JPH118162A - 固体電解コンデンサの電解質形成用組成物、固体電解コンデンサの製造法及び固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサの電解質形成用組成物、固体電解コンデンサの製造法及び固体電解コンデンサ

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JPH118162A
JPH118162A JP11125598A JP11125598A JPH118162A JP H118162 A JPH118162 A JP H118162A JP 11125598 A JP11125598 A JP 11125598A JP 11125598 A JP11125598 A JP 11125598A JP H118162 A JPH118162 A JP H118162A
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electrolytic capacitor
solid electrolytic
electrolyte
composition
forming
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JP11125598A
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English (en)
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Hideaki Uehara
秀秋 上原
Toru Yoshikawa
徹 吉川
Ko Gen
虎 厳
Shiyouichi Sasaki
晶市 佐々木
Yasuhiro Yano
康洋 矢野
Takashi Dodo
隆史 堂々
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 低周波数から高周波数まで電気特性が優れ、
工程上のストレスや耐熱性に優れた固体電解コンデンサ
を簡便に歩留りよく作製できる固体電解コンデンサ、そ
の製法、同電解質形成用組成物の提供。 【解決手段】 (A)アニリン化合物、(B)有機スル
ホン酸、(C)水及び(D)有機溶剤を含有してなる固
体電解コンデンサの電解質形成用組成物。弁金属上に酸
化膜を形成した素子に、酸化剤を含んだ溶液を含浸させ
た後、前記固体電解コンデンサの電解質形成用組成物を
含浸させてアニリンを重合してポリアニリンを生成させ
た後に素子を乾燥させる工程を一回以上繰り返し電解質
層を形成する固体電解コンデンサの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【000l】
【発明の属する技術分野】本発明は固体電解コンデンサ
の電解質形成用組成物、固体電解コンデンサの製造法及
び固体電解コンデンサに関し、特に、電解質の形成をア
ニリンの化学酸化重合で行う固体電解コンデンサの電解
質形成用組成物、固体電解コンデンサの製造法及びそれ
を用いて電解質を形成した固体電解コンデンサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の固体電解コンデンサは、弁金属と
呼ばれるタンタルペレットや、アルミニウムの拡面され
た成形体を陽極体とし、その表面に酸化皮膜を形成して
誘電体とし、二酸化マンガン(MnO2)や7,7′,
8,8′−テトラシアノキノジメタン錯塩(TCNQ)
等を電解質層とする構造を有している。しかしながら、
二酸化マンガンは導電率が0.1S/cmと不十分であるた
め、これを電解質層とする固体電解コンデンサは高周波
数域でのインピーダンスが大きく、また、高い工程温度
を必要とする二酸化マンガン電解質を多数回重ね塗りす
る必要があるために、本質的に漏れ電流不良が発生しや
すいという欠点があった。これを避けるために、MnO
2を一層形成するごとに誘電体である酸化膜の補修を行
うための再化成処理を行う必要があるので、電解質形成
行程が複雑であった。また、TCNQを電解質層とする
ものは、TCNQがはんだ温度以下の温度で融解するた
めに耐熱性に劣っていた。また、TCNQの導電率は1
S/cm程度が限界であるので、より高周波特性の優れたコ
ンデンサへの要求には答えられるものではなかった。そ
のため、MnO2やTCNQよりも導電率が高く、TC
NQよりも耐熱性に優れた導電性高分子を電解質層とす
る固体電解コンデンサが提案されている。例えば、特開
昭60−37ll4号公報にはドープした複素五員環式
化合物重合体からなる導電性高分子を電解質層とするコ
ンデンサが開示されている。また、特開昭63−805
17号公報には複素五員環式化合物重合体の揮発性溶剤
溶液の塗布による薄膜層が形成され、かつドーピングさ
れたものを電解質層とするコンデンサが開示されてる。
【0003】しかし、特開昭60−37ll4号公報に
記載される導電性高分子からなる電解質形成方法は、電
解重合法であるため、工程が複雑であり、特にタンタル
固体電解コンデンサのように、コンデンサ素子が小さい
ものへ形成するのは量産的に困難であった。また、絶縁
性であるコンデンサの誘電体表面でこのような電極反応
を実施するのは、通常かなりの困難を伴う。また、特開
昭63−80517号公報に示されているように、絶縁
状態の導電性高分子の揮発性溶剤溶液の塗布による方法
では、コンデンサ素子内部に十分な厚みで導電性高分子
層を形成する事ができないのでコンデンサの耐熱性が劣
り、また、導電性高分子皮膜が緻密すぎるために工程上
のストレスによる変化が大きいので、外装をモールドす
るなどした後の特性が低下する傾向があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、低周波数から高周波数まで電気特性(容量、内部抵
抗、誘電損失、インピーダンス等)が優れ、工程上のス
トレスや耐熱性に優れた固体電解コンデンサを簡便に歩
留りよく作製できる固体電解コンデンサの電解質形成用
組成物を提供するものである。請求項2記載の発明は、
請求項1記載の発明の効果に加えて、さらに高周波領域
の電気特性が優れる固体電解コンデンサの電解質形成用
組成物を提供するものである。請求項3記載の発明は、
請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、さらに耐熱
性と低周波数から高周波数まで電気特性が優れた固体電
解コンデンサの電解質を形成できる固体電解コンデンサ
の電解質形成用組成物を提供するものである。請求項4
記載の発明は、請求項1、2又は3記載の発明の効果に
加え、(E)成分の溶解が良好であり、かつ(A)アニ
リン誘導体の溶解も良好な固体電解コンデンサの電解質
形成用組成物を提供するものである。請求項5記載の発
明は、請求項2、3又は4記載の発明の効果に加え、さ
らに溶液の安定性が高く、化学酸化重合で形成した電解
質の膜厚も均一な固体電解コンデンサの電解質形成用組
成物を提供するものである。
【0005】請求項6又7記載の発明は、耐熱性が高
く、しかも低周波から高周波までの電気特性(容量、内
部抵抗、誘電損失、インピーダンス等)が優れた固体電
解コンデンサを簡便に歩留まりよく製造することができ
る固体電解コンデンサの製造法を提供するものである。
請求項8の発明は、電解質の形成が簡便で、耐熱性が高
く、しかも低周波数から高周波数まで電気特性(容量、
内部抵抗、誘電損失、インピーダンス等)が優れた固体
電解コンデンサを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)アニリ
ン化合物、(B)有機スルホン酸、(C)水及び(D)
有機溶剤を含有してなる固体電解コンデンサの電解質形
成用組成物に関する。
【0007】また、本発明は、(A)、(B)、(C)
及び(D)成分に加えて、さらに(E)一般式(I)
【化2】 (式中、R1及R2は、各々独立に、炭素数1〜6のアル
キル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6の
アルコキシ基、炭素数1〜6のシクロアルキル基、炭素
数1〜6のシクロアルケニル基又は炭素数1〜6のアル
カノイル基を示し、pは、0〜5の整数であり、qは、
0〜4の整数であり、nは、1〜7の整数である)で表
される化合物を含有してなる固体電解コンデンサの電解
質形成用組成物に関する。
【0008】また、本発明は、(B)有機スルホン酸が
フェノールスルホン酸、フェノールジスルホン酸、2-
スルホ安息香酸、スルホコハク酸、または3−ニトロベ
ンゼンスルホン酸である前記固体電解コンデンサの電解
質形成用組成物に関する。また、本発明は、(D)有機
溶剤が水と自由な割合で混ざり合い、かつ(E)成分を
溶解可能な有機溶剤である前記固体電解コンデンサの電
解質形成用組成物に関する。また、本発明は、前記
(E)成分を表す一般式(I)のnが1である前記固体
電解コンデンサの電解質形成用組成物に関する。
【0009】また、本発明は、弁金属上に酸化膜を形成
した素子に、酸化剤を含んだ溶液を含浸させた後、前記
固体電解コンデンサの電解質形成用組成物を含浸させて
アニリンを重合してポリアニリンを生成させた後に素子
を乾燥させる工程を一回以上繰り返し電解質層を形成す
ることを特徴とする固体電解コンデンサの製造法に関す
る。また、本発明は、弁金属上に酸化膜を形成した素子
に、酸化剤を含んだ溶液と前記固体電解コンデンサの電
解質形成用組成物からなる混合液を含浸させてアニリン
を重合してポリアニリンを生成させた後に素子を乾燥さ
せる工程を一回以上繰り返し電解質層を形成することを
特徴とする固体電解コンデンサの製造法に関する。ま
た、本発明は、前記固体電解コンデンサの製造法により
製造されれた固体電解コンデンサに関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における電解質とは、電解
コンデンサの陽極に用いる金属(弁金属)表面に誘電体
皮膜とする薄い酸化皮膜を形成した後に、誘電体皮膜と
陰極との電気的なコンタクトを得るための導電性の物質
のことをいう。
【0011】本発明における(A)成分であるアニリン
化合物としては、一般式(II)
【化3】 (式中、R3は、一般式(I)におけるR1各と同意義で
あり、mは0〜5の整数である)で表される化合物が挙
げられ、なかでもmが0の置換基を有さないアニリン
が、化学酸化重合して得たポリアニリンの導電率が高く
なる点、安価な点等から好ましい。
【0012】本発明における(B)成分である有機スル
ホン酸としては、特に制限なく公知のものを使用できる
が、化学酸化重合したポリアニリンの耐熱性や、導電性
の点でベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、n−
ヘキサンスルホン酸、n−オクチルスルホン酸、ドデシ
ルスルホン酸、セチルスルホン酸、4−ドデシルベンゼ
ンスルホン酸、カンファースルホン酸、ポリ(ビニル)
スルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ナフタレ
ンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、フェノ
ールスルホン酸、フェノールジスルホン酸、トリクロロ
ベンゼンスルホン酸、4−ニトロトルエン−2−スルホ
ン酸、1−オクタンスルホン酸、スルホン化ポリスチレ
ン、スルホン化ポリエチレン、ニトロベンゼンスルホン
酸、2−スルホ安息香酸、3−ニトロベンゼンスルホン
酸、4−オクチルベンゼンスルホン酸、2−メチル−5
−イソプロピルベンゼンスルホン酸、スルホコハク酸等
が好ましく、これらの内、化学酸化重合したポリアニリ
ンの耐熱性や導電性の点で、フェノールスルホン酸、フ
ェノールジスルホン酸、2−スルホ安息香酸、スルホコ
ハク酸、3−ニトロベンゼンスルホン酸がより好まし
い。(B)成分の有機スルホン酸に硫酸を併用してもよ
い。
【0013】本発明における(C)成分である水は、イ
オン性の不純物や有機物等を含まないことが好ましく、
イオン交換と蒸留の両方がなされていることが好まし
い。
【0014】本発明における(D)成分である有機溶剤
は、特に制限なく公知のものを使用しうるが、本発明に
おける(C)水と自由な割合で混ざり合い、かつ、必要
に応じて用いる(E)成分を溶解可能であることが好ま
しく、このような溶剤としては、例えば、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級
アルキルアルコールや、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレング
リコール等のグリコール系や、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトー
ル、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノ
メチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル等のモノエーテル類
や、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエー
テル、ジグライム、トリグライム、テトラエチレングリ
コールジメチルエーテル等のジエーテル類等があり、こ
れらのうちの二種または三種を組み合わせて用いること
も可能である。これらの溶剤の内、グリコール類のモノ
エーテル又はジエーテルが(A)成分や必要に応じて用
いる(E)成分の溶解性の点で好ましい。
【0015】本発明においては(A)成分、(B)成
分、(C)成分及び(D)成分に加えて、さらに(E)
成分である一般式(I)
【化4】 (式中、R1及R2は、各々独立に、炭素数1〜6のアル
キル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6の
アルコキシ基、炭素数1〜6のシクロアルキル基、炭素
数1〜6のシクロアルケニル基又は炭素数1〜6のアル
カノイル基を示し、pは、0〜5の整数であり、qは、
0〜4の整数であり、nは、1〜7の整数である)で表
される化合物を使用することが好ましく、この化合物の
使用により、化学酸化重合速度を大きくし、かつ、生成
する重合膜の高周波領域における電気特性を向上させる
ことができる。上記一般式(I)中のnは、1〜7であ
る必要があり、nが8より大きいと本発明の固体電解質
の電解質形成用組成物の寿命が短くなり、酸化剤と反応
させて得たポリアニリンの導電率が低下する傾向があ
る。好ましいnは1〜3であり、より好ましくは1であ
る。
【0016】本発明における(A)成分の配合量は、
(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び
必要に応じて用いる(E)成分の総量に対して、0.2
〜23重量%であることが好ましく、0.7〜16重量
%であることがより好ましく、1〜12重量%であるこ
とが特に好ましい。(A)成分の配合量が0.2重量%
未満だと電解コンデンサの酸化膜表面に形成されるポリ
アニリンの皮膜の厚みが薄くなる傾向があり、23重量
%を超えると電解コンデンサの酸化膜表面に形成される
ポリアニリンの皮膜の導電率が低下する傾向がある。
【0017】本発明における(B)成分の配合量は、
(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び
必要に応じて用いる(E)成分の総量に対して、0.2
〜25重量%であることが好ましく、0.6〜15重量
%であることがより好ましく、1〜11重量%であるこ
とが特に好ましい。(B)成分の配合量が0.2重量%
未満だと電解コンデンサの酸化膜表面に形成されるポリ
アニリンの皮膜の耐熱性が低下する傾向があり、25重
量%を超えると本発明の固体電解質の電解質形成用組成
物の粘度が高くなりすぎ、コンデンサ素子への含浸性が
低下する傾向がある。
【0018】本発明における(C)成分の配合量は、
(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び
必要に応じて用いる(E)成分の総量に対して、27〜
90重量%であることが好ましく、33〜85重量%で
あることがより好ましく、38〜80重量%であること
が特に好ましい。(C)成分の配合量が27重量%未満
だと電解コンデンサの酸化膜表面に形成されるポリアニ
リンの皮膜の導電率が低下する傾向があり、90重量%
を超えると、(E)成分を用いる場合に(E)成分の溶
解性が低下する傾向がある。
【0019】本発明における(D)成分の配合量は、
(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び
(E)成分の総量に対して、9.5〜70重量%である
ことが好ましく、15〜60重量%であることがより好
ましく、20〜50重量%であることが特に好ましい。
(D)成分の配合量が9.5重量%未満だと(E)成分
を用いる場合に(E)成分の溶解性が低下する傾向があ
り、70重量%を超えると電解コンデンサの酸化膜表面
に形成されるポリアニリンの皮膜の導電率が低下する傾
向がある。
【0020】本発明において必要に応じて用いる(E)
成分の配合量は、(A)成分、(B)成分、(C)成
分、(D)成分及び(E)成分の総量に対して、0.0
2〜2.5重量%であることが好ましく、0.07〜
1.6重量%であることがより好ましく、0.1〜1.
2重量%であることが特に好ましい。(D)成分の配合
量が0.02重量%未満だと添加効果が低く、電解コン
デンサの酸化膜表面に形成されるポリアニリンの皮膜の
膜厚の均一性が低下する傾向があり、2.5重量%を超
えると固体電解質の電解質形成用組成物の安定性が低下
し、電解コンデンサの酸化膜表面に形成されるポリアニ
リンの皮膜の導電率が低下する傾向がある。
【0021】また、本発明における(A)成分であるア
ニリン化合物、(C)成分である水、(D)成分である
有機溶剤は、脱気されていることが好ましく、脱気され
ずに酸素を含んでいると、本発明の固体電解質の電解質
形成用組成物の反応が、酸化剤と触れる前に始まってし
まったり、化学酸化重合して得たポリアニリンの導電率
が低下したりすることがある。
【0022】本発明の固体電解コンデンサは、上記の固
体電解コンデンサの電解質形成用組成物で電解質を形成
したものである。この電解質は、陽極と陰極の間に存在
すればよく、例えば、電解質が弁金属等の陽極(これか
ら陽極リードを取りだす。通常、弁金属表面には酸化皮
膜を形成して用いる)とカーボン等の陰極(銀ペースト
層等を介して陰極リードを取る)の間に存在する態様が
挙げられる。前記弁金属としては、例えば、アルミニウ
ム、タンタル、ニオブ、バナジウム、チタン、ジルコニ
ウム等が挙げられるが、誘電率や酸化皮膜の形成し易さ
等の点から、拡面化したアルミニウム箔またはタンタル
焼結体が好ましい。なお、弁金属表面に酸化皮膜を形成
する方法は、特に制限なく電解コンデンサ製造時に使用
される公知の方法を用いることができ、例えば、エッチ
ングによって拡面したアルミニウム箔をアジピン酸アン
モニウム水溶液中で電圧をかけることによって酸化皮膜
を形成する方法、タンタル微粉末焼結体ペレットを硝酸
水溶液中で電圧をかけることによって酸化皮膜を形成す
る等の方法が用いられる。
【0023】本発明の固体電解コンデンサの例として、
タンタルを弁金属とする固体電解コンデンサ及びアルミ
ニウムを弁金属とする固体電解コンデンサをそれぞれ図
1及び図2に示した。図1のタンタルを弁金属とする固
体電解コンデンサは、リード端子1が嵌挿されたタンタ
ルペレット2の表面が酸化被膜3で覆われた素子の酸化
被膜3上に電解質4が存在し、この電解質4上にはカー
ボンペースト層5、銀ペースト層6がこの順で積層され
てなり、銀ペースト層6は陰極リード7と接続されてな
り、全体を封止材8で封止してなるものである。なお、
リード端子1は陽極リード9と接続している。図2のア
ルミニウムを弁金属とする固体電解コンデンサは、陽極
リード9を接続したアルミニウム箔10の表面が酸化被
膜3で覆われた素子の酸化被膜3上に電解質4が存在
し、この電解質4上にはカーボンペースト層5、銀ペー
スト層6がこの順で積層されてなり、銀ペースト層6は
陰極リード7と接続されてなり、全体を封止材8で封止
してなるものである。
【0024】このような本発明の固体電解コンデンサ
は、例えば、弁金属上に酸化膜を形成した素子に、ペル
オキソ二硫酸アンモニウム、重クロム酸カリウム、過マ
ンガン酸カリウム、硫酸第1鉄等の酸化剤を1〜30重
量%含んだ溶液を含浸させた後乾燥した素子かあるいは
乾燥しない素子に、本発明の固体電解コンデンサの電解
質形成用組成物を含浸させてアニリンを重合してポリア
ニリンを生成させた後に、素子を乾燥させる工程を、1
回から数十回繰り返した後に、さらに乾燥して水分等を
揮散させ、電解質層を形成した後、電解質層の上にカー
ボンペースト層及び銀ペースト層をこの順で形成し、こ
の素子をリードフレーム等に導電性の接着剤で接着し、
さらに必要があれば封止材で封止して外装することによ
り製造できる。
【0025】また、本発明の固体電解コンデンサは、例
えば、弁金属上に酸化膜を形成した素子に、上記の酸化
剤を含んだ溶液と本発明の固体電解コンデンサの電解質
形成用組成物からなる混合液を含浸させてアニリンを重
合してポリアニリンを生成させた後に、素子を乾燥させ
る工程を、1回から数十回繰リ返した後に、さらに乾燥
して水分等を揮散させ、電解質層を形成した後、電解質
層の上にカーポンペースト層及び銀ぺ一スト層をこの順
で形成し、この素子をリードフレーム等に導電性の接着
剤で接着し、さらに必要があれぱ封止材で封止して外装
することによっても製造できる。
【0026】図1はタンタルを弁金属にした本発明の固
体電解コンデンサの一例を示した断面図であるが、この
コンデンサは、例えば、次のようにして製造できる。タ
ンタル微粉末を焼結してなりリード端子1を備えたタン
タルペレット2を硝酸水溶液中に浸し、10〜80Vで
酸化皮膜3を形成した長さ1〜3mm、奥行き0.8〜2
mm、高さ1〜5mmの角柱状のタンタル微粉末焼結体ペレ
ット(空隙率50〜70%、設計容量1〜150μF)
を使用し、次に、この酸化皮膜3を形成したタンタルペ
レット2に、上記の酸化剤溶液を含浸し、熱風乾燥機で
40〜120℃で5〜60分乾燥し、その後固体電解コ
ンデンサの電解質形成用組成物を含浸し、室温で3分以
上分放置した後、熱風乾燥機で40〜120℃で5〜6
0分乾燥する。この含浸工程を5〜30回繰り返して、
ポリアニリンからなる電解質4を形成する。次いで、カ
ーボンペースト層5、銀ペース卜層6を順次形成して、
この銀ペースト層6に、導電ペーストを用いて陰極リー
ド7を接続し、また、リード端子1を陽極リード9に接
続し、次いで、エポキシ樹脂等の封止材8でモールド外
装し、タンタルを弁金属にした固体電解コンデンサを得
ることができる。
【0027】図2はアルミニウムを弁金属にした本発明
の固体電解コンデンサの別の一例を示した断面図である
が、このコンデンサは、例えば、次のようにして製造で
きる。まず、エッチングによって拡面した(15〜35
μF/cm2)膜厚50〜100μm、面積5m〜2cm×1c
m〜5cm(溶接しろ0.1cm〜0.4cm:有効面積0.
3〜9.6cm2)のアルミニウム10箔を50〜70
℃、5〜20%アジピン酸アンモニウム水溶液中、20
〜80Vで化成し、酸化皮膜3を形成する。次に陽極リ
ード9を溶接し、酸化皮膜3を形成したアルミニウム箔
10を作製する。次に、この酸化皮膜3を形成したアル
ミニウム箔10を、上記の酸化剤溶液に浸漬し、熱風乾
燥機で60〜100℃で10〜60分乾燥し、その後固
体電解コンデンサの電解質形成用組成物に浸漬し、室温
で5分以上放置した後、熱風乾燥機で60〜100℃で
10〜60分乾燥する。この工程を5〜30回繰り返し
て、ポリアニリンからなる電解質4を形成する。次い
で、カーボンペースト層5、銀ペース卜層6を順次形成
して、この銀ペースト層5に、導電ペーストを用いて陰
極リード7を接続し、エポキシ樹脂等の封止材8で含浸
外装し、アルミニウムを弁金属にした固体電解コンデン
サを得ることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。
【0029】実施例1 30分間窒素でバブリングして得た脱気したアニリン
(和光純薬工業(株)製、試薬)、脱気したイオン交換
水、脱気したエタノール(和光純薬工業(株)製、試薬を
脱気)アニリンの2量体(パラアミノジフェニルアミ
ン、和光純薬工業(株)、試薬)及びフェノールスルホン
酸(和光純薬工業(株)製、試薬)を用いて、表1に示す
組成の固体電解コンデンサの電解質形成用組成物を得
た。さらに、ペルオキソ二硫酸アンモニウム(和光純薬
工業(株)製、試薬)をイオン交換水に重量で5重量%溶
解した酸化剤溶液を作製し、以下の方法で固体電解コン
デンサを得た。
【0030】硝酸水溶液中20Vで酸化皮膜を形成した
長さ1mm、奥行き1mm、高さ1mmの角柱状のタンタル微
粉末焼結体ペレット(空隙率60%、設計容量3.3μ
F)を使用し、次に、この酸化皮膜を形成したタンタル
ペレットに、上記の酸化剤溶液を含浸し、熱風乾燥機で
80℃で20分乾燥し、その後表1に示す本発明の固体
電解コンデンサの電解質形成用組成物を含浸し、室温で
10分放置した後、熱風乾燥機で80℃で20分乾燥し
た。この含浸、乾燥工程を15回繰り返して、ポリアニ
リンからなる電解質を形成した。次いで、カーボンペー
スト層、銀ペースト層を順次形成して、この銀ペースト
層に、銀ペーストを用いて陰極リードを接続し、封止材
でモールド外装し、タンタルを弁金属にした固体電解コ
ンデンサを得た。得られた固体電解コンデンサの電気的
特性を表2に示す。
【0031】実施例2 実施例1の固体電解コンデンサの電解質形成用組成物の
組成中、フェノールスルホン酸の替わりにフェノールジ
スルホン酸と硫酸の混合物(和光純薬工業(株)製、試
薬)を用いた点と配合割合を変化させた点以外は実施例
1と同様にして、固体電解コンデンサ用電解質形成用組
成物を得た。また、固体電解コンデンサ用電解質形成用
組成物を変更した点と、含浸回数を変化させた以外は実
施例1と同様にして固体電解コンデンサを得た。得られ
た固体電解コンデンサの電解質形成用組成物の組成を表
1に、得られた固体電解コンデンサの電気的特性を表2
に示す。
【0032】実施例3 実施例1の固体電解コンデンサの電解質形成用組成物の
組成中、フェノールスルホン酸の替わりにスルホ安息香
酸(アルドリッチ社製、試薬)を用いた点と配合割合を
変化させた点、エタノールの替わりにジグライムを用い
た点以外は実施例1と同様にして、固体電解コンデンサ
用電解質形成用組成物を得た。また、固体電解コンデン
サ用電解質形成用組成物を変更した点と、含浸回数を変
化させた以外は実施例1と同様にして固体電解コンデン
サを得た。得られた固体電解コンデンサの電解質形成用
組成物の組成を表1に、得られた固体電解コンデンサの
電気的特性を表2に示す。
【0033】実施例4 実施例1の固体電解コンデンサの電解質形成用組成物の
組成中、フェノールスルホン酸の替わりにスルホコハク
酸(アルドリッチ社製、試薬)を用いた点と配合割合を
変化させた点以外は実施例1と同様にして、固体電解コ
ンデンサ用電解質形成用組成物を得た。また、固体電解
コンデンサ用電解質形成用組成物を変更した点と、含
浸、乾燥工程の回数を変化させた以外は実施例1と同様
にして固体電解コンデンサを得た。得られた固体電解コ
ンデンサの電解質形成用組成物の組成を表1に、得られ
た固体電解コンデンサの電気的特性を表2に示す。
【0034】実施例5 実施例1の固体電解コンデンサの電解質形成用組成物の
組成中、フェノールスルホン酸の替わりに3−ニトロベ
ンゼンスルホン酸(東京化成工業(株)製、試薬)を用い
た点、エタノールの替わりにエチレングリコールを用い
た点と配合割合を変化させた点以外は実施例1と同様に
して、固体電解コンデンサ用電解質形成用組成物を得
た。また、固体電解コンデンサ用電解質形成用組成物を
変更した点と、含浸、乾燥工程の回数を変化させた以外
は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを得た。得
られた固体電解コンデンサの電解質形成用組成物の組成
を表1に、得られた固体電解コンデンサの電気的特性を
表2に示す。
【0035】実施例6 実施例1の固体電解コンデンサの電解質形成用組成物の
組成中、フェノールスルホン酸の替わりにフェノールス
ルホン酸と硫酸の混合物を用いた点と配合割合を変化さ
せた点以外は実施例1と同様にして、固体電解コンデン
サ用電解質形成用組成物を得た。また、固体電解コンデ
ンサ用電解質形成用組成物を変更した点と、含浸、乾燥
工程の回数を変化させた以外は実施例1と同様にして実
施例6からなる固体電解コンデンサを得た。得られた固
体電解コンデンサの電解質形成用組成物の組成を表1
に、得られた固体電解コンデンサの電気的特性を表2に
示す。
【0036】実施例7 実施例1と同様にして、固体電解コンデンサ用電解質形
成用組成物を得た。さらに、ペルオキソ二硫酸アンモニ
ウムをイオン交換水に重量で5重量%溶解した酸化剤溶
液を作製し、以下の方法で固体電解コンデンサを得た。
まず、エッチングによって拡面した(25μF/cm2)膜
厚70μm、面積1cm×1.2cm(溶接しろ0.2
cm:有効面積1cm2)のアルミニウム箔を60℃、10
%アジピン酸アンモニウム水溶液中、40Vで化成し、
酸化皮膜を形成した。次にリード端子を溶接し、酸化皮
膜を形成したアルミニウム箔を作製した。次に、この酸
化皮膜を形成したアルミニウム箔を、上記の酸化剤溶液
に浸漬し、熱風乾燥機で80℃で20分乾燥し、その後
表1に示す本発明の固体電解コンデンサの電解質形成用
組成物に含浸し、室温で10分放置した後、熱風乾燥機
で80℃で20分乾燥した。この含浸、乾燥工程を15
回繰り返して、ポリアニリンからなる電解質を形成し
た。次いで、カーボンペースト層、銀ペースト層を順次
形成して、この銀ペースト層に、銀ペーストを用いて陰
極リード8を接続し、エポキシ樹脂で含浸外装し、アル
ミニウムを弁金属にした固体電解コンデンサを得た。得
られた固体電解コンデンサの電解質形成用組成物の組成
を表1に、得られた固体電解コンデンサの電気的特性を
表2に示す。
【0037】実施例8 (E)成分(p−アミノジフェニルアミン)を使用しな
い点以外は実施例1と同様にして、タンタルを弁金属と
する固体電解コンデンサを作製した。使用した電解質形
成用組成物の組成を表1に、得られた固体電解コンデン
サの電気的特性を表2に示す。
【0038】実施例9 実施例8と同じ電解質形成用組成物の溶液と実施例1と
同じ酸化剤溶液を体積比を1:1として混合した混合液
を作成した。次いで、実施例1と同じ酸化皮膜を形成し
たタンタルペレットを前記混合液に含浸し、熱風乾燥機
で60℃で20分乾燥した。この含浸、乾燥工程を15
回繰り返して、ポリアニリンからなる電解質を形成し
た。なお、含浸、乾燥工程1回毎に混合液を新しいもの
ととりかえた。次いで、カーボンペースト層、銀ペース
ト層を順次形成して、この銀ペースト層に、銀ペースト
を用いて陰極リードを接続し、封止材でモールド外装
し、タンタルを弁金属にした固体電解コンデンサを得
た。得られた固体電解コンデンサの電気特性を表2に示
す。
【0039】実施例10 実施例9において、実施例8と同じ電解質形成用組成物
の溶液を、実施例1の電解質形成用組成物の溶液におい
てフェノールスルホン酸及びパラアミノジフェニルアミ
ンを不使用としスルホコハク酸を2重量%となるように
添加した溶液に変更した以外は、実施例9と同様に行い
固体電解コンデンサを得た。得られた固体電解コンデン
サの電気特性を表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】比較例1 本発明における(B)成分を使用しない点以外は実施例
3と同様にして、実施例1からなるタンタルを弁金属と
する固体電解コンデンサを作製した。得られた固体電解
コンデンサの電解質形成用組成物の組成を表3に、得ら
れた固体電解コンデンサの電気的特性を表4に示す。
【0043】比較例2 本発明における(B)成分として塩酸を使用した以外は
実施例1と同様にして、固体電解コンデンサを作製し
た。得られた固体電解コンデンサの電解質形成用組成物
の組成を表3に、得られた固体電解コンデンサの電気的
特性を表4に示す。
【0044】比較例3 本発明における(D)成分を使用ない点以外は実施例5
と同様にして、タンタルを弁金属とする固体電解コンデ
ンサを作製した。得られた固体電解コンデンサの電解質
形成用組成物の組成を表3に、得られた固体電解コンデ
ンサの電気的特性を表4に示す。
【0045】比較例4 本発明における(E)成分を使用しない点以外は実施例
7と同様にして、アルミニウムを弁金属とする固体電解
コンデンサを作製した。得られた固体電解コンデンサの
電解質形成用組成物の組成を表3に、得られた固体電解
コンデンサの電気的特性を表4に示す。
【0046】比較例5 ポリアニリン粉末を2重量%溶解したN−メチル−2−
ピロリドン溶液を、実施例1と同様の方法で酸化皮膜を
形成したタンタルペレットに含浸、乾燥する工程を20
回繰り返した後、フェノールスルホン酸の水溶液に60
℃、5時間浸漬してからアセトンで洗浄して電解質層を
形成した。更にカーボンペースト層、銀ペース卜層を順
次形成して、この銀ペースト層に、銀ペーストを用いて
陰極リードを接続し、封止材でモールド外装し、タンタ
ルを弁金属にした本発明の固体電解コンデンサを得た。
得られた固体電解コンデンサの電気的特性を表4に示
す。
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】表2及び表4から明らかなように、実施例
1〜10の固体電解コンデンサは低周波特性及び高周波
と特性のいずれも、比較例1〜5の固体電解コンデンサ
よりも優れていた。
【0050】
【発明の効果】請求項1の固体電解コンデンサの電解質
形成用組成物は、低周波数から高周波数まで電気特性
(容量、内部抵抗、誘電損失、インピーダンス等)が優
れ、工程上のストレスや耐熱性に優れた固体電解コンデ
ンサを簡便に歩留りよく作製できるものである。請求項
2記載の固体電解コンデンサの電解質形成用組成物は、
請求項1記載の固体電解コンデンサの電解質形成用組成
物の効果に加えて、さらに高周波領域の電気特性が優れ
るものである。請求項3記載の固体電解コンデンサの電
解質形成用組成物は、請求項1又は2記載の固体電解コ
ンデンサの電解質形成用組成物の効果に加えて、さらに
耐熱性と低周波数から高周波数まで電気特性が優れた固
体電解コンデンサの電解質を形成できるものである。
【0051】請求項4記載の固体電解コンデンサの電解
質形成用組成物は、請求項2又は3記載の固体電解コン
デンサの電解質形成用組成物の効果に加え、(E)成分
の溶解が良好であり、かつ(A)アニリン誘導体の溶解
も良好なものである。請求項5記載の固体電解コンデン
サの電解質形成用組成物は、請求項2、3又は4記載の
固体電解コンデンサの電解質形成用組成物の効果に加
え、さらに溶液の安定性が高く、化学酸化重合で形成し
た電解質の膜厚も均一なものである。
【0052】請求項6及び7記載の固体電解コンデンサ
の製造法は、耐熱性が高く、しかも低周波から高周波ま
での電気特性(容量、内部抵抗、誘電損失、インピーダ
ンス等)が優れた固体電解コンデンサを簡便に歩留まり
よく製造することができる。請求項8の固体電解コンデ
ンサは、電解質の形成が簡便で、耐熱性が高く、しかも
低周波数から高周波数まで電気特性(容量、内部抵抗、
誘電損失、インピーダンス等)が優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体電解コンデンサの一例の断面図で
ある。
【図2】本発明の固体電解コンデンサの別の一例の断面
図である。
【符号の説明】
1 リード端子 2 タンタルペレット 3 酸化被膜 4 電解質 5 カーボンペースト層 6 銀ペースト層 7 陰極リード 8 封止材 9 陽極リード 10 アルミニウム箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5:42 5:18) (72)発明者 佐々木 晶市 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 矢野 康洋 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井工場内 (72)発明者 堂々 隆史 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アニリン化合物、(B)有機スル
    ホン酸、(C)水及び(D)有機溶剤を含有してなる固
    体電解コンデンサの電解質形成用組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分、(B)成分、(C)成分及
    び(D)成分に加えて、さらに(E)一般式(I) 【化1】 (式中、R1及びR2は、各々独立に、炭素数1〜6のア
    ルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6
    のアルコキシ基、炭素数1〜6のシクロアルキル基、炭
    素数1〜6のシクロアルケニル基又は炭素数1〜6のア
    ルカノイル基を示し、pは、0〜5の整数であり、q
    は、0〜4の整数であり、nは、1〜7の整数である)
    で表される化合物を含有してなる請求項1記載の固体電
    解コンデンサの電解質形成用組成物。
  3. 【請求項3】 (B)有機スルホン酸が、フェノールス
    ルホン酸、フェノールジスルホン酸、2−スルホ安息香
    酸、スルホコハク酸又は3−ニトロベンゼンスルホン酸
    である請求項1又は2記載の固体電解コンデンサの電解
    質形成用組成物。
  4. 【請求項4】 (D)有機溶剤が、水と自由な割合で混
    ざり合い、かつ(E)成分を溶解可能な有機溶剤である
    請求項1、2又は3記載の固体電解コンデンサの電解質
    形成用組成物。
  5. 【請求項5】 (E)成分を表す一般式(I)のnが1
    である固体電解コンデンサの請求項2、3又は4記載の
    電解質形成用組成物。
  6. 【請求項6】 弁金属上に酸化膜を形成した素子に、酸
    化剤を含んだ溶液を含浸させた後、請求項1、2、3、
    4又は5記載の固体電解コンデンサの電解質形成用組成
    物を含浸させてアニリンを重合してポリアニリンを生成
    させた後に素子を乾燥させる工程を一回以上繰り返し電
    解質層を形成することを特徴とする固体電解コンデンサ
    の製造法。
  7. 【請求項7】 弁金属上に酸化膜を形成した素子に、酸
    化剤を含んだ溶液と請求項1、2、3、4又は5記載の
    固体電解コンデンサの電解質形成用組成物からなる混合
    液を含浸させてアニリンを重合してポリアニリンを生成
    させた後に素子を乾燥させる工程を一回以上繰り返し電
    解質層を形成することを特徴とする固体電解コンデンサ
    の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項6又7記載の固体電解コンデンサ
    の製造法により製造されれた固体電解コンデンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1102287A2 (en) * 1999-11-19 2001-05-23 Nec Corporation Fabrication method of solid electolytic capacitor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1102287A2 (en) * 1999-11-19 2001-05-23 Nec Corporation Fabrication method of solid electolytic capacitor
EP1102287A3 (en) * 1999-11-19 2006-04-12 Nec Tokin Corporation Fabrication method of solid electolytic capacitor

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