JPH1122694A - 遠心ファンおよびその遠心ファンを用いた電動送風機ならびに電気掃除機 - Google Patents

遠心ファンおよびその遠心ファンを用いた電動送風機ならびに電気掃除機

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JPH1122694A
JPH1122694A JP17405097A JP17405097A JPH1122694A JP H1122694 A JPH1122694 A JP H1122694A JP 17405097 A JP17405097 A JP 17405097A JP 17405097 A JP17405097 A JP 17405097A JP H1122694 A JPH1122694 A JP H1122694A
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JP
Japan
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centrifugal fan
blade
groove
plate
electric blower
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JP17405097A
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English (en)
Inventor
Hisanori Toyoshima
久則 豊島
Kazuhiro Akojima
一浩 阿子嶋
Fumio Joraku
文夫 常楽
Hideyuki Harada
秀行 原田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来に比べて運転効率を向上させた遠心ファン
およびその遠心ファンを用いた電動送風機ならびに電気
掃除機の提供。 【解決手段】ブレード固定用の複数の穴22を有する金
属製の前面および後面プレート18,19と、前記プレ
ート18,19に設けた穴22に挿入・固定するための
突起(爪)21を有するブレード20とを備える遠心フ
ァン12の、前記両プレート18,19の少なくとも一
方のプレートの、ブレード20と接する面に、ブレード
20の形状にあわせた溝25を設け、この溝25と反対
側の面を平滑にして、前記プレートの溝25内に、この
溝25と対向するブレード20を嵌合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠心ファンおよび
それを用いた電動送風機ならびに電機掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、遠心ファンを用いた電動送風機に
おいて、そのファンは、図2に示すように、それぞれ薄
い金属板からなる2枚の前面プレート18,後面プレー
ト19により複数のブレード20を挟み込む構造が一般
的である。
【0003】図4は従来一般に使用されている遠心ファ
ン12の分解斜視図である。
【0004】鋼板あるいはアルミニウム等の金属をプレ
スして成形された前面プレート18,後面プレート19
間に複数のブレード20が配置され、ブレード20の両
端面部には突起(爪)21が設けられ、前記両プレート
18,19には、突起21を挿入・固定するための穴2
2が設けられている。
【0005】遠心ファン12の組立てに際しては、前面
プレート18,後面プレート19に設けた穴22にブレ
ード20の突起21を挿入して組み合わせ、穴22を貫
通した突起21を前面プレート18,後面プレート19
の外表面上で加締め等によって固定する。
【0006】ところで、従来、前記遠心ファン12の製
作に際しては、プレス加工時に生じるブレード端面のバ
リ、歪みなどにより、ブレード20と各プレート18,
19の合せ面に0.1mm程度の微小な隙間を生じてい
た。
【0007】これに対し、遠心ファン12の回転中空気
が流れている状態において、ブレード20によって仕切
られた空気流路内は、空気のすべりあるいは摩擦等から
均等圧力ではなく、図3に示すような圧力分布が存在す
る。すなわち、ブレード20の表裏に発生する圧力には
差があり、したがってブレード20と前記両プレート1
8,19間に隙間があり、この隙間により、ブレード2
0によって仕切られた各空気流路間の気密が不完全にな
ると、高圧力側から低圧力側に空気漏れが発生し、遠心
ファン12内における空気の流れが乱されて運転効率の
低下を引き起こす。
【0008】この漏れを防止する対策として、実開平2
−37296号公報には、前,後面プレート18,19
に対し、ブレード20の曲がり形状に沿った凹凸を設
け、この凹凸にブレード20を当接させることにより、
前述の隙間を微小化させる技術が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前,後
面プレート18,19に凹凸を設け、その凹凸にブレー
ド20を当接させる従来技術にあっては、前,後面プレ
ート18,19のブレード20との接触面側に凹凸を設
けた場合に、その反対側面、つまり遠心ファン12の外
表面上にも凹凸が形成されるものであって、遠心ファン
12の外表面上に凹凸が形成されると、遠心ファン12
の回転時、前記凹凸が空気抵抗となってしまい、遠心フ
ァン12の運転効率低下を引き起こす要因となる。特に
電気掃除機に用いられる整流子電動機を使用した電動送
風機は30000〜40000回転/分の高速で回転す
るため、前記空気抵抗が著しく増加し、前,後面プレー
ト18,19とブレード20間の隙間をなくした以上に
運転効率を低下させる虞れがある。
【0010】本発明の課題は、従来に比べて運転効率を
向上させた遠心ファンおよびその遠心ファンを用いた電
動送風機ならびに電機掃除機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題は、ブレード固
定用の複数の穴を有する金属製の前面および後面プレー
トと、前記プレートに設けた穴に挿入・固定するための
突起を有するブレードとを備える遠心ファンの、前記両
プレートの少なくとも一方のプレートの、ブレードと接
する面に、ブレードの形状にあわせた溝を設け、この溝
と反対側の面を平滑にして、前記プレートの溝内に、こ
の溝と対向するブレードを嵌合することによって達成さ
れる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明について図を用いて詳細に
説明する。
【0013】図1に電動送風機1の内部構造を示す。
【0014】電動送風機1の電動機には整流子電動機が
用いられ、電動送風機1は、外枠2と、外枠2に固定さ
れた固定子3と、外枠2に設けられた軸受4aと、エン
ドブラケット16に設けられた軸受4bと、前記軸受4
a,4bに保持された回転軸5と、回転軸5に固定され
た回転子6と、回転軸5に固定された整流子7と、整流
子7との電気的接続を行うブラシ8と、ブラシ8を保持
し、外枠2に固定されたホルダ9と、ねじ17により支
持板23,24共々回転軸5の一端に固定された遠心フ
ァン12と、遠心ファン12から出た空気流を整流する
整流板13と、遠心ファン12,整流板13を覆うケー
シング14とによって構成される。
【0015】整流子7は、その円周面に整流子片を有
し、各整流子片は回転子6内のコイルと接続されてい
る。
【0016】ブラシ8はホルダ9内に格納され、ばね1
0により整流子7に押し付けられ、整流子7に摺接して
いる。
【0017】11はブラシ8と外部電極とを接続するた
めブラシ8に電気的に接続されたリード線であり、ホル
ダ11に設けられた端子(図示せず)を介して固定子3
の巻線と接続されている。
【0018】電動送風機1に通電されると回転子6が回
転し、回転子6と同軸に固定された遠心ファン12も回
転する。
【0019】遠心ファン12が回転すると、ケーシング
14の空気取入口15から空気が流入し、遠心ファン1
2,整流板13を通り、電動機内部へと流れ込む。
【0020】図5は本発明の一実施例における遠心ファ
ン12の分解斜視図である。
【0021】前面プレート18,後面プレート19に
は、ブレード20の形状にあわせた溝25がプレス成形
工程の中で形成されるが、溝25の反対側の面、すなわ
ち遠心ファン12の外表面上には凹凸は形成されず、遠
心ファン12の外表面は平滑面のままである。
【0022】なお、それぞれの溝25の底部には、図4
の従来例と同じように穴22が設けられ、この穴22に
ブレード20の突起(爪)21が挿入・固定されるもの
であって、ブレード20の端面部は溝25内に嵌合され
る。溝25内にブレード20を嵌合した状態を図6に示
す。
【0023】これを要するに、遠心ファン12の外表面
上に凹凸が形成されると、遠心ファン12の回転時、前
記凹凸が空気抵抗となってしまい、遠心ファン12の運
転効率低下を引き起こす要因となる。
【0024】これに対し、本実施例によれば、前,後面
プレート18,19の溝25内にブレード20を嵌合す
ることにより、前,後面プレート18,19とブレード
20間の隙間をなくすことに加えて、溝25の反対側の
面、すなわち遠心ファン12の外表面上に凹凸を形成せ
ず、遠心ファン12の外表面を平滑面とした分、従来に
比べて運転効率を向上させることができる。
【0025】さらに詳述すると、遠心ファン12の回転
中空気が流れている状態において、ブレード20によっ
て仕切られた空気流路内は、既述のごとく、空気のすべ
りあるいは摩擦等から均等圧力ではなく、図3に示すよ
うな圧力分布が存在する。すなわち、ブレード20の表
裏に発生する圧力には差があり、したがってブレード2
0と前記両プレート18,19間に隙間があり、この隙
間により、ブレード20によって仕切られた各空気流路
間の気密が不完全になると、高圧力側から低圧力側に空
気漏れが発生し、遠心ファン12内における空気の流れ
が乱されて運転効率の低下を引き起こす。一方、前,後
面プレート18,19に凹凸を設け、その凹凸にブレー
ド20を当接させる従来技術にあっては、前,後面プレ
ート18,19のブレード20との接触面側に凹凸を設
けた場合に、その反対側面、つまり遠心ファン12の外
表面上にも凹凸が形成されるものであって、遠心ファン
12の外表面上に凹凸が形成されると、遠心ファン12
の回転時、前記凹凸が空気抵抗となってしまい、遠心フ
ァン12の運転効率低下を引き起こす要因となるが本実
施例によれば、これらの問題点を全て解決することがで
きる。
【0026】ところで、前,後面プレート18,19に
設けられる溝25の深さは、浅すぎるとプレス加工によ
る歪を吸収できずに完全に気密がとれなくなり、反対に
深すぎると歪や変形、あるいは割れやひびが発生する。
特に、溝25で押しつぶした肉逃げ部を溝25の反対側
の面に設けて凹凸を形成すると先の空気抵抗の問題が発
生する。
【0027】これに対し、溝25の深さ寸法を、各プレ
ート18,19の板厚tに対して0.1t以上、0.4
t以下にするとよい。すなわち、プレス加工精度および
薄板材の寸法等を考慮して検討した結果、前,後面プレ
ート18,19とブレード20との合わせ部の隙間を防
止するために必要な溝25の最小深さは、各プレート1
8,19の板厚tに対して0.1tであり、一方、溝2
5と反対側の面に凹凸を形成せず、かつ変形および残留
応力等強度面で問題のない溝25の最大深さは、各プレ
ート16,17の板厚tに対して0.4tであることを
本発明者等は確認した。
【0028】また、溝25の幅をブレード18の板厚と
同等あるいはそれ以下に形成し、ブレード20を溝25
内に圧入することにより、各プレート16,17とブレ
ード20間の隙間を確実になくすことができる。
【0029】さらに、前,後面プレート18,19の穴
22に対するブレード20の突起21の嵌合を圧入とす
れば、両プレート18,19に対するブレード20の組
立作業を簡便化することができる。
【0030】なお、図7に示すように、ブレード20の
端部にテーパを付けたり、図8に示すように、前,後面
プレート18,19の溝25に勾配を付けておけば、両
プレート18,19に対してブレード20を取り付ける
に際し、溝25に対するブレード20の嵌合操作をスム
ーズならしめることができる。
【0031】また、電動送風機の構成として、図9およ
び図10に示すように、遠心ファン12とともに回転軸
5に固定される支持板24を円形に形成し、その円形支
持板24の外径を、後面プレート19に設けられた溝2
5の内径より大きくすることにより、遠心ファン12全
体の剛性強度を高めることができる。
【0032】電動送風機を組み込んだ電気掃除機の具体
的一例を示す図11に示す。
【0033】図11において、本体ケースaの吸込口b
には、ホースcの一端が取り付けられている。ホースc
の他端には、延長管dの一端が接続されており、延長管
dの他端には、吸口eが接続されている。吸口eの通風
路fには、圧力センサgが設けられている。
【0034】hは電動送風機で、電動送風機hは、フィ
ルタiの後面に位置して、本体ケースaに取り付けられ
ており、図1に示す電動送風機1は、図11の電動送風
機hに相当する。
【0035】なお、図示実施例においては、前,後面プ
レート18,19の両方に溝23を設けた場合について
例示したが、前記両プレート18,19のうち、いずれ
か一方のプレート18あるいは19にのみ溝23を設け
た場合であっても、溝23を両プレート18,19に設
けた場合の半分の効果を得ることができ、従来例に比べ
て優れている。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、ブレード固定用の複数
の穴を有する金属製の前面および後面プレートと、前記
プレートに設けた穴に挿入・固定するための突起を有す
るブレードとを備え、前記両プレートの少なくとも一方
のプレートの、ブレードと接する面に、ブレードの形状
にあわせた溝を設け、この溝と反対側の面を平滑にし
て、前記プレートの溝内に、この溝と対向するブレード
を嵌合することにより、従来に比べて運転効率を向上さ
せた遠心ファンおよびその遠心ファンを用いた電動送風
機ならびに電機掃除機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動送風機1の縦断面図である。
【図2】遠心ファン12の斜視図である。
【図3】遠心ファン12内における空気の流れを説明す
る図である。
【図4】従来形遠心ファン12の分解斜視図である。
【図5】本発明の一実施例における遠心ファン12の分
解斜視図である。
【図6】本発明の一実施例における遠心ファン12の部
分拡大縦断面図である。
【図7】本発明の第2の実施例における遠心ファン12
の部分拡大縦断面図である。
【図8】本発明の第3の実施例における遠心ファン12
の部分拡大縦断面図である。
【図9】本発明の第4の実施例における遠心ファン12
および支持板24の分解斜視図である。
【図10】本発明の第4の実施例における遠心ファン1
2および支持板24の組立状態を示す図である。
【図11】電動送風機を組み込んだ電気掃除機の具体的
一例を示す内部構造説明図である。
【符号の説明】
18…前面プレート、19…後面プレート、20…ブレ
ード、21…突起(爪)、22…穴、25…溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 常楽 文夫 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部多賀本部 内 (72)発明者 原田 秀行 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部多賀本部 内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレード固定用の複数の穴を有する金属
    製の前面および後面プレートと、前記プレートに設けた
    穴に挿入・固定するための突起を有するブレードとを備
    え、前記両プレートの少なくとも一方のプレートの、ブ
    レードと接する面に、ブレードの形状にあわせた溝を設
    け、この溝と反対側の面を平滑にして、前記プレートの
    溝内に、この溝と対向するブレードを嵌合したことを特
    徴とする遠心ファン。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記プレートに設け
    る溝の深さは、このプレートの厚さtに対して0.1t
    以上、0.4t以下としたことを特徴とする遠心ファ
    ン。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記溝を前
    面および後面の両プレートに設けたことを特徴とする遠
    心ファン。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において、
    前記溝の幅をブレードの厚さに対して同等以下にしたこ
    とを特徴とする遠心ファン。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において、
    プレート穴に対するブレード突起の嵌合を圧入としたこ
    とを特徴とする遠心ファン。
  6. 【請求項6】 電動機の回転軸に連結され、空気流を吸
    い込む遠心ファンとして、請求項1〜5のいずれか1項
    に記載の遠心ファンを備えた電動送風機。
  7. 【請求項7】 請求項6において、遠心ファンとともに
    回転軸に固定される支持板を円形に形成し、その円形支
    持板の外径を、後面プレートに設けられた溝の内径より
    大きくしたことを特徴とする電動送風機。
  8. 【請求項8】 遠心ファンによって吸い込んだ空気流
    を、電動機内を通して機外に排気し、フィルタの後面に
    設けられる電動送風機として、請求項6または7に記載
    の電動送風機を備えた電気掃除機。
JP17405097A 1997-06-30 1997-06-30 遠心ファンおよびその遠心ファンを用いた電動送風機ならびに電気掃除機 Pending JPH1122694A (ja)

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