JPH1180140A - ベンゾオキサゾリウム誘導体の製造方法 - Google Patents
ベンゾオキサゾリウム誘導体の製造方法Info
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- JPH1180140A JPH1180140A JP24446097A JP24446097A JPH1180140A JP H1180140 A JPH1180140 A JP H1180140A JP 24446097 A JP24446097 A JP 24446097A JP 24446097 A JP24446097 A JP 24446097A JP H1180140 A JPH1180140 A JP H1180140A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ベンゾオキサゾリウム四級アンモニウム塩の2
−位共役二重結合導入体の製造法を提供する。 【解決手段】下記一般式(I)で表わされる化合物を、
一般式(II)で表わされる化合物と反応させた後に、一
般式(III) で表わされる化合物と反応させ、これを単離
することなく更に一般式(IV)で表わされる化合物また
はその塩と反応させることにより、一般式(V)で表わ
される化合物を製造する製造方法。 【化1】 式中、R1 〜R4 R21〜R24は水素原子又は1価の置換
基;R5 、R6 、R25、R27は置換又は無置換の脂肪族
基;Xは脱離基;Y1 、Y2 、Y21は置換または無置換
の脂肪族基又は芳香族基;L1 〜L3 、L21、L22はメ
チン基:n1 は0以上3以下の整数;R26は水素原子又
はAで表わされる基;n21は1以上4以下の整数:M21
は対イオン;m21は電荷を中和するのに必要な0以上4
以下の整数を表わす。
−位共役二重結合導入体の製造法を提供する。 【解決手段】下記一般式(I)で表わされる化合物を、
一般式(II)で表わされる化合物と反応させた後に、一
般式(III) で表わされる化合物と反応させ、これを単離
することなく更に一般式(IV)で表わされる化合物また
はその塩と反応させることにより、一般式(V)で表わ
される化合物を製造する製造方法。 【化1】 式中、R1 〜R4 R21〜R24は水素原子又は1価の置換
基;R5 、R6 、R25、R27は置換又は無置換の脂肪族
基;Xは脱離基;Y1 、Y2 、Y21は置換または無置換
の脂肪族基又は芳香族基;L1 〜L3 、L21、L22はメ
チン基:n1 は0以上3以下の整数;R26は水素原子又
はAで表わされる基;n21は1以上4以下の整数:M21
は対イオン;m21は電荷を中和するのに必要な0以上4
以下の整数を表わす。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は機能性色素あるいは
各種染料等の合成中間体として用いられる、ベンゾオキ
サゾリウム誘導体の新規な合成法に関するものである。
各種染料等の合成中間体として用いられる、ベンゾオキ
サゾリウム誘導体の新規な合成法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、機能性色素あるいは各種染料とし
て様々な構造を有する色素が使用されている。その中の
代表的な色素構造として、シアニン色素、メロシアニン
色素あるいはロダシアニン色素がしばしば用いられてい
る。これらの色素の具体的な構造および典型的な合成法
については、例えば、エフ・エム・ハーマー(F. M. Har
mer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−シアニン
・ダイ・アンド・リレイティド・コンパウンズ ( Heter
ocyclic compounds - Cyanine dyes and relatedcompou
nds-)」 (ジョン・ウイリー・アンド・サンズ (John Wi
ley & Sons)社、ニューヨーク・ロンドン、1964年) 、
ティー・ヘイチ・ジェームス (T. H. James)編、「ザ・
セオリー・オブフォトグラフィック・プロセス(The The
ory of Photographic Process)」、(マクミラン(Macmi
llan)社、ニューヨーク、1977年)などの文献に記載さ
れている。これらの色素の発色団には共通して窒素原子
を含む構造が含まれるが、多くの色素では、その窒素原
子は複素環の一部を構成する形で発色団の一部を成して
いる。この様な含窒素複素環としては現在までに非常に
多くの構造が知られているが、例えば、オキサゾリン、
チアゾリン、オキサゾール、チアゾール、ベンゾオキサ
ゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベン
ゾチアゾール、ナフトオキサゾール、ナフトチアゾー
ル、イミダゾ〔4,5−b〕キノキサリン、キノリン、
インドール、ピリジンなどを挙げることができ、これら
の複素環の中から目的に応じて適宜選択されている。
て様々な構造を有する色素が使用されている。その中の
代表的な色素構造として、シアニン色素、メロシアニン
色素あるいはロダシアニン色素がしばしば用いられてい
る。これらの色素の具体的な構造および典型的な合成法
については、例えば、エフ・エム・ハーマー(F. M. Har
mer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−シアニン
・ダイ・アンド・リレイティド・コンパウンズ ( Heter
ocyclic compounds - Cyanine dyes and relatedcompou
nds-)」 (ジョン・ウイリー・アンド・サンズ (John Wi
ley & Sons)社、ニューヨーク・ロンドン、1964年) 、
ティー・ヘイチ・ジェームス (T. H. James)編、「ザ・
セオリー・オブフォトグラフィック・プロセス(The The
ory of Photographic Process)」、(マクミラン(Macmi
llan)社、ニューヨーク、1977年)などの文献に記載さ
れている。これらの色素の発色団には共通して窒素原子
を含む構造が含まれるが、多くの色素では、その窒素原
子は複素環の一部を構成する形で発色団の一部を成して
いる。この様な含窒素複素環としては現在までに非常に
多くの構造が知られているが、例えば、オキサゾリン、
チアゾリン、オキサゾール、チアゾール、ベンゾオキサ
ゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベン
ゾチアゾール、ナフトオキサゾール、ナフトチアゾー
ル、イミダゾ〔4,5−b〕キノキサリン、キノリン、
インドール、ピリジンなどを挙げることができ、これら
の複素環の中から目的に応じて適宜選択されている。
【0003】発色団にベンゾオキサゾール環、ナフトオ
キサゾール環をもつシアニン色素、メロシアニン色素あ
るいはロダシアニン色素は、比較的安定で、モル吸収強
度が大きく、酸化還元電位が高いことなどから写真用分
光増感色素として広く用いられている。ベンゾオキサゾ
ール環、ナフトオキサゾール環をもつシアニン色素、メ
ロシアニン色素あるいはロダシアニン色素の合成法につ
いては様々な方法が知られているが、通常はベンゾオキ
サゾリウム四級アンモニウム塩を中間体として用いる方
法が行われている。 このベンゾオキサゾリウム四級アン
モニウム塩は、目的とする色素が2個以上のメチン炭素
鎖を含む場合などに、さらにN,N−ジアリールアミジ
ン化合物と反応させて2−位に共役二重結合を導入する
ことが行われる。ベンゾオキサゾリウム四級アンモニウ
ム塩の合成は、1)ベンゾオキサゾール化合物とアルキ
ル化剤を反応させることにより、ベンゾオキサゾール環
の3−位の窒素原子をアルキル化する製造法が最も一般
的な方法として知られている。このような合成法の例と
しては、例えば、欧州特許0,599,383号、欧州
特許0,625,726号、米国特許4,940,65
4号、特開平1−187,543号に記載された反応例
を挙げることができる。2)また、2−アミノフェノー
ル誘導体をアルキル化剤により溶媒を用いずにN−アル
キル化した後に、無水酢酸などと反応させる製造法が米
国特許2,917,516号に記載されている。ベンゾ
オキサゾリウム四級アンモニウム塩の2−位に共役二重
結合を導入する製造法は、特開平1−234844号、
特開平1−187543号、日本写真学会会誌1970
年第33刊31−40頁に記載された例を挙げることが
できる。
キサゾール環をもつシアニン色素、メロシアニン色素あ
るいはロダシアニン色素は、比較的安定で、モル吸収強
度が大きく、酸化還元電位が高いことなどから写真用分
光増感色素として広く用いられている。ベンゾオキサゾ
ール環、ナフトオキサゾール環をもつシアニン色素、メ
ロシアニン色素あるいはロダシアニン色素の合成法につ
いては様々な方法が知られているが、通常はベンゾオキ
サゾリウム四級アンモニウム塩を中間体として用いる方
法が行われている。 このベンゾオキサゾリウム四級アン
モニウム塩は、目的とする色素が2個以上のメチン炭素
鎖を含む場合などに、さらにN,N−ジアリールアミジ
ン化合物と反応させて2−位に共役二重結合を導入する
ことが行われる。ベンゾオキサゾリウム四級アンモニウ
ム塩の合成は、1)ベンゾオキサゾール化合物とアルキ
ル化剤を反応させることにより、ベンゾオキサゾール環
の3−位の窒素原子をアルキル化する製造法が最も一般
的な方法として知られている。このような合成法の例と
しては、例えば、欧州特許0,599,383号、欧州
特許0,625,726号、米国特許4,940,65
4号、特開平1−187,543号に記載された反応例
を挙げることができる。2)また、2−アミノフェノー
ル誘導体をアルキル化剤により溶媒を用いずにN−アル
キル化した後に、無水酢酸などと反応させる製造法が米
国特許2,917,516号に記載されている。ベンゾ
オキサゾリウム四級アンモニウム塩の2−位に共役二重
結合を導入する製造法は、特開平1−234844号、
特開平1−187543号、日本写真学会会誌1970
年第33刊31−40頁に記載された例を挙げることが
できる。
【0004】しかし、上記のような既知のベンゾオキサ
ゾリウム四級アンモニウム塩の製造法においては、1)
の方法では、ベンゾオキサゾール環の4、5、6または
7位に電子吸引性の置換基を有する場合、あるいは4−
位に嵩だかい置換基が置換した場合には、反応性が低下
して収率が低くなる傾向があり、特に2−ブロモエタン
スルホン酸塩などの反応性が比較的低いアルキル化剤と
組み合わせた場合には、著しく収率が低くなるという問
題があった。一般に反応速度を増大させるためには反応
温度を上げることが行われるが、ベンゾオキサゾール化
合物は沸点が低いものが多く、反応温度を上げて十分な
反応速度を得ることが困難である場合が多い。また、
2)の方法ではハロアルキルスルホン酸塩などのアルキ
ル化剤を用いた場合、ベンゾオキサゾリウム化合物との
組み合わせによっては、反応混合物からのベンゾオキサ
ゾリウム四級アンモニウム塩の分離精製が困難である場
合がしばしばあるほか、特に第一工程のアルキル化にお
いて、反応系が著しく粘稠になって攪拌効率が低下する
ために反応の進行が遅くなり、収率が悪くなることがあ
るなど取り扱い性や生産性の点で課題が残る。このよう
に、従来知られているベンゾオキサゾリウム四級アンモ
ニウム塩の2−位への共役二重結合の導入においては、
その原料であるベンゾオキサゾリウム四級アンモニウム
塩の製造収率が低かったり、単離精製が困難、あるいは
反応系の粘度の上昇と行った理由に由来する製造上の問
題を生じる場合があり、このような問題を含まない一般
的製造法の出現が望まれていた。
ゾリウム四級アンモニウム塩の製造法においては、1)
の方法では、ベンゾオキサゾール環の4、5、6または
7位に電子吸引性の置換基を有する場合、あるいは4−
位に嵩だかい置換基が置換した場合には、反応性が低下
して収率が低くなる傾向があり、特に2−ブロモエタン
スルホン酸塩などの反応性が比較的低いアルキル化剤と
組み合わせた場合には、著しく収率が低くなるという問
題があった。一般に反応速度を増大させるためには反応
温度を上げることが行われるが、ベンゾオキサゾール化
合物は沸点が低いものが多く、反応温度を上げて十分な
反応速度を得ることが困難である場合が多い。また、
2)の方法ではハロアルキルスルホン酸塩などのアルキ
ル化剤を用いた場合、ベンゾオキサゾリウム化合物との
組み合わせによっては、反応混合物からのベンゾオキサ
ゾリウム四級アンモニウム塩の分離精製が困難である場
合がしばしばあるほか、特に第一工程のアルキル化にお
いて、反応系が著しく粘稠になって攪拌効率が低下する
ために反応の進行が遅くなり、収率が悪くなることがあ
るなど取り扱い性や生産性の点で課題が残る。このよう
に、従来知られているベンゾオキサゾリウム四級アンモ
ニウム塩の2−位への共役二重結合の導入においては、
その原料であるベンゾオキサゾリウム四級アンモニウム
塩の製造収率が低かったり、単離精製が困難、あるいは
反応系の粘度の上昇と行った理由に由来する製造上の問
題を生じる場合があり、このような問題を含まない一般
的製造法の出現が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決しようと
する課題は、ベンゾオキサゾリウム四級アンモニウム塩
の2−位共役二重結合導入体をその構造に依存せずに良
好な収率で得る一般的製造法を提供することである。
する課題は、ベンゾオキサゾリウム四級アンモニウム塩
の2−位共役二重結合導入体をその構造に依存せずに良
好な収率で得る一般的製造法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は鋭意研究
を行った結果、製造法によって達成することができた。
すなわち、 (1) 下記一般式(I)で表わされる化合物を、一般
式(II)で表わされる化合物と反応させた後に、一般式
(III) で表わされる化合物と反応させ、これを単離する
ことなく更に一般式(IV)で表わされる化合物またはそ
の塩と反応させることにより、一般式(V)で表わされ
る化合物を製造する製造方法。 一般式(I)
を行った結果、製造法によって達成することができた。
すなわち、 (1) 下記一般式(I)で表わされる化合物を、一般
式(II)で表わされる化合物と反応させた後に、一般式
(III) で表わされる化合物と反応させ、これを単離する
ことなく更に一般式(IV)で表わされる化合物またはそ
の塩と反応させることにより、一般式(V)で表わされ
る化合物を製造する製造方法。 一般式(I)
【0007】
【化7】
【0008】式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれ
ぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表わし、これ
らは互いに結合して環を形成していてもよい。 一般式(II)
ぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表わし、これ
らは互いに結合して環を形成していてもよい。 一般式(II)
【0009】
【化8】
【0010】式中、R5 は置換または無置換の脂肪族基
を表わし、Xは脱離基を表わす。Xが2価以上の基であ
るとき、XはR5 と更に結合して環を形成していてもよ
い。 一般式(III)
を表わし、Xは脱離基を表わす。Xが2価以上の基であ
るとき、XはR5 と更に結合して環を形成していてもよ
い。 一般式(III)
【0011】
【化9】
【0012】式中、R6 は置換または無置換の脂肪族基
を表わす。 一般式(IV)
を表わす。 一般式(IV)
【0013】
【化10】
【0014】式中、Y1 およびY2 は置換または無置換
の脂肪族基または芳香族基を表わす。L1 、L2 および
L3 はメチン基を表わす。n1 は0以上3以下の整数を
表わす。 一般式(V)
の脂肪族基または芳香族基を表わす。L1 、L2 および
L3 はメチン基を表わす。n1 は0以上3以下の整数を
表わす。 一般式(V)
【0015】
【化11】
【0016】式中、R21、R22、R23およびR24はそれ
ぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表わし、これ
らは互いに結合して環を形成していてもよい。R25は置
換または無置換の脂肪族基を表わす。R26は水素原子又
は下記Aで表わされる基を表わす。Y21は置換または無
置換の脂肪族基または芳香族基を表わす。 L21およびL
22はメチン基を表わす。n21は1以上4以下の整数を表
わす。M21は対イオンを表わし、m21は電荷を中和する
のに必要な0以上4以下の整数を表わす。
ぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表わし、これ
らは互いに結合して環を形成していてもよい。R25は置
換または無置換の脂肪族基を表わす。R26は水素原子又
は下記Aで表わされる基を表わす。Y21は置換または無
置換の脂肪族基または芳香族基を表わす。 L21およびL
22はメチン基を表わす。n21は1以上4以下の整数を表
わす。M21は対イオンを表わし、m21は電荷を中和する
のに必要な0以上4以下の整数を表わす。
【0017】
【化12】
【0018】式中、R27は置換または無置換の脂肪族基
を表わす。 (2) (1)の製造方法において、一般式(I)で表
わされる化合物と一般式(II)で表わされる化合物と反
応させる工程を溶媒を添加して行うことを特徴とする、
(1)に記載の一般式(V)で表わされる化合物の製造
方法。 (3) (1)の製造方法において、一般式(I)で表
わされる化合物のR1 、R2 、およびR4 は水素原子を
表わし、R3 はハロゲン原子を表わし、一般式(II)で
表わされる化合物は2−ハロエタンスルホン酸塩を表わ
し、一般式(III)で表わされる化合物は無水酢酸を表わ
し、一般式(IV)で表わされる化合物はN,N’−ジフ
ェニルホルムアミジンを表わし、一般式(V)で表わさ
れる化合物のR21、R22およびR24は水素原子を表わ
し、R23はハロゲン原子を表わし、n 21は1を表わすこ
とを特徴とする、(1)に記載の一般式(V)で表わさ
れる化合物の製造方法。 (4) (3)の製造方法において、一般式(I)で表
わされる化合物と一般式(II)で表わされる化合物と反
応させる工程を溶媒を添加して行うことを特徴とする、
(3)に記載の一般式(V)で表わされる化合物の製造
方法。 (5) (3)の製造方法において、一般式(I)で表
わされる化合物と一般式(II)で表わされる化合物と反
応させる工程をアセトニトリルまたはテトラヒドロフラ
ンを添加して行うことを特徴とする、(3)に記載の一
般式(V)で表わされる化合物の製造方法。
を表わす。 (2) (1)の製造方法において、一般式(I)で表
わされる化合物と一般式(II)で表わされる化合物と反
応させる工程を溶媒を添加して行うことを特徴とする、
(1)に記載の一般式(V)で表わされる化合物の製造
方法。 (3) (1)の製造方法において、一般式(I)で表
わされる化合物のR1 、R2 、およびR4 は水素原子を
表わし、R3 はハロゲン原子を表わし、一般式(II)で
表わされる化合物は2−ハロエタンスルホン酸塩を表わ
し、一般式(III)で表わされる化合物は無水酢酸を表わ
し、一般式(IV)で表わされる化合物はN,N’−ジフ
ェニルホルムアミジンを表わし、一般式(V)で表わさ
れる化合物のR21、R22およびR24は水素原子を表わ
し、R23はハロゲン原子を表わし、n 21は1を表わすこ
とを特徴とする、(1)に記載の一般式(V)で表わさ
れる化合物の製造方法。 (4) (3)の製造方法において、一般式(I)で表
わされる化合物と一般式(II)で表わされる化合物と反
応させる工程を溶媒を添加して行うことを特徴とする、
(3)に記載の一般式(V)で表わされる化合物の製造
方法。 (5) (3)の製造方法において、一般式(I)で表
わされる化合物と一般式(II)で表わされる化合物と反
応させる工程をアセトニトリルまたはテトラヒドロフラ
ンを添加して行うことを特徴とする、(3)に記載の一
般式(V)で表わされる化合物の製造方法。
【0019】
【発明の実施の形態】R1 、R2 、R3 、R4 、R21、
R22、R23およびR24は、それぞれ独立に水素原子また
は1価の置換基を表わし、これらは互いに結合して環を
形成していてもよい。置換基の具体例としては、水素原
子、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素
原子)、炭素数1ないし12、好ましくは炭素数1ない
し6の無置換アルキル基(例えば、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘキシ
ル)、炭素数1ないし6、好ましくは炭素数1ないし4
のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ)、ヒドロキシ基、炭素数2ない
し12、好ましくは炭素数2ないし5のアルコキシカル
ボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル)、炭素数2ないし10、好ましくは炭素数2な
いし5のアルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセチ
ルオキシ、プロピオニルオキシ)、フェニル基、ヒドロ
キシフェニル基、炭素数3ないし15、好ましくは炭素
数5ないし10の、アミド基と芳香環を同時に有する基
(例えば、p−アセチルアミノフェニル、m−アセチル
アミノフェニル、2−ピロールカルボキシアミド、m−
ヒドロキシベンズアミド、2,6−ジヒドロキシベンズ
アミド、2−フランカルボキシアミド、2−チオフェン
カルボキシアミド)、フラニル基、ピロリニル基などを
挙げることができる。これらの置換基は互いに結合して
環を形成していても良く、好ましい例として、ナフタレ
ン環を挙げることができる。更に好ましくは、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1ないし3のアルキル基(例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
トリフルオロメチル基)、好ましくは炭素数1ないし3
のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ)、フェニル基であり、特に好ま
しくは、水素原子、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、
ヨウ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキ
シ基である。
R22、R23およびR24は、それぞれ独立に水素原子また
は1価の置換基を表わし、これらは互いに結合して環を
形成していてもよい。置換基の具体例としては、水素原
子、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素
原子)、炭素数1ないし12、好ましくは炭素数1ない
し6の無置換アルキル基(例えば、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘキシ
ル)、炭素数1ないし6、好ましくは炭素数1ないし4
のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ)、ヒドロキシ基、炭素数2ない
し12、好ましくは炭素数2ないし5のアルコキシカル
ボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル)、炭素数2ないし10、好ましくは炭素数2な
いし5のアルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセチ
ルオキシ、プロピオニルオキシ)、フェニル基、ヒドロ
キシフェニル基、炭素数3ないし15、好ましくは炭素
数5ないし10の、アミド基と芳香環を同時に有する基
(例えば、p−アセチルアミノフェニル、m−アセチル
アミノフェニル、2−ピロールカルボキシアミド、m−
ヒドロキシベンズアミド、2,6−ジヒドロキシベンズ
アミド、2−フランカルボキシアミド、2−チオフェン
カルボキシアミド)、フラニル基、ピロリニル基などを
挙げることができる。これらの置換基は互いに結合して
環を形成していても良く、好ましい例として、ナフタレ
ン環を挙げることができる。更に好ましくは、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1ないし3のアルキル基(例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
トリフルオロメチル基)、好ましくは炭素数1ないし3
のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ)、フェニル基であり、特に好ま
しくは、水素原子、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、
ヨウ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキ
シ基である。
【0020】R5 およびR25は炭素数1ないし35の置
換または無置換の脂肪族基を表わす。R5 およびR25が
置換脂肪族基であるとき、好ましい置換基の例として
は、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、スルファ
ート基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子)、炭素数1ないし6、好ましくは炭素数
1ないし4の無置換または置換アルコキシ基(アルコキ
シ基は更にスルホ基やヒドロキシ基で置換されていても
よい)、炭素数2ないし5、好ましくは炭素数2ないし
3のアルコキシカルボニル基、炭素数1ないし4のアル
キルスルホニル基、スルファモイル基、無置換または置
換カルバモイル基(炭素数1ないし4のアルキル基で置
換されたカルバモイル基を含む)、置換または無置換フ
ェニル基(置換基として好ましいものは、スルホ基、カ
ルボキシ基、ヒドロキシ基)、ビニル基などが挙げられ
る。R5 、R25が置換脂肪族基であるときの好ましい例
としては、-CH2CONHSO2CH3、スルホアルキル基として2
−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホ
ブチル基、4−スルホブチル基、3−スルホブチル基、
2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル基など、カルボキ
シアルキル基としてカルボキシメチル基、2−カルボキ
シエチル基、3−カルボキシプロピル基、4−カルボキ
シブチル基、2−カルボキシプロピル基、3−カルボキ
シブチル基など、ヒドロキシアルキル基としてヒドロキ
シエチル基、3−ヒドロキシプロピル基など、2−スル
ファートエチル基、3−スルファートプロピル基、トリ
フルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル
基、2−(3−スルホプロポキシ)エチル基、2−(2
−ヒドロキシエトキシ)エチル基、エトキシカルボニル
エチル基、メチルスルホニルエチル基、スルファモイル
アルキル基として2−スルファモイルエチル基、カルバ
モイルアルキル基として2−カルバモイルエチル基、2
−N,N−ジメチルカルバモイルエチル基など、フェネ
チル基、p−カルボキシフェネチル基、o−スルホフェ
ネチル基、p−ヒドロキシフェネチル基、アリル基、フ
ェノキシエチル基などが好ましい例として挙げられる
が、更に好ましくは2−スルホエチル基、3−スルホプ
ロピル基、3−スルホブチル基、4−スルホブチル基、
カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、3−カ
ルボキシプロピル基、4−カルボキシブチル基、2−カ
ルボキシプロピル基である。R5 およびR25が無置換脂
肪族基であるとき、好ましい例としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる
が、更に好ましくはメチル基およびエチル基である。
換または無置換の脂肪族基を表わす。R5 およびR25が
置換脂肪族基であるとき、好ましい置換基の例として
は、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、スルファ
ート基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子)、炭素数1ないし6、好ましくは炭素数
1ないし4の無置換または置換アルコキシ基(アルコキ
シ基は更にスルホ基やヒドロキシ基で置換されていても
よい)、炭素数2ないし5、好ましくは炭素数2ないし
3のアルコキシカルボニル基、炭素数1ないし4のアル
キルスルホニル基、スルファモイル基、無置換または置
換カルバモイル基(炭素数1ないし4のアルキル基で置
換されたカルバモイル基を含む)、置換または無置換フ
ェニル基(置換基として好ましいものは、スルホ基、カ
ルボキシ基、ヒドロキシ基)、ビニル基などが挙げられ
る。R5 、R25が置換脂肪族基であるときの好ましい例
としては、-CH2CONHSO2CH3、スルホアルキル基として2
−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホ
ブチル基、4−スルホブチル基、3−スルホブチル基、
2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル基など、カルボキ
シアルキル基としてカルボキシメチル基、2−カルボキ
シエチル基、3−カルボキシプロピル基、4−カルボキ
シブチル基、2−カルボキシプロピル基、3−カルボキ
シブチル基など、ヒドロキシアルキル基としてヒドロキ
シエチル基、3−ヒドロキシプロピル基など、2−スル
ファートエチル基、3−スルファートプロピル基、トリ
フルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル
基、2−(3−スルホプロポキシ)エチル基、2−(2
−ヒドロキシエトキシ)エチル基、エトキシカルボニル
エチル基、メチルスルホニルエチル基、スルファモイル
アルキル基として2−スルファモイルエチル基、カルバ
モイルアルキル基として2−カルバモイルエチル基、2
−N,N−ジメチルカルバモイルエチル基など、フェネ
チル基、p−カルボキシフェネチル基、o−スルホフェ
ネチル基、p−ヒドロキシフェネチル基、アリル基、フ
ェノキシエチル基などが好ましい例として挙げられる
が、更に好ましくは2−スルホエチル基、3−スルホプ
ロピル基、3−スルホブチル基、4−スルホブチル基、
カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、3−カ
ルボキシプロピル基、4−カルボキシブチル基、2−カ
ルボキシプロピル基である。R5 およびR25が無置換脂
肪族基であるとき、好ましい例としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる
が、更に好ましくはメチル基およびエチル基である。
【0021】R5 およびR25として特に好ましいもの
は、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−
スルホブチル基、4−スルホブチル基である。
は、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−
スルホブチル基、4−スルホブチル基である。
【0022】Xは脱離基を表わす。Xが2価以上の基で
あるとき、XはR5 と更に結合して環を形成していても
よい。脱離基とは、基質と求核試薬との求核置換反応に
おいて、電子対を持って基質分子から脱離していく原子
または原子団をいう。Xの好ましい例としては、ハロゲ
ン原子(例えば、臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子、フ
ッ素原子)、アルキルスルホニル基(例えば、メタンス
ルホニル基、エタンスルホニル基、トリフルオロメタン
スルホニル基)、アリールスルホニル基(例えば、p−
トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−ク
ロロベンゼンスルホニル基)、硫酸基、アルコキシ基
(例えば、メトキシ基、エトキシ基)、アルキルチオ基
(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基)、アリールチ
オ基(例えば、フェニルチオ基)などを挙げることがで
きる。R5 −Xの好ましい具体例としては、2−ブロモ
エタンスルホン酸、2−ブロモエタンスルホン酸ナトリ
ウム、2−ブロモエタンスルホン酸カリウム、2−ブロ
モエタンスルホン酸アンモニウム、2−ブロモエタンス
ルホン酸トリエチルアンモニウム、2−ブロモエタンス
ルホン酸ピリジニウム、2−ブロモエタンスルホン酸
(2,6−ルチジニウム)、3−ブロモプロパンスルホ
ン酸ナトリウム、4−ブロモエタンスルホン酸ナトリウ
ム、2−ブロモ酢酸、2−クロロ酢酸、3−ブロモプロ
ピオン酸、3−クロロプロピオン酸、BrCH2CONHSO2C
H3 、p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンス
ルホン酸エチル、メタンスルホン酸プロピル、p−トル
エンスルホン酸(2−ナフトキシエチル)、ヨウ化メチ
ル、ヨウ化エチル、ベンジルブロミドなどを挙げること
ができる。Xが2価以上の基であるとき、R5 −Xの具
体例としては、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸などを挙げ
ることができる。Xが2価以上の基であるとき、XはR
5と更に結合して環を形成していてもよく、その具体例
として、1,3−プロパンサルトン、1−メチルプロパ
ンサルトン、1,4−ブタンサルトンなどを挙げること
ができる。
あるとき、XはR5 と更に結合して環を形成していても
よい。脱離基とは、基質と求核試薬との求核置換反応に
おいて、電子対を持って基質分子から脱離していく原子
または原子団をいう。Xの好ましい例としては、ハロゲ
ン原子(例えば、臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子、フ
ッ素原子)、アルキルスルホニル基(例えば、メタンス
ルホニル基、エタンスルホニル基、トリフルオロメタン
スルホニル基)、アリールスルホニル基(例えば、p−
トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−ク
ロロベンゼンスルホニル基)、硫酸基、アルコキシ基
(例えば、メトキシ基、エトキシ基)、アルキルチオ基
(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基)、アリールチ
オ基(例えば、フェニルチオ基)などを挙げることがで
きる。R5 −Xの好ましい具体例としては、2−ブロモ
エタンスルホン酸、2−ブロモエタンスルホン酸ナトリ
ウム、2−ブロモエタンスルホン酸カリウム、2−ブロ
モエタンスルホン酸アンモニウム、2−ブロモエタンス
ルホン酸トリエチルアンモニウム、2−ブロモエタンス
ルホン酸ピリジニウム、2−ブロモエタンスルホン酸
(2,6−ルチジニウム)、3−ブロモプロパンスルホ
ン酸ナトリウム、4−ブロモエタンスルホン酸ナトリウ
ム、2−ブロモ酢酸、2−クロロ酢酸、3−ブロモプロ
ピオン酸、3−クロロプロピオン酸、BrCH2CONHSO2C
H3 、p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンス
ルホン酸エチル、メタンスルホン酸プロピル、p−トル
エンスルホン酸(2−ナフトキシエチル)、ヨウ化メチ
ル、ヨウ化エチル、ベンジルブロミドなどを挙げること
ができる。Xが2価以上の基であるとき、R5 −Xの具
体例としては、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸などを挙げ
ることができる。Xが2価以上の基であるとき、XはR
5と更に結合して環を形成していてもよく、その具体例
として、1,3−プロパンサルトン、1−メチルプロパ
ンサルトン、1,4−ブタンサルトンなどを挙げること
ができる。
【0023】R6 およびR27は炭素数1ないし20、好
ましくは1ないし10の置換または無置換の脂肪族基を
表わす。R6 およびR27が置換脂肪族基であるとき、好
ましい置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子)、炭素数1ないし6、
好ましくは炭素数1ないし4の無置換または置換アルコ
キシ基(アルコキシ基は更にスルホ基やヒドロキシ基で
置換されていてもよい)、炭素数2ないし5、好ましく
は炭素数2ないし3のアルコキシカルボニル基、置換ま
たは無置換フェニル基(置換基として好ましいものは、
ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基)、ビニル基
などが挙げられる。R6 およびR27が置換脂肪族基であ
るときの好ましい例としては、クロロメチル基、フルオ
ロメチル基、メトキシメチル基、ベンジル基、2−クロ
ロエチル基、2−フルオロメチル基、2−メトキシエチ
ル基などが挙げられる。R6 およびR27が無置換脂肪族
基であるとき、好ましい例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基などが挙げられるが、更に好
ましくはメチル基およびエチル基である。
ましくは1ないし10の置換または無置換の脂肪族基を
表わす。R6 およびR27が置換脂肪族基であるとき、好
ましい置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子)、炭素数1ないし6、
好ましくは炭素数1ないし4の無置換または置換アルコ
キシ基(アルコキシ基は更にスルホ基やヒドロキシ基で
置換されていてもよい)、炭素数2ないし5、好ましく
は炭素数2ないし3のアルコキシカルボニル基、置換ま
たは無置換フェニル基(置換基として好ましいものは、
ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基)、ビニル基
などが挙げられる。R6 およびR27が置換脂肪族基であ
るときの好ましい例としては、クロロメチル基、フルオ
ロメチル基、メトキシメチル基、ベンジル基、2−クロ
ロエチル基、2−フルオロメチル基、2−メトキシエチ
ル基などが挙げられる。R6 およびR27が無置換脂肪族
基であるとき、好ましい例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基などが挙げられるが、更に好
ましくはメチル基およびエチル基である。
【0024】L1 、L2 、L3 、L21およびL22は、そ
れぞれ独立に置換基を有しても良いメチン基を表す。置
換基の例としては、置換もしくは無置換のアルキル基
(好ましくは炭素原子数1ないし12、更に好ましくは
1ないし7のものであり、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、2−カ
ルボキシエチル、ベンジルなど)、置換もしくは無置換
のアリール基(好ましくは炭素原子数6ないし10、更
に好ましくは6ないし8のものであり、例えば、フェニ
ル、トルイル、クロロフェニル、o−カルボキシフェニ
ル)、複素環基(例えば、ピリジル、チエニル、フラニ
ル、ピリジル、バルビツール酸)、ハロゲン原子(例え
ば、塩素、臭素)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、
エトキシ)、アミノ基(好ましくは炭素原子数1ないし
12、更に好ましくは6ないし12のものであり、例え
ば、ジフェニルアミノ、メチルフェニルアミノ、4−ア
セチルピペラジン−1−イル)などが挙げられるが、無
置換、メチル基またはエチル基が特に好ましい。これら
のメチン基上の基は互いに連結してシクロペンテン環、
シクロヘキセン環などの環を形成してもよい。
れぞれ独立に置換基を有しても良いメチン基を表す。置
換基の例としては、置換もしくは無置換のアルキル基
(好ましくは炭素原子数1ないし12、更に好ましくは
1ないし7のものであり、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、2−カ
ルボキシエチル、ベンジルなど)、置換もしくは無置換
のアリール基(好ましくは炭素原子数6ないし10、更
に好ましくは6ないし8のものであり、例えば、フェニ
ル、トルイル、クロロフェニル、o−カルボキシフェニ
ル)、複素環基(例えば、ピリジル、チエニル、フラニ
ル、ピリジル、バルビツール酸)、ハロゲン原子(例え
ば、塩素、臭素)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、
エトキシ)、アミノ基(好ましくは炭素原子数1ないし
12、更に好ましくは6ないし12のものであり、例え
ば、ジフェニルアミノ、メチルフェニルアミノ、4−ア
セチルピペラジン−1−イル)などが挙げられるが、無
置換、メチル基またはエチル基が特に好ましい。これら
のメチン基上の基は互いに連結してシクロペンテン環、
シクロヘキセン環などの環を形成してもよい。
【0025】Y1 、Y2 およびY21は置換または無置換
の脂肪族基または芳香族基を表わす。 Y1 、Y2 および
Y21が置換または無置換のアルキル基であるとき、好ま
しくいものは炭素原子数1ないし12、更に好ましくは
1ないし7のものであり、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、2−カ
ルボキシエチル、ベンジルなど)、置換もしくは無置換
のアリール基であるとき、好ましいものは炭素原子数6
ないし10、更に好ましくは6ないし8のものであり、
例えば、フェニル、トルイル、p−クロロフェニル、p
−メトキシフェニルなどである。特に好ましいものはフ
ェニル、トルイル、p−クロロフェニルである。
の脂肪族基または芳香族基を表わす。 Y1 、Y2 および
Y21が置換または無置換のアルキル基であるとき、好ま
しくいものは炭素原子数1ないし12、更に好ましくは
1ないし7のものであり、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、2−カ
ルボキシエチル、ベンジルなど)、置換もしくは無置換
のアリール基であるとき、好ましいものは炭素原子数6
ないし10、更に好ましくは6ないし8のものであり、
例えば、フェニル、トルイル、p−クロロフェニル、p
−メトキシフェニルなどである。特に好ましいものはフ
ェニル、トルイル、p−クロロフェニルである。
【0026】M21は化合物の分子内のイオン電荷を中和
するために対イオンが必要であるとき、陽イオンまたは
陰イオンの存在または不存在を示すために式中に含まれ
ている。ある化合物が、陽イオン、陰イオンあるいは正
味のイオン電荷を持たない化合物のいずれであるかは、
その分子構造および置換基に依存する。対イオンとして
典型的な陽イオンの好ましい例としては、水素イオン、
無機あるいは有機のアンモニウムイオン(例えば、トリ
エチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン)、ア
ルカリ金属イオン(例えば、ナトリウムイオン、カリウ
ムイオン)およびアルカリ土類金属イオン(例えば、カ
ルシウムイオン、マグネシウムイオン)が挙げられる。
また、対イオンとして典型的な陰イオンの好ましい例と
しては、ハロゲン化物イオン(例えば、フッ化物イオ
ン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン)、
アリールスルホン酸イオン(例えば、p−トルエンスル
ホン酸イオン、p−クロロベンゼンスルホン酸イオ
ン)、アルキルスルホン酸イオン(例えば、メタンスル
ホン酸イオン)、アリールジスルホン酸イオン(例え
ば、1,3−ベンゼンジスルホン酸イオン、1,5−ナ
フタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジス
ルホン酸イオン)、アルキル硫酸イオン(例えば、メチ
ル硫酸イオン、エチル硫酸イオン)、硫酸イオン、チオ
シアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ
酸、ピロリン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロメタ
ンスルホン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオンなど
が挙げられる。対イオンとしては、イオン性ポリマー、
あるいは逆電荷を有する他の有機化合物、あるいは金属
錯イオン(例えば、ビス(1,2−ベンゼンジチオラ
ト)ニッケル(III) 酸イオン)も可能である。M21とし
てさらに好ましいものは、水素イオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、
ピリジニウムイオン、ヨウ化物イオン、臭化物イオン、
塩化物イオン、メタンスルホン酸イオンおよびp−トル
エンスルホン酸イオンであるが、特に好ましいものは水
素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、トリエ
チルアンモニウムイオンである。
するために対イオンが必要であるとき、陽イオンまたは
陰イオンの存在または不存在を示すために式中に含まれ
ている。ある化合物が、陽イオン、陰イオンあるいは正
味のイオン電荷を持たない化合物のいずれであるかは、
その分子構造および置換基に依存する。対イオンとして
典型的な陽イオンの好ましい例としては、水素イオン、
無機あるいは有機のアンモニウムイオン(例えば、トリ
エチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン)、ア
ルカリ金属イオン(例えば、ナトリウムイオン、カリウ
ムイオン)およびアルカリ土類金属イオン(例えば、カ
ルシウムイオン、マグネシウムイオン)が挙げられる。
また、対イオンとして典型的な陰イオンの好ましい例と
しては、ハロゲン化物イオン(例えば、フッ化物イオ
ン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン)、
アリールスルホン酸イオン(例えば、p−トルエンスル
ホン酸イオン、p−クロロベンゼンスルホン酸イオ
ン)、アルキルスルホン酸イオン(例えば、メタンスル
ホン酸イオン)、アリールジスルホン酸イオン(例え
ば、1,3−ベンゼンジスルホン酸イオン、1,5−ナ
フタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジス
ルホン酸イオン)、アルキル硫酸イオン(例えば、メチ
ル硫酸イオン、エチル硫酸イオン)、硫酸イオン、チオ
シアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ
酸、ピロリン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロメタ
ンスルホン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオンなど
が挙げられる。対イオンとしては、イオン性ポリマー、
あるいは逆電荷を有する他の有機化合物、あるいは金属
錯イオン(例えば、ビス(1,2−ベンゼンジチオラ
ト)ニッケル(III) 酸イオン)も可能である。M21とし
てさらに好ましいものは、水素イオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、
ピリジニウムイオン、ヨウ化物イオン、臭化物イオン、
塩化物イオン、メタンスルホン酸イオンおよびp−トル
エンスルホン酸イオンであるが、特に好ましいものは水
素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、トリエ
チルアンモニウムイオンである。
【0027】以下に本発明において一般式(I)−
(V)で表わされる化合物の具体例を示すが、本発明の
範囲はこれらに限定されるものではない。 一般式(I)の具体例
(V)で表わされる化合物の具体例を示すが、本発明の
範囲はこれらに限定されるものではない。 一般式(I)の具体例
【0028】
【化13】
【0029】一般式(II)の具体例
【0030】
【化14】
【0031】一般式(III) の具体例
【0032】
【化15】
【0033】一般式(IV)の具体例
【0034】
【化16】
【0035】一般式(V)の具体例
【0036】
【化17】
【0037】一般式(I)で表わされる化合物を、一般
式(II)で表わされる化合物と反応させる工程は、溶媒
を用いても用いなくても良いが、溶媒を用いて行うこと
が好ましい。溶媒を用いる場合は酢酸エチル、アセトニ
トリル、プロピオニトリル、バレロニトリル、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、1,2−ジメト
キシエタン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、ト
ルエン、ベンゼン、アニソール、酢酸などの有機溶媒中
で行うのが好ましく、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、バレロニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン中で行
うのが更に好ましく、アセトニトリル、テトラヒドロフ
ラン中で行うのが特に好ましい。また、2種以上の溶媒
を混合して用いてもよい。一般式(II)で表わされる化
合物は等量であっても過剰等量であってもよく、大過剰
を用いて溶媒を使用しないで反応を行うことも可能であ
る。反応温度は0−180℃の間で行うことが好まし
く、40−160℃の間で行うことが更に好ましく、8
0℃−150℃の間で行うことが特に好ましい。
式(II)で表わされる化合物と反応させる工程は、溶媒
を用いても用いなくても良いが、溶媒を用いて行うこと
が好ましい。溶媒を用いる場合は酢酸エチル、アセトニ
トリル、プロピオニトリル、バレロニトリル、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、1,2−ジメト
キシエタン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、ト
ルエン、ベンゼン、アニソール、酢酸などの有機溶媒中
で行うのが好ましく、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、バレロニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン中で行
うのが更に好ましく、アセトニトリル、テトラヒドロフ
ラン中で行うのが特に好ましい。また、2種以上の溶媒
を混合して用いてもよい。一般式(II)で表わされる化
合物は等量であっても過剰等量であってもよく、大過剰
を用いて溶媒を使用しないで反応を行うことも可能であ
る。反応温度は0−180℃の間で行うことが好まし
く、40−160℃の間で行うことが更に好ましく、8
0℃−150℃の間で行うことが特に好ましい。
【0038】この生成物を一般式(III) で表わされる化
合物と反応させる工程は、さらに溶媒を加えても加えな
くても良く、溶媒を加える場合は酢酸エチル、アセトニ
トリル、プロピオニトリル、バレロニトリル、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、1,2−ジメト
キシエタン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、ト
ルエン、ベンゼン、アニソール、酢酸、プロピオン酸な
どの有機溶媒が好ましい。一般式(III) で表わされる化
合物は等量であっても過剰等量であってもよく、大過剰
を用いて他の溶媒を使用しないで反応を行うことも可能
であるが、一般式(III) で表わされる化合物を大過剰に
用いて他の溶媒を使用しないで反応を行うことが更に好
ましい。また、2種以上の溶媒を混合して用いてもよ
い。反応温度は0−180℃の間で行うことが好まし
く、40−160℃の間で行うことが更に好ましく、8
0−150℃の間で行うことが特に好ましい。
合物と反応させる工程は、さらに溶媒を加えても加えな
くても良く、溶媒を加える場合は酢酸エチル、アセトニ
トリル、プロピオニトリル、バレロニトリル、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、1,2−ジメト
キシエタン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、ト
ルエン、ベンゼン、アニソール、酢酸、プロピオン酸な
どの有機溶媒が好ましい。一般式(III) で表わされる化
合物は等量であっても過剰等量であってもよく、大過剰
を用いて他の溶媒を使用しないで反応を行うことも可能
であるが、一般式(III) で表わされる化合物を大過剰に
用いて他の溶媒を使用しないで反応を行うことが更に好
ましい。また、2種以上の溶媒を混合して用いてもよ
い。反応温度は0−180℃の間で行うことが好まし
く、40−160℃の間で行うことが更に好ましく、8
0−150℃の間で行うことが特に好ましい。
【0039】一般式(IV)で表わされる化合物と反応さ
せる工程は、さらに溶媒を加えても加えなくても良く、
溶媒を加える場合はメタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、酢酸エチル、アセトニトリル、プロピ
オニトリル、バレロニトリル、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタン、ヘキサメチルホスホリ
ックトリアミド、酢酸などの有機溶媒が好ましく、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセト
ニトリル、プロピオニトリル、バレロニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの有機溶媒
が更に好ましく、メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、アセトニトリル、プロピオニトリルが特
に好ましい。また、2種以上の溶媒を混合して用いても
よい。一般式(IV)で表わされる化合物は等量であって
も過剰等量であってもよい。反応温度は0−180℃の
間で行うことが好ましく、40−160℃の間で行うこ
とが更に好ましく、80−140℃の間で行うことが特
に好ましい。
せる工程は、さらに溶媒を加えても加えなくても良く、
溶媒を加える場合はメタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、酢酸エチル、アセトニトリル、プロピ
オニトリル、バレロニトリル、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタン、ヘキサメチルホスホリ
ックトリアミド、酢酸などの有機溶媒が好ましく、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセト
ニトリル、プロピオニトリル、バレロニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの有機溶媒
が更に好ましく、メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、アセトニトリル、プロピオニトリルが特
に好ましい。また、2種以上の溶媒を混合して用いても
よい。一般式(IV)で表わされる化合物は等量であって
も過剰等量であってもよい。反応温度は0−180℃の
間で行うことが好ましく、40−160℃の間で行うこ
とが更に好ましく、80−140℃の間で行うことが特
に好ましい。
【0040】
【実施例】次に本発明を実施例によって更に詳細に説明
する。
する。
【0041】実施例1
【0042】
【化18】
【0043】4−クロロ−2−アミノフェノール12.
5g、2−ブロモエタンスルホン酸ピリジニウム26
g、テトラヒドロフラン3mlを攪拌器を付けた3ツ口
フラスコにとり、110℃の油浴上で2時間攪拌した。
HPLC分析から90%の収率でアルキル化は進行し
た。さらに無水酢酸20mlを加え、110℃の油浴上
で1時間攪拌した。HPLC分析から95%の収率でア
ルキル化は進行した。更に、N,N‘−ジフェニルホル
ムアミジン19gを加え、2時間攪拌した。アセトニト
リル60mlを加え、放冷した。析出した結晶を濾過し
た後、メタノールで熱洗浄して精製すると、例示化合物
V−1が13.7g得られた。(通算収率42%)
5g、2−ブロモエタンスルホン酸ピリジニウム26
g、テトラヒドロフラン3mlを攪拌器を付けた3ツ口
フラスコにとり、110℃の油浴上で2時間攪拌した。
HPLC分析から90%の収率でアルキル化は進行し
た。さらに無水酢酸20mlを加え、110℃の油浴上
で1時間攪拌した。HPLC分析から95%の収率でア
ルキル化は進行した。更に、N,N‘−ジフェニルホル
ムアミジン19gを加え、2時間攪拌した。アセトニト
リル60mlを加え、放冷した。析出した結晶を濾過し
た後、メタノールで熱洗浄して精製すると、例示化合物
V−1が13.7g得られた。(通算収率42%)
【0044】実施例2
【0045】
【化19】
【0046】4−トリフルオロメチル−2−アミノフェ
ノール17.9g、2−ブロモエタンスルホン酸ピリジ
ニウム26g、アセトニトリル3mlを攪拌器を付けた
3ツ口フラスコにとり、110℃の油浴上で2時間攪拌
した。さらに無水酢酸20mlを加え、110℃の油浴
上で1時間攪拌した。更に、N,N‘−ジフェニルホル
ムアミジン19gを加え、2時間攪拌した。アセトニト
リル60mlを加え、放冷した。析出した結晶を濾過し
た後、メタノールで熱洗浄して精製すると、例示化合物
V−2が19g得られた。(通算収率53%)
ノール17.9g、2−ブロモエタンスルホン酸ピリジ
ニウム26g、アセトニトリル3mlを攪拌器を付けた
3ツ口フラスコにとり、110℃の油浴上で2時間攪拌
した。さらに無水酢酸20mlを加え、110℃の油浴
上で1時間攪拌した。更に、N,N‘−ジフェニルホル
ムアミジン19gを加え、2時間攪拌した。アセトニト
リル60mlを加え、放冷した。析出した結晶を濾過し
た後、メタノールで熱洗浄して精製すると、例示化合物
V−2が19g得られた。(通算収率53%)
【0047】比較例1
【0048】
【化20】
【0049】5−クロロ−2−メチルベンゾオキサゾー
ル15g、2−ブロモエタンスルホン酸ピリジニウム2
6gを攪拌器を付けた3ツ口フラスコにとり、160℃
の油浴上で7時間攪拌した。反応混合物のHPLC分析
の結果、22%の収率で、アルキル化が進行した。副生
成物として5−クロロ−2−メチルベンゾオキサゾリニ
ウムブロミドが得られた。生成した5−クロロ−2−メ
チルベンゾオキサゾリオ−3−(2−エタンスルホナー
ト)を結晶として単離することはできなかった。反応混
合物にアセトニトリル6mlを加え、更に、N,N’−
ジフェニルホルムアミジン19gを加え、110℃の油
浴上で1時間30分攪拌した。メタノール50mlを加
えて攪拌した後、室温に冷却した。析出した結晶を濾過
し、さらにメタノールで熱洗浄して精製すると、例示化
合物V−1が3.6g得られた。(通算収率11%)
ル15g、2−ブロモエタンスルホン酸ピリジニウム2
6gを攪拌器を付けた3ツ口フラスコにとり、160℃
の油浴上で7時間攪拌した。反応混合物のHPLC分析
の結果、22%の収率で、アルキル化が進行した。副生
成物として5−クロロ−2−メチルベンゾオキサゾリニ
ウムブロミドが得られた。生成した5−クロロ−2−メ
チルベンゾオキサゾリオ−3−(2−エタンスルホナー
ト)を結晶として単離することはできなかった。反応混
合物にアセトニトリル6mlを加え、更に、N,N’−
ジフェニルホルムアミジン19gを加え、110℃の油
浴上で1時間30分攪拌した。メタノール50mlを加
えて攪拌した後、室温に冷却した。析出した結晶を濾過
し、さらにメタノールで熱洗浄して精製すると、例示化
合物V−1が3.6g得られた。(通算収率11%)
【0050】比較例2 実施例1において4−クロロ−2−アミノフェノールと
2−ブロモエタンスルホン酸ピリジニウムを反応させる
工程において、テトラヒドロフランを添加することなく
同様の条件で反応を行った。反応の進行とともに反応系
の粘度が非常に大きくなり、1時間を経過すると攪拌不
能となった。反応開始から2時間経過した時にHPLC
分析を行うと、アルキル化は72%の収率で進行してい
た。さらに実施例1と同様に反応を続けると、例示化合
物V−1が10.5g得られた。(通算収率32%)
2−ブロモエタンスルホン酸ピリジニウムを反応させる
工程において、テトラヒドロフランを添加することなく
同様の条件で反応を行った。反応の進行とともに反応系
の粘度が非常に大きくなり、1時間を経過すると攪拌不
能となった。反応開始から2時間経過した時にHPLC
分析を行うと、アルキル化は72%の収率で進行してい
た。さらに実施例1と同様に反応を続けると、例示化合
物V−1が10.5g得られた。(通算収率32%)
【0051】以上の結果から明らかなように、比較例1
の製造法では例示化合物V−1の収率は11%と低いの
に対し、本発明の実施例1の製造法では42%に向上し
ている。比較例1では反応温度が160℃と高温を要し
ているが、実施例1では110℃で可能であり、取り扱
いが容易になっている。また、比較例1では5−クロロ
−2−メチルベンゾオキサゾールから例示化合物V−1
を製造しているが、比較例1ではより安価な原料である
2−アミノ−4−クロロフェノールから製造が可能であ
り、収率の向上と合わせて工業上有利である。比較例2
は、本製造法においては反応の第一工程において溶媒を
使用することで、反応の取り扱い性や収率が向上するこ
とを示している。
の製造法では例示化合物V−1の収率は11%と低いの
に対し、本発明の実施例1の製造法では42%に向上し
ている。比較例1では反応温度が160℃と高温を要し
ているが、実施例1では110℃で可能であり、取り扱
いが容易になっている。また、比較例1では5−クロロ
−2−メチルベンゾオキサゾールから例示化合物V−1
を製造しているが、比較例1ではより安価な原料である
2−アミノ−4−クロロフェノールから製造が可能であ
り、収率の向上と合わせて工業上有利である。比較例2
は、本製造法においては反応の第一工程において溶媒を
使用することで、反応の取り扱い性や収率が向上するこ
とを示している。
【0052】
【発明の効果】本発明は、ベンゾオキサゾリウム四級ア
ンモニウム塩の2−位共役二重結合導入体をその構造に
依存せずに良好な収率で得る一般的製造法を提供する。
ンモニウム塩の2−位共役二重結合導入体をその構造に
依存せずに良好な収率で得る一般的製造法を提供する。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされる化合物
を、一般式(II)で表わされる化合物と反応させた後
に、一般式(III) で表わされる化合物と反応させ、これ
を単離することなく更に一般式(IV)で表わされる化合物
またはその塩と反応させることにより、一般式(V)で
表わされる化合物を製造する製造方法。 一般式(I) 【化1】 式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ独立に水
素原子または1価の置換基を表わし、これらは互いに結
合して環を形成していてもよい。 一般式(II) 【化2】 式中、R5 は置換または無置換の脂肪族基を表わし、X
は脱離基を表わす。Xが2価以上の基であるとき、Xは
R5 と更に結合して環を形成していてもよい。 一般式(III) 【化3】 式中、R6 は置換または無置換の脂肪族基を表わす。 一般式(IV) 【化4】 式中、Y1 およびY2 は置換または無置換の脂肪族基ま
たは芳香族基を表わす。L1 、L2 およびL3 はメチン
基を表わす。n1 は0以上3以下の整数を表わす。 一般式(V) 【化5】 式中、R21、R22、R23およびR24はそれぞれ独立に水
素原子または1価の置換基を表わし、これらは互いに結
合して環を形成していてもよい。R25は置換または無置
換の脂肪族基を表わす。R26は水素原子又は下記Aで表
わされる基を表わす。Y21は置換または無置換の脂肪族
基または芳香族基を表わす。 L21およびL22はメチン基
を表わす。n21は1以上4以下の整数を表わす。M21は
対イオンを表わし、m21は電荷を中和するのに必要な0
以上4以下の整数を表わす。 【化6】 式中、R27は置換または無置換の脂肪族基を表わす。 - 【請求項2】 請求項1の製造方法において、一般式
(I)で表わされる化合物と一般式(II)で表わされる
化合物と反応させる工程を溶媒を添加して行うことを特
徴とする、請求項1に記載の一般式(V)で表わされる
化合物の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1の製造方法において、一般式
(I)で表わされる化合物のR1 、R2 、およびR4 は
水素原子を表わし、R3 はハロゲン原子を表わし、一般
式(II)で表わされる化合物は2−ハロエタンスルホン
酸塩を表わし、一般式(III) で表わされる化合物は無水
酢酸を表わし、一般式(IV)で表わされる化合物はN,
N’−ジフェニルホルムアミジンを表わし、一般式
(V)で表わされる化合物のR21、R22およびR24は水
素原子を表わし、R23はハロゲン原子を表わし、n21は
1を表わすことを特徴とする、請求項1に記載の一般式
(V)で表わされる化合物の製造方法。 - 【請求項4】 請求項3の製造方法において、一般式
(I)で表わされる化合物と一般式(II)で表わされる
化合物と反応させる工程を溶媒を添加して行うことを特
徴とする、請求項3に記載の一般式(V)で表わされる
化合物の製造方法。 - 【請求項5】 請求項3の製造方法において、一般式
(I)で表わされる化合物と一般式(II)で表わされる
化合物と反応させる工程をアセトニトリルまたはテトラ
ヒドロフランを添加して行うことを特徴とする、請求項
3に記載の一般式(V)で表わされる化合物の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24446097A JPH1180140A (ja) | 1997-09-09 | 1997-09-09 | ベンゾオキサゾリウム誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24446097A JPH1180140A (ja) | 1997-09-09 | 1997-09-09 | ベンゾオキサゾリウム誘導体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1180140A true JPH1180140A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17118986
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24446097A Pending JPH1180140A (ja) | 1997-09-09 | 1997-09-09 | ベンゾオキサゾリウム誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1180140A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008040994A2 (en) * | 2006-10-05 | 2008-04-10 | Ge Healthcare Uk Limited | Fluoro-substituted benzoxazole polymethine dyes |
CN104788441A (zh) * | 2015-04-02 | 2015-07-22 | 湖南华腾制药有限公司 | 一种多取代苯并恶唑衍生物的制备方法 |
-
1997
- 1997-09-09 JP JP24446097A patent/JPH1180140A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008040994A2 (en) * | 2006-10-05 | 2008-04-10 | Ge Healthcare Uk Limited | Fluoro-substituted benzoxazole polymethine dyes |
WO2008040994A3 (en) * | 2006-10-05 | 2008-12-24 | Ge Healthcare Uk Ltd | Fluoro-substituted benzoxazole polymethine dyes |
JP2010505991A (ja) * | 2006-10-05 | 2010-02-25 | ジーイー・ヘルスケア・ユーケイ・リミテッド | フルオロ置換ベンゾオキサゾールポリメチン色素 |
CN104788441A (zh) * | 2015-04-02 | 2015-07-22 | 湖南华腾制药有限公司 | 一种多取代苯并恶唑衍生物的制备方法 |
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