JPH1184651A - 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント - Google Patents

感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント

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JPH1184651A
JPH1184651A JP24921497A JP24921497A JPH1184651A JP H1184651 A JPH1184651 A JP H1184651A JP 24921497 A JP24921497 A JP 24921497A JP 24921497 A JP24921497 A JP 24921497A JP H1184651 A JPH1184651 A JP H1184651A
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photosensitive resin
group
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JP24921497A
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English (en)
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Masaki Endo
昌樹 遠藤
Yuichi Sekiguchi
雄一 関口
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 現像時間が速く、テント信頼性に優れ且つめ
っき浴汚染が少ない感光性樹脂組成物及びこれを用いた
感光性エレメントを提供する。 【解決手段】 (A)アルカリ可溶なビニル系共重合化
合物を含むバインダーポリマー、(B)ビニルウレタン
化合物及びアクリレート化合物を含む光重合性化合物、
(C)ヘキサアリールビイミダゾールと芳香族ケトン及
びアリールグリシン化合物を含む光重合開始剤を含有し
てなる感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメ
ント。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
及びこれを用いた感光性エレメントに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷配線板の製造法にはテンティ
ング法とめっき法の2つがある。テンティング法はチッ
プ搭載のための銅スルーホールをレジストで保護し、エ
ッチング、レジストはく離を経て、電気回路形成を行う
のに対し、めっき法は電気めっきによってスルーホール
に銅を析出させ、はんだめっきで保護し、レジストはく
離、エッチングによって電気回路の形成を行う方法であ
る。そして、このレジストとして感光性樹脂組成物及び
これを用いた感光性エレメントが使用されており、未硬
化部をアルカリ性水溶液で除去するアルカリ現像型が主
流となっている。従って、使用する感光性樹脂組成物
は、優れた現像性を有することが必要であり、現像時間
の短縮は生産性の向上に大きく寄与する。しかし、現像
性の向上はレジストの耐水性の低下を伴うため、テンテ
ィング法における現像液や水洗のスプレー圧によって破
れないテンティング性、すなわちテント信頼性の悪化に
つながる。
【0003】特公平8−20735号公報にはバインダ
ポリマーに低分子量のバインダーポリマー成分と高分子
量のバインダーポリマー成分を組み合わせたはく離片を
細分化する感光性樹脂組成物が開示されているが、現像
時間の短縮については記載されていない。
【0004】また、特開平7−128851号公報に
は、ビニルウレタン化合物成分を用いたテント信頼性及
び密着性が良好な感光性樹脂組成物が開示されている。
しかし、ウレタン結合を有するイソシアネート残基部分
が、現像性にあまり優れないことから、現像時間は従来
と同等であった。
【0005】また、特開平1−224747号公報に
は、スチレンを共重合体成分としたバインダーポリマー
とビニルウレタン化合物とからなる耐薬品性に優れ、良
好な金めっき性を有する感光性樹脂組成物が開示されて
いる。しかし、耐水性が向上しているがゆえ、現像時間
は特に短くなっておらず、感度についても十分ではなか
った。
【0006】さらに近年、印刷配線板は高密度化し、パ
ターンが細線化しているため、めっき法が主流になりつ
つある。このめっき法は、チップ搭載のためのスルーホ
ール及び電気回路を除いてレジストを被覆し、電気めっ
きによりスルーホール及び電気回路を作製し、その後、
レジストはく離、エッチングによって電気回路の作製を
行う方法である。めっき法におけるめっき液としては、
ピロリン酸銅、硫酸銅、半田、ニッケル、パラジウム、
金等が用いられるが、電気回路の作製に硫酸銅を用い、
その保護のため、半田を用いることが一般的である。
【0007】このめっき法において問題となることは、
めっき液の継続使用により、徐々にめっきの析出不良に
なる現象が起きることである。特に、保護膜として用い
られる半田めっきにおいては、めっき液の継続使用によ
り、その合金比率が変化し、その後の工程、つまり、は
く離、エッチング時に半田がはく離したり、溶解したり
して不良の原因となる。この現象を抑制するためには、
通常、めっき液の濾過、特に活性炭を用いた濾過が行わ
れるが、この操作は手間がかかり、しかも、めっき液に
必要な他の有機物成分も吸着除去されるため、不経済で
ある。
【0008】一方、活性光の露光時間を短縮できるとい
う点から、感光層の高感度化も行われているが、多核キ
ノン類(2−エチルアントラキノン等)、芳香族ケトン
(ベンゾフェノン等)、ベンゾイン誘導体(ベンゾイン
メチルエーテル等)などの光重合開始剤及び増感剤を使
用して得られる従来の感光性樹脂組成物の感度は、必ず
しも十分なものではなかった。
【0009】さらに、アクリジン系化合物を用いた感光
性樹脂組成物は、高感度であるものの、めっき浴を汚染
するため、ファインパターン化に対応するために必要な
下地金属との密着性が十分ではなかった(特開平5−2
49658号公報)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記した従来
技術の問題点を解決し、現像時間が速く、テント信頼性
に優れ且つめっきよく汚染が少ない感光性樹脂組成物及
びこれを用いた感光性エレメントを提供するものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(A)メタクリル酸15〜40重量%及び一般式(I)
で表わされる単量体60〜85重量%を共重合成分とし
て得られる重量平均分子量10,000〜40,000
のアルカリ可溶なビニル系共重合化合物(a1) CH2=C(R1)−COOR2 (I) (式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素
数1〜12のアルキル基を示す。)とメタクリル酸15
〜40重量%、スチレン1〜5重量%及び一般式(I)
で表わされる単量体55〜84重量%を共重合成分とし
て得られる重量平均分子量50,000〜150,00
0のアルカリ可溶なビニル系共重合化合物(a2)を含
むバインダーポリマーを40〜80重量部、(B)一般
式(II)で表わされるビニルウレタン化合物(b1) CH2=C(R3)COO(X)l(Y)pCO−NH− −Z−NH−COO(Y)q(X)mCOC(R3)=CH2 (II) (式中、R3は水素原子又はアルキル基を示し、2つの
3は同一でも異なっていてもよく、Xは −CH2CH2O− を示し、Yは−CH2CH(CH3)−O−、−CH(C
3)−CH2−O−、−CH2−CH2−CH2−O−、
−CH2−CH2−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2
−CH2−CH2−CH2−O−又は−CH2−CH2−C
2−CH2−CH2−CH2−O−を示し、Zは2価の炭
化水素基を示し、l、m、p及びqは各々独立に1〜1
4の整数である。)及び一般式(III)で表わされる
アクリレート化合物(b2) CH2=CR4COO(CH2CH(CH3)O)n(CH2CH2O)r− −COCR4=CH2 (III) (式中、R4は水素原子又はアルキル基を示し、n及び
rは各々1〜30の整数である。)を含む分子内に重合
可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物を2
0〜60重量部(但し(A)成分と(B)成分の総量は
100重量部)、(C)ヘキサアリールビイミダゾール
(c1)と一般式(IV)で表わされる芳香族ケトン
(c2)
【0012】
【化2】 (式中、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立に水素原
子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)及び一般式
(V)で表わされるアリールグリシン化合物(c3) R9−NHCH2COO−R10 (V) (式中、R9はアリール基又はアルキル基置換アリール
基を示し、R10は水素原子又はアルキル基を示す。)を
含む光重合開始剤を(A)成分と(B)成分の総量10
0重量部に対して1.02〜11重量部含有してなり、
(A)成分のバインダーポリマー中の(a1)成分及び
(a2)成分の配合量が、(A)成分100重量部に対
して、(a1)成分が10〜60重量部及び(a2)成
分が40〜90重量部であり、(B)成分の光重合性化
合物中の(b1)成分及び(b2)成分の配合量が、
(B)成分100重量部に対して、(b1)成分が25
〜75重量部及び(b2)成分が25〜75重量部であ
り、(C)成分の光重合開始剤中の(c1)成分、(c
2)成分及び(c3)成分の配合量が、(A)成分と
(B)成分の総量100重量部に対して、(c1)成分
が1〜5重量部、(c2)成分が0.01〜5重量部及
び(c3)成分が0.01〜1重量部であることを特徴
とする感光性樹脂組成物を提供するものである。
【0013】本発明においては、バインダーポリマーに
低分子量のバインダーポリマー(a1)成分と高分子量
のバインダーポリマー(a2)成分を組み合わせること
により、現像時間を短縮化することができた。
【0014】そして、(a2)成分に耐水性のあるスチ
レンを共重合すること、光重合性化合物にビニルウレタ
ン化合物(b1)成分及び一般式(III)で表わされ
るアクリレート化合物(b2)成分を組み合わせて使用
することにより、耐水性、すなわちテント信頼性の低下
を防ぐとともに感度も向上させた。
【0015】また、めっき浴をほとんど汚染しないヘキ
サアリールビイミダゾール(c1)成分、紫外線吸収剤
である一般式(IV)で表わされる芳香族ケトン(c
2)成分及びアクリジン系化合物よりめっき浴汚染が少
なく高感度である一般式(V)で表わされるアリールグ
リシン化合物(c3)成分を組み合わせて使用すること
により、めっき浴の汚染を防止し、下地金属との密着性
を改善した。
【0016】また、本発明は、前記感光性樹脂組成物の
層を支持体上に積層してなる感光性エレメントを提供す
るものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0018】本発明における(A)成分の製造に用いら
れる一般式(I) CH2=C(R1)−COOR2 (I) (式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素
数1〜12のアルキル基を示す。)で表わされる単量体
は、アクリル酸のエステル又はメタクリル酸のエステル
であり、例えば、アクリル酸メチルエステル、アクリル
酸エチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシエステル、メタクリル酸ブチルエ
ステル等が挙げられる。
【0019】上記共重合体は、前記の各成分を混合し、
公知の重合法(溶液重合法等)に従って合成することが
できる。
【0020】(A)成分の(a1)成分及び(a2)成
分の重量平均分子量は、それぞれ、機械強度とアルカリ
現像性の点から、(a1)は、10,000〜40,0
00とすることが好ましく、25,000〜35,00
0とすることがより好ましく、28,000〜32,0
00とすることが特に好ましい。また、(a2)は、5
0,000〜150,000とすることが好ましく、6
0,000〜100,000とすることがより好まし
く、70,000〜80,000とすることが特に好ま
しい。この重量平均分子量が、それぞれ、10,000
及び50,000未満であると、機械強度が劣る傾向が
あり、40,000及び150,000を超えるとアル
カリ現像性が劣る傾向がある。
【0021】なお、ここで言う重量平均分子量は、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー法により測定さ
れ、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線により換
算された値である。
【0022】本発明における(B)成分の分子内に重合
可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物は
(b1)成分及び(b2)成分を含有するものである。
【0023】(b1)成分である一般式(II)で表わ
されるビニルウレタン化合物 CH2=C(R3)COO(X)l(Y)pCO−NH− −Z−NH−COO(Y)q(X)mCOC(R3)=CH2 (II) (式中、R3は水素原子又はアルキル基を示し、2つの
3は同一でも異なっていてもよく、Xは −CH2CH2O− を示し、Yは−CH2CH(CH3)−O−、−CH(C
3)−CH2−O−、−CH2−CH2−CH2−O−、
−CH2−CH2−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2
−CH2−CH2−CH2−O−又は−CH2−CH2−C
2−CH2−CH2−CH2−O−を示し、Zは2価の炭
化水素基を示し、l、m、p及びqは各々独立に1〜1
4の整数である。)において、R3のアルキル基は好ま
しく炭素数1〜3のアルキル基である。Zは好ましくは
炭素数2〜16の2価の炭化水素基であり、例えば、エ
チレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、
ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基等が挙げら
れる。炭素数17以上の炭化水素基を用いると、得られ
る感光性樹脂組成物の感度が低下する傾向がある。ま
た、一般式(II)中、l、m、p又はqが15以上の
整数の場合、得られるレジストが脆くなる。
【0024】(b1)成分の具体例としては、例えば、
2つのR1がメチル基、Yが、−CH2CH(CH3)−
O−、l及びmが1、p及びqが9、Zがヘキシレン基
であるビニルウレタン化合物(新中村化学社製、商品名
UΑ−13)、2つのR1がメチル基、Yが、−CH2
H(CH3)−O−、l及びmが1、p及びqが3、5
又は12、Zがヘキシレン基であるビニルウレタン化合
物、2つのR1が水素原子、Yが、−CH2CH(C
3)−O−、l及びmが1、p及びqが9、Zがヘキ
シレン基であるビニルウレタン化合物等が挙げられる。
【0025】(b2)成分である一般式(III)で表
わされるアクリレート化合物 CH2=CR4COO(CH2CH(CH3)O)n(CH2CH2O)r− −COCR4=CH2 (III) (式中、R4は水素原子又はアルキル基を示し、n及び
rは各々1〜30の整数である。)において、R4のア
ルキル基は炭素数1〜3びアルキル基が好ましい。n及
びrが30を超える整数の場合、得られるレジストが脆
くなる。
【0026】(b2)成分の具体例としては、例えば、
2つのR2が水素原子、nが7、rが1、3、5、10
であるアクリレート化合物(新中村化学社製、商品名、
ΑPG−400−1E、3E、5E、10E)等が挙げ
られる。
【0027】本発明における(B)成分の分子内に重合
可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物は、
必ず(b1)成分及び(b2)成分を各々1種類以上を
組み合わせて使用する。また、本発明における(B)成
分の光重合性化合物は、必ず(b1)成分及び(b2)
成分を含有していれば、それ以外の分子内に重合可能な
エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物を含有させ
てもよい。
【0028】このような光重合性化合物としては、例え
ば、多価アルコールに、α,β−不飽和カルボン酸を反
応させて得られる化合物、ビスフェノールΑビス(ポリ
オキシエチレンジアクリレート)、ビスフェノールΑビ
ス(ポリオキシエチレンジメタクリレート)、グリシジ
ル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させ
て得られる化合物、アクリル酸アルキルエステル、メタ
クリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
【0029】多価アルコールとしては、例えば、エチレ
ン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジア
クリレート、エチレン基の数が2〜14であるポリエチ
レングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロ
パンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメ
チロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメ
タントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテト
ラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタク
リレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロ
ピレングリコールジアクリレート、プロピレン基の数が
2〜14であるポリプロピレングリコールジメタクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサメタクリレート等が挙げられる。
【0030】α,β−不飽和カルボン酸としては、例え
ば、アクリル酸やメタクリル酸等が挙げられる。
【0031】ビスフェノールΑビス(ポリオキシエチレ
ンジアクリレート)としては、例えば、ビスフェノール
Αビス(ジオキシエチレンジアクリレート)、ビスフェ
ノールΑビス(トリオキシエチレンジアクリレート)、
ビスフェノールΑビス(ペンタエチレンオキシアクリレ
ート)、ビスフェノールΑビス(デカオキシエチレンジ
アクリレート)等が挙げられる。
【0032】ビスフェノールΑビス(ポリオキシエチレ
ンジメタクリレート)としては、例えば、ビスフェノー
ルΑビス(ジオキシエチレンジメタクリレート)、ビス
フェノールΑビス(トリオキシエチレンジメタクリレー
ト)、ビスフェノールΑビス(ペンタエチレンオキシメ
タクリレート)、ビスフェノールΑビス(デカオキシエ
チレンジメタクリレート)等が挙げられ、ビスフェノー
ルΑビス(ペンタエチレンオキシメタクリレート)とし
ては、BPE−10(新中村化学社製、商品名)等が挙
げられる。
【0033】グリシジル基含有化合物としては、例え
ば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルト
リアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジ
ルエーテルトリメタクリレート、ビスフェノールΑビス
(ジグリシジルエーテルアクリレート)、ビスフェノー
ルΑビス(ジグリシジルエーテルメタクリレート)等が
挙げられる。
【0034】アクリル酸アルキルエステルとしては、例
えば、アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエ
ステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸2−エ
チルヘキシルエステル等が挙げられる。
【0035】メタクリル酸アルキルエステルとしては、
例えば、メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸エ
チルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリ
ル酸2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。
【0036】これらは単独で又は2種類以上を組み合わ
せて使用される。
【0037】本発明における(C)光重合開始剤は(c
1)成分、(c2)成分及び(c3)成分を含有するも
のである。
【0038】(c1)成分であるヘキサアリールビイミ
ダゾールとしては、例えば、2,2′−ビス(o−クロ
ロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−
1,2′−ビイミダゾール、2−(o−クロロフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフ
ェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェ
ニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メ
トキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプト
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等
の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体等が挙
げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わ
せて使用される。
【0039】(c2)成分は、一般式(IV)
【0040】
【化3】 (式中、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立に水素原
子又はアルキル基を示す。)で表わされる芳香族ケトン
である。
【0041】一般式(IV)中、R5、R6、R7及びR8
のアルキル基としては、炭素数1〜3のアルキル基が好
ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プ
ロピル基等が挙げられる。炭素数4以上のアルキル基を
用いると、得られる感光性樹脂組成物の感度が低下する
傾向がある。一般式(IV)で表わされる芳香族ケトン
のベンゼン環の水素原子は、炭素数1〜3のアルキル
(メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基)等で置換されてもよい。
【0042】(c2)成分の具体例としては、例えば、
N,N−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェ
ノン(ミヒラーズケトン)、N,N−テトラエチル−
4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−
4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアン
トラキノン、フェナントレキノン等が挙げられる。これ
らは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用され
る。
【0043】(c3)成分は、一般式(V) R9−NHCH2COO−R10 (V) (式中、R9はアリール基又はアルキル基置換アリール
基を示し、R10は水素原子又はアルキル基を示す。)で
表わされるアリールグリシン化合物である。
【0044】一般式(V)中、R9のアリール基として
は、例えば、炭素数6〜14のアリール基(フェニル
基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等)
が挙げられる。
【0045】一般式(V)中、R9のアルキル基置換ア
リール基において、アルキル基としては、炭素数1〜8
のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、n−
ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げ
られ、アリール基としては前記したものが挙げられる。
【0046】一般式(V)中、R10のアルキル基として
は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、
n−ブチル基、i−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペ
ンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オク
チル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。炭素数
9以上のアルキル基を用いると、得られる感光性樹脂組
成物の感度が低下する傾向がある。
【0047】(c3)成分の具体例としては、例えば、
N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシンエチルエ
ステル、N−フェニルグリシンメチルエステル、N−フ
ェニルグリシンブチルエステル、N−メチルフェニルグ
リシンエチルエステル等が挙げられる。これらは、単独
で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0048】本発明における(C)光重合開始剤には、
(c1)成分、(c2)成分及び(c3)成分以外の成
分(例えば、ベンゾフェノン、2−エチルアントラキノ
ン、9,10−フェナンスレンキノン、1,7−ビス
(9−アクリジニル)ペンタン等)をさらに含有させて
もよいが、めっき浴汚染を少なくする点から、(c1)
成分、(c2)成分及び(c3)成分のみからなること
が好ましい。
【0049】本発明の感光性樹脂組成物において、
(A)成分の配合量は、塗膜性と光硬化性のバランスの
点から、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部
に対して、40〜80重量部とすることが好ましく、5
0〜70重量部とすることがより好ましく、55〜65
重量部とすることが特に好ましい。
【0050】この配合量が、40重量部未満では、得ら
れる感光性エレメントが塗膜性に劣る傾向がある。ま
た、80重量部を超えると、光硬化性が不十分となる傾
向がある。
【0051】本発明の感光性樹脂組成物における(A)
成分中(a1)成分の配合量は、(Α)成分の100重
量部に対して、10〜60重量部であり、15〜50重
量部とすることが好ましく、20〜45重量部とするこ
とがより好ましい。この配合量が、10重量部未満で
は、現像時間が遅くな、60重量部を超えると、テント
信頼性が悪化する。
【0052】本発明の感光性樹脂組成物における(A)
成分中(a2)成分の配合量は、(A)成分の100重
量部に対して、40〜90重量部であり、50〜85重
量部とすることが好ましく、55〜80重量部とするこ
とがより好ましい。この配合量が、40重量部未満で
は、テント信頼性が悪化し、90重量部を超えると、現
像時間が遅くなる。
【0053】本発明の感光性樹脂組成物における(B)
成分の配合量は、(Α)成分と(B)成分の総量100
重量部に対して、20〜60重量部であり、30〜50
重量部とすることが好ましく、35〜45重量部とする
ことがより好ましい。この配合量が、20重量部未満で
は、光硬化性が不十分となり、60重量部を超えると、
塗膜性が悪化する。
【0054】本発明の感光性樹脂組成物における(B)
成分中(b1)成分の配合量は、(B)成分の総量10
0重量部に対して、25〜75重量部であり、35〜6
5重量部とすることが好ましく、45〜55重量部とす
ることがより好ましい。この配合量が、25重量部未満
では、テント信頼性が不十分となり、75重量部を超え
ると、解像度が悪化する。
【0055】本発明の感光性樹脂組成物における(B)
成分中(b2)成分の配合量は、(B)成分の100重
量部に対して、25〜75重量部であり、35〜65重
量部とすることが好ましく、45〜55重量部とするこ
とがより好ましい。この配合量が、25重量部未満で
は、解像度が不十分とな、75重量部を超えると、テン
ト信頼性が悪化する。
【0056】本発明の感光性樹脂組成物における(C)
成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量10
0重量部に対して、1.02〜11重量部であり、2〜
8重量部とすることが好ましく、3〜5重量部とするこ
とより好ましい。この配合量が、1.02重量部未満で
は、感度が不十分となり、11重量部を超えると、めっ
き浴汚染性が悪化する。
【0057】本発明の感光性樹脂組成物における(C)
成分中(c1)成分の配合量は、感度、めっき浴汚染性
の点から、(a)成分及び(B)成分の総量100重量
部に対して、1〜5重量部であり、2〜4重量部とする
ことが好ましく、2.5〜3.5重量部とすることがよ
り好ましい。この配合量が、1重量部未満では、感度が
不十分となり、5重量部を超えると、めっき浴汚染性が
悪化する。
【0058】本発明の感光性樹脂組成物における(C)
成分中(c2)成分の配合量は、感度、めっき浴汚染性
の点から、(Α)成分及び(B)成分の総量100重量
部に対して、0.01〜5重量部であり、0.05〜1
重量部とすることが好ましく、0.08〜0.2重量部
とすることがより好ましい。この配合量が、0.01重
量部未満では、感度が不十分となり、5重量部を超える
と、めっき浴汚染性が悪化する。
【0059】本発明の感光性樹脂組成物における(C)
成分中(c3)成分の配合量は、感度、めっき浴汚染性
の点から、(Α)成分及び(B)成分の総量100重量
部に対して、0.01〜1重量部であり、0.02〜
0.3重量部とすることが好ましく、0.04〜0.1
重量部とすることがより好ましい。
【0060】この配合量が、0.01重量部未満では、
感度が不十分となり、1重量部を超えると、めっき浴汚
染性が悪化する。
【0061】本発明の感光性樹脂組成物には、上記
(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外に、必要に
応じて、染料、顔料、発色剤、可塑剤、燃焼剤、安定
剤、密着性付与剤等の添加剤を含有させてもよい。
【0062】染料、顔料、発色剤としては、例えば、ロ
イコクリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等が
挙げられる。可塑剤としては、例えば、p−トルエンス
ルホン酸アミド等が挙げられる。安定剤としては、例え
ば、アンテージ500(川口化学工業社製、商品名、熱
重合禁止剤、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6
−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。密着性付与
剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール等が挙げられ
る。これらの添加剤は、単独で又は2種類以上を組合わ
せて使用することができる。
【0063】本発明の感光性エレメントは、前記本発明
の感光性樹脂組成物の層を支持体上に積層したものであ
る。
【0064】本発明の感光性樹脂組成物の層を支持体上
に積層する方法としては、例えば、前記本発明の感光性
樹脂組成物を有機溶剤に溶解させ、支持体上に塗布し、
乾燥させる方法が挙げられる。
【0065】有機溶剤としては、例えば、トルエン、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、クロロホル
ム、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、メタノー
ル、エタノール等が挙げられ、これらは、単独で又は2
種類以上を組み合わせて使用される。
【0066】支持体としては、感光性エレメントの製造
時に必要な耐熱性、耐溶剤性を有しているものであれば
特に限定されず、公知のフィルムを使用できる。
【0067】このような支持体としては、例えば、重合
体フィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポ
リプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等)など
が挙げられ、これらの重合体フィルムの中では、透明性
の点からポリエチレンテレフタレートフィルムが好まし
い。
【0068】これらの重合体フィルムは、後の工程で感
光層(感光性樹脂組成物層)から除去可能でなくてはな
らないため、使用される重合体フィルムは除去が不可能
となるような材質であったり、表面処理が施されていな
いことが必要である。
【0069】塗布方法としては、特に制限はなく、公知
の方法が使用でき、例えば、ナイフコート法、ロールコ
ート法、スプレーコート法等が挙げられる。
【0070】乾燥は、例えば、支持体上への塗布操作の
後、乾燥機を用いて加熱することによって行うことがで
きる。
【0071】加熱温度は、50〜175℃とすることが
好ましく、70〜110℃とすることがより好ましい。
加熱温度が、50℃未満では、感光層の中に多量の有機
溶剤が残存する傾向が有り、175℃を超えると、感光
層が変色する傾向がある。
【0072】加熱時間は、30〜900秒とすることが
好ましく、30〜600秒とすることがより好ましい。
加熱時間が、30秒未満では、感光層の中に残存する有
機溶剤量が多くなる傾向があり、900秒を超えると感
光層が変色する傾向がある。
【0073】感光層の厚さは、用途により適宜選択され
るが、乾燥後の厚さで、通常、10〜100μm程度と
される。
【0074】また、感光層中の残存有機溶剤量は、後の
工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2重量%以
下とすることが好ましい。
【0075】本発明の感光性エレメントは、支持体上の
感光層に対する外部からの損傷や異物の付着等を防止す
るため、感光層が保護フィルム等で被覆されたものであ
ることが好ましい。
【0076】保護フィルムとしては、感光層と支持体と
の接着力よりも、感光層と保護フィルムとの接着力の方
が小さいものであれば特に制限はなく、公知のものが使
用でき、例えば、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム等)、ポリエステ
ルフィルムなどが挙げられる。
【0077】本発明の感光性樹脂組成物及び感光性エレ
メントを用いることにより、本発明の感光性樹脂組成物
の層を基板上に積層することができる。
【0078】本発明の感光性樹脂組成物の層を基板上に
積層する方法としては、本発明の感光性樹脂組成物を有
機溶剤に溶解させ、直接、基板に塗布し、乾燥させる方
法、本発明の感光性エレメントを用いて、保護フィルム
が存在する場合には、それを除去した後、感光層を加熱
しながら、基板に圧着させる方法等が挙げられる。基板
としては、例えば、銅基板、ニッケル基板、クロム基板
等が挙げられる。
【0079】本発明の感光性樹脂組成物を有機溶剤に溶
解させ、直接、基板に塗布し、乾燥させる方法におい
て、使用される有機溶剤としては、前記感光性エレメン
ト作製時に使用される有機溶剤等が挙げられる。
【0080】塗布方法としては、特に制限はなく、公知
の方法が使用でき、例えば、ディップコート法、フロー
コート法等が挙げられる。
【0081】乾燥は、例えば、基板上への塗布操作の
後、乾燥機を用いて加熱することによって行うことがで
きる。加熱温度及び時間は、前記感光性エレメント作製
時の塗布操作後の乾燥操作での加熱温度及び時間に従う
ことができる。
【0082】また、感光層の厚さや感光層中の残存有機
溶剤量も、前記感光性エレメント作製時の感光層の厚さ
や感光層中の残存有機溶剤量に従うことができる。
【0083】さらに、得られた感光層には、前記感光性
エレメント作製の場合と同様に、感光層を保護フィルム
等で被覆することが好ましい。
【0084】本発明の感光性エレメントを用いて、保護
フィルムが存在する場合には、それを除去した後、感光
層を加熱しながら、基板に圧着させる方法において、感
光層の加熱温度は、通常、90〜130℃とされ、圧着
圧力は、通常、3kgf/cm2とされるが、これらの
条件には特に制限はない。
【0085】感光層を前記のように加熱すれば、予め基
板を予熱処理することは必要でないが、積層性をさらに
向上させるために、基板を予熱処理することが好まし
い。
【0086】基板上に積層された感光層は、ネガフィル
ム又はポジフィルムを通して活性光線で画像的に露光さ
れる。その際、感光層上に存在する支持体が透明である
場合は、そのまま露光してもよいが、不透明である場合
は、露光前に支持体を除去することが必要である。な
お、感光層の保護という点からは、支持体は透明で、こ
の支持体を残存させたまま、それを通して感光層を露光
させることが好ましい。
【0087】活性光線としては公知の活性光線が利用で
き、通常、波長300〜450nmの光が使用される。
光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気ア
ーク灯、キセノンアーク灯等が使用される。
【0088】なお、感光層に含まれる光重合開始剤の感
受性は、通常、紫外線領域において最大であるので、紫
外線領域において感受性の高い光重合開始剤を用いる場
合は、活性光源として紫外線を有効に放射するものであ
ることが好ましい。これに対し、可視光線において感受
性の高い光重合開始剤を組み合わせて用いる場合(例え
ば、9,10−フェナンスレンキノン等)は、活性光線
としては可視光が好ましく、その光源としては、前記の
もの以外に、写真用フラッド電球、太陽ランプ等が挙げ
られる。
【0089】露光後、感光層上に支持体が存在している
場合には、これを除去したあと、現像する。現像液とし
ては、安全且つ安定であり、操作性が良好なものであれ
ば特に制限はないが、環境への影響が少ない点から、ア
ルカリ水溶液を使用することが好ましい。
【0090】アルカリ性水溶液としては、例えば、水酸
化アルカリ(リチウムの水酸化物、ナトリウムの水酸化
物、カリウムの水酸化物等)、炭酸アルカリ(リチウム
の炭酸塩又は重炭酸塩、ナトリウムの炭酸塩又は重炭酸
塩、カリウムの炭酸塩又は重炭酸塩等)、アルカリ金属
リン酸塩(リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等)、ア
ルカリ金属ピロリン酸塩(ピロリン酸ナトリウム、ピロ
リン酸カリウム等)などが用いられ、その中でも炭酸ナ
トリウムが好ましい。
【0091】アルカリ水溶液のpHは、未露光部の感光
層が除去され、露光部の感光層がレジストとして基板上
に残る適切なpHの範囲とする必要があることから、9
〜11とすることが好ましく、また、その温度は、感光
層の現像性に合わせて調節される。
【0092】また、アルカリ水溶液中には、表面活性
剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等
を混入させてもよい。
【0093】現像方法は、特に限定されるものではな
く、公知の現像方法が使用できる。このような現像方法
としては、例えば、ディップ方式、バトル方式、高圧ス
プレー方式、ブラッシング、スクラッビング等が挙げら
れるが、解像度が高くなるというという点から、高圧ス
プレー方式が好ましい。
【0094】この現像操作により、未露光部の感光層が
除去され、露光部の感光層がレジストとして基板上に残
る。
【0095】さらに、印刷配線板を製造する場合は、現
像後、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。
【0096】めっき法としては、例えば、銅めっき(硫
酸銅めっき、ピロリン酸銅めっき等)、はんだめっき
(ハイスローはんだめっき等)、ニッケルめっき(ワッ
ト浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)めっき、スルファ
ミン酸ニッケルめっき等)、金めっき(ハード金めっ
き、金めっき等)などが挙げられる。
【0097】ついで、レジストが残る基板からレジスト
をはく離させる。レジストをはく離させるためには、例
えば、この基板を、現像に用いたアルカリ水溶液よりさ
らに強アルカリ性の水溶液中に浸漬させればよい。この
ような強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜5
重量%の水酸化ナトリウム水溶液等が挙げられる。
【0098】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。
【0099】実施例1〜2及び比較例1〜7 表1に示す材料(添加剤及び溶剤)を配合し、これに表
2に示す(A)成分、(B)成分及び(C)成分を、表
3に示す配合量で溶解させ、感光性樹脂組成物の溶液を
得た。
【0100】
【表1】
【0101】
【表2】 *1.新中村化学社製。 *2.新中村化学社製。 *3.保土谷化学工業社製。 *4.保土谷化学工業社製。 *5.三井東圧化学社製。
【0102】
【表3】 *表中の数字は、固形分の重量(g)を表わす。
【0103】次いで、ナイフコート法を用い、感光性樹
脂組成物の溶液を25μm厚のポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(帝人社製、GSタイプ)上に均一に塗布
し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して感
光性エレメントを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の
膜厚は、40μmであった。
【0104】次いで、銅箔(厚さ35μm)を両面に積
層したガラスエポキシ材である銅張積層板(日立化成工
業社製、商品名MCL−E−61)の銅表面を♯600
相当のブラシを持つ研磨機(三啓社製)を用いて研磨
し、水洗後、空気流で乾燥させ、得られた銅張積層板を
80℃に加熱した後、上記で得られた感光性エレメント
を用いて、銅表面上に前記感光性樹脂組成物の層を12
0℃、4kgf/cm2でラミネートした。
【0105】ラミネート後、銅張積層板を冷却し、銅張
積層板の温度が23℃になった時点で、ポリエチレンテ
レフタレート面にフォトツール(ストーファーの21段
ステップタブレットを密着させ、オーク社製露光機(形
式HMW−201B、3kW超高圧水銀灯)を用い、ス
トーファーの21段ステップタブレットとライン/スペ
ースが30/400〜250/400(密着性、単位:
μm)の配線パターンを有するフォトツールを密着さ
せ、ストーファーの21段ステップタブレットの現像後
の残存ステップ段数が8.0となるエネルギー量で露光
した。
【0106】露光後、室温で15分間放置し、続いて銅
張積層板からポリエチレンテレフタレートフィルムをは
がし、30℃、1.0重量%の炭酸ナトリウム水溶液を
スプレーすることにより現像した。
【0107】この時の現像後の現存ステップ段数が8.
0段となる露光量(感度)を求め、結果を表4に示し
た。この露光量が小さいほど、感度が高い。
【0108】また、現像後にははく離せずに残存したレ
ジストのラインの幅を求め、結果を表4に示した。この
値が小さほど基板との密着性に優れる。
【0109】また、このときの未露光部の現像時間を最
少現像時間として求め、結果を表4に示した。この値が
小さい程現像時間が短い。
【0110】また、1.6mm厚の銅張積層板に直径4
mmの穴が3個連なって空いてある基材(図1参照)に
感光性樹脂組成物の積層体を両面にラミネートし、上記
エネルギー量で露光を行い、60秒の現像を2回行っ
た。
【0111】現像後、図1の1に示した箇所(合計18
個の3連φ4mm穴)の穴破れ個数を測定し、(穴破れ
数/18)×100を異形テント破れ率として評価し、
これをテント信頼性と考えた。
【0112】一方、上記で得られた感光性エレメント
を、ステップタブレットで8.0段になるような露光量
で露光した後、ポリエチレンテレフタレートを除去し、
露光された感光性樹脂組成物を下記の半田めっき浴に
0.1m2/lになるように入れ、25℃で3日間放置
した。
【0113】半田めっき浴:45%ホウフッ化錫64m
l/l、45%ホウフッ化鉛22ml/l、42%ホウ
フッ化水素酸200ml/l、プルティンLΑコンダク
ティビティソルト(メルテックス社製、商品名)20g
/l、プルティンLΑスターター(メルテックス社製、
商品名)40ml/l。
【0114】その後、ハルセル槽(山本めっき試験器社
製)に、25℃で3日間放置した後のめっき液を入れ、
1Αの電流を5分間流し、銅板上にめっきした。
【0115】換算表を用いて、電流密度を求め、銅板上
において、電流密度0.5Α/dm 2、1Α/dm2及び
2Α/dm2となる位置で、蛍光X線膜厚計(セイコー
電子工業社製、商品名SFT−158)を用いてスズ比
(鉛と錫の総含有量に対する錫の含有量の重量比)を測
定した。この際、何の処理もしていない半田めっき浴に
ついても同様に測定し、これをブランクとした。
【0116】各測定値中、最もスズ比が近い測定値をブ
ランクの測定値で割った値を表4に示した。従って、こ
の値が1に近い方がめっき浴が汚染されていないことを
示す。
【0117】以上の結果をまとめて表4に示す。
【0118】
【表4】 *1.ブランクめっきのスズ比を1としたときの値。
【0119】表4から明らかなように、比較例1で使用
された感光性樹脂組成物は、最少現像時間が遅く、作業
効率が低下することが予想された。
【0120】また、比較例2で使用された感光性樹脂組
成物は、異形テントが破れており、テント信頼性が低か
った。
【0121】比較例3で使用された感光性樹脂組成物
は、現像後にはく離せずに残存したレジストのライン幅
が40μmであり、基板との密着性に劣っていた。その
上、異形テントが破れており、テント信頼性が低かっ
た。
【0122】比較例4で使用された感光性樹脂組成物
は、露光量が50mJ/cm2であり、感度が低かっ
た。その上、異形テントが破れており、テント信頼性が
低かった。
【0123】比較例5で使用された感光性樹脂組成物
は、露光量が90mJ/cm2であり、感度が著しく低
かった。その上、現像後にはく離せずに残存したレジス
トのラインの幅が50μmであり、基板との密着性が著
しく劣っていた。
【0124】比較例6で使用されていた感光性樹脂組成
物は、露光量が60mJ/cm2であり、感度が低かっ
た。その上、現像後にはく離せずに残存したレジストの
ラインの幅が50μmであり、基板との密着性が著しく
劣っていた。また、異形テントが破れており、テント信
頼性が低かった。
【0125】比較例7で使用された感光性樹脂組成物
は、現像後にはく離せずに残存したレジストのラインの
幅が45μmであり、基板との密着性に劣っていた。そ
の上、スズ比が0.70であり、めっき浴が著しく汚染
されていた。このようにめっき浴が著しく汚染されてい
ると、めっき析出が不良となるおそれがある。
【0126】これに対し、実施例1〜2で使用された感
光性樹脂組成物は、感度が45mJ/cm2であること
から高感度であり、現像後にはく離せずに残存したレジ
ストのラインの幅が35μmであることから基板との密
着性に優れ、最少現像時間が18秒であることから作業
性が良好であり、異形テントはいずれも破れが無くテン
ト信頼性に優れ、また、スズ比が0.97であることか
らめっき浴の汚染が極めて少なかった。
【0127】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、高感度、
高密着性であり、最少現像時間が短く、テント信頼性、
めっき浴汚染性に優れるものである。
【0128】本発明の感光性エレメントは、高感度、高
密着性であり、最少現像時間が短く、テント信頼性及び
めっき浴汚染性に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で異形テント破れ率を評価した評価基板
の模式図であり、異形テント破れ率を評価した箇所の1
8個のうち、1箇所を拡大して示した。
【符号の説明】
1 評価箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 3/18 H05K 3/18 D 3/28 3/28 D

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)メタクリル酸15〜40重量%及
    び一般式(I)で表わされる単量体60〜85重量%を
    共重合成分として得られる重量平均分子量10,000
    〜40,000のアルカリ可溶なビニル系共重合化合物
    (a1) CH2=C(R1)−COOR2 (I) (式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素
    数1〜12のアルキル基を示す。)とメタクリル酸15
    〜40重量%、スチレン1〜5重量%及び一般式(I)
    で表わされる単量体55〜84重量%を共重合成分とし
    て得られる重量平均分子量50,000〜150,00
    0のアルカリ可溶なビニル系共重合化合物(a2)を含
    むバインダーポリマーを40〜80重量部、 (B)一般式(II)で表わされるビニルウレタン化合
    物(b1) CH2=C(R3)COO(X)l(Y)pCO−NH− −Z−NH−COO(Y)q(X)mCOC(R3)=CH2 (II) (式中、R3は水素原子又はアルキル基を示し、2つの
    3は同一でも異なっていてもよく、Xは −CH2CH2O− を示し、Yは−CH2CH(CH3)−O−、−CH(C
    3)−CH2−O−、−CH2−CH2−CH2−O−、
    −CH2−CH2−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2
    −CH2−CH2−CH2−O−又は−CH2−CH2−C
    2−CH2−CH2−CH2−O−を示し、Zは2価の炭
    化水素基を示し、l、m、p及びqは各々独立に1〜1
    4の整数である。)及び一般式(III)で表わされる
    アクリレート化合物(b2) CH2=CR4COO(CH2CH(CH3)O)n(CH2CH2O)r− −COCR4=CH2 (III) (式中、R4は水素原子又はアルキル基を示し、n及び
    rは各々1〜30の整数である。)を含む分子内に重合
    可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物を2
    0〜60重量部(但し(A)成分と(B)成分の総量は
    100重量部)、 (C)ヘキサアリールビイミダゾール(c1)と一般式
    (IV)で表わされる芳香族ケトン(c2) 【化1】 (式中、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立に水素原
    子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)及び一般式
    (V)で表わされるアリールグリシン化合物(c3) R9−NHCH2COO−R10 (V) (式中、R9はアリール基又はアルキル基置換アリール
    基を示し、R10は水素原子又はアルキル基を示す。)を
    含む光重合開始剤を(A)成分と(B)成分の総量10
    0重量部に対して1.02〜11重量部含有してなり、
    (A)成分のバインダーポリマー中の(a1)成分及び
    (a2)成分の配合量が、(A)成分100重量部に対
    して、(a1)成分が10〜60重量部及び(a2)成
    分が40〜90重量部であり、(B)成分の光重合性化
    合物中の(b1)成分及び(b2)成分の配合量が、
    (B)成分100重量部に対して、(b1)成分が25
    〜75重量部及び(b2)成分が25〜75重量部であ
    り、(C)成分の光重合開始剤中の(c1)成分、(c
    2)成分及び(c3)成分の配合量が、(A)成分と
    (B)成分の総量100重量部に対して、(c1)成分
    が1〜5重量部、(c2)成分が0.01〜5重量部及
    び(c3)成分が0.01〜1重量部であることを特徴
    とする感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の感光性樹脂組成物の層を
    支持体上に積層してなる感光性エレメント。
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