JPH1181929A - 内燃機関の可変バルブタイミング機構 - Google Patents

内燃機関の可変バルブタイミング機構

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JPH1181929A
JPH1181929A JP24277497A JP24277497A JPH1181929A JP H1181929 A JPH1181929 A JP H1181929A JP 24277497 A JP24277497 A JP 24277497A JP 24277497 A JP24277497 A JP 24277497A JP H1181929 A JPH1181929 A JP H1181929A
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camshaft
valve timing
variable valve
timing mechanism
intake
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JP24277497A
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Toshiharu Noguchi
敏春 野口
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】只1つの回転締結手段によってカムシャフトに
締結保持する場合であれ、カム駆動トルクの変動に起因
する回転締結手段の緩みの発生を、確実に防止可能な内
燃機関の可変バルブタイミング機構を提供する。 【解決手段】可変バルブタイミング機構11は、カムシ
ャフト13の先端部にナット21によって締結されてい
る。ナット21の締結方向は、カムシャフトの回転方向
とは逆向きとなっている。カム駆動トルクの変動に起因
するナット21への反力はナット21の締結方向に作用
するため、ナット21の締結力は低下しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸排気
バルブの開閉時期を運転条件に応じて可変とするための
内燃機関の可変バルブタイミング機構に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の可変バルブタイミング機構
は、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトと同期回
転するタイミングプーリやスプロケット、ドリブンギア
等の駆動伝達輪を介して回転駆動されるカムシャフトの
クランクシャフトに対する相対回転位相を可変とする機
構である。この機構により、負荷や回転数などの内燃機
関の運転状態に応じて吸排気バルブの開閉時期を適宜調
整することができる。したがって、幅広い運転領域にわ
たり、内燃機関の燃費や出力、エミッション等を向上さ
せることが可能となる。
【0003】こうした可変バルブタイミング機構の一例
として、特開平8−121123号公報に記載の内燃機
関用バルブタイミング調整装置が知られている。上記公
報に記載されたような形式の可変バルブタイミング機構
は、内燃機関のクランクシャフトに駆動連結された駆動
伝達輪と一体回転する第1の回転体と、カムシャフトと
一体となって回転する第2の回転体とを備えている。上
記第2の回転体には、カムシャフトの半径方向にのびる
ベーンが突出形成されている。このベーンは、第1の回
転体に形成された凹部内に配設されている。さらに、こ
の凹部内には、ベーンによって区画されることによって
2つの油圧室が形成されている。そして、これらの油圧
室内の油圧を変化させることで、前記両回転体を相対回
動させることが可能となる。この相対回動により、カム
シャフトのクランクシャフトに対する回転位相を変更す
る。よって、カムシャフトによって開閉駆動される吸排
気バルブの開閉時期を変更することが可能となる。この
ような構成の可変バルブタイミング機構は一般に「ベー
ン式可変バルブタイミング機構」と呼ばれる。
【0004】そして通常、こうしたベーン式可変バルブ
タイミング機構は、カムシャフトの先端または後端ある
いはそれらの付近に設けられており、ボルトやナット等
の回転締結手段によってカムシャフトに連結する構造が
採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
記載の可変バルブタイミング機構の場合、上記回転締結
手段による当該機構(第2の回転体)のカムシャフトへ
の締結保持が2つの回転締結手段(ボルト)によってな
される構造となっている。そのため、締結構造が複雑で
あるばかりかその締結にかかる作業も煩わしく、コスト
的にも不利なものとなっている。
【0006】そこで、上記回転締結手段におる可変バル
ブタイミング機構(第2の回転体)のカムシャフトへの
締結保持を、同カムシャフトの軸線と一致する軸線を有
するただ1つの回転締結手段にて行う構造が考えられる
が、その場合には以下のような不都合も無視できないも
のとなる。
【0007】すなわち、こうした可変バルブタイミング
機構には通常、カムシャフトの回転に伴い、同シャフト
に設けられたカムが吸排気バルブを開閉駆動させる際に
生じるカム駆動トルクが作用する。そしてこのカム駆動
トルクは、吸排気バルブの開閉に起因して大きく変動す
る。
【0008】このようなカム駆動トルクの変動を、直列
4気筒・DOHC(ダブルオーバーヘッドカムシャフ
ト)・4バルブ・エンジン(以下、単に直4エンジンと
記す)の場合を例として、図7のグラフを用いて説明す
る。
【0009】ここで、図7(a)はカムシャフトの回転
位相と吸排気バルブの開度との関係を、図7(b)はそ
の時のカム駆動トルクの推移を示している。なお以下で
は、カムシャフトの回転方向と逆方向に作用するカム駆
動トルクを正として説明する。
【0010】吸排気バルブが開かれるときには、カムは
バルブスプリングの付勢力に抗してバルブリフタを押す
ため、可変バルブタイミング機構には正方向のカム駆動
トルクが作用する。一方、吸排気バルブが閉じられると
きには、カムがバルブスプリングの付勢力により付勢さ
れるため、同可変バルブタイミング機構には負方向のカ
ム駆動トルクが作用する。
【0011】直4エンジンの場合、1本のカムシャフト
にはエンジンの各気筒毎に2つ、計8個のカムが取り付
けられている。これら各組のカムは、それぞれ90°の
角度差(位相差)をもって配列されている。したがっ
て、それぞれの気筒の吸排気バルブは、カムシャフトが
1回転する間にπ/2の角度間隔をおいて開閉駆動され
ている。
【0012】また各吸排気バルブは、それぞれ1サイク
ルの約3分の1程度の間、開かれた状態となっている。
そのため各気筒の吸排気バルブが開かれている時期は、
図7(a)に示すように、それぞれオーバーラップして
いる。このオーバーラップの間は、1つの気筒の吸排気
バルブを閉じる際に発生する負方向のカム駆動トルク
と、別の気筒の吸排気バルブを開こうとする次の組のカ
ムによって生じる正方向のカム駆動トルクとが互いに打
ち消し合う。そのため、オーバーラップ期間中のカム駆
動トルクの変動量は比較的小さくなる。
【0013】そしてその結果、直4エンジンにおけるカ
ム駆動トルクは、例えば図7(b)に示すような態様で
その増減を繰り返している。次に、V型6気筒・DOH
C・4バルブ・エンジン(以下、単にV6エンジンと記
す)の場合おけるカム駆動トルクの変動について図8の
グラフを用いて説明する。
【0014】V6エンジンの場合、一本のカムシャフト
には2対3組、計6個のカムが取り付けられている。各
組のカムは、それぞれ120°の角度差(位相差)をも
って配列されている。したがって、それぞれの気筒の吸
排気バルブは、カムシャフトが1回転する間に2π/3
の角度間隔をおいて開閉駆動されている。
【0015】また、各吸排気バルブの開かれている期間
は、先と同様に1サイクルの約1/3程度である。一
方、各気筒の吸排気バルブが開かれている時期は、図8
(a)に示されるように全くオーバーラップしないか、
たとえオーバーラップしたとしてもわずかな期間に限ら
れる。そのため、直4エンジンのような正方向と負方向
のカム駆動トルクの相殺がほとんど発生せず、カムシャ
フトに作用するカム駆動トルクの変動は、例えば図8
(b)に示すように、非常に大きくなる。
【0016】いずれにせよこうした吸排気バルブの開閉
駆動に起因するカム駆動トルクの変動は可変バルブタイ
ミング機構にとって無視し得ないものであり、可変バル
ブタイミング機構の機能に種々の悪影響を及ぼすように
なる。特にベーン式の可変バルブタイミング機構では、
同機構(第2の回転体)とカムシャフトとを連結する上
記ボルトやナット等の締結手段がこのカム駆動トルクの
変動によって徐々に緩むおそれもある。
【0017】以下、その理由について説明する。前述し
た第1の回転体と第2の回転体との相対回動は、ベーン
両側に設けられた油圧室内の油圧によって制限されてい
る。通常、この油圧室内は、カムシャフトと連結された
第2の回転体にカム駆動トルク変動が作用しても相対回
動を制限可能な十分に高い油圧に保たれている。
【0018】ところが、エンジン始動直後、あるいは同
機構の最遅角状態、さらには何らかの異常により進角側
の油圧室の油が不足した場合などには、ベーンの遅角側
面が凹部側壁に直接叩きつけられることがある。また前
述したように、カムシャフトに作用するカム駆動トルク
はその回転に伴って変動するため、このような場合、該
衝突はカムシャフトの回転に伴い何度も発生する。特に
V6エンジンでは、カム駆動トルクが負方向にも作用す
るため、カム駆動トルクの変動周期毎に第2の回転体が
第1の回転体に対して揺動し、カムシャフトが1回転す
る毎に3度づつ、ベーンと凹部側壁との衝突が繰り返さ
れるようになる。
【0019】そして、こうした構成のベーン式可変バル
ブタイミング機構の場合、ベーンと凹部側壁との衝突に
よる衝撃力が上記回転締結手段にもその反力として作用
し、衝撃力(反力)が回転締結手段の締め付け軸力を上
回る場合には、その締結も自ずと緩むこととなる。
【0020】なお、こうした緩み防止対策としては、緩
み防止剤の使用や凹凸関係による緩み防止構造の追加な
ども考えられるが、いずれも、構造や製造工程が複雑化
し、ひいては生産費用の増大を招く結果となる。しか
も、こうした対策を施したとしても、緩みの発生を完全
に防止できるとは保証できないため、信頼性も十分では
ない。
【0021】また、以上ではベーン式の可変バルブタイ
ミング機構に言及したが、他のいわゆるリングギア式
(油圧ピストン式)の可変バルブタイミング機構にあっ
ても、同機構のカムシャフトへの締結を只1つの回転締
結手段にて行う場合には、概ね上記に準じた不都合を伴
うこととなる。
【0022】本発明は、こうした実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、只1つの回転締結手段によ
ってカムシャフトに締結保持する場合であれ、カム駆動
トルクの変動に起因する同回転締結手段の緩みの発生
を、確実に防止可能な内燃機関の可変バルブタイミング
機構を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、内燃機関のカムシャフ
ト端部若しくはその近傍に回転締結手段により締結保持
されて同カムシャフトの機関出力軸に対する相対回転位
相を可変とする内燃機関のバルブタイミング機構におい
て、前記回転締結手段はその軸線が前記カムシャフトの
軸線と一致するように設けられるとともに、その回転締
結方向が同カムシャフトの回転駆動方向と逆方向に設定
されていることをその要旨とする。
【0024】同構成によれば、上記回転締結手段に対し
てカムシャフトの回転駆動方向と逆方向の反力が作用す
る場合であれ、その反力には同回転締結手段の締結力が
より強まる方向に作用するため、これに緩みが生じるよ
うなこともなくなる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明にかかる可変バルブ
タイミング機構をV型6気筒・DOHC・4バルブ・エ
ンジンに適用した第1の実施の形態について、図1〜図
4を参照して詳細に説明する。
【0026】図1は、可変バルブタイミング機構を含
む、当該エンジンの片側3気筒分の動弁系の構成を示し
ている。エンジンの出力軸であるクランクシャフト14
の端部に設けられたクランクプーリ16には、タイミン
グベルト17が巻き掛けられている。クランクシャフト
14の回転は、タイミングベルト17を介してカムプー
リ15に伝達され、排気側カムシャフト12はクランク
シャフト14と同期して回転される。排気側カムシャフ
ト12の回転は、ドライブギア19を介してドリブンギ
ア20へと伝達される。ドリブンギア20の回転は、可
変バルブタイミング機構11を介して吸気側カムシャフ
ト13へと伝達される。こうして排気側カムシャフト1
2及び吸気側カムシャフト13が回転すると、これらカ
ムシャフトに設けられたカム18によりエンジンのシリ
ンダヘッド(図示しない)に設けられた排気バルブ及び
吸気バルブ(同じく図示しない)が開閉駆動される。
【0027】次に、可変バルブタイミング機構11の基
本的構造を説明する。図2に、同機構の断面構造を示
す。可変バルブタイミング機構11は、吸気側カムシャ
フト13の先端付近に組み付けられている。なお、吸気
側カムシャフト13は同図2に矢指するように、可変バ
ルブタイミング機構11から見て時計回り方向に回転す
るものとする。
【0028】吸気側カムシャフト13には、回転締結手
段であるナット21(図1参照)によって、先の第2の
回転体に相当する内部ロータ22が一体回転可能に取り
付けられている。また、この内部ロータ22の外周及び
前面を覆うようにして、ハウジング24が取り付けられ
ている。更にハウジング24は、2本のボルト34によ
ってドリブンギア20と一体回転可能なように固定され
ている。なお、これらハウジング24及びドリブンギア
20が先の第1の回転体に相当する。
【0029】上記内部ロータ22の外周側面からは、吸
気側カムシャフト13の径方向にのびる2つのベーン2
3が突出形成されている。また、ベーン23の一方(図
2上側)の反時計回り方向の側面には、突起状のストッ
パ25が突出形成されている。
【0030】更にハウジング24の内周側面には、ベー
ン23が収容される凹部26が形成されている。そし
て、ベーン23の先端は凹部26の内周側面に、ハウジ
ング24の内周側面は内部ロータ22の外周側面にそれ
ぞれ摺接されている。これら内部ロータ22及びハウジ
ング24は吸気側カムシャフト13の軸心を中心として
相対回動可能となっている。
【0031】なお、上記ストッパ25は、内部ロータ2
2がハウジング24に対して反時計回り方向に最も相対
回動した場合にも、ベーン22の側面と凹部26の内周
側面とが直接接触しないよう保持するためのものであ
る。
【0032】凹部26内には、ベーン23によって区画
される2つの油圧室が形成されている。これらの油圧室
の内、ベーン23から見て反時計回り方向側のものを進
角側油圧室27、時計回り方向側のものを遅角側油圧室
28と呼ぶこととする。
【0033】これら進角側油圧室27及び遅角側油圧室
28には、それぞれ進角側油通路29及び遅角側油通路
30が接続されている。これら進角側油通路29及び遅
角側油通路30の他端は、オイルコントロールバルブ3
1(以下、単にOCV31と記す)に接続されている。
OCV31はオイルポンプ32がオイルパン33内より
吸引し、加圧吐出した油を進角側油通路29及び遅角側
油通路30の一方あるいは両方に選択的に供給する。こ
うして、上記進角側油圧室27及び遅角側油圧室28内
の油圧が適宜調整される。
【0034】例えば、吸気バルブの開閉時期を早める場
合には、進角側油圧室27内の油圧を高め、遅角側油圧
室28内の油圧を低くする。各油圧室27,28間の油
圧差により、ベーン23には時計回り方向の力が作用す
る。内部ロータ22は、この力に基づきハウジング24
に対して時計回り方向に相対回動する。こうして、吸気
側カムシャフト13の回転位相は、クランクシャフト1
4あるいは吸気側カムシャフト12の回転位相に対して
早められる。
【0035】反対に排気弁の開閉時期を遅くする場合に
は、進角側油圧室27内の油圧を低め、遅角側油圧室2
8内の油圧を高くする。内部ロータ22は、両油圧室2
7,28間の油圧差によってハウジング24に対して反
時計回り方向に相対回動し、吸気側カムシャフト13の
回転位相がクランクシャフト14あるいは吸気側カムシ
ャフト12の回転位相に対して遅れる。
【0036】また、排気弁の開閉時期を固定する場合に
は、進角側油圧室27及び遅角側油圧室28内の油圧を
均衡させる。これによりベーン23の両側面に作用する
力がつり合うため、内部ロータ22の相対回動が制限さ
れ、排気側カムシャフトの回転位相が固定される。
【0037】つぎに、可変バルブタイミング機構11の
吸気側カムシャフト13への取付構造について説明す
る。図3に、可変バルブタイミング機構11及び吸気側
カムシャフト13の側部断面構造を示す。
【0038】内部ロータ22の先端側には、断面略L字
形状をなす円環形状のカラー35が配設されている。一
方、吸気側カムシャフト13において、ドリブンギア2
0が遊嵌される部分は拡径されている。内部ロータ22
は、この拡径部13aの先端側端面及びカラー35によ
って挟まれる格好となっている。
【0039】また、吸気側カムシャフト13の先端部側
面にはねじ溝が切られており、該ねじ溝に回転締結手段
に相当するナット21が取り付けられる。内部ロータ2
2は、このナット21の締め付け力により拡径部13a
とカラー35とによって挟み込まれ、更に図示しない固
定ピン等により吸気側カムシャフト13と一体回転可能
なように固定される。そして本実施の形態において、上
記ナット21の締め付け方向は、図4に示されるよう
に、吸気側カムシャフト13の回転駆動方向に対して逆
方向となっている。
【0040】一方、ハウジング24及びドリブンギア2
0は、図3に示されるようにボルト34によって一体に
固定されるとともに、内部ロータ22を挟み込む格好
で、上記拡径部13aの外周に遊嵌されている。こうし
て、ハウジング24及びドリブンギア20は、内部ロー
タ22及び吸気側カムシャフト13に対して相対回動可
能に支持される。
【0041】ここで前述のように、エンジン始動直後、
あるいは同機構の最遅角状態、さらには何らかの異常に
より進角側の油圧室の油が不足した場合などには、内部
ロータ22はハウジング24に対して図1における反時
計回り方向に相対回動する。そして、上記ストッパ25
の先端が凹部26の反時計回り方向側の側壁と衝突す
る。また、先の図8に例示した態様でのカム駆動トルク
の変動により、吸気側カムシャフト13の回転中、何度
もこの衝突が繰り返される。そして、こうした衝突によ
る衝撃力は、吸気側カムシャフト13とナット21との
締結部分にも反時計回り方向への回転力として伝達され
る。しかし本実施の形態にあっては、ナット21のこの
方向への回転力は、その締結力を更に強める方向に働く
ものであり、こうしたカム駆動トルクの変動に起因する
締結手段の緩みの発生は確実に防止されるようになる。
【0042】以上詳述したように、本実施の形態に係る
内燃機関の可変バルブタイミング機構によれば、次の様
な効果が得られるようになる。・カム駆動トルクの変動
に起因する回転締結手段の緩みの発生を、きわめて簡易
な構成で確実に防止可能となる。
【0043】・回転締結手段の緩み止め防止構造を特に
設ける必要がないため、部材や製造工程の簡略化を図る
ことができ、ひいてはコストの削減が可能となる。 (第2の実施の形態)続いて、本発明の内燃機関の可変
バルブタイミング機構にかかる第2の実施の形態につい
て説明する。
【0044】なお、本実施の形態において、可変バルブ
タイミング機構11と吸気側カムシャフト13との取付
構造以外の部分は第1の実施の形態と共通するものであ
り、以下では、この共通する部分について重複する説明
は割愛する。
【0045】図5は、本実施の形態に係る可変バルブタ
イミング機構11及び吸気側カムシャフト13の側部断
面構造を示す。同図5に示されるように、本実施の形態
において、吸気側カムシャフト13の拡径部13aより
先端側の部分は、第1の実施の形態のように内部ロータ
22を貫通するほどには長くなっておらず、またその先
端にはボルト穴36が形成されている。
【0046】一方、内部ロータ22の先端側にはカラー
37が配設されており、内部ロータ22はカラー37と
拡径部13aの先端側端面とに挟まれる格好となってい
る。そして、カラー37先端側より内部ロータ22を貫
通して、ボルト穴36に対して回転締結手段であるセン
タボルト38が取り付けられる。このセンタボルト38
の締め付け力によって、カラー37と拡径部13aの間
に内部ロータ22を挟み込み、更に図示しない固定ピン
等により、内部ロータ22及び吸気側カムシャフト13
を一体回転可能に固定する。
【0047】また、図6に示されるように、このセンタ
ボルト38の締め付け方向は、吸気側カムシャフト13
の回転駆動方向に対して逆方向となっている。したがっ
て、本実施の形態によっても、、第1の実施の形態と同
様に、 ・カム駆動トルクの変動に起因する回転締結手段の緩み
の発生を、きわめて簡易な構成でもって確実に防止可能
となる。
【0048】・回転締結手段の緩み止め防止構造を特に
設ける必要がないため、部材の簡略や製造工程の縮小を
図ることができ、ひいては製造費用の削減が可能とな
る。等々の優れた効果が得られるようになる。
【0049】なお、第1及び第2の実施の形態は、以下
のように変更することもできる。 ・以上の各実施の形態では、2つのベーン23を有する
可変バルブタイミング機構について説明したが、1つあ
るいは3つ以上のベーンを持つ可変バルブタイミング機
構にも本発明は同様に適用可能である。
【0050】・以上の各実施の形態では、カム駆動トル
クの変動が特に著しいV型6気筒エンジンに本発明を適
用する場合について説明したが、直列4気筒、直列6気
筒、V型8気筒エンジン等の他の形式のエンジンに対し
ても本発明は適用可能であり、同様の効果を得ることが
できる。
【0051】・以上の各実施の形態において、排気側カ
ムシャフト12と吸気側カムシャフト13とを入れ替え
た構成とすることも可能である。すなわち、可変バルブ
タイミング機構11を排気側カムシャフト12に設ける
構成とすることも可能である。また、可変バルブタイミ
ング機構11を排気側カムシャフト12及び吸気側カム
シャフト13の両方に設ける構成とすることも可能であ
る。
【0052】・以上の各実施の形態において、排気側カ
ムシャフト12に設けられたドライブギア19と可変バ
ルブタイミング機構11のドリブンギア20とによっ
て、排気側カムシャフト12と吸気側カムシャフト13
とを駆動接続する構成としたが、これら両カムシャフト
12、13をベルトを介して駆動接続するよう構成する
ことも可能である。
【0053】・以上の各実施の形態において、可変バル
ブタイミング機構11はいわゆるベーン式のものとした
が、これをリングギア式(油圧ピストン式)の可変バル
ブタイミング機構に変更しても良い。
【0054】
【発明の効果】本発明の内燃機関の可変バルブタイミン
グ機構によれば、カム駆動トルクの変動に起因する回転
締結手段の緩みの発生を、きわめて簡易な構成で確実に
防止できるという優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る可変バルブタ
イミング機構を含むエンジンの動弁系を示す構成図。
【図2】同機構の正面断面構造を示す断面図。
【図3】同機構の側部断面構造を示す断面図。
【図4】カムシャフトに対する同機構の取付構造を示す
斜視図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る可変バルブタ
イミング機構の側部断面構造を示す断面図。
【図6】カムシャフトに対する同機構の取付構造を示す
斜視図。
【図7】直列4気筒エンジンにおける吸排気バルブの開
度とカム駆動トルクの推移を示すグラフ。
【図8】V型6気筒エンジンにおける吸排気バルブの開
度とカム駆動トルクの推移を示すグラフ。
【符号の説明】
11…可変バルブタイミング機構、13…吸気側カムシ
ャフト、14…クランクシャフト、20…ドリブンギ
ア、21…ナット(回転締結手段)、22…内部ロータ
(第2の回転体)、23…ベーン、24…ハウジング
(第1の回転体)、26…凹部、27…進角側油圧室、
28…遅角側油圧室、38…センタボルト(回転締結手
段)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のカムシャフト端部若しくはその
    近傍に回転締結手段により締結保持されて同カムシャフ
    トの機関出力軸に対する相対回転位相を可変とする内燃
    機関のバルブタイミング機構において、 前記回転締結手段はその軸線が前記カムシャフトの軸線
    と一致するように設けられるとともに、その回転締結方
    向が同カムシャフトの回転駆動方向と逆方向に設定され
    ていることを特徴とする内燃機関の可変バルブタイミン
    グ機構。
JP24277497A 1997-09-08 1997-09-08 内燃機関の可変バルブタイミング機構 Pending JPH1181929A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106761997A (zh) * 2015-09-23 2017-05-31 斯太尔动力 组装凸轮轴

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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