JPH1176685A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

ドラム式洗濯機

Info

Publication number
JPH1176685A
JPH1176685A JP9267893A JP26789397A JPH1176685A JP H1176685 A JPH1176685 A JP H1176685A JP 9267893 A JP9267893 A JP 9267893A JP 26789397 A JP26789397 A JP 26789397A JP H1176685 A JPH1176685 A JP H1176685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
drum
eccentric load
washing machine
laundry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9267893A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunori Niimura
光則 新村
Kunioki Honda
国興 本田
Yozo Kawamura
要▲蔵▼ 河村
Naoki Hayashi
直樹 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP9267893A priority Critical patent/JPH1176685A/ja
Publication of JPH1176685A publication Critical patent/JPH1176685A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)
  • Detail Structures Of Washing Machines And Dryers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱水のバランス調整時の無駄な水道水の利用
を回避する。 【解決手段】 外槽2と排水ポンプ24との間の排水管
22に給水ポンプ23を設け、循環水管25により外槽
2の後壁面の注水ノズル26に接続する。脱水時には、
洗いやすすぎ水を水位H1だけ残し、洗濯物の偏在に起
因する偏心荷重が水バランサ10の対向位置に在るとき
に給水ポンプ23を駆動して、注水ノズル26から水案
内室11に向けて水を放出する。水案内室11に飛び込
んだ水は水バランサ10に入り、遠心力によりその内部
に保持される。この水バランサ10と洗濯物との釣合に
より偏心荷重が小さくなったならば給水ポンプ23を停
止し、排水しつつドラム5の高速脱水回転に移行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外槽内に配設され
た籠状のドラム内に洗濯物を収容し、該ドラムを水平軸
を中心に高速で回転させることによって洗濯物の脱水を
実行する遠心脱水装置を備えたドラム式洗濯機に関す
る。なお、本明細書では、洗浄用溶剤の脱液も含めて
「脱水」と呼ぶこととする。
【0002】
【従来の技術】ドラム式洗濯機における大きな問題点の
1つは、脱水時に洗濯物がドラムの内周壁面に均等に分
散していない状態でドラムを高速回転させると、回転軸
回りの質量分布のアンバランスによって異常振動や異常
騒音が発生することである。このような問題に対し、本
出願人は、特願平8−354520号等にて新規のバラ
ンス調整機構を備えた遠心脱水装置を提案している。す
なわち、ドラムの内周壁面上の一部(具体的にはバッフ
ルの1個)に水を保持可能なポケット状の水保持部を設
け、ドラムと一体に回転する案内室を介して水保持部に
水を注入するための注水手段を備える。ドラムに収容さ
れた洗濯物に起因する偏心荷重が水保持部と約180°
対向するドラム内周壁上に在る場合、その偏心荷重と釣
り合うような量の水をドラム回転中に水保持部に注入す
ることにより、全体のバランス調整を行なって脱水時の
振動を防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の遠心脱水装
置を備えたドラム式洗濯機では、水保持部には洗いやす
すぎにも利用される水道水が注水される。1回のバラン
ス調整のために使用される水の量は洗濯物の偏在の状態
に依存するものの、水保持部の容積が大きいとかなりの
量となる。更には、この種の洗濯機では、洗いや最終す
すぎ以外のすすぎの後にいわゆる中間脱水を行なうた
め、1回の洗濯行程の中で、3回以上の脱水運転を行な
うことになる。この脱水の都度、水保持部を用いたバラ
ンス調整が行なわれると、その総水量は無視できないも
のとなる。
【0004】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的とするところは、水保持部を用
いたバランス調整を行なうドラム式洗濯機において、水
の有効利用を図ることができるドラム式洗濯機を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係る第1のドラム式洗濯機は、外槽
内に配設された籠状のドラム内に洗濯物を収容し、該ド
ラムを水平軸を中心に回転させることによって洗濯物の
脱水を行なう遠心脱水装置を備えたドラム式洗濯機にお
いて、 a)ドラム壁面の一部に形成した中空体の水保持部と、 b)外槽内の水位を検出する水位検出手段と、 c)外槽内に溜まった水を外部に排出する排水手段と、 d)脱水開始時に、前記水位検出手段により検出される水
位が所定水位に到達するまで前記排水手段を駆動した後
に排水を停止する排水制御手段と、 e)前記所定水位以下の外槽内の水を前記水保持部に注入
するための注水手段と、 f)洗濯物の偏在に起因する偏心荷重と釣り合うように前
記水保持部に注水を行なうべく前記注水手段を制御する
注水制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0006】また、本発明に係る第2のドラム式洗濯機
は、上記第1のドラム式洗濯機において、前記注水手段
は、ドラムと共に回転し、水を遠心力により内部に一旦
保持し前記水保持部に連なる連通孔を通して該水保持部
へと送り込む水案内部と、該水案内部の開口に向けて水
を放出する放水部と、該放水部に外槽より吸水した水を
送出する送水手段とから成ることを特徴としている。
【0007】また、本発明に係る第3のドラム式洗濯機
は、上記第2又は第3のドラム式洗濯機において、洗濯
物に作用する遠心力が重力に勝るような回転速度でドラ
ムが回転しているときに該ドラムの偏心荷重の大きさ及
び位置を検出する偏心荷重検出手段と、前記水保持部に
水が導入される以前に、前記偏心荷重検出手段により検
出された偏心荷重の位置がドラム内で前記水保持部に対
向する箇所の近傍であるか否かを判定する偏心位置判定
手段とを備え、前記注水制御手段は、偏心位置がドラム
内で水保持部に対向する箇所の近傍であると判定された
とき、前記偏心荷重検出手段により検出される偏心荷重
の大きさが所定値以下になるまで前記水保持部に水を注
入するよう前記送水手段を制御することを特徴としてい
る。
【0008】また、本発明に係る第4のドラム式洗濯機
は、上記第3のドラム式洗濯機において、前記排水制御
手段は、偏心荷重の大きさが所定値以下になった後に前
記排水手段を駆動して外槽内の残りの水を排出すること
を特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る第1のドラム式洗濯
機では、水保持部に水が導入されない状態ではドラム自
体は偏心荷重を有しておらず、水保持部に水が導入され
ると、その水量に応じてドラム自体が偏心荷重を有す
る。脱水運転の直前には洗い又はすすぎ行程が行なわれ
るので、脱水開始時に外槽内には洗い水又はすすぎ水が
溜まった状態にある。そこで、排水制御手段は、排水手
段を駆動して外槽内の水位を脱水に支障がない程度(ド
ラムの最底部より下の位置)にまで低下させた状態で、
外槽内に水を保持する。注水制御手段は、洗濯物の偏在
に起因する偏心荷重がドラムに存在し、且つ水保持部へ
の注水によりバランス調整が可能である場合には、外槽
内に溜まっている水の一部を注水手段により水保持部に
注入する。これにより、水保持部に水を導入する目的で
清浄な水道水を使用することを回避できる。なお、外槽
内の水をより有効に活用するためには、所定水位を脱水
に支障がない範囲で最高水位に設定しておくことが好ま
しい。
【0010】本発明に係る第2のドラム式洗濯機では、
水案内部は、例えば主軸を中心にしたドラム径よりも一
回り小さな径の円盤形状の中空体とし、主軸の回りの内
周側にはドラムと反対側に大きな注水開口を形成してお
く。ドラムが所定回転速度で回転しているときに、送水
手段が外槽底部に溜まっている水を吸水して放水部に送
出すると、放水部から勢いよく飛び出た水は注水開口を
介して水案内部の中空体内部に入り、遠心力によって外
周側の円盤の内周面に張り付く。そして、連通孔を介し
て水保持部へと流れ込む。このようにして、固定された
放水部から回転している水保持部へ効率的に注水を行な
うことができる。なお、放水部より放出されて水案内部
の中空体内部に入らなかった水は外槽内に戻るので、送
水手段により再び吸水し循環利用することができる。
【0011】また、本発明に係る第3のドラム式洗濯機
では、水保持部に注水される以前に、ドラム内に収容さ
れた洗濯物に作用する遠心力が重力に勝るような回転速
度にまでドラムの回転速度が上昇される。すると、洗濯
物はドラム内周壁面に張り付きドラムと共に回転するか
ら、偏心荷重検出手段は、その洗濯物の偏在のみに起因
する偏心荷重を検出する。このときの偏心位置がドラム
内周上で水保持部に対向する箇所(180°離れた箇
所)の近傍である場合には、水保持部の重量を増加する
ことによりバランス調整が可能である。そこで、注水制
御手段は、ドラムが回転している状態で送水手段を駆動
し、水保持部への注水を開始する。偏心荷重検出手段は
注水中にも偏心荷重の検出を継続して行ない、注水制御
手段は検出された偏心量が所定値以下になるまで送水手
段を駆動する。これにより、偏在した洗濯物と水保持部
内の水の重量とによるバランス調整が確実に達成され
る。
【0012】また、脱水のためにドラムを高速で回転さ
せると、洗濯物から飛散した水が外槽内に落ちるから、
この水を外部に排出する必要がある。そこで、第4のド
ラム式洗濯機では、排水制御手段は、偏心荷重の大きさ
が所定値以下になった後に排水手段を駆動し、外槽内の
残りの水を排水し且つ脱水により外槽内に飛散した水も
外部に排出する。
【0013】
【発明の効果】本発明に係る第1のドラム式洗濯機によ
れば、バランス調整を行なうために重量可変の水保持部
に導入される水として、その脱水運転の直前に使用され
た洗い水やすすぎ水が利用される。このため、水保持部
に水道水を用いる必要がないので、バランス調整のため
のランニングコストを大幅に軽減することができる。
【0014】また、本発明に係る第2のドラム式洗濯機
によれば、水保持部に効率的に注水することができるの
で、バランス調整に要する時間が短くて済む。
【0015】また、本発明に係る第3のドラム式洗濯機
によれば、実際の偏心量の変化をモニタしながら水保持
部に注水が行なわれるので、バランス調整が確実に且つ
短時間で行なえる。
【0016】また、本発明に係る第4のドラム式洗濯機
によれば、水保持部への注水が不要になると外槽内より
水が排出されるので、外槽内に残しておいた水も脱水に
より洗濯物から吐出された水も外部へ取り出される。こ
のため、脱水により外槽内の水位が上昇することがない
ので、バランス調整に必要な水をドラム最底部の至近位
置まで残しておくことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明に係るドラム式洗濯機の一実施
例を図1〜図5により説明する。図1は本実施例のドラ
ム式洗濯機の側面断面図、図2は背面透視図である。
【0018】フレーム1の内部には外槽2がバネ3及び
ダンパ4に吊支され、外槽2内には洗濯物を収容するた
めのドラム5が主軸8に軸支されている。フレーム1の
前面には、外槽2の前面開口を開閉するドア7が設けら
れ、洗濯物はこのドア7を開放してドラム5内へと収容
される。ドラム5の周壁には多数の通水孔6が開口して
おり、外槽2に供給された水は通水孔6を通してドラム
5内へ流入し、また逆にドラム5内で洗濯物から脱水さ
れた水は通水孔6を通して外槽2へ飛散される。ドラム
5の内周壁には、回転に伴って洗濯物をかき上げるため
のバッフル9が互いに回転角120°離れて3個設けら
れている。その3個のバッフル9の内の1個は、その内
部に水を保持可能な水バランサ10を兼ねている。ドラ
ム5の背面には、主軸8を中心にした円周の内周側に大
きな注水開口12を有する略円盤形状の水案内室11が
設けられている。水案内室11には、ドラム5側に水バ
ランサ10と連通する注水孔13が形成される一方、主
軸8を挟んで注水孔13と略180°対向する部分の外
槽2側に排水孔14が形成されている。
【0019】主軸8は外槽2に装着された軸受15によ
り保持されており、主軸8の先端には主プーリ16が取
り付けられている。外槽2の下側にはモータ17が配置
され、モータ17の回転駆動力はモータプーリ18、V
ベルト19を介して主プーリ16に伝達される。外部の
水道栓等から給水口20に供給された水は、給水バルブ
21を介して外槽2内へ注水される。一方、外槽2底部
に連結された排水管22には給水ポンプ23及び排水ポ
ンプ24が設けられ、外槽2内に溜まった水は排水ポン
プ24が駆動されることにより外部に排出される。給水
ポンプ23に接続された循環水管25は、外槽2の後壁
面に開口した注水ノズル26に連結されている。
【0020】上記構成において、水バランサ10への注
水及び排水について図3を用いてより詳しく説明する。
図3は、水案内室11を中心とする部分の側面端面図に
より水の移動状態を示した模式図である。ドラム5が所
定の回転速度以上で回転しているときに注水ノズル26
から水が放出されると、放出された水は注水開口12か
ら水案内室11に入り、ドラム5の外壁面を伝わる等し
つつ遠心力により外周壁側へ移動する。注水開口12は
大きな面積であるため、水圧のばらつき等により注水ノ
ズル26から放出された水の落下方向がばらついていて
も、水の大部分は確実に水案内室11に入る。そして、
水は遠心力により水案内室11の外周壁に張り付いて保
持される(図3(a)参照)。
【0021】水案内室11の外周壁近傍には注水孔13
が開口しており、注水孔13を介して連通している水バ
ランサ10は主軸8に対し更に外周側に広がる中空体と
なっているから、水案内室11内の水は遠心力により注
水孔13を通って水バランサ10内部に入り込み、水バ
ランサ10内の外周壁側つまりドラム5の内周壁面に張
り付く。従って、水バランサ10内に入り込んだ水に作
用する遠心力が重力に勝るような回転速度でドラム5が
回転しているときには、水は水バランサ10から水案内
室11側には逆流せず、水バランサ10内に保持される
(図3(b)参照)。なお、水案内室11の外周壁近傍
には排水孔14も開口しており、この排水孔14を通し
て水案内室11から外槽2へ水が逃げるが、この排水量
は水案内室11に注水される水の量に比較して極めて小
さいので影響は軽微である。
【0022】水バランサ10及び水案内室11に溜まっ
た水を排出する際には、水バランサ10をドラム5の最
高位置近傍で停止させる。すると、水バランサ10内の
水に作用する遠心力がなくなるため、その水は注水孔1
3を通って水案内室11へ流れ出る。そして、水案内室
11の底部に溜まった水は丁度ドラム5の最低位置に位
置している排水孔14を通って外槽2へ流れ出る(図3
(c)参照)。注水孔13や排水孔14の開口面積は小
さいが、水バランサ10を上記位置に保って暫時経過す
れば、水バランサ10及び水案内室11内の水は全て外
槽2に排出される。
【0023】次に、本実施例のドラム式洗濯機の電気系
構成を図4により説明する。全体の制御を司る制御部3
0はCPUを中心とするマイクロコンピュータ等から構
成されており、制御部30に含まれるROMには、洗
い、すすぎ及び脱水等の各洗濯行程を進めるための運転
プログラムが予め記憶されている。制御部30には上述
の給水バルブ21等のほかに、操作部43、水位センサ
44、モータ駆動部40、モータ電流検出部42等が接
続されている。
【0024】制御部30は、機能的に回転速度制御部3
1及び偏心荷重検出部32を含んでいる。回転速度制御
部31はモータ駆動部40とともに、モータ17を所望
の回転速度で回転させるように動作する。モータ17と
して誘導機モータ、整流子モータ等、位相制御により回
転速度が制御されるモータを使用する場合、回転速度制
御部31は目標回転速度とモータ17に付設された回転
センサ41から受け取った現時点での回転速度の情報と
に基づき位相制御角を算出してモータ駆動部40に与え
る。モータ駆動部40はトライアック等のスイッチング
素子を含み、与えられた位相制御角に応じて商用電源電
力の1周期の正弦波波形の一部を導通させて駆動電力と
してモータ17に供給する。
【0025】モータ電流検出部42はモータ17に流れ
る駆動電流を検出し電圧値に変換して偏心荷重検出部3
2に与える。一般に、ドラム5内周上で洗濯物が偏在し
ているとドラム5が1回転する間に負荷トルクが変動す
るから、駆動電流のトルク電流成分は洗濯物の偏在に起
因する偏心荷重に応じて変動する。トルク電流成分の最
大値はドラム5の1回転期間内において負荷トルクが最
大になるときに現われる。負荷トルクは偏心荷重の原因
である洗濯物を重力に抗してドラム5上部に持ち上げよ
うとするときに最大となるから、偏心荷重がドラム5内
の最高位置から手前側約90°の回転位置の範囲内に存
在するときに最大値が出現する。従って、ドラム5内周
上での偏心荷重の位置は、基準位置を0°とした0〜3
60°の範囲においてトルク電流成分の最大値が出現す
る位相角で表わすことができる。
【0026】また、トルク電流成分の変動振幅は偏心荷
重の大きさ(偏心量)を反映している。そこで、偏心量
とトルク電流成分の変動振幅との関係を予め調べてお
き、その対応関係をROM等に記憶しておく。そして、
脱水行程時に、偏心荷重検出部32は、ドラム5の1回
転期間中のトルク電流成分の最大値及び最小値を検出
し、その差から変動振幅を得てROMに記憶している対
応関係を参照して偏心量を求めることができる。
【0027】続いて、上記構成のドラム式洗濯機におけ
る脱水運転時の処理制御を図5のフローチャートにより
説明する。以下の説明では、ドラム5の径を470mm
としたときの数値を例に挙げているが、ドラム径が相違
する場合には各回転速度の数値を適宜変更することによ
り対応可能であることは明白である。
【0028】洗い又はすすぎが終了すると、洗い又はす
すぎ中に水バランサ10内に溜まった水を排出するた
め、制御部30は、水バランサ10がドラム5最高位置
近傍にくるようにドラム5の回転を制御した後に電磁ブ
レーキをかけてドラム5を停止させ、所定時間ドラム5
の姿勢を保持する。そして、排水ポンプ24を駆動し、
外槽2内に溜まっている水の排出を開始する(ステップ
S1)。制御部30は水位センサ44からの検知信号に
より外槽2内の水位の低下度合を判断し、水位が所定水
位H1に到達したと判定すると(ステップS2)、排水
ポンプ24の運転を停止させる(ステップS3)。これ
により、外槽2内には所定水位H1の水が維持される。
この所定水位H1は、図1及び図2に示すように、ドラ
ム5底部よりも若干低い位置に予め設定される。
【0029】次いで、ドラム5内の底部に積み重なった
状態にある洗濯物をほぐして、水バランサ10の対向位
置を中心として適宜分散させるように、洗濯物の分散運
転を実行する(ステップS4)。このとき、水バランサ
10には全く水が入っておらず、ドラム5自体は偏心荷
重を有していない。この洗濯物の分散運転では、ドラム
5は洗濯物に作用する遠心力が重力よりも小さい範囲
(例えば洗い行程時の回転速度約55rpm程度)で左
右に複数回反転回転される。すると、ドラム5の回転に
伴って洗濯物が攪拌されて、絡み合っていた洗濯物がほ
ぐれ、一枚一枚の洗濯物が互いに離れ易くなる。
【0030】このような分散運転を行なった後、洗濯物
の偏在に起因する偏心荷重を検出するために、水バラン
サ10がドラム5の最高位置に存在する状態からドラム
5の回転速度を急速に立ち上げる。このときの回転速度
は、洗濯物に作用する遠心力と重力とが均衡する回転速
度よりも速いが共振を生じる回転速度(約200rp
m)よりは遅い回転速度とされ、例えば約130rpm
に設定される。このような回転速度では全ての洗濯物は
遠心力によりドラム5の内周壁面に押し付けられた状態
で回転する。そこで、前述のように、モータ電流検出部
42により検出されたモータ電流の変動成分に基づい
て、偏心荷重検出部32は偏心量及び偏心位置を検出す
る(ステップS5)。
【0031】次に、制御部30は偏心量が許容値以下で
あるか否かを判定する(ステップS6)。この許容値
は、ドラム5を高速脱水回転させたときに生じる外槽2
又はフレーム1の振動振幅の許容値に基づいて予め設定
される。従って、偏心量が許容値以下である場合にはそ
のまま高速脱水回転を行なっても振動が少ないと判断し
後述のステップS13へ進む。
【0032】ステップS6にて偏心量が許容値を越えて
いると判定されると、次に制御部30は、偏心位置が水
バランサ10に180°対向する位置近傍の所定範囲内
であるか否かを判定する(ステップS7)。偏心位置が
所定範囲内でないと判定されるとステップS4へ戻り、
回転速度制御部31は、再び分散運転を実行すべくドラ
ム5の回転速度を落とすようにモータ駆動部40を制御
する。
【0033】ステップS7にて偏心位置が所定範囲内で
あると判定されると、次に、偏心量が水バランサ10へ
の注水によりバランス調整が可能な所定値(重量)以下
であるか否かを判定する(ステップS8)。偏心位置が
水バランサ10の対向位置に在っても偏心量が所定値を
越えている場合には、水バランサ10によるバランス調
整は不可能であるので上記ステップS4へ戻る。
【0034】ステップS8にて偏心量が所定値以下であ
ると判定されると、制御部30は遠心注水運転を実行す
る(ステップS9)。すなわち、回転速度制御部31
は、偏心荷重検出時よりも速く且つドラム5の共振点よ
りは低い範囲に予め決められた回転速度(例えば150
rpm程度)まで、ドラム5の回転速度を上昇させる。
【0035】ドラム5がその回転速度に達すると、制御
部30は給水ポンプ23を駆動する(ステップS1
0)。これにより、外槽2内と外槽2底部から給水ポン
プ23の間の排水管22に溜まっている水が吸引・吐出
されて循環水管25に送出される。そして、前述のよう
に、注水ノズル26から水が放出されて水バランサ10
に水が徐々に入ってゆき、遠心力によってドラム5の内
周壁面に張り付いた状態で水バランサ10内に保持され
る。このとき、偏心荷重検出部32は偏心量を連続的に
検出する。ドラム5内の洗濯物は遠心力により完全にそ
の内周壁面に押し付けられた状態で回転しており、水バ
ランサ10内部の水の量は徐々に増え重量が増加するか
ら、モータ電流のトルク電流成分の変動振幅は次第に小
さくなってゆく。注水ノズル26から放出されて水案内
室11に入らなかった水は外槽2内に戻るから、外槽2
内に溜めておいた水の全てが水バランサ10への供給水
として有効に利用される。
【0036】水バランサ10への注水開始後、制御部3
0は偏心量が許容値以下になったと判定すると(ステッ
プS11)、給水ポンプ23の運転を停止する(ステッ
プS12)。これにより、水バランサ10内の水の増加
が停止し、洗濯物の偏在による偏心荷重と水バランサ1
0内の水との釣合により全体の偏心荷重は小さなものと
なる。
【0037】このようにバランスがとれたならば、排水
ポンプ24を駆動させて外槽2に残っている水を排出し
(ステップS13)、更にドラム5の回転速度を上昇さ
せて高速脱水運転を実行する(ステップS14)。この
ときのドラム5の回転速度は一般に1000rpm程度
とすることができるが、布傷みを生じ易い衣類を保護す
るためには、使用者によって指定された脱水モードに応
じた値に制限することが好ましい。このような高速の回
転速度でドラム5が回転されると、洗濯物に滲みみ込ん
でいた水は遠心力により飛散する。飛散して外槽2内に
落ちた水も排水ポンプ24により外部に排出される。
【0038】そして、所定の脱水時間が経過すると(ス
テップS15)、回転速度制御部31は、水バランサ1
0がドラム5最高位置に存在する状態でドラム5が停止
するようにモータ駆動部40を制御する(ステップS1
6)。このような状態でドラム5が停止されると、前述
のように水バランサ10に溜まっていた水は注水孔13
及び排水孔14を介して外槽2に排出される。従って、
水バランサ10内の水は全て排出されて、元の偏心荷重
を有しない状態に戻る。そして、所定時間が経過すると
排水ポンプ24の運転は停止され(ステップS17)脱
水行程は終了する。
【0039】なお、上記実施例では、排水ポンプを用い
て外槽より水を排出していたが、排水バルブの開閉によ
り排水を制御する構成とすることもできる。
【0040】また、上記実施例はドラム式洗濯機につい
て説明したが、本発明が石油系溶剤等を使用したドライ
クリーナに適用できることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例による遠心脱水装置を備える
ドラム式洗濯機の側面断面図。
【図2】 本実施例のドラム式洗濯機の背面透視図。
【図3】 本実施例のドラム式洗濯機における水バラン
サへの水の導入及び排出の手順を示す模式図。
【図4】 本実施例によるドラム式洗濯機の電気系ブロ
ック構成図。
【図5】 本実施例のドラム式洗濯機の脱水運転時の制
御動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
2…外槽 5…ドラム 10…水バランサ 11…水案内室 12…注水開口 13…注水孔 14…排水孔 23…給水ポンプ 25…循環水管 26…注水ノズル 30…制御部 31…回転速度制御部 32…偏心荷重検出
部 40…モータ駆動部 41…回転センサ 42…モータ電流検出部 44…水位センサ
フロントページの続き (72)発明者 林 直樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外槽内に配設された籠状のドラム内に洗
    濯物を収容し、該ドラムを水平軸を中心に回転させるこ
    とによって洗濯物の脱水を行なう遠心脱水装置を備えた
    ドラム式洗濯機において、 a)ドラム壁面の一部に形成した中空体の水保持部と、 b)外槽内の水位を検出する水位検出手段と、 c)外槽内に溜まった水を外部に排出する排水手段と、 d)脱水開始時に、前記水位検出手段により検出される水
    位が所定水位に到達するまで前記排水手段を駆動した後
    に排水を停止する排水制御手段と、 e)前記所定水位以下の外槽内の水を前記水保持部に注入
    するための注水手段と、 f)洗濯物の偏在に起因する偏心荷重と釣り合うように前
    記水保持部に注水を行なうべく前記注水手段を制御する
    注水制御手段と、 を備えることを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 【請求項2】 前記注水手段は、ドラムと共に回転し、
    水を遠心力により内部に一旦保持し前記水保持部に連な
    る連通孔を通して該水保持部へと送り込む水案内部と、
    該水案内部の開口に向けて水を放出する放水部と、該放
    水部に外槽より吸水した水を送出する送水手段とから成
    ることを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯機。
  3. 【請求項3】 洗濯物に作用する遠心力が重力に勝るよ
    うな回転速度でドラムが回転しているときに該ドラムの
    偏心荷重の大きさ及び位置を検出する偏心荷重検出手段
    と、前記水保持部に水が導入される以前に、前記偏心荷
    重検出手段により検出された偏心荷重の位置がドラム内
    で前記水保持部に対向する箇所の近傍であるか否かを判
    定する偏心位置判定手段とを備え、前記注水制御手段
    は、偏心位置がドラム内で水保持部に対向する箇所の近
    傍であると判定されたとき、前記偏心荷重検出手段によ
    り検出される偏心荷重の大きさが所定値以下になるまで
    前記水保持部に水を注入するよう前記送水手段を制御す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のドラム式洗
    濯機。
  4. 【請求項4】 前記排水制御手段は、偏心荷重の大きさ
    が所定値以下になった後に前記排水手段を駆動して外槽
    内の残りの水を排出することを特徴とする請求項3に記
    載のドラム式洗濯機。
JP9267893A 1997-09-11 1997-09-11 ドラム式洗濯機 Pending JPH1176685A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9267893A JPH1176685A (ja) 1997-09-11 1997-09-11 ドラム式洗濯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9267893A JPH1176685A (ja) 1997-09-11 1997-09-11 ドラム式洗濯機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1176685A true JPH1176685A (ja) 1999-03-23

Family

ID=17451094

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9267893A Pending JPH1176685A (ja) 1997-09-11 1997-09-11 ドラム式洗濯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1176685A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110644187A (zh) * 2018-06-27 2020-01-03 Lg电子株式会社 洗衣机及其组装方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110644187A (zh) * 2018-06-27 2020-01-03 Lg电子株式会社 洗衣机及其组装方法
CN110644187B (zh) * 2018-06-27 2022-04-15 Lg电子株式会社 洗衣机及其组装方法
US11680355B2 (en) 2018-06-27 2023-06-20 Lg Electronics Inc. Washing machine and method for assembling the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100306721B1 (ko) 원심탈액장치
KR20050105730A (ko) 드럼세탁기 및 그 제어방법
JP3762611B2 (ja) ドラム式洗濯機
KR20100094889A (ko) 세탁기의 탈수 행정 제어 장치 및 방법
JPH09290089A (ja) 遠心脱液装置
JP3188209B2 (ja) 遠心脱水装置
KR20050105731A (ko) 드럼세탁기 및 그 제어방법
JPH10235069A (ja) 洗濯機
JPH11164987A (ja) ドラム式洗濯機
JP3075961B2 (ja) 遠心脱水装置
JP3229845B2 (ja) 遠心脱水装置
JPH1176685A (ja) ドラム式洗濯機
JP3573948B2 (ja) ドラム式遠心脱水装置
JP3188231B2 (ja) ドラム式洗濯機
JPH1176688A (ja) 遠心脱水装置
JP3536565B2 (ja) 洗濯機
JP3188230B2 (ja) 遠心脱水装置
KR100224456B1 (ko) 드럼세탁기의 탈수제어방법
JPH10305189A (ja) 遠心脱水装置
JP3148695B2 (ja) 遠心脱水装置
JPH11164991A (ja) 遠心脱水装置
JPH10201988A (ja) 洗濯機
JP3869542B2 (ja) 遠心脱水装置
JPH10201990A (ja) 洗濯機
JP3182367B2 (ja) 遠心脱水装置