JPH1184291A - 走査光学系 - Google Patents
走査光学系Info
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- JPH1184291A JPH1184291A JP9246637A JP24663797A JPH1184291A JP H1184291 A JPH1184291 A JP H1184291A JP 9246637 A JP9246637 A JP 9246637A JP 24663797 A JP24663797 A JP 24663797A JP H1184291 A JPH1184291 A JP H1184291A
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Abstract
を形成することが可能で、テレセントリック性を達成す
ることも可能で、結像性能の高い走査光学系。 【解決手段】 走査対象面5上で1つの走査方向に沿っ
て光を偏向させる作用を持った光偏向器3と、光偏向器
3と走査対象面5との間に配置されかつ瞳面20を光偏
向器3に略一致させると共に像面を走査対象面5に略一
致させた光学部材4とを有した走査光学系であり、光学
部材4が、光束に正のパワーを与える少なくとも1つの
反射面12を含み、その反射面12は偏心収差を補正す
る作用を持った面内面外共に回転対称軸を有さない非回
転対称面にて形成されている。
Description
し、特に、偏向器によって光を偏向させる走査光学系、
それを用いた走査光学装置及び画像表示装置に関するも
のである。
して、特許第2,604,513号のものがある。この
走査光学系は、光源からの光ビームを第1結像光学系に
て副走査方向にのみ集光させ、偏向器によって光ビーム
を偏向し、偏向器近傍の前側レンズ群と被走査面近傍の
後側レンズ群によって構成される第2結像光学系によっ
て被走査面上をテレセントリックに照射させるものであ
る。
て、特開平9−127410号のものがある。この走査
光学系は、3群からなり、第1群は変形トロイダル面を
有するメニスカスレンズ、第2群は正レンズ、第3群は
略走査面の走査幅の長さを有するトロイダル面を有する
レンズによって構成されている。
影する画像表示装置の従来の周知なものとして、本出願
人の特開平7−218849号のものがある。この画像
表示装置は、1次元アレイの発光素子から射出した光を
偏向器によって偏向し、観察者の眼球に投影するもので
ある。
眼球に投影する画像表示装置に、特開平4−16847
5号、米国特許第5,003,300号のものがある。
2,604,513号及び特開平9−127410号で
は、光学系を構成する光学素子として3枚以上用いてい
る。したがって、光学素子の数が多いため、組立の工程
は複雑になり、コストの高いものになる。さらに、走査
面の直前に非常に大きなレンズを配備しているため、光
学系全体は大きなものになる。
開平4−168475号、米国特許第5,003,30
0号に開示された画像表示装置においては、光ビームを
走査面で結像する作用を有する光学系としか記述がな
く、走査光学系における具体的な特徴は開示されていな
い。
てなされたものであり、その目的は、1つの光学素子に
よって構成された走査光学系を用いながらも非常に広い
走査角を有し、走査光学系の特徴である偏向器の特性に
よって決る走査特性を良好に補正すること、すなわち、
偏向器の種類に関わらず走査面上では等速度運動する光
ビームを形成することが可能であり、また、高精度な描
画のために必要なテレセントリック性を達成することも
可能であり、さらに、1次元走査のみではなく2次元の
走査領域において上記特性を有し、さらに、結像性能の
高い走査光学系を提供することである。
の本発明の走査光学系は、少なくとも走査対象面上での
1つの走査方向に沿って光を偏向させる作用を持った光
偏向器と、前記光偏向器と前記走査対象面との間に配置
されかつ瞳面を前記光偏向器に略一致させると共に像面
を前記走査対象面に略一致させた光学部材とを有した走
査光学系において、前記光学部材が、光束に正のパワー
を与える少なくとも1つの反射面を含み、その反射面は
偏心収差を補正する作用を持った面内面外共に回転対称
軸を有さない非回転対称面にて形成されていることを特
徴とするものである。
とも走査対象面上での1つの走査方向に沿って光を偏向
させる作用を持った光偏向器と、前記光偏向器と前記走
査対象面との間に配置されかつ瞳面を前記光偏向器に略
一致させると共に像面を前記走査対象面に略一致させた
光学部材とを有した走査光学系において、前記光学部材
が、屈折率(n)が1よりも大きい(n>1)媒質にて
形成されたプリズム部材を含み、前記プリズム部材は、
少なくともプリズム内の光束を反射する作用を持った反
射面と、少なくともプリズムに光束を入射若しくは射出
する作用を持った透過面とを有し、前記反射面と前記透
過面の少なくとも一方の面は、偏心収差を補正する作用
を持った面内面外共に回転対称軸を有さない非回転対称
面にて形成されていることを特徴とするものである。
少なくとも走査対象面上での1つの走査方向に沿って光
を偏向させる作用を持った光偏向器と、前記光偏向器と
前記走査対象面との間に配置されかつ瞳面を前記光偏向
器に略一致させると共に像面を前記走査対象面に略一致
させた光学部材とを有した走査光学系において、前記光
学部材が、反射又は透過の光学作用を持った少なくとも
3つの面とその3つの面に挟まれた屈折率(n)が1よ
りも大きい(n>1)媒質とを有するプリズム部材を含
み、前記3つの面の中、少なくとも1つの面がプリズム
内の光束を反射する作用を持った反射面にて形成される
と共に、前記反射面と媒質を挟んで対向配置されている
面が前記反射面との間に光路を折り畳む作用を持った折
り返し光路を形成するように反射作用と透過作用とを併
せて持もように構成され、さらに、前記3つの面の中、
少なくとも1面は偏心収差を補正する作用を持った面内
面外共に回転対称軸を有しない非回転対称面にて形成さ
れていることを特徴とするものである。
をとる理由と作用について説明する。本発明の走査光学
系を図1に例示する。図1において、走査光学素子4
は、光軸21に対して偏心しており後記する(a)式で
定義される非回転対称な非球面である自由曲面からなる
第1面11、第2面12、第3面13からなり、この3
面11〜13によって構成される空間が屈折率が1より
大きい光学的に透明な媒質で満たされてなる偏心プリズ
ムである。
はコリメーター2によって略平行光となり、偏向器3に
入射する。偏向器3は、図1の場合、等角速度運動して
いる回転多面体であるポリゴンスキャナーであり、入射
光はその回転する反射面によって偏向走査されて第1面
11で屈折して走査光学素子4に入射する。走査光学素
子4に入射した光は第2面12で内部反射し、その内部
反射後に第3面13で屈折して走査光学素子4から射出
し、走査面5上に集光して走査される。
説明する。図1に示すように、走査中心を照射するとき
のポリゴンミラー反射位置を走査光学素子4の入射瞳2
0位置としている。入射瞳20中心を通り走査面5の中
心に到達する軸上主光線が瞳20を射出し走査光学素子
4の第1面11に交差するまでの直線によって定義され
る軸21をZ軸とし、このZ軸と直交し、かつ、走査光
学素子4を構成する各面の偏心面内の軸をY軸と定義す
る。また、光軸21と直交し、かつ、Y軸と直交する軸
をX軸とする。
のパワーを有する反射面を用いることで、光学系の光路
を折り曲げ、装置全体をコンパクトにし、また、正のパ
ワーを有する反射面によって屈折系に比べて発生する収
差を小さくすることができる。また、反射面を光軸に対
して偏心させることで、偏向器と走査面の干渉を防ぎ、
さらに面内面外共に回転対称軸を有さない非回転対称面
とすることで偏心収差を良好に補正している。
ンズ系では、球面で発生する球面収差とコマ収差、像面
湾曲等の収差を他の面で補正する構成になっている。そ
こで、構成する面に非球面を用いることによって、この
レンズ系で発生する各種収差を少なくし、構成する面数
を少なくすることが可能となる。これは非球面における
収差補正の効果が絶大であるためであり、1面で球面数
枚の収差補正効果が得られるためである。
対して傾いたあるいは偏心した面を用いた光学系におい
ては、従来の回転対称非球面では補正できない偏心によ
る収差が発生する。偏心により発生する収差は、コマ収
差、非点収差、像歪み、像面湾曲等がある。
照射する走査光学素子を、少なくとも2面で構成された
偏心プリズムで構成し、上記した偏心による諸収差を同
時にしかも良好に補正するために、非回転対称な面であ
る自由曲面あるいはアナモルフィック面を使用してい
る。
ている自由曲面とは、例えば以下の式で定義されるもの
である。その定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。 Z=C2 +C3 y+C4 x +C5 y2 +C6 yx+C7 x2 +C8 y3 +C9 y2 x+C10yx2 +C11x3 +C12y4 +C13y3 x+C14y2 x2 +C15yx3 +C16x4 +C17y5 +C18y4 x+C19y3 x2 +C20y2 x3 +C21yx4 +C22x5 +C23y6 +C24y5 x+C25y4 x2 +C26y3 x3 +C27y2 x4 +C28yx5 +C29x6 +C30y7 +C31y6 x+C32y5 x2 +C33y4 x3 +C34y3 x4 +C35y2 x5 +C36yx6 +C37x7 ・・・・・ ・・・(a) ただし、Zは面形状の原点に対する接平面からのずれ
量、Cm (mは2以上の整数)は係数である。
心した回転非対称面形状を有する反射作用面の少なくと
も1面は、対称面を1つのみ有する面対称自由曲面を使
用することが望ましい。上記式(a)で表される自由曲
面は、一般的には、X−Z面、Y−Z面共に対称面を持
つことはないが、本発明ではxの奇数次項を全て0にす
ることによって、Y−Z面(図1の面)と平行な対称面
が1つだけ存在する自由曲面となる。例えば、上記定義
式(a)においては、C4 ,C6 ,C9 ,C11,C13,
C15,C18,C20,C22,C24,C26,C28,C31,C
33,C35,C37,・・・の各項の係数を0にすることに
よって可能である。
よって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自
由曲面となる。例えば、上記定義式(a)においては、
C3,C6 ,C8 ,C10,C13,C15,C17,C19,C
21,C24,C26,C28,C30,C32,C34,C36,・・
・の各項の係数を0にすることによって可能であり、ま
た、以上のような対称面を持つことにより製作性を向上
することが可能となる。
平行な対称面の何れか一方を対称面とすることにより、
偏心により発生する回転非対称な収差を効果的に補正す
ることが可能となる。上記定義式は、1つの例として示
したものであり、他のいかなる定義式に対しても同じ効
果が得られることは言うまでもない。
いるアナモルフィック面とは、例えば以下の式で定義さ
れるものである。その定義式のZ軸がアナモルフィック
面の軸となる。 ただし、Zは面形状の原点に対する接平面からのずれ
量、CXはX軸方向曲率、CYはY軸方向曲率、Kx は
X軸方向円錐係数、Ky はY軸方向円錐係数、Rnは非
球面項回転対称成分、Pn は非球面項回転非対称成分で
ある。
面(図1に示した例においては3面)で形成された空間
を屈折率が1よりも大きい(例えば、1.5)光学媒質
で満たされているため、入射瞳20から射出した光は第
1面11から走査光学素子4に入射する際にスネルの法
則に従って屈折する。したがって、ある角度で射出した
光は第1面11において屈折されて走査光学素子4に入
射されるため、光学系の主な正のパワーを有する第2面
12あるいは第3面13に入射する光線高を低く設定す
ることが可能となる。そのため、光学系をコンパクトに
構成することと同時に、大きな開口数(NA)を実現す
ることができる。
る第1面11を入射瞳20に対して凸面にすることが重
要である。ポリゴンミラー3の反射位置である入射瞳2
0から射出した光線は、走査光学素子4である偏心プリ
ズムの第1面11に屈折して入射する。この第1面11
が凸面であれば正のパワーを有することになり、入射瞳
20から大きな画角で射出した軸外光線が反射面である
第2面12に入射する光線高を低く抑えることができ
る。したがって、広い画角を確保すると共に、小型軽量
の光学系を実現することができる。さらに、光軸上の光
束、あるいは、軸外光束の何れかの光束における従属光
線も同様に第2面12における光線高を低く抑えること
になり、光軸に対して偏心した反射面12で発生するコ
マ収差を良好に補正する効果が生じる。
な正のパワーを有するのは、凹面鏡の作用を有する図1
(実施例1)における第2面12、又は、図4(実施例
4)における第3面13である。この面は軸上主光線に
対して偏心するか傾いて配備されているため、軸上にお
いてもコマ収差が発生する。また、同様に偏心による非
点収差、ディストーション等の収差も発生する。偏心に
よるコマ収差に対しては、第2面12を偏心した非球面
とする、あるいは、偏心した非回転対称非球面とするこ
とによって、Y−Z面内の非対称性を適切に設定され補
正することが可能となる。また、軸上でも発生する非点
隔差の補正には、非回転対称な非球面とすることで、Y
−Z面内のパワーとY−Z面に直交する面であるX−Z
面内のパワーを適切に変えて補正することが可能とな
る。さらに、偏心によるディストーションは反射面を上
記の自由曲面(より具体的には、面内面外共に回転対称
軸を有さない非回転対称な自由曲面)に設定することに
よって、第3面13における光線高の差により適切に面
の傾きが設定され補正することが可能となる。
(より具体的には、面内面外共に回転対称軸を有さない
非回転対称な自由曲面)で構成することによって、偏心
によるコマ収差の発生を抑えることができる。これは、
第1面11で光線が屈折作用する場合に、軸上主光線に
対して面を傾いて配置することで、偏心によるコマ収差
を補正することが可能となるためである。さらに、本発
明において、第2面12(図4)は走査面5に面した面
でもある。走査面5に近接した屈折面である第2面12
を自由曲面にすることによって、像歪みの発生を補正す
ることができる。これは、屈折面が走査面5に近接して
配置されているために、他の収差を悪化させることなく
像歪みを補正するのに良い結果を与えるためである。
示す。ただし、図4では、走査光学素子4の入射瞳20
近傍に配置される偏向器3であるポリゴンミラー、光源
1、コリメーター2(図1)の図示は省かれ、走査光学
素子4とその像面である走査面5のみが図示されてい
る。
から射出した光が入射する面である第1面11、その第
1面11に対向した反射作用と透過作用を有する面であ
る第2面12、反射面である第3面13によって構成さ
れ、この3面11〜13によって構成される空間が屈折
率が1より大きい光学的に透明な媒質で満たされてなる
偏心プリズムである。図4において、走査光学素子4を
構成する各面の形状は、第1面11、第2面12、第3
面13共に前記(a)式で表される回転非対称な非球面
である自由曲面である。
は、走査光学素子4の入射面である第1面11から入射
し、第2面12で内部反射する。この際、走査光が射出
する領域Stにおける反射角は臨界角以上になるように
設定されており、第2面12の領域Stで全反射するこ
とになる。一方、走査光が射出しない部分Coでは、臨
界角より小さい反射角で反射する光も存在するため、そ
の表面にはアルミニウム等の反射率の高いコーティング
が施されている。第2面12で内部反射した後は第3面
13において反射され、再び第2面12において屈折し
て走査光学系4から射出し、走査面5を走査する。
記の実施例4に示すように、テレセントリックな走査が
可能である。したがって、レーザプリンタ等の書き込み
用として用いた場合、例えば走査面である感光ドラムの
振動によって走査位置が変化しても走査スポットの位置
変動は略ゼロであり、高精細な描写が可能である。ま
た、走査面上の画像を取り込む場合においても、同様
に、取り込む画像と走査光学系との間に光軸方向のずれ
があっても、走査スポットの位置変動は略ゼロとなり、
高精細な画像の取り込みができる。
の主光線傾角をγとした場合、 γ≦5° ・・・(1−1) なる条件を満たすことが、高精細な書き込みを行う場合
に重要である。上記条件の5°を越えて偏向光の主光線
傾角γが大きくなると、走査面の光軸方向のずれによっ
て起こる走査スポットの位置変動が大きくなり、高精細
の画像描画が困難になる。
図5)の場合の走査光学素子4の射出面である第2面1
2は 、光源から射出した光を第3面13側に内部反射
させる反射作用と、第3面13で反射した後走査面5へ
射出する透過作用とを有する。図4に示したCo部にお
いては、透過領域と反射領域が重ならないため、反射コ
ーティングを施してもよい。したがって、その領域Co
における光の反射角に条件は必要ない。しかし、図4の
St部においては、透過領域と反射領域が重なり合って
いるため、反射コーティングを施すことができない。し
たがって、この透過領域と反射領域が重なり合っている
領域における内部反射は全反射とする必要があるため、
反射角は臨界角以上が必要となる。
光学系の媒質の屈折率をnとした場合、 θ≧sin-1(1/n) ・・・(2) なる条件を満たしていることが重要となる。
から射出した光線が走査光学素子4における内部反射面
と走査光学素子4から射出する射出面とが同一の面の第
2面12にて構成することが、走査光学系の小型化、低
コスト化、広画角化に有効に作用する。光源から射出し
た光線が走査光学素子4に入射した後、反射する反射面
と、走査光学素子4から射出する射出面を1面で構成し
ているため、2つの面における作用を1面で行うことに
なる。そのため、光学系を構成する面数を削減すること
になり、製造コストを低くすることが可能である。
行うことによって、広い画角を達成し、偏心による収差
の補正を有効に行うことが可能となる。一般に、凹面鏡
に入射する光線の入射角が大きくなればなる程偏心によ
るコマ収差が大きく発生する。反射面と射出面を1面で
構成することで、反射面と射出面を分離する必要がなく
なるため、1回目の反射面である第2面12と2回目の
反射面である第3面13のなす角度をあまり大きくする
必要がなく、第2面12は射出面でもあるため、第3面
13に近接して配置することができる。したがって、第
3面13での反射角をあまり大きくすることがなくな
り、第3面13における偏心収差、特にコマ収差の発生
を低減することが可能となる。
面であることが好ましい。入射瞳20から射出した光
は、第2面12の一部において全反射をする必要があ
る。第2面12の形状が走査面5に対して凹面であれ
ば、内部反射角を大きくとることができるため、全反射
に有利に作用する。
たあるいは傾いた非球面であることが望ましい。図4に
示すように、本発明の走査光学系においては、構成する
各面が光軸に対して偏心あるいは傾いている。したがっ
て、それぞれの面で偏心による収差が大きく発生するこ
とになる。この場合、第2面12をY−Z面内(図4の
面内)において非対称なパワーを有するように設定する
ことで、偏心による収差の補正に有利に作用する。
たあるいは傾いた非回転対称な非球面であることが望ま
しい。非回転対称な非球面によれば、Y−Z面内におけ
るパワーの非対称性をより適切に設定することが可能と
なる。したがって、偏心による収差の補正を一層良好に
行うことが可能となる。
すると、非回転対称な非球面として用いる自由曲面の面
数は必要最低限にすることが望ましい。そこで、走査光
学素子4を構成する面の中で少なくとも1つの面を平面
若しくは球面又は偏心した回転対称面にすることによっ
て、製作性を上げることが可能となる。
走査光学素子4を構成する面の形状を、その面内及び面
外共に回転対称軸を有せず、しかも、対称面を1つのみ
有する自由曲面としている。これは、例えば図1のよう
に座標系をとった場合に、偏心して配置される面の偏心
方向を含む面であるY−Z面が対称面となるような自由
曲面とすることで、走査面5の像もそのY−Z面を対称
面として両側で対称にすることができ、収差補正の労力
が大幅に削減できるためである。
射面には、全反射面、ミラーコート面、半透過反射面等
の反射作用を有する全ての反射面が含まれる。
光学系において、偏向器3としては、等角速度運動をす
るポリゴンミラー又は正弦振動するガルバノミラーが用
いられる。ポリゴンミラーを用いる場合は、走査面5上
の像高をYa とし、ポリゴンミラーによる偏向角をθa
とすると、走査光学素子4の焦点距離をfa とすると
き、 Ya =fa ×θa ・・・(3) なるf−θ特性を満足する必要があり、ガルバノミラー
を用いる場合は、走査面5上の像高をYb とし、ポリゴ
ンミラーによる偏向角をθb とし、走査光学素子4の焦
点距離をfb とするとき、 Yb =fb × sin-1θb ・・・(4) なるf−arcsinθ特性を満足する必要がある。
をY(上記Ya 又はYb )とし、偏向器3の偏向角をθ
(上記θa 又はθb )とし、走査光学素子4の焦点距離
をf(上記fa 又はfb )とし、各像高における実像高
をY' とし、 L={(Y' −Y)/Y}×100 とした場合、 −10<L<10 ・・・(5−1) なる条件を満たすことが望ましい。
系の走査光学素子の実施例1〜5について説明する。後
述する各実施例の構成パラメータにおいては、図1に示
すように、走査光学素子4の入射瞳20を光学系の原点
として、光軸21を走査面5の走査中心と入射瞳20の
中心(原点)とを通る光線で定義し、入射瞳20から光
軸21に進む方向をZ軸方向、このZ軸に直交し入射瞳
20中心を通り、光線が走査光学系4によって折り曲げ
られる面内の方向をY軸方向、Z軸、Y軸に直交し入射
瞳20中心を通る方向をX軸方向とし、入射瞳20から
走査光学素子4に向かう方向をZ軸の正方向、光軸21
から第2面12による反射方向と反対方向をY軸の正方
向、そして、これらZ軸、Y軸と右手系を構成する方向
をX軸の正方向(紙面の表から裏へ向かう方向)とす
る。
は、その面の面頂位置の走査光学素子4の原点である入
射瞳20の中心からのX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の
偏心量と、その面の中心軸(自由曲面、アナモルフィッ
ク面については、それぞれ前記の(a)式、(c)式の
Z軸)のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする傾き角
(それぞれα、β、γ(°))とが与えられている。な
お、その場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対
しての反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対しての
時計回りを意味する。その他、球面の曲率半径、媒質の
屈折率、アッベ数が慣用法に従って与えられている。な
お、面間隔については、意味を有しない。
形状は前記の(a)式、(c)式により与えられる。な
お、データの記載されていない非球面に関する項は0で
ある。屈折率については、d線(波長587.56n
m)に対するものを表記してある。長さの単位はmmで
ある。
−Z断面図を図1に示す。また、実施例2〜5の走査光
学系の光軸21を含むY−Z断面図をそれぞれ図2〜図
5に示す。ただし、図2〜図5では、走査光学素子4の
入射瞳20近傍に配置される偏向器3であるポリゴンミ
ラー(実施例3〜5)あるいはガルバノミラー(実施例
2)、光源1、コリメーター2(図1)の図示は省か
れ、走査光学素子4とその像面である走査面5のみが図
示されている。
線経路は、入射瞳20に対向して偏心配置された透過面
である第1面11を経て光学素子4に入射した入射瞳2
0からの光は、第2面12で反射し、透過面である第3
面13を透過して光学素子4から射出して、走査面5上
に偏向走査され結像する。そして、実施例1、2におい
ては、第1面11、第2面12、第3面13共、前記式
(a)で表される自由曲面からなり、実施例3において
は、第1面11は球面、第2面12は前記式(c)で表
されるアナモルフィック面、第3面13は平面からな
る。
線経路は、入射瞳20に対向して偏心配置された透過面
である第1面11を経て光学素子4に入射した入射瞳2
0からの光は、第2面12で反射し、反射面である第3
面13で反射をして再び第2面12に入射し、その面を
透過して光学素子4から射出して、走査面5上に偏向走
査され結像する。そして、実施例4においては、第1面
11、第2面12、第3面13共、前記式(a)で表さ
れる自由曲面からなり、実施例5においては、第1面1
1は前記式(c)で表されるアナモルフィック面、第2
面12、第3面13は前記式(a)で表される自由曲面
からなる。
ントリック性とf−θ特性あるいはf−arcsinθ
特性については、実施例1は非テレセントリックでf−
θ特性を有し、実施例2は非テレセントリックでf−a
rcsinθ特性を有し、実施例3は非テレセントリッ
クでf−θ特性を有し、実施例4はテレセントリックで
f−θ特性を有し、実施例5は非テレセントリックでf
−θ特性を有するものであり、実施例4においては、走
査面5側の光線の主光線傾角は全フィールドにおいて1
°以下である。
°、垂直画角50°、瞳径は2mmである。また、設計
における波長は780nmとしている。したがって、後記
する光学性能評価(図6〜図19)もその波長で行って
いる。
タを示す。 実施例1 面番号 曲率半径 間隔 偏心 屈折率 アッベ数 1 ∞(瞳) 2 自由曲面[1] 偏心(1) 1.5254 56.2 3 自由曲面[2] 偏心(2) 1.5254 56.2 4 自由曲面[3] 偏心(3) 像 面 ∞ 偏心(4) 自由曲面[1] C5 -4.8016×10-4 C7 8.6980×10-3 C8 1.2913×10-4 C10 4.9016×10-4 C12 5.2440×10-6 C14 2.0718×10-5 C16 -8.7250×10-6 C17 -5.7677×10-7 C19 -1.0466×10-6 C21 -1.2531×10-6 自由曲面[2] C5 -2.1158×10-3 C7 1.0217×10-3 C8 1.7242×10-5 C10 7.8968×10-5 C12 2.1179×10-7 C14 5.4927×10-8 C16 -1.9478×10-6 C17 5.2871×10-9 C19 -1.7131×10-8 C21 -9.0602×10-8 自由曲面[3] C5 8.2367×10-4 C7 1.2107×10-2 C8 5.7483×10-5 C10 -3.6856×10-5 C12 -8.9385×10-6 C14 -2.3857×10-5 C16 -5.4732×10-6 C17 1.0573×10-8 C19 -2.9250×10-7 C21 -8.1585×10-8 偏心(1) X 0.00 Y 3.96 Z 11.58 α -8.87 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 8.55 Z 17.54 α 36.71 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y -8.89 Z 15.75 α 72.89 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y -57.58 Z 2.75 α 69.94 β 0.00 γ 0.00 。
性を示す。図(a)にはX方向、図(b)にはY方向の
f−θ特性を示している。図7(a),(b)に実施例
2のf−arcsinθ特性を示す。図(a)にはX方
向、図(b)にはY方向のf−arcsinθ特性を示
している。図8(a),(b)に実施例4のf−θ特性
を示す。図(a)にはX方向、図(b)にはY方向のf
−θ特性を示している。また、図9(a),(b)に実
施例5の同様のf−θ特性を示している。これらの図に
おいて、横軸は像高Y、縦軸は(5−1)で与えられる
リニアリティLである。
11に実施例2の像面湾曲を、図12に実施例4の像面
湾曲を、図13に実施例5の像面湾曲をそれぞれ示す。
これらの図において、横軸は像高Y、縦軸はフォーカス
位置であり、□点を結ぶ曲線はY方向フォーカスを、◇
点を結ぶ曲線はX方向フォーカスを示している。
を、図17〜図19に実施例4の横収差を示す。これら
の横収差図において、括弧内に示された数字は(X方向
画角,Y方向画角)を表し、その画角における横収差を
示す。
おいては、走査光学素子4を構成する面の形状を、その
面内及び面外共に回転対称軸を有せず、しかも、対称面
を1つのみ有する自由曲面としているものがある(実施
例1、2、4、5)。これは、例えば図1のように座標
系をとった場合に、偏心して配置される面の偏心方向を
含む面であるY−Z面が対称面となるような自由曲面と
することで、結像面5の像もそのY−Z面が対称面とし
て両側で対称にすることができ、収差補正の労力が大幅
に削減できるためである。
ーザビームプリンタ(LBP)に適用した場合の構成図
を示す。不図示の光源1から射出しコリメーター2によ
って略平行光となったコリメート光(図1参照)は、偏
向器3であるポリゴンスキャナーに入射し、その反射面
で偏向された光線は走査光学素子4によって走査面5に
位置する感光ドラム上に集光されて走査する。走査面5
に2次元画像を書き込む場合には、例えば、上記した構
成において、コリメート光が偏向器3であるポリゴンス
キャナーに入射する前に、ポリゴンスキャナーの偏向面
に直交する面内に偏向させる第2の偏向器(例えば、振
動ミラー)を配備することで可能となる。なお、この例
において、走査光学素子4は、例えば図4のような像側
テレセントリックな光学系であり、第1面11は球面、
反射作用と透過作用を有する面である第2面12及び反
射面である第3面13は自由曲面からなり、偏向器3に
よる偏向角は約70°である。
ー)に本発明の走査光学系を適用した場合の構成図を示
す。取り込む画像の走査線51に沿う位置から射出した
光は、例えば図5のような走査光学素子4によって取り
込まれ、ポリゴンスキャナー3で偏向されて1方向に進
行する略平行光となる。その光は集光する作用を有する
集光光学系52によって光検出器53に導かれて画像が
映像信号として取り込まれる。
図を示す。2次元画像50を2次元走査して取り込む場
合には、図21の構成で、ポリゴンスキャナー3に入射
した後、ポリゴンスキャナー3の偏向面に直交する面内
に偏向させる第2の偏向器であるガルバノメータスキャ
ナー31を追加配置すればよい。
に適用した場合の1例の構成図を図23に示す。外部か
らの映像信号に従ってコントローラによって変調された
光を射出する光源として、3原色R,G,B(赤、緑、
青)のレーザあるいはLED1R,1G,1B等を配置
する。3原色の光源1R,1G,1Bからの光はコリメ
ーター(図示せず)によって略平行光となり、2枚のハ
ーフミラー7によって同軸にアライメントされて1本の
光ビームとなり、この光ビームはX方向に偏向する第1
偏向器(図示せず。図22参照)によって偏向され、第
2偏向器3のポリゴンミラーによってY方向に偏向され
て走査光学素子4の第1面11から入射する。走査光学
素子4に入射した光は第2面12で内部反射し、第3面
13で反射して、今度は第2面12で屈折して射出し、
中間像位置40に観察されるべき1次像である中間像を
形成する。この像を接眼光学系6によって観察者の瞳4
1を経て網膜上に結像させることで、拡大した虚像を観
察することができる。ここで、図23に示した接眼光学
系6としては、本出願人が例えば特開平8−31382
9号で提案した3つの光学面61〜63で囲まれた屈折
率が1より大きい媒質からなる偏心光学系を用いてお
り、中間像からの光束は、その第3面63からその偏心
光学系内に入射させ、次に、その内部で第1面61で全
反射させ、次いで、凹面鏡の第2面62で内部反射さ
せ、今度は第1面61を経て偏心光学系外に射出させ、
その中間像を観察者眼球に導くものである。
元の広がりを持つもの、例えばLEDアレイを用いる
と、偏向するのが1方向のみでよいため、第1偏向器を
省くことができ、上述した構成に比べてシンプルで小型
にすることができる。なお、図23の中間像位置40に
拡散板等の透過型スクリーンを配置してもよい。
1つずつ合計2つにし、偏向器3の2つの反射面に同時
にその2つの光源1からのコリーメト光を入射させるよ
うにすることで、1つの偏向器3によって観察者の両眼
に画像を投影することができる。この場合は、コリメー
ター2、走査光学素子4、接眼光学系6がそれぞれ左右
一対配置されている。
要部構成図を示す。ただし、光源1から第2偏向器3ま
では図23の場合と同様であるため、図示していない。
走査光学素子4の入射瞳20位置にポリゴンミラーある
いはガルバノミラーからなる第2偏向器3が配置され、
その偏向器3の反射面で偏向された光は、走査光学素子
4の第1面11から入射し、第2面12で内部反射さ
れ、第3面13で反射されて、今度は第2面12で屈折
して射出し、中間像位置40に観察されるべき1次像で
ある中間像を形成する。この中間像は空中にでも光学媒
質内にでも形成できるため、図25に示されるように、
接眼光学系6の偏心光学系内に形成することが可能であ
る。そのため、通常の表示素子を用いる場合、あるい
は、図23のように空中に1次像を形成する場合に比べ
て、この例の場合、接眼光学系6の焦点距離を短くする
ことが可能となり、さらに広い画角を実現することがで
きる。なお、この実施例の場合も、接眼光学系6として
は、本出願人が例えば特開平8−313829号で提案
した3つの光学面61〜63で囲まれた屈折率が1より
大きい媒質からなる偏心光学系を用いている。
は例えば実施例4に示したものを用いているため、その
構成パラメータをここでは示さないが、以下に、接眼光
学系6の構成パラメータを示す。ただし、その第3面6
3は平面であり、下記の構成パラメータ中では省いてあ
る。次の構成パラメータ中、面番号は観察者瞳41位置
から中間像面40までの逆光線追跡によって表してあ
る。座標のとり方は図1〜図5と同様であるが、観察者
瞳41の中心を原点としている。この実施例では、接眼
光学系6の媒質内に中間像を形成しているため、水平画
角50°、垂直画角38.6°、射出瞳径4mmを達成
している。
(実像)を形成するものならば、走査光学系以外のどの
ような形態のものでも同様の効果が得られることは言う
までもない。例えば、原画像として液晶表示素子を用
い、リレー光学系によって中間像を形成し、その中間像
を接眼光学系6によって観察者眼球に投影する画像表示
装置においても、この中間像を接眼光学系6の光学媒質
内に形成するようにすることで同様の効果が得られる。
及びそれを用いた画像表示装置は、例えば次のように構
成することができる。 〔1〕 少なくとも走査対象面上での1つの走査方向に
沿って光を偏向させる作用を持った光偏向器と、前記光
偏向器と前記走査対象面との間に配置されかつ瞳面を前
記光偏向器に略一致させると共に像面を前記走査対象面
に略一致させた光学部材とを有した走査光学系におい
て、前記光学部材が、光束に正のパワーを与える少なく
とも1つの反射面を含み、その反射面は偏心収差を補正
する作用を持った面内面外共に回転対称軸を有さない非
回転対称面にて形成されていることを特徴とする走査光
学系。
の走査方向に沿って光を偏向させる作用を持った光偏向
器と、前記光偏向器と前記走査対象面との間に配置され
かつ瞳面を前記光偏向器に略一致させると共に像面を前
記走査対象面に略一致させた光学部材とを有した走査光
学系において、前記光学部材が、屈折率(n)が1より
も大きい(n>1)媒質にて形成されたプリズム部材を
含み、前記プリズム部材は、少なくともプリズム内の光
束を反射する作用を持った反射面と、少なくともプリズ
ムに光束を入射若しくは射出する作用を持った透過面と
を有し、前記反射面と前記透過面の少なくとも一方の面
は、偏心収差を補正する作用を持った面内面外共に回転
対称軸を有さない非回転対称面にて形成されていること
を特徴とする走査光学系。
の走査方向に沿って光を偏向させる作用を持った光偏向
器と、前記光偏向器と前記走査対象面との間に配置され
かつ瞳面を前記光偏向器に略一致させると共に像面を前
記走査対象面に略一致させた光学部材とを有した走査光
学系において、前記光学部材が、反射又は透過の光学作
用を持った少なくとも3つの面とその3つの面に挟まれ
た屈折率(n)が1よりも大きい(n>1)媒質とを有
するプリズム部材を含み、前記3つの面の中、少なくと
も1つの面がプリズム内の光束を反射する作用を持った
反射面にて形成されると共に、前記反射面と媒質を挟ん
で対向配置されている面が前記反射面との間に光路を折
り畳む作用を持った折り返し光路を形成するように反射
作用と透過作用とを併せて持もように構成され、さら
に、前記3つの面の中、少なくとも1面は偏心収差を補
正する作用を持った面内面外共に回転対称軸を有しない
非回転対称面にて形成されていることを特徴とする走査
光学系。
学系は、前記走査対象面側の光線が略テレセントリック
となるように構成されていることを特徴とする走査光学
系。
項において、前記非回転対称面は、対称面が2つ存在す
るアナモルフィック面にて形成されていることを特徴と
する走査光学系。
項において、前記非回転対称面は、対称面が1つのみ存
在する自由曲面にて形成されていることを特徴とする走
査光学系。
項において、前記光学部材は、前記偏向器によって光束
が偏向される方向におけるパワーと、その方向と垂直な
方向におけるパワーとが異なるように構成されているこ
とを特徴とする走査光学系。
前記プリズム部材が、少なくとも透過面、透過作用と反
射作用を併せ持つ面、反射面の3面から構成され、プリ
ズム内部の光路が、前記透過面側から追跡して、前記透
過面を透過し、前記透過作用と反射作用を併せ持つ面に
て反射され、前記反射面にて反射された後、前記透過作
用と反射作用を併せ持つ面を透過するように、前記3つ
の面が配置されていることを特徴とする走査光学系。
おいて、前記透過作用と反射作用を併せ持つ面は、プリ
ズム内の光束の少なくとも一部を全反射させるように構
成することによって、反射作用と透過作用とを形成して
いることを特徴とする走査光学系。
1項において、前記プリズム部材の光学作用面の中、前
記偏向器に最も隣接した面が、正のパワーを有する面に
て形成されていることを特徴とする走査光学系。
か1項において、前記走査対象面上の像高をYa とし、
前記偏向器の偏向角をθa とし、前記光学部材の焦点距
離をfa とするとき、 Ya =fa ×θa ・・・(3) なる関係を満足することを特徴とする走査光学系。
か1項において、前記走査対象面上の像高をYb とし、
前記偏向器の偏向角をθb とし、前記光学部材の焦点距
離をfb とするとき、 Yb =fb × sin-1θb ・・・(4) なる関係を満足することを特徴とする走査光学系。
か1項において、前記走査対象面上の像高をYとし、前
記偏向器の偏向角をθとし、前記光学部材の焦点距離を
fとし、各像高における実像高をY' とし、L=
{(Y' −Y)/Y}×100とした場合、 −10<L<10 ・・・(5−1) なる条件を満たすことを特徴とする走査光学系。
か1項において、前記走査対象面は1次元であることを
特徴とする走査光学系。
か1項において、前記走査対象面は2次元であることを
特徴とする走査光学系。
か1項において、前記走査対象面の法線に対しての偏向
光の主光線傾角をγとした場合、 γ≦5° ・・・(1−1) なる条件を満たすことを特徴とする走査光学系。
よって偏向され、走査光学系を介して走査面に照射され
る走査光学装置において、前記走査光学系は、少なくと
も1方向に光を偏向する偏向器と前記光を走査させる走
査面との間に配置され、少なくとも2面で構成され、そ
の少なくとも2面で形成された空間を屈折率が1より大
きい媒質によって満たされており、少なくとも1面は反
射面であり、前記の少なくとも2面の中、少なくとも1
面は光軸に対して偏心した非球面であることを特徴とす
る走査光学装置。
査光学系は、少なくとも1方向に光を偏向する偏向器と
前記光を走査させる走査面との間に配置され、少なくと
も3面で構成され、その少なくとも3面で形成された空
間を屈折率が1より大きい媒質によって満たされてお
り、1面は反射面であり、他の1面は反射作用と透過作
用とを有する面であり、前記の少なくとも3面の中、少
なくとも1面は光軸に対して偏心した非球面であること
を特徴とする走査光学装置。
いて、前記の少なくとも1面は回転非対称な非球面であ
ることを特徴とする走査光学装置。
いて、前記の少なくとも1面は自由曲面であることを特
徴とする走査光学装置。
れか1項において、前記光源はレーザであることを特徴
とする走査光学装置。
れか1項において、前記偏向器に入射する光は、前記光
源から発する光がコリメートされた平行光であることを
特徴とする走査光学装置。
れか1項において、前記偏向器に入射する光は、前記の
面の偏心方向とそれに直交する方向において、前記光の
大きさが異なることを特徴とする走査光学装置。
れか1項において、前記偏向器は前記の面の偏心方向と
それに直交する方向の2次元に偏向させるものであるこ
とを特徴とする走査光学装置。
れか1項において、前記偏向器に入射する光は、1次元
の発光素子列から射出されたものであることを特徴とす
る走査光学装置。
から射出した光が走査光学系を介し偏向器によって偏向
され、1方向に進行する光ビームとなり光検出器に入射
される走査光学装置において、前記走査光学系は、少な
くとも1方向に光を偏向する偏向器と前記光を走査させ
る走査面との間に配置され、少なくとも2面で構成さ
れ、その少なくとも2面で形成された空間を屈折率が1
より大きい媒質によって満たされており、少なくとも1
面は反射面であり、前記の少なくとも2面の中、少なく
とも1面は光軸に対して偏心した非球面であることを特
徴とする走査光学装置。
査光学系は、少なくとも1方向に光を偏向する偏向器と
前記光を走査させる走査面との間に配置され、少なくと
も3面で構成され、その少なくとも3面で形成された空
間を屈折率が1より大きい媒質によって満たされてお
り、1面は反射面であり、他の1面は反射作用と透過作
用とを有する面であり、前記の少なくとも3面の中、少
なくとも1面は光軸に対して偏心した非球面であること
を特徴とする走査光学装置。
いて、前記の少なくとも1面は回転非対称な非球面であ
ることを特徴とする走査光学装置。
いて、前記の少なくとも1面は自由曲面であることを特
徴とする走査光学装置。
れか1項において、前記偏向器は前記の面の偏心方向と
それに直交する方向の2次元に偏向させるものであるこ
とを特徴とする走査光学装置。
れか1項において、前記偏向器に入射する光は、1次元
の発光素子列から射出されたものであることを特徴とす
る走査光学装置。
よって偏向され、走査光学系によって中間像を形成し、
前記中間像を接眼光学系によって観察者眼球に虚像とし
て拡大して投影する画像表示装置において、前記走査光
学系は、少なくとも1方向に光を偏向する偏向器と前記
光を走査させる走査面との間に配置され、少なくとも2
面で構成され、その少なくとも2面で形成された空間を
屈折率が1より大きい媒質によって満たされており、少
なくとも1面は反射面であり、前記の少なくとも2面の
中、少なくとも1面は光軸に対して偏心した非球面であ
ることを特徴とする画像表示装置。
査光学系は、少なくとも1方向に光を偏向する偏向器と
前記光を走査させる走査面との間に配置され、少なくと
も3面で構成され、その少なくとも3面で形成された空
間を屈折率が1より大きい媒質によって満たされてお
り、1面は反射面であり、他の1面は反射作用と透過作
用とを有する面であり、前記の少なくとも3面の中、少
なくとも1面は光軸に対して偏心した非球面であること
を特徴とする画像表示装置。
いて、前記の少なくとも1面は回転非対称な非球面であ
ることを特徴とする画像表示装置。
いて、前記の少なくとも1面は自由曲面であることを特
徴とする画像表示装置。
れか1項において、前記走査光学系の走査対象面側の光
線が略テレセントリックとなるように構成されているこ
とを特徴とする画像表示装置。
れか1項において、前記走査光学系の少なくとも1面
は、一部が反射し一部が透過する面であることを特徴と
する画像表示装置。
れか1項において、前記走査光学系の少なくとも1面
は、少なくとも一部が全反射する面であることを特徴と
する画像表示装置。
れか1項において、前記偏向器によって偏向する光束は
2つであり、前記2つの光束はそれぞれ前記走査光学系
によって中間像を形成し、それぞれの中間像をそれぞれ
の接眼光学系によって観察者の左右の眼球に虚像として
拡大投影することを特徴とする画像表示装置。
向器に入射する光束は複数の偏向面を同時に照射するこ
とを特徴とする画像表示装置。
いて、前記偏向器に入射する光束は2つに分割されてい
ることを特徴とする画像表示装置。
よって偏向され走査光学系によって形成される中間像、
あるいは、画像表示素子の画像をリレー光学系によって
形成される中間像を接眼光学系によって観察者眼球に拡
大した虚像として投影する画像表示装置において、前記
中間像の少なくとも一部は前記接眼光学系の媒質内に形
成されることを特徴とする画像表示装置。
によると、1つの走査光学素子によって構成された走査
光学系を用いながらも、非常に広い走査角を有し、偏向
器の種類に関わらず走査面上では等速度運動する光ビー
ムを形成することが可能であり、また、高精度な描画の
ために必要なテレセントリック性を達成することも可能
であり、さらに、1次元走査のみではなく2次元の走査
領域において上記特性を有し、さらに、結像性能の高い
走査光学系を提供することができる。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
ある。
る。
る。
る。
る。
に適用した場合の構成図である。
た場合の構成図である。
装置に適用した場合の構成図である。
た場合の1例の構成図である。
示装置に適用した場合の構成図である。
た場合の別の例の要部構成図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも走査対象面上での1つの走査
方向に沿って光を偏向させる作用を持った光偏向器と、
前記光偏向器と前記走査対象面との間に配置されかつ瞳
面を前記光偏向器に略一致させると共に像面を前記走査
対象面に略一致させた光学部材とを有した走査光学系に
おいて、 前記光学部材が、光束に正のパワーを与える少なくとも
1つの反射面を含み、その反射面は偏心収差を補正する
作用を持った面内面外共に回転対称軸を有さない非回転
対称面にて形成されていることを特徴とする走査光学
系。 - 【請求項2】 少なくとも走査対象面上での1つの走査
方向に沿って光を偏向させる作用を持った光偏向器と、
前記光偏向器と前記走査対象面との間に配置されかつ瞳
面を前記光偏向器に略一致させると共に像面を前記走査
対象面に略一致させた光学部材とを有した走査光学系に
おいて、 前記光学部材が、屈折率(n)が1よりも大きい(n>
1)媒質にて形成されたプリズム部材を含み、前記プリ
ズム部材は、少なくともプリズム内の光束を反射する作
用を持った反射面と、少なくともプリズムに光束を入射
若しくは射出する作用を持った透過面とを有し、前記反
射面と前記透過面の少なくとも一方の面は、偏心収差を
補正する作用を持った面内面外共に回転対称軸を有さな
い非回転対称面にて形成されていることを特徴とする走
査光学系。 - 【請求項3】 少なくとも走査対象面上での1つの走査
方向に沿って光を偏向させる作用を持った光偏向器と、
前記光偏向器と前記走査対象面との間に配置されかつ瞳
面を前記光偏向器に略一致させると共に像面を前記走査
対象面に略一致させた光学部材とを有した走査光学系に
おいて、 前記光学部材が、反射又は透過の光学作用を持った少な
くとも3つの面とその3つの面に挟まれた屈折率(n)
が1よりも大きい(n>1)媒質とを有するプリズム部
材を含み、前記3つの面の中、少なくとも1つの面がプ
リズム内の光束を反射する作用を持った反射面にて形成
されると共に、前記反射面と媒質を挟んで対向配置され
ている面が前記反射面との間に光路を折り畳む作用を持
った折り返し光路を形成するように反射作用と透過作用
とを併せて持もように構成され、 さらに、前記3つの面の中、少なくとも1面は偏心収差
を補正する作用を持った面内面外共に回転対称軸を有し
ない非回転対称面にて形成されていることを特徴とする
走査光学系。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9246637A JPH1184291A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 走査光学系 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9246637A JPH1184291A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 走査光学系 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1184291A true JPH1184291A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17151376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9246637A Pending JPH1184291A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 走査光学系 |
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