JPH1178566A - 作業車両のpto伝動装置 - Google Patents

作業車両のpto伝動装置

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JPH1178566A
JPH1178566A JP23629297A JP23629297A JPH1178566A JP H1178566 A JPH1178566 A JP H1178566A JP 23629297 A JP23629297 A JP 23629297A JP 23629297 A JP23629297 A JP 23629297A JP H1178566 A JPH1178566 A JP H1178566A
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clutch
brake
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Akinobu Nagarego
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業車両のPTO伝動系において、PTOク
ラッチとの組合せで、クラッチ切り時にPTO軸の連れ
回りを防止するともに、作業機との軸合わせのためPT
O軸の空転を一定角度許容する機構を、コンパクトでか
つ簡素組立容易に形成する。 【解決手段】 油圧式PTOクラッチCと油圧式PTO
ブレーキBの組合せ体であるPTOアセンブリAにおい
て、該PTOブレーキBのブレーキドラム24外周に環
状溝24cを形成し、その背面部24bを後部ミッショ
ンケース2の軸受壁2aに回動自在に取り付け、ブレー
キドラム24内周に押当部24eが形成され、軸受壁2
の凹部2a内に突設したストッパーピン32に押当可能
とし、ブレーキドラム24の軸受壁2aに対する所定角
度の空転を許容する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ等の作業
車両におけるPTO伝動装置における油圧式PTOクラ
ッチと、該PTOクラッチの切り操作とともにPTO軸
を制動するためのPTOブレーキの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トラクタ等の作業車両において、
PTO伝動系に多板式で油圧作動式のPTOクラッチを
設け、該PTOクラッチの伝動下手側に連れ回り防止用
のブレーキ機構を並設した構造は、例えば特開平6−2
97971等にて開示されている。この中で、ブレーキ
機構は、PTOクラッチにおけるクラッチピストンのク
ラッチ切り時の動きに伴って、被制動部材が、PTOの
下手側伝動軸に遊転外嵌された制動部材に圧接して、該
下手側伝動軸即ちPTO軸を制動する構造となってい
る。また、制動部材は、ミッションケースの壁部分に対
して、一定角度の空転(駆動方向と反対側の回転)が許
容されるようになっている。これは、PTOクラッチが
切れた状態において、PTO軸が全く動かない状態であ
れば、作業機装着時において、作業車両側のPTO軸と
作業機側の伝動機構との間の連結がうまくいかないから
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術では、
ブレーキ機構は、一枚のディスク状の制動部材に対して
一枚のディスク状の被制動部材を圧接するものなので、
多板式と比べると、衝撃度が増し、耐久性も劣る。ま
た、制動部材はPTOの伝動下手側の軸部に遊転外嵌
し、被制動部材はPTOクラッチのクラッチピストンに
組み付けるというように、PTOクラッチの着脱の度に
ブレーキ機構が分離され、更に、被制動部材の作動量
は、クラッチピストンのストロークに制約されるので、
組立の度に一々ストローク調整をしなければならず、手
間のかかるものとなっていた。また、この中でPTOブ
レーキにおける所定角度の空転許容機構については、ミ
ッションケースの壁部分における加工が複雑であり、コ
スト高に繋がる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
課題を解決すべく、次のような手段を講ずるものであ
る。まず、請求項1に係る発明が講じる手段は、エンジ
ンからPTO軸への動力伝達を入り切り操作自在とする
PTOクラッチと、該PTOクラッチのクラッチ切り時
に連動して、該PTOクラッチの伝動下手側の被制動部
材を制動部材に圧接させて制動するPTOブレーキとを
設けてある作業車両のPTO伝動装置であって、該PT
Oブレーキの該制動部材を、該被制動部材の回転軸線回
りで所定角度だけ空転が許容されるように、ミッション
ケース内の壁部分に取り付ける。
【0005】次に、請求項2に係る発明が講じる手段
は、エンジンからPTO軸への動力伝達を入り切り操作
自在とするPTOクラッチと、該PTOクラッチのクラ
ッチ切り時に連動して、該PTOクラッチの伝動下手側
の被制動部材を制動部材に圧接させて制動するPTOブ
レーキとを設けてある作業車両のPTO伝動装置であっ
て、該PTOブレーキの前記制動部材は、少なくとも一
枚の制動板を相対回転不能に係止する筒状部分と、ミッ
ションケース内の壁部分に取り付けられる背面部分とを
具備するドラム状に形成されるものとし、この背面部分
と前記壁部分との間には、制動部材が被制動部材の回転
軸線方向に移動するのを制止しつつ該回転軸線回りに相
対回転するのを許容する第一係止手段と、制動部材が回
転軸線回りに所定角度だけ空転するのを許容する第二係
止手段とを介装させる。
【0006】また、請求項2に係る発明の中で、請求項
3に係る発明が講じる手段として、前記第一係止手段
は、前記制動部材の筒状部分の外周面に形成した環状溝
と、前記壁部分に螺着する取付ボルトであって、該取付
ボルトの頭部に、環状溝内に突入する鍔部材を具備して
なるものとより構成されるものとする。
【0007】また、請求項2または3に係る発明の中
で、請求項4に係る発明が講じる手段として、前記第二
係止手段は、前記壁部分に設けた第一凸状部材と、前記
制動部材の背面部分に設けた前記第一凸状部材が嵌入す
る凹部と、該凹部内周より前記回転軸線に向かって突出
し、該第一凸状部材に接当可能な第二凸状部材とより構
成されるものとする。
【0008】次に、請求項5に係る発明が講じる手段
は、エンジンからPTO軸への動力伝達を入り切り操作
自在とするPTOクラッチと、該PTOクラッチのクラ
ッチ切り時に連動して、該PTOクラッチの伝動下手側
の被制動部材を制動部材に圧接させて制動するPTOブ
レーキとを設けてある作業車両のPTO伝動装置であっ
て、前記PTOクラッチは、作動油供給でクラッチ入り
操作され、作動油供給停止でクラッチ切り側にバネ付勢
されるクラッチピストンを具備してなり、前記PTOブ
レーキは、PTOクラッチのクラッチ入り操作時の作動
油を受けてブレーキ切り操作され、その作動油の供給停
止を受けてブレーキ入り側にバネ付勢されるブレーキピ
ストンを具備してなるものとする。
【0009】また、請求項5に係る発明の中で、請求項
6に係る発明が講じる手段として、前記クラッチピスト
ンと前記ブレーキピストンとを、前記被制動部材の回転
軸線方向に沿って並設したPTOクラッチの作動油室と
PTOブレーキの作動油室とにそれぞれ収容するととも
に、両作動油室を区画する隔壁部に、両作動油室間を相
互接続する油路を設ける。
【0010】また、請求項5に係る発明の中で、請求項
7に係る発明が講じる手段として、前記作動油室の各々
に対して油圧制御弁からの作動油を供給するための油受
継部を、前記被制動部材の回転軸を軸支する軸受に対
し、該被制動部材の反対側に配設する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付の図
面を基に説明する。図1は本発明の作業車両のPTO伝
動装置を採用するトランスミッション全体のスケルトン
図、図2は後部ミッションケース2に対して取り付けら
れた本発明に係るPTOクラッチ及びPTOブレーキの
平面断面図、図3は図2中X−X線断面図、図4は図2
中Y−Y線断面図、図5は図2中Z−Z線断面図であ
る。
【0012】図1は、トラクタ等の作業車両におけるト
ランスミッション全体の構造を示しており、まず、ハウ
ジング構成は、主に、前部ミッションケース1と後部ミ
ッションケース2とを前後に締結接合してなるものであ
る。前部ミッションケース1の前端と後端は開口してお
り、前端開口部には、前後貫通状のフライホイルハウジ
ング3が一体状に接合されている。後部ミッションケー
ス2の前端と後端も開口しており、その前端開口部は、
前部ミッションケース1の後端開口部と連通する。ま
た、後部ミッションケース2の後端開口部は、後部軸受
カバー6にて閉塞されている。
【0013】前部ミッションケース1の内部において、
前端開口部よりやや後方に前部軸受枠固定壁1aが形成
され、軸受枠固定壁1aの前側に前部軸受枠3を締結す
る。更に、前部ミッションケース1内において、前部軸
受枠4よりやや後方に軸受壁1bを形成し、更に、軸受
壁1bよりやや後方にて隔壁1cを形成して、隔壁1c
にて、前部ミッションケース1内を、第一室R1と第二
室R2とに前後区画する。即ち、第一室R1は、前部軸
受枠4と隔壁1cとの間に形成される。
【0014】また、隔壁1cの後方で、後端開口部のや
や前方位置に設けたボス部に中間軸受枠5を締結してお
り、前部ミッションケース1内の隔壁1cと中間軸受枠
5との間に第二室R2を形成する。更に、後部ミッショ
ンケース2内において、その前端開口部よりやや後方に
軸受壁2aを形成し、前部ミッションケース1及び後部
ミッションケース2内にて、中間軸受枠5と軸受壁2a
との間に第三室R3を形成する。そして、後部ミッショ
ンケース2内の軸受壁2aより後端(後部軸受カバー6
閉塞部分)までを第四室R4とするものである。
【0015】図1図示のトランスミッションは、以上の
ような構成のハウジング内に、走行伝動系と、本発明に
係るPTO伝動系とを併設してなるものである。この中
で、まず、走行伝動系全体の概略構成について、図1よ
り説明する。まず、フライホイルハウジング3内には、
エンジン出力軸に直結されるフライホイル7が配設さ
れ、フライホイル7に入力軸8の前端を結合する。即
ち、入力軸8を、エンジン出力軸と一体に回転させる構
造とする。
【0016】軸受壁1bと中間軸受枠5との間にて、走
行クラッチ軸38を軸支するものであり、その途中部
は、軸受壁1cにて軸受されている。走行クラッチ軸3
8は中空軸状で、入力軸8をその中に同一軸芯に沿って
遊嵌している。第一室R1において、前部軸受枠4と軸
受壁1bとの間で入力軸8上に、油圧クラッチ式の前後
進切換機能を兼備する走行クラッチDが配設される。走
行クラッチDは、後部に前進クラッチ部Daを、前部に
後進クラッチ部Dbを形成する。前進クラッチ部Daが
係合すると、入力軸8の動力を走行クラッチ軸38に直
接伝動する状態となる。
【0017】更に、前部軸受枠4には図示されないアイ
ドルギアを、また、前部軸受枠4と軸受壁1bとの間に
は後進用中間軸37を、入力軸8に対して平行状に軸支
し、入力軸8・アイドルギア・後進用中間軸37・そし
て走行クラッチ軸38へと伝動する後進用伝動系を形成
している。後進クラッチ部Dbが係合すると、入力軸8
よりアイドルギアに動力が伝達されて、走行クラッチ軸
38が後進回転に伝動される。以上のように、入力軸8
より走行クラッチ軸38に直接伝動する前進伝動系と後
進伝動系とを有し、両伝動系の一つを走行クラッチDに
て選択可能な前後進選択装置を構成している。なお、前
進伝動系、後進伝動系ともクラッチを切って、走行クラ
ッチを切った状態とすることは、図外の油圧制御弁によ
り可能である。
【0018】次に、第二室R2では、走行クラッチ軸3
8に対して平行状に、第一走行変速軸39が軸受壁1c
及び中間軸受枠5に軸受されて配設されており、両走行
クラッチ軸38と第一走行変速軸39との間にて、四段
の主変速装置S1を構成する歯車列及びクラッチが配設
されている。
【0019】第一走行変速軸39は、中間軸受枠5より
も後方に延設されて、第三室R3内にて、第一走行変速
軸39に対して平行状に低速用中間軸40を配設してお
り、その前端を中間軸受枠5に軸受けさせている。そし
て、第一走行変速軸39後端より後方に、同一軸芯に沿
って第二走行変速軸41を配設するものであり、その前
端は、第一走行変速軸39の後端に対して遊転外嵌さ
れ、その途中部は、軸受壁2aに軸受され、その後端
は、軸受壁2cにて軸受される。
【0020】第三室R3内において、第一走行変速軸3
9と第二走行変速軸41との間には低速用中間軸40を
介して、高低速切換装置S2を形成する歯車列とクラッ
チとが配設されている。
【0021】第四室R4内の軸受壁2a・2c間に、走
行出力軸42が第二走行変速軸41に対して平行状に軸
支され、両軸41・42間に、三段の走行副変速装置S
3を構成する歯車列及びクラッチが配設されている。
【0022】なお、走行出力軸42の前端は軸受壁2a
より前方に延設されて、第二室R2内にて、低速用中間
軸40の後端に遊嵌支持される。そして、走行出力軸4
2の後端は軸受壁2cより後方に延設されて、第四室R
4内の軸受壁2c・2d間に配設される後輪差動機構R
Dに連結されている。
【0023】以上のような構成において、エンジン出力
軸(フライホイル7)の駆動は、まず、入力軸8より前
後進切換用の走行クラッチDを介して、走行クラッチ軸
38にされるものであり、走行クラッチ軸38より主変
速装置S1を介して第一走行変速軸39に伝動され、高
低速切換装置S2を介して第二走行変速軸41に伝動さ
れるものであり、更に、副変速装置S3を介して走行出
力軸42に伝動し、後輪差動機構RDを伝動するもので
ある。
【0024】更に、後部ミッションケース2の前下端に
膨出部2eを形成し、膨出部2e内にて、走行出力軸4
2に平行状に前輪駆動軸43を軸支して、走行出力軸4
2との間に前輪駆動系の歯車列及びクラッチを配設して
いる。前輪駆動軸43の後端は、後部ミッションケース
2内に形成する軸受壁2bにて軸受され、その前端は膨
出部2eの前端部に軸受されて、更に前方に突出し、前
輪差動機構に対しての伝動系に連接され、そのクラッチ
機構にて、このトランスミッションを搭載する走行車両
を、四輪駆動と二輪駆動とに切り換える。
【0025】次に、PTO伝動系の全体の概略構成につ
いて図1より説明する。入力軸8は前部軸受枠4を貫通
して軸受され、更に、前部ミッションケース1内の軸受
壁1b、隔壁1c、中間軸受枠5を貫通し、その後端
が、第三室R3に配設される油圧多板式のPTOクラッ
チCを介して、入力軸8と同一軸上にその後方に延設さ
れるPTOクラッチ軸9に伝動可能となっている。な
お、PTOクラッチ軸9はPTOクラッチCの切り操作
時における連れ回りを阻止すべく、PTOクラッチCの
直後方に配設される油圧多板式のPTOブレーキBに
て、PTOクラッチCの切り操作と同期して制動される
ものとなっている。即ち、入力軸8は、前記の如く、エ
ンジン出力と一体に回転するものであるが、PTOクラ
ッチCを入れれば、PTOブレーキBは非制動状態とな
り、PTOクラッチ軸9は入力軸8と一体に回転するも
のとなる。一方、PTOクラッチCを切ると、PTOブ
レーキBがそれに伴ってPTOクラッチ軸9を制動す
る。従って、PTOクラッチ軸9は動力遮断状態で制動
されるのである。
【0026】PTOブレーキBは、後部ミッションケー
ス2の軸受壁2aの前面に取り付けられる。PTOクラ
ッチ軸9は軸受壁2aを貫通するように軸支されて、更
に後方に延設され、途中で軸受壁2dにて軸受され、そ
の後端を前記後部軸受カバー6にて軸受されている。軸
受壁2d・後部軸受カバー6には、PTOクラッチ軸9
と平行状にリアPTO軸10が軸受され、両軸9・10
間には、各軸9・10にそれぞれ固設される減速歯車が
常時噛合して、減速歯車列Gを形成しており、リアPT
O軸10は、後部軸受カバー6より後方に突出して、ト
ラクタの後方に装着する作業機(例えばロータリー耕耘
機)に動力を伝達可能としている。
【0027】PTO伝動系の全体構造は以上であって、
次に、図2乃至図5より、油圧多板式のPTOクラッチ
C及びPTOブレーキBの組立体であるPTOアセンブ
リAの構成及びその取付構造について説明する。PTO
クラッチC及びPTOブレーキBは、同一軸芯上にPT
OアセンブリAとして組み立てられる。
【0028】PTOアセンブリAの組立構成について図
2より説明する。まず、PTOクラッチCのクラッチボ
ディ11の形状より説明する。クラッチボディ11の中
心部には、PTOクラッチ軸9にキーを介して設置する
ためのボス部11aを形成しており、ボス部11aの前
後略中央部分には、回転軸線と直交する方向に隔壁部1
1bを形成し、隔壁部11bの外周端より前方に筒状部
11cを形成して、筒状部11cと隔壁部11bとに
て、PTOクラッチCのドラムを形成するものであり、
ボス部11a外周面と隔壁部11bと筒状部11cとに
囲まれる空間をクラッチ作動油室Caとし、クラッチ作
動油室Ca内にクラッチピストン12を前後摺動自在に
内装し、また、ボス部11aの前端部に固設したストッ
パーリング14とクラッチピストン12との間に戻しバ
ネ13を介装し、クラッチピストン12を隔壁部11b
に向けて付勢している。
【0029】入力軸8及びPTOクラッチ軸9を所定位
置に軸支して、PTOアセンブリAをPTOクラッチ軸
9上の所定位置に配設すると、入力軸8の後端に固設さ
れたクラッチ部材15の後端部が、PTOクラッチCの
クラッチボディ11内に挿入される。そして、クラッチ
部材15の外周面にはスプラインが形成されており、ス
プラインに複数枚の摩擦板16・16・・・を、相対回
転不能で且つ前後摺動自在に係合し、一方、クラッチボ
ディ11には、摩擦板16・16と重ね合わせるように
して、相手板17・17・・・が相対回転不能で且つ前
後摺動自在に係合される。そして、最も外側(最前端位
置)に配設される摩擦板16の外側にて筒状部11cに
当て板18を係合し、その外側(前側)には抜止め防止
板19を筒状部11cに係合し、更に、その外側にはス
トッパーリング20を固設して、抜止め防止板19及び
当て板18が外側(前側)に抜けないようにしている。
こうして、ストッパーリング20とクラッチピストン1
2との間に、複数の摩擦板16及び相手板17を配設し
た多板式のPTOクラッチCが形成される。
【0030】また、隔壁部11bの後端面には、筒状部
11cより小径のブレーキ用の筒状部11dを後方に延
設し、その外周面には、後記被制動板25を相対回転不
能で且つ前後摺動自在に係合すべく、スプラインが形成
されている。そして、ボス部11aの外周面と筒状部1
1dと隔壁部11bとで囲まれた空間をブレーキ作動油
室Baとし、この中にブレーキピストン21を前後摺動
自在に嵌入し、ボス部11aの後端には、ストッパーリ
ング23を固設して、ストッパーリング23とブレーキ
ピストン21との間に、二枚の皿バネ22を介装し、ブ
レーキピストン21を隔壁部11bに向けて付勢してい
る。
【0031】更に、ブレーキピストン21を囲むように
ブレーキドラム24を配置する。PTOブレーキBの制
動部材であるブレーキドラム24は、ブレーキピストン
21を囲むように、被制動部材であるPTOクラッチ軸
9の軸回りに形成される筒状部24aと、PTOクラッ
チ軸9の径方向に形成される背面部24bとを有するド
ラム形状であり、背面部24bの近傍において、筒状部
24aの外周面に環状溝24cを形成している。また、
筒状部24aの内側において、PTOクラッチ軸9の径
方向に沿う壁部24dを形成し、壁部24dより後方
で、環状溝24cを形成する筒状部24aにて囲まれ、
背面部24bに至るまでの空間を空転許容室Bbとす
る。空転許容室Bbの後端は背面部24bで開口して、
その中にPTOクラッチ軸9を挿通させいる。また、空
転許容室Bb内において、筒状部24aの一部が、中心
部に向けて突出して、後記ストッパーピン32に押当す
るための押当部24eを形成している。
【0032】クラッチボディ11の筒状部11d外周面
のスプラインには、相対回転不能で且つ前後摺動自在に
複数枚の被制動板25・25を係合し、一方、被制動板
25・25間に重ね合わせるようにして、ブレーキドラ
ム24の筒状部24aに、相対回転可能で且つ前後摺動
自在に制動板26を係合する。最も外側(最前端位置)
の制動板26の外側には、当て板27を筒状部11dの
スプラインに係合し、その直外側(前側)にストッパー
リング28を筒状部11dのスプラインに係止して、当
て板27の抜け止めを図っている。こうして、ブレーキ
ドラム24内において、ブレーキピストン21の押圧部
と当て板27との間に複数の制動板26と被制動板25
とを配設して、多板式のPTOブレーキBが構成され
る。
【0033】次に、PTOアセンブリAの取付工程を順
を追って説明する。まず、PTOアセンブリAの取付面
となる後部ミッションケース2の軸受壁2aの前面に
は、PTOブレーキBにおけるブレーキドラム24の背
面部24bを相対回転自在に嵌入する凹部2fが形成さ
れており、その中心部分には、前後貫通状に、油受継部
材31を挿入するための嵌挿孔2gが設けられている。
更に、凹部2fの一箇所にストッパーピン32を嵌入す
るためのピン孔2hが凹設されている。また、凹部2f
の外周上に複数のボルト孔2i・2i・・・が設けられ
ている。更に、嵌挿孔2gに対しては、図2及び図4に
示す如く、後部ミッションケース2の外壁面上に付設す
るPTOクラッチ制御用油圧バルブVに連通する潤滑油
路2jが穿設されている。
【0034】このような軸受壁2aに対して、まず、嵌
挿孔2g内に油受継部材31を回転不能に嵌挿するもの
であり、油受継部材31内に、ベアリング30を介して
PTOクラッチ軸9を前後方向に貫通支持させる。油受
継部材31内には、ベアリング30に近接する油溜まり
部31cを形成しており、内周面にクラッチ作動油供給
ポート31aと潤滑油ポート31bとが開口されてい
る。潤滑油ポート31bは軸受壁2aの潤滑油路2jに
連通する。また、PTOクラッチ制御用油圧バルブVか
らの油出力ポートには、図2及び図5の如く、後部ミッ
ションケース2内に配設した作動油管35が接続されて
おり、その管端を作動油供給ポート31aに接続してい
る。この作動油管35の取付により油受継部材31の回
り止めを図っている。
【0035】また、図2及び図4の如く、油受継部材3
1の油溜まり部31cは潤滑油ポート31bに通じ、P
TOクラッチ軸9の後記潤滑油路9bに連通している。
潤滑油路2jからは、油溜まり部31cを介して潤滑油
路9b内に潤滑油が導入されPTOクラッチC及びPT
OブレーキBの潤滑油としてそれぞれに供給される。
【0036】このように、油受継部31を固設した軸受
壁2aの前端面の凹部2f内に対して、ブレーキドラム
24の背面部24bを嵌入する。背面部24bと凹部2
fとは、凹部2f内にて背面部24b、即ちブレーキド
ラム24が回動自在である程度に当接しているものとす
る。このように、凹部2fに背面部24bを嵌入した時
には、環状溝24cの内側面が、軸受壁2aの前端面
(凹部2f以外の面)と一致するものとする。
【0037】そして、凹部2fの回りに設けられた各ボ
ルト孔2iに対して、それぞれ取付ボルト33を螺着す
るものであり、取付ボルト33のボルト頭部と軸受壁2
aの前端面との間には鍔部材34が介装される。鍔部材
34の一部は環状溝24c内に突入するものであり、こ
れにより、軸受壁2aに対しブレーキドラム24の抜け
止めを行う。即ち、ブレーキドラム24がPTOクラッ
チ軸9の回転軸線方向に移動するのを規制する。なお、
鍔部材34はブレーキドラム24の環状溝24cの内側
面を強く押さえないので、ブレーキドラム24は軸受壁
2aに対して回転自在に取り付けられる。
【0038】このように取り付けられたブレーキドラム
24内に形成される空転許容室Bb内には、図2及び図
3に示す如く、ストッパーピン32の頭部が突出してお
り、図3の如く、押当部24eがストッパーピン32に
押当した状態より、図3中の矢印方向に一回転して、再
び押当部24eがストッパーピン32に押当するまでの
範囲で、ブレーキドラム24の軸受壁2aに対する相対
回転即ち空転が許容されることとなる。従って、PTO
クラッチCが切れ、PTOブレーキBのブレーキドラム
24にPTOクラッチ軸9が結合された状態であって
も、駆動方向と逆方向に一定角度の空転が可能であり、
この空転により、作業車両のリアPTO軸10と、作業
機側の伝動機構との連動連結作業が容易となる。
【0039】なお、このようにPTOアセンブリAを軸
受壁2aに取り付ける時点で、ブレーキドラム24内の
ブレーキ作動油室Ba内にはブレーキピストン21が配
設され、その筒状部24aには制動板26等を係合状態
にしておいて、クラッチボディ11と組み合わせた状態
にして、PTOブレーキBを構成しておく。
【0040】ブレーキドラム24の背面部24aを軸受
壁2aに取付け、また、クラッチボディ11のボス部1
1aをPTOクラッチ軸9に取付け、PTOクラッチ軸
9の前端にベアリング29を位置決め外嵌して、ベアリ
ング29とベアリング30との間で、クラッチケース1
1のボス部11aを、PTOクラッチ軸9上に挟持固定
する。そして、入力軸8の後端にスプライン嵌合したク
ラッチ部材15を、ベアリング29上に外嵌する。
【0041】最後の組み付け工程として、摩擦板16・
16・・・及び相手板17・17・・・を、それぞれ、
クラッチ部材15の後端のスプライン及びクラッチケー
ス11の筒状部11cに係合し、押当板18、油漏れ防
止板19、及びストッパーリング20を筒状部11cに
係合固定して、PTOクラッチCを構成し、PTOアセ
ンブリAの組み付けを完了する。
【0042】PTOアセンブリAを軸受壁2aより取り
外す場合には、まず、ストッパーリング20を外して入
力軸8及びクラッチ部材15をPTOクラッチ軸9より
前方へ移動させて、PTOクラッチCを解体し、ベアリ
ング29を外し、更に、取付ボルト33を外せば、クラ
ッチピストン12及びブレーキピストン21を内嵌した
まま、クラッチボディ11を、PTOブレーキBのブレ
ーキドラムごと前方に摺動させて、PTOクラッチ軸9
及び軸受壁2aより脱却することができるのである。
【0043】最後に、PTOアセンブリAに対する作動
油及び潤滑油供給構造について、図2乃至図5より説明
する。まず、PTOクラッチ軸9には、その軸線に沿っ
て平行に、作動油路9a及び潤滑油路9bとが穿設され
ている。作動油路9aは、油受継部材31の作動油ポー
ト31aを介して、作動油管35に連通しており、PT
Oクラッチ制御用油圧バルブVの油出力ポートより、作
動油管35及び作動油ポート31aを介して、作動油路
9aに作動油が導入される。
【0044】作動油路9aは、クラッチボディ11のボ
ス部11aに穿設したクラッチ作動油ポート11eを介
して、クラッチ作動油室Caに連通している。一方、潤
滑油路9bは、クラッチボディ11のボス部11aに穿
設したクラッチ潤滑油ポート11fを介して、摩擦板1
6及び相手板17と連通し、また、ボス部11aに穿設
したブレーキ潤滑油ポート11gを介して、被制動板2
5及び制動板26と連通させ、更に、隔壁部11bに、
クラッチ作動油室Caとブレーキ作動油室Baとを接続
する連絡油路11hを穿設している。なお、ブレーキピ
ストン21内に潤滑油孔21aが穿設されており、ブレ
ーキピストン21が移動してもブレーキ潤滑油ポート1
1gに常に連通可能となっている。
【0045】以上のような作動油路構造において、PT
Oクラッチの切れた状態からクラッチ入り操作をした時
の作動油の流れを説明する。まず、外部油圧ポンプより
吐出した圧油をPTOクラッチ制御用油圧バルブVの油
出力ポートから作動油管35に供給し、油受継部材31
の作動油ポート31a・PTOクラッチ軸9の作動油路
9a・クラッチボディ11のクラッチ用作動油ポート1
1eを介して、クラッチ作動油室Ca内に作動油が導入
され、これにより、クラッチピストン12は、戻しバネ
13に抗して前方に摺動する。従って、クラッチピスト
ン12と当て板18との間で、摩擦板16・相手板17
が圧着し、PTOクラッチCが入る。即ち、入力軸8の
動力が、クラッチ部材15よりクラッチボディ11に伝
動され、クラッチボディ11と一体のPTOクラッチ軸
9に伝動されるものである。
【0046】また、クラッチ作動油室Ca内に導入され
る作動油の一部が、連絡油路11hを介してブレーキ作
動油室Ba内にも導入される。この作動油に押されるブ
レーキピストン21は、皿バネ22に抗して後方に摺動
し、ブレーキピストン21と当て板27との間が空き、
被制動板25・制動板26間が離間し、PTOブレーキ
Bは非制動状態となり、PTOクラッチ軸9は、PTO
ブレーキBに制動されることなく、PTOクラッチCを
介して入力軸8からの動力を受ける。
【0047】次に、PTOクラッチCの切り操作時の作
動油の流れを説明する。PTOクラッチCが入った状態
より切り操作を行うと、PTO制御用油圧バルブVは作
動油管35に対する油出力を停止し、ドレンする。即
ち、クラッチ作動油室Ca内の圧油が、クラッチ作動油
ポート11e・作動油路9a・作動油ポート31a・作
動油管35を介して排出される。従って、クラッチピス
トン12は戻しバネ13の付勢力にて後方に摺動する。
これにより、当て板18とクラッチピストン12との間
が空き、摩擦板15と相手板16とが離間して、PTO
クラッチCが切れる。
【0048】一方、ブレーキ作動油室Ba内からも、連
絡油路11h・クラッチ作動油室Ca・クラッチ作動油
ポート11eを介して作動油路9aへと作動油が排出さ
れ、ブレーキピストン21は、皿バネ22の付勢力にて
前方に摺動し、当て板18との間で、被制動板25・制
動板26を圧着し、PTOブレーキBを制動状態にす
る。即ち、PTOクラッチ軸9は、PTOクラッチCが
切れて入力軸8からの伝動が絶たれると同時に、PTO
ブレーキBによって制動され、連れ回りせずに回転が停
止する。即ち、PTO軸10の連れ回りが回避される。
【0049】PTOブレーキBの制動時には、被制動板
25に対して制動板26が圧着開始する際に、制動板2
6は被制動板25に連れ回り、制動板26と一体のブレ
ーキドラム24が、この連れ回りにより、軸受壁2aに
対して回動する。但し、その回動角度は、前記の如く、
ストッパーピン32と押当部24eとによって規制さ
れ、ストッパーピン32に押当部24eが押当した時点
で、ブレーキドラム24及び制動板26は連れ回りを停
止し、被制動板25を制動するものとなるのである。
【0050】次に、潤滑油は、図2及び図4に示すよう
に、軸受壁2aの潤滑油路2jより軸受壁2aの潤滑油
ポート31bを介して油受継部材31内の油溜まり部3
1c内に適宜導入されて、隣接するベアリング30を潤
滑し、更に、PTOクラッチ軸9内の潤滑油路9bより
クラッチ潤滑油ポート11fを介して、クラッチボディ
11内に潤滑油を供給するものであり、このような潤滑
油供給により、PTOクラッチC及びPTOブレーキB
の作動を円滑にし、各制動摩擦部材の長期間使用を可能
としている。
【0051】
【発明の効果】本発明は、以上の如く構成することによ
り、次のような効果を奏する。まず、請求項1に係る発
明は、PTOクラッチに、その伝動下手側のPTO軸が
連れ回るのを防止する連れ回り防止手段としてのPTO
ブレーキを組み合わせて構成した作業車両のPTO伝動
装置において、PTOブレーキの制動部材を、ミッショ
ンケース内の壁部分に取り付けるだけで、制動部材が被
制動部材の回転軸線回りで所定角度だけ空転が許容され
るものとなり、PTOクラッチ切り時における作業車両
のPTO軸と作業機側の伝動機構との連結が容易とな
る。
【0052】また、請求項2に係る発明は、PTOクラ
ッチとPTOブレーキとの組合せ体を構成するに当たっ
て、制動部材の被制動部材に対する空転許容機構を、ミ
ッションケースの壁部分の加工によらず、制動部材をブ
レーキドラムとし、これをミッションケース内の壁部分
に対して、別構成の第一係止手段と第二係止手段とに
て、回転軸線回りに所定角度だけ空転するのを許容する
(回転軸線方向には移動しない)ように取付可能とする
もので、ミッションケースの壁部分の加工コストを低減
し、容易な取付構成で、空転許容機構を構成することが
できる。
【0053】また、請求項2に係る発明の中で、請求項
3に係る発明は、前記第一係止手段として、ブレーキド
ラム外周面に環状溝を形成しておき、ブレーキドラムの
背面部分を取付ボルトにて螺着するだけで、ボルト頭部
と壁面との間の鍔部分が環状溝内に突入して、そのまま
ブレーキドラムの抜け止め防止、即ち、ブレーキドラム
の回転軸線方向の移動を規制するものとなる。このよう
に、壁面に対するブレーキドラムの取付用部材としての
ボルトをそのまま第一係止手段として活用することで、
部品点数の節約に繋がる。
【0054】また、請求項2または3に係る発明の中
で、請求項4に係る発明は、前記第二係止手段を、前記
壁部分に設けた第一凸状部材と、第一凸状部材が嵌入可
能な、前記PTOブレーキの前記制動部材の背面部分に
設けた凹部と、凹部内周より前記回転軸線に向かって突
出し、第一凸状部材に押当可能な第二凸状部材とより構
成されるものであって、ミッションケース内の壁部分自
体には、凹部と、第一凸状部材の嵌入孔とのみ加工形成
すれば済み、形状が簡単で加工容易である。そして、ブ
レーキドラム側に第二凸状部材を形成することで、ブレ
ーキドラムを壁部分に取り付けるだけで、制動部材であ
るブレーキドラムの被制動部材に対する一定回動角度の
空転許容機構がそのまま形成され、組立容易である。
【0055】請求項5に係る発明は、PTOクラッチと
PTOブレーキとの組み合わせた作業車両のPTO伝動
装置において、PTOクラッチ及びPTOブレーキに、
それぞれクラッチピストンとブレーキピストンとを具備
させたものであり、油圧式のクラッチ及びブレーキを形
成でき、クラッチ接離・及びブレーキ接離の応答が円滑
で長時間使用に耐える良好なクラッチ及びブレーキとな
る。
【0056】また、請求項5に係る発明の中で、請求項
6に係る発明は、クラッチピストン及びブレーキピスト
ンを収容するPTOクラッチ作動油室とPTOブレーキ
ブレーキ作動油室とを、前記被制動部材の回転軸線に沿
って並設するものであり、連れ回り防止のブレーキ機構
を備えながら、コンパクトなPTO伝動装置を形成する
ことができる。
【0057】また、請求項6に係る発明の中で、請求項
7に係る発明は、油受継部を、前記被制動部材の回転軸
を軸支する軸受に対し、被制動部材の反対側に配設する
ことで、PTOクラッチとPTOブレーキをアセンブリ
化して、ミッションケースの壁部分に対する脱着が容易
に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作業車両のPTO伝動装置を採用する
トランスミッション全体のスケルトン図である。
【図2】後部ミッションケース2に対して取り付けられ
た本発明に係るPTOクラッチ及びPTOブレーキの平
面断面図である。
【図3】図2中X−X線断面図である。
【図4】図2中Y−Y線断面図である。
【図5】図2中Z−Z線断面図である。
【符号の説明】
A PTOアセンブリ(PTO伝動装置) B PTOブレーキ Ba ブレーキ作動油室 Bb 空転許容室 C PTOクラッチ Ca クラッチ作動油室 V PTOクラッチ制御用油圧バルブ 2 後部ミッションケース 2a 軸受壁 9 PTOクラッチ軸 11 クラッチボディ 11a ボス部 11b 隔壁部 11e クラッチ作動油ポート 11f クラッチ潤滑油ポート 11g ブレーキ潤滑油ポート 11h 連絡油路 12 クラッチピストン 13 戻しバネ 16 摩擦板 17 相手板 21 ブレーキピストン 22 皿バネ 24 ブレーキドラム 24a 筒状部 24b 背面部 24c 環状溝 24d 壁部 24e 押当部 25 被制動板 26 制動板 31 油受継部材 31a 作動油ポート 31b 潤滑油ポート 31c 油溜まり部 32 ストッパーピン 33 取付ボルト 34 鍔部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからPTO軸への動力伝達を入
    り切り操作自在とするPTOクラッチと、該PTOクラ
    ッチのクラッチ切り時に連動して、該PTOクラッチの
    伝動下手側の被制動部材を制動部材に圧接させて制動す
    るPTOブレーキとを設けてある作業車両のPTO伝動
    装置であって、該PTOブレーキの該制動部材を、該被
    制動部材の回転軸線回りで所定角度だけ空転が許容され
    るように、ミッションケース内の壁部分に取り付けるこ
    とを特徴とする作業車両のPTO伝動装置。
  2. 【請求項2】 エンジンからPTO軸への動力伝達を入
    り切り操作自在とするPTOクラッチと、該PTOクラ
    ッチのクラッチ切り時に連動して、該PTOクラッチの
    伝動下手側の被制動部材を制動部材に圧接させて制動す
    るPTOブレーキとを設けてある作業車両のPTO伝動
    装置であって、該PTOブレーキの前記制動部材は、少
    なくとも一枚の制動板を相対回転不能に係止する筒状部
    分と、ミッションケース内の壁部分に取り付けられる背
    面部分とを具備するドラム状に形成されるものとし、こ
    の背面部分と前記壁部分との間には、制動部材が被制動
    部材の回転軸線方向に移動するのを制止しつつ該回転軸
    線回りに相対回転するのを許容する第一係止手段と、制
    動部材が回転軸線回りに所定角度だけ空転するのを許容
    する第二係止手段とを介装させることを特徴とする作業
    車両のPTO伝動装置。
  3. 【請求項3】 前記第一係止手段は、前記制動部材の筒
    状部分の外周面に形成した環状溝と、前記壁部分に螺着
    する取付ボルトであって、該取付ボルトの頭部に、環状
    溝内に突入する鍔部材を具備してなるものとより構成さ
    れることを特徴とする請求項2記載の走行車両のPTO
    伝動装置。
  4. 【請求項4】 前記第二係止手段は、前記壁部分に設け
    た第一凸状部材と、前記制動部材の背面部分に設けた前
    記第一凸状部材が嵌入する凹部と、該凹部内周より前記
    回転軸線に向かって突出し、該第一凸状部材に接当可能
    な第二凸状部材とより構成されることを特徴とする請求
    項2または3記載の作業車両のPTO伝動装置。
  5. 【請求項5】 エンジンからPTO軸への動力伝達を入
    り切り操作自在とするPTOクラッチと、該PTOクラ
    ッチのクラッチ切り時に連動して、該PTOクラッチの
    伝動下手側の被制動部材を制動部材に圧接させて制動す
    るPTOブレーキとを設けてある作業車両のPTO伝動
    装置であって、前記PTOクラッチは、作動油供給でク
    ラッチ入り操作され、作動油供給停止でクラッチ切り側
    にバネ付勢されるクラッチピストンを具備してなり、前
    記PTOブレーキは、PTOクラッチのクラッチ入り操
    作時の作動油を受けてブレーキ切り操作され、その作動
    油の供給停止を受けてブレーキ入り側にバネ付勢される
    ブレーキピストンを具備してなるものとすることを特徴
    とする作業車両のPTO伝動装置。
  6. 【請求項6】 前記クラッチピストンと前記ブレーキピ
    ストンとを、前記被制動部材の回転軸線方向に沿って並
    設したPTOクラッチの作動油室とPTOブレーキの作
    動油室とにそれぞれ収容するとともに、両作動油室を区
    画する隔壁部に、両作動油室間を相互接続する油路を設
    けることを特徴とする請求項5記載の走行車両のPTO
    伝動装置。
  7. 【請求項7】 前記作動油室の各々に対して油圧制御弁
    からの作動油を供給するための油受継部を、前記被制動
    部材の回転軸を軸支する軸受に対し、該被制動部材の反
    対側に配設することを特徴とする請求項6記載の走行車
    両のPTO伝動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009274565A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Yanmar Co Ltd 作業車両
JP2011126362A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Yanmar Co Ltd 作業車両
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