JPH1183049A - 床暖房用パネルおよびその製造方法 - Google Patents

床暖房用パネルおよびその製造方法

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JPH1183049A
JPH1183049A JP26265697A JP26265697A JPH1183049A JP H1183049 A JPH1183049 A JP H1183049A JP 26265697 A JP26265697 A JP 26265697A JP 26265697 A JP26265697 A JP 26265697A JP H1183049 A JPH1183049 A JP H1183049A
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JP
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mold
pipe
panel
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JP26265697A
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English (en)
Inventor
Koichi Yamagishi
浩一 山岸
Fumio Kosaka
文雄 向坂
Koichi Abe
幸一 阿部
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パネル本体の軽量化を図ると共に、製造工程
の簡略化による生産合理化およびコスト低減等を可能と
する。 【解決手段】 床暖房用パネル10は、内部に多数の空
間部18aをハニカム状に画成した板状コア部材18
を、ガラス繊維マットに発泡性熱硬化樹脂を塗布した上
面板20および下面板22で上下から挟み、該発泡性熱
硬化樹脂を発泡・硬化させることで前記上面板20およ
び下面板22を前記コア部材18に接着してなるパネル
本体12と、このパネル本体12の上面板20に所要の
蛇行形状に凹設したパイプ収納溝14と、前記パイプ収
納溝14の蛇行形状に合致する形状に折曲成形されて内
部に熱媒体が循環させられる暖房用パイプ16とからな
る。前記パイプ収納溝14はパネル本体12の成形と同
時に形成され、該パイプ収納溝14に前記暖房用パイプ
16が密着的に嵌設される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、住宅等における
床暖房システムに使用される床暖房用パネルと、この床
暖房用パネルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅等における暖房方法の一つとして、
所要の蛇行状に折曲成形した暖房用パイプを床上面に埋
設し、ボイラ等で所定温度に加熱された温水等の熱媒体
を該暖房用パイプに流通循環させることにより、該床全
面を所望の温度に昇温させて室内の暖房を行なう床暖房
システムが実用化されている。この床暖房システムで
は、蛇行状の前記暖房用パイプを上面に配設した所定規
格寸法のパネルを床全体に縦,横に敷設すると共に、各
パネルの暖房用パイプの端部同志を順次連結して温水の
循環経路を形成し、温水を循環させるようになってい
る。
【0003】例えば図12および図13は、床暖房シス
テムに実施される前記パネルの一例を示す分解斜視図お
よび要部拡大断面図である。このパネル60は、縦,横
が所定の規格寸法に切断されて厚さが12mm程度に設
定されたパネル本体としての木製合板62と、所要の蛇
行形状に折曲成形した直径10mm程度の銅製の暖房用
パイプ64と、該合板62の上面全体に貼着する厚さ5
0μm程度のアルミ製フィルム66とから構成されてい
る。前記合板62の上面には、前記暖房用パイプ64の
蛇行形状を前提として凹設したパイプ収納溝68が形成
してあり、このパイプ収納溝68に該暖房用パイプ64
を嵌合固定した後に、前記フィルム66を暖房用パイプ
64に接触した状態で合板62の上面に貼着することで
一枚のパネル60が形成される。
【0004】そして、このように形成されたパネル60
を床の縦,横に整列状態で敷設すると共に、隣接するパ
ネル60における暖房用パイプ64の端部64a,64
a同志を連結し、該暖房用パイプ64内に加熱された温
水等の熱媒体を流通循環させることで、このパイプ64
の表面および該パイプ64に接触しているフィルム66
全体が昇温し、パネル60の上面全体が均一的に暖めら
れるようになる。なお暖房用パイプ64の蛇行形状は、
図12に例示した端部64a,64aをパネル60の一
側端に位置させたものだけでなく、例えば該端部64
a,64aをパネル60の左右両端に臨ませたものや上
下両端に臨ませたもの等、パネル60の敷設位置に合わ
せて複数種類のバリエーションが設定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記パネル6
0においては、合板62の規格寸法への切断,成形加
工、切削加工機械による合板62上面へのパイプ収納
溝68の加工、暖房用パイプ64の嵌設固定、フィ
ルム66の貼着等の多数の工程を経て製造されることか
ら、製造コストが嵩んで製品価格のアップを招来する欠
点を内在している。また前記合板62は、複数枚のベニ
ヤ板等を重合して構成されるものであるが、各ベニヤ板
を接着するに際して使用される接着剤には、溶剤として
アルデヒド等の有害物質が含まれているため、施工後に
人体に悪影響を及ぼす問題点も指摘されている。更に
は、合板62は強度面では極めて好適な床材として実施
されるとしても、比重が0.5〜0.6程度の完全中実体
であるから製品としてのパネル60は重量が嵩み、搬送
時の運搬作業や施工時の配設作業等がかなりの重労働を
伴う問題も指摘される。
【0006】
【発明の目的】この発明は、前述した欠点に鑑み、これ
を好適に解決するべく提案されたもので、パネル本体を
軽量素材で形成して軽量化を図ると共に、製造工程の簡
略化による生産の合理化およびコスト低減等を可能とし
た床暖房用パネルおよびその製造方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を好適に達成するため、本発明に係る床暖房用パ
ネルは、内部に多数の空間部をハニカム状に画成した板
状コア部材を、ガラス繊維マットに発泡性熱硬化樹脂を
塗布した上面板および下面板で上下から挟み、該発泡性
熱硬化樹脂を発泡・硬化させることで前記上面板および
下面板を前記コア部材に接着してなるパネル本体と、前
記パネル本体の上面板に、所要の蛇行形状に凹設したパ
イプ収納溝と、前記パイプ収納溝の蛇行形状に合致する
形状に折曲成形され、内部に熱媒体が循環させられる暖
房用パイプとからなり、前記暖房用パイプを前記パイプ
収納溝に密着的に嵌設するよう構成したことを特徴とす
る。
【0008】更に前記課題を克服し、所期の目的を好適
に達成するため、本発明に係る床暖房用パネルの製造方
法は、内部に多数の空間部をハニカム状に画成した板状
コア部材を、ガラス繊維マットに発泡性熱硬化樹脂を塗
布した上面板および下面板で上下から挟んだ状態で、所
定温度に昇温された第1金型に該下面板を対向させてセ
ットし、所定温度に昇温されかつ蛇行状に延在する突出
部を突出させた第2金型を、前記上面板に対向的に位置
させ、これら第2金型と第1金型を相対的に近接させて
前記コア部材を上面板および下面板で挟圧すると共に、
前記突出部を上面板に喰い込ませて蛇行形状のパイプ収
納溝を凹設し、更に前記第2金型および第1金型を所定
時間に亘り加熱状態で保持することで、前記発泡性熱硬
化樹脂を発泡・硬化させて前記コア部材に対して前記上
面板および下面板を接着してパネル本体を形成し、この
パネル本体に形成された前記パイプ収納溝に対して、該
パイプ収納溝の蛇行形状と合致する暖房用パイプを密着
的に嵌設固定することを特徴とする。
【0009】更にまた前記課題を克服し、所期の目的を
好適に達成するため、本発明に係る床暖房用パネルの製
造方法は、内部に多数の空間部をハニカム状に画成した
板状コア部材を、ガラス繊維マットに発泡性熱硬化樹脂
を塗布した上面板および下面板で上下から挟んだ状態
で、所定温度に昇温された第1金型に該下面板を対向さ
せてセットし、前記上面板の上面所定位置に、所要の蛇
行形状に折曲成形されると共に径方向に変形し難い暖房
用パイプをセットし、所定温度に昇温された第2金型
を、前記上面板および暖房用パイプに対向的に位置さ
せ、これら第2金型と第1金型とを相対的に近接させて
前記暖房用パイプを上面板に喰い込ませ、該暖房用パイ
プと合致する蛇行形状のパイプ収納溝を凹設すると共
に、前記コア部材を上面板および下面板で挟圧し、更に
前記第2金型および第1金型を所定時間に亘り加熱状態
で保持することで、前記発泡性熱硬化樹脂を発泡・硬化
させて前記コア部材に対して前記上面板および下面板を
接着すると共に、前記暖房用パイプにより形成されたパ
イプ収納溝に該暖房用パイプをそのまま密着的に嵌設固
定することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る床暖房用パネ
ルおよびその製造方法につき、好適な実施例を挙げて、
添付図面を参照しながら以下説明する。
【0011】(床暖房用パネルについて)図1および図2
は、本発明の実施例に係る床暖房用パネル10を概略で
示す斜視図であり、本実施例のパネル10は、縦,横,厚
さが規格寸法に成形されたパネル本体12と、例えば直
径10mm程度の銅製パイプを所要の蛇行形状に折曲成
形して前記パネル本体12の上面に形成されたパイプ収
納溝14に嵌設固定される暖房用パイプ16とから構成
されている。前記パネル本体12は、図3に示す如く、
多数の空間部18aをハニカム状に画成した板状のコア
部材18と、該コア部材18に対し上下から挟んだ状態
に配設される上面板20および下面板22とから構成さ
れている。そして前記コア部材18は、一定幅の厚紙ボ
ードからなる平板24と波板26の凸部とを接着しなが
ら交互に貼合して成形され、幅狭細長状の所謂「片面段
ボールシート」を横方向に重ね合わせた形態のものであ
るから、厚さ(上下)方向の圧縮応力に強い性質を有して
いる。また前記上面板20および下面板22は、シート
状のガラス繊維マット23に発泡性熱硬化樹脂(例えば
ウレタン等)28の原料を塗布し、後述する如く該発泡
性熱硬化樹脂28を加圧,加熱して発泡・硬化させるもの
であり、縦,横方向への引張応力に強い性質を有してい
る。なお、前記発泡性熱硬化樹脂28はスプレー等によ
り前記ガラス繊維マット23に塗布され、その塗布量は
該ガラス繊維マット23と略同重量程度とされる。
【0012】(第1実施例に係る床暖房用パネルの製造
方法について)図4は、本発明の第1実施例に係る床暖
房用パネルの製造方法に実施される製造装置を概略で示
すもので、ベース32に固定されて前記パネル本体12
を載置する凹部34aを形成した下型(第1金型)34
と、支柱36,36に沿って上下動するスライダ38の
下面に固定された上型(第2金型)40を具備したプレス
成形機30である。そして前記上型40の下面には、暖
房用パイプ16が嵌設される前記パイプ収納溝14を上
面板20に凹設するための突出部42が、所要の蛇行状
に凸設されている。また、前記プレス成形機30は加熱
機構(図示せず)を装備し、前記上型40および下型34
を所定温度(例えば100〜130℃)に加熱保温し得る
ようになっている。従って図5に示す如く、下型34の
凹部34aにパネル本体12をセットし、この状態でス
ライダ38を下降させて上型40を該パネル本体12の
上面に近接させると、図6に示す如く、前記突出部42
がパネル本体12における上面板20を押圧しながら突
入し、前記暖房用パイプ16を嵌設するためのパイプ収
納溝14が成形されるようになっている。すなわち、第
1実施例に係る製造方法では、上型40に所要の蛇行状
に突出した突出部42が形成してあるので、パネル本体
12の成形時に蛇行形状のパイプ収納溝14を同時に成
形することができる。
【0013】次に、前記プレス成形機30による第1実
施例に係る床暖房用パネルの製造方法につき、図7をも
とに具体的に説明する。プレス成形機30による成形加
工に先立ち、上面板20および下面板22では、スプレ
ー等によりガラス繊維マット23に発泡性熱硬化樹脂2
8の原料を塗布しておく。そして、予め成形された前記
コア部材18を前記上面板20および下面板22で上下
両面から挟み、これらコア部材18と上面板20および
下面板22とを仮付けしたパネル本体12を、図7(a)
に示す如く、プレス成形機30における下型34の凹部
34aに載置セットする。なおプレス成形機30では、
パネル本体12の成形加工に先立って上型40および下
型34とを所定温度(100〜130℃)に加熱保温して
おく。
【0014】下型34の凹部34aに対する仮付け状態
のパネル本体12の載置が完了したら、プレス成形機3
0の運転を開始してスライダ38を下降移動させて前記
上型40を上面板20の上方に位置させ、これら上型4
0と下型34を相対的に近接させて前記コア部材18を
上面板20および下面板22で挟圧すると、両板20,
22は加熱されて前記発泡性熱硬化樹脂28が発泡を開
始する。そして前記上型40および下型34を、所定時
間(例えば1分間)に亘って加圧および加熱状態で保持す
ることで、発泡性熱硬化樹脂28は発泡しながらガラス
繊維マット23の内部隙間に膨張していき、更には前記
コア部材18と上面板20、該コア部材18と下面板2
2とを接着するようになる。
【0015】また、上型40の下降と共に突出部42が
上面板20の所定位置に喰い込み、コア部材18におけ
る対応部分の平板24および波板26が該突出部42の
押圧力により押し潰され、上面板20に所要の蛇行形状
のパイプ収納溝14が形成される(図5参照)。そして、
前記上面板20,下面板22およびコア部材18が分離
不能に接着されると共に、該上面板20に蛇行形状のパ
イプ収納溝14が形成された状態で硬化が完了したら、
図7(c)に示す如く、該上型40を上方へ退避させて成
形されたパネル本体12を下型34から取出す。
【0016】次に、前記プレス成形機30により成形さ
れたパネル本体12のパイプ収納溝14に対し、図7
(d)に示す如く、所要の蛇行形状に折曲成形した前記暖
房用パイプ16を、上方から位置決めして密着的に嵌設
固定する。なお、暖房用パイプ16の外径(直径)に対し
て前記パイプ収納溝14の幅が若干小さくなるように設
定しておけば、所謂「しまりばめ」のはめあい関係とな
り、該暖房用パイプ16はパイプ収納溝14に対して適
宜の係着力をもって嵌設される。
【0017】また前記暖房用パイプ16に関しては、フ
レキシブルに折曲成形し得る材質のものもあるが、この
ような柔軟性に富んだ暖房用パイプ16を実施する場合
には、パイプ収納溝14に嵌設するに先立って該パイプ
16を蛇行形状に折曲成形しておく必要はない。すなわ
ち、直線状の暖房用パイプ16をパイプ収納溝14に嵌
設するに際し、該パイプ収納溝14の形状に添わせて適
宜折曲成形しながら順次押し込めば、該暖房用パイプ1
6を該収納溝14に密着的に嵌設し得る。
【0018】(第2実施例に係る床暖房用パネルの製造
方法について)図8は、本発明の第2実施例に係る床暖
房用パネルの製造方法に実施される製造装置を概略で示
すもので、このプレス成形機44は、機械構造や加熱機
構および下型(第1金型)34等に関しては、前記プレス
成形機30と基本的に同一である。すなわち第2実施例
の製造方法に実施されるプレス成形機44では、スライ
ダ38の下面に固定された上型(第2金型)40の形状が
異なっており、該上型40の下面は単なる平面状に形成
されている。従ってプレス成形機44では、下型34の
凹部34aにパネル本体12をセットすると共に、この
パネル本体12の上面に暖房用パイプ16を載置セット
し、この状態でスライダ38を下降させて上型40でパ
イプ16の上方から押圧することで、該パイプ16を上
面板20に押込むようになっている。つまり第2実施例
に係る製造方法では、上型40で暖房用パイプ16自体
を押圧するものであるから、パネル本体12の成形時に
パイプ16を同時に嵌設でき、該暖房用パイプ16を嵌
設固定するためのパイプ収納溝14の成形工程および該
パイプ16をパイプ収納溝14に嵌設するための工程を
省略することができる。
【0019】次に、前記プレス成形機44による第2実
施例に係る床暖房用パネルの製造方法につき、図9をも
とに具体的に説明する。プレス成形機44による成形加
工に先立ち、上面板20および下面板22では、スプレ
ー等によりガラス繊維マット23に発泡性熱硬化樹脂2
8の原料を塗布しておく。そして、予め成形された前記
コア部材18を前記上面板20および下面板22で上下
両面から挟み、これらコア部材18と上面板20および
下面板22とを仮付けしたパネル本体12を、図9(a)
に示す如く、プレス成形機44における下型34の凹部
34aに載置セットする。なおプレス成形機44は、成
形加工に先立って上型40および下型34とを所定温度
(100〜130℃)に加熱保温しておく。
【0020】下型34の凹部34aに対する仮付け状態
のパネル本体12の載置が完了したら、該パネル本体1
2の上面の所定位置に、所要の蛇行形状に折曲成形した
暖房用パイプ16を載置セットする(図9(b)参照)。な
お、この暖房用パイプ16はある程度の剛性を有し、特
に径方向に変形し難いものが実施される。
【0021】前記上面板20に前記暖房用パイプ16の
セットが完了したら、図9(c)に示す如く、プレス成形
機44の運転を開始してスライダ38を下降移動させて
上型40を該暖房用パイプ16の上方へ位置させ、これ
ら上型40と下型34とを相対的に近接させて該上型4
0で該パイプ16を上方から押圧することにより、コア
部材18における対応部分の平板24および波板26が
該パイプ16の押圧力により押し潰され、該パイプ16
が上面板20に喰い込む。そして上型40が完全に下降
して、前記コア部材18を前記上面板20および下面板
22で挟圧すると、両板20,22は加熱されて前記発
泡性熱硬化樹脂28の発泡が開始する。そして、前記上
型40および下型34を、所定時間(例えば1分間)に亘
って加圧および加熱状態で保持することで、発泡性熱硬
化樹脂28は発泡しながらガラス繊維マット23の内部
隙間に膨張していき、更には前記コア部材18と上面板
20、該コア部材18と下面板22とを接着するように
なる。そして上面板20には、前記蛇行形状の暖房用パ
イプ16が喰い込むことにより、該パイプ16と同一の
蛇行形状のパイプ収納溝14が凹設され、該上面板20
はこのまま硬化するに至る。
【0022】前記上面板20と,下面板22およびコア
部材18が接着されると共に、該上面板20に暖房用パ
イプ16が喰い込んだ状態で完全に硬化したら、図9
(d)に示す如く、該上型40を上昇移動させて下型34
からパネル本体12を取出す。これにより、パネル本体
12の成形と同時に暖房用パイプ16の嵌設固定が完了
してパネル10が完成され、該暖房用パイプ16を嵌設
するためのパイプ収納溝14の成形工程と、該パイプ1
6をパイプ収納溝14に嵌設固定するためのセット工程
を省略することができる。
【0023】なお、前記暖房用パイプ16については、
所定温度に加熱した状態で前記上面板20の上面にセッ
トするのが好ましい。すなわち、上型40の押圧力によ
り暖房用パイプ16が上面板20に喰い込んだ際に、該
パイプ16により形成されたパイプ収納溝14の表面部
分は、加熱保温された前記上型40と直接的に接触しな
いことになり、暖房用パネル16が常温であるとこの部
分が加熱されないから好適な発泡および硬化がなされな
い。そこで、前記暖房用パイプ16を前もって加熱して
おけば、該パイプ16の熱により上面板20におけるパ
イプ収納溝14の表面部分も加熱されるから、この部分
の発泡・硬化も好適になされるようになる。また、前記
暖房用パイプ16を上型40の下面に装着セットするよ
うにしてもよく、この方法によってもプレス成形機44
による成形に先立って該上型40で暖房用パイプ16を
加熱させることができ、パイプ収納溝14の表面部分が
好適に発泡・硬化されるようになる。
【0024】(上型の変更例について)なお、前記各プレ
ス成形機30,44については、図10に示す如く、上
型40におけるパネル本体12の外周端部に対応する位
置に四角枠状の突出片46を形成するようにしてもよ
い。このように上型40を形成すれば、該上型40が下
降してパネル本体12を挟圧した際に、前記突出片46
が上面板20の外周端部を押圧して下面板22と密着し
た状態で成形される。そして、形成されたバリ48を切
除すれば、外周面全体が発泡性熱硬化樹脂28が硬化し
た上面板20および下面板22で囲繞され、内部のコア
部材18が完全に覆蓋されたパネル本体12を成形する
ことができる。
【0025】このように、本発明の実施例に係る床暖房
用パネル10では、暖房用パイプ16を嵌設して床に敷
設されるパネル本体12を、ハニカム状に画成された板
状コア部材18と、ガラス繊維マット23を発泡性熱硬
化樹脂28で硬化させた上面板20および下面板22に
より構成されるから、該パネル本体12は極めて軽量に
形成され、搬送および施工作業を容易化を図り得る利点
がある。そして、有害物質を含有した接着剤を一切使用
せずにパネル本体12が成形されるから、施工後に人体
に悪影響を及ぼすこともない。また、暖房用パイプ16
用のパイプ収納溝14をパネル本体12の成形時に同時
に成形したり、また暖房用パイプ16をパネル本体12
の成形と同時に嵌設することができるから、パネル10
の製造時間の大幅な短縮や合理化および簡単化によりコ
スト低減を図り得る。
【0026】なお、前記パネル本体12を構成するコア
部材18に関しては、実施例で図示した平板24と波板
26を交互に貼着して形成されるものに限定されず、例
えば、前記空間部18aの形状が六角形,長方形,円形ま
たは楕円形等に画成されたハニカム状のものであっても
よい。また、前記暖房用パイプ16の内部を循環する熱
媒体としては、加熱した温水の他に、スチームやオイル
等も好適に実施し得る。
【0027】更に前記各実施例では、床暖房用パネル1
0の製造方法を実施する製造装置である前記プレス成形
機30,44が、第1金型34および第2金型40とし
て上下に互いに近接・離間し得る下型および上型を具備
した装置を例示したが、例えば水平に互いに近接・離間
し得る第1金型および第2金型を具備した装置であって
も、該パネル10のパネル本体12を好適に成形し得
る。
【0028】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る床暖房
用パネルによれば、床に敷設するパネル本体が、ガラス
繊維マットで形成された上面板,下面板と、厚紙ボード
でハニカム状に画成した板状コア部材とで構成されると
共に、これら各部材を発泡性熱硬化樹脂の発泡・硬化を
利用して接合したものであるからパネル自体が大幅に軽
量化され、搬送時の運搬作業や施工時の配設作業等の容
易化を図り得る利点がある。また、コア部材はパネルの
厚さ方向の圧縮応力に対して強い性質があり、上面板お
よび下面板は該パネルの縦,横方向への引張応力に対し
て強い性質があるから、該パネルは軽量であるにも拘ら
ず強度が高くなる利点もある。更に、成形に際して有害
物質を含んだ接着剤等を一切使用しないので、施工後に
人体に悪影響を及ぼすこともない。
【0029】そして、別の発明に係る床暖房用パネルの
製造方法によれば、パネル本体の成形時に暖房用パイプ
を嵌設するためのパイプ収納溝を同時に成形するもので
あるから、該パイプ収納溝を成形するための加工工程を
省略でき、製造時間の短縮や合理化および簡単化により
コスト低減を図り得る大きな効果を奏する。しかも、暖
房用パイプを嵌設するパイプ収納溝を成形するための加
工装置も必要としないから、設備費を低く抑えることも
可能である。
【0030】更にまた、別の発明に係る床暖房用パネル
の製造方法によれば、パネル本体の成形時に暖房用パイ
プを同時に嵌設することができるから、該パイプ収納溝
の成形工程や、成形されたパイプ収納溝に対する暖房用
パイプの装着工程が省略でき、更なる製造時間の短縮や
合理化および簡単化によりコスト低減を図り得る大きな
効果を奏する。そしてこの製造方法においても、暖房用
パイプを装着セットするパイプ収納溝を成形するための
加工装置を必要としないから、設備費を低く抑えること
も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る床暖房用パネルを概略で
示す斜視図である。
【図2】実施例のパネルを構成するパネル本体と暖房用
パイプとを分離すると共に、該パネル本体を一部破断し
た状態で示す斜視図である。
【図3】パネル本体を構成する上面板,下面板およびコ
ア部材を分離した状態で示す斜視図である。
【図4】第1実施例に係る床暖房用パネルの製造方法に
実施されるプレス成形機を一部断面状態で示す概略構成
図である。
【図5】上型の下降前状態で示す上型,下型およびパネ
ル本体の要部縦断面図である。
【図6】上型と下型が相互に近接してパネル部材が挟圧
された状態で示す上型,下型およびパネル本体の要部縦
断面図である。
【図7】第1実施例に係る床暖房用パネルの製造方法の
概略工程図である。
【図8】第2実施例に係る床暖房用パネルの製造方法に
実施されるプレス成形機を一部断面状態で示す概略構成
図である。
【図9】第2実施例に係る床暖房用パネルの製造方法の
概略工程図である。
【図10】プレス成形機における上型の変更例を概略で
示す説明図である。
【図11】変更例に係るプレス成形機により成形される
パネル本体の縦断側面図である。
【図12】従来の床暖房用パネルを、合板(パネル本体)
と暖房用パイプとを分離した状態で示す斜視図である。
【図13】従来の床暖房用パネルの要部拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
12 パネル本体 14 パイプ収納溝 16 暖房用パイプ 18 コア部材 18a 空間部 20 上面板 22 下面板 23 ガラス繊維マット 28 発泡性熱硬化樹脂 34 下型(第1金型) 40 上型(第2金型) 42 突出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 幸一 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に多数の空間部(18a)をハニカム状
    に画成した板状コア部材(18)を、ガラス繊維マット(23)
    に発泡性熱硬化樹脂(28)を塗布した上面板(20)および下
    面板(22)で上下から挟み、該発泡性熱硬化樹脂(28)を発
    泡・硬化させることで前記上面板(20)および下面板(22)
    を前記コア部材(18)に接着してなるパネル本体(12)と、 前記パネル本体(12)の上面板(20)に、所要の蛇行形状に
    凹設したパイプ収納溝(14)と、 前記パイプ収納溝(14)の蛇行形状に合致する形状に折曲
    成形され、内部に熱媒体が循環させられる暖房用パイプ
    (16)とからなり、 前記暖房用パイプ(16)を前記パイプ収納溝(14)に密着的
    に嵌設するよう構成したことを特徴とする床暖房用パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 内部に多数の空間部(18a)をハニカム状
    に画成した板状コア部材(18)を、ガラス繊維マット(23)
    に発泡性熱硬化樹脂(28)を塗布した上面板(20)および下
    面板(22)で上下から挟んだ状態で、所定温度に昇温され
    た第1金型(34)に該下面板(22)を対向させてセットし、 所定温度に昇温されかつ蛇行状に延在する突出部(42)を
    突出させた第2金型(40)を、前記上面板(20)に対向的に
    位置させ、 これら第2金型(40)と第1金型(34)を相対的に近接させ
    て前記コア部材(18)を上面板(20)および下面板(22)で挟
    圧すると共に、前記突出部(42)を上面板(20)に喰い込ま
    せて蛇行形状のパイプ収納溝(14)を凹設し、 更に前記第2金型(40)および第1金型(34)を所定時間に
    亘り加熱状態で保持することで、前記発泡性熱硬化樹脂
    (28)を発泡・硬化させて前記コア部材(18)に対して前記
    上面板(20)および下面板(22)を接着してパネル本体(12)
    を形成し、 このパネル本体(12)に形成された前記パイプ収納溝(14)
    に対して、該パイプ収納溝(14)の蛇行形状と合致する暖
    房用パイプ(16)を密着的に嵌設固定することを特徴とす
    る床暖房用パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 内部に多数の空間部(18a)をハニカム状
    に画成した板状コア部材(18)を、ガラス繊維マット(23)
    に発泡性熱硬化樹脂(28)を塗布した上面板(20)および下
    面板(22)で上下から挟んだ状態で、所定温度に昇温され
    た第1金型(34)に該下面板(22)を対向させてセットし、 前記上面板(20)の上面所定位置に、所要の蛇行形状に折
    曲成形されると共に径方向に変形し難い暖房用パイプ(1
    6)をセットし、 所定温度に昇温された第2金型(40)を、前記上面板(20)
    および暖房用パイプ(16)に対向的に位置させ、 これら第2金型(40)と第1金型(34)とを相対的に近接さ
    せて前記暖房用パイプ(16)を上面板(20)に喰い込ませ、
    該暖房用パイプ(16)と合致する蛇行形状のパイプ収納溝
    (14)を凹設すると共に、前記コア部材(18)を上面板(20)
    および下面板(22)で挟圧し、 更に前記第2金型(40)および第1金型(34)を所定時間に
    亘り加熱状態で保持することで、前記発泡性熱硬化樹脂
    (28)を発泡・硬化させて前記コア部材(18)に対して前記
    上面板(20)および下面板(22)を接着すると共に、前記暖
    房用パイプ(16)により形成されたパイプ収納溝(14)に該
    暖房用パイプ(16)をそのまま密着的に嵌設固定すること
    を特徴とする床暖房用パネルの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101178329B1 (ko) 2010-11-24 2012-08-29 김은영 합성수지 가압발포형 온수 난방매트용 배관패드 및 그 제조 방법
KR101220690B1 (ko) * 2010-12-28 2013-01-09 재단법인 포항산업과학연구원 골판형 마그네슘 바닥온돌 방열판 및 이의 제조방법
KR101220810B1 (ko) 2010-12-28 2013-01-11 재단법인 포항산업과학연구원 골판형 마그네슘 바닥온돌 방열판 및 이의 제조방법
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KR101470288B1 (ko) * 2014-07-22 2014-12-05 유동준 온수매트용 배관홈 가공장치

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