JPH1177471A - シリンダ装置 - Google Patents

シリンダ装置

Info

Publication number
JPH1177471A
JPH1177471A JP23850697A JP23850697A JPH1177471A JP H1177471 A JPH1177471 A JP H1177471A JP 23850697 A JP23850697 A JP 23850697A JP 23850697 A JP23850697 A JP 23850697A JP H1177471 A JPH1177471 A JP H1177471A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
air
annular groove
piston
cylinder device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23850697A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Wakazono
賀生 若園
Shinji Murakami
慎二 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Koki KK filed Critical Toyoda Koki KK
Priority to JP23850697A priority Critical patent/JPH1177471A/ja
Publication of JPH1177471A publication Critical patent/JPH1177471A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drilling And Boring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カウンタバランス用のシリンダ装置の駆動
に、そのシリンダ室の容積と比べて大容積のエアタンク
内に蓄えられた高圧エアを用いたことにより、移動体の
高速・高加速度の移動に対するシリンダ装置の追従を可
能とする。 【解決手段】 工作機械の鉛直軸に沿った方向へ高速で
駆動される移動体(サドル24等)の重力の影響を除去
するためのカウンタバランス用のシリンダ装置であっ
て、前記移動体と鉛直軸に沿った方向に関する不動部材
(例えばガントリ)との間で作動力を発揮するようにエ
アシリンダ50が設けられ、このエアシリンダ50のシ
リンダ室の容積に比べて大容積のエアタンク90内に高
圧エアが蓄えられているとともに、このエアタンク90
と前記エアシリンダ50とを連通させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マシニングセンタ
等の工作機械においてその鉛直軸に沿った方向へ駆動さ
れる移動体の重力の影響を除去するためのカウンタバラ
ンス用のシリンダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記カウンタバランス用のシリン
ダ装置としては一般に油圧シリンダが用いられている。
一方、工作機械の移動体(例えば主軸を上下に移動させ
る部材)の駆動は、近年の高速・高加速度化の要求から
リニアモータ駆動などによって高速(60〜80m/s )、か
つ高加速度(1G)で移動させるようになっている。また
油圧シリンダのシリンダチューブとピストンとの間のシ
ール構造は、ピストン外周の環状溝にはめ込まれたOリ
ングによって油密を保つようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしカウンタバラン
ス用のシリンダ装置として油圧シリンダを用いた場合、
このシリンダに油圧を加えるオイルポンプの能力や油圧
経路のパルプの流量などの限界により、油圧シリンダの
作動が前記移動体の高速・高加速度に追従できず、この
移動体に対するカウンタバランス機能が充分に果たされ
ていない。そこで油圧シリンダの容積に比べて大容積の
チャージタンク内に高圧油を蓄えておき、それを前記油
圧シリンダに供給することも考えられるが、油は非圧縮
性であるため、油圧シリンダにおけるシリンダ室の容積
変化によって油圧が大きく変化し、結局は移動体の高速
・高加速度化の妨げとなる。
【0004】また前記のようにOリングを用いた油圧シ
リンダでは、高圧油によってOリングがシリンダチュー
ブの内周面とピストンの外周面との間の隙間に食い込む
場合がある。この結果、ピストンの摺動砥抗が増加し、
さらにはピストンの移動方向によって摺動抵抗が異なる
といった不具合が生じる。またOリングの耐久性も低下
する。
【0005】請求項1記載の発明の目的は、カウンタバ
ランス用のシリンダ装置の駆動に、そのシリンダ室の容
積と比べて大容積のエアタンク内に蓄えられた高圧エア
を用いたことにより、移動体の高速・高加速度の移動に
対するシリンダ装置の追従を可能とすることである。
【0006】請求項2記載の発明の目的は、エアタンク
とエアシリンダとを連通させているエア経路を大気に対
して密閉状態とすることで、このエアタンクに対しては
洩れ分だけのエア補給でよいこととし、エネルギーの節
約効果を高めることである。
【0007】請求項3及び4記載の発明の目的は、シリ
ンダ装置のピストンとシリンダチューブあるいはシリン
ダ本体とピストンロッドとの間のシール性能を高めると
ともに、シール部材の食い込みをなくして摺動砥抗の低
減を図り、かつピストンの移動方向に関係なく同じ摺動
抵抗とすることである。
【0008】請求項5記載の発明の目的は、シリンダ装
置におけるシール部材の摺動砥抗を任意に変更可能と
し、シール機能を保持した範囲内で摺動抵抗を最小に設
定可能とすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
工作機械の鉛直軸に沿った方向へ高速で駆動される移動
体の重力の影響を除去するためのカウンタバランス用の
シリンダ装置であって、前記移動体と鉛直軸に沿った方
向に関する不動部材との間で作動力を発揮するようにエ
アシリンダが設けられ、このエアシリンダのシリンダ室
の容積に比べて大容積のエアタンク内に高圧エアが蓄え
られているとともに、このエアタンクと前記エアシリン
ダとを連通させている。
【0010】この発明によれば、前記の大容積のエアタ
ンク内に蓄えられた高圧エアによってカウンタバランス
用の前記エアシリンダを駆動することにより、このエア
シリンダを前記移動体の高速・高加速度の移動に追従さ
せることができ、この移動体に対するカウンタバランス
機能を充分に果たすことができる。またエアは圧縮性を
有することから、移動体の高速・高加速度化あるいはサ
ーボ系のハイゲインの妨げにならない。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載のシ
リンダ装置であって、前記エアタンクとエアシリンダと
を連通させているエア経路は大気に対して密閉状態にな
っている。これによってエアタンクには洩れ分のエアを
補給するだけでよく、それによってエネルギーを節約で
きる。
【0012】請求項3記載の発明は、ピストンの外周に
第1環状溝が形成されているとともに、このピストンの
外周面に前記第1環状溝を覆うように弾性を有する環状
の第1シール部材が取り付けられ、しかも前記第1環状
溝に加圧流体が充填されている。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項2記載のシ
リンダ装置であって、ピストンに結合されたピストンロ
ッドが挿通されているシリンダ本体の内周面に第2環状
溝が形成されているとともに、このシリンダ本体の内周
面に前記第2環状溝を覆うように弾性を有する環状の第
2シール部材が取り付けられ、しかも前記第2環状溝に
加圧流体が充填されている。
【0014】前記の請求項3,4記載の発明によれば、
シリンダ装置におけるピストンとシリンダチューブある
いはシリンダ本体とピストンロッドとの間のシール性能
が高められ、このシリンダ装置をカウンタバランスとし
て用いた場合には、移動体の高速・高加速度の移動に対
してより適正に追従できる。また前記シール部材はその
食い込みがなく、それによってピストンの摺動砥抗が低
減されるとともに、ピストンの移動方向にかかわらず、
摺動抵抗が同じになる。さらにシール部材は、前記加圧
流体により全周にわたって均等な力が加えられるため、
シール部材の撓みが均一化されてピストンの移動が円滑
となる。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項2又は3記
載のシリンダ装置であって、前記第1環状溝または第2
環状溝に連通する連通孔を塞ぐように設けられた栓部材
をその連通孔の軸線方向へ移動させることにより、前記
加圧流体の内圧を上昇させて前記第1シール部材または
第2シール部材を弾性的に撓ませることが可能になって
いる。
【0016】この発明では、前記栓部材を移動操作する
ことによって前記加圧流体の内圧を調整でき、結果的に
シール部材の摺動砥抗を任意に変えることができる。し
たがってシール機能を損なわない範囲で摺動抵抗を最小
限に抑えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1はマシニングセンタ等の工作機械の概要を表
した正面図、図2は同じく工作機械の背面図、図3は図
1のA−A線断面図である。これらの図面で示すように
工作機械の枠組み構造は、ベース10の上面にフレーム
12が組み付けられた構成となっている。なおベース1
0の前面側にはワークを載せるためのテーブル(図示
外)が設けられている。
【0018】前記フレーム12の内部空間に配置された
ガントリ16は縦長の枠形状をしているとともに、ベー
ス10及びフレーム12に対して工作機械の左右方向
(以下、X軸方向という)へ移動可能に支持されてい
る。つまりベース10の上面に設けられた一対のレール
14とフレーム12の上部前面に設けられた単一のレー
ル15とに対し、ガントリ16の各ベアリングブロック
18がそれぞれX軸方向へスライド自在に係合してい
る。また図3で示すようにベース10及びフレーム12
とガントリ16とのそれぞれの間には、ガントリ16を
X軸方向へ高速で駆動するためのX軸用リニアモータ2
0が配置されている。これらのX軸用リニアモータ20
は、ガントリ16に固定されたコイル固定子21と、ベ
ース10及びフレーム12に固定されたマグネット22
とを備えた周知の構成となっている。
【0019】前記ガントリ16の内部空間に配置された
サドル24は、その前後両面が開放された箱形をしてお
り、ガントリ16に対して工作機械の鉛直軸に沿った方
向(以下、Y軸方向という)へ移動可能に支持されてい
る。すなわちガントリ16の左右両側の内面にそれぞれ
前後一対ずつ設けられたレール26に対し、サドル24
の各ベアリングブロック28がY軸方向へスライド自在
に係合している。しかもガントリ16の左右両側の内面
には、サドル24をY軸方向へ高速で駆動するためのY
軸用リニアモータ30が、図3で示すように前後一対の
レール26の間において配置されている。なおY軸用リ
ニアモータ30についてもサドル24に固定されたコイ
ル固定子31と、ガントリ16に固定されたマグネット
32とを備えている。
【0020】前記サドル24の内部空間に配置された角
柱形状のラム34は、工作機械の前後方向(以下、Z軸
方向という)へ移動可能に支持されている。すなわちラ
ム34の下面に2本、上面に1本設けられた計3本のレ
ール38と、サドル24の内側の対応箇所に設けられた
ベアリングブロック40とがZ軸方向へスライド自在に
係合している。このラム34の下面とサドル24の内側
との間には、ラム34をZ軸方向へ高速で駆動するため
のZ軸用リニアモータ42が図1で示すように配置され
ている。このZ軸用リニアモータ42は、ラム34の下
面に固定されたコイル固定子43と、サドル24の内側
に固定されたマグネット44とを備えている。
【0021】また前記ラム34の前端部には、例えばフ
ライスカッタ等の回転切削工具(図示外)を取り付ける
ための主軸36がZ軸の軸線回りに回転可能に支持され
ている。なおラム34は、主軸36に回転駆動を与える
ためのビルトインモータ(図示外)を備えている。
【0022】前記サドル24、ラム34及び工具を含む
主軸36と、これらの関連部材(以下、便宜的に「サド
ル24等」ともいう)は、ガントリ16に対して前記の
Y軸用リニアモータ30によりY軸方向へ高速で駆動さ
れ、このサドル24等が本発明でいうところの「移動
体」に相当する。そこで、このY軸用リニアモータ30
の駆動に対する「移動体」の重力の影響を除去するため
のカウンタバランス用のシリンダ装置について説明す
る。
【0023】図2,3で示すように工作機械の背面側に
おけるガントリ16の両側部にはブラケット17がそれ
ぞれ固定されていて、これらのブラケット17には個々
にエアシリンダ50が取り付けられている。そして両エ
アシリンダ50におけるピストンロッド62の先端部
は、前記サドル24に固定したブラケット25に結合さ
れている。したがって、これらのエアシリンダ50は、
Y軸方向に関する「移動体」であるサドル24等と「不
動部材」であるガントリ16との間で作動力を発揮する
ように設けられている。
【0024】図4に両エアシリンダ50のエア回路図が
示されている。このエア回路のエア源92としては、一
般の工場内で使用されるエア圧(2.5Kgf/cm 2 )を利用
するものとする。そこでエア源92のエア圧を増圧弁9
4,96によって二段階(5Kgf/cm 2 →10Kgf/cm2 )に
増圧した後、エアタンク90に蓄える。このエアタンク
90は、前記の両エアシリンダ50のシリンダ室の容積
に比べて著しく大きな容積(例えば200 リットル程度)
をもち、その内部と個々のエアシリンダ50のシリンダ
室とは大気に対して密閉状態のエア経路によって直結さ
れている。なお前記エア源92に、前記の工場エアに代
えて高圧コンプレッサーによる高圧エアを使用すれば前
記の増圧弁94,96は不要となる。
【0025】前記の両エアシリンダ50における個々の
ピストン60の移動によるシリンダ室の容積変化は、前
記エアタンク90、エアシリンダ50及びこれらを連通
させている配管の総容積から見れば無視できる程度に小
さい。したがってピストン60の移動によるエア圧の変
化も無視できる程度であり、このエア圧に基づいてピス
トン60に作用する力(押し上げ力)はピストン60の
位置に関係なくほぼ一定となる。そこでエア圧と両エア
シリンダ50におけるピストン60の受圧面積とを適切
に選定することにより、これらのピストン60の押し上
げ力を前記サドル24等の重量とバランスさせることが
できる。
【0026】図5は一つのエアシリンダ50を拡大して
表した断面図である。この図面で示すようにエアシリン
ダ50は、シリンダ本体52にシリンダチューブ54の
一端部が結合され、シリンダチューブ54の他端部にシ
リンダキャップ56が結合された構成となっている。そ
してシリンダチューブ54の内部にはピストン60が移
動可能に位置しているとともに、このピストン60に結
合されたピストンロッド62はシリンダ本体52の軸心
部を貫通している。
【0027】前記ピストンロッド62は、その軸線に沿
った方向への移動を円滑にするためにシリンダ本体52
の内部においてストロークベアリング64で案内される
ようになっている。またシリンダ本体52の内部におい
てストロークベアリング64と隣接する箇所には、ピス
トン60が定位置に移動したときにピストンロッド62
を拘束するためのブレーキ室66が設けられている。
【0028】シリンダ本体52にはピストン60の下側
のシリンダ室に連通したエア出入り口53が形成されて
おり、このエア出入り口53には前記エア源92に接続
される。また前記シリンダキャップ56にはピストン6
0の上側のシリンダ室に連通し、かつ図4で示すサイレ
ンサ58を通じて大気に開放されたエア出入り口57が
形成されている。
【0029】図5の仮想線の円Bで囲まれた部分を拡大
して表した図6からも明らかなように前記ピストン60
の外周には、その軸線方向のほぼ中央において第1環状
溝70が形成されている。そしてピストン60の外周面
には第1環状溝70の外周開口部を覆うように環状の第
1シール部材72が取り付けられている。この第1シー
ル部材72は、つぎに説明する第2シール部材82と共
にテフロンなどの弾性を有する素材が使用されている。
【0030】またピストン60の端面(下端面)には、
前記第1環状溝70に連通する連通孔74が円周方向に
沿って複数個形成されている。これらの連通孔74には
それぞれを塞ぐように栓部材76が設けられており、各
栓部材76はそれぞれの外周と連通孔74の内周とに形
成されているネジによって連通孔74の軸線方向への移
動調整が可能となっている。さらに前記の第1環状溝7
0には加圧流体(油)が充填されている。そこで栓部材
76を第1環状溝70の側へ移動させることにより、こ
の第1環状溝70の内部の油圧が上昇して前記第1シー
ル部材72の中央部分が外方へ膨らんだ状態に弾性変形
する。これによって第1シール部材72がシリンダチュ
ーブ54の内周面に均等に接触し、シリンダチューブ5
4とピストン60との間のシール機能を果たすこととな
る。
【0031】図5の仮想線の円Cで囲まれた部分を拡大
して表した図7からも明らかなように前記ピストンロッ
ド62が挿通されているシリンダ本体52の内周には第
2環状溝80が形成されているとともに、このシリンダ
本体52の内周面には第2環状溝80の内周開口部を覆
うように第2シール部材82が取り付けられている。ま
たシリンダ本体52には、その外周から第2環状溝80
に連通する連通孔84が形成され、この連通孔84には
それを塞ぐように図5で示す栓部材86が設けられてい
る。
【0032】前記栓部材86についても第1環状溝70
の栓部材76と同様にネジによって連通孔84の軸線方
向(径方向)への移動調整が可能であるとともに、第2
環状溝80の内部にも加圧流体(油)が充填されてい
る。そこで栓部材86を第2環状溝80の側(中心側)
へ移動させることにより、この第2環状溝80の内部の
油圧が上昇して第2シール部材82の中央部分が内方へ
膨らんだ状態に弾性変形する。これによって第2シール
部材82がピストンロッド62の外周面に均等に接触
し、シリンダ本体52とピストンロッド62との間のシ
ール機能を果たすこととなる。
【0033】前記工作機械によるワークの切削加工時に
は、前記ラム34に支持されて回転駆動している主軸3
6が前記X軸用リニアモータ20、Y軸用リニアモータ
30、及びZ軸用リニアモータ42によってX軸、Y
軸、Z軸の各方向へ高速で駆動される。そして前記主軸
36を含めてY軸方向(上下方向)へ高速で駆動される
サドル24等(移動体)は、その重力の影響がカウンタ
バランス用の両エアシリンダ50によって除去される。
【0034】つまりサドル24等のY軸方向への移動に
連動するエアシリンダ50のピストン60に対しては、
すでに説明したようにエアタンク90に蓄えられている
高圧エアによって一定の押し上げ力が作用しており、こ
の力が前記サドル24等の重量とバランスすることとな
る。そしてピストン60の移動によるシリンダ室の容積
変化に比べて前記エアタンク90は大容積であることか
ら、サドル24等の高速・高加速度の移動にピストン6
0を追従させることができ、適正なカウンタバランス機
能を果たすことができる。
【0035】またエアシリンダ50とエアタンク90と
を連通させているエア経路には切り換えバルブやその他
の機器が不要であり、このエア経路は大気に対して密閉
状態になっている。このためエアタンク90に対しては
エア回路において不可避のエア洩れ分をエア源92から
補給するだけでよく、エネルギーの節約につながる。な
おエアは油と違って圧縮性を有することから、エアシリ
ンダ50におけるシリンダ室の容積変化によってもエア
圧がほとんど変化せず、結果的にサドル24等の高速・
高加速度化に対応できる。
【0036】前記エアシリンダ50については、そのシ
リンダチューブ54とピストン60との間あるいはシリ
ンダ本体52とピストンロッド62との間が前記のよう
なシール構造となっているため、個々のシール性が高
い。また前記第1シール部材72及び第2シール部材8
2はそれぞれの中央部分が膨らんだ状態に弾性変形して
いるため、食い込みがなく、ピストン60の摺動砥抗が
低減されるとともに、その移動方向にかかわらず摺動抵
抗が同じになる。
【0037】さらに前記の各シール部材72,82は、
第1環状溝70及び第2環状溝80に充填されている油
の圧力により全周にわたって均等な力が加えられるた
め、個々の撓みが均一化されてピストン60の移動が円
滑となる。なお各環状溝70,80内の油の圧力は、前
記の栓部材76,86を移動操作することによって調整
できるので、各シール部材72,82による摺動砥抗を
任意に変えることができる。この結果、例えばシール機
能を損なわない範囲で摺動抵抗を最小限に抑えることも
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】工作機械の概要を表した正面図。
【図2】同じく工作機械の背面図。
【図3】図1のA−A線断面図。
【図4】エアシリンダのエア回路図。
【図5】エアシリンダ50を拡大して表した断面図。
【図6】図5の仮想線の円Bで囲まれた部分を表した拡
大図。
【図7】図5の仮想線の円Cで囲まれた部分を表した拡
大図。
【符号の説明】
16 ガントリ(不動部材) 50 エアシリンダ 60 ピストン 62 ピストンロッド 70 第1環状溝 72 第1シール部材 74 連通孔 76 栓部材 80 第2環状溝 82 第2シール部材 84 連通孔 86 栓部材 90 エアタンク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械の鉛直軸に沿った方向へ高速で
    駆動される移動体の重力の影響を除去するためのカウン
    タバランス用のシリンダ装置であって、 前記移動体と鉛直軸に沿った方向に関する不動部材との
    間で作動力を発揮するようにエアシリンダが設けられ、
    このエアシリンダのシリンダ室の容積に比べて大容積の
    エアタンク内に高圧エアが蓄えられているとともに、こ
    のエアタンクと前記エアシリンダとを連通させているこ
    とを特徴とするシリンダ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシリンダ装置であって、 前記エアタンクとエアシリンダとを連通させているエア
    経路は大気に対して密閉状態になっていることを特徴と
    するシリンダ装置。
  3. 【請求項3】 ピストンの外周に第1環状溝が形成され
    ているとともに、このピストンの外周面に前記第1環状
    溝を覆うように弾性を有する環状の第1シール部材が取
    り付けられ、しかも前記第1環状溝に加圧流体が充填さ
    れていることを特徴とするシリンダ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のシリンダ装置であって、
    ピストンに結合されたピストンロッドが挿通されている
    シリンダ本体の内周面に第2環状溝が形成されていると
    ともに、このシリンダ本体の内周面に前記第2環状溝を
    覆うように弾性を有する環状の第2シール部材が取り付
    けられ、しかも前記第2環状溝に加圧流体が充填されて
    いることを特徴とするシリンダ装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載のシリンダ装置であ
    って、前記第1環状溝または第2環状溝に連通する連通
    孔を塞ぐように設けられた栓部材をその連通孔の軸線方
    向へ移動させることにより、前記加圧流体の内圧を上昇
    させて前記第1シール部材または第2シール部材を弾性
    的に撓ませることが可能になっていることを特徴とする
    シリンダ装置。
JP23850697A 1997-09-03 1997-09-03 シリンダ装置 Pending JPH1177471A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23850697A JPH1177471A (ja) 1997-09-03 1997-09-03 シリンダ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23850697A JPH1177471A (ja) 1997-09-03 1997-09-03 シリンダ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1177471A true JPH1177471A (ja) 1999-03-23

Family

ID=17031268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23850697A Pending JPH1177471A (ja) 1997-09-03 1997-09-03 シリンダ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1177471A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006088230A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Toyoda Mach Works Ltd 工作機械
JP2006297504A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Nippei Toyama Corp 工作機械の空気静圧バランサ
WO2007099632A1 (ja) * 2006-03-02 2007-09-07 Pascal Engineering Corporation 工作機械用主軸バランサ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006088230A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Toyoda Mach Works Ltd 工作機械
JP2006297504A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Nippei Toyama Corp 工作機械の空気静圧バランサ
WO2007099632A1 (ja) * 2006-03-02 2007-09-07 Pascal Engineering Corporation 工作機械用主軸バランサ
JPWO2007099632A1 (ja) * 2006-03-02 2009-07-16 パスカルエンジニアリング株式会社 工作機械用主軸バランサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0166987B1 (ko) 자중지지장치
KR101945788B1 (ko) 유체압 실린더
KR940001873B1 (ko) 유압-공기압 복합형 실린더 장치
EP2253399A1 (en) Machine tool and working method
KR100541345B1 (ko) 공작 기계용 주축 밸런서
US20140126845A1 (en) Main spindle device of machine tool
JP5265210B2 (ja) ピストン駆動機構の静圧気体軸受及び気体圧アクチュエータ
JP4010525B2 (ja) 工作機械用主軸バランサ
EP1674198B1 (en) Air balance structure
US5063322A (en) Feed mechanism with a sliding member guided by a hydrostatic bearing
JPH1177471A (ja) シリンダ装置
CN111195828A (zh) 直动机构、平衡装置以及机床
JP2001241439A (ja) 静圧軸受を備えた移動装置
JP4929514B2 (ja) チャック装置
JP3338223B2 (ja) 油圧プレス機械におけるラム駆動方法およびその装置
WO2010046952A1 (ja) 油圧発生装置
JP3818712B2 (ja) エアシリンダ
JP4743480B2 (ja) 直線移動装置および工作機械
JP4268431B2 (ja) 流体圧アクチュエータ
JP2000266046A (ja) 軸受予圧用油圧回路及び主軸装置並びにころがり軸受の予圧方法
JPH0271971A (ja) ローラユニット
JP4111102B2 (ja) 工作機械のバランス装置
JP2000263364A (ja) 主軸装置
WO2012128049A1 (ja) 流体圧シリンダのクッション機構
JPH0438523B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040406