JPH1177768A - 薄板射出成形用金型 - Google Patents

薄板射出成形用金型

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JPH1177768A
JPH1177768A JP24062597A JP24062597A JPH1177768A JP H1177768 A JPH1177768 A JP H1177768A JP 24062597 A JP24062597 A JP 24062597A JP 24062597 A JP24062597 A JP 24062597A JP H1177768 A JPH1177768 A JP H1177768A
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Shunichi Watanabe
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0025Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄板成形品の射出成形用金型において、射出
時の金型変形に伴って薄板成形品に発生するそり等の変
形、及び離型時に薄板成形品に発生するうねり等の変形
を防止する。 【解決手段】 一対の金型14,21内に薄板を成形す
るためのキャビティ22を形成し、このキャビティ22
の周囲に複数のピンゲート24を配列すると共に、キャ
ビティ上面22a及び下面22bの中心部を、ピンゲー
ト24の配列によって見込まれる射出時のキャビティ2
2の変形量を補正するように膨出形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形用の金型
に関し、特に平滑面を有する薄板成形品の射出成形用の
金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の薄板成形品を射出成形す
る薄板射出成形用金型としては、例えば図7に示したよ
うに、上下一対の金型1a,1bに薄板成形品と同じ平
板形状のキャビティ2を形成したものがあった。このキ
ャビティ2にはランナ3及びファンゲート4が設けられ
ており、これらランナ3及びファンゲート4を通じてキ
ャビティ2内に圧入された溶融樹脂5を冷却固化してか
ら金型1a,1bを分割して薄板成形品を取出してい
た。
【0003】図8は分割した下側金型1bから薄板成形
品6を離型する場合を示したものである。下側金型1b
には下面からキャビティ2内に突出する押出しピン7が
設けられており、押出しピン7の先端で薄板成形品6を
下から押し出すことによって下側金型1bから引き離し
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な薄肉の射出成形品にあっては、溶融樹脂5が狭い空間
のキャビティ2内に均一に充填されるために、射出圧や
射出スピード、及び金型温度等が高めに設定してあり、
ファンゲート4から遠く離れたキャビティ2の隅にも溶
融樹脂5が十分に届くように考慮されている。しかしな
がら、射出圧や射出スピードを高めに設定した場合、キ
ャビティ2内に急激な内圧が掛かるために金型1a,1
bが変形するおそれがある。この変形は、図7に示した
ように、ファンゲート4から離れるに従って大きくなる
傾向があり、金型1a,1bの変形によって成形された
薄板成形品6は、図9に示したように、所定の平滑面が
得られなかったり、反りが発生してしまうなどの問題が
あった。ダイセット構造を頑丈にすることで上記金型1
a,1bの変形を防ぐことも可能であるが、そうした場
合、金型構造が複雑になって取扱いが面倒になると共に
コストアップにつながってしまう等の問題があった。
【0005】また、上記薄板成形品6を下側金型1bか
ら離型する場合には、キャビティ2内に直接押出しピン
7を突き出して薄板成形品6の下面を押し出すようにし
ているために、薄板成形品6のように全面が薄肉形状の
場合には、図8に示したように押出しピン7の突き出し
によって薄板成形品6にうねりが発生するおそれがあ
り、所定の平滑面が得られなくなるといった問題があっ
た。このようなうねりの発生は、例えば押出しピン7を
キャビティ2の全体にわたって多数設けることである程
度は改善できるが、薄板成形品6の形状によっては押出
しピン7の設置位置に制約があって、必ずしも十分な本
数の押出しピン7を設けることができない場合があり、
また押出しピン7の本数を多くするとコストアップにつ
ながる等の問題があった。
【0006】そこで、本発明は、薄板成形品の射出成形
用金型において、射出時の金型変形に伴って薄板成形品
に発生するそり等の変形、及び離型時に薄板成形品に発
生するうねり等の変形を防止できる薄板成形用金型を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記課題を解
決するために請求項1に係る薄板射出成形用金型は、一
対の金型内に薄板を成形するためのキャビティが形成さ
れてなる薄板射出成形用金型において、前記キャビティ
に対して複数のピンゲートを所定の位置に配列すると共
に、前記ピンゲートの配列によって見込まれる射出時の
キャビティの変形量を補正するように前記キャビティの
上面及び下面を形成したことを特徴とする。
【0008】また、請求項2に係る薄板射出成形用金型
は、前記キャビティの周囲に複数のピンゲートを配列す
ると共に、キャビティの中心部において該キャビティを
構成する一対の金型の対向面を膨出形成したことを特徴
とする。
【0009】さらに、請求項3に係る薄板射出成形用金
型は、一対の金型内に薄板を成形するためのキャビティ
が形成され、薄板成形品の中央部に多数の小孔を設ける
ためのコアピンが該キャビティ内に林立される薄板射出
成形用金型において、前記金型の一方に、前記キャビテ
ィの下面を形成すると共にキャビティ側面及び前記コア
ピンの周囲に沿って摺動し、薄板成形品の外側面を離型
するのと同時に薄板成形品からコアピンを引き抜いて小
孔を形成する可動部と、該可動部内を貫通して可動部の
上面からキャビティ内に突出し、薄板成形品の底面を離
型させる押出しピンとを設けたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
に係る薄板射出成形用金型の実施の形態を詳細に説明す
る。図1及び図2は、本発明に係る薄板射出成形用金型
の一実施例を示したものである。この実施例において、
薄板射出成形用金型11は、固定側取付板12及び固定
側型板13とで構成される上側金型14と、可動側型板
15、受け板16、スペーサブロック17、上突出板1
8、下突出板19及び可動側取付板20とで構成される
下側金型21とからなる。
【0011】固定側型板13と可動側型板15との間に
は薄板成形品を成形するためのキャビティ22が形成さ
れる。また、上側金型14には溶融樹脂をキャビティ2
2内に射出するためのランナ23及びこのランナ23に
連通するピンゲート24が設けられており、このピンゲ
ート24は、図2に示したように、キャビティ22の周
囲に沿って多数配列されている。特にこの実施例では正
方形をなすキャビティ22の各辺を3等分するように8
個のピンゲート24が配列されている。なお、このピン
ゲート24の配列、個数は、キャビティ22の大きさ
や、平面形状に合わせて適宜設定される。
【0012】下側金型21の可動側型板15は、上下方
向へ摺動可能な可動部25をその内側に備え、この可動
部25の外周縁に沿って両者間に形成した段差付きの空
間部によって可動部25の上方移動位置を規制してい
る。可動部25の上面は、キャビティ22の下面22b
を形成しており、可動側型板15の内周面によって形成
されるキャビティ22の側面22cと、固定側型板13
の下面によって形成されるキャビティ22の上面22a
とによって密閉空間を構成している。
【0013】図1及び図2に示したように、キャビティ
22の上面22a及び下面22bは、それぞれがキャビ
ティ22の中心部に向かって膨出形成され、僅かに湾曲
した形状となっている。上面22a及び下面22bの膨
出量は、ピンゲート24の配列によって見込まれる射出
時のキャビティの変形量、即ち溶融樹脂をキャビティ2
2内に圧入したときにキャビティ22が上下方向に押し
広げられる変形量に対応するように形成される。
【0014】上記可動部25の下面には下方に延びる脚
部26が設けられる。この脚部26は、受け板16を貫
通して下突出板19に連結され、スペーサブロック17
内で下突出板19を上下方向に移動させることにより、
可動部25が可動側型板15内を摺動する。可動部25
のストローク量は、キャビティ22の下面22bが側面
22cから突出可能なように設定される。
【0015】一方、可動部25内には、該可動部25内
を貫通してキャビティ22の下面22bからキャビティ
22内に突出する複数の押出しピン27が設けられる。
この押出しピン27の下端は上突出板18に連結されて
おり、スペーサブロック17内で上突出板18を上下方
向に移動させることにより可動部25内を摺動する。
【0016】図3は、キャビティ22の周囲に設けられ
たピンゲート24からの溶融樹脂の流れを模式的に示し
たものである。各々のピンゲート24から圧入された溶
融樹脂は、リング状に広がりながらキャビティ22の中
心部に向かって流れる。この時キャビティ22の中心部
は、周囲から集まって来る溶融樹脂の圧力によって、図
4(a)に仮想線で示したように、上面22aと下面2
2bとが互いに押し広がる方向に膨らみ変形する。一
方、キャビティ22は、キャビティ22の上面22a及
び下面22bを予めキャビティ22の中心部に向けて互
いに膨出形成してあるので、上述のようにキャビティ2
2の上面22a及び下面22bが押し広げられると、キ
ャビティ22の上面22a及び下面22bが平滑な平面
になり、図4(b)に示したように、上下面の平滑な薄
板成形品29を成形することができる。また、本実施例
では、ゲートとしてピンゲート24を複数設けているた
め、ファンゲートを設ける場合に比べ、キャビティ22
の安定した変形を見込むことができ、高精度な平滑面を
有する薄板成形品29を得ることができる。
【0017】図5は、本発明に係る薄板射出成形用金型
によって射出成形された薄板成形品29の離型工程を示
したものである。キャビティ22内での溶融樹脂の冷却
固形工程が終了したら、下側金型21を分離する。この
時、薄板成形品29は、キャビティ22内に収まってい
る(工程1)。次に、脚部26とともに可動部25を可
動側型板15に沿って上方へスライドさせ、可動部25
の上面で薄板成形品29の下面全体を押し上げ、薄板成
形品29の外側面29aを可動側型板15から離型する
(工程2)。この時、薄板成形品29を突き出す面積が
大きく取れるので、離型する際の力の分散が図られるこ
とになり、薄板成形品29にうねりが発生することがな
い。次に、可動部25の上面から押出しピン27を突き
出し、薄板成形品29の下面29bを押し出して可動部
25の上面から離型させる(工程3)。この離型工程に
よれば、薄板成形品29の外側面29aを離型する工程
と、下面29bを離型する工程とを別々に備えるため、
従来のように一段階で離型する場合に比べて、下側金型
21から無理なく薄板成形品29を離型することがで
き、結果的に薄板成形品29に発生するうねりを防止す
ることができる。
【0018】図6は、本発明の第二実施例を示したもの
である。この実施例は受け板16に多数のコアピン31
を立設させたものである。このコアピン31は、薄板成
形品29の中央部に多数の小孔32を開けるためのもの
で、下側金型21の可動部25を貫通するとともに、先
端部がキャビティ22の中央部に多数林立される。キャ
ビティ22内にコアピン31を林立させた状態で樹脂を
射出し薄板成形品29を成形する(工程1)。次いで、上
述した図5の工程2と同様、脚部26とともに可動部2
5を可動側型板15に沿って上方へスライドさせ、可動
部25の上面で薄板成形品29の下面全体を押し上げ、
薄板成形品29の外側面29aを可動側型板15から離
型する。このとき、コアピン31は受け板16に下端が
固定されているために、可動部25がコアピン31の周
囲に沿って摺動し、薄板成形品29からコアピン31の
先端部が抜け出て、薄板成形品29の中央部には多数の
小孔32が形成されることになる(工程2)。このよう
に、薄板成形品29の下面が可動部25の上面で支持さ
れている状態でコアピン31を薄板成形品29から抜き
出しているので、薄板成形品29にうねりや反りが発生
することがない。最後に、可動部25の上面から押出し
ピン27を突き出し、薄板成形品29の下面29bを押
し出して可動部25の上面から離型させる(工程3)。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る薄板射
出成形用金型によれば、キャビティに対して複数のピン
ゲートを所定の位置に配列するとともに、前記ピンゲー
トの配列によって見込まれる射出時のキャビティの変形
量を補正するように前記キャビティの上面及び下面を形
成したので、溶融樹脂の射出圧や射出スピード、及び金
型温度等を高めに設定したとしても薄板成形品を平滑な
面で成形することができ、薄板成形品にうねりや反りが
発生するといったことがない。従って、ダイセット構造
を頑丈にして金型構造を複雑にする必要がなく、取扱い
が容易であると共に、コストを抑えることが可能とな
る。
【0020】また、ピンゲートをキャビティの周囲に複
数設け、キャビティの上面及び下面を中心部に向けてキ
ャビティ側に膨らませた構成としたことで、平面性の優
れた薄板成形品を得ることができる。
【0021】さらに、金型に設けたコアピンを用いて薄
板板成形品の中央部に多数の小孔を設ける場合、薄板成
形品の下面が金型に支持されている状態でコアピンを薄
板成形品から抜き抜くようにしたので、多数の小孔が形
成された薄板成形品のうねりや反りが発生するといった
ことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄板成形用金型の一実施例を示す
断面図である。
【図2】上記実施例のピンゲートの配列を示す斜視図で
ある。
【図3】上記実施例のピンゲートからの樹脂の流れを模
式的に示す平面図である。
【図4】上記実施例のキャビティの変形を示す断面図で
ある。
【図5】上記実施例の薄板成形品の離型工程を示す断面
図である。
【図6】本発明の第二実施例を示す薄板成形品の離型工
程を示す断面図である。
【図7】従来の薄板成形用金型の射出時における変形を
示す断面図である。
【図8】従来の薄板成形用金型の離型を示す断面図であ
る。
【図9】従来の薄板成形用金型により成形された薄板成
形品を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 薄板射出成形用金型 14 上側金型 21 下側金型 22 キャビティ 22a キャビティの上面 22b キャビティの下面 24 ピンゲート 25 可動部 27 押出しピン 31 コアピン 32 小孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の金型内に薄板を成形するためのキ
    ャビティが形成されてなる薄板射出成形用金型におい
    て、 前記キャビティに対して複数のピンゲートを所定の位置
    に配列すると共に、前記ピンゲートの配列によって見込
    まれる射出時のキャビティの変形量を補正するように前
    記キャビティの上面及び下面を形成したことを特徴とす
    る薄板射出成形用金型。
  2. 【請求項2】 前記キャビティの周囲に複数のピンゲー
    トを配列すると共に、キャビティの中心部において該キ
    ャビティを構成する一対の金型の対向面を膨出形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の薄板射出成形用金型。
  3. 【請求項3】 一対の金型内に薄板を成形するためのキ
    ャビティが形成され、薄板成形品の中央部に多数の小孔
    を設けるためのコアピンが該キャビティ内に林立される
    薄板射出成形用金型において、 前記金型の一方に、前記キャビティの下面を形成すると
    共にキャビティ側面及び前記コアピンの周囲に沿って摺
    動し、薄板成形品の外側面を離型するのと同時に薄板成
    形品からコアピンを引き抜いて小孔を形成する可動部
    と、該可動部内を貫通して可動部の上面からキャビティ
    内に突出し、薄板成形品の底面を離型させる押出しピン
    とを設けたことを特徴とする薄板射出成形用金型。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006116759A (ja) * 2004-10-20 2006-05-11 Nippon Zeon Co Ltd 光学材料射出成形用金型及び光学材料の製造方法
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CN109352933A (zh) * 2018-11-29 2019-02-19 深圳市景荣宏欣科技有限公司 一种无翘曲变形的面板框注塑模具
CN112873695A (zh) * 2016-12-15 2021-06-01 住友化学株式会社 板状成型体的制造方法、模具和流道

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