JPH1184011A - 体表面モニタ - Google Patents

体表面モニタ

Info

Publication number
JPH1184011A
JPH1184011A JP24438997A JP24438997A JPH1184011A JP H1184011 A JPH1184011 A JP H1184011A JP 24438997 A JP24438997 A JP 24438997A JP 24438997 A JP24438997 A JP 24438997A JP H1184011 A JPH1184011 A JP H1184011A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
radiation detection
unit
detection
body surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24438997A
Other languages
English (en)
Inventor
Shohei Matsubara
昌平 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Aloka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aloka Co Ltd filed Critical Aloka Co Ltd
Priority to JP24438997A priority Critical patent/JPH1184011A/ja
Publication of JPH1184011A publication Critical patent/JPH1184011A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Nuclear Medicine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の放射線検出ユニットからなる体表面モ
ニタにおいて、各放射線ユニットの境界部分での放射線
検出感度の落ち込みを緩和する。 【解決手段】 同時計数器(COIN.)20−A2
は、光電子増倍管18−2及び18−4の検出信号を同
時計数し、おおよそ放射線検出ユニットAの領域A1に
入射した放射線に対応する検出信号を出力する。同様
に、同時計数器20−B1は、放射線検出ユニットBの
領域B1についての検出信号を出力する。ユニット間加
算器32−1は、同時計数器20−A2及び20−B1
の出力を加算(OR演算)する。放射線検出ユニットA
とBの境界部分に放射性物質が位置した場合、その放射
性物質からの放射線は領域A2又はB1に入射する可能
性が高いので、ユニット間加算器32−1の出力信号を
用いれば、その放射性物質の放射能に見合った測定結果
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検者の体に付着
した放射性物質からの放射線を測定する体表面モニタに
関し、特に複数のシンチレーション検出器を組み合わせ
て構成した体表面モニタにおける感度分布の改善のため
の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所、核燃料処理施設などの放
射線取扱施設においては、作業者の体表面に付着した放
射性物質の有無を測定するために、体表面モニタが使用
される。従来の一般的な体表面モニタは、被検者を収容
する測定室を有し、その測定室には、その内部の被検者
に向けた複数の放射線検出ユニットが設けられる。
【0003】図8は、体表面モニタにおける放射線検出
ユニットの配置の一例を示す模式図である。図8に示す
ように、体表面モニタは、複数の放射線検出ユニット1
0により、被検者が入る測定室100を囲むように構成
されている。
【0004】体表面モニタは、被検者の身体を一度に検
査する必要があるため、広い検出面を持つ大面積型の放
射線検出ユニット10を複数個組み合わせて構成され
る。このため、放射線検出ユニット10としては、大面
積化が容易なプラスチックシンチレータを用いたものが
一般的である。体表面モニタでは、各放射線検出ユニッ
ト10の検出信号をそれぞれ個別に計数することができ
る。各放射線検出ユニット10の計数結果は、被検者の
身体のうち、当該放射線検出ユニット10の検出面の向
かい側の部分からの放射線を計数した結果であり、この
ような構成により、被検者の体表面の汚染程度を各部位
ごとに検査し、汚染部位を特定することができる。
【0005】図9は、従来の体表面モニタに用いられた
放射線検出ユニット10の構造を示す図である。図9に
示すように、放射線検出ユニット10は、筐体16の上
面にプラスチックシンチレータで形成されたシンチレー
タ板12を取り付け、筐体16の一方側面に対して2つ
の光電子増倍管18を取り付けたものである。シンチレ
ータ板12の上面は、外部からの光の入射を防止するた
め、アルミナイズド・マイラなどの材質からなる遮光膜
14で覆われている。また、筐体16の内面は、反射材
が塗布されている。したがって、シンチレータ板12に
放射線が入射すると、シンチレータ板12が発光し、そ
の光が直接にまたは筐体16内面で反射して、光電子増
倍管18の受光面18aに入射する。光電子増倍管18
は、この光を光電子に変換して増幅し、電気的な検出パ
ルスとして後段の信号処理回路に出力する。
【0006】図10は、この放射線検出ユニット10を
シンチレータ板12の側から見た模式図であり、この図
から分かるように、光電子増倍管18は、シンチレータ
板12の一辺に沿って2個並列して配置される。後段の
信号処理回路では、これら2個の光電子増倍管18から
出力されたパルスを同時計数することにより、各光電子
増倍管18のノイズを除去し、放射線検出に係るパルス
のみを抽出して計数する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の体表面モニ
タには、並べて配置された放射線検出ユニット同士の境
界部分で検出感度に落ち込みが生じるという問題があっ
た。この理由は次の通りである。
【0008】ある放射性物質が、1つの放射線検出ユニ
ットの中央付近に位置した場合と、隣接する2つの放射
線検出ユニットの境界部分に位置した場合を考える。前
者の場合、その放射性物質からの放射線は、ほとんど全
てが1つの放射線検出ユニットに入射する。したがっ
て、その放射線検出ユニットによれば、その放射性物質
の放射能に応じた計数率を計測することができる。これ
に対して後者の場合、その放射性物質からの放射線は、
2つの放射線検出ユニットに分かれて入射する。この場
合、2つの放射線検出ユニットは、それぞれ放射性物質
からの放射線の一部を検出するだけであり、どちらの放
射線検出ユニットの計数結果もその放射性物質の放射能
に見合った値より小さくなる。このように、放射性物質
が放射線検出ユニット同士の境界部分に位置する場合、
放射性物質による実際の汚染の強さよりも小さい計数結
果しか得られない。これは、放射線の検出感度が見かけ
上低下することを示している。
【0009】このように、放射線検出ユニット10を並
べて配置した体表面モニタにおいては、各放射線検出ユ
ニット同士の境界部分で感度の落ち込みが生じる。図1
1は、放射線検出ユニット境界部分における検出感度の
低下の様子を示す模式図であり、この図に示すように、
同じ線源であっても、その位置が放射線検出ユニット1
0同士の境界部分に来ると計測される計数率が低下して
しまう。
【0010】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、複数の放射線検出ユニットから
なる体表面モニタにおいて、放射線検出ユニット間の境
界部分の感度の落ち込みを低減することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る体表面モニタは、放射線の入射により
発光するシンチレータと、前記シンチレータにて生じた
光を検出する3個以上の光検出器と、これら光検出器同
士のペアのうち所定のペアごとに設けられた同時計数器
と、を有し、各同時計数器に対応する前記ペアの検出領
域ごとに放射線検出が可能な複数の放射線検出ユニット
と、隣接する放射線検出ユニット間の境界を挟んで互い
に隣接する検出領域同士の同時計数器の出力を加算する
ユニット間加算器とを有することを特徴とする。
【0012】この構成において、体表面モニタを構成す
る各放射線検出ユニットでは、光検出器の所定のペアご
とに同時計数器により同時計数が行われる。すなわち、
放射線の検出は、同時計数器に接続された光検出器のペ
アごとに行われる。シンチレータで構成される検出面の
うち、ペアに係る2個の光検出器の感度の共通領域(す
なわち、両光検出器で同時に検出できる領域)が、それ
らペアの検出領域である。このように、放射線検出ユニ
ットは、複数の光検出器ペアにより規定される複数の検
出領域ごとに放射線を検出し、測定(例えば計数)する
ことができる。なお、光検出器としては、例えば光電子
増倍管を用いることができる。
【0013】ユニット間加算器は、隣接する放射線検出
ユニット同士の境界を挟んで互いに隣接する検出領域同
士の同時計数結果を加算する。すなわち、隣接する一方
の放射線検出ユニットの検出領域と、境界を挟んでこの
検出領域に隣接する他方の放射線検出ユニットの検出領
域の同時計数結果同士がユニット間加算器により加算さ
れる。この加算器による加算結果は、放射線検出ユニッ
ト間の境界を挟んで隣接する2つの検出領域のいずれか
で検出された放射線の検出信号となる。したがって、こ
の構成によれば、放射性物質が放射線検出ユニット同士
の境界部分に位置する場合でも、その境界部分の両側の
検出領域の同時計数出力を加算するユニット間加算器の
加算結果により、その放射性物質の放射能にほぼ見合っ
た計測結果を得ることができる。すなわち、この構成に
よれば、放射線検出ユニット同士の境界部分における感
度の落ち込みを低減することができる。
【0014】本発明の好適な態様は、上記構成に対し、
更に、同一の放射線検出ユニット内で隣接する検出領域
についての同時計数器の出力同士を加算するユニット内
加算器を設けたことを特徴とする。
【0015】この構成では、1つの放射線検出ユニット
内で隣接する検出領域の同時計数結果を、ユニット内加
算器が加算する。この加算結果は、それら隣接する検出
領域のいずれかで検出された放射線の検出信号となる。
放射性物質が1つの放射線検出ユニット内の各検出領域
の境界近傍に位置する場合でも、対応するユニット内加
算器の出力によりその放射性物質の放射能に応じた計測
結果を得ることができる。したがって、この構成によれ
ば、個々の放射線検出ユニット内での検出領域の境界部
分における感度の低下を防止または緩和することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0017】図1は、本発明に係る体表面モニタの放射
線検出ユニットの配置を示す模式図である。本装置で
は、例えば18個の放射線検出ユニットA〜Rにより、
被検者が立って入ることができる大きさの直方体形状の
測定室が構成される。なお、図1は模式図であり、各放
射線検出ユニットA〜Rは、その検出面を代表させて示
している。
【0018】図2は、個々の放射線検出ユニットの構成
を示す模式図である。放射線検出ユニット10は、矩形
形状のシンチレータ板12を有し、その長辺側の側面に
は、光電子増倍管18−1及び18−2、光電子増倍管
18−3及び18−4がそれぞれ設けられている。各側
面の光電子増倍管18−1及び18−3、光電子増倍管
18−2及び18−4は、それぞれ互いに対向して配設
されている。なお、本実施形態の放射線検出ユニット1
0は、両側面に光電子増倍管18が設けられる点を除け
ば、図9の従来構成と同様である。放射線検出ユニット
10をこのような構成とすることにより、同じ面積のシ
ンチレータ板12の発光をカバーするのに図9の従来装
置よりも口径の小さな光電子増倍管18を用いることが
可能となり、放射線検出ユニット10を大面積かつ薄型
に構成することができる。
【0019】放射線検出ユニット10に設けられた各光
電子増倍管18の出力は、それぞれ対向位置の光電子増
倍管18の出力と同時計数されると共に、同一側面の隣
の光電子増倍管18とも同時計数される。すなわち、光
電子増倍管18−1及び18−3の出力は同時計数器
(coin.)20−1に入力され、光電子増倍管18
−1及び18−2の出力は同時計数器20−3に入力さ
れる。また、光電子増倍管18−2及び18−4の出力
は同時計数器20−2に入力され、光電子増倍管18−
3及び18−4の出力は同時計数器20−4に入力され
る。2つの光電子増倍管を同時計数器に接続した構成
は、いわば一つの検出器とみなすことができる。例え
ば、光電子増倍管18−1及び18−3のペアと同時計
数器20−1の組合せは、シンチレータ板12における
領域A1をおおよその検出領域とする検出器として機能
し、光電子増倍管18−2及び18−4のペアと同時計
数器20−2の組合せは、領域A2をおおよその検出領
域とする検出器として機能する。もっとも、放射線検出
ユニット内に仕切があるわけではないので、光電子増倍
管18−1及び18−3のペアが領域A1の発光だけし
か検出しないということはもちろんない。このペアは、
領域A2の中でも、領域A1との境界近傍における発光
はある程度高い感度で検出することができる。この意味
で、光電子増倍管18−1及び18−3のペアが領域A
1を検出領域とするというのは、そのペアが領域A1に
ついて特に感度が高いといった程度の意味である。な
お、図3に示すように、光電子増倍管18−1及び18
−2のペアと同時計数器20−3の組合せは、領域A3
をおおよその検出領域とする検出器として機能し、光電
子増倍管18−3及び18−4のペアと同時計数器20
−4の組合せは、領域A4をおおよその検出領域とする
検出器として機能する。したがって、これら同時計数器
20−1〜20−4の出力をそれぞれ個別に計数し表示
すれば、各領域A1〜A4のそれぞれに対応する身体部
位の汚染の程度が分かる。
【0020】再び図1を参照すると、測定室の前面の壁
面には、同一幅の放射線検出ユニットA〜Dが、シンチ
レータ板12からなる検出面の側を測定室内部に向け
て、鉛直方向に連接・並置して設けられる。同様に、測
定室の右側面壁面には放射線検出ユニットE〜Hが、左
側面壁面には放射線検出ユニットI〜Lが、後面壁面に
は放射線検出ユニットM〜Pが、それぞれ鉛直方向に連
接して並置される。さらに、これら前後左右の鉛直壁面
で四方を囲まれた測定室空間の上面及び底面にも、それ
ぞれ放射線検出ユニットQ及びRが設けられる。このよ
うに、測定室は、内部からの放射線を看過しないよう、
放射線線検出ユニットA〜Rにより完全に囲まれる。ま
た、測定室の例えば前面は、被検者が測定室内に入るた
めのドアとして開閉自在に構成される。
【0021】体表面の汚染を測定する際には、被検者は
ドアから測定室内に入る。ドアを閉めると、被検者は、
その全周面を放射線検出ユニットで囲まれた状態にな
る。このように、被検者を囲む全周面を複数の分割面に
分け、その各分割面に合致した形状の検出面を有する放
射線検出ユニットにより被検者を隙間なく囲むことによ
り、被検者から発せられる放射線をいずれかの放射線検
出ユニットで検出することができ、体表面の汚染を看過
することのない信頼性の高い体表面モニタとなってい
る。
【0022】また、本実施形態の体表面モニタは、全周
面を複数の放射線検出ユニットで分担して測定すること
により、体表面の汚染部位を特定する機能を有してい
る。例えば、放射線検出ユニットA,E,M,I,Q
は、被検者の頭部のそれぞれ前面、右側面、後面、左側
面、上面からの放射線を検出し、放射線検出ユニットR
は被検者の靴底部分からの放射線を検出する。したがっ
て、それぞれの放射線検出ユニットについての計数率な
どの測定値から、被検者のどの部位に汚染があるかを特
定することができる。
【0023】以上、本実施形態における体表面モニタの
検出部分の構成について説明した。次に、測定室前面に
設けられる4つの放射線検出ユニットA〜D(図1参
照)を代表として、本実施形態の信号処理について説明
する。
【0024】図4は、本実施形態の体表面モニタの信号
処理回路のうち、放射線検出ユニットA〜D間の境界部
分における感度劣化の緩和に関する部分を抽出し、要部
を概略的に図示した模式図である。すなわち、この図で
は、繁雑さを避けるために、放射線検出ユニットA〜D
の間での感度の落ち込みの緩和に関係のない部分は省略
している。
【0025】放射線検出ユニットAに注目すると、光電
子増倍管18−1及び18−3は同時計数器20−A1
に接続され、光電子増倍管18−2及び18−4は同時
計数器20−A2に接続されている。したがって、同時
計数器20−A1の出力は、主として領域A1に入射し
た放射線の検出信号を示し、同時計数器20−A2の出
力は、主として領域A2に入射した放射線の検出信号を
示す。同様に、同時計数器20−B1及び20−B2の
出力は、それぞれ主として放射線検出ユニットBの領域
B1及びB2についての検出信号を示し、同時計数器2
0−C1及び20−C2の出力は、それぞれ主として放
射線検出ユニットCの領域C1及びC2についての検出
信号を示す。また、同時計数器20−D1及び20−D
2の出力は、それぞれ主として放射線検出ユニットDの
領域D1及びD2についての検出信号を示す。これら各
同時計数器20の出力をそれぞれカウンタなどで計数す
れば、各領域A1〜D2に対応する体表部位についての
計数率などを求めることができる。
【0026】また、同時計数器20−A1及び20−A
2は、ユニット内加算器30−1に接続される。ユニッ
ト内加算器30−1は、同時計数器20−A1及び20
−A2の出力を加算処理(すなわちOR処理)する。こ
のユニット内加算器30−1の出力は、放射線検出ユニ
ットAのほぼ全体(すなわち領域(A1+A2))につ
いての検出信号となる。同様に、ユニット内加算器30
−2は、同時計数器20−B1及び20−B2の出力を
加算し、放射線検出ユニットBのほぼ全体についての検
出結果を示す信号を出力する。また、ユニット内加算器
30−3は、同時計数器20−C1及び20−C2の出
力を加算し、放射線検出ユニットCのほぼ全体について
の検出結果を示す信号を出力し、ユニット内加算器30
−4は、同時計数器20−D1及び20−D2の出力を
加算し、放射線検出ユニットDのほぼ全体についての検
出結果を示す信号を出力する。このように、各ユニット
内加算器30は、それぞれ1つの放射線検出ユニットの
ほぼ全体について検出信号を求める。
【0027】これらユニット内加算器30は、放射線検
出ユニット内の各検出領域の境界部分での感度の落ち込
みを緩和するために設けたものである。すなわち、例え
ば放射線検出ユニットAを例にとると、被検者に付着し
た放射性物質が領域A1とA2との境界付近に位置した
場合、同時計数器20−A1単独、又は同時計数器20
−A2単独の出力信号では、その放射性物質の強さに見
合った計数結果が得られない場合がある。そこで、それ
ら同時計数器20−A1及び20−A2の出力をユニッ
ト内加算器30−1で加算することにより、その放射性
物質が発する放射線の総量に見合った計数結果を得るこ
とができる。
【0028】なお、光電子増倍管18−1及び18−3
のペアの検出領域と、光電子増倍管18−2及び18−
4のペアの検出領域とは、厳密な意味ではある程度重な
っているので、同一の放射線の入射が両方のペアで検出
される場合もあり得る。しかしながら、両ペアが同一の
放射線を検出した場合、それら両ペアの同時計数器20
は検出信号を同一時刻に出力し、ユニット内加算器30
はこれら出力をOR処理するので、結局ユニット内加算
器30からは1つの検出信号しか出力されない。すなわ
ち、2つのペアによる重複検出により計数結果が実際よ
り大きくなってしまうようなことはない。なお、放射線
検出ユニットに接続された全ての同時計数器20の出力
をユニット内加算器30に入力して加算するような構成
としてもよい。
【0029】このように、本実施形態では、ユニット内
加算器30を設けたことにより、当該放射線検出ユニッ
ト内の各検出領域の境界部分での感度の落ち込みを緩和
することができる。
【0030】また、本実施形態では、隣接する放射線検
出ユニット同士の境界部分での感度の落ち込みを緩和す
るために、ユニット間加算器32を設けている。例え
ば、ユニット間加算器32−1は、同時計数器20−A
2及び20−B1の出力を加算(すなわちOR処理)す
る。したがって、ユニット間加算器32−1の出力は、
放射線検出ユニットAの領域A2又は放射線検出ユニッ
トBの領域B2のいずれかに入射した放射線の検出信号
となる。被検体に付着した放射性物質が放射線検出ユニ
ットAとBとの境界部分に位置する場合、その放射性物
質からの放射線は、一部は放射性検出ユニットA(特に
領域A2)に入射し、残りは放射性検出ユニットB(特
に領域B2)に入射する。したがって、ユニット間加算
器32−1により、境界を挟んで隣接する領域A2及び
B1の検出信号を加算すれば、その放射性物質の放射能
の強さにほぼ見合った測定結果を得ることができる。す
なわち、ユニット間加算器32−1を設けたことによ
り、放射線検出ユニットA及びBの境界部分での感度を
向上させることができる。
【0031】同様に、同時計数器20−B2及び20−
C1の出力を加算するユニット間加算器32−2、及び
同時計数器20−C2及び20−D1の出力を加算する
ユニット間加算器32−3を設けたことにより、放射線
検出ユニットB及びCの境界部分、及び放射線検出ユニ
ットC及びDの境界部分の感度の落ち込みを緩和するこ
とができる。
【0032】図5は、本実施形態の体表面モニタにおけ
る放射線検出ユニットA〜Dに沿った検出感度の分布を
概略的に示した模式図である。この図を、従来の感度分
布を示した図11と比較すれば分かるように、本実施形
態によれば、隣接する放射線検出ユニット同士の境界部
分の感度の落ち込みが緩和されることが分かる。なお、
この図における境界部分の感度は、ユニット間加算器3
2の出力によるものである。
【0033】このように本実施形態によれば、まず同時
計数器20の出力にカウントなどの信号処理を行うこと
により、光電子増倍管18の各ペアに対応する各検出領
域ごとについての測定結果を得ることができる。また、
ユニット内加算器30を設けたことにより、個々の放射
線検出ユニット内における各検出領域同士の境界部分の
放射線検出感度の落ち込みを緩和することができる。さ
らに、ユニット間加算器32を設けたことにより、隣接
する放射線検出ユニット同士の境界部分における放射線
検出感度の落ち込みを緩和することができる。
【0034】なお、以上では、放射線検出ユニットA〜
Dを例にとって説明したが、この他の放射線検出ユニッ
トE〜R(図1参照)についても、同様にしてユニット
内加算器及びユニット間加算器が設けられる。ユニット
間加算器は、隣接する放射線検出ユニット同士の隣接す
る検出領域のペアごとに設けられ、それら検出領域に対
応する同時計数器の出力を加算する。例えば、隣接する
放射線検出ユニットA及びEの間にも、図6に示すよう
に同時計数器20−A3及び20−E4の出力を加算す
るユニット間加算器32が設けられる。このユニット間
加算器32は、隣接する領域A3、E4に入射した放射
線に対応する検出信号を出力する。このユニット間加算
器32によれば、放射線検出ユニットAとEの境界部分
における感度の落ち込みを緩和することができる。この
ように、隣接する放射線検出ユニット同士ごとに、それ
ぞれユニット間加算器を設けることにより、各ユニット
間の境界部分での感度の落ち込みが低減することがで
き、体表面モニタ全体の感度分布を均一に近づけること
ができる。
【0035】また、本実施形態では、各放射線検出ユニ
ットについてユニット内加算器30を設けたが、ユニッ
ト内加算器30を設けない場合でも、ある程度良好な感
度分布を得ることは可能である。すなわち、前にも説明
したように各光電子増倍管のペアの検出領域同士は、あ
る程度重なっている。したがって、それら検出領域同士
の境界部分に放射性物質が位置する場合でも、いずれか
のペアについての同時計数器の出力によりその放射性物
質の放射能にある程度近い測定値を得ることができる。
よって、放射線検出ユニット内の検出領域同士の境界部
分の感度は、放射線ユニット同士の境界部分ほどは低下
しない。このように、ユニット内加算器30を設けなく
ても、図7に示すように、ある程度良好な感度分布を得
ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の放射線検出ユニットを含む体表面モニタにおい
て、隣接する放射線検出ユニット同士の境界部分におけ
る放射線検出感度の低下を緩和し、感度分布を体表面モ
ニタ全体にわたって均一に近づけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の体表面モニタにおける放射線検出
ユニットの配置を示す模式図である。
【図2】 放射線検出ユニットの構成を示す模式図であ
る。
【図3】 光電子増倍管のペアの検出領域を説明するた
めの図である。
【図4】 実施形態の体表面モニタの信号処理回路のう
ち、放射線検出ユニットA〜Dに関する要部を概略的に
図示した模式図である。
【図5】 実施形態の体表面モニタの感度分布の一例を
示す図である。
【図6】 ユニット間加算器の設置例を示す図である。
【図7】 ユニット内加算器を設けない場合の感度分布
の一例を示す図である。
【図8】 従来の体表面モニタの構成を示す模式図であ
る。
【図9】 従来の体表面モニタで用いられる放射線検出
ユニットの構造を示す断面図である。
【図10】 従来の体表面モニタで用いられる放射線検
出ユニットをシンチレータ板12側から見た様子を示す
模式図である。
【図11】 従来の体表面モニタの感度分布を示す図で
ある。
【符号の説明】
10 放射線検出ユニット、12 シンチレータ板、1
8 光電子増倍管、20,20−A1〜20−D2 同
時計数器、30,30−1〜30−4 ユニット内加算
器、32,32−1〜32−3 ユニット間加算器、A
〜R 放射線検出ユニット。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線の入射により発光するシンチレー
    タと、前記シンチレータにて生じた光を検出する3個以
    上の光検出器と、これら光検出器同士のペアのうち所定
    のペアごとに設けられた同時計数器と、を有し、各同時
    計数器に対応する前記ペアの検出領域ごとに放射線検出
    が可能な複数の放射線検出ユニットと、 隣接する放射線検出ユニット間の境界を挟んで互いに隣
    接する検出領域同士の同時計数器の出力を加算するユニ
    ット間加算器と、 を有することを特徴とする体表面モニタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の体表面モニタにおいて、 更に、同一の放射線検出ユニット内で隣接する検出領域
    についての同時計数器の出力同士を加算するユニット内
    加算器を設けたことを特徴とする体表面モニタ。
JP24438997A 1997-09-09 1997-09-09 体表面モニタ Pending JPH1184011A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24438997A JPH1184011A (ja) 1997-09-09 1997-09-09 体表面モニタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24438997A JPH1184011A (ja) 1997-09-09 1997-09-09 体表面モニタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1184011A true JPH1184011A (ja) 1999-03-26

Family

ID=17117954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24438997A Pending JPH1184011A (ja) 1997-09-09 1997-09-09 体表面モニタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1184011A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007108175A (ja) * 2005-10-12 2007-04-26 General Electric Co <Ge> ポータルアプリケーション用のガンマ線検出器モジュール
WO2017061593A1 (ja) * 2015-10-09 2017-04-13 株式会社イシダ X線検査装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007108175A (ja) * 2005-10-12 2007-04-26 General Electric Co <Ge> ポータルアプリケーション用のガンマ線検出器モジュール
WO2017061593A1 (ja) * 2015-10-09 2017-04-13 株式会社イシダ X線検査装置
JP2017072554A (ja) * 2015-10-09 2017-04-13 株式会社イシダ X線検査装置
EP3361240A4 (en) * 2015-10-09 2019-06-26 Ishida Co., Ltd. X-RAY EXAMINATION DEVICE
US10788436B2 (en) 2015-10-09 2020-09-29 Ishida Co., Ltd. X-ray examination device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101019041B (zh) 放射线方向检测器和放射线监测方法及装置
EP2113791B1 (en) Sodium iodide sctinitllator with flat plastic scintillator for Compton suppression
US4109150A (en) Scintillation camera with the scintillators in different planes
US20160231439A1 (en) Device and method for detection of radioactive radiation
US5270547A (en) Scintillation camera valid event discrimination
JP3027886B2 (ja) 放射性ガスモニタ用シンチレーション検出器
JP4528268B2 (ja) シンチレーション検出器および放射線検出装置
JPH1184011A (ja) 体表面モニタ
WO2014081033A1 (ja) 放射線測定器
JP2851319B2 (ja) 放射線計測装置の放射線検出部
JPH1144766A (ja) 体表面モニタ
JP3158041B2 (ja) 放射線検出装置
JP3186969B2 (ja) 放射線検出装置
JPH09159769A (ja) 大面積放射線検出器
JP4184635B2 (ja) 陽電子消滅γ線測定方法および装置
CN111708072A (zh) 一种阵列式表面污染探测器
JPH11326526A (ja) 放射線測定装置
JPH0635190Y2 (ja) 放射性ガス検出器
JPH0531585Y2 (ja)
JP4351780B2 (ja) 放射線検出装置
KR20100103249A (ko) 컴프턴 카메라
WO2014081034A1 (ja) 放射線測定器
JP2001264272A (ja) 陽電子消滅γ線測定方法および装置
JPH0513472B2 (ja)
JPH0138542Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040406