JPH1182594A - フリクション可変油圧緩衝器 - Google Patents

フリクション可変油圧緩衝器

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Publication number
JPH1182594A
JPH1182594A JP23572497A JP23572497A JPH1182594A JP H1182594 A JPH1182594 A JP H1182594A JP 23572497 A JP23572497 A JP 23572497A JP 23572497 A JP23572497 A JP 23572497A JP H1182594 A JPH1182594 A JP H1182594A
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JP
Japan
Prior art keywords
lubricating oil
chamber
shock absorber
hydraulic shock
oil chamber
Prior art date
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Pending
Application number
JP23572497A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Hasegawa
正 長谷川
Takashi Takeuchi
隆志 竹内
Tsutomu Naito
力 内藤
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SHOWA AUTO ENG
Showa Corp
Original Assignee
SHOWA AUTO ENG
Showa Corp
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Publication date
Application filed by SHOWA AUTO ENG, Showa Corp filed Critical SHOWA AUTO ENG
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Publication of JPH1182594A publication Critical patent/JPH1182594A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストローク速度が微低速のときに大きなフリ
クションを発生させることで、操縦安定性と乗心地性を
同時に満足せしめる。 【解決手段】 加圧装置16で加圧されたガスはフィル
タ17を通してアキュムレータ18に送られ、このアキ
ュムレータ18内の加圧ガスは調圧弁19、ソレノイド
バルブ20,20を介してそれぞれ前後の油圧緩衝器用
の倍力装置21,21に送られる。倍力装置21は大径
室21aと小径室21bからなり、それぞれの室にはピ
ストン22の大径部22aと小径部22bが摺動自在に
配置されており、大径室21aにはアキュムレータ18
からの加圧ガスが供給され、小径室21bはジョイント
を介して油圧緩衝器用の潤滑オイル室につながってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発生するフリクショ
ンを可変とした例えば倒立型のストラットダンパに関す
る。
【0002】
【従来の技術】登録実用新案第2537817号公報に
開示されるように、アウターチューブ(ストラットチュ
ーブ)内にインナーチューブ(スライドパイプ)を摺動
自在に挿入し、アウターチューブ内面とインナーチュー
ブ外面との間に潤滑剤(グリース)を充填した倒立型の
ストラットダンパは公知である。斯かるストラットダン
パにあっては、インナーチューブ内にピストンロッドが
挿入され、このピストンロッドの先端にインナーチュー
ブ内面に摺接するピストンが取り付けられ、このピスト
ンに減衰力を発生する機構が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4は減衰
力特性を示すグラフであり、このグラフにおいて、線分
aはピストンに設けた減衰力可変機構で減衰力をソフト
に設定した場合のストローク速度と発生する減衰力との
関係を示し、線分bはピストンに設けた減衰力可変機構
で減衰力をハードに設定した場合のストローク速度と発
生する減衰力との関係を示し、線分cはストローク速度
が微低速の場合に発生する減衰力がハードにストローク
速度が中高速の場合に発生する減衰力がソフトになって
いる。
【0004】ストローク速度が微低速の場合に大きな減
衰力を発生することで操縦安定性が向上し、ストローク
速度が中高速の場合に小さな減衰力を発生することで乗
心地性が向上する。即ち、図4の線分cが減衰力特性と
しては理想的であるが、上記した先行技術では、ピスト
ン等に設けた減衰力可変機構で減衰力調整を行うため、
発生する減衰力特性は線分aまたはbとなり、操縦安定
性と乗心地性の両方を全てのストローク速度に亘って満
足することができない。
【0005】そこで、実開昭62−63437号及び実
開昭62−63438号に、ピストンロッドの周囲に中
空のシール部材を設け、この中空のシール部材内の圧を
調整することでピストンロッドに対するシール部材の接
触圧を変化させ、ピストンロッドに作用する摩擦力を可
変とすることで、操縦安定性と乗心地性を満足する提案
がなされている。しかしながら、これらの先行技術にあ
っては、別部材としてピストンロッドの外周に中空のシ
ール部材等を設けなければならず、また、微調整も困難
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アウター
チューブ内にインナーチューブを摺動自在に挿入し、ア
ウターチューブ内面とインナーチューブ外面との間に潤
滑オイル室を形成したタイプの油圧緩衝器において、前
記潤滑オイル室内の圧力を高くすると、潤滑オイル室を
画成しているオイルシールの緊縛力が高まるという知見
に基いて本発明をなしたものである。
【0007】即ち、上記課題を解決すべく本発明は、ア
ウターチューブ内にインナーチューブを摺動自在に挿入
し、アウターチューブ内面とインナーチューブ外面との
間にオイルシールを介して潤滑オイル室を画成した油圧
緩衝器において、前記潤滑オイル室を加圧装置につなげ
た。
【0008】潤滑オイル室を加圧装置につなげること
で、潤滑オイル室内の圧力を高くすることが可能にな
り、その結果、潤滑オイル室を画成しているオイルシー
ルの緊縛力が高くなり、結果的に図4の線分cに示すよ
うな、微低速時における減衰力を高めたと同じ効果が期
待できる。
【0009】ここで、前記加圧装置と潤滑オイル室の間
に、アキュムレータと倍力装置を設けることが可能であ
る。アキュムレータを設けることで作動が安定し、倍力
装置を設けることで、微低速時のフリクションを更に高
めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1は本発明を適用した倒立
型ストラットダンパの最伸長時の全体断面図、図2は同
倒立型ストラットダンパの要部拡大断面図、図3は潤滑
オイルの系統図である。
【0011】倒立型ストラットダンパはボトムチューブ
(アウターチューブ)1に上方からスライドチューブ
(インナーチューブ)2を摺動自在に挿入して構成さ
れ、ボトムチューブ1下端はブラケット3を介して車輪
側に取り付けられ、スライドチューブ2上端はブラケッ
ト4を介して車体側に取り付けられる。
【0012】ブラケット4にはアッパースプリングシー
ト5が支持され、ボトムチューブ1の中間部にはロアス
プリングシート6が支持され、これらアッパースプリン
グシート5とロアスプリングシート6の間に懸架スプリ
ング7が設けられている。
【0013】また、スライドチューブ2内はフリーピス
トン8にて、上部の気体室S1と下部の油室S2に分離
され、油室S2内には下方から下端がボトムチューブに
取り付けられたピストンロッド9が挿入され、このピス
トンロッド9の上端に固着したピストン10にて油室S
2を更に上下の油室に画成している。尚、上下の油室は
ピストン10に形成した油孔にて連通し、この油孔に減
衰力発生機構が設けられている。
【0014】一方、前記ボトムチューブ1の内面には上
部ガイドブッシュ11及び下部ガイドブッシュ12が設
けられ、これら上部ガイドブッシュ11及び下部ガイド
ブッシュ12間の間隔をディスタンスカラー13にて一
定に維持している。
【0015】また、上部ガイドブッシュ11の上には上
部オイルシール14が、下部ガイドブッシュ12の下に
は下部オイルシール15が夫々配置され、ボトムチュー
ブ1の内側且つスライドチューブ2の外側で、前記上部
オイルシール14と下部オイルシール15の間に潤滑オ
イルを満たした潤滑オイル室S3が形成されている。
【0016】ここで、上部ガイドブッシュ11の下方へ
の移動、下部ガイドブッシュ12の上方への移動はディ
スタンスカラー13にて規制され、上部オイルシール1
4の上方への抜けは加締め部にて防止され、下部オイル
シール15の下方への落ち込みは段部にて防止される。
【0017】また、前記潤滑オイル室S3は図3に示す
ように加圧装置(コンプレッサ)16につながってい
る。即ち、加圧装置16で加圧されたガスはフィルタ1
7を通してアキュムレータ18に送られ、このアキュム
レータ18内の加圧ガスは調圧弁19、ソレノイドバル
ブ20,20を介してそれぞれ前後の油圧緩衝器用の倍
力装置21,21に送られる。
【0018】倍力装置21は大径室21aと小径室21
bからなり、それぞれの室にはピストン22の大径部2
2aと小径部22bが摺動自在に配置されており、大径
室21aにはアキュムレータ18からの加圧ガスが供給
され、小径室21bはジョイント23(図1参照)を介
して前記潤滑オイル室S3につながっている。
【0019】以上の倒立型のストラットダンパの基本的
な作動について説明すると、図1に示す最伸長時の状態
から圧縮行程に入ると、スライドチューブ2が相対的に
ボトムチューブ1内に進入し、同時にピストン10はス
ライドチューブ2内を上方に摺動する。ピストン10の
上方への移動に伴って上部油室の作動油がピストン10
に設けた油孔を介して下部油室に流入し、この時減衰力
が発生する。尚、作動油は非圧縮性の液体であるので、
圧縮行程におけるピストンロッドの侵入体積分について
は、気体室S1が圧縮することでそれを吸収する。ま
た、伸長行程においては、ピストン10の下方への移動
に伴って下部油室の作動油がピストン10に設けた油孔
を介して上部油室に流入し、この時減衰力が発生する。
【0020】そして、上記の圧縮行程及び伸長行程にお
いて、潤滑オイル室S3内に充填されている潤滑オイル
にて、スライドチューブ2の摺動がスムーズに行われ
る。
【0021】一方、本発明においては潤滑オイル室S3
が加圧装置16につながっているので、車速センサ、舵
角センサ、ストローク速度センサ等からの信号により前
記ソレノイドバルブ20を動作せしめ、潤滑オイル室S
3内の潤滑オイルに圧を付与する。
【0022】潤滑オイル室S3内の潤滑オイルに圧が付
与されると、潤滑オイル自体は非圧縮性であり、前記し
たようにスライドチューブ2の外周を締め付けている上
部及び下部のオイルシール14,15の緊縛力が高くな
り、スライドチューブ2の摺動に適度な制動が作用す
る。
【0023】そこで、例えばストローク速度センサ等か
らの信号に応じて、微小ストローク時にソレノイドバル
ブ20を動作させ、潤滑オイル室S3内の潤滑オイルに
圧を付与することで、図4の線分cに示すような理想的
な減衰力特性を得ることができる。
【0024】尚、図示例にあっては倒立型のストラット
ダンパについて示したが、本発明が適用される油圧緩衝
器はこれに限定されず、潤滑オイル室を備えた油圧緩衝
器であれば、どのようなタイプのものにも適用できる。
【0025】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
アウターチューブ内面とインナーチューブ外面との間に
オイルシールを介して潤滑オイル室を画成したタイプの
油圧緩衝器の前記潤滑オイル室を加圧装置につなげたこ
とで、潤滑オイルに作用する圧力を調整することが可能
になり、その結果、潤滑オイル室を画成しているオイル
シールのインナーチューブに対する緊縛力を調整するこ
とができ、緊縛力が調整されることで発生するフリクシ
ョンが可変となる。そして、フリクションが可変となる
ことで、ストローク速度等に合せたフリクションを発生
させることができ、操縦安定性と乗心地性を同時に満足
する油圧緩衝器を提供することができる。
【0026】また、前記の加圧装置と潤滑オイル室との
間にアキュムレータ及び倍力装置を設けることで、作動
が安定化が図れ、また潤滑オイルに作用する圧力を高め
ることができ、発生するフリクションを大きくすること
が可能になり、調整幅の自由度が大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した倒立型ストラットダンパの全
体断面図
【図2】同倒立型ストラットダンパの要部拡大断面図
【図3】潤滑オイルの系統図
【図4】減衰力特性を示すグラフ
【符号の説明】
1…ボトムチューブ、2…スライドチューブ、3,4…
ブラケット、5,6…スプリングシート、7…懸架スプ
リング、8…フリーピストン、9…ピストンロッド、1
0…ピストン、11…上部ガイドブッシュ、12…下部
ガイドブッシュ、13…ディスタンスカラー、14…上
部オイルシール、15…下部オイルシール、16…加圧
装置(コンプレッサ)、18…アキュムレータ、20…
ソレノイドバルブ、21…倍力装置、S1…気体室、S
2…油室、S3…潤滑オイル室。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】実用新案登録第2537817号公報に
開示されるように、アウターチューブ(ストラットチュ
ーブ)内にインナーチューブ(スライドパイプ)を摺動
自在に挿入し、アウターチューブ内面とインナーチュー
ブ外面との間に潤滑剤(グリース)を充填した倒立型の
ストラットダンパは公知である。斯かるストラットダン
パにあっては、インナーチューブ内にピストンロッドが
挿入され、このピストンロッドの先端にインナーチュー
ブ内面に摺接するピストンが取り付けられ、このピスト
ンに減衰力を発生する機構が設けられている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】ストローク速度の微低速域での減衰力をハ
ードに設定することで操縦安定性が向上し、ストローク
速度の中高速域での減衰力をソフトに設定することで乗
心地性が向上する。即ち、図4の線分cが減衰力特性と
しては理想的であるが、上記した先行技術では、ピスト
ン等に設けた減衰力可変機構で減衰力調整を行うため、
発生する減衰力特性は線分aまたはbとなり、操縦安定
性と乗心地性の両方を全てのストローク速度に亘って満
足することができない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウターチューブ内にインナーチューブ
    を摺動自在に挿入し、アウターチューブ内面とインナー
    チューブ外面との間にオイルシールを介して潤滑オイル
    室を画成した油圧緩衝器において、前記潤滑オイル室は
    加圧装置につながっていることを特徴とするフリクショ
    ン可変油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフリクション可変油圧
    緩衝器において、前記加圧装置と潤滑オイル室との間に
    は、アキュムレータ及び倍力装置が介在していることを
    特徴とするフリクション可変油圧緩衝器。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のフリク
    ション可変油圧緩衝器において、この油圧緩衝器は倒立
    型のストラットダンパであることを特徴とするフリクシ
    ョン可変油圧緩衝器。
JP23572497A 1997-09-01 1997-09-01 フリクション可変油圧緩衝器 Pending JPH1182594A (ja)

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ID=16990294

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009216130A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Kayaba Ind Co Ltd 緩衝器
JP2010084921A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Kayaba Ind Co Ltd フロントフォーク
JP2014190404A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Kayaba Ind Co Ltd 懸架装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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