると、無線制御部22はこの信号
を送信したETC車両12を車両登録する。さらに無線
制御部22は、無線通信装置11とETCのための通信
を行う通信スロットと、無線通信装置11がDFのため
の無線電波を送信するDFスロットとを割り当てる。そ
して、無線制御部22は無線通信装置11に対して割り
当てた通信スロットに対応して、無線通信装置11とE
TCのための通信を行う。また、無線制御部22は無線
通信装置11に対して割り当てたDFスロットに対応し
て、DF信号処理部37にDFサンプルパルスを出力す
る(図5(B))。
【0025】DF信号処理部37は、DFサンプルパル
スに同期して、ETC車両12の無線通信装置11から
送信されるDFのための無線電波をサンプリングし、D
Fサンプルデータを得る(図5(D))。そして、DF
信号処理部37は、このDFサンプルデータに対してイ
ンターフェロメータの原理に基づくDF演算を施して無
線電波の到来角度を求め(図5(E))、得られた到来
角度を車両識別部4に出力する。ETC車両12の無線
通信装置11はETCのための通信終了後も、ETC車
両12が車両検知器1bによって検出されるまで、DF
のための無線電波を送信し続ける。その間、DF信号処
理部37はその無線電波の到来角度を計測し、車両識別
部4に出力し続ける。車両識別部4はDF信号処理部3
7から出力された到来角度を逐次更新して、最新の到来
角度を記憶する。
【0026】車両13が車両検知器1aに達すると、車
両検知器1aはその車両13の進入を検出して、車両識
別部4に検知信号Sを出力する。続いて、車両13が車
両検知器1bに達すると、車両検知器1bは車両識別部
4に検知信号Tを出力する。車両識別部4は、車両検知
器1aで車両13が検出されてから車両検知器1bで車
両13が検出されるまでの間に、車両検知器1aから検
出信号Sの出力が停止したかどうかで、車両13が長車
長車両であるか短車長車両であるかを判定する。そし
て、車両識別部4は、車両検知器1bから検知信号Tが
出力されたときに記憶していた最新の無線電波の到来角
度が、予め長車長車両及び短車長車両に対してそれぞれ
設定された角度範囲内にあるかどうかで、無線電波が車
両13から送信されたものであるか否かを判定する。
【0027】車両識別部4は、DFのための無線電波が
車両13から送信されたと判定すると、車両13をET
C車両12と識別する。この場合、車両13と料金所と
の間でETC処理が正しく行われているので、表示機5
を「進行」にして車両13の通過を促す。また、車両識
別部4は、DFのための無線電波が検出されないか、又
は車両13から送信されたものでないと判定すると、車
両13を非ETC車両14と識別する。この場合、車両
13と料金所との間でETCが正しく行われていないの
で、表示機5を「停止」にして車両13を停止させ、発
券機(図示せず)による発券や係員による課金処理を行
う。あるいは、車両ナンバー及び運転者の写真を撮影し
て、後日改めて利用料金を請求する。
【0028】ところで、無線通信用空中線21の通信可
能領域Bに複数のETC車両12が連続して進入してき
た場合、無線制御部22は各ETC車両12毎に異なっ
た通信スロット及びDFスロットを割り当てる。このた
め、無線制御部22は各ETC車両12に対してETC
を時分割して処理することができ、またDF信号処理部
37は各ETC車両から送信される無線電波の到来角度
を時分割して計測することができる。したがって、通信
可能領域B内に複数のETC車両12が同時に存在して
も、各ETC車両12に対してETC車両12であるか
否かの判定は適切に行われる。
【0029】次に、図1に示したDF装置3について更
に詳細に説明する。図6はDF装置3の構成を示すブロ
ック図である。図6に示すように、DF装置3は、アレ
イ空中線31a,31b,31cと、切換えスイッチ3
2a,32b,32cと、局部発振器33と、周波数変
換器34a,34b,34cと、位相検波器35a,3
5b,35cと、A/D(アナログ/ディジタル)変換
器36a,36b,36c,36d,36e,36f
と、DF信号処理部37と、校正信号発生器38とによ
って構成されている。また、図1に示したDF空中線3
1はアレイ空中線31a〜31cによって構成されてい
る。
【0030】アレイ空中線31a〜31cはそれぞれ切
換えスイッチ32a〜32cの一方の入力端子に接続さ
れ、校正信号発生器38は切換えスイッチ32a〜32
cの他方の入力端子に接続されている。周波数変換器3
4a〜34cの入力側はそれぞれ切換えスイッチ32a
〜32cの出力端子及び局部発振器33に接続されてお
り、周波数変換器34a〜34cの出力側はそれぞれ位
相検波器35a〜35cに接続されている。位相検波器
35a〜35cの出力側はそれぞれA/D変換器36a
及び36b,36c及び36d,36e及び36fを介
してDF信号処理部37に接続されている。
【0031】DF装置3はインターフェロメータの原理
に基づいて無線電波の到来角度を計測するため、各アレ
イ空中線31a〜31cはそれぞれ2個の受信素子M,
N(図示せず)から構成されている。また、各アレイ空
中線31a〜31cはETCレーン6に沿った並びに配
列されている。各アレイ空中線31a〜31cはDFの
ための無線電波を受信すると、その受信信号を周波数変
換器34a〜34cに供給する。切換えスイッチ32a
〜32cはアレイ空中線31a〜31cの受信信号と校
正信号発生器38から送られてくる校正信号とを切換え
る機能を有している。
【0032】局部発振器33は周波数変換器34a〜3
4cに対して所定の周波数の信号を出力し、周波数変換
器34a〜34cは局部発振器33の出力信号により、
アレイ空中線31a〜31cの受信信号を位相検波可能
なIF信号に変換する。位相検波器35a〜35cは周
波数変換器34a〜34cによって周波数変換された受
信信号の位相検波を行う。A/D変換器36a〜36f
は位相検波器35a〜35cによって位相検波された受
信信号をディジタル信号に変換し、DF信号処理部37
はA/D変換器36a〜36fの出力信号からインター
フェロメータの原理に基づいて受信信号の到来角度を推
定する。
【0033】次に、図6を用いてDF装置3の動作につ
いて説明する。ETC車両12に搭載された無線通信装
置11から送信されたDF用の無線電波は、各アレイ空
中線31a〜31cによって受信される。各アレイ空中
線31a〜31cで受信された信号はそれぞれ、切換え
スイッチ32a〜32cを通過して周波数変換器34a
〜34cに送られる。周波数変換器34a〜34cは、
受信信号を局部発振器33が発生する信号と混合し、位
相検波可能なIF信号に変換する。周波数変換器34a
〜34cで周波数変換された受信信号は、位相検波器3
5a〜35cで位相検波され、A/D変換器36a〜3
6gでディジタル信号に変換された後、DF信号処理部
37に送られる。
【0034】A/D変換器36a〜36gでディジタル
信号に変換された受信信号は、DF信号処理部37でイ
ンターフェロメータの原理に基づいて信号処理され、各
々の系統毎に受信信号の到来角度が推定される。このと
き、3個のアレイ空中線31a〜31cの受信信号から
到来角度を推定するため、次の(2)式で表される評価
関数P(θ)を導入する。
【0035】
【数1】
【0036】ここで、Ri (θ)はアレイ空中線31a
〜31cの受信素子i(iはM及びNである)が受信し
た角度θからの無線電波に対する受信応答である。各受
信素子M,Nで受信した受信信号XM ,XN の位相差Δ
φを、所定の角度間隔で変化させた受信応答RM
(θ),RN (θ)について計算すると、式(2)によ
り評価関数P(θ)は受信信号の到来方向に相当する角
度で最大になる。この評価関数P(θ)の最大値を捜索
することによって、DF信号処理部37は到来角度を推
定することができる。
【0037】ところで、アレイ空中線31a〜31cと
周波数変換器34a〜34cとを接続するケーブル等の
温度による振幅変動及び位相変動を校正する場合には、
切換えスイッチ32a〜32cを校正信号発生器38か
ら送られてくる校正信号に切換えて、系の振幅校正及び
位相校正を行う。ここでは、DF空中線31が3個のア
レイ空中線31a〜31cからなる場合について説明し
たが、DF空中線31を構成するアレイ空中線31a〜
31cの数は3個に限定されない。
【0038】次に、DFのための無線電波が車両検知器
1bに進入した車両13から送信されたものであるか否
かを判定するために使用される基準角度について説明す
る。まず、ETCレーン6を通行しうる全車両13を形
状サイズで分類し、図1に示した通信車両判定装置にと
って最もクリティカルな条件でモデル化する。図7はモ
デル化した車両の形状サイズを示す図である。
【0039】具体的には、まず、車長が3.6m以上で
ある車両13を長車長車両(図7(A))とし、車長が
3.6m未満である車両13を短車長車両(図7
(B))とする。ここで3.6mを基準にして車両13
を分類したのは、国産車の場合、車長3.6mを境にし
て車両13の最長ノーズの長さが大きく変わるからであ
る。後述するように、基準角度は車両13の最長ノーズ
の長さを1つのパラメータとしており、長車長車両及び
短車長車両の最長ノーズの長さの差が大きければ大きい
程それぞれの基準角度の差も大きくなる。
【0040】なお、ここでは例として3.6mを基準に
して車両13を分類したが、設計条件あるいは運用条件
によって3.6m前後の車長で車両13を分類してもよ
い。また、長車長車両と短車長車両とを3.6mを基準
にして分類する場合には、図1に示した車両検知器1a
及び1bの間隔Lは3.6mとなる。
【0041】国産車をモデル化したときの各車両モデル
の最適値は図7に示すとおりである。すなわち、長車長
車両は車長を3.6m以上、車両先端から無線通信装置
11までの長さ(最長ノーズ)を2m以下、無線通信装
置11の設置高を1±0.3mとする。短車長車両には
4輪車と自動2輪車とがあり、4輪車は車長を3.0〜
3.6m、車両先端から無線通信装置11までの長さ
(最長ノーズ)を1m以下、無線通信装置11の設置高
を1±0.3mとする。また、自動2輪車は無線通信装
置11がハンドルを含む前部ボディ上に装着されている
場合、車長を1.8〜2.5m、車両先端から無線通信
装置11までの長さを1m以下、無線通信装置11の設
置高を1±0.3mとする。
【0042】次に、長車長車両を判定する基準角度θ
th1 の設定方法について説明する。図8は長車長車両の
基準角度θth1 の設定方法を説明するための説明図であ
る。図8(A)はETCレーン6を通行するETC車両
12の側面図であり、は長車長車両の先端が車両検知
器1bに達したときの状態を示しており、は先行車両
が長車長車両の場合の後続車両の限界位置を示してい
る。図8(B)に示したa及びbはそれぞれ、図8
(A)及びに示した各ETC車両12に搭載された
無線通信装置11の位置である。また、図8(B)に示
したcは、aに遅延誤差を考慮した無線通信装置11の
位置である。この遅延誤差は、無線電波の到来角度の演
算に伴う遅延と、車両検知器1bに車両13が進入して
から到来角度が読み出されるまでに要する時間とに基づ
く誤差であり、ここでは0.44mとする。
【0043】長車長車両の最長ノーズは2mとモデル化
したので、先行車両が長車長車両である場合に、先行車
両に搭載された無線通信装置11の遅延誤差を考慮した
限界位置は、車両検知器1bから2.44m、高さ1.
3mとなる。また、先行車両と後続車両との車間距離を
0.5mとすると、長車長車両の車長は3.6m以上で
あるから、先行車両が長車長車両である場合に後続車両
に搭載された無線通信装置11の限界位置は、車両検知
器1bから4.1m、高さ0.7mとなる。
【0044】したがって、DF空中線31の設置高を5
mとすると、先行車両の無線通信装置11の限界位置か
らDF空中線31に送信される無線電波の限界到来角度
θ1は33.4゜となり、後続車両の無線通信装置11
の限界位置から送信される無線電波の限界到来角度θ2
は43.6゜となる。したがって、先行車両が長車長車
両の場合の基準角度θth1 は、θ1 とθ2 の中間値をと
って38.5゜とする。なお、先行車両がトラック等の
車高が高い高車高車両の場合、その車両に搭載された無
線通信装置11からの無線電波の到来角度は限界到来角
度θ1 よりも小さい。したがって、高車高車両は図1に
示した通信車両判定装置にとってクリティカルでない。
【0045】次に、短車長車両の基準角度θth2 の設定
方法について説明する。図9は短車長車両の基準角度θ
th2 の設定方法を説明するための説明図である。図9
(A)はETCレーン6を通行するETC車両12の側
面図であり、は短車長車両の先端が車両検知器1bに
達したときの状態を示しており、は先行車両が自動2
輪車の場合の後続車両の限界位置を示している。図9
(B)に示したe及びfはそれぞれ、図9(A)及び
に示した各ETC車両12に搭載された無線通信装置
11の位置である。また、図9(B)に示したgは、e
に遅延誤差を考慮した無線通信装置11の位置である。
【0046】先行車両が長車長車両の場合と同様に遅延
誤差を0.44mとすると、短車長車両の最長ノーズは
1mとモデル化したので、先行車両が短車長車両である
場合に、先行車両に搭載された無線通信装置11の遅延
誤差を考慮した限界位置は、車両検知器1bから1.4
4m、高さ1.3mとなる。また、先行車両と後続車両
との車間距離を0.5mとすると、自動2輪車の車長は
1.8〜2.5mであるから、先行車両が短車長車両で
ある場合の後続車両に搭載された無線通信装置11の限
界位置は、車両検知器1bから2.3m、高さ0.7m
となる。
【0047】したがって、DF空中線31の設置高を5
mとすると、先行車両の無線通信装置11の限界位置か
らDF空中線31に送信される無線電波の限界到来角度
θ1は21.3゜となり、後続車両の無線通信装置11
の限界位置から送信される無線電波の限界到来角度θ2
は28.1゜となる。したがって、先行車両が短車長車
両の場合の基準角度θth2 は、θ1 とθ2 の中間値をと
って24.7゜とする。なお、長車長車両、短車長車両
共に、限界到来角度θ1 及びθ2 の中間値をもって基準
角度θth1 ,θth2 としたが、基準角度θth1 ,θth2
は限界到来角度θ1 とθ2 との間の角度であって、DF
装置3で限界到来角度θ1 及びθ2 と分離可能な角度で
あればよい。
【0048】次に、車両識別部4の動作について図1、
図10及び図11を用いて説明する。図10は車両識別
部4の動作の流れを示すフローチャートである。図11
は車両識別部4が作成するDFテーブルを示す図であ
る。無線通信用空中線21の通信可能領域BにETC車
両12が進入すると、ETC車両12に搭載された無線
通信装置11と料金所に設置された無線通信装置2との
間でETCのための通信が開始される。そして、ETC
のための通信が成立すると、無線制御部22は車両識別
部4に例としてETC車両12固有の車両ID、交信成
立時刻、電波照合のためにフレームナンバー及びスロッ
トナンバーを出力する。また、DF信号処理部37は車
両識別部4にETC車両12から送信された無線電波の
到来角度を出力する。
【0049】車両識別部4は図11に示すようなDFテ
ーブルを作成し、このDFテーブルに無線制御部22か
ら出力された車両ID、交信成立時刻、フレームナンバ
ー、スロットナンバー及びDF信号処理部37から出力
された到来角度を記憶する。車両識別部4はETC車両
12が車両検知器1bによって検出されるまで、DFテ
ーブルに記憶されているデータをサンプル周期毎に新た
に出力されるデータに逐次更新し続ける。
【0050】一方、ETCレーン6を通行する車両13
の先端が車両検知器1aに達すると、車両検知器1aは
車両識別部4に検知信号Sを出力する。車両識別部4は
この検知信号Sを検出すると(ステップS1)、次にス
テップS2に移行する。ただし、車両13の先行車両が
車両検知器1a,1b間にいる場合及び先行車両が車両
検知器1bを通過し終えていない場合は、先行車両が車
両検知器1bを通過し終えてから車両識別部4はステッ
プ2に移行する。
【0051】次に、ステップ2で車両識別部4は、車両
検知器1bの出力をチェックする。このとき、車両13
の先端が車両検知器1bに達しておらず検知信号Tが出
力されていなければ、車両識別部4は続いて車両検知器
1aの出力をチェックする(ステップS3)。そして、
車両13の後端がまだ車両検知器1aを通過完了してお
らず検知信号Sが出力されていれば、再びステップS2
に戻って、車両識別部4は車両検知器1bの出力をチェ
ックする。
【0052】一方、ステップS2で、車両検知器1aか
ら検知信号Sの出力が停止する前に車両検知器1bから
検知信号Tの出力が検出されると、車両識別部4は車両
13を長車長車両であると判定する(ステップS4)。
続いて、車両識別部4はDFテーブルに記憶されている
最新のDF用無線電波の到来角度を読み出し(ステップ
S5)、DFテーブルに到来角度データがあれば長車長
車両の基準角度θth1と読み出した到来角度とを比較す
る(ステップS6,S7)。
【0053】その結果、DF用無線電波の到来角度が基
準角度θth1 より小さければ、車両識別部4は無線電波
が車両13から送信されたと判断して、車両13をET
C車両12と識別する(ステップS13)。逆に、DF
用無線電波の到来角度が基準角度θth1 より大きけれ
ば、車両識別部4は無線電波が車両13から送信された
ものでないと判断して、車両13を非ETC車両14と
識別する(ステップS15)。なお、ステップS6でD
Fテーブルに到来角度データがなければ、車両識別部4
は車両13がDF用の無線電波を送信していないと判断
して、車両13を非ETC車両14と識別する(ステッ
プS15)。
【0054】また、ステップS3で、車両検知器1bか
ら検知信号Tの出力が検出される前に車両検知器1aか
ら検知信号Sの出力が停止すると、車両識別部4はステ
ップS8に移行する。そして、ステップS8で車両検知
器1bから検知信号Tの出力が検出されると、車両13
の後端が車両検知器1aを通過し終えてから車両13の
先端が車両検知器1bに達したため、車両識別部4は車
両13を短車長車両であると判定する(ステップS
9)。続いて、車両識別部4はDFテーブルに記憶され
ている最新のDF用無線電波の到来角度を読み出し(ス
テップS10)、DFテーブルに到来角度データがあれ
ば短車長車両の基準角度θth2 と読み出した到来角度と
を比較する(ステップS11,S12)。
【0055】その結果、ステップ7の場合と同様に車両
識別部4は、DF用無線電波の到来角度が基準角度θ
th2 より小さければ車両13をETC車両12と識別し
(ステップS13)、到来角度が基準角度θth2 より大
きければ車両13を非ETC車両14と識別する(ステ
ップS15)。また、ステップS6の場合と同様に車両
識別部4は、DFテーブルに到来角度データがなければ
車両13を非ETC車両14と識別する(ステップS1
5)。
【0056】ステップ11で車両13がETC車両12
と識別された場合、車両13と料金所との間でETCが
正しく行われているので、車両識別部4は表示機5に
「進行」を表示して車両13の通過を促す(ステップS
14)。また、ステップ13で車両13が非ETC車両
14と識別された場合、車両13と料金所との間でET
Cが正しく行われていないので、車両識別部4は表示機
5に「停止」を表示して車両13を停止させる(ステッ
プS16)。
【0057】以上、ETC車両12に搭載される無線通
信装置11はダッシュボード上(自動2輪車の場合はハ
ンドルを含む前部ボディ上)に装着されることを前提に
説明したが、無線通信装置11が他の通信可能な場所に
装着されていても本発明は有効である。この場合も、無
線通信装置11が装着される場所を基に、ETC車両1
2を特定するための基準角度θth1 ,θth2 を設定すれ
ばよい。また、本実施の形態では本発明を有料道路に使
用されるETCシステムに適用する場合について説明し
たが、本発明の適用分野はこれに限られたものではな
い。例えば、有料駐車場等の入口ゲート又は出口ゲート
で無線通信により利用料金を自動収受する場合にも、本
発明は適用可能である。また、料金収受が伴わない場合
であっても、車両が通行する施設のゲートに接近して連
続進入する複数の車両の中から通信車両を特定する必要
がある場合に、本発明は有効である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
方位測定手段で無線電波の到来角度を計測し、第1の車
両検知器が進入車両を検出したときの無線電波の到来角
度が所定の範囲内にあるかを車両識別手段で判別するこ
とによって、その進入車両が第2の無線通信装置を搭載
した車両であるか否かを識別することができる。したが
って、車両が通行する施設のゲートを複数台の車両が接
近して連続通過する場合であっても、複数台の車両の中
で通信車両を特定することができる。
【0059】また、請求項4記載の発明では、互いに離
間して配設された第1及び第2の車両検知器の出力を基
に車両識別手段が進入車両を2種類に分類し、各種類毎
に設定された所定の範囲に基づいてその進入車両が第2
の無線通信装置を搭載した車両であるか否かを識別す
る。したがって、請求項4記載の発明によれば、複数台
の車両の車間距離が短い場合であっても、複数台の車両
の中で通信車両を特定することができる。
【0060】また、請求項7記載の発明によれば、方位
測定手段が複数の第2の無線通信装置から送信される無
線電波の到来角度を時分割してそれぞれ計測することが
できるので、第1の無線通信装置の通信領域に複数台の
通信車両が同時に存在しても、各車両に対して通信車両
であるか否かの判定を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による通信車両判定装置の一実施の形
態の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示した通信車両判定装置の斜視図であ
る。
【図3】 図1に示した無線制御部の動作を規定する無
線フレームフォーマットを示す図である。
【図4】 図1に示した通信車両判定装置を模式的に示
した側面図である。
【図5】 図1に示した通信車両判定装置の動作を説明
するためのタイミングチャートである。
【図6】 図1に示したDF装置の構成を示すブロック
図である。
【図7】 モデル化した車両の形状サイズを示す図であ
る。
【図8】 長車長車両の基準角度の設定方法を説明する
ための説明図である。
【図9】 短車長車両の基準角度の設定方法を説明する
ための説明図である。
【図10】 図1に示した車両識別部の動作の流れを示
すフローチャートである。
【図11】 図1に示した車両識別部が作成するDFテ
ーブルを示す図である。
【図12】 従来のETCシステムの構成を示す平面図
である。
【図13】 図12に示すETCシステムが正しく動作
しない条件を示す斜視図である。
【符号の説明】
1a,1b…車両検知器、2,11…無線通信装置、3
…DF装置、21…無線通信用空中線、22…無線制御
部、31…DF空中線、37…DF信号処理部、4…車
両識別部、12…ETC車両、13…車両、14…非E
TC車両、A…通信設定領域、B…通信可能領域、θ
1 、θ2 …限界到来角度、θth1 ,θth2…基準角度。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両が通行する施設のゲートに配設され
    た第1の無線通信装置と前記車両に搭載された第2の無
    線通信装置との間で無線通信を行う無線通信システムに
    おいて、 前記車両が前記ゲートに進入したことを検出する第1の
    車両検知器と、 前記第2の無線通信装置から送信される無線電波の到来
    方向の基準方向に対する到来角度を計測する方位測定手
    段と、 前記第1の車両検知器及び前記方位測定手段に接続され
    かつ前記第1の車両検知器が前記車両の進入を検出した
    ときの前記無線電波の前記到来角度が予め設定された所
    定の範囲内にあれば前記第1の車両検知器によって検出
    された前記車両が前記第2の無線通信装置を搭載した前
    記車両であると判定する車両識別手段とを備え、 前記第1の無線通信装置及び前記方位測定手段は前記第
    1の車両検知器の近傍に配設されていることを特徴とす
    る電波到来角計測による通信車両判定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記車両識別手段で予め設定される前記所定の範囲は、
    前記第1の車両検知器によって前記車両の進入が検出さ
    れたときに前記車両に搭載された前記第2の無線通信装
    置から送信される前記無線電波の前記到来角度と前記車
    両の後続車両に搭載された前記第2の無線通信装置から
    送信される前記無線電波の前記到来角度との間の角度で
    ある予め設定された基準角度に基づく角度範囲であるこ
    とを特徴とする電波到来角計測による通信車両判定装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記基準方向は、鉛直方向であり、 前記車両識別手段で予め設定される前記所定の範囲は、
    前記基準角度より小さい前記角度範囲であることを特徴
    とする電波到来角計測による通信車両判定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記第1の車両検知器に対し車両進入側に離間して配設
    されるとともに前記車両識別手段に接続されかつ前記第
    1の車両検知器の車両進入検出位置より車両進入側の所
    定の位置を前記車両が通過完了したことを検出する第2
    の車両検知器を含み、 前記車両識別手段は、前記第1の車両検知器によって前
    記車両の進入が検出されたときに前記第2の車両検知器
    によって前記車両の通過完了が検出されているか否かに
    より前記車両を第1及び第2の車両に分類する手段を含
    み、 前記車両識別手段には前記第1及び第2の車両それぞれ
    に対して前記所定の範囲が予め設定されていることを特
    徴とする電波到来角計測による通信車両判定装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記車両識別手段で前記第1の車両に対して予め設定さ
    れる前記所定の範囲は、前記第1の車両検知器によって
    前記第1の車両の進入が検出されたときに前記第1の車
    両に搭載された前記第2の無線通信装置から送信される
    前記無線電波の前記到来角度と前記第1の車両の後続車
    両に搭載された前記第2の無線通信装置から送信される
    前記無線電波の前記到来角度との間の角度である予め設
    定された第1の基準角度に基づく角度範囲であり、 前記車両識別手段で前記第2の車両に対して予め設定さ
    れる前記所定の範囲は、前記第1の車両検知器によって
    前記第2の車両の進入が検出されたときに前記第2の車
    両に搭載された前記第2の無線通信装置から送信される
    前記無線電波の前記到来角度と前記第2の車両の後続車
    両に搭載された前記第2の無線通信装置から送信される
    前記無線電波の前記到来角度との間の角度である予め設
    定された第2の基準角度に基づく角度範囲であることを
    特徴とする電波到来角計測による通信車両判定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記基準方向は、鉛直方向であり、 前記車両識別手段で前記第1の車両に対して予め設定さ
    れる前記所定の範囲は、前記第1の基準角度より小さい
    前記角度範囲であり、 前記車両識別手段で前記第2の車両に対して予め設定さ
    れる前記所定の範囲は、前記第2の基準角度より小さい
    前記角度範囲であることを特徴とする電波到来角計測に
    よる通信車両判定装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかにおい
    て、 前記第1の無線通信装置は、前記第2の無線通信装置と
    前記無線通信を行う通信領域内にある複数の前記第2の
    無線通信装置に対して前記無線電波を送信する時間を前
    記各第2の無線通信装置毎に割り当てる手段を含み、 前記方位測定手段は、前記各第2の無線通信装置から送
    信される前記各無線電波の前記各到来角度を時分割して
    それぞれ計測する手段を含むことを特徴とする電波到来
    角計測による通信車両判定装置。
JP9250453A 1997-09-16 1997-09-16 電波到来角計測による通信車両判定装置 Pending JPH1186056A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002109592A (ja) * 2000-09-28 2002-04-12 Mitsubishi Electric Corp 料金収受システム
JP2005109596A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Hitachi Ltd アンテナ装置
JP2008071113A (ja) * 2006-09-14 2008-03-27 Omron Corp ゲート装置

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