JPH1182379A - 電気掃除機用羽根車の製造方法 - Google Patents

電気掃除機用羽根車の製造方法

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JPH1182379A
JPH1182379A JP24645397A JP24645397A JPH1182379A JP H1182379 A JPH1182379 A JP H1182379A JP 24645397 A JP24645397 A JP 24645397A JP 24645397 A JP24645397 A JP 24645397A JP H1182379 A JPH1182379 A JP H1182379A
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JP
Japan
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impeller
vacuum cleaner
brazing
plate
blade
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JP24645397A
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English (en)
Inventor
Kiyomi Nakamura
清美 中村
Takeshi Obana
健 尾花
Masatoshi Inagaki
正寿 稲垣
Yasuhisa Aono
泰久 青野
Hisanobu Okamura
久宣 岡村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空気抵抗の低減,騒音の低減、及び吸込空気の
漏れ低減が可能な羽根車を提供し、効率の良い電動送風
機,電気掃除機を実現する。 【解決手段】電動機の回転軸に取付け固定されるととも
に、前面及び後面プレートの間に複数個のブレードが螺
旋状に配置された構造を有する羽根車において、前記プ
レートと前記ブレードとがろう付けにより接合され、プ
レートとブレードとの合わせ目が密着していることを特
徴とする羽根車。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は家庭用電気掃除機等
に用いられる羽根車の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の家庭用電気掃除機に用いられる羽
根車101は、図1(a)及び(b),(c)に示すよう
に、アルミニウム合金からなる前面プレート102,後
面プレート103により、螺旋状に配置された複数個の
アルミニウム合金からなるブレード104を挟みこむ構
造が一般的である。ブレードには六つの固定用突起物1
05が付いていて、この固定用突起物がプレートに設け
られた角孔106に挿通された後、突起物の突出部分が
押し潰されることで加締められて、ブレードとプレート
が互いに一体化されている。
【0003】図2は従来の電動送風機201の内部構造
を示したものである。電動送風機201は電動機217
と送風機218とから構成されている。電動機217は
ハウジング202とハウジング202に固定された固定
子203,ハウジング202に設けられた軸受204,2
19によって支持される回転軸205,回転軸205に固
定された回転子206,回転軸205に固定された整流
子207,整流子207との電気的接続を行うブラシ2
08とそれを保持するとともにハウジング202に固定
するためのホルダ209によって構成される。
【0004】整流子207は、その円周面に整流子片を
有し、各整流子片は回転子206内のコイルと接続され
ている。ブラシ208はホルダ209内に格納され、ば
ね210により整流子207に押し付けられ、整流子2
07に摺接している。211はブラシ208と外部電極
を接続するためブラシ208と電気的に接続されたリー
ド線であり、ホルダ209に設けられた端子(図示せ
ず)と接続されている。ハウジング202にはエンドブ
ラケット220が設けられ、電動機217と送風機21
8が接続されている。
【0005】エンドブラケット220には送風機218
からの空気を電動機217へ導入するための空気取入口
216が形成されている。またエンドブラケット220
には整流板214が配置され、その上流側に羽根車21
2がナット213により回転軸205に固定されてい
る。そして、エンドブラケット220の外周に圧入固定
されたケーシング215の中央部には吸込口221が形
成されている。
【0006】電動機217が回転を開始すると回転子2
06が回転し回転子206と同軸に設けられた羽根車2
12も回転する。羽根車212が回転するとケーシング
215の吸込口221から空気が流入し、羽根車21
2,整流板214を通り、空気取入口216から電動機
217側へ排気される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】最近の家庭用電気掃除
機は、吸込仕事率の向上を目的に、電動送風機の効率向
上が求められている。電動送風機の効率を向上させる手
段の一つとして、電動機の回転数上昇が挙げられる。し
かし、上記従来の羽根車の構成では、回転数上昇に伴
い、羽根車表面に突出した加締め用突起物によって、羽
根車に大きな空気抵抗が作用して動力損失が大きくな
り、また、電動送風機内部すなわちケーシング内部の空
気流を乱して吸込み空気のスムースな流れを妨げ、さら
には風切り音による騒音が高くなるという問題を生じ
る。特開平1−310198 号公報のように、加締め用突起物
の端部の角部を丸くする技術が提案されているが、羽根
車の表面には加締め用突起物が依然として突出している
ので、空気抵抗の低減には限界がある。
【0008】また各プレート及びブレードはプレス加工
により製造されることがほとんどであり、加工時にブレ
ード端面にバリ,歪みなどが生じる。このため従来の加
締めによる組立てでは各プレートとブレードとの合わせ
面に隙間が生じ、羽根車内部のブレードによって仕切ら
れた部屋の間で吸込み空気の一部が漏れてしまい、電動
送風機の効率向上を妨げていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明では、電動機の回転軸に取付け固定されると
ともに、前面及び後面プレートの間に複数個のブレード
が螺旋状に配置された構造を有する羽根車において、前
記プレートと前記ブレードとをろう付けにより接合する
ことを特徴とする。前記プレートと前記ブレードとをろ
う付けにより接合することで、前記プレートと前記ブレ
ードを固定するためにプレート外側表面上に突出するブ
レードの固定用突起物を排除し、前後表面を円滑にする
ことを特徴とする。加締めによって組立てられていたプ
レートとブレードをろう付けによる接合により組立てる
ことにより、加締めによる突起物の排除が可能となり、
空気抵抗による動力損失の低減、及び風切り音による騒
音の低減に繋がり、羽根車の電動機の回転数向上に対す
る対応が可能となる。
【0010】また前記課題を解決するために、本発明で
は前記プレートと前記ブレードとをろう付けにより接合
することで、前記プレートと前記ブレードとの合わせ目
を全面的に密着すること特徴とする。合わせ面の隙間を
なくすことで、吸込空気の漏れを低減し送風機の効率向
上が可能となる。
【0011】また前記課題を解決するために、本発明で
は、前記プレートの接合面と前記ブレードの接合面の少
なくとも一方に、あらかじめろう付け用ろう材をめっき
してから、前記両接合面をろう付けすることを特徴とす
る。
【0012】また前記課題を解決するために、本発明で
は、ろう付け用ろう材を亜鉛,錫,鉛、及びこれらの元
素を主成分とする合金から少なくとも1種以上で構成さ
れることを特徴とする。
【0013】また前記課題を解決するために、本発明で
は、前記羽根車がアルミニウム合金及びマグネシウム合
金から少なくとも1種以上で構成されていることを特徴
とする。
【0014】また前記課題を解決するために、本発明で
は、前記羽根車を用いた電動送風機、及び該電動送風機
を搭載した家庭用電気掃除機において、消費電力100
0W時に該電動送風機の電動機の回転数が45,000r
pm以上、該家庭用電気掃除機の吸込仕事率が540W以
上であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について添
付の図面を用いて詳説する。
【0016】(実施例1)図3は本発明の一実施例に係
わる電気掃除機の外観の斜視図を示したものである。同
図において、301は制御回路や電動送風機等が内蔵さ
れた掃除機本体、302は掃除機本体301の吸込口部
に接続されたホース、303はホース手元部、304は
ホース302の先端(ホース手元部303)に接続され
た延長管、305は延長管304に接続された吸口、3
06はホース手元部303に設けられたスイッチ操作
部、307はホース手元部303に設けられた第一の赤
外線発光部、308はホース手元部303に設けられた
第二の赤外線発光部、309は掃除機本体301の上面
に設けられた赤外線受光部である。
【0017】本発明の一実施例に係わる電動送風機は、
図2に示した従来の電動送風機と羽根車を除き同じ構造
をしているので、詳細説明は省略する。引き続き、本発
明の一実施例に係わる羽根車について詳細に説明する。
【0018】図4(a)及び(b)は本発明の一実施例
に係る羽根車401の平面図、図5はその一部拡大断面
略図である。前面プレート402,後面プレート405
及び8枚のブレード403はAl−Mg系でJIS規格
のA5052アルミニウム合金からなり、各プレートに
はあらかじめろう付け用金属層406が形成されてい
る。本実施例ではろう付け用金属層406を亜鉛とし
た。
【0019】本実施例では前面プレート402及び後面
プレート405をJIS規格のA5052アルミニウム
合金としたが、JIS規格のAl−Mn系合金(3000
系),Al−Si系合金(4000系),Al−Cu−
Mg系合金(2000系),Al−Mg−Si系合金
(6000系),Al−Zn−Mg系合金(7000系)
のいずれかを用いても構わない。
【0020】本実施例ではブレード403をA5052
としたが、軽量化のためにマグネシウム合金を用いても
よい。マグネシウム合金としはアルミニウム8.3〜9.
7重量%,亜鉛0.35〜1.0重量%,マンガン0.1
5〜0.50重量%を含有するASTM規格のAZ91
Dマグネシウム合金、あるいはアルミニウム5.5〜
6.5重量%,亜鉛0.22重量%,マンガン0.24〜
0.6重量%を含有するASTM規格のAM60Bマグ
ネシウム合金を用いるのが望ましい。
【0021】本実施例では各プレートのろう付け金属層
406は電解めっき法により形成される。ろう付け金属
層406は、前面プレート402及び後面プレート40
5に脱脂,エッチング,酸処理,2度の亜鉛置換処理を
施した後、市販の電気めっき液を用いて、23〜25
℃,陰極電流密度1〜3A/dm2 で、1〜30分間保
持することにより形成される。
【0022】ろう付け金属層406を形成させた前面プ
レート402及び後面プレート405とを同芯に対向さ
せ、その間に各ブレード403を所定の形状になるよう
治具で固定し、無荷重あるいは変形がほとんど生じない
程度の小さな圧力を加えつつ、全体を溶融開始温度以下
の所望の温度、所望の加熱時間において、例えば、真空
状態で400〜450℃,5〜30分間加熱して、各プ
レート402,405に形成させたろう付け用金属層4
06をろう材としたろう付けにより、ブレードと各プレ
ートとを接合する。ろう付け金属層406は所定の温
度,加熱時間によりブレード403に溶け込み、反応層
407を形成して前面プレート402及び後面プレート
405を強固且つ密接に接合する。
【0023】また、本実施例ではろう付け用金属層を亜
鉛としたが、この他に錫,鉛の低融点金属元素、及びこ
れらの元素を主成分とする低融点合金であっても構わな
い。低融点合金の場合、望ましくは、亜鉛−錫系合金,
亜鉛−鉛系合金,錫−鉛系合金,亜鉛−マグネシウム系
合金,亜鉛−アルミニウム系合金が好適である。
【0024】(実施例2)図6,図7は本発明の一実施
例に係る羽根車601の一部拡大断面略図である。前面
プレート602,後面プレート605及び8枚のブレー
ド603はAl−Mg系でJIS規格のA5052アル
ミニウム合金からなり、ブレード603にはあらかじめ
ろう付け用金属層606が形成されている。本実施例で
はろう付け用金属層606を亜鉛とした。
【0025】本実施例では前面プレート602及び後面
プレート605をA5052としたが、軽量化のために
マグネシウム合金を用いてもよい。マグネシウム合金と
しはアルミニウム8.3〜9.7重量%,亜鉛0.35〜
1.0重量%,マンガン0.15〜0.50重量% を含有
するASTM規格のAZ91Dマグネシウム合金,アル
ミニウム5.5〜6.5重量%,亜鉛0.22重量%,マ
ンガン0.24〜0.6 重量%を含有するASTM規格
のAM60Bマグネシウム合金が望ましい。
【0026】本実施例ではブレード603をJIS規格
のA5052アルミニウム合金としたが、JIS規格の
Al−Mn系合金(3000系),Al−Si系合金
(4000系),Al−Cu−Mg系合金(2000系),A
l−Mg−Si系合金(6000系),Al−Zn−M
g系合金(7000系)のいずれかを用いても構わな
い。また前面プレート602,ブレード603,後面プ
レート605の代りに前記プレートのいずれか一方と所
定形状に配置されたブレードとをダイカスト法,射出成
型法により一体成型したものを用いても構わない。この
場合、前面あるいは後面プレートとブレードとの一体成
型品は、アルミニウム合金あるいはマグネシウム合金と
する。
【0027】本実施例ではブレード603のろう付け用
金属層606は実施例1と同様の処理により電解めっき
法により形成される。
【0028】以下実施例1と同様にして前面プレート6
02,後面プレート605及びブレード603をろう付
け接合により一体化して羽根車とする。
【0029】
【発明の効果】上記本発明の構成によると、本発明の羽
根車は、各プレート及びブレードをろう付けによって接
合して組立てることにより加締め組み立てを排除するこ
とで、加締めによる突起物の排除が可能となるため、空
気抵抗による動力損失の低減、及び風切り音による騒音
の低減に繋がる。更に各プレート及び各ブレードとが密
着することにより羽根車内部の吸込み空気の漏れを防止
し、電動送風機の効率の向上に繋がる。以上のことによ
り、本発明の羽根車は電動機の回転数向上に対する対応
が可能となり、電気掃除機の吸込仕事率の向上が実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例における羽根車の外観を示す図。
【図2】従来例における電動送風機の断面図。
【図3】本発明の一実施例における電気掃除機の斜視
図。
【図4】図3の同羽根車を示す図。
【図5】同羽根車の一部拡大断面略図。
【図6】本発明の他の実施例における羽根車の一部拡大
断面図。
【図7】同羽根車の一部拡大断面図。
【符号の説明】
101…従来の家庭用電気掃除機に用いられる羽根車、
102,402,602…前面プレート、103,40
5,605…後面プレート、104,403,603…
ブレード、105…固定用突起物、106…角孔、20
1…従来の電動送風機、202…ハウジング、203…
固定子、204,219…軸受、205…回転軸、20
6…回転子、207…整流子、208…ブラシ、209
…ホルダ、210…ばね、211…リード線、212,
401,601…羽根車、213…ナット、214…整
流板、215…ケーシング、216…空気取入口、21
7…電動機、218…送風機、220…エンドブラケッ
ト、221…吸込口、301…掃除機本体、302…ホー
ス、303…ホース手元部、304…延長管、305…吸
口、306…スイッチ操作部、307…第一の赤外線発
光部、308…第二の赤外線発光部、309…赤外線受
光部、404,604…一体部、406,606…ろう
付け用金属層、407,607…反応部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青野 泰久 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 岡村 久宣 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動機の回転軸に取付け固定されるととも
    に、前面及び後面プレートの間に複数個のブレードが螺
    旋状に配置された構造を有する羽根車において、前記プ
    レートと前記ブレードとをろう付けにより接合すること
    を特徴とする電気掃除機用羽根車の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電気掃除機用羽根車の製
    造方法において、前記プレートと前記ブレードとをろう
    付けにより接合することで、前記プレートと前記ブレー
    ドを固定するためにプレート外側表面上に突出するブレ
    ードの固定用突起物を排除し、前後表面を円滑にするこ
    とを特徴とする電気掃除機用羽根車の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の電気掃除機用羽根車の製
    造方法において、前記プレートの接合面と前記ブレード
    の接合面の少なくとも一方に、あらかじめろう付け用ろ
    う材をめっきしてから、前記両接合面をろう付けするこ
    とを特徴とする電気掃除機用羽根車の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の電気掃除機用羽根車の製
    造方法において、ろう付け用ろう材を亜鉛,錫,鉛、及
    びこれらの元素を主成分とする合金から少なくとも1種
    以上で形成されることを特徴とする電気掃除機用羽根車
    の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の電気掃除機用羽根車の製
    造方法において、前記羽根車がアルミニウム合金あるい
    はマグネシウム合金から少なくとも1種以上で構成され
    ていることを特徴とする電気掃除機用羽根車の製造方
    法。
  6. 【請求項6】電気掃除機において請求項1に記載の羽根
    車を用いた電動送風機、及び該伝導送風機を搭載した家
    庭用、消費電力1000W時に該電動送風機の電動機の
    回転数が45,000rpm以上、該家庭用電気掃除機の吸
    込仕事率が540W以上であることを特徴とする前記羽
    根車を用いた電動送風機、及び該電動送風機を搭載した
    家庭用電気掃除機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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