JPH1182635A - 伝動用平ベルト - Google Patents

伝動用平ベルト

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JPH1182635A
JPH1182635A JP24360997A JP24360997A JPH1182635A JP H1182635 A JPH1182635 A JP H1182635A JP 24360997 A JP24360997 A JP 24360997A JP 24360997 A JP24360997 A JP 24360997A JP H1182635 A JPH1182635 A JP H1182635A
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JP
Japan
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belt
flat belt
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engaging holes
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Withdrawn
Application number
JP24360997A
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English (en)
Inventor
Shigeki Nakahara
茂樹 中原
Hideo Kuroda
秀雄 黒田
Susumu Onoe
勧 尾上
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】上下両面の弾性樹脂層1,1の間に網状構造の
補強シート2を埋設するとともに、長さ方向全体に亘っ
て多数の係合孔a2 ,a2 ,…を所定のピッチで形成し
た穴開き平ベルトAの、十分な破断強度を確保しつつ駆
動側のピンホイール3とのかみ合い不良の発生を防止す
る。併せて、ベルト製造の容易化とコスト低減とを図
る。 【解決手段】補強シートを、ベルト長さ方向に延びる複
数の経糸2a,2a,…と、ベルト幅方向に延び、両端
部で折り返されながらベルト長さ方向全体に亘って連続
する1本の緯糸2bとにより網成する。経糸を各係合孔
と干渉しないように各係合孔のベルト幅方向の両側に配
置する。緯糸を各係合孔間で2回折り返して3列に配置
し、続いて各係合孔を迂回するように大きく折り返し
て、各係合孔と干渉しないように配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プーリ外周の係合
突起に係合される多数の係合孔がベルト長さ方向全体に
亘って形成された伝動用平ベルトに関し、特に、その伝
動用平ベルトの心体となる補強シートの構造に係る。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の伝動用平ベルトとし
て、例えば自動車の窓ガラスを昇降させるウインドレギ
ュレータ(図2参照)に用いられるものが知られてい
る。このウインドレギュレータでは、外周部に多数の係
合ピンを有する駆動側のピンホイール(駆動プーリ)と
従動側の平プーリとの間に窓ガラスに連結した平ベルト
が巻き掛けられており、ピンホイールの駆動回転により
その係合ピンを平ベルトの各係合孔に順次係合させなが
ら平ベルトを上下に走行させることで、窓ガラスを昇降
させるようになっている。
【0003】そして、上記伝動用平ベルトとしては、ベ
ルト本体の弾性樹脂層内に図5に示すようなアラミド繊
維等の補強ネット8を埋設したものが知られており、こ
のアラミド繊維が本来的に有する高強度及び腰の柔らか
さにより、平ベルトを高張力でかつ適度な柔軟性を有す
るものとして、小径のプーリにも馴染み易くしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、上
述の如く自動車のウインドレギュレータに用いる伝動用
平ベルトでは、厚みが0.5〜3.0mmで、10mm
幅あたりに50〜67kgfの最大荷重が加わるので、
高強度及び低クリープ性が要求される。そこで、係合孔
の周囲でのベルトの破断を防止するために、補強ネット
の緯糸(ベルト幅方向に延びる糸)を太くしたり、その
密度を高めたりする対策が考えられるが、その場合に
は、該緯糸に直交して織られている経糸(ベルト長さ方
向に延びる糸)の伸びが大きくなるので、ベルトの伸び
に起因するピンホイールとの噛み合い不良が発生し易く
なるという不具合が生じる。
【0005】また、上記従来の伝動用平ベルトの製造時
には、まず、上下一対の弾性樹脂シートの間に補強ネッ
トを挟んで圧着して一体化した後、それらを一緒に打ち
抜いて係合孔を貫通形成するようにしている。従って、
その係合孔の打ち抜き時に高強度の補強ネットを切断し
なければならず、穴開け加工の困難性が高くなるばかり
か、打ち抜いた部分の補強ネットを廃棄することになる
ので、コスト高になるという不具合もある。
【0006】本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、伝動用平ベルトの
補強シートの構造に工夫を凝らすことで、そのベルトの
十分な破断強度を確保しつつ、駆動プーリ側の係合突起
との噛み合い不良の発生を防止し、併せて、製造の容易
化とコスト低減とを図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、補強シートにおいてベルト
幅方向に延びる緯糸をベルト長さ方向全体に亘って連続
させる構造とした。
【0008】具体的には、請求項1記載の発明は、弾性
樹脂製のベルト本体に補強シートが埋設され、ベルト厚
み方向に貫通する多数の係合孔がベルト長さ方向全体に
亘って形成された伝動用平ベルトを対象とする。そし
て、上記補強シートは、ベルト幅方向に並設されかつベ
ルト長さ方向に延びる複数の経糸と、ベルト幅方向に延
びるように配設され、ベルト幅方向両端部で折り返され
ながらベルト長さ方向に並んだ状態で連続する緯糸とに
より網状に構成した。
【0009】この構成によれば、網状の補強シートを構
成してベルト幅方向に延びる緯糸が、ベルト幅方向両端
部で折り返されてベルト長さ方向全体に亘って連続して
いるので、伝動用平ベルトの係合孔の周辺での破断強度
が向上する。このため、上記緯糸をそれほど太くしなく
ても、また、その密度をそれほど高くしなくても、十分
な破断強度を確保することができるので、上記ベルト長
さ方向に延びる経糸の伸びを小さくさせて、伝動用平ベ
ルトの伸びに起因する噛み合い不良の発生を防止するこ
とができる。
【0010】なお、補強シートを構成する糸としては、
従来同様、アラミド繊維を用いることで、伝動用平ベル
トを高強度及び適度な柔軟性を合せ持つものとすること
ができる。
【0011】また、平ベルトの製造時には、上下一対の
弾性樹脂シートにより補強シートを挟み込んで加熱加圧
することで、該補強シートを埋設するようにすればよ
く、その際、上記一対の弾性樹脂シートは、補強シート
の網目を通して互いに融着されるとともに、該補強シー
トを構成する糸やそれらの毛羽と絡み合って一体に連結
されるので、ベルトの耐久性が確保される。
【0012】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明における、ベルト長さ方向に延びる経糸は、各係合
孔と干渉しないように該各係合孔のベルト幅方向の両側
に並設されており、また、ベルト幅方向に延びる緯糸
は、上記各係合孔と干渉しないように該各係合孔のベル
ト長手方向の両側に並設されている。
【0013】このことで、ベルト製造時において、補強
ネットが埋設されたベルト本体を打ち抜いて係合孔を貫
通形成するとき、補強シートの経糸及び緯糸を切断する
ことなく弾性樹脂層だけを打ち抜けばよいので、加工の
容易化が図られる。また、打ち抜いて廃棄する部分には
経糸及び緯糸は含まれていないので、コスト低減が図ら
れる。
【0014】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
発明における伝動用平ベルトは、自動車の昇降可能な窓
ガラスと移動一体に連結された状態で、該自動車のドア
内位置する駆動プーリ及び従動プーリ間に、各係合孔が
駆動プーリ外周の係合突起とそれぞれ係合するように巻
き掛けられていて、上記プーリの回転により上記窓ガラ
スを昇降させる構成とした。
【0015】このことで、請求項2記載の発明における
伝動用平ベルトが、高強度及び低クリープ性が強く要求
される、自動車のウインドレギュレータに用いられるの
で、本発明の作用が有効に発揮される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0017】図1は、本発明の実施形態に係る伝動用平
ベルトとしての穴開き平ベルトAを示し、該平ベルトA
は、上下両面の弾性樹脂層1,1よりなるベルト本体内
に網状構造を有する補強シート2を埋設したものであ
る。また、該平ベルトAには、多数の係合孔a2 ,a2
,…が、長さ方向全体に亘って所定ピッチで貫通形成
されている。
【0018】上記平ベルトAは、例えば図2に示すよう
な自動車のウインドレギュレータBに用いられる。この
ウインドレギュレータBは、ドアボディ(図示せず)の
内部の上側に配置された駆動プーリとしてのピンホイー
ル3と、下側に配置された従動プーリとしての平プーリ
4との間に穴開き平ベルトAが巻き掛けられている。ま
た、上記平ベルトAの両端部がアタッチメント5によっ
てエンドレスに連結され、該アタッチメント5が窓ガラ
ス6と上下に移動一体に連結されている。
【0019】そして、上記ピンホイール3のベルト接触
面には、図3に示すように係合ピン3a,3a,…が等
間隔に突設され、また、該ピンホイール3は図外のモー
タに連結されていて、このモータの駆動によるピンホイ
ール3の回転により、その各係合ピン3aを平ベルトA
の各係合孔a2 に順次係合させ、その回転力を平ベルト
Aに伝えて上下に走行させることで、窓ガラス6を昇降
させるようになっている。
【0020】上記平ベルトAの弾性樹脂層1,1を構成
する樹脂としては、特に制約はないが、例えば、ポリオ
レフィン系、ポリスチレン系、ポリエステル系、ポリウ
レタン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系の熱可塑性
樹脂が挙げられる。特に、上下両面の弾性樹脂層1,1
をこれらの熱可塑性樹脂で構成すれば、上下両面の弾性
樹脂層1,1を補強シート2の網目2c,2c,…を通
して容易にかつ確実に溶融一体化でき、しかも、得られ
る平ベルトAは、柔軟で屈曲性に富んだものになる。な
お、上下の弾性樹脂層1,1は、同材質のものが好まし
いが、融着できるものならば異なる材質のものであって
もよい。
【0021】上記補強シート2は、図4に示すように、
ベルト長さ方向(図の上下方向)に延びるアラミド繊維
からなる経糸2a,2a,…と、ベルト幅方向(図の左
右方向)に延びるアラミド繊維からなる緯糸2bとが互
いに直交するように織られた網状構造を有している。
【0022】上記経糸2a,2a,…は、それぞれベル
ト長さ方向全体に亘って、上記各係合孔a2 のベルト幅
方向の両側に所定ピッチで配置されている。また、上記
緯糸2bは、上記各係合孔a2 の間でベルト幅方向に延
びて、左右両端部で1回づつ小さく折り返されて3列に
並設され、続いて各係合孔a2 を囲むように大きく折り
返されて該係合孔a2 を迂回し、それを繰り返しながら
ベルト長さ方向全体に亘って連続している。つまり、上
記経糸2a,2a,…及び緯糸2bは、それぞれ各係合
孔a2 と干渉しないように織られていて、補強シート2
には、ベルト幅方向の略中央位置に、ベルト長さ方向の
全体に亘って等間隔に穴部2d,2d,…が形成されて
いる。
【0023】上記補強シート2をその上下の弾性樹脂層
1,1に埋設する要領は、2枚の熱可塑性樹脂シートを
所定の厚みに形成しておき、この2枚の熱可塑性樹脂シ
ートの間に補強シート2を挟み込んでロール等で加熱加
圧して熱可塑性樹脂シートを融着させればよい。補強シ
ート2を2枚以上埋設する場合も同様である。これによ
り、上記2枚の熱可塑性樹脂シートつまり弾性樹脂層
1,1を構成する樹脂は、補強シート2の多数の網目2
c,2c,…を通って十分に融着して一体とされる。ま
た、上記樹脂は、網目2c,2c,…を形成する経糸2
a,2a,…や緯糸2b及びその毛羽と絡み合うので、
弾性樹脂層1,1と補強シート2とを強固に結合するこ
とができ、ベルト使用時の層間剥離を防止して耐久性を
確保することができる。
【0024】そして、上述の如く一体とした弾性樹脂層
1,1と補強シート2とを一緒に、該補強シート2の各
穴部2dの部位で上下に打ち抜くことで、該補強シート
2の経糸2a,2a,…や緯糸2bを切断することな
く、ベルト長さ方向に等間隔に、円形断面の係合孔a2
,a2 ,…を貫通形成することができる。
【0025】したがって、この実施形態では、補強シー
ト2において、経糸2a,2a,…と直交してベルトの
幅方向に延びる緯糸2bを、ベルト幅方向両端部で折り
返しながら平ベルトAの長さ方向全体に亘って連続する
ようにしているので、該平ベルトAの係合孔a2 ,a2
,…の周辺での破断強度が向上している。このため、
上記緯糸2bをそれほど太くしなくても、また、該緯糸
2bのベルト長さ方向の密度をそれほど高くしなくて
も、十分な破断強度を確保することができるので、上記
緯糸2bに直交して織られた経糸2a,2a,…の伸び
を小さくさせて、平ベルトAとピンホイール3との噛み
合い不良の発生を防止することができる。これにより、
ベルトの長寿命化も図られる。
【0026】また、上記経糸2a,2a,…及び緯糸2
bが各係合孔a2 と干渉しないように配置されているの
で、係合孔a2 ,a2 ,…を貫通形成するときに、上記
経糸2a,2a,…及び緯糸2bを切断せずに弾性樹脂
層1,1のみを打ち抜けばよい。このため、高強度の経
糸2a,2a,…や緯糸2bを切断する必要がなくなっ
て、穴開け加工が容易になる上、打ち抜いて廃棄する部
分が弾性樹脂層1,1のみになるので、製造コストの低
減が図られる。
【0027】(他の実施形態)なお、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態
を包含するものである。すなわち上記実施形態では、補
強シート2の経糸2a及び緯糸2bの材質が共にアラミ
ド繊維である場合を示したが、経糸2aだけをアラミド
繊維で構成してもよく、この場合には、例えば緯糸2b
として、ポリエステル繊維やポリアミド繊維等を用いれ
ばよい。
【0028】また、上記実施形態では、穴開き平ベルト
Aを自動車のウインドレギュレータに適用した例を示し
たが、これに限らず、例えば自動車関連では、スライド
ドアの作動ベルトやパッシブシートベルト等に適用いて
もよく、さらに、ビルや車両用の自動ドアの作動ベルト
としても適用可能である。
【0029】(実施例)次に、上記実施形態の構成を有
する穴開き平ベルトAを発明例とし、この発明例及び比
較例に対して行った引張試験及び噛み合い屈曲疲労試験
の結果を説明する。
【0030】すなわち、上記発明例としては、アラミド
繊維(帝人株式会社製テクノーラ)よりなる糸で、上記
実施形態の如く複数の経糸と1本の緯糸とを網成した補
強シート(図4参照)を用い、この補強シートを1枚、
上下両側のポリエチレン系熱可塑性エラストマーのシー
トにより挟みこんで熱圧着した後、長さ方向に等間隔に
係合孔を形成して試験片とした。この試験片の寸法は、
幅25mm、長さ1m、厚み2.5mmとし、また、経
糸及び緯糸の太さは、それぞれ3000デニール及び4
00デニールとし、緯糸は、各係合孔間で3本づつ並ん
で配置される構成とした。
【0031】(比較例1)比較例1では、上記発明例の
試験片と略同様に構成され、緯糸がベルト幅方向の両端
部において切断されているものを比較試験片1とした。
【0032】(比較例2)比較例2では、上記発明例の
試験片と略同様に構成され、緯糸が係合孔と干渉して切
断されているものを比較試験片2とした。
【0033】(比較例3)比較例3では、上記発明例の
試験片と略同様に構成され、各係合孔間で、緯糸が実施
例よりも多い5本づつ並んで配置されているものを比較
試験片3とした。
【0034】(比較例4)比較例で4は、上記発明例の
試験片と略同様に構成され、緯糸の太さが実施例よりも
太い600デニールであるものを比較試験片4とした。
【0035】上記試験片及び比較試験片1〜4を用い
て、まず引張試験を行った。すなわち、上記各試験片を
それぞれ上下方向に延びるように配置して、各試験片の
上下それぞれ3個の係合孔を貫通する上下各3本づつの
貫通シャフトによって、各試験片を把持する。そして、
それらの各試験片をそれぞれ上下に引張して、破断する
ときの引張強度(破断強度)を計測した。
【0036】また、上記試験片及び比較試験片1〜4を
用い、図6に示すように噛み合い屈曲疲労試験を行っ
た。すなわち、スプロケット10に対する穴開き平ベル
ト11の巻付角が略180度になるように、該スプロケ
ット10及び平プーリ12に平ベルト11を巻き掛け、
かつ、該平ベルト11に所定の張力を生じるように20
kgの重りを吊り下げる。そして、上記平ベルト11を
1サイクル8.5秒周期で往復スライドさせて、上記ス
プロケット10との間で噛み合い不良が発生するまでの
往復スライド回数を計数した。なお、試験の際の温度は
23度とした。
【0037】上記引張試験及び噛み合い折曲疲労試験の
試験結果をまとめて表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1に示すように、発明例の試験片は、比
較試験片1及び2に比べて引張強度が大きく、比較試験
片3及び4と略同等の引張強度を有していることが判
る。上記比較試験片1及び2は、いずれも緯糸が途中で
切断されているので、各係合孔の周囲の破断強度が発明
例の試験片に比べて低下していると考えられる。
【0040】また、上記発明例の試験片は、比較試験片
1〜4のいずれと比較しても、耐屈曲疲労性が格段に優
れている。これは、上記比較試験片3は、各係合孔間に
並ぶ緯糸の本数が多いため、該緯糸に直交して織られた
経糸の伸びが大きくなって平ベルトの伸びが大きくなる
ことで、スプロケットとの噛み合いずれが発生するもの
と考えられる。
【0041】同様に、上記比較試験片4は、緯糸が太い
ため、該緯糸に直交して織られた経糸のクリンプによる
伸びが発生し、平ベルトの伸びが大きくなることで、ス
プロケットとの噛み合いずれが発生するものと考えられ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における伝動用平ベルトによれば、網状の補強シート
を構成する糸のうちの、ベルト幅方向に配設された緯糸
を、ベルト幅方向両端部で折り返しながらベルト長さ方
向全体に亘って連続するようにしたので、伝動用平ベル
トの係合孔の周辺での破断強度を確保しつつ、ベルト長
さ方向に配設された経糸の伸びを抑制することができ
る。このことで、伝動用平ベルトの伸びに起因する噛み
合い不良の発生を防止することができる。
【0043】請求項2記載の発明によれば、補強シート
を構成する経糸及び緯糸が伝動用平ベルトの係合孔と干
渉しないように配置されているので、ベルトの穴開け加
工時に上記補強シートの糸を切断する必要がなくなり、
加工の容易化及びコスト低減が図られる。
【0044】請求項3記載の発明によれば、伝動用平ベ
ルトを、高強度及び低クリープ性が強く要求される、自
動車のウインドレギュレータ用に特定したので、本発明
の作用効果が有効に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る平ベルトの斜視図であ
る。
【図2】自動車用窓ガラス昇降装置の概略構成図であ
る。
【図3】ピンホイールの斜視図である。
【図4】図1の平ベルトの補強シートの構成を示す説明
図である。
【図5】従来の平ベルトに係る図4相当図である。
【図6】噛み合い屈曲疲労試験機の概略構成を示す説明
図である。
【符号の説明】
1,1 弾性樹脂層(ベルト本体) 2 補強シート 2a 経糸 2b 緯糸 3 ピンホイール(駆動プーリ) 3a,3a,… 係合ピン(係合突起) 6 窓ガラス A 穴開き平ベルト(伝動用平ベルト) a2 ,a2 ,… 係合孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性樹脂製のベルト本体に補強シートが
    埋設され、ベルト厚み方向に貫通する多数の係合孔がベ
    ルト長さ方向全体に亘って形成された伝動用平ベルトで
    あって、 上記補強シートは、ベルト幅方向に並設されかつベルト
    長さ方向に延びる複数の経糸と、ベルト幅方向に延びる
    ように配設され、ベルト幅方向両端部で折り返されなが
    らベルト長さ方向に並んだ状態で連続する緯糸とにより
    網状に構成されていることを特徴とする伝動用平ベル
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 ベルト長さ方向に延びる経糸は、各係合孔と干渉しない
    ように該各係合孔のベルト幅方向の両側に並設されてお
    り、 ベルト幅方向に延びる緯糸は、上記各係合孔と干渉しな
    いように該各係合孔のベルト長手方向の両側に並設され
    ていることを特徴とする伝動用平ベルト。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 伝動用平ベルトは、自動車の昇降可能な窓ガラスと移動
    一体に連結された状態で、該自動車のドア内に位置する
    駆動プーリ及び従動プーリ間に、各係合孔が駆動プーリ
    外周の係合突起とそれぞれ係合するように巻き掛けられ
    ていて、上記プーリの回転により上記窓ガラスを昇降さ
    せるように構成されていることを特徴とする伝動用平ベ
    ルト。
JP24360997A 1997-09-09 1997-09-09 伝動用平ベルト Withdrawn JPH1182635A (ja)

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