JPH1184436A - 光ビーム走査光学装置 - Google Patents

光ビーム走査光学装置

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JPH1184436A
JPH1184436A JP9245844A JP24584497A JPH1184436A JP H1184436 A JPH1184436 A JP H1184436A JP 9245844 A JP9245844 A JP 9245844A JP 24584497 A JP24584497 A JP 24584497A JP H1184436 A JPH1184436 A JP H1184436A
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JP
Japan
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lens group
light beam
scanning
optical device
refractive power
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JP9245844A
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English (en)
Inventor
Hiroki Kinoshita
博喜 木下
Akiyoshi Hamada
明佳 濱田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の小型化を図れると共に、低コストかつ
優れた光学性能を有した光ビーム走査光学装置を得る。 【解決の手段】 走査レンズ群7は、音響光学素子を有
した光ビーム偏向器側から順に配置された、正の屈折力
を有したレンズ群G1と負の屈折力を有したレンズ群G
2とで構成されている。レンズ群Gは1枚の正レンズ
(凸レンズ)7aにて構成され、レンズ群G2は負のレ
ンズ(凹レンズ)7b,7cを組み合わせて構成されて
いる。各レンズ7a,7b,7cの像側面S2,S4,
S6は非球面形状を有している。この走査レンズ群7
は、光ビーム偏向器の偏向面と被走査面とを、副走査方
向で共役させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ビーム走査光学
装置、特に、音響光学素子を用いた光ビーム偏向器を備
えた光ビーム走査光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、音響光学素子を用いた光ビーム
偏向器は偏向角が小さいため、この種の光ビーム偏向器
を備えた光ビーム走査光学装置は、機械式回転偏向器
(ポリゴンミラー)を備えた光ビーム走査装置と比較し
て光学系のサイズが大きくなるという問題がある。そこ
で、装置を小型化するための構成として、従来より、特
開平4−345134号公報記載のもの、特開平5−3
4735号公報記載のもの、あるいは特開平5−347
33号公報記載のものが提案されている。ここに、特開
平4−345134号公報記載の光ビーム走査光学装置
は、音響光学素子の入射側に拡大平行光束を発生させる
拡大レンズ系を配置して偏向角を拡大させ、装置の小型
化を図っている。また、特開平5−34735号公報記
載の光ビーム走査光学装置は、プリズムを用いて光ビー
ムの0次光と1次光の分離ポイントを偏向点に近づけて
装置の小型化を図っている。さらに、特開平5−347
33号公報記載の光ビーム走査光学装置は、シリンドリ
カル凹レンズ等を用いて光ビームの偏向角を拡大させ、
装置の小型化を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−345134号公報及び特開平5−34735号公
報記載の光ビーム走査光学装置は、高価な拡大レンズ系
やプリズム等を使用するため、製造コストが高いという
問題があった。また、特開平5−34733号公報記載
の光ビーム走査光学装置は凹レンズのみを使用するもの
であるため、光源から放射された光ビームを絞ることが
困難であるという問題があった。
【0004】そこで、本発明の目的は、装置の小型化を
図れると共に、低コストかつ優れた光学性能を有した光
ビーム走査光学装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段と作用】以上の目的を達成
するため、本発明に係る光ビーム走査光学装置は、
(a)光源と、(b)前記光源から放射された光ビーム
を偏向するための、音響光学素子を有した光ビーム偏向
器と、(c)前記光ビーム偏向器から射出した光ビーム
を被走査面上に結像させる、前記光ビーム偏向器側から
順に配置された正の屈折力を有したレンズ群及び負の屈
折力を有したレンズ群にて構成された走査レンズ群と、
(d)前記光ビーム偏向器の偏向特性を制御する高周波
信号を発生させる高周波信号発生装置と、を備えたこと
を特徴とする。ここに、例えば正の屈折力を有したレン
ズ群は、1枚の正レンズにて構成され、かつ、負の屈折
力を有したレンズ群は、2枚の負レンズにて構成され
る。
【0006】以上の構成により、走査レンズ群が、前群
に正の屈折力を有したレンズ群を配置し、かつ、後群に
負の屈折力を有したレンズ群を配置した望遠タイプであ
るため、走査レンズ群の主点が走査レンズ群の前方に
(つまり、走査レンズ群より光源側に)位置する。従っ
て、バックフォーカスが走査レンズ群の焦点距離より短
くなり、光学系の長さは走査レンズ群の焦点距離で決ま
る長さより短くなる。
【0007】また、本発明に係る光ビーム走査光学装置
は、走査レンズ群を構成する複数のレンズがそれぞれ有
するレンズ面のうち、少なくとも一つのレンズ面が非球
面形状である。これにより、走査レンズ群を透過した光
ビームは、最軸外近傍でのコマ収差が抑えられた状態
で、被走査面上に結像される。さらに、走査レンズ群
は、光ビーム偏向器の偏向面と被走査面とを副走査方向
で共役させている。これにより、被走査面上において、
走査ラインが主走査方向に湾曲することにより発生する
ボウの曲がりが抑えらる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光ビーム走査
光学装置の実施形態について添付図面を参照して説明す
る。
【0009】図1及び図2は、それぞれ光ビーム走査光
学装置1の主走査方向の光路図及び副走査方向の光路図
を示している。光ビーム走査光学装置1は、半導体レー
ザ素子2と、光ビーム偏向器3と、集光レンズ4と、走
査レンズ7とで構成されている。
【0010】光ビーム偏向器3は、図3及び図4に示す
ように、基板31と光導波路32の積層体構造からなる
導波路型音響光学素子30を備えている。基板31とし
ては、サファイア等の結晶板、シリコンやガラス等の薄
板が用いられる。基板31上には、例えばレーザアブレ
ーション法、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD
法、ゾル−ゲル法、あるいはイオン交換やプロトン交換
による方法等により光導波路32が形成される。光導波
路32の材料としては、音響光学相互作用を効率よく行
うために、圧電性に優れ、かつ、光源である半導体レー
ザ素子2から放射されるレーザビームの波長に対して減
衰の少ない材料が好ましい。具体的にはZnOやLiN
bO3,PbMoO4,TeO2,As23,GaAs等
が用いられる。
【0011】光導波路32上には、その中央部右寄り手
前側の位置に超音波振動子であるインターデジタルトラ
ンスジューサ33がフォトリソグラフィ法やリフトオフ
法やエッチング法や電子線描画法等の方法により形成さ
れる。このインターデジタルトランスジューサ33の電
極指の間隔や幅を適宜設定することによって、後述のブ
ラッグ回折角を大きくしたり、ブラッグ回折角の変化を
広範囲に得ることができる。さらに、光導波路32上の
左右両側部に入射用プリズム35及び出射用プリズム3
6が配設されている。入射用プリズム35は、半導体レ
ーザ素子2から放射されたレーザビームLを光導波路3
2に入射させるためのものである。出射用プリズム36
は、光導波路32を進行するレーザビームLを外部に出
射するためのものである。ただし、光導波路32上の左
右両端部に直接光入射用回折格子及び出射用回折格子を
設けてもよい。
【0012】以上の構成からなる光ビーム偏向器3にお
いて、トランスジューサ33は、高周波電源37で発生
した高周波信号が印加されると、光導波路32に表面弾
性波38を励起する。高周波電源37は、例えばVCO
(電圧制御発振器)が用いられる。表面弾性波38は図
3中矢印a方向に光導波路32を伝搬する。一方、半導
体レーザ素子2から放射されたレーザビームLは、入射
用プリズム35を介して光導波路32に入射し、光導波
路32を進行する。光導波路32中には、表面弾性波3
8によって、屈折率の同期的変動が生じており、これが
レーザビームLの回折格子となる。従って、レーザビー
ムLが表面弾性波38を横切ると、レーザビームLと表
面弾性波38が音響光学相互作用(ブラッグ回折)する
ことによって、図3に示すようにレーザビームLは偏向
させられる。
【0013】ところで、レーザビームLのブラッグ回折
角は表面弾性波38の周期に依存しており、表面弾性波
38の周期はトランスジューサ33に印加される高周波
信号の周波数に依存する。そこで、トランスジューサ3
3に複数の異なる周波数の高周波信号を順次印加して、
複数の異なる周期の表面弾性波38を発生させることに
より、レーザビームLは複数の異なるブラッグ回折角に
て偏向され、図4に示すように、複数の強度変調された
レーザビームに分割される。複数のレーザビームは、そ
れぞれ出射用プリズム36を介して出射される。
【0014】図1及び図2に示された光ビーム走査光学
装置1は、この光ビーム偏向器3に複数の異なる周波数
の高周波信号を順次印加(マルチ周波数駆動)して、半
導体レーザ素子から放出されたレーザビームを複数に分
割させた後、この複数のレーザビームを被走査面上に走
査する装置である。
【0015】半導体レーザ素子2は図示しない駆動回路
に入力された印字データに基づいて変調(オン、オフ)
制御され、オン時にレーザビームを放出する。このレー
ザビームLは集光レンズ4で収束された後、光ビーム偏
向器3で複数の強度変調されたレーザビームに分割さ
れ、それぞれのレーザビームは走査レンズ群7に到達す
る。
【0016】走査レンズ群7を透過した各レーザビーム
は被走査面(感光体ドラム8)上に集光され、感光体ド
ラム8上を紙面と垂直方向に走査する。感光体ドラム8
は矢印c方向に一定速度で回転駆動され、光偏向器31
による紙面垂直方向への主走査とドラム8の矢印c方向
への副走査によってドラム8上に画像(静電潜像)が形
成される。
【0017】次に、種々の走査レンズ群の構成及び配置
関係について具体的に数値を用いて説明する。
【0018】(第1の走査レンズ群)図5に示すよう
に、第1の走査レンズ群7は、光ビーム偏向器3側から
順に配置された、正の屈折力を有したレンズ群G1と負
の屈折力を有したレンズ群G2にて構成されている。こ
の構成は、いわゆる望遠タイプといわれる構成をしてい
る。正の屈折力を有したレンズ群G1は、1枚の正の
(凸レンズ)7aにて構成されている。負の屈折力を有
したレンズ群G2は、2枚の負レンズ(凹レンズ)7
b,7cを組み合わせて構成されている。第1の走査レ
ンズ群7は、焦点距離fが以下の(1)式及び(2)式
を満足している。
【0019】 f/k≧1 …(1) Ymax=k・θmax …(2) ただし、Ymax:感光体ドラム8上での最大像高 θmaX:偏向されたレーザビームと走査レンズ群7との
なす最大角度 k:比例定数
【0020】本発明は、偏向角が小さい光ビーム偏向器
3を用いて、機械式回転偏向器(ポリゴンミラー)を備
えた光学装置と同程度のサイズの光学装置で、所望の走
査を達成させるものである。従って、レンズ群G2は、
強い負のパワーが必要である。また、第1の走査レンズ
群7全体としては、正のパワーをもつ。このため、前記
(1)式及び(2)式を満足しない場合には、レンズ群
G1にも強いパワーが要求されることになり、収差補正
が困難になる。
【0021】図5において、正レンズ7aの光源側面及
び像側面をそれぞれS1,S2、負レンズ7bの光源側
面及び像側面をそれぞれS3,S4、負レンズ7cの光
源側面及び像側面をそれぞれS5,S6とすると、表1
に示すように、正レンズ7aには、光源側面S1及び像
側面S2の曲率半径がそれぞれ44.77,−338.
24の非球面レンズを用い、負レンズ7bには、光源側
面S3及び像側面S4の曲率半径がそれぞれ−45.7
9,2646.48の非球面レンズを用い、負レンズ7
cには、光源側面S5及び像側面S6の曲率半径がそれ
ぞれ−25.08,33.62の非球面レンズを用いて
いる。表1に記載された各レンズ7a〜7cの屈折率
1.51882は、半導体レーザ素子2から放射される
レーザビームの波長λ=780nmでの数値である。
【0022】
【表1】
【0023】特に、各レンズ7a,7b,7cの像側面
S2,S4,S6は、以下の(3)式及び(4)式で決
定される非球面形状を有している。(3)式において、
0は正規2次曲面を示し、ΣAiiは正規2次曲面か
らのずれ量を示している。 X=X0+ΣAii …(3) X0=C・Y2/{1+(1−ε(C・Y)21/2} …(4) ただし、X:光軸方向の基準面からの変位量 C:近軸曲率 Y:光軸と垂直な方向の高さ ε:2次曲線パラメータ Ai:i次の非球面係数
【0024】そして、正レンズ7aの像側面S2は、前
記(3)式及び(4)式において、以下の数値を使用し
て決定される。 近軸曲線:C=1/(−338.24) 2次曲線パラメータ:ε=1.00000000 非球面係数:A4=0.2748×10-66=−0.8513×10-108=−0.6813×10-1310=0.5174×10-2112=−0.3135×10-19
【0025】また、負レンズ7bの像側面S4は、前記
(3)式及び(4)式において、以下の数値を使用して
決定される。 近軸曲率:C=1/2646.48 2次曲線パラメータ:ε=1.00000000 非球面係数:A4=−0.8418×10-66=0.5370×10-98=0.4175×10-1210=−0.6085×10-2112=−0.128×10-18
【0026】さらに、負レンズ7cの像側面S6は、前
記(3)式及び(4)式において、以下の数値を使用し
て決定される。 近軸曲率:C=1/33.62 2次曲線パラメータ:ε=1.00000000 非球面係数:A4=−0.2483×10-56=−0.6236×10-88=−0.2758×10-1310=0.7741×10-1912=−0.6964×10-19
【0027】このように、各レンズ7a〜7cの像側面
S2,S4,S6を非球面形状としている理由は、以下
の通りである。前述のように、本発明は、偏向角が小さ
い光ビーム偏向器3を用いて、機械式回転偏向器(ポリ
ゴンミラー)を備えた光学装置と同程度のサイズの光学
装置で、所望の走査を達成させるため、走査レンズ群7
を望遠タイプの構成としている。そのため、主走査方向
において、負レンズ7cによってレーザビームの光路を
急激に外側に大きく曲げることになり、最軸外近傍でレ
ーザビームにコマ収差が発生する。そこで、各レンズ7
a〜7c(特に負レンズ7c)の像側面S2,S4,S
6に、パワーが緩くなるように非球面形状を設け、最軸
外近傍でのレーザビームコマ収差を補正している。
【0028】また、光ビーム偏向器3から出射したレー
ザビームは、感光体ドラム8上では大きな半径の弧(ボ
ウ)を描く。そこで、これを補正するため、走査レンズ
群7は、光ビーム偏向器3の偏向面S0と感光体ドラム
8面とを副走査方向で共役させている。具体的には、走
査レンズ群7を構成するレンズ7a〜7cのうちいずれ
かのレンズ面がアナモフィック面であるように設定して
いる。ただし、光ビーム偏向器3から出射したレーザビ
ームが感光体ドラム8上で描くボウが、例えば、0.3
mm程度以内であれば、アナモフィック面を有するレン
ズを特に設定する必要はない。
【0029】これらの特性を有する各レンズ7a〜7c
は、主軸上にて、表1に示す面間隔になるように配置さ
れている。正レンズ7aの光源側面S1は、主軸上に
て、光ビーム偏向器3の偏向面S0との面間隔が13.
2mmになるように設定されている。
【0030】以上の構成からなる第1の走査レンズ群7
は、前群に正の屈折力を有したレンズ群G1を配置し、
後群に負の屈折力を有したレンズ群G2を配置した望遠
タイプであるため、主点が走査レンズ群7の位置より光
源側に位置する。従って、バックフォーカスが走査レン
ズ群7の焦点距離fより短くなり、光学系の長さを走査
レンズ群7の焦点距離fで決まる長さより短くできる。
具体的には、第1の走査レンズ群7は、焦点距離fが1
500mm、偏向されたレーザビームと走査レンズ群7
の主軸とのなす角度の最大値θmaxが5度、光ビーム偏
向器3の偏向面S0から物体面までの距離(物体距離)
Rが13500mm、走査レンズ群7の像側面の有効F
ナンバーが60、走査面上での最大像高Ymaxが108
mmである。
【0031】この第1の走査レンズ群7を光ビーム走査
光学装置に組み込んでフォーカス調整した後、光ビーム
走査光学装置の球面収差、正弦条件違反量、非点収差及
び横収差量を評価した。評価結果を図6及び図7に示
す。図6(a)は球面収差(実線61)及び正弦条件違
反量(点線62)を示すものであり、図6(b)は非点
収差(点線63)を示すものである。図7(a)は像高
が108mmの場合のガウス面上横収差(実線64)を
示すものである。同様に、図7(b),(c),
(d),(e)は、それぞれ像高が81mm、54m
m、27mm、0mmの場合のガウス面上横収差を示す
ものである。図6及び図7より第1の走査レンズ群7を
用いた光ビーム走査光学装置は、球面収差、正弦条件違
反量、非点収差及び横収差量が小さく良好であることが
わかる。
【0032】(第2の走査レンズ群)図8に示すよう
に、第2の走査レンズ群41は、光ビーム偏向器3側か
ら順に配置された、正の屈折力を有したレンズ群G1と
負の屈折力を有したレンズ群G2とで構成されている。
正の屈折力を有したレンズ群G1は、1枚の正レンズ
(凸レンズ)41aにて構成されている。負の屈折力を
有したレンズ群G2は、2枚の負レンズ(凹レンズ)4
1b,41cを組み合わせて構成されている。第2の走
査レンズ群41は、焦点距離fが前記(1)式及び
(2)式を満足している。表2は、これらのレンズ41
a〜41cのコンストラクションデータを示すものであ
る。
【0033】
【表2】
【0034】特に、各レンズ41a,41b,41cの
像側面S2,S4,S6は、前記(3)式及び(4)式
で決定される非球面を有している。そして、正レンズ4
1aの像側面S2は、前記(3)式及び(4)式におい
て、以下の数値を使用して決定される。 近軸曲率:C=1/(−298.03) 2次曲線パラメータ:ε=1.00000000 非球面係数:A4=0.3705×10-66=−0.8513×10-108=−0.6918×10-1310=0.5174×10-2112=−0.1374×10-18
【0035】また、負レンズ41bの像側面S4は、前
記(3)式及び(4)式において、以下の数値を使用し
て決定される。 近軸曲率:C=1/521.06 2次曲線パラメータ:ε=1.00000000 非球面係数:A4=−0.1061×10-56=0.8348×10-98=0.4223×10-1210=−0.6085×10-2112=−0.1287×10-18
【0036】さらに、負レンズ41cの像側面S6は、
前記(3)式及び(4)式において、以下の数値を使用
して決定される。 近軸曲率:C=1/34.18 2次曲線パラメータ:ε=1.00000000 非球面係数:A4=−0.2214×10-56=−0.6060×10-88=−0.4836×10-1310=0.7741×10-1912=−0.9757×10-19
【0037】以上の構成からなる第2の走査レンズ群4
1は、前群に正の屈折力を有したレンズ群G1を配置
し、後群に負の屈折力を有したレンズ群G2を配置した
望遠タイプであるため、主点が走査レンズ群41の位置
より光源側に位置する。従って、バックフォーカスが走
査レンズ群41の焦点距離より短くなり、光学系の長さ
を走査レンズ群41の焦点距離fで決まる長さより短く
できる。具体的には、第2の走査レンズ群41は、焦点
距離fが1500mm、偏向されたレーザビームと走査
レンズ群41の主軸とのなす角度の最大値θmaxが5
度、光ビーム偏向器3の偏向面S0から物体面までの距
離Rが13500mm、走査レンズ群41の像側面の有
効Fナンバーが30、走査面上での最大像高Ymaxが1
08mmである。
【0038】この第2の走査レンズ群41を光ビーム走
査光学装置に組み込んでフォーカス調整した後、光ビー
ム走査光学装置の球面収差、正弦条件違反量、非点収差
及び横収差量を評価した。評価結果を図9及び図10に
示す。図9(a)は球面収差(実線71)及び正弦条件
違反量(点線72)を示すものであり、図9(b)は非
点収差(点線73)を示すものである。図10(a)は
像高が108mmの場合のガウス面上横収差(実線7
4)を示すものである。同様に、図10(b),
(c),(d),(e)は、それぞれ像高が81mm、
54mm、27mm、0mmの場合のガウス面上横収差
を示すものである。図9及び図10より第2の走査レン
ズ群41を用いた光ビーム走査光学装置は、球面収差、
正弦条件違反量、非点収差及び横収差量が小さく良好で
あることがわかる。
【0039】(第3の走査レンズ群)図11に示すよう
に、第3の走査レンズ群51は、光ビーム偏向器3側か
ら順に配置された、正の屈折力を有したレンズ群G1と
負の屈折力を有したレンズ群G2とで構成されている。
正の屈折力を有したレンズ群G1は、1枚の正レンズ
(凸レンズ)51aにて構成されている。負の屈折力を
有したレンズ群G2は、2枚の負レンズ(凹レンズ)5
1b,51cを組み合わせて構成されている。第3の走
査レンズ群51は、焦点距離fが前記(1)式及び
(2)式を満足している。表3は、これらのレンズ51
a〜51cのコンストラクションデータを示すものであ
る。
【0040】
【表3】
【0041】特に、各レンズ51a,51b,51cの
像側面S2,S4,S6は、前記(3)式及び(4)式
で決定される非球面形状を有している。そして、正レン
ズ51aの像側面S2は、前記(3)式及び(4)式に
おいて、以下の数値を使用して決定される。 近軸曲線:C=1/(−367.86) 2次曲線パラメータ:ε=1.00000000 非球面係数:A4=0.4858×10-66=−0.4441×10-108=−0.2129×10-1310=0.1625×10-2112=0.2239×10-19
【0042】また、負レンズ51bの像側面S4は、前
記(3)式及び(4)式において、以下の数値を使用し
て決定される。 近軸曲率:C=1/100.00 2次曲線パラメータ:ε=1.00000000 非球面係数:A4=−0.7832×10-66=−0.38125×10-98=0.171×10-1210=−0.2026×10-2112=−0.5725×10-19
【0043】さらに、負レンズ51cの像側面S6は、
前記(3)式及び(4)式において、以下の数値を使用
して決定される。 近軸曲率:C=1/39.21 2次曲線パラメータ:ε=1.00000000 非球面係数:A4=−0.1997×10-56=−0.2805×10-88=0.2725×10-1310=0.2634×10-1912=0.6189×10-19
【0044】以上の構成からなる第3の走査レンズ群5
1は、前群に正の屈折力を有したレンズ群G1を配置
し、後群に負の屈折力を有したレンズ群G2を配置した
望遠タイプであるため、主点が走査レンズ群51の位置
より光源側に位置する。従って、バックフォーカスが走
査レンズ群51の焦点距離より短くなり、光学系の長さ
を走査レンズ群51の焦点距離fで決まる長さより短く
できる。具体的には、第3の走査レンズ群51は、焦点
距離fが1700mm、偏向されたレーザビームと走査
レンズ群51の主軸とのなす角度の最大値θmaxが4
度、光ビーム偏向器3の偏向面S0から物体面までの距
離Rが33583mm、走査レンズ群51の像側面の有
効Fナンバーが60、走査面上での最大像高Ymaxが1
08mmである。
【0045】この第3の走査レンズ群51を光ビーム走
査光学装置に組み込んでフォーカス調整した後、光ビー
ム走査光学装置の球面収差、正弦条件違反量、非点収差
及び横収差量を評価した。評価結果を図12及び図13
に示す。図12(a)は球面収差(実線81)及び正弦
条件違反量(点線82)を示すものであり、図12
(b)は非点収差(点線83)を示すものである。図1
3(a)は像高が108mmの場合のガウス面上横収差
(実線84)を示すものである。同様に、図13
(b),(c),(d),(e)は、それぞれ像高が8
1mm、54mm、27mm、0mmの場合のガウス面
上横収差を示すものである。図12及び図13より第3
の走査レンズ群51を用いた光ビーム走査光学装置は、
球面収差、正弦条件違反量、非点収差及び横収差量が小
さく良好であることがわかる。
【0046】[他の実施形態]なお、本発明に係る光ビ
ーム走査光学装置は前記実施形態に限定するものではな
く、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
前記実施形態では、走査レンズ群を構成する複数のレン
ズがそれぞれ有するレンズ面のうち三つのレンズ面を非
球面形状としているが、必ずしもこれに限るものではな
く、前記レンズ面のうち少なくとも一つのレンズ面を非
球面形状とすれば、走査レンズ群を透過したレーザビー
ムは、最軸外近傍でのコマ収差が抑えられた状態で、被
走査面上に結像される。
【0047】また、前記実施形態では、光ビーム偏向器
の偏向面と被走査面とを共役関係にするため、走査レン
ズ群を構成する複数のレンズのうちのいずれかのレンズ
面がアナモフィック面であるように設定しているが、必
ずしもこれに限定されるものではなく、図14に示すよ
うに、走査レンズ群7の光源側の主軸上に新たにアナモ
フィックレンズ5を配置し、走査レンズ群7に特にアナ
モフィック面を設定しなくてもよい構成であってもよ
い。
【0048】また、正の屈折力を有したレンズ群及び負
の屈折力を有したレンズ群をそれぞれ構成するレンズの
枚数等は任意であり、単数でも複数でもよい。さらに、
正の屈折力を有したレンズ群は、全体として正の屈折力
を有すれば良く、このレンズ群の中に負レンズが含まれ
ていてもよいことは言うまでもない。負の屈折力を有し
たレンズ群の場合も同様であって、このレンズ群の中に
正レンズが含まれていてもよい。
【0049】
【実施例】図15に、光ビーム偏向器に用いられる導波
路型音響光学素子を具体的に示す。矩形状のセラミック
基板100上には、左辺から右辺に渡ってLiNbO3
からなる光導波路101が形成されている。光導波路1
01の中央部には、表面弾性波を発生させるためのイン
ターデジタルトランスジューサ102と、不要な表面弾
性波を吸収するためのインターデジタルトランスジュー
サ103とが対向して形成されている。セラミック基板
100上には、光導波路101を間にして、その両側に
電極105が設けられている。この電極105は、イン
ターデジタルトランスジューサ102,103と外部周
辺装置(例えば、高周波電源等)を電気的に接続する際
に中継電極として利用される。
【0050】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、光ビーム偏向器側から順に配置された正の屈折
力を有したレンズ群及び負の屈折力を有したレンズ群に
て構成された走査レンズ群を備えているので、走査レン
ズ群の主点が走査レンズ群の位置より光源側に位置す
る。従って、光学系の長さは走査レンズ群の焦点距離で
決まる長さより短くなり、光ビーム走査光学装置の小型
化を図ることができる。また、高価なプリズムや拡大レ
ンズ系を用いることなく小型化を図ることができ、低コ
ストの光ビーム走査光学装置が得られる。
【0051】また、走査レンズ群を構成する複数のレン
ズがそれぞれ有するレンズ面のうち、少なくとも一つの
レンズ面を非球面形状とすることにより、走査レンズ群
を透過したレーザビームは、最軸外近傍でのコマ収差が
抑えられた状態で、被走査面上に結像され、良好な光学
性能を有する光ビーム走査光学装置が得られる。
【0052】さらに、走査レンズ群によって光ビーム偏
向器の偏向面と被走査面とを副走査方向で共役させるこ
とにより、ボウの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ビーム走査光学装置の主走査方
向の光路図。
【図2】図1に示した光ビーム走査光学装置の副走査方
向の光路図。
【図3】光ビーム偏向器を示す斜視図。
【図4】図3に示した光ビーム偏向器のさらに詳細な斜
視図。
【図5】走査レンズ群の主走査方向の光路図。
【図6】図5に示した走査レンズ群を備えた光ビーム走
査光学装置の収差を示すグラフで、(a)は球面収差及
び正弦条件違反量を示すグラフ、(b)は非点収差を示
すグラフ。
【図7】図5に示した走査レンズ群を備えた光ビーム走
査光学装置の横収差図。
【図8】別の走査レンズ群の主走査方向の光路図。
【図9】図8に示した走査レンズ群を備えた光ビーム走
査光学装置の収差を示すグラフで、(a)は球面収差及
び正弦条件違反量を示すグラフ、(b)は非点収差を示
すグラフ。
【図10】図8に示した走査レンズ群を備えた光ビーム
走査光学装置の横収差図。
【図11】さらに別の走査レンズ群の主走査方向の光路
図。
【図12】図11に示した走査レンズ群を備えた光ビー
ム走査光学装置の収差を示すグラフで、(a)は球面収
差及び正弦条件違反量を示すグラフ、(b)は非点収差
を示すグラフ。
【図13】図11に示した走査レンズ群を備えた光ビー
ム走査光学装置の横収差図。
【図14】他の実施形態を示す副走査方向の光路図。
【図15】光ビーム偏向器に用いられる導波路型音響光
学素子の具体的実施例を示す平面図。
【符号の説明】 1…光ビーム走査光学装置 2…半導体レーザ素子 3…光ビーム偏向器 7…走査レンズ群 7a…正レンズ 7b,7c…負レンズ 8…感光体ドラム 30…導波路型音響光学素子 33…インターデジタルトランスジューサ 37…高周波電源 41…走査レンズ群 41a…正レンズ 41b,41c…負レンズ 51…走査レンズ群 51a…正レンズ 51b,51c…負レンズ G1…正の屈折力を有したレンズ群 G2…負の屈折力を有したレンズ群 S0…偏向面 S2,S4,S6…非球面形状を有した像側面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 前記光源から放射された光ビームを偏向するための、音
    響光学素子を有した光ビーム偏向器と、 前記光ビーム偏向器から射出した光ビームを被走査面上
    に結像させる、前記光ビーム偏向器側から順に配置され
    た正の屈折力を有したレンズ群及び負の屈折力を有した
    レンズ群にて構成された走査レンズ群と、 前記光ビーム偏向器の偏向特性を制御する高周波信号を
    発生させる高周波信号発生装置と、 を備えたことを特徴とする光ビーム走査光学装置。
  2. 【請求項2】 前記正の屈折力を有したレンズ群が1枚
    の正レンズにて構成され、かつ、前記負の屈折力を有し
    たレンズ群が2枚の負レンズにて構成されていることを
    特徴とする請求項1記載の光ビーム走査光学装置。
  3. 【請求項3】 前記走査レンズ群を構成する複数のレン
    ズがそれぞれ有するレンズ面のうち、少なくとも一つの
    レンズ面が非球面形状であることを特徴とする請求項1
    記載の光ビーム走査光学装置。
  4. 【請求項4】 前記走査レンズ群が前記光ビーム偏向器
    の偏向面と被走査面とを副走査方向で共役させているこ
    とを特徴とする請求項1記載の光ビーム走査光学装置。
JP9245844A 1997-09-10 1997-09-10 光ビーム走査光学装置 Pending JPH1184436A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012058695A (ja) * 2010-09-13 2012-03-22 Ricoh Co Ltd 光走査装置、レーザレーダ装置及び光走査方法
JP2020166061A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 株式会社豊田中央研究所 光走査装置

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