JPH1182613A - 吊下型照明器具用制振装置 - Google Patents

吊下型照明器具用制振装置

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JPH1182613A
JPH1182613A JP24360297A JP24360297A JPH1182613A JP H1182613 A JPH1182613 A JP H1182613A JP 24360297 A JP24360297 A JP 24360297A JP 24360297 A JP24360297 A JP 24360297A JP H1182613 A JPH1182613 A JP H1182613A
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JP
Japan
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vibration damping
damping device
vibration
damping means
hanging
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Application number
JP24360297A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Matsuhisa
寛 松久
Fumihiro Komatsubara
史裕 小松原
Akihisa Katou
晋央 加藤
Takamasa Ikeda
隆政 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多方向の揺れに対して制振効果を得ることがで
きる吊下型照明器具用制振装置を提供する。 【解決手段】取付面4に吊下げられた吊具1と、この吊
具1に取付けられた灯体2と、吊具1に設けられて灯体
2の複数の揺れ方向に対して制振する制振手段3とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シャンデリア、
ペンダント型照明器具などの吊下型照明器具の地震等に
対する吊下型照明器具用制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地震、エアコンの風等によって吊下型照
明器具が大きく揺れ、器具自体の落下や器具装飾部品の
破損を起こす原因となることがる。また、一度揺れ始め
ると、なかなか振動が止まらず、付近の人に危険を感じ
させることもある。従来、その防止索として図26およ
び図27に示すように、灯体100を吊具101で吊
り、さらに複数の揺れ止めワイヤ102で固定する手法
が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、複数の揺れ止
めワイヤ102を用いる場合、全ての揺れ止めワイヤ1
02に均一な張力がかかるように施工する必要があり、
実際は困難である。また、不均一な張力状態の場合は、
アンバランスな状態となりより危険になる場合もある。
【0004】一方、吊下型照明器具以外の分野では、索
道搬器(ゴンドラ等)において動吸振器を用いた制振装
置が数例報告されている(特開平6-257642号, 特開平6-
280934号など) 。しかし、索道搬器は一方向の揺れを対
象としているのに対し、吊下型照明器具では多方向の揺
れに対して制振効果を有する必要がある。したがって、
この発明の目的は、従来の技術では対応できない多方向
の揺れに対して制振効果を得ることができる吊下型照明
器具用制振装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の吊下型照
明器具用制振装置は、取付面に吊下げられた吊具と、こ
の吊具に取付けられた灯体と、前記吊具に設けられて前
記灯体の複数の揺れ方向に対して制振する制振手段とを
備えたものである。請求項1記載の吊下型照明器具用制
振装置によれば、地震や風などによって灯体が揺れた場
合、複数の制振手段により揺れ方向が限定されることな
く制振効果を発揮でき、揺れの振幅を低減することがで
き、耐振強度が向上する。
【0006】請求項2記載の吊下型照明器具用制振装置
は、請求項1において、前記制振手段を、曲率中心が前
記吊具の上端側に位置した円弧状軌道面を有する複数の
相交差したケースと、これらのケース内の前記円弧状軌
道面上に転動可能に載置された転動体とからなる円軌道
型動吸振器としたものである。請求項2記載の吊下型照
明器具用制振装置によれば、請求項1と同様な効果があ
る。
【0007】請求項3記載の吊下型照明器具用制振装置
は、請求項2において、前記吊具が前記制振手段の円軌
道面の交差点に中間部が連結されているものである。請
求項3記載の吊下型照明器具用制振装置によれば、請求
項2と同様な効果がある。請求項4記載の吊下型照明器
具用制振装置は、請求項1において、前記制振手段が、
曲率中心が前記吊具の上端側に位置した部分球殻軌道面
を内部に有するケースと、このケース内の前記部分球殻
軌道面上に転動可能に載置された転動体からなるもので
ある。
【0008】請求項4記載の吊下型照明器具用制振装置
によれば、請求項1と同様な効果のほか、任意の振動方
向に対して転動体が円滑に追従できるので、より一層大
きい制振効果を得ることができる。請求項5記載の吊下
型照明器具用制振装置は、請求項1において、前記制振
手段が、円筒を円弧状に曲成した円弧状軌道面を内部に
有する複数のケースが、前記吊具の回りの周方向に配置
されるように前記吊具に放射状に取付けられ、前記円弧
状軌道面に転動体を転動可能に載置したものである。
【0009】請求項5記載の吊下型照明器具用制振装置
によれば、請求項1と同様な効果のほか、ケースの吊具
に対する傾斜角を変えることにより固有の周期を調節す
ることができ、制振効果をより一層発揮できる。請求項
6記載の吊下型照明器具用制振装置は、請求項1、請求
項2、請求項3、請求項4または請求項5において、前
記制振手段が、内部に減衰用の粘性流体を封入している
ものである。
【0010】請求項6記載の吊下型照明器具用制振装置
によれば、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4ま
たは請求項5と同様な効果のほか、粘性流体が転動体の
転がり摩擦を増加させるので制振効果をより一層大きく
でき、小型の制振装置も可能となる。請求項7記載の吊
下型照明器具用制振装置は、請求項1において、前記制
振手段が、略筒状の容器の内部に粘性流体を封入してな
る流体揺動型動吸振器としたものである。
【0011】請求項7記載の吊下型照明器具用制振装置
によれば、請求項1と同様な効果のほか、構成が簡単な
うえ、あらゆる方向の揺れに対して制振効果を十分に発
揮できる。請求項8記載の吊下型照明器具用制振装置
は、請求項7において、前記容器が略円筒状であり、そ
の円筒断面の略中心に前記吊具の中間部が取付けられて
いるものである。
【0012】請求項8記載の吊下型照明器具用制振装置
によれば、請求項7と同様な効果がある。請求項9記載
の吊下型照明器具用制振装置は、請求項7または請求項
8において、前記容器が、外周部の内部高さが中央部よ
りも高く形成されているものである。
【0013】請求項9記載の吊下型照明器具用制振装置
によれば、請求項7または請求項8と同様な効果のほ
か、流体の多くが外側に位置することにより吊具に大き
なモーメントを作用させることができるので、制振効果
をより大きくできる。請求項10記載の吊下型照明器具
用制振装置は、請求項8または請求項9において、前記
容器が、その中央部に外形形状と同心円状の凹部を形成
しているものである。
【0014】請求項10記載の吊下型照明器具用制振装
置によれば、請求項8または請求項9と同様な効果があ
る。請求項11記載の吊下型照明器具用制振装置は、請
求項7において、前記容器を略ドーナツ状としたもので
ある。請求項11記載の吊下型照明器具用制振装置によ
れば、請求項7および請求項9と同様な効果がある。
【0015】請求項12記載の吊下型照明器具用制振装
置は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求
項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求
項10または請求項11において、前記制振手段が、鉛
直方向に延びた剛体部を有し、この剛体部を吊具の中間
部に取付けているものである。請求項12記載の吊下型
照明器具用制振装置によれば、請求項1、請求項2、請
求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請
求項8、請求項9、請求項10または請求項11と同様
な効果のほか、剛体部によりより一層大きな制振効果を
発揮できる。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施の形態を図
1ないし図4により説明する。すなわち、この吊下型照
明器具用制振装置は、吊具1と、灯体2と、制振手段3
とを有する。吊具1は取付面4に吊下げられている。実
施の形態の吊具1ではチェーンを用い、その上端部が取
付面4に取付けられている。
【0017】灯体2は吊具1に取付けられている。実施
の形態では吊具1の下端部に灯体2が取付けられてい
る。制振手段3は、吊具1に設けられて灯体2の複数の
揺れ方向に対して制振する。実施の形態の制振手段3
は、曲率中心が吊具1の上端側に位置した円弧状軌道面
12を有する複数の相交差したケース5と、これらのケ
ース5内の円弧状軌道面12上に転動自在に載置された
転動体6とからなる円軌道型動吸振器である。一対のケ
ース5はそれぞれ断面角筒形で、曲率中心を吊具1の上
端取付部にほぼ位置した円弧状に全体を湾曲し、その中
心部7で一対がたとえば図のように十字に交差させて相
連結し、その交差点となる中心部7の上下面に連結部1
1を設け、吊具2の中間部を連結部11に連結してい
る。転動体6は質量のある転動により移動する移動体で
あり、実施の形態は剛球としている。
【0018】またこれらの制振手段3は、灯体2の固有
振動数に略一致した固有振動数でケース5内を転動体6
が移動(振動)するように設計されている。灯体2の重
量を5kgとし、吊り長さ1mで円軌道半径0.7mで
ある。剛球直径65mmの場合の自由振動波形を、図3
に制振手段3がある場合とない場合について図3に示
し、図4に周波数応答の実験結果を示す。図3で(a)
は制振手段3がない場合、(b)はある場合であり、図
4でL1 は制振手段3がある場合、L2 はない場合であ
る。図3および図4よりこの発明の制振装置を用いれ
ば、自由振動および周波数応答とともに明らかに振動を
抑制できることがわかる。
【0019】各制振手段3は、灯体2が一方向に揺れる
とき転動体6は自己の重力により反対向きに転動して吊
具1を元の位置に戻そうする力ができる。灯体2が反対
向きに揺れるときも同様に転動体6は自己の重力により
灯体2と反対向きに転動して吊具1を元の位置に戻そう
とする力を発生させる。この繰り返しにより灯体2の振
動が減衰される。またケース5を円軌道面の中心で交差
させることにより、多方向の揺れに対して制振効果を発
揮する制振装置を実現している。
【0020】第1の実施の形態によれば、地震や風など
によって灯体2が揺れた場合、複数の制振手段3により
揺れ方向が限定されることなく制振効果を発揮でき、揺
れの振幅を低減することができ、耐振強度が向上する。
なお、第1の実施の形態ではケース5が2つであった
が、3つ以上であってもよい。
【0021】この発明の第2の実施の形態を図5に示
す。すなわち、この吊下型照明器具用制振装置は、第1
の実施の形態において、制振手段3が内部に減衰要素と
して減衰用の粘性流体8を封入している。粘性流体8は
たとえば液体のシリコンオイルや水等がある。粘性流体
8をケース5内に封入することで、転動体6の転がり摩
擦を増加させている。すなわち、制振手段3の減衰がよ
り大きくなり、制振効果が大きくなる。また粘性流体8
をケース5内に封入することで、同じサイズの制振効果
の大きな制振装置や同じ制振効果で小型の制振装置を実
現することができる。
【0022】その他の構成および作用効果は第1の実施
の形態と同様である。この発明の第3の実施の形態を図
6に示す。すなわち、この吊下型照明器具用制振装置
は、第1の実施の形態において、制振手段3が鉛直方向
に延びた剛体部9を有し、剛体部9に吊具1の中間部を
取付けている。剛体部9の鉛直方向の特定の長さ以上に
長く設定することにより、より大きな制振効果を期待す
ることができる。
【0023】その他の構成および作用効果は第1の実施
の形態と同様である。この発明の第4の実施の形態を図
7および図8に示す。すなわち、この吊下型照明器具用
制振装置は、制振手段3は曲率中心が吊具1の上端側に
位置した部分球殻軌道面10を内部に有するケース5
と、このケース5内の部分球殻軌道面10上に転動可能
に載置された転動体6からなるものである。吊具1はそ
の中間部が制振手段3の中心の連結部11に連結されて
いる。その他第1の実施の形態と共通する部分に同一符
号を付している。
【0024】制振手段3を部分球殻軌道面10に形成す
ることによって、転動体6が球面上を自由に移動(振
動)できるので、あらゆる方向において同等な制振効果
をもつ動吸振器を実現できる。その他の作用効果は第1
の実施の形態と同様である。この発明の第5の実施の形
態を図9に示す。すなわち、この吊下型照明器具用制振
装置は、第4の実施の形態のケース5内にシリコンオイ
ル等の粘性流体8を封入したものである。
【0025】粘性流体8をケース5内に封入すること
で、転動体6の転がり摩擦を増加させている。すなわ
ち、制振手段3の減衰がより大きくなり、制振効果が大
きくなる。また粘性流体8をケース5内に封入すること
で、同じサイズの制振効果の大きな制振装置や同じ制振
効果で小型の制振装置を実現することができる。その他
の構成および作用効果は第4の実施の形態と同様であ
る。
【0026】この発明の第6の実施の形態を図10に示
す。すなわち、この吊下型照明器具用制振装置は、第4
の実施の形態の制振手段3が鉛直方向に延びた剛体部9
を有し、剛体部9に吊具1の中間部を取付けている。剛
体部9の鉛直方向の特定の長さ以上に長く設定すること
により、より大きな制振効果を期待することができる。
【0027】その他の構成および作用効果は第4の実施
の形態と同様である。図11は第6の実施の形態の変形
形態であり、図10の部分球殻軌道面10を有するケー
ス5の上面5aを、部分球面の形状ではなく平面にし
て、その中央に設けた取付部11の位置を部分球殻軌道
面10の中心よりも高くすることにより、図10の剛体
部9を設置したのと同様の効果を持たせている。
【0028】この発明の第7の実施の形態を図12ない
し図14に示す。すなわち、この吊下型照明器具用制振
装置は、円筒を円弧状に曲成した円弧状軌道面12を内
部に有して円弧状軌道面12に転動体6を載せたケース
5からなる4つの円軌道面動吸振器の制振手段3を吊具
1の周囲を取り囲むように配置したものである。4つの
制振手段3はその各中心がアーム13の先端に連結さ
れ、制振手段3が周方向に並ぶように各アーム13が放
射状に配置されてその後端が連結部材15に連結され、
連結部材15をチェーンを用いた吊具1の中間部に連結
している。その他第1の実施の形態と共通する部分に同
一符号を付している。
【0029】円弧状軌道面12を転動体6が転動する構
成のため、第1の実施の形態と同様な制振作用を有す
る。この場合、4つの制振手段3を吊具1の周囲を取り
囲むように配置することにより、吊具1の多方向の揺れ
に対して制振効果を発揮する制振装置を実現している。
また制振手段3は吊具1の鉛直方向とは非直交に交差し
ている。実施の形態では、各制振手段3は円弧状軌道面
12を含む面が鉛直方向に対して傾斜角度θに傾斜して
いる。
【0030】4つの制振手段3を配置することで、第1
の実施の形態に比べて同等の制振効果とした場合、個々
の制振手段3を小さく設計できる。また第7の実施の形
態では傾斜振子の理論を利用することで、より小さな円
軌道面で長周期の動吸振器を実現している。とくに傾斜
角度θを調節することで動吸振器の固有周期の調節が可
能である。ここで、傾斜振子の理論は、図14に示すよ
うに紙面に垂直な方向(紙面法線方向)に振動する振子
Sを鉛直より傾斜角度θに傾斜させると、振子Sに作用
するみかけの動力g′はg×cos θとなる。そのため、
通常は式T=2π√(L/g)、により算出される振子
の固有周期が、θ傾斜させることで式T=2π√(L/
gcos θ)により算出される固有周期で振動する。その
他、第1の実施の形態と同様な作用効果がある。
【0031】この発明の第8の実施の形態を図15に示
す。すなわち、この吊下型照明器具用制振装置は、第7
の実施の形態のケース5内に減衰要素としてシリコンオ
イル等の粘性流体8を封入したものである。粘性流体8
をケース5内に封入することで、転動体6の転がり摩擦
を増加させている。すなわち、制振手段3の減衰がより
大きくなり、制振効果が大きくなる。また粘性流体8を
ケース5内に封入することで、同じサイズの制振効果の
大きな制振装置や同じ制振効果で小型の制振装置を実現
することができる。
【0032】その他の構成および作用効果は第7の実施
の形態と同様である。この発明の第9の実施の形態を図
16に示す。すなわち、この吊下型照明器具用制振装置
は、第7の実施の形態の制振手段3の連結部材15に一
体に剛体部9を鉛直方向に延出し、剛体部9の先端に吊
具1の中間部を取付けている。剛体部9の鉛直方向の特
定の長さ以上に長く設定することにより、より大きな制
振効果を期待することができる。
【0033】その他の構成および作用効果は第7の実施
の形態と同様である。この発明の第10の実施の形態を
図17および図18に示す。すなわち、この吊下型照明
器具用制振装置は、第1の実施の形態において、制振手
段3が略筒状の容器5′の内部に粘性流体8を封入して
なる流体揺動型動吸振器としたものである。
【0034】実施の形態の制振手段3は天井の取付面4
に吊具1の中間部に、制振手段3の中心に設けた連結部
11を連結し、吊具1の下端部に取付けられた灯体2の
固有振動数に略一致した固有振動数で振動するシリコン
オイル等の粘性流体8を円筒状に形成した容器5′に封
入している。これにより、あらゆる方向の揺れに対して
制振効果を発揮する。
【0035】その他の構成および作用効果は第1の実施
の形態と同様である。この発明の第11の実施の形態を
図19に示す。すなわち、この吊下型照明器具用制振装
置は、第10の実施の形態の制振手段3が鉛直方向に延
びた剛体部9を中心部に有し、剛体部9に吊具1の中間
部を取付けている。剛体部9の鉛直方向の特定の長さ以
上に長く設定することにより、より大きな制振効果を期
待することができる。
【0036】その他の構成および作用効果は第10の実
施の形態と同様である。この発明の第12の実施の形態
を図20および図21に示す。すなわち、この吊下型照
明器具用制振装置は、第10の実施の形態において、円
筒状の容器5′の外周部17の内部高さH1 を中央部1
8の内部高さH2 より高く形成している。そして中央部
18に外形形状と同心円状の凹部19を形成して容器
5′の断面を略U字形に形成している。吊具1は制振手
段3の中央部18の中心に設けた連結部11に連結して
いる。粘性流体の揺動周波数は吊下られた灯体2の固有
振動数に略一致した固有振 8数としつつ、円筒状容器
5′の外周部17の内部高さH1 を中央部18の内部高
さH2 より高く形成することで、第10の実施の形態に
比べてより多くの粘性流体8が容器5′の外側に移動
し、吊具1に大きなモーメントを作用させることとな
り、大きな制振効果を期待することができる。
【0037】その他の構成および作用効果は第10の実
施の形態と同様である。この発明の第13の実施の形態
を図22に示す。すなわち、この吊下型照明器具用制振
装置は、第12の実施の形態の制振手段3が鉛直方向に
延びた剛体部9を中央部18の中心部に有し、剛体部9
に吊具1の中間部を取付けている。剛体部9の鉛直方向
の特定の長さ以上に長く設定することにより、より大き
な制振効果を期待することができる。
【0038】その他の構成および作用効果は第12の実
施の形態と同様である。この発明の第14の実施の形態
を図23および図24に示す。すなわち、この吊下型照
明器具用制振装置は、第10の実施の形態において、円
筒状の容器5′を略ドーナツ状容器としたものである。
ただし中央は空洞ではなく平板部21を有し、その中心
に連結部11を設け、吊具1の中間部を連結している。
【0039】粘性流体8の揺動周波数は吊下られた灯体
8の固有振動数に略一致した固有振動数としつつ、粘性
流体8の封入された容器5′をドーナツ状とすること
で、第10の実施の形態と比べてより多くの粘性流体8
が外側に移動し、吊具1に大きなモーメントを作用させ
ることとなり、大きな制振効果を期待することができ
る。
【0040】その他の構成および作用効果は第10の実
施の形態と同様である。この発明の第15の実施の形態
を図25に示す。すなわち、この吊下型照明器具用制振
装置は、第14の実施の形態の制振手段3が鉛直方向に
延びた剛体部9を平板部21の中心部に有し、剛体部9
の先端に吊具1の中間部を取付けている。剛体部9の鉛
直方向の特定の長さ以上に長く設定することにより、よ
り大きな制振効果を期待することができる。
【0041】その他の構成および作用効果は第14の実
施の形態と同様である。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の吊下型照明器具用制振装
置によれば、地震や風などによって灯体が揺れた場合、
複数の制振手段により揺れ方向が限定されることなく制
振効果を発揮でき、揺れの振幅を低減することができ、
耐振強度が向上する。請求項2記載の吊下型照明器具用
制振装置によれば、請求項1と同様な効果がある。
【0043】請求項3記載の吊下型照明器具用制振装置
によれば、請求項2と同様な効果がある。請求項4記載
の吊下型照明器具用制振装置によれば、請求項1と同様
な効果のほか、任意の振動方向に対して転動体が円滑に
追従できるので、より一層大きい制振効果を得ることが
できる。
【0044】請求項5記載の吊下型照明器具用制振装置
によれば、請求項1と同様な効果のほか、ケースの吊具
に対する傾斜角を変えることにより固有の周期を調節す
ることができ、制振効果をより一層発揮できる。請求項
6記載の吊下型照明器具用制振装置によれば、請求項
1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5と同
様な効果のほか、粘性流体が転動体の転がり摩擦を増加
させるので制振効果をより一層大きくでき、小型の制振
装置も可能となる。
【0045】請求項7記載の吊下型照明器具用制振装置
によれば、請求項1と同様な効果のほか、構成が簡単な
うえ、あらゆる方向の揺れに対して制振効果を十分に発
揮できる。請求項8記載の吊下型照明器具用制振装置に
よれば、請求項7と同様な効果がある。
【0046】請求項9記載の吊下型照明器具用制振装置
によれば、請求項7または請求項8と同様な効果のほ
か、流体の多くが外側に位置することにより吊具に大き
なモーメントを作用させることができるので、制振効果
をより大きくできる。請求項10記載の吊下型照明器具
用制振装置によれば、請求項8または請求項9と同様な
効果がある。
【0047】請求項11記載の吊下型照明器具用制振装
置によれば、請求項7および請求項9と同様な効果があ
る。請求項12記載の吊下型照明器具用制振装置によれ
ば、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項
5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項
10または請求項11と同様な効果のほか、剛体部によ
りより一層大きな制振効果を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示し、(a)は
その一部破断正面図(x−z面)、(b)はその一部破
断側面図(y−z面)である。
【図2】その平面図(x−y面)である。
【図3】横軸を時刻とし縦軸を加速度として、制振装置
がない場合(a)と、制振装置がある場合(b)の自由
振動波形図である。
【図4】横軸を周波数とし、縦軸を応答倍率とした周波
数応答図であり、L1 は制振装置がある場合、L2 は制
振装置がない場合である。
【図5】第2の実施の形態の一部破断正面図である。
【図6】第3の実施の形態の一部破断正面図である。
【図7】第4の実施の形態を示し、(a)はその一部破
断正面図、(b)はその一部破断側面図である。
【図8】平面図である。
【図9】第5の実施の形態の一部破断正面図である。
【図10】第6の実施の形態の一部破断正面図である。
【図11】その変形形態の一部破断正面図である。
【図12】第7の実施の形態を示し、(a)はその一部
破断正面図、(b)はその一部破断側面図である。
【図13】その平面図である。
【図14】傾斜振子の振動を説明する説明図である。
【図15】第8の実施の形態の一部破断正面図である。
【図16】第9の実施の形態の一部破断正面図である。
【図17】第10の実施の形態の平面図である。
【図18】(a)はその一部破断正面図、(b)はその
一部破断側面図である。
【図19】第11の実施の形態の一部破断正面図であ
る。
【図20】第12の実施の形態の平面図である。
【図21】(a)はその一部破断正面図、(b)はその
一部破断側面図である。
【図22】第13の実施の形態の一部破断正面図であ
る。
【図23】第14の実施の形態の平面図である。
【図24】(a)はその一部破断正面図、(b)はその
一部破断側面図である。
【図25】第15の実施の形態の一部破断正面図であ
る。
【図26】従来例の正面図である。
【図27】その底面図である。
【符号の説明】
1 吊具 2 灯体 3 制振手段 4 取付面 5 ケース 5′ 容器 6 転動体 7 中心部 8 粘性流体 9 剛体部 10 部分球殻軌道面 12 円弧状軌道面 13 アーム 17 外周部 18 中央部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 隆政 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付面に吊下げられた吊具と、この吊具
    に取付けられた灯体と、前記吊具に設けられて前記灯体
    の複数の揺れ方向に対して制振する制振手段とを備えた
    吊下型照明器具用制振装置。
  2. 【請求項2】 前記制振手段は、曲率中心が前記吊具の
    上端側に位置した円弧状軌道面を有する複数の相交差し
    たケースと、これらのケース内の前記円弧状軌道面上に
    転動可能に載置された転動体とからなる円軌道型動吸振
    器である請求項1記載の吊下型照明器具用制振装置。
  3. 【請求項3】 前記吊具は前記制振手段の円軌道面の交
    差点に中間部が連結されている請求項2記載の吊下型照
    明器具用制振装置。
  4. 【請求項4】 前記制振手段は、曲率中心が前記吊具の
    上端側に位置した部分球殻軌道面を内部に有するケース
    と、このケース内の前記部分球殻軌道面上に転動可能に
    載置された転動体からなる請求項1記載の吊下型照明器
    具用制振装置。
  5. 【請求項5】 前記制振手段は、円筒を円弧状に曲成し
    た円弧状軌道面を内部に有する複数のケースが、前記吊
    具の回りの周方向に配置されるように前記吊具に放射状
    に取付けられ、前記円弧状軌道面に転動体を転動可能に
    載置した請求項1記載の吊下型照明器具用制振装置。
  6. 【請求項6】 前記制振手段は、内部に減衰用の粘性流
    体を封入している請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4または請求項5記載の吊下型照明器具用制振装置。
  7. 【請求項7】 前記制振手段は、略筒状の容器の内部に
    粘性流体を封入してなる流体揺動型動吸振器である請求
    項1記載の吊下型照明器具用制振装置。
  8. 【請求項8】 前記容器は略円筒状であり、その円筒断
    面の略中心に前記吊具の中間部が取付けられている請求
    項7記載の吊下型照明器具用制振装置。
  9. 【請求項9】 前記容器は、外周部の内部高さが中央部
    よりも高く形成されている請求項7または請求項8記載
    の吊下型照明器具用制振装置。
  10. 【請求項10】 前記容器は、その中央部に外形形状と
    同心円状の凹部を形成している請求項8または請求項9
    記載の吊下型照明器具用制振装置。
  11. 【請求項11】 前記容器は、略ドーナツ状である請求
    項7記載の吊下型照明器具用制振装置。
  12. 【請求項12】 前記制振手段は、鉛直方向に延びた剛
    体部を有し、この剛体部を吊具の中間部に取付けている
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、
    請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10
    または請求項11記載の吊下型照明器具用制振装置。
JP24360297A 1997-09-09 1997-09-09 吊下型照明器具用制振装置 Pending JPH1182613A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011012720A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Shimizu Corp 吊り制振構造
JP2013146782A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Fuji Heavy Ind Ltd スポット溶接装置
CN106838739A (zh) * 2017-04-05 2017-06-13 英特曼电工(常州)有限公司 一种万向led筒灯

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