JPH1180546A - ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物およびその製造方法

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JPH1180546A
JPH1180546A JP24143197A JP24143197A JPH1180546A JP H1180546 A JPH1180546 A JP H1180546A JP 24143197 A JP24143197 A JP 24143197A JP 24143197 A JP24143197 A JP 24143197A JP H1180546 A JPH1180546 A JP H1180546A
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JP
Japan
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polyphenylene sulfide
sulfide resin
glass fiber
resin composition
coated
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JP24143197A
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English (en)
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Hikari Iio
尾 光 飯
Tome Ogawa
川 止 小
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリフェニレンサルファイド樹脂の長所であ
る耐熱性と不燃性等を損なうことなく、静的強さ、衝撃
強さ、弾性率、クリープ寿命、疲労寿命、耐薬品性等に
優れたポリフェニレンサルファイド樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 ガラス繊維と、ガラス繊維に被覆した加
熱処理を行なったポリフェニレンサルファイド樹脂と、
マトリックス樹脂としてのポリフェニレンサルファイド
樹脂を複合化してなるポリフェニレンサルファイド樹脂
組成物およびこのポリフェニレンサルファイド樹脂組成
物より成形したスロットルチャンバCB。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた機械的特性
を有するポリフェニレンサルファイド樹脂組成物および
その製造方法とそれを用いた内燃機関用部品、例えば、
スロットルチャンバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンサルファイド樹脂は、安
定した結晶性樹脂であり、熱可塑性樹脂の中でも極めて
優れた諸物性を有し、剛性や耐久性が要求される機械部
品、耐熱性と不燃性を要求される電気・電子部品、耐蝕
性を要求される化学装置部材等、幅広く使用可能なエン
ジニアリングプラスチックスである。
【0003】ポリフェニレンサルファイド樹脂の市販直
後は、他のエンジニアリングプラスチックス、例えば、
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン1
2、ナイロン46、ナイロン610等のポリアミド系樹
脂や、ポリエチレンフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート等のポリエステル系樹脂と比較すると、高価であ
ったことから、(はんだ)耐熱性、不燃性、寸法精度に
優れるポリフェニレンサルファイド樹脂の長所を活かし
易い電気・電子部品を中心に用途開拓が行なわれてきた
が、近年の材料価格の下落に伴い、自動車の内燃機関用
部品、例えば、インテークマニホールド、スロットルチ
ャンバ、ウオーターインレット、ウオーターアウトレッ
ト、ウオーターポンプベーン、サーモスタット、サーモ
スタットハウジング、シリンダヘッドカバー、オイルパ
ン、バルブガイド、フロントカバー、ピストンスカー
ト、バルブステム、フューエルチューブ、各種プーリー
ヘの適用検討および採用が散見されるようになり、今後
更に適用部品が増大することが予想される。
【0004】ところで、電気・電子部品においては、
(はんだ)耐熱性、不燃性、寸法精度等に比較して機械
的特性に対する要求が穏やかであることから、コスト低
減も期待できる無機フィラーを大量に充填したポリフェ
ニレンサルファイド樹脂のグレード開発が積極的に行な
われてきた経緯がある。
【0005】しかし、構造部品への適用検討および採用
が進むにしたがって、静的強さや弾性率は無論のこと、
クリープ寿命や疲労寿命等の長期耐久信頼性の改良が求
められるようになり、ポリフェニレンサルファイド樹脂
のさらなる高強度化が待望されている。
【0006】樹脂の強化材料としては、カーボン繊維、
ガラス繊維の他にも、アラミド繊維に代表される有機繊
維やウイスカ等があるが、熱可塑性樹脂の射出成形グレ
ードは機械的特性とコストのバランスが重要視されるた
め、主として、ガラス繊維が使用されている。
【0007】一般に、ガラス繊維/マトリックス樹脂界
面の接着強度が増大するにしたがって、ガラス繊維強化
樹脂の強度が増大することが知られているが、ガラス繊
維とポリフェニレンサルファイド樹脂の組み合わせは界
面接着強度が小さいことが知られている。
【0008】このため、市販のポリフェニレンサルファ
イド樹脂のガラス繊維強化グレードにおいては、他の樹
脂のガラス繊維強化グレードに比較してガラス繊維含有
率を大きくすることによって、所望の機械的特性を得て
いる。すなわち、ガラス繊維含有率を大きくするとガラ
ス繊維1本当たりが分担する荷重が小さくなるため、ガ
ラス繊維/マトリックス樹脂界面の接着強度が小さくて
もある程度の機械的特性を得ることが出来る。
【0009】しかしながら、比較的比重の大きいポリフ
ェニレンサルファイド樹脂に大量のガラス繊維を配合し
ているため、ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物と
しての比重は大きく、樹脂化の目的の一つである軽量化
のメリットが小さくなっているのが実情である。
【0010】また、成形性の観点からガラス繊維含有率
は50〜60重量%がほぼ限界であり、機械的特性のさ
らなる改良は非常に難しくなっている。
【0011】ガラス繊維には、ガラス繊維の損傷や毛ば
だちの防止を目的とするサイジング剤や、ガラス繊維/
マトリックス樹脂界面の接着性の改良を目的とするシラ
ンカップリング剤等による表面処理が施されている。
【0012】シランカップリング剤はYRSiXで表
わされ、1分子中にガラス繊維と結合可能な加水分解基
Xとマトリックス樹脂と結合可能な有機官能基Yを有
し、ガラス繊維とマトリックス樹脂を強固に結合させる
効果がある。ここで、Xはケイ素原子に直接結合してい
る加水分解基であり、工業的には、メトキシ基、エトキ
シ基等のアルコキシ基が最も多く用いられており、この
加水分解基Xは水溶液中、空気中の水分または無機フィ
ラーの表面に吸着された水分により加水分解され、シラ
ノール基(SiOH)およびHXが生成する。このシラ
ノール基がガラス繊維の表面と結合する。また、Yはビ
ニル基、メタクリル基、エポキシ基、アミノ基などが代
表的であり、通常、アルキル基(R)を介してケイ素原
子と結合している。
【0013】したがって、マトリックス樹脂に応じて最
適なYが存在することになる。このため、数多くのシラ
ンカップリング剤が開発されており、代表的なシランカ
ップリング剤としては、γ−クロロプロピルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメト
キシシラン、ビニル・トリス(β−メトキシシラン)シ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルメトキシシラン、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、−
γ−ユレイドプロピルトリエトキシシラン等がある。
【0014】しかし、ポリフェニレンサルファイド樹脂
は[−C−S−]という化学構造式からも明ら
かなように、シランカップリング剤の有機官能基Yとの
反応に寄与する官能基を有していない。このため、ガラ
ス繊維/ポリフェニレンサルファイド樹脂界面の接着強
度が小さく、ポリフェニレンサルファイド樹脂のガラス
繊維強化グレードの機械的特性の改良を難しくする原因
となっている。
【0015】ガラス繊維/ポリフェニレンサルファイド
樹脂界面の接着強度を改良する方法としては、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂を合成する際にジクロロアニリ
ンを加えることによってアミノ基含有ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂を製造する方法や、ポリフェニレンサル
ファイド樹脂を合成する際に2,5−ジクロルベンズア
ミドを加えることによってアミド基含有ポリフェニレン
サルファイド樹脂を製造する方法が、特開平03−14
0368号公報に開示されている。
【0016】また、シランカップリング剤の有機官能基
Yとの反応に寄与する官能基を分子構造中に導入する方
法(以下、「官能基導入」と記す)は、ポリフェニレン
サルファイド樹脂と同様にガラス繊維/マトリックス樹
脂界面の接着強度が小さいことで知られているポリプロ
ピレン樹脂では公知の技術であり、例えば、アクリル酸
や無水マレイン酸含有の変性ポリプロピレンを混合する
方法が、特開昭62−295940号公報や特開平02
−138349号公報に開示されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記した官能基導入
は、重合段階で官能基を導入する方法と、混練・成形段
階で官能基を導入する方法に大別される。前者は分子設
計上の自由度が大きい反面、既存のポリフェニレンサル
ファイド樹脂の製造工程を改変する必要性が生ずる等、
材料価格を押し上げる要因が多い。これに対して後者は
材料価格への影響は小さいが、ポリフェニレンサルファ
イド樹脂の分子量によって官能基の数が決定される問題
点がある。すなわち、界面接着強度の観点からは官能基
の数が多いほど、つまり、反応ポイントの多い低分子量
のポリフェニレンサルファイド樹脂を使用することが望
ましい。しかし、ガラス繊維で強化することによってマ
トリックス樹脂の歪みを低減し、マトリックス樹脂の破
断伸びを最大限度に活用することにより強度向上を図る
ガラス繊維強化樹脂の基本原理上、伸び・靭性の減少を
意味するマトリックス樹脂の低分子量化は望ましくな
い。したがって、後者においては、界面接着強度の改良
が必ずしもガラス繊維強化樹脂の機械的特性の大幅な向
上を意味するものではない。
【0018】
【発明の目的】本発明はこのような現状を鑑みてなされ
たものであり、ポリフェニレンサルファイド樹脂の長所
である耐熱性と不燃性等を損なうことなく、静的強さ、
衝撃強さ、弾性率、クリープ寿命、疲労寿命、耐薬品性
等に優れたポリフェニレンサルファイド樹脂組成物およ
びその製造方法とそれを用いた内燃機関用部品、例え
ば、スロットルチャンバを提供することを目的としてい
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるポリフェ
ニレンサルファイド樹脂組成物は、請求項1に記載して
いるように、ガラス繊維と、ガラス繊維に被覆した加熱
処理を行なったポリフェニレンサルファイド樹脂と、マ
トリックス樹脂としてのポリフェニレンサルファイド樹
脂を複合化してなる構成としたことを特徴としている。
【0020】そして、本発明に係わるポリフェニレンサ
ルファイド樹脂組成物の実施態様においては、請求項2
に記載しているように、ガラス繊維に被覆したポリフェ
ニレンサルファイド樹脂の被覆量が、ガラス繊維100
重量部に対して0.3〜15重量%であるようにしたこ
とを特徴としている。
【0021】同じく、本発明に係わるポリフェニレンサ
ルファイド樹脂組成物の実施態様においては、請求項3
に記載しているように、ガラス繊維に被覆したポリフェ
ニレンサルファイド樹脂が、分子量20,000〜3
5,000のポリフェニレンサルファイド樹脂であるよ
うにしたことを特徴としている。
【0022】同じく、本発明に係わるポリフェニレンサ
ルファイド樹脂組成物の実施態様においては、請求項4
に記載しているように、加熱処理を行なったポリフェニ
レンサルファイド樹脂を被覆したガラス繊維10〜50
重量%と、マトリックス樹脂としてのポリフェニレンサ
ルファイド樹脂50〜90重量%からなるものとしたこ
とを特徴としている。
【0023】本発明に係わるポリフェニレンサルファイ
ド樹脂組成物の製造方法は、請求項5に記載しているよ
うに、 A.例えば、ガラス繊維ロービングを、溶融状態のポリ
フェニレンサルファイド樹脂で満たされた加熱ダイ中を
通過させることによって、ガラス繊維ロービングにポリ
フェニレンサルファイド樹脂を被覆する工程Aと、 B.ポリフェニレンサルファイド樹脂を被覆したガラス
繊維ロービングを加熱処理する工程Bと、 C.ガラス繊維ロービングを切断してチョップドストラ
ンドに加工する工程Cと、 D.チョップドストランドとポリフェニレンサルファイ
ド樹脂を混合する工程Dと、 E.例えば、押出機を使用して、工程Dにより得た混合
物をペレット化する工程E、を経るようにしたことを特
徴としている。
【0024】そして、本発明に係わるポリフェニレンサ
ルファイド樹脂組成物の製造方法の実施態様において
は、請求項6に記載しているように、工程Aにおいて、 フィラメント数≦X2/0.25 X:ガラス繊維の平均繊維径(単位:μm) の条件を満たすガラス繊維ロービングを使用するように
したことを特徴としている。
【0025】同じく、本発明に係わるポリフェニレンサ
ルファイド樹脂組成物の製造方法の実施態様において
は、請求項7に記載しているように、工程Aにおいて、
加圧および/または超音波加振を行なうようにしたこと
を特徴としている。
【0026】同じく、本発明に係わるポリフェニレンサ
ルファイド樹脂組成物の製造方法の実施態様において
は、請求項8に記載しているように、工程Bにおける加
熱処理に際し、加熱温度:300〜450℃、加熱時間
3〜20時間の加熱処理条件で行なうようにしたことを
特徴としている。
【0027】本発明に係わる内燃機関用部品は、請求項
9に記載しているように、請求項1ないし4のいずれか
に記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物を用い
て形成した構成としたことを特徴としている。
【0028】そして、本発明に係わる内燃機関用部品の
実施態様においては、請求項10に記載しているよう
に、内燃機関用部品が、スロットルチャンバであるもの
としたことを特徴としている。
【0029】
【発明の作用】本発明に係わるポリフェニレンサルファ
イド樹脂組成物およびその製造方法は、上述した課題を
解決するための手段としたものであるが、本発明者ら
は、種々検討した結果、ガラス繊維等の補強用繊維をポ
リフェニレンサルファイド樹脂で被覆した後、より好ま
しくは300〜450℃で加熱処理を行なったガラス繊
維等の補強用繊維をポリフェニレンサルファイド樹脂と
配合することによって、ガラス繊維/ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂界面の接着強度が大幅に改善されること
となって、前記目的を達成できることを見出して本発明
を完成するに至った。
【0030】すなわち、本発明は、ガラス繊維等の補強
用繊維をポリフェニレンサルファイド樹脂で被覆した
後、より好ましくは300〜450℃で加熱処理を行な
ったガラス繊維等の補強用繊維をポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂と配合させてなるポリフェニレンサルファイ
ド樹脂組成物およびその製造方法とそれを用いた内燃機
関用部品、例えば、スロットルチャンバである。
【0031】本発明において、ガラス繊維等の補強用繊
維の表面に被覆するポリフェニレンサルファイド樹脂お
よびマトリックス樹脂として使用するポリフェニレンサ
ルファイド樹脂としては、例えば、東レ株式会社からは
「トレリナ」「ライトン」の商品名で、ポリプラスチッ
クス株式会社からは「フォートロン」の商品名で、出光
石油化学株式会社からは「出光PPS」の商品名で、三
菱エンジニアリングプラスチックス株式会社からは「ノ
バップス」の商品名で、大日本インキ化学工業株式会社
からは「DIS−PPS」の商品名でそれぞれ販売され
ているものがある。
【0032】本発明で使用される補強用繊維として、と
くにガラス繊維としては、Eガラス、Cガラス、Aガラ
ス、Sガラス、Mガラス、A/Rガラス等からなるもの
を挙げることができ、このうち、繊維強度の最も高いS
ガラスが好ましく使用される。
【0033】ガラス繊維の形態は、ヤーン、クロス、ロ
ービング、ロービングクロス、チョップドストランド、
チョップドストランドマット等が挙げられ、何れも使用
される。
【0034】ガラス繊維へのポリフェニレンサルファイ
ド樹脂の被覆方法としては、例えば、ガラス繊維ロービ
ングを押出成形機の先端に設置した高温(例えば、34
0〜360℃)のダイに通した後、ポリフェニレンサル
ファイド樹脂を押出機より供給し、320〜340℃で
溶融・混練し、加熱ダイ内に押し出しながら、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂で被覆したガラス繊維ロービン
グを引き抜く方法がある。このとき、ガラス繊維にポリ
フェニレンサルファイド樹脂を均一に被覆する目的か
ら、ガラス繊維の平均繊維径が小さい場合にはフィラメ
ント数を少なくすることが好ましく、 フィラメント数≦X2/0.25 X:ガラス繊維の平
均繊維径(単位:μm) の条件を満たすガラス繊維ロービングを選定することが
最も好ましい。
【0035】ガラス繊維の被覆に使用するポリフェニレ
ンサルファイド樹脂の分子量としては20,000〜4
0,000が好ましく、特に20,000〜35,00
0が最も好ましく使用される。ここで、分子量が40,
000を超える場合でも本発明の効果を得ることは不可
能ではないが、ポリフェニレンサルファイド樹脂の溶融
粘度が増大することから、ポリフェニレンサルファイド
樹脂をガラス繊維に均一に被覆するためにはフィラメン
ト数を少なくする必要が生じ、生産性が悪化することか
ら好ましくない。
【0036】また、ガラス繊維へのポリフェニレンサル
ファイド樹脂の被覆に際しては、加圧および/または超
音波加振を行なうようになすことによって、ポリフェニ
レンサルファイド樹脂をガラス繊維により一層均一に被
覆することができるようになるので、必要に応じてこの
ような加圧および/または加振を加えるようになすこと
も望ましい。
【0037】ガラス繊維に対するポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂の被覆量は、ガラス繊維100重量部に対し
て0.1〜15重量%とするのが良く、特に0.3〜1
5重量%とするのが好適である。つまり、0.1重量%
未満では本発明の十分な効果は得がたい傾向となり、ま
た、15重量%を超えて被覆されても機械的特性のより
一層の向上は期待できないことに加えて、ガラス繊維の
開繊不良や分散不良を引き起こす原因となる傾向をもた
らすため好ましくない。
【0038】このようにして、ポリフェニレンサルファ
イド樹脂を被覆したガラス繊維の熱処理は、空気中にお
いてより好ましくは300〜450℃の温度下に晒すこ
とにより行なわれる。この場合の加熱時間は1〜20時
間、特に好ましくは3〜20時間である。
【0039】このようにして得られるポリフェニレンサ
ルファイド樹脂を被覆したガラス繊維とマトリックス樹
脂としてのポリフェニレンサルファイド樹脂との混合に
は種々の方法が採用出来る。例えば、被覆、加熱処理し
たガラス繊維を3〜6mm長さに切断し、これとポリフ
ェニレンサルファイド樹脂を個々別々に溶融押出機に供
給して混合することも出来るし、あらかじめヘンシェル
ミキサー、スーパーミキサー、リボンブレンダー等の混
合機で予備ブレンドした後、溶融押出機に供給すること
も出来る。更に、被覆、加熱処理したガラス繊維ロービ
ングを直接溶融押出機に供給し、ポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂と混合することも出来る。
【0040】本発明においてポリフェニレンサルファイ
ド樹脂を被覆したガラス繊維とマトリックス樹脂として
のポリフェニレンサルファイド樹脂との配合割合は、よ
り好ましくは、ガラス繊維10〜50重量%、マトリッ
クス樹脂としてのポリフェニレンサルファイド樹脂50
〜90重量%である。ここで、ガラス繊維の配合量が1
0重量%未満の場合には、得られるポリフェニレンサル
ファイド樹脂組成物の引張強さが低い傾向となるので好
ましくなく、また、ガラス繊維を50重量%を超えて配
合した場合には、得られたポリフェニレンサルファイド
樹脂組成物の均一な溶融混合が難しくなる傾向となり、
溶融流動性も著しく低下することとなって射出成形など
の成形加工性を損なう傾向となる。
【0041】本発明では、必要に応じて、他のガラス繊
維、炭素繊維、セラミックス繊維、鉱物繊維等の無機繊
維、ステンレス鋼、黄銅、ニッケル等の金属繊維、ポリ
アクリロニトリル繊維、セルロース繊維、ポリベンゾチ
アゾール繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、液晶
芳香族ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、
アラミド等の有機繊維等の補強用の繊維、炭酸カルシウ
ム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、珪
酸、珪酸カルシウム、マイカ、ガラス、ガラスバルン、
石英バルン、黒鉛、ホウ素、アルミナ、炭化珪素、炭化
ホウ素、ボリア、窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミニ
ウム、シリカ、ベリリウム、酸化ベリリウムの無機粉
末、アスベスト、チタン酸カリ、炭素、黒鉛、ホウ素、
アルミナ、炭化珪素、炭化ホウ素、ボリア、石英、シリ
カ、ベリリウム、窒化ほう素等の無機ウイスカ、アラミ
ドパルプ、マイクロセルロース、熱硬化性樹脂粉末の配
合が有効であり、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
潤滑剤、着色剤、熱安定剤等の各種安定剤や充填剤、高
級脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アル
コールエステル、流動パラフィン、流動バリウム、シラ
ス、酸化アンチモン等の離型剤や無機フィラー、結晶化
促進剤としてアルキレングリコール誘導体、ポリアルキ
レングリコール誘導体、アイオノマー、雲母、二酸化チ
タン等を本発明のポリフェニレンサルファイド樹脂組成
物の品質、性能を損なわない範囲で混和しても良い。
【0042】上記した本発明のポリフェニレンサルファ
イド樹脂組成物は、射出成形法、押出成形法、トランス
ファー成形法、圧縮成形法等公知の成形法により所定の
成形品に成形することが出来る。
【0043】このようにして成形された本発明のポリフ
ェニレンサルファイド樹脂組成物は、本来の長所である
耐熱性と不燃性に優れているほか、静的強さ、衝撃強
さ、弾性率、クリープ寿命、疲労寿命、耐薬品性等に優
れているため、高温環境下で使用される自動車部品、例
えば、歯車、カム、各種プーリー、スリーブ等に用いら
れ、また、内燃機関用部品として、インテークマニホー
ルド、スロットルチャンバ、ウオーターインレット、ウ
オーターアウトレット、ウオーターポンプベーン、サー
モスタット、サーモスタットハウジング、シリンダヘッ
ドカバー、オイルパン、バルブガイド、フロントカバ
ー、ピストンスカート、バルブステム、フューエルチュ
ーブ等に使用できる。
【0044】内燃機関用部品、例えば、スロットルチャ
ンバの製造には、本発明のポリフェニレンサルファイド
樹脂組成物であれば充分使用可能である。マトリックス
樹脂としては分子量40,000〜70,000のリニ
ア型ポリフェニレンサルファイド樹脂が好ましく、耐熱
性、機械的特性等を調整するために架橋型、セミリニア
型のポリフェニレンサルファイド樹脂を適宜ブレンドす
ることも場合によっては好ましい。また、ガラス繊維の
被覆に使用するポリフェニレンサルファイド樹脂は、分
子量20,000〜35,000のポリフェニレンサル
ファイド樹脂、特に、伸び、靭性に優れるリニア型のポ
リフェニレンサルファイド樹脂が好適であり、被覆量と
してはガラス繊維に対して0.3〜15重量%が適当で
ある。そして、ガラス繊維に被覆したのち、350℃で
10時間程度加熱したものが特に好ましい。このポリフ
ェニレンサルファイド樹脂で被覆したガラス繊維の配合
量としては、ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物中
30〜50重量%が適当であり、特に、40〜50重量
%が好適である。
【0045】本発明の内燃機関用部品の成形は、通常、
公知の方法が採用でき、ガラス繊維含有率等は内燃機関
用部品の要求特性に応じて最適条件が適宜決定される。
【0046】なお、ガラス繊維を配合したポリフェニレ
ンサルファイド樹脂組成物は、通常、取り扱い易いペレ
ット状成形材料とし、射出成形にて製品が製造される。
この際にペレットとするには公知の一軸または二軸の押
出機を用いて、ポリフェニレンサルファイド樹脂とガラ
ス繊維ストランドを混合し、シリンダー温度は、例え
ば、290〜340℃、好ましくは、290〜320℃
で、押出機の圧縮比を2〜3にして混練押出し、切断す
ることによって達成される。
【0047】ガラス繊維の平均繊維径は、通常20μm
以下、特に5〜17μmであることが望ましく、アスペ
クト比としては通常5〜500、特に10〜300であ
るのが好ましい。
【0048】得られたペレットの射出成形は通常の射出
成形機を用いてシリンダー温度290〜320℃、金型
温度120〜160℃、好ましくは130〜150℃で
行なうことが可能であり、複雑形状の内燃機関用部品、
例えば、スロットルチャンバも容易に得ることが出来
る。
【0049】本発明が適用されるスロットルチャンバを
図面に基づいて説明する。
【0050】図1は本発明が適用されるスロットルチャ
ンバの正面説明図、図2は本発明が適用されるスロット
ルチャンバの垂直断面説明図、図3は本発明が適用され
るスロットルチャンバの上面説明図であり、また、図4
は本発明が適用されるスロットルチャンバのスロットル
ボディの上面説明図、図5は本発明が適用されるスロッ
トルチャンバのシャフト支持部近傍の構造を示す垂直断
面説明図(シャフト支持部はアクセルドラム側および反
アクセルドラム側とも同一構造のため、反アクセルドラ
ム側の構造のみを図示した垂直断面説明図)、図6は本
発明が適用されるスロットルチャンバのスロットルボデ
ィ成形用金型の構造を示す垂直断面説明図である。
【0051】図に示すスロットルチャンバCBにおいて
は、スロットルボディ1の吸気通路2を開閉するスロッ
トルバルブ3がビス4でスロットルシャフト5に固定さ
れており、スロットルシャフト5はスロットルボディ1
の相互に対向する一対のシャフト支持部6によって回転
可能に支承されている。
【0052】スロットルシャフト5の一方の端部はスロ
ットルボディ1から突出し、その突出部にアクセルドラ
ム7とアクセルレバー8がワッシャ9を介してナット1
0で締結されている。11はスロットルボディ1のシャ
フト支持部6の外周部にゆるく巻回したリターンスプリ
ングであり、スロットルバルブ3を閉じる方向にスロッ
トルシャフト5を付勢する。リターンスプリング11の
先端フック部11aはスロットルボディ1から突出する
ボス状のストッパー12に係合している。また、リター
ンスプリング11の他端フック部11bはアクセルレバ
ー8に係合している。
【0053】そしてこのアクセルレバー8はスロットル
開度調整ねじ17によってその停止位置が調整されるこ
とにより、スロットルバルブ3の開度が調整される。
【0054】スロットルシャフト5の他方の端部もスロ
ットルボディ1から突出し、シャフト支持部6において
ワッシャ13a,13b,13cを介してナット14で
締結されている。このシャフト支持部6においては、ス
ロットルボディ1に圧入されたブッシュ(滑り軸受け)
15がスロットルシャフト5を回転可能に支承してお
り、その外側には気密性を保持するためシール部材16
がスロットルボディ1に圧入され、前記したように、ワ
ッシャ13a,13b,13cを介してナット14で締
結されている。
【0055】本発明が適用されるスロットルチャンバC
Bは、前記したポリフェニレンサルファイド樹脂組成物
を用い、押出成形や射出成形等のよく知られている方法
で成形されたものとすることが出来る。そして、例え
ば、図6に示す金型を用いてスロットルチャンバCBを
成形することが出来る。すなわち、スロットルチャンバ
CBの側面形状にならって彫り込み且つA方向に開閉可
能とした金型(スライドコア)20と下型兼コア型21
とを組み合わせた後に、上型19を密着固定し、ゲート
23を通して成形材料を射出あるいは押出し、スロット
ルチャンバ形状のキャビティ部22に充填して成形す
る。
【0056】
【発明の効果】本発明によるポリフェニレンサルファイ
ド樹脂組成物によれば、請求項1に記載しているよう
に、ガラス繊維と、ガラス繊維に被覆した加熱処理を行
なったポリフェニレンサルファイド樹脂と、マトリック
ス樹脂としてのポリフェニレンサルファイド樹脂を複合
化してなるものとしたから、ガラス繊維/ポリフェニレ
ンサルファイド樹脂界面における接着強度を大幅に向上
することが可能となり、ポリフェニレンサルファイド樹
脂の長所である耐熱性と不燃性等を損なうことなく、静
的強さ、衝撃強さ、弾性率、クリープ寿命、疲労寿命、
耐薬品性等に優れたポリフェニレンサルファイド樹脂組
成物を提供することが可能であるという著しく優れた効
果がもたらされる。
【0057】そして、請求項2に記載しているように、
ガラス繊維に被覆したポリフェニレンサルファイド樹脂
の被覆量が、ガラス繊維100重量部に対して0.3〜
15重量%であるものとすることによって、ガラス繊維
の開繊不良や分散不良を生じることなく、ポリフェニレ
ンサルファイド樹脂組成物の引張強さをより一層向上し
たものにすることが可能であるという著しく優れた効果
がもたらされる。
【0058】また、請求項3に記載しているように、ガ
ラス繊維に被覆したポリフェニレンサルファイド樹脂
が、分子量20,000〜35,000のポリフェニレ
ンサルファイド樹脂であるものとすることによって、フ
ィラメント数を少なくすることなく、したがって生産性
を悪化することなく、ガラス繊維にポリフェニレンサル
ファイド樹脂をより一層均一に被覆することができるよ
うになるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0059】さらにまた、請求項4に記載しているよう
に、加熱処理を行なったポリフェニレンサルファイド樹
脂を被覆したガラス繊維10〜50重量%と、マトリッ
クス樹脂としてのポリフェニレンサルファイド樹脂50
〜90重量%からなるものとすることによって、ガラス
繊維とポリフェニレンサルファイド樹脂との均一な溶融
混合を可能とし、溶融流動性を良好なものとして射出成
形などによる成形加工性を損なうことなく、ポリフェニ
レンサルファイド樹脂の引張強さを従来以上に向上させ
たものとすることが可能であるという著しく優れた効果
がもたらされる。
【0060】本発明によるポリフェニレンサルファイド
樹脂組成物の製造方法によれば、請求項5に記載してい
るように、 A.ガラス繊維ロービングにポリフェニレンサルファイ
ド樹脂を被覆する工程Aと、 B.ポリフェニレンサルファイド樹脂を被覆したガラス
繊維ロービングを加熱処理する工程Bと、 C.ガラス繊維ロービングを切断してチョップドストラ
ンドに加工する工程Cと、 D.チョップドストランドとポリフェニレンサルファイ
ド樹脂を混合する工程Dと、 E.工程Dにより得た混合物をペレット化する工程E、
を経るようにしたから、ガラス繊維/ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂界面における接着強度を大幅に向上する
ことが可能となり、ポリフェニレンサルファイド樹脂の
長所である耐熱性と不燃性等を損なうことなく、静的強
さ、衝撃強さ、弾性率、クリープ寿命、疲労寿命、耐薬
品性等に優れたポリフェニレンサルファイド樹脂組成物
を製造することが可能であるという著しく優れた効果が
もたらされる。
【0061】そして、請求項6に記載しているように、
工程Aにおいて、 フィラメント数≦X2/0.25 X:ガラス繊維の平均繊維径(単位:μm) の条件を満たすガラス繊維ロービングを使用するように
なすことによって、ガラス繊維にポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂をより一層均一に被覆することができるよう
なってポリフェニレンサルファイド樹脂組成物の引張強
さをより一層向上したものとすることができるようにな
るという著しく優れた効果がもたらされる。
【0062】また、請求項7に記載しているように、工
程Aにおいて、加圧および/または超音波加振を行なう
ようになすことによって、ポリフェニレンサルファイド
樹脂をガラス繊維により一層均一に被覆することができ
るようになって、ポリフェニレンサルファイド樹脂組成
物の引張強さをより一層向上したものとすることが可能
になるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0063】さらにまた、請求項8に記載しているよう
に、工程Bにおける加熱処理に際し、加熱温度:300
〜450℃、加熱時間3〜20時間の加熱処理条件で行
なうようになすことによって、ポリフェニレンサルファ
イド樹脂組成物の引張強さをより一層向上したものとす
ることが可能であり、ポリフェニレンサルファイド樹脂
の長所である耐熱性と不燃性等を損なうことなく、静的
強さ、衝撃強さ、弾性率、クリープ寿命、疲労寿命、耐
薬品性等に優れたポリフェニレンサルファイド樹脂組成
物を製造することが可能であるという著しく優れた効果
がもたらされる。
【0064】本発明に係わる内燃機関用部品は、請求項
9に記載しているように、請求項1ないし4のいずれか
に記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物を用い
て形成したから、耐熱性と不燃性等に優れ、さらにま
た、静的強さ、衝撃強さ、弾性率、クリープ寿命、疲労
寿命、耐薬品性等に優れた内燃機関用部品を提供するこ
とが可能であるという著しく優れた効果がもたらされ
る。
【0065】そして、請求項10に記載しているよう
に、内燃機関用部品が、スロットルチャンバであるもの
とすることによって、耐熱性と不燃性等に優れ、静的強
さ、衝撃強さ、弾性率、クリープ寿命、疲労寿命、耐薬
品性等に優れたスロットルチャンバを提供することが可
能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0066】
【実施例】次に、本発明に係わるポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂組成物およびその製造方法の実施例を比較例
と共に詳細に説明するが、本発明はこのような実施例の
みに限定されないものである。
【0067】(実施例1)旭ファイバーガラス社製のガ
ラス繊維ロービング(合計繊度:67.5テックス、フ
ィラメント数:400本)をφ40mm−2ベント押出
成形機の先端に設置した350℃のダイ中に通過させる
と共に、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会
社、商品名:トレリナ M2588)を押出機より供給
し、320〜340℃で溶融・混練し、加熱ダイ内に押
し出しながら、ポリフェニレンサルファイド樹脂で被覆
したガラス繊維ロービングを毎分10メートルの速度で
引き抜いた。そして、このガラス繊維ロービングを水槽
中で走行させて冷却固化させた後、3mm長さに切断し
てチョップドストランドとした。この時、ガラス繊維に
対するポリフェニレンサルファイド樹脂の付着量は5重
量%であった。このガラス繊維チョップドストランドを
ステンレス鋼製のバットに入れ、350℃に昇温した電
気炉に移し、空気雰囲気下で10時間加熱処理を行なっ
た。
【0068】このようにして得られたガラス繊維チョッ
プドストランドと、マトリックス樹脂としてポリフェニ
レンサルファイド樹脂(東レ株式会社、商品名:トレリ
ナM2588)を、ガラス繊維含有率が10〜50重量
%となるようにドライブレンドした後、40mm径押出
機にて押出温度320℃で溶融・混練しながら押出す操
作を行なって均一配合ペレットを得た。
【0069】次に、上記の均一配合ペレットを通常の射
出成形機を用いてシリンダー温度320℃および金型温
度150℃の温度条件下でダンベル試験片(ASTM
D638準拠)を成形し、温度23℃、引張速度毎分5
ミリメートルで引張強さを測定した。その結果を図7の
実施例1に示す。なお、以下の実施例および比較例にお
ける引張強さを測定条件は特記した場合を除きこの実施
例1と同様である。
【0070】また、ガラス繊維/マトリックス樹脂界面
の接着性の改良効果を確認するため、引張試験後の破面
の走査型電子顕微鏡観察を行なった。その結果を図14
に示す。
【0071】(比較例1)実施例1において、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂で被覆して熱処理したガラス繊
維チョップドストランドにかえて、3−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシランで処理したガラス繊維(13
mmφ×5mm,旭ファイバーガラス社商品名:O3M
AFT629)を熱処理することなく使用した他は、実
施例1と同様の操作でガラス繊維強化ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂のダンベル試験片を成形し、引張強さを
測定した。その結果を図7の比較例1に示す。
【0072】また、実施例と比較例のガラス繊維/マト
リックス樹脂界面の接着性の相違を明らかにするため、
引張試験後の破面の走査型電子顕微鏡観察を行なった。
その結果を図15に示す。
【0073】(比較例2)実施例1において、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂で被覆したガラス繊維を熱処理
することなく使用した他は、実施例1と同様の操作でガ
ラス繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂のダンベ
ル試験片を成形し、引張強さを測定した。その結果を図
7の比較例2に示す。
【0074】(比較例3)実施例1において、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂で被覆して熱処理したガラス繊
維チョップドストランドにかえて、3−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシランで処理したガラス繊維(13
mmφ×5mm,旭ファイバーガラス社商品名:O3M
AFT629)を熱処理(350℃×10時間)して使
用した他は、実施例1と同様の操作でガラス繊維強化ポ
リフェニレンサルファイド樹脂のダンベル試験片を成形
し、引張強さを測定した。その結果を図7の比較例3に
示す。
【0075】(実施例2)実施例1において、ガラス繊
維に被覆するポリフェニレンサルファイド樹脂として架
橋タイプのポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式
会社、商品名:トレリナ M2100)を使用した他
は、実施例1と同様の操作でガラス繊維強化ポリフェニ
レンサルファイド樹脂のダンベル試験片を成形し、引張
強さを測定した。その結果を図7の実施例2に示す。
【0076】(実施例3)実施例1記載の40重量%ガ
ラス繊維強化グレードについて、ガラス繊維に被覆する
ポリフェニレンサルファイド樹脂の付着量を0〜20重
量%となるように加熱ダイの出口断面積を調整したこと
を除き、実施例1と同様の操作でガラス繊維強化ポリフ
ェニレンサルファイド樹脂のダンベル試験片を成形し、
引張強さを測定した。その結果を図8に示す。
【0077】(実施例4)実施例1記載の40重量%ガ
ラス繊維強化グレードについて、ポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂で被覆したガラス繊維の熱処理温度を250
〜500℃に変更したことを除き、実施例1と同様の操
作でガラス繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂の
ダンベル試験片を成形し、引張強さを測定した。その結
果を図9に示す。
【0078】(実施例5)実施例1記載の40重量%ガ
ラス繊維強化グレードについて、ポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂で被覆したガラス繊維の熱処理時間を0〜2
0時間に変更したことを除き、実施例1と同様の操作で
ガラス繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂のダン
ベル試験片を成形し、引張強さを測定した。その結果を
図10に示す。
【0079】(実施例6)実施例1記載の40重量%ガ
ラス繊維強化グレードについて、フィラメント数が異な
るガラス繊維ロービング(ガラス繊維の平均繊維径は1
0μm、13μm、17μmの3通り)を使用したこと
を除き、実施例1と同様の操作でガラス繊維強化ポリフ
ェニレンサルファイド樹脂のダンベル試験片を成形し、
引張強さを測定した。その結果を図11に示す。
【0080】(実施例7)実施例1記載の40重量%ガ
ラス繊維強化グレードについて、ガラス繊維に被覆する
ポリフェニレンサルファイド樹脂の分子量を20,00
0〜70,000に変更したことを除き、実施例1と同
様の操作でガラス繊維強化ポリフェニレンサルファイド
樹脂のダンベル試験片を成形し、引張強さを測定した。
その結果を図12に示す。
【0081】(実施例8)実施例1記載の40重量%ガ
ラス繊維強化グレードについて、ガラス繊維にポリフェ
ニレンサルファイド樹脂を被覆する際に超音波加振を併
用したことを除き、実施例1と同様の操作でガラス繊維
強化ポリフェニレンサルファイド樹脂のダンベル試験片
を成形し、引張強さを測定した。その結果を図13に示
す。
【0082】(実施例9)旭ファイバーガラス社製のガ
ラス繊維ロービング(合計繊度:67.5テックス、フ
ィラメント数:400本)をφ40mm−2ベント押出
成形機の先端に設置した350℃のダイ中に通過させる
と共に、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会
社、商品名:トレリナ M2588)を押出機より供給
し、320〜340℃で溶融・混練し、加熱ダイ内に押
し出しながら、ポリフェニレンサルファイド樹脂で被覆
したガラス繊維ロービングを毎分10メートルの速度で
引き抜いた。そして、このガラス繊維ロービングを水槽
中で走行させて冷却固化させた後、3mm長さに切断し
てチョップドストランドとした。この時、ガラス繊維に
対するポリフェニレンサルファイド樹脂の付着量は5重
量%であった。このガラス繊維チョップドストランドを
ステンレス鋼製のバットに入れ、350℃に昇温した電
気炉に移し、空気雰囲気下で10時間加熱処理を行なっ
た。
【0083】このようにして得られたガラス繊維チョッ
プドストランドと、マトリックス樹脂としてポリフェニ
レンサルファイド樹脂(東レ株式会社、商品名:トレリ
ナM2588)を、ガラス繊維含有率が40重量%とな
るようにドライブレンドした後、40mm径押出機にて
押出温度320℃で溶融・混練しながら押出す操作を行
なって均一配合ペレットを得た。
【0084】次に、上記の均一配合ペレットを通常の射
出成形機を用いてシリンダー温度320℃、金型温度1
50℃、射出圧力2100kg/cmの成形条件で図
6に示した構造の金型に射出し、スロットルボディ形状
物を得た。そして、得られたスロットルボディ形状物に
スロットルシャフト、スロットルバルブ等の部品を組み
付けて、図1〜5に示したようなスロットルチャンバC
Bを製作した。
【0085】このスロットルチャンバCBを用いて雰囲
気温度90℃でスロットルバルブの全開/全閉を繰り返
す作動耐久試験を実施した。
【0086】その結果、10回を超えるスロットルバ
ルブの全開/全閉を繰り返しを行なっても破損・変形は
発生しなかった。
【0087】(比較例4)実施例9において、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂で被覆して熱処理したガラス繊
維チョップドストランドにかえて、3−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシランで処理したガラス繊維(13
mmφ×5mm,旭ファイバーガラス社、商品名:O3
MAFT629)を熱処理することなく使用した他は、
実施例9と同様の操作でガラス繊維強化ポリフェニレン
サルファイド樹脂製のスロットルボディ形状物を成形
し、雰囲気温度90℃でスロットルバルブの全開/全閉
を繰り返す作動耐久試験を実施した。
【0088】その結果、スロットルバルブの全開/全閉
の繰り返し回数約1,000,000回で、スロットル
バルブが閉じる際に加わる衝撃によってスロットルバル
ブ開度調整ねじ(図1の調整ねじ17)を固定している
樹脂部が破損した。
【0089】(比較例5)実施例9において、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂で被覆したガラス繊維を熱処理
することなく使用した他は、実施例9と同様の操作でガ
ラス繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂製のスロ
ットルボディ形状物を成形し、雰囲気温度90℃でスロ
ットルバルブの全開/全閉を繰り返す作動耐久試験を実
施した。
【0090】その結果、スロットルバルブの全開/全閉
の繰り返し回数約800,000回で、スロットルバル
ブが閉じる際に加わる衝撃によってスロットルバルブ開
度調整ねじ(図1の調整ねじ17)を固定している樹脂
部が破損した。
【0091】(比較例6)実施例9において、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂で被覆して熱処理したガラス繊
維チョップドストランドにかえて、3−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシランで処理したガラス繊維(13
mmφ×5mm,旭ファイバーガラス社、商品名:O3
MAFT629)を熱処理(350℃×10時間)して
使用した他は、実施例9と同様の操作でガラス繊維強化
ポリフェニレンサルファイド樹脂製のスロットルボディ
形状物を成形し、雰囲気温度90℃でスロットルバルブ
の全開/全閉を繰り返す作動耐久試験を実施した。
【0092】その結果、スロットルバルブの全開/全閉
の繰り返し回数約60,000回で、スロットルバルブ
が閉じる際に加わる衝撃によってスロットルバルブ開度
調整ねじ(図1の調整ねじ17)を固定している樹脂部
が破損した。
【0093】(評価結果)上記の実施例1〜8、比較例
3からも明らかなように、本発明のポリフェニレンサル
ファイド樹脂組成物は、従来技術で製造されたポリフェ
ニレンサルファイド樹脂組成物を大幅に上回る引張強さ
を示すことが認められた。
【0094】そして、大幅な引張強さの向上が、ガラス
繊維/ポリフェニレンサルファイド樹脂界面の接着強度
の改良によるものであることは、図14と図15に示し
た走査型電子顕微鏡写真の模写図を比較すれば明白であ
る。
【0095】なお、ガラス繊維/ポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂界面の接着強度の改良によって、静的強さの
みならず、衝撃強さ、弾性率、クリープ寿命、疲労寿
命、耐薬品性等が大幅に改良されたものとなることは言
うまでもないことである。
【0096】また、シランカップリング剤の熱分解開始
温度は280℃前後であり、ポリフェニレンサルファイ
ド樹脂の成形温度である290〜320℃よりも低い。
このため、射出成形機のシリンダ内で滞溜する時間が長
い場合にはシランカップリング剤の熱分解が進行し、成
形品中にボイドが混入する場合が皆無ではなかった。そ
こで、成形品中の内部欠陥、例えば、ボイドに起因する
使用期間中の成形品の破損を防止するため、耐久信頼性
の要求される製品・部品については、非破壊検査が必要
な場合がある。しかし、シランカップリング剤を使用し
ない本発明では、ボイドの発生の有無を検査する必要が
なくなった。
【0097】さらに、上記の実施例9、比較例4〜6か
らも明らかなように、本発明のポリフェニレンサルファ
イド樹脂組成物を用いて形成したスロットルチャンバ
は、優れた耐衝撃特性を有することが認められた。
【0098】スロットルチャンバの樹脂化に関して、従
来技術ではスロットルバルブが閉じる際にスロットルバ
ルブ開度調整ねじに作用する衝撃の繰り返しに対して、
その疲労寿命は必ずしも充分とは言い難かったが、本発
明によって充分な耐久信頼性を確保することが可能とな
った。
【0099】また、スロットルチャンバの樹脂化によっ
て、軽量化、部品点数の削減、加工工程数の低減等の効
果を得ることも可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されるスロットルチャンバの正
面説明図である。
【図2】 本発明が適用されるスロットルチャンバの垂
直断面説明図である。
【図3】 本発明が適用されるスロットルチャンバの上
面説明図である。
【図4】 本発明が適用されるスロットルチャンバのス
ロットルボディの上面説明図である。
【図5】 本発明が適用されるスロットルチャンバのシ
ャフト支持部近傍の構造(シャフト支持部はアクセルド
ラム側および反アクセルドラム側とも同一構造のため、
反アクセルドラム側の構造のみを図示した)を示す垂直
断面説明図である。
【図6】 本発明が適用されるスロットルチャンバのス
ロットルボディ成形用金型の構造を示す垂直断面説明図
である。
【図7】 ガラス繊維含有率と引張強さとの関係を例示
するグラフである。
【図8】 ガラス繊維に被覆するポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂の付着量と引張強さとの関係を例示するグラ
フである。
【図9】 ポリフェニレンサルファイド樹脂で被覆した
ガラス繊維の加熱処理温度と引張強さとの関係を例示す
るグラフである。
【図10】 ポリフェニレンサルファイド樹脂で被覆し
たガラス繊維の加熱処理時間と引張強さとの関係を例示
するグラフである。
【図11】 ガラス繊維のフィラメント数と引張強さと
の関係を例示するグラフである。
【図12】 ガラス繊維に被覆するポリフェニレンサル
ファイド樹脂の分子量と引張強さとの関係を例示するグ
ラフである。
【図13】 ガラス繊維にポリフェニレンサルファイド
樹脂を被覆する際の超音波加振の有無と引張強さとの関
係を例示するグラフである。
【図14】 実施例1(40重量%ガラス繊維強化グレ
ード)の引張試験後の破面の走査型電子顕微鏡写真の模
写図である。
【図15】 比較例1(40重量%ガラス繊維強化グレ
ード)の引張試験後の破面の走査型電子顕微鏡写真の模
写図である。
【符号の説明】
CB スロットルチャンバ 1 スロットルボディ 2 吸気通路 3 スロットルバルブ 5 スロットルシャフト 6 シャフト支持部 7 アクセルドラム 8 アクセルレバー 11 リターンスプリング 12 ストッパー 15 ブッシュ(滑り軸受け) 16 シール部材 17 スロットルバルブ開度調整ねじ 19 上型 20 金型(スライドコア) 21 下型兼コア型 22 キャビティ 23 ゲート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】 実施例1(40重量%ガラス繊維強化グレ
ード)の引張試験後の破面の走査型電子顕微鏡写真であ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】 比較例1(40重量%ガラス繊維強化グレ
ード)の引張試験後の破面の走査型電子顕微鏡写真であ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維と、ガラス繊維に被覆した加
    熱処理を行なったポリフェニレンサルファイド樹脂と、
    マトリックス樹脂としてのポリフェニレンサルファイド
    樹脂を複合化してなることを特徴とするポリフェニレン
    サルファイド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ガラス繊維に被覆したポリフェニレンサ
    ルファイド樹脂の被覆量が、ガラス繊維100重量部に
    対して0.3〜15重量%であることを特徴とする請求
    項1に記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ガラス繊維に被覆したポリフェニレンサ
    ルファイド樹脂が、分子量20,000〜35,000
    のポリフェニレンサルファイド樹脂であることを特徴と
    する請求項1または2に記載のポリフェニレンサルファ
    イド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 加熱処理を行なったポリフェニレンサル
    ファイド樹脂を被覆したガラス繊維10〜50重量%
    と、マトリックス樹脂としてのポリフェニレンサルファ
    イド樹脂50〜90重量%からなることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載のポリフェニレンサル
    ファイド樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 A.ガラス繊維ロービングにポリフェニ
    レンサルファイド樹脂を被覆する工程Aと、 B.ポリフェニレンサルファイド樹脂を被覆したガラス
    繊維ロービングを加熱処理する工程Bと、 C.ガラス繊維ロービングを切断してチョップドストラ
    ンドに加工する工程Cと、 D.チョップドストランドとポリフェニレンサルファイ
    ド樹脂を混合する工程Dと、 E.工程Dにより得た混合物をペレット化する工程E、
    を経ることを特徴とするポリフェニレンサルファイド樹
    脂組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 工程Aにおいて、 フィラメント数≦X2/0.25 X:ガラス繊維の平均繊維径(単位:μm) の条件を満たすガラス繊維ロービングを使用することを
    特徴とする請求項5に記載のポリフェニレンサルファイ
    ド樹脂組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 工程Aにおいて、加圧および/または超
    音波加振を行なうことを特徴とする請求項5または6に
    記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 工程Bにおける加熱処理に際し、加熱温
    度:300〜450℃、加熱時間3〜20時間の加熱処
    理条件で行なうことを特徴とする請求項5ないし7のい
    ずれかに記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし4のいずれかに記載のポ
    リフェニレンサルファイド樹脂組成物を用いて形成した
    ことを特徴とする内燃機関用部品。
  10. 【請求項10】 内燃機関用部品が、スロットルチャン
    バであることを特徴とする請求項9に記載の内燃機関用
    部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021029109A1 (ja) * 2019-08-09 2021-02-18 住友化学株式会社 樹脂組成物及び成形体

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