JPH1180317A - エポキシ化合物、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
エポキシ化合物、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物Info
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- JPH1180317A JPH1180317A JP26115797A JP26115797A JPH1180317A JP H1180317 A JPH1180317 A JP H1180317A JP 26115797 A JP26115797 A JP 26115797A JP 26115797 A JP26115797 A JP 26115797A JP H1180317 A JPH1180317 A JP H1180317A
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- epoxy resin
- epoxy
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Abstract
(57)【要約】
【課題】反応性希釈剤としてその粘度が低く、しかもそ
の反応性希釈剤を含有するエポキシ樹脂組成物の硬化物
が接着性に優れるエポキシ化合物を提供すること。 【解決手段】テトラハイドロフルフリルアルコールの水
酸基を過剰のエピハロヒドリンの存在下で水酸化ナトリ
ウムと反応させることにより得られる低粘度液状エポキ
シ化合物。
の反応性希釈剤を含有するエポキシ樹脂組成物の硬化物
が接着性に優れるエポキシ化合物を提供すること。 【解決手段】テトラハイドロフルフリルアルコールの水
酸基を過剰のエピハロヒドリンの存在下で水酸化ナトリ
ウムと反応させることにより得られる低粘度液状エポキ
シ化合物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘度のきわめて低い
エポキシ樹脂組成物を与え、しかもその硬化物の密着性
に優れたエポキシ化合物に関する。
エポキシ樹脂組成物を与え、しかもその硬化物の密着性
に優れたエポキシ化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させ
ることにより、一般的に機械的性質、耐水性、耐薬品
性、耐熱性、電気的性質などに優れた硬化物となり、接
着剤、塗料、積層板、成形材料、注型材料などの幅広い
分野に利用されている。従来、液状エポキシ樹脂組成物
ではエポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹
脂、或はビスフェノールF型エポキシ樹脂が主に用いら
れていたが、樹脂の粘度が比較的高いため反応性希釈剤
を添加することが多かった。これらの反応性希釈剤とし
ては例えばフェニルグリシジルエーテル、等が挙げられ
る。
ることにより、一般的に機械的性質、耐水性、耐薬品
性、耐熱性、電気的性質などに優れた硬化物となり、接
着剤、塗料、積層板、成形材料、注型材料などの幅広い
分野に利用されている。従来、液状エポキシ樹脂組成物
ではエポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹
脂、或はビスフェノールF型エポキシ樹脂が主に用いら
れていたが、樹脂の粘度が比較的高いため反応性希釈剤
を添加することが多かった。これらの反応性希釈剤とし
ては例えばフェニルグリシジルエーテル、等が挙げられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の希釈剤を添加した場合、添加量が多いと耐熱性や硬化
性が低下するなどの問題があった。従って反応性希釈剤
の添加量が少なくても十分、組成物全体の粘度を下げら
れるだけの粘度の低い反応性希釈剤の出現が望まれてい
る。また電気・電子部品用途では密着性の向上が望まれ
ており、密着性の高い硬化物を与える反応性希釈剤の出
現が待ち望まれている。
の希釈剤を添加した場合、添加量が多いと耐熱性や硬化
性が低下するなどの問題があった。従って反応性希釈剤
の添加量が少なくても十分、組成物全体の粘度を下げら
れるだけの粘度の低い反応性希釈剤の出現が望まれてい
る。また電気・電子部品用途では密着性の向上が望まれ
ており、密着性の高い硬化物を与える反応性希釈剤の出
現が待ち望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこうした実
状に鑑み、粘度が十分低く、しかも硬化物の密着性に優
れた樹脂を求めて鋭意研究した結果、下記式(1)で表
されるエポキシ化合物が、これらの要求を満たすもので
あることを見いだし本発明を完成させるに到った。
状に鑑み、粘度が十分低く、しかも硬化物の密着性に優
れた樹脂を求めて鋭意研究した結果、下記式(1)で表
されるエポキシ化合物が、これらの要求を満たすもので
あることを見いだし本発明を完成させるに到った。
【0005】すなわち本発明は(1)下記式(1)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Gはグリシジル基を表す。)で表
されるエポキシ化合物、 (2)(a)エポキシ樹脂 (b)上記式(1)で表されるエポキシ化合物 (c)硬化剤 を含有してなるエポキシ樹脂組成物、(3)硬化促進剤
を含有する上記(2)記載のエポキシ樹脂組成物、
(4)無機充填材を含有する上記(2)または(3)記
載のエポキシ樹脂組成物、(5)上記(2)、(3)お
よび(4)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物
を硬化してなる硬化物を提供するものである。
されるエポキシ化合物、 (2)(a)エポキシ樹脂 (b)上記式(1)で表されるエポキシ化合物 (c)硬化剤 を含有してなるエポキシ樹脂組成物、(3)硬化促進剤
を含有する上記(2)記載のエポキシ樹脂組成物、
(4)無機充填材を含有する上記(2)または(3)記
載のエポキシ樹脂組成物、(5)上記(2)、(3)お
よび(4)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物
を硬化してなる硬化物を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のエポキシ化合物は公知の
方法に準じて得ることが出来る。例えば下記式(2)
方法に準じて得ることが出来る。例えば下記式(2)
【0009】
【化3】
【0010】で表される化合物と過剰のエピクロルヒド
リン、エピブロムヒドリン等のエピハロヒドリンの溶解
混合物に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカ
リ金属水酸化物を添加し、または添加しながら20〜1
20℃で0.5〜10時間反応させることにより本発明
のエポキシ化合物を得ることが出来る。
リン、エピブロムヒドリン等のエピハロヒドリンの溶解
混合物に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカ
リ金属水酸化物を添加し、または添加しながら20〜1
20℃で0.5〜10時間反応させることにより本発明
のエポキシ化合物を得ることが出来る。
【0011】本発明のエポキシ樹脂を得る反応におい
て、アルカリ金属水酸化物はその水溶液を使用してもよ
く、その場合は該アルカリ金属水酸化物の水溶液を連続
的に反応系内に添加すると共に減圧下、または常圧下連
続的に水及びエピハロヒドリンを流出させ、更に分液し
水は除去しエピハロヒドリンは反応系内に連続的に戻す
方法でもよい。
て、アルカリ金属水酸化物はその水溶液を使用してもよ
く、その場合は該アルカリ金属水酸化物の水溶液を連続
的に反応系内に添加すると共に減圧下、または常圧下連
続的に水及びエピハロヒドリンを流出させ、更に分液し
水は除去しエピハロヒドリンは反応系内に連続的に戻す
方法でもよい。
【0012】また、テトラヒドロフルフリルアルコール
とエピハロヒドリンの溶解混合物にテトラメチルアンモ
ニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイ
ド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の4
級アンモニウム塩を触媒として添加し20〜120℃で
アルカリ金属水酸化物の固体または水溶液を加え、20
〜120℃で反応させ脱ハロゲン化水素(閉環)させる
方法でもよい。
とエピハロヒドリンの溶解混合物にテトラメチルアンモ
ニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイ
ド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の4
級アンモニウム塩を触媒として添加し20〜120℃で
アルカリ金属水酸化物の固体または水溶液を加え、20
〜120℃で反応させ脱ハロゲン化水素(閉環)させる
方法でもよい。
【0013】通常これらの反応において使用されるエピ
ハロヒドリンの量は前記式(2)で表される化合物の水
酸基1当量に対し通常1〜20モル、好ましくは1.5
〜10モルである。アルカリ金属水酸化物の使用量は式
(2)で表される化合物中の水酸基1当量に対し0.8
〜2.0モル、好ましくは0.9〜1.8モルである。
更に、反応を円滑に進行させるためにジメチルスルホ
ン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒な
どを添加して反応を行うことが好ましい。
ハロヒドリンの量は前記式(2)で表される化合物の水
酸基1当量に対し通常1〜20モル、好ましくは1.5
〜10モルである。アルカリ金属水酸化物の使用量は式
(2)で表される化合物中の水酸基1当量に対し0.8
〜2.0モル、好ましくは0.9〜1.8モルである。
更に、反応を円滑に進行させるためにジメチルスルホ
ン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒な
どを添加して反応を行うことが好ましい。
【0014】非プロトン性極性溶媒を使用する場合はエ
ピハロヒドリンの量に対し通常5〜150重量%、より
好ましくは10〜140重量%である。
ピハロヒドリンの量に対し通常5〜150重量%、より
好ましくは10〜140重量%である。
【0015】これらのエポキシ化反応の反応物を水洗
後、加熱減圧下、100〜130℃、圧力10mmHg
以下でエピハロヒドリンや他の添加溶媒などを除去する
ことにより本発明のエポキシ化合物を得ることが出来
る。
後、加熱減圧下、100〜130℃、圧力10mmHg
以下でエピハロヒドリンや他の添加溶媒などを除去する
ことにより本発明のエポキシ化合物を得ることが出来
る。
【0016】また、本発明のエポキシ化合物は分子量が
比較的小さいため、蒸留により精製を行うことによって
更に純度の高いエポキシ化合物を得ることが出来る。蒸
留を行う場合は通常の蒸留装置を用いても、エバポレー
ターを用いてもよい。蒸留時の温度は通常150〜25
0℃、減圧の度合は通常10〜0.01mmHgであ
る。
比較的小さいため、蒸留により精製を行うことによって
更に純度の高いエポキシ化合物を得ることが出来る。蒸
留を行う場合は通常の蒸留装置を用いても、エバポレー
ターを用いてもよい。蒸留時の温度は通常150〜25
0℃、減圧の度合は通常10〜0.01mmHgであ
る。
【0017】以下、本発明のエポキシ樹脂組成物につい
て説明する。本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明の
エポキシ化合物、エポキシ樹脂及び硬化剤を含有する。
本発明のエポキシ樹脂組成物において本発明のエポキシ
化合物は、エポキシ樹脂に対する反応性希釈剤として作
用し、他の反応性希釈剤と併用することが出来る。併用
する場合、本発明のエポキシ化合物の全反応性希釈剤中
に占める割合は10重量%以上が好ましく、特に20重
量%以上が好ましい。本発明のエポキシ樹脂組成物にお
いて本発明のエポキシ化合物を含む反応性希釈剤の使用
量は、エポキシ樹脂100重量部に対して通常1〜20
重量部、好ましくは2〜15重量部である。
て説明する。本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明の
エポキシ化合物、エポキシ樹脂及び硬化剤を含有する。
本発明のエポキシ樹脂組成物において本発明のエポキシ
化合物は、エポキシ樹脂に対する反応性希釈剤として作
用し、他の反応性希釈剤と併用することが出来る。併用
する場合、本発明のエポキシ化合物の全反応性希釈剤中
に占める割合は10重量%以上が好ましく、特に20重
量%以上が好ましい。本発明のエポキシ樹脂組成物にお
いて本発明のエポキシ化合物を含む反応性希釈剤の使用
量は、エポキシ樹脂100重量部に対して通常1〜20
重量部、好ましくは2〜15重量部である。
【0018】本発明のエポキシ化合物と併用され得る他
の反応性希釈剤としては、n−ブチルグリシジルエーテ
ル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグ
リシジルエーテル、スチレンオキサイド、フェニルグリ
シジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、グリシ
ジルメタクリレート、ビニルシクロヘキセンモノエポキ
サイド、α−ピネンオキサイド、ジグリシジルエーテ
ル、ブタンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
の反応性希釈剤としては、n−ブチルグリシジルエーテ
ル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグ
リシジルエーテル、スチレンオキサイド、フェニルグリ
シジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、グリシ
ジルメタクリレート、ビニルシクロヘキセンモノエポキ
サイド、α−ピネンオキサイド、ジグリシジルエーテ
ル、ブタンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
【0019】用いうるエポキシ樹脂の具体例としてはノ
ボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型
エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジ
シクロペンタジエンフェノール付加反応型エポキシ樹脂
などが挙げられる。これらエポキシ樹脂は単独で用いて
もよく、2種以上混合して使用してもよい。
ボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型
エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジ
シクロペンタジエンフェノール付加反応型エポキシ樹脂
などが挙げられる。これらエポキシ樹脂は単独で用いて
もよく、2種以上混合して使用してもよい。
【0020】本発明のエポキシ樹脂組成物において、硬
化剤としては、例えばアミン系化合物、酸無水物系化合
物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物などが使用で
きる。用い得る硬化剤の具体例としては、ジアミノジフ
ェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジ
アミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチ
レンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂、無水フ
タル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無
水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテト
ラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸、フェノ−ルノボラック、アラルキレンフェノール樹
脂等を始めとする多価フェノール類及びこれらの変性
物、イミダゾ−ル、BF3 −アミン錯体、グアニジン誘
導体などが挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用しても
よい。
化剤としては、例えばアミン系化合物、酸無水物系化合
物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物などが使用で
きる。用い得る硬化剤の具体例としては、ジアミノジフ
ェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジ
アミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチ
レンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂、無水フ
タル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無
水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテト
ラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸、フェノ−ルノボラック、アラルキレンフェノール樹
脂等を始めとする多価フェノール類及びこれらの変性
物、イミダゾ−ル、BF3 −アミン錯体、グアニジン誘
導体などが挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用しても
よい。
【0021】本発明のエポキシ樹脂組成物において硬化
剤の使用量は、エポキシ基を有する化合物のエポキシ基
1当量に対して0.7〜1.2当量が好ましい。エポキ
シ基1当量に対して、0.7当量に満たない場合、ある
いは1.2当量を超える場合、いずれも硬化が不完全と
なり良好な硬化物性が得られない恐れがある。
剤の使用量は、エポキシ基を有する化合物のエポキシ基
1当量に対して0.7〜1.2当量が好ましい。エポキ
シ基1当量に対して、0.7当量に満たない場合、ある
いは1.2当量を超える場合、いずれも硬化が不完全と
なり良好な硬化物性が得られない恐れがある。
【0022】また上記硬化剤を用いる際に硬化促進剤を
併用しても差し支えない。用いうる硬化促進剤の具体例
としては例えば2−メチルイミダゾール、2−エチルイ
ミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等の
イミダゾ−ル類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン
等のホスフィン類、オクチル酸スズ等の金属化合物等が
挙げられる。硬化促進剤はエポキシ基を有する化合物1
00重量部に対して0.1〜5.0重量部が必要に応じ
用いられる。
併用しても差し支えない。用いうる硬化促進剤の具体例
としては例えば2−メチルイミダゾール、2−エチルイ
ミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等の
イミダゾ−ル類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン
等のホスフィン類、オクチル酸スズ等の金属化合物等が
挙げられる。硬化促進剤はエポキシ基を有する化合物1
00重量部に対して0.1〜5.0重量部が必要に応じ
用いられる。
【0023】本発明のエポキシ樹脂組成物は必要により
無機充填材を含有する。用いうる無機充填材の具体例と
してはシリカ、アルミナ、タルク等が挙げられる。無機
充填材は本発明のエポキシ樹脂組成物中において0〜9
0重量%を占める量が必要に応じて用いられる。更に本
発明のエポキシ樹脂組成物には、シランカップリング
剤、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸カルシウム等の離型剤、顔料等の種々の配
合剤を添加することができる。
無機充填材を含有する。用いうる無機充填材の具体例と
してはシリカ、アルミナ、タルク等が挙げられる。無機
充填材は本発明のエポキシ樹脂組成物中において0〜9
0重量%を占める量が必要に応じて用いられる。更に本
発明のエポキシ樹脂組成物には、シランカップリング
剤、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸カルシウム等の離型剤、顔料等の種々の配
合剤を添加することができる。
【0024】本発明のエポキシ樹脂組成物は、各成分を
所定の割合で均一に混合することにより得られる。本発
明のエポキシ樹脂組成物は従来知られている方法と同様
の方法で容易にその硬化物とすることができる。例えば
本発明のエポキシ化合物、エポキシ樹脂及び硬化剤、並
びに必要により硬化促進剤、無機充填及び配合剤とを必
要に応じて押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均一にな
るまで充分に混合してエポキシ樹脂組成物を得、そのエ
ポキシ樹脂組成物を溶融後注型あるいはトランスファ−
成形機などを用いて成形し、好ましくは80〜200℃
で2〜10時間加熱することにより本発明の硬化物を得
ることができる。
所定の割合で均一に混合することにより得られる。本発
明のエポキシ樹脂組成物は従来知られている方法と同様
の方法で容易にその硬化物とすることができる。例えば
本発明のエポキシ化合物、エポキシ樹脂及び硬化剤、並
びに必要により硬化促進剤、無機充填及び配合剤とを必
要に応じて押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均一にな
るまで充分に混合してエポキシ樹脂組成物を得、そのエ
ポキシ樹脂組成物を溶融後注型あるいはトランスファ−
成形機などを用いて成形し、好ましくは80〜200℃
で2〜10時間加熱することにより本発明の硬化物を得
ることができる。
【0025】また本発明のエポキシ樹脂組成物をトルエ
ン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等の溶剤に溶解させ、ガラス繊維、カ
−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アル
ミナ繊維、紙などの基材に含浸させ加熱乾燥して得たプ
リプレグを熱プレス成形して硬化物を得ることもでき
る。この際の溶剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物と該
溶剤の混合物中で通常10〜70重量%、好ましくは1
5〜70重量%、特に好ましくは15〜65重量%を占
める量を用いる。
ン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等の溶剤に溶解させ、ガラス繊維、カ
−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アル
ミナ繊維、紙などの基材に含浸させ加熱乾燥して得たプ
リプレグを熱プレス成形して硬化物を得ることもでき
る。この際の溶剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物と該
溶剤の混合物中で通常10〜70重量%、好ましくは1
5〜70重量%、特に好ましくは15〜65重量%を占
める量を用いる。
【0026】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例により具体的に
説明するが、以下において部は特に断わりのない限りす
べて重量部であるものとする。
説明するが、以下において部は特に断わりのない限りす
べて重量部であるものとする。
【0027】実施例1 温度計、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガ
スパージを施しながら、下記式(3)
スパージを施しながら、下記式(3)
【0028】
【化4】
【0029】で表される化合物153部、エピクロルヒ
ドリン555部、テトラメチルアンモニウムクロライド
7.5部を仕込み溶解させた。更に45℃に加熱しフレ
ーク状水酸化ナトリウム90部を100分かけて分割添
加し、その後、更に45℃で3時間反応させた。反応終
了後、水洗を常法に従って3回行いロータリーエバポレ
ーターを使用し、130℃で加熱減圧下、過剰のエピク
ロルヒドリン等を留去した。
ドリン555部、テトラメチルアンモニウムクロライド
7.5部を仕込み溶解させた。更に45℃に加熱しフレ
ーク状水酸化ナトリウム90部を100分かけて分割添
加し、その後、更に45℃で3時間反応させた。反応終
了後、水洗を常法に従って3回行いロータリーエバポレ
ーターを使用し、130℃で加熱減圧下、過剰のエピク
ロルヒドリン等を留去した。
【0030】更にこの後、ロータリエバポレーターを使
用して180℃、1mmHgで加熱減圧下、蒸留を行い
下記式(4)
用して180℃、1mmHgで加熱減圧下、蒸留を行い
下記式(4)
【0031】
【化5】
【0032】(式中Gは、グリシジル基を表す。)で表
される本発明のエポキシ化合物(A)142部を得た。
得られたエポキシ化合物は常温で低粘度の液状であり、
エポキシ当量は158g/eqであった。
される本発明のエポキシ化合物(A)142部を得た。
得られたエポキシ化合物は常温で低粘度の液状であり、
エポキシ当量は158g/eqであった。
【0033】実施例2〜4、比較例1 実施例2〜4として液状のビスフェノールA型エポキシ
樹脂(エピコート828、油化シェルエポキシ(株)
製、エポキシ当量186g/eq)に対し実施例1で得
られたエポキシ化合物(A)を反応性希釈剤として、ま
た硬化剤として液状ポリアミド硬化剤(カヤハードA−
A、日本化薬(株)製)を用いて表1に示す組成で配合
して、混合した後基材に塗布し、80℃で2時間、12
0℃で2時間、200℃で5時間硬化せしめて試験片を
作成し、基材に鋼を用い、引っ張りせん断試験(AST
M D 1002−64)を行い接着力を測定した。結
果を表1に併せて示す。尚、実施例、比較例において硬
化剤はエポキシ化合物(A)及び/またはエポキシ樹脂
中のエポキシ基1当量に対し1当量となるよう配合し
た。
樹脂(エピコート828、油化シェルエポキシ(株)
製、エポキシ当量186g/eq)に対し実施例1で得
られたエポキシ化合物(A)を反応性希釈剤として、ま
た硬化剤として液状ポリアミド硬化剤(カヤハードA−
A、日本化薬(株)製)を用いて表1に示す組成で配合
して、混合した後基材に塗布し、80℃で2時間、12
0℃で2時間、200℃で5時間硬化せしめて試験片を
作成し、基材に鋼を用い、引っ張りせん断試験(AST
M D 1002−64)を行い接着力を測定した。結
果を表1に併せて示す。尚、実施例、比較例において硬
化剤はエポキシ化合物(A)及び/またはエポキシ樹脂
中のエポキシ基1当量に対し1当量となるよう配合し
た。
【0034】
【表1】 表1 実施例 比較例 2 3 1 配合物の組成 エピコート828 95 90 100 エポキシ化合物(A) 5 10 0 カヤハードA−A 34.5 34.7 34.1 硬化物の物性 接着力(Kg/cm2) 190 205 170
【0035】表1より本発明のエポキシ化合物を含有す
るエポキシ樹脂組成物の硬化物は、高い接着強度を示す
のが明らかである。
るエポキシ樹脂組成物の硬化物は、高い接着強度を示す
のが明らかである。
【0036】
【発明の効果】本発明のエポキシ化合物は、従来使用さ
れてきたエポキシ樹脂に反応性希釈剤として添加するこ
とにより接着性に優れた硬化物を与えることができ、成
形材料、注型材料、積層材料、塗料、接着剤、レジスト
などの広範囲の用途にきわめて有用である。
れてきたエポキシ樹脂に反応性希釈剤として添加するこ
とにより接着性に優れた硬化物を与えることができ、成
形材料、注型材料、積層材料、塗料、接着剤、レジスト
などの広範囲の用途にきわめて有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 63/00 C08L 63/00 C
Claims (5)
- 【請求項1】下記式(1) 【化1】 (式中、Gはグリシジル基を表す。)で表されるエポキ
シ化合物。 - 【請求項2】(a)エポキシ樹脂 (b)請求項1記載のエポキシ化合物 (c)硬化剤 を含有してなるエポキシ樹脂組成物。
- 【請求項3】硬化促進剤を含有する請求項2記載のエポ
キシ樹脂組成物。 - 【請求項4】無機充填材を含有する請求項2または3記
載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項5】請求項2、3及び4のいずれか1項に記載
のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26115797A JPH1180317A (ja) | 1997-09-10 | 1997-09-10 | エポキシ化合物、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26115797A JPH1180317A (ja) | 1997-09-10 | 1997-09-10 | エポキシ化合物、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1180317A true JPH1180317A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17357911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26115797A Pending JPH1180317A (ja) | 1997-09-10 | 1997-09-10 | エポキシ化合物、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1180317A (ja) |
-
1997
- 1997-09-10 JP JP26115797A patent/JPH1180317A/ja active Pending
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