JPH1175853A - 銅の利用性を制御するホメオスタシスタンパク質遺伝子 - Google Patents

銅の利用性を制御するホメオスタシスタンパク質遺伝子

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JPH1175853A
JPH1175853A JP9248914A JP24891497A JPH1175853A JP H1175853 A JPH1175853 A JP H1175853A JP 9248914 A JP9248914 A JP 9248914A JP 24891497 A JP24891497 A JP 24891497A JP H1175853 A JPH1175853 A JP H1175853A
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protein
ser
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ala
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敏 森
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 オオムギより単離された銅の利用性を制
御するホメオスタシスタンパク質をコードする遺伝子。 【発明の効果】 本発明の遺伝子はイントロンを含んで
おらず,植物に限定されない種々の生物に組み換えるこ
とにより,あるいは無細胞系のタンパク質発現系におい
て,銅の利用性を制御するタンパク質を生産することが
できる。本発明の本遺伝子を植物を含む種々の生物に組
み込み,適切に制御することにより,生体内における銅
あるいはその他の金属の利用性を制御することが可能に
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,銅の利用性を制御
するホメオスタシスタンパク質の遺伝子に関する。更に
詳しくは,酵母の銅吸収変異株ctr1の変異形質を回復さ
せる,オオムギのメッセンジャーRNA(以下,mRN
Aと略す)由来の銅利用性制御ホメオスタシスタンパク
質の遺伝子に関する。
【0002】
【従来の技術】銅などの重金属で汚染された土壌におい
て,植物はその毒性で生育を阻害され,作物生産におい
て大きな問題となっており,重金属耐性の研究は植物生
理学上重要な課題となっている。重金属汚染土壌で作物
を生育させるにあたっては,客土などが行われている
が,その効果は不十分であり,またコストが非常に高い
ものとなる。また,泥炭土壌においては,ライミングに
伴い銅の欠乏による作物の生育阻害も見られ,大きな問
題となっている。
【0003】銅は高等植物を含む,ほとんどすべての生
物にとって必須な栄養素である。銅は酵素の補酵素とし
て,多くの生化学的な酸化還元反応に関わっている(Lin
der,Biochemistry of Copper, Plnum Press, pp.1-13,
1991)。一方で,過剰量の銅は細胞にとって毒性を持
つ。そのため生物は細胞内の銅の濃度を,吸収の制御(L
in and Kosman, J. Biol. Chem. 265: 9194-9200, 199
0),銅結合ぺプチドによる無毒化(Hammer, Annu. Rev.
Biochem. 55: 913-951, 1986, Rauser, Annu. Rev. Bio
chem. 59: 61-86, 1990),細胞内器官への隔離(Ortis e
t al., J. Biol.Chem. 270: 4721-4728, 1995),細胞外
への排出(Petris et al., EMBO J. 15: 6084-6095, 199
6)などによって一定に保っている。
【0004】酵母( Saccharomyces cerevisiae )は銅
の代謝についての分子生物学レベルの研究が最も進んで
いる生物である。酵母細胞は銅イオンのトランスポータ
ー遺伝子として,CTR1(Dancis et al., Cell 76: 393-4
02, 1994), CTR2(Kampfenkel et al., J. Biol. Chem.
270: 28479-28486, 1995), CTR3(Knight et al., Gen
es & Dev. 10:1917-1929, 1996)を持っている。CTR1は
高親和性のトランスポータータンパク質をコードしてい
る。CTR1遺伝子における変異は銅イオンの吸収を著しく
低下させ,細胞内に十分な濃度の銅を必要とする(Danci
s et al., Cell76: 393-402, 1994)高親和性の二価鉄の
トランスポーターFTR1(Dix et al., J.Biol. Chem. 26
9: 26092-26099, 1994)が働かなくなる。その結果二価
鉄イオンの吸収が低下し,酸化的代謝ができなくなり,
銅-亜鉛スーパーオキシドディスムターゼ(Cu,Zn-SOD)
の活性低下に起因するsod1変異株(Gralla and Valenti
ne, J. Bacteriol. 173: 5918-5920, 1991)に類似し
た,変異形質をもたらす(Dancis et al., J. Biol. Che
m. 269: 25660-25667, 1994a)。
【0005】高等植物においては,銅代謝の分子機構は
まだ解明され始めたばかりである。多くのメタロチオネ
イン様のタンパク質をコードする遺伝子が色々な植物か
ら単離されているが,これらの遺伝子が直接銅代謝に関
わっていることを示す証拠はまだ得られていない(Robin
son et al., Biochem. J. 295: 1-10, 1993)。銅に対す
る感受性が増加した変異株(van Vliet et al., Plant P
hysiol. 109: 871-878, 1995),あるいはフィトケラチ
ンの合成が抑えられている変異株(Hauden et al., Plan
t Physiol. 107: 1067-1073, 1995, Hauden et al., P
lant Physiol. 107: 1059-1066 1995)が,シロイヌナズ
ナにおいて単離されている。また,ctr1変異株を相補す
る,銅イオンのトランスポーターをコードすると考えら
れているcDNA,COPT1がシロイヌナズナから単離されて
いる(Kampfenkel et al., J. Biol. Chem. 270: 28479-
28486, 1995)。
【0006】植物における銅の利用性を制御するホメオ
スタシス遺伝子をクローニングするために,酵母の銅吸
収変異株ctr1を利用したコンプリメンテーション法によ
りオオムギのcDNAライブラリーからクローニングする事
を試みた。その結果,相補するクローンを分離したとこ
ろ,この遺伝子(SFD1)は銅の利用性を制御するホメオス
タシスに関係する遺伝子であることが判明した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は,銅の
利用性を制御するホメオスタシスタンパク質の遺伝子を
単離し提供することである。本発明のさらなる課題は,
上記遺伝子を組み込んだベクターDNAを植物を含む種
々の生物に導入し銅の利用性を制御することにより,重
金属土壌耐性ならびに銅欠乏土壌耐性生物を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は,上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果,銅の利用性を制御す
るオオムギのタンパク質遺伝子を単離することに成功
し,本発明を完成させるに至った。すなわち,本発明
は,以下の(a)又は(b)のタンパク質をコードする
遺伝子である。 (a)配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質 (b)配列番号1において1若しくは数個のアミノ酸が
欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、
かつホメオスタシスタンパク質の活性を有するタンパク
質 上記遺伝子の例としては、配列番号2の155 〜1507に示
される塩基配列を有する遺伝子が挙げられる。
【0009】さらに、本発明は上記遺伝子を含む組み換
えベクターであり、さらに該組み換えベクターを含む植
物である。さらに、本発明は以下の(a)又は(b)の
タンパク質である。 (a)配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質 (b)配列番号1において1若しくは数個のアミノ酸が
欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、
かつホメオスタシスタンパク質の活性を有するタンパク
【0010】上記のアミノ酸の付加、欠失又は置換は出
願前周知技術である部位特定変異誘発〔例えば、Nuclei
c Acids Reserch, Vol.10 No.20, p6487〜6500を参照の
こと) により実施することができ、アミノ酸の付加、欠
失又は置換に関し、1 又は数個のアミノ酸とは、部位特
定変異誘発法により付加、欠失又は置換できる程度のア
ミノ酸である。
【0011】なお、ホメオスタシスタンパク質は「銅の
利用性を制御する機能」と「鉄イオン取り込み欠損の回
復(Suppressor of Ferrous uptake Defect)(SFD1)機
能」とを併せ持つタンパク質であることから、以下にお
いてホメオスタシスタンパク質はSFD1を用いてSFD1タン
パク質と表示する場合がある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下,本発明を詳細に説明する。 (1)mRNAの抽出及び分離,cDNAの調製 オオムギ(Hordeum vulgare)の根,葉身,葉鞘,穂,種
子,胚,およびそれら由来のプロトプラストおよびカル
ス等の組織より,好ましくは根よりmRNAを抽出す
る。まず該組織より全RNAの粗抽出物を得,これより
タンパク質,多糖類,その他の夾雑物を除去し,オリゴ
dTセルロースクロマトグラフィー,ポリU−セファロ
ースカラムなどの吸着カラムを用いて更に精製する。ポ
リA(ポリA+)鎖画分を溶出し集め,同様の精製を2
〜3回繰り返すことによってmRNAを高度に濃縮する
ことができる。
【0013】次に,得られたmRNAを鋳型としてcD
NAを調製する。具体的には,mRNAを鋳型としてオ
リゴdTをプライマーとしてdATP,dGTP,dC
TP,dTTPの存在下で逆転写酵素により,mRNA
と相補的な単鎖cDNAを合成する。その後,DNA−
RNAハイブリッドのRNA鎖のみを分解するRNas
eおよび大腸菌ポリメラーゼを加え,残ったRNAをプ
ライマーとして二重鎖cDNAを完成する。
【0014】(2)発現cDNAライブラリーの作製 (1)で合成したcDNAを組み込むためのファージベ
クターとしては,宿主細胞内で自立可能で該cDNAを
安定保持し酵母細胞で発現できるものであれば,いずれ
をも用いることができる。具体的な例として,pYEplac1
81等を挙げることができる。その後,インビトロパッケ
ージングを行うことによって,ファージを大腸菌に感染
させてプラークを得,発現cDNAライブラリーを作製
する。
【0015】(3)cDNAクローンの単離 発現cDNAライブラリーを,酵母の銅吸収変異株に酢酸リ
チウム法(Gietz and Schiestl, Yeast 7: 253-264, 199
1)などによって導入し,形質転換体を得る。これらの細
胞を滅菌水で洗い,SD培地などを基本とした選択培地に
まき,よく成長しているコロニーを選抜し,目的とする
銅の利用性を制御するホメオスタシスタンパク質の遺伝
子をスクリーニングする。
【0016】(4)遺伝子の配列決定 次に,上記で得られたコロニーを培養し,BluescriptSK
(+)プラスミドを回収し,ジデオキシ法(Sanger. F, Sc
ience, 214, 1205-1210(1981))によって配列決定をする
ことができる。 (5)アミノ酸配列の解析 決定された塩基配列から演繹されるアミノ酸配列は,D
NA解析ソフトDNASIS(日立ソフトウェアエンジ
ニアリング(株)製)などを用いて決定することができ
る。
【0017】(6)宿主細胞への遺伝子導入および発現 上記で得られた銅の利用性を制御するホメオスタシスタ
ンパク質の遺伝子は,適当な宿主細胞中に導入して高発
現させることができる。具体的には,ベクターDNAの
適当な制限酵素部位に銅の利用性を制御するタンパク質
遺伝子を含むDNAを挿入して組み換え体DNAを調製
し,これを宿主細胞中に導入する。宿主細胞としては,
目的とする遺伝子を発現できるものであれば全て用いる
ことができる。例えば,真核細胞および原核細胞のいず
れも用いることができる。真核細胞としては,動物,植
物,酵母等の細胞が,また原核細胞としては,大腸菌,
枯草菌,放線菌等が挙げられる。
【0018】銅の利用性を制御するタンパク質遺伝子を
組み込むベクターDNAは,宿主細胞で複製可能なもの
であれば如何なるものでもよく,例えば,プラスミドD
NA,バクテリオファージDNA等が挙げられる。宿主
細胞が大腸菌である場合のベクターDNAとしては,例
えばプラスミドpUC18/pUC19,pKK223-3,pGEX-2T,pGEX
-3X,pRIT2(Pharmacia社製);pGEMEX-1,pGEMEX-2(P
romega社製);pMAL-c,pMAL-p(New England Biolabs
社製)等を用いることができる。
【0019】組み換え体DNAで宿主細胞を形質転換す
るには,Hanahan法("Molecular Cloning, A Laborator
y Manual", 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory
Press, New York (1989)),Chungらの方法(Proc. Nat
l. Acad. Sci., U.S.A., 86,2171(1989))等を用いて行
うことができる。上記のようにして得られた形質転換体
の培養は,通常の形質転換体によるポリペプチドの生産
に用いる培養方法に従って行われる。
【0020】大腸菌や酵母等の微生物を宿主細胞として
用いた形質転換体を培養する培地は,微生物が資化し得
る炭素源,窒素源,無機塩類等を含有し,形質転換体の
培養を効率的に行える培地であれば天然培地,合成培地
のいずれでもよい。炭素源としては,それぞれの微生物
が資化し得るものであればよく,グルコース,フラクト
ース,スクロース,これらを含有する糖蜜,デンプンあ
るいはデンプン加水分解物等の炭水化物,酢酸,プロピ
オン酸等の有機酸,エタノール,プロパノール等のアル
コール類が用いられる。
【0021】窒素源としては,アンモニア,塩化アンモ
ニウム,硫酸アンモニウム,酢酸アンモニウム,リン酸
アンモニウム,等の各種無機酸や有機酸のアンモニウム
塩,その他含窒素化合物,並びに,ペプトン,肉エキ
ス,酵母エキス,コーンスチープリカー,カゼイン加水
分解物,大豆粕および大豆粕加水分解物,各種発酵菌体
およびその消化物等が用いられる。
【0022】培養は,振とう培養または深部通気撹拌培
養などの好気的条件下で行う。培養温度は通常10〜50
℃,好ましくは30〜40℃がよく,培養時間は,通常1〜1
0時間,好ましくは2〜5時間である。培養中pHは,通
常7〜8に保持する。pHの調整は,無機あるいは有機の
酸,アルカリ溶液,尿素,炭酸カルシウム,アンモニア
などを用いて行う。
【0023】培養物から目的タンパク質の単離精製は公
知の分離操作を組み合わせて行うことができる。例え
ば,尿素などの変性剤や界面活性剤による処理,超音波
処理,酵素消化,塩析や溶媒沈殿法,透析,遠心分離,
限外濾過,ゲル濾過,SDS−PAGE,等電点電気泳
動,イオン交換クロマトグラフィー,疎水性クロマトグ
ラフィー,アフィニティークロマトグラフィー,逆相ク
ロマトグラフィーなどが挙げられる。
【0024】(7)植物への遺伝子導入および形質転換
植物の作出 植物に遺伝子を導入する方法としては,生物的方法であ
るウィルスを用いる方法,アグロバクテリウムを用いる
方法など,物理・化学的方法であるエレクトロポレーシ
ョン法,ポリエチレングリコール法,マイクロインジェ
クション法,パーティクルガン法などが挙げられる。農
業上重要なイネ,ムギ,トウモロコシなどの主要作物を
含むイネ科植物に対しては,直接遺伝子導入法である物
理・化学的導入方法が好ましい。また,タバコ,トマ
ト,マメなどの双子葉植物に対しては,アグロバクテリ
ウムを用いる方法が安定な形質転換を確実に行える上で
好ましい。アグロバクテリウムの感染には,培養細胞へ
の直接種法,プロトプラスト共存培養法,リーフディス
ク法等が挙げられるが,直接かつ容易に多数の形質転換
植物を作成し得るという観点から,リーフディスク法が
好ましい。
【0025】例えば,アグロバクテリウム感染法を用
い,植物体としてのタバコのリーフディスクを用いる場
合,具体的には以下のようにして行われる(Horsch et
al., Science, 227, 1229-1231 (1985))。タバコの葉
を次亜塩素酸ナトリウムで滅菌し,パンチでディスクを
切り抜く。L培地で一夜培養した遺伝子導入したアグロ
バクテリウムの培養液にリーフディスクを入れ,1分後
リーフディスクを取り出し,MS寒天培地にのせ,2日
後抗生物質を含んだ寒天培地に移す。約2週間でカルス
が形成されるのでカルスを新しい寒天培地に移して培養
する。これを土壌に移植して栽培することにより植物体
とすることができる。以下,本発明を実施例により具体
的に説明するが,これらにより本発明の範囲が限定され
るものではない。
【0026】
【実施例】
(1)mRNAの抽出及び分離,cDNAの調製 オオムギ(Hordeum vulgare var. Ehimehadaka no.1)の
種子を発芽させ,水耕法によって鉄欠乏条件で栽培し
た。栽培の方法はMori and Nishizawa( Plant Cell Ph
ysiol. 28: 1081-1092, 1987)によった。
【0027】酵母の発現ベクター(pYH23)は以下のよう
に作成した。プラスミドYEplac181 (Gietz and Sugino,
Gene 74: 527-534, 1988)をXbaIとEcoRIで切断し,T4
DNAポリメラーゼで平滑端化した後にライゲーション
し,ほとんどの制限酵素切断部位を削除した。HindIII
切断部位も同様に削除した。このプラスミドのSphI切断
部位に,pVT-100U(Vernet et al., Gene 52: 225-233,
1987)由来のアルコールデヒドロゲナーゼのプロモータ
ー,ターミネーターカセットをクローニングした。クロ
ーニング部位にNotI切断部位を作出するために,プラス
ミドをBamHIで切断した後に同様に平滑端化させ,宝酒
造から購入した,リン酸化されたリンカー AGCGCGCCGCT
を挿入した。この新しいプラスミドpYH23は,ADH1発現
カセットの間にHindIII, PvuII, PstI, XhoI, SstI, Xb
aI ,NotIの切断部位を持っている。
【0028】鉄欠乏条件で育てたオオムギの根20gから
全RNAを,グアニジンチオシアネート-CsCl法で抽出し
た。2mgの全RNAから,poly(A)+RNAをClontechから購入
したmRNAセパレーターキットを用いて抽出した。2μgの
poly(A)+RNAから,GIBCO BRLから購入した,cDNA合成及
びプラスミドクローニング用のSUPER SCRIPTTM Plasmid
System を用いて,cDNAを合成した。cDNAをpYH23のHin
dIII, NotI部位にライゲーションさせ,大腸菌XL1-Blue
に導入した。5x105の独立なコロニーをLB培地中で培養
し,アルカリSDS法でプラスミドを回収した。
【0029】用いた菌株を以下に示す。 大腸菌;E.coli ATCC 47014: XL1-Blue recA1 endA1 gy
rA96 thi-1 hsdR17 supE44 recA1 lac[F' proAB laclqZ
ΔM15 Tn10(Tetr)]。 酵母;M3 (MATα trp1-63 leu2-3,112 gcn4-101 his3-6
09 FRE1-HIS2::URA3 ctr1-3 (Dancis et al., Cell 76:
393-402, 1994) 大腸菌の培地には1% トリプトン, 0.5% 酵母抽出物及
び 1% NaCl (LB培地)を用いた。酵母の培養には 1%
酵母抽出物, 2%ペプトンに2% グルコースを加えたもの
(YPD),あるいは2% グリセロールを加えたもの(YPG)を
用いた。また合成培地(SD)も用いた(Sherman, Meth. En
zymol. 194: 3-21, 1991)。
【0030】(2)cDNAクローン,ホメオスタシスタン
パク質の単離 発現cDNAライブラリーを,ctr1変異株のM3株に酢酸リチ
ウム法によって導入し(Gietz及び Schiestl, Yeast 7:
253-264, 1991),5x104 の Ura+形質転換体が得られ
た。これらの細胞を滅菌水で洗い,選択培地にまいた。
選択培地は,SD培地に鉄と銅を加えず,1mM フェロジン
(ferrozine), 1mM ムギネ酸(mugineic acid), 20mg/l
メチオニン, 20mg/lリジン, 5mM MES-KOH pH6.2を加え
たものを用いた。フェロジンは二価鉄のキレーターであ
り,培地中の二価鉄の利用性を制限するために加えた。
ムギネ酸の合成は(Shioiri et al., Tetrahedron 51: 3
939,1995)によった。30℃で5日間静置した後に,よく成
長しているコロニーを選抜した。選抜したコロニーから
プラスミドを回収し,M3株に再導入することによって,
再現性を確認した。
【0031】(3)成長実験 酵母を適当なアミノ酸を加えたSD培地で前培養した。細
胞を遠心によって回収し,滅菌水で二回洗った後に,O.
D.600が0.1になるように培地に接種し,30℃で振盪培養
した。適当な時間にO.D.600を測定した。酸化的代謝能
の実験には,YPGを用い,パラコート耐性,銅耐性の実
験にはSD培地を用いた。
【0032】(4)鉄吸収実験 鉄吸収実験は(Eide et al., J. Biol. Chem. 267: 2077
4-20781, 1992)の方法によった。55Fe- ムギネ酸は55Fe
Cl3(NEN,Dupont)に10倍モル数のムギネ酸を加えること
によって調製した。一昼夜SD培地で培養した細胞を集菌
し,滅菌水で二度洗い,O.D.600が0.1になるように適当
な培地に接種し,30℃で,O.D.600が0.5-0.7になるまで
振盪培養した。集菌し,氷冷したアッセイバッファー
(2.0% glucose, 10mM MES-KOH, pH 6.1)で2度洗い,培
養液の10分の1容のアッセイバッファーに懸濁した。終
濃度が2μMになるように55Fe-ムギネ酸を加えた450μl
のアッセイバッファーに,50μlの菌懸濁液を加え,30
℃の恒温水槽に入れることによって取り込みを開始し
た。適当な時間の後,アッセイチューブを氷上に移すこ
とによって取り込みを終了させた。菌体をグラスフィル
ターで吸引ろ過し,10mlの氷冷したSSW(1mM EDTA, 20mM
クエン酸ソーダ, 1mM KH2PO4, 1mM CaCl2, 5mM MgSO4,
1mM NaCl, pH 4.2) で洗い,液体シンチレーションカウ
ンターで放射活性を測定した。
【0033】(5)銅含量の測定 SD培地で一晩振盪培養した酵母を,適当な銅濃度のSD培
地に,O.D.600が0.1になるように接種し,30℃でO.D.60
0が0.8-1.0になるまで振盪培養した。遠心により菌体を
回収し,蒸留水で二度洗い,濃硝酸で湿式灰化した後
に,原子吸光法で銅の含量を定量した。
【0034】(6)RNA,DNA実験 プラスミドの精製,サブクローニング,DNAの解析とシ
ークエンシングは常法によった(Sambrook et al., Mole
cular Cloning: A Laboratory Manual, SecondEdition.
Cold Spring Harbor, New York: Cold Spring Harbor
Laboratory Press, 1989)。ノーザン解析のための全RNA
の抽出は,フェノール-SDS法で行なった(Naito et al.,
Plant Mol. Biol. 11: 109-124 1988)。RNAの電気泳
動,ブロッディング,ハイブリダイゼーションは(Sambr
ook et al., Molecular Cloning:A Laboratory Manual,
Second Edition. Cold Spring Harbor, New York: Col
dSpring Harbor Laboratory Press, 1989)によった。
【0035】(7)オオムギのホメオスタシスタンパク
質のcDNAクローンの単離 5x104個のUra+形質転換体から,選択培地上でよく成長
する,およそ200個のコロニーが得られた。これらのコ
ロニーからプラスミドを抽出し,M3細胞に再導入し,成
長を回復させるかどうかを確認した。これらのプラスミ
ドの中で,一つだけが再現性よく,M3株の選択培地上で
の成長を回復させることがわかった。そこでこのcDNAを
(Suppressor of Ferrous uptake Defect)の頭文字をと
って,SFD1と名付けて表示した。図1において、1mM フ
ェロジン、 1mMムギネ酸を含む選択培地上でのホメオス
タシスタンバク質のcDNAを発現しているM3株(SFD1)と,
コントロールのプラスミドpYH23を持つM3株(control)
の成長の様子を示した。
【0036】(8)cDNAの増幅 ホメオスタシスタンパク質の遺伝子のcDNAはPCR
(Polymerase chain reaction) 法によって増幅できる。
具体的には、上記で得られた遺伝子の配列の上流20塩基
程度を有するオリゴヌクレオチドと、下流20塩基程度
に対して相補的なオリゴヌクレオチドあるいはランダム
ヘキサマーとを用い、これらをプライマーとして(1)
で調製したcDNAにアニーリングし、PCR法で増幅
できる。あるいは、遺伝子の配列の上流20塩基程度を
有するオリゴヌクレオチドと、オリゴdTあるいはランダ
ムヘキサマーとを用い、これらをプライマーとして
(1)で調製した全RNA抽出物に対してRT−PCR
法(逆転写酵素を用いたPCR法)を用いて増幅でき
る。
【0037】(9)ホメオスタシスタンバク質の発現に
よるctr1変異株の鉄吸収能欠損の回復 ホメオスタシスタンバク質の発現が鉄欠乏培地上でのct
r1変異株の成長をどのような仕組みで回復させるかを調
べるために,ホメオスタシスタンバク質の発現の鉄吸収
速度に与える影響を調べた。ホメオスタシスタンバク質
あるいは,pYH23を持つ M3変異株を0,0.1,1,10μM
のCuSO4を含むSD培地で前培養し,2μMのムギネ酸鉄を
与えたときの,ムギネ酸鉄からの55Feの取り込みの経時
変化を調べた(図2)。ムギネ酸鉄からの鉄の取り込み
は、SFD1,pYH23を持つものいずれも前培養の銅濃度が小
さくなるにつれて増加した。しかしホメオスタシスタン
バク質を発現しているM3細胞は,前培養の銅濃度に関係
なく,コントロールのプラスミドを持つものより大きい
鉄吸収速度を持っていた。この傾向は,銅濃度が0.1μM
以下の時顕著であった。このことから,鉄欠乏培地上で
の成長の回復の原因が,鉄吸収速度の増加であることが
わかった。
【0038】(10)ホメオスタシスタンバク質の発現
によるctr1変異株の他の変異形質の回復 ctr1変異株(Dancis et al., Cell 76: 393-402, 1994)
は元々銅吸収の変異株であるので,二価鉄の吸収の欠損
は,二次的な変異形質である。そのため二価鉄吸収能の
回復は二次的な効果で,ホメオスタシスタンパク質の発
現は銅の利用性を改善させている可能性がある。ctr1変
異株はsod1変異株様の形質を示す。すなわち酸化的スト
レスに対する高い感受性と,酸化的代謝能欠損である(D
ancis etal., J. Biol. Chem. 269: 25660-25667, 199
4)。そこでホメオスタシスタンパク質の発現が細胞内の
銅の利用性を改善するかどうかを調べるために,ctr1変
異株の低い銅の利用性に基づくこれらの形質に対する,
ホメオスタシスタンパク質(SFD1)の発現が与える影響を
調べた。図3に示すようにpYH23を持つM3株は銅を与え
なければ,YPG培地中で成長することができなかった。
しかし,10μMのCuSO4を与えると,成長することができ
るようになった。このことは,銅の利用性が,細胞の成
長の制限になっていることを示している。ホメオスタシ
スタンパク質(図3におけるSFD1)を発現させているM3
細胞も銅を与えなければ,コントロールと同様に成長で
きないが,1μMのCuSO4を与えると成長できるようにな
った。しかし,pYH23を持つものは,この濃度でも成長
できなかった。
【0039】パラコートは活性酸素を生成させて,細胞
に酸化的ストレスをもたらす試薬である。図4に示した
ようにM3細胞は400μMのパラコートに感受性である。し
かし,ホメオスタシスタンパク質(図4におけるSFD1)
を発現させているM3株は耐性である。これらの結果はホ
メオスタシスタンパク質の発現が細胞内の銅の利用性を
改善させていることを示している。その結果として二価
鉄の吸収が促進されていると考えられる。なお、図4は
0,400μMのパラコートを含むSD培地中での,pYH23
(白)及びSFD1(黒)を持つM3細胞の成長を調べた結果
である。
【0040】(11)ホメオスタシスタンパク質の遺伝
子の発現による細胞内の銅含量の変化 これまでの結果は,ホメオスタシスタンパク質の発現
が,酵母細胞内の銅の利用性を高くしていることを示し
ている。最も考えられる可能性は,ホメオスタシスタン
パク質の発現が細胞内への銅の吸収あるいは銅の蓄積を
促進しているということである。そこで,ホメオスタシ
スタンパク質(図5におけるSFD1)の発現のM3株の銅含
量に与える影響をしらベた。細胞を0,0.1,1,10μMの
CuSO4を含むSD培地で育て,銅含量を調べた。ホメオス
タシスタンパク質の発現のあるなしにかかわらず,培地
中の銅濃度が上がるにつれて,銅含量は増加した(図
5)。しかしホメオスタシスタンパク質の発現による意
義のある変化は観察されなかった。
【0041】(12)ホメオスタシスタンパク質の発現
によるM3株の銅に対する感受性の増加 ホメオスタシスタンパク質は,銅の代謝に関わっている
と考えられるので,細胞を高濃度の銅にさらしたときの
応答に変化が起こることが予想される。そこでホメオス
タシスタンパク質の銅耐性に与える影響を調べた。即
ち、図6に0,100,200,400μMのCuSO4を含むSD培地中
での,pYH23(白)及びホメオスタシスタンパク質(図
6におけるSFD1)(黒)を持つM3細胞の成長を調べた結
果を示す。図6に示すように,M3株は200μMの銅に対し
ても,大きく阻害されはするが成長することができる。
一方SFD1を発現しているM3株はほとんど成長することが
できない。このようにホメオスタシスタンパク質の発現
は銅に対する感受性を増加させることがわかった。
【0042】(13)ホメオスタシスタンパク質のcDNA
クローンシークエンス解析 ホメオスタシスタンパク質のcDNA断片をクローニング
し,デオキシ法により塩基配列を決定した。決定したcD
NAの塩基配列を配列表の配列番号2の塩基配列の155 〜
1507に示す。また,これから演繹されるホメオスタシス
タンパク質のアミノ酸配列を配列番号1のアミノ酸配列
に示す。ホメオスタシスタンパク質のcDNAは全長1954bp
であり451個のアミノ酸に相当するオープンリーディン
グフレームを持っていた。ホメオスタシスタンパク質の
分子量は49700で,予想されるアミノ酸配列はこれまで
知られているタンパク質と,意義のある類似性を示さな
かった。ホメオスタシスタンパク質(図7におけるSFD
1)は図7に示したように全体にわたって非常に親水性
のタンパク質であった。ホメオスタシスタンパク質はセ
リン含量が高かった(11.97%)。ホメオスタシスタンパク
質は銅代謝に関わっていそうなので,銅イオンと結合す
ることが考えられた。そこでホメオスタシスタンパク質
のアミノ酸配列中に銅結合部位があるかどうか検索した
が,メタロチオネインに見られる,Cys-X-Cys様配列(Ha
mmer, Annu. Rev. Biochem. 55: 913-951,1986, Robins
on et al. Biochem. J. 295: 1-10, 1991)や,酵母の銅
トランスポーターやバクテリアの銅代謝タンパク質に見
られるようなMet-X-X-Met様配列(Dancis et al., Cell
76: 393-402, 1994, Cha and Cooksey, Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA 88: 8915-8919, 1991, Odermatt et al.,
Biol. Chem. 268: 12775-12779, 1993)は見られなかっ
た。
【0043】(14)オオムギにおけるホメオスタシス
タンパク質の遺伝子の発現 ホメオスタシスタンパク質の遺伝子のオオムギ植物体に
おける発現を調べた。図8に植物体から全RNAを抽出
し,ホメオスタシスタンパク質のcDNA に特異的なプロ
ーブでノーザンハイブリダイゼーションを行なった結果
を示す。図8に示すように、SFD1遺伝子は地上部と根の
両方で発現していたが,根において若干多く発現してい
た。また鉄欠乏条件でもほぼ同レベル発現していた。
【0044】(15)ホメオスタシスタンパク質の遺伝
子の発現によるctr1変異株の細胞内の銅の利用性の改善 ホメオスタシスタンパク質の発現はctr1変異株の二価鉄
吸収能欠損を回復させることがわかった。この回復が一
次的なものであるかどうかを確かめるために,ctr1変異
株のほかの変異形質に対する,ホメオスタシスタンパク
質の発現の影響が調べられた。酸化的代謝能と酸化的ス
トレスに対する感受性を調べたところ,ホメオスタシス
タンパク質の発現はこれらの変異形質もある程度回復さ
せた。これらの結果はホメオスタシスタンパク質の発現
が,ctr1変異株の細胞内の銅の利用性を改善させること
を示している。二価鉄吸収能の回復は,むしろ二次的な
効果であると考えられた。
【0045】(16)ホメオスタシスタンパク質の遺伝
子の発現による銅に対する感受性の増加 ホメオスタシスタンパク質は,直接あるいは間接的に銅
イオンと相互作用して,銅代謝に関与していると考えら
れる。植物のメタロチオネインは,酵母で発現させるこ
とによって,銅耐性を付与する(Zhou and Goldsbroug
h, Plant Cell 6: 875-884, 1994)。しかし,ホメオス
タシスタンパク質は発現させることによって,銅に対す
る感受性を増加させた。このことはホメオスタシスタン
パク質が,メタロチオネインや,ファイトケラチンとは
本質的に異なった機能を持っていることを示唆する。
【0046】(17)ホメオスタシスのcDNAの塩基配列
の解析 ホメオスタシスタンパク質のcDNAクローンの塩基配列の
解析によって,ホメオスタシスタンパク質のcDNAは451
個のアミノ酸に相当するオープンリーディングフレーム
を持っていることがわかった。ホメオスタシスタンパク
質のアミノ酸配列はいままでに知られている,どのタン
パク質とも意義のある類似性を持っていなかった。本報
の実験結果はホメオスタシスタンパク質は銅代謝に関わ
っており,ホメオスタシスタンパク質は銅イオンと相互
作用しそうである。しかしアミノ酸配列からは,例え
ば,メタロチオネインで見られるようなCys-X-Cys様の
配列(Hammer, Annu. Rev. Biochem. 55: 913-951, 198
6, Robinson et al. Biochem.J. 295: 1-10, 1991)や,
酵母の銅イオントランスポーターやバクテリアの銅代謝
タンパク質で見られるようなMet-X-X-Met様の配列(Danc
is et al., Cell 76:393-402, 1994, Cha and Cooksey,
Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88: 8915-8919, 1991, O
dermatt et al., Biol. Chem. 268: 12775-12779, 199
3)は見つからなかった。
【0047】(18)ホメオスタシスタンパク質の役割 ホメオスタシスタンパク質の発現は,ctr1変異株の細胞
内の低い銅の利用性にもとづく変異形質を回復させた。
ctr1細胞での,オオムギのホメオスタシスタンパク質
は,この回復の過程を助けていると考えられる。いくつ
かの可能性が考えられる。第1の可能性として銅イオン
の吸収が促進されていることが考えられる。しかし図5
に示すようにホメオスタシスタンパク質を発現させてい
るctr1細胞の銅含量は,pYH23を持つものと比べて意義
深い差はなかった。このことはこの可能性を支持しな
い。さらにホメオスタシスタンパク質は非常に親水性の
タンパク質なので,膜タンパク質として銅イオンの吸収
に関与しているとは考えにくい。しかしホメオスタシス
タンパク質が間接的に,低親和性の銅トランスポーター
機構あるいは,わずかながら活性のある高親和性のトラ
ンスポーター機構を促進している可能性は否定できな
い。第2の可能性として細胞内の銅イオンの分布が変化
して,銅の利用の効率が改善されていることが考えられ
る。酵母に吸収された銅はおもに細胞質のメタロチオネ
イン,銅-亜鉛スーパーオキシドディスムターゼ,グル
タチオンなどと結合して存在している(Lin et al., J.
Gen. Microbiol. 139: 1605-1615, 1993)。しかし銅イ
オンは細胞質の他のタンパク質や他のオルガネラで必要
とされる。酵母のcox17変異株の酸化的代謝能欠損の形
質はミトコンドリア内の銅の利用性の低下によってシト
クロムオキシダーゼが不活性化されているためと考えら
れている(Glerum et al., J. Biol. Chem. 271: 14504-
14509, 1996)。ctr1変異株の酸化的ストレスに対する感
受性の増加は,細胞質における銅-亜鉛スーパーオキシ
ドディスムターゼの不活性によると考えられている(Dan
cis et al., Cell 76: 393-402, 1994b)。ホメオスタシ
スタンパク質の発現によって細胞内の銅の局在性が崩
れ,銅を必要とする部位に銅イオンが分配されるのかも
知れない。第3の可能性としては,ホメオスタシスタン
パク質が細胞内の銅イオンの生物的な活性を上昇させて
いるのかも知れない。銅イオンは,銅結合タンパク質と
して酵素に結合することによってはじめて,多くの生体
反応に関与する(Linder, Biochemistry of Copper, Pln
um Press, pp.1-13, 1991)。銅を必要とする酵素に,銅
イオンを受け渡す分子機構はほとんどわかっていない。
ホメオスタシスタンパク質は銅イオンと結合して,これ
らの酵素に銅イオンを配っているのかも知れない。細胞
内において銅イオンは多くの結合分子と結合している。
その中にはメタロチオネインや,フィトケラチン,グル
タチオンなどが含まれる(Lin et al., J. Gen. Microbi
ol. 139: 1605-1615, 1993)。これらの分子は銅イオン
と結合することによって銅イオンの毒性を抑えていると
考えられている(Hamer, Annu. Rev. Biochem. 55: 913-
951, 1986, Rauser, Annu. Rev. Biochem. 59: 61-8619
90, Zhou and Goldsbrough, Plant Cell 6: 875-884, 1
994)。ホメオスタシスタンパク質の発現が酵母細胞の銅
イオンの毒性に対する感受性を高めるのは面白い。ホメ
オスタシスタンパク質は銅イオンと結合することによっ
て銅イオンの生物学的な活性を高めているのかも知れな
い。
【0048】
【発明の効果】本発明のホメオスタシスタンパク質の遺
伝子はイントロンを含んでおらず,植物に限定されない
種々の生物に組み換えることにより,あるいは無細胞系
のタンパク質発現系において,銅の利用性を制御するタ
ンパク質を生産することができる。本発明の遺伝子を植
物を含む種々の生物に組み込み,適切に制御することに
より,生体内における銅あるいはその他の金属の利用性
を制御することが可能になる。特に,重金属汚染土壌お
よび銅欠乏性土壌における銅の吸収利用を制御すること
により,重金属汚染土壌および銅欠乏性土壌に耐性植物
の取得あるいは重金属汚染土壌のバイオレメディエーシ
ョンを実現できる。
【0049】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:451 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Arg Arg Cys Asp Leu Arg Gln Cys His Asn Ser Arg Val Ser Gly 1 5 10 15 Gly Met Ser Ser Ser Leu Pro Ile Leu Pro Asn Ser Leu Lys Glu Thr 20 25 30 Phe His Gly Pro Tyr Asn Pro Gln Leu Thr Pro Met Gln Arg Gln Leu 35 40 45 Thr Ser Asp Phe Val Pro Leu Tyr Gln Ser Ala Phe Pro Ser Ala Thr 50 55 60 Leu His Pro Arg Ala Gly Ala Met Arg Ser Ser Tyr Ser Ala Ser Leu 65 70 75 80 Gly Tyr Ser Ala Asn Pro Leu Asp Ser Val Pro Asn His Glu Arg Gln 85 90 95 Ser Met Val Ala Pro Phe Ala Pro Gln Ser Ser Asp Ile Glu Val Phe 100 105 110 Gln Ala Leu Ser Asn Asn Ile Pro Gly Gly His Thr Glu Ala Thr Trp 115 120 125 Phe Pro Gly Ser Ala Asp Ser Leu Ser Asp Tyr Arg Asp Asn Ile Pro 130 135 140 Ala Ser Gly Ser Gln Ile Gln Asn Ser Gly Pro Ala Val Thr Ser Asp 145 150 155 160 Val Val Ala Lys Gln Asn Glu Trp Trp Ala Asp Ile Met Asn Asp Asp 165 170 175 Trp Arg Asp Ile Leu Asp Ala Thr Ala Ala Asp Pro Gln Ser Lys Ser 180 185 190 Met Val Gln Pro Ser Asn Ser Ala Ala Ser Gln Pro Ala Val Asn Gln 195 200 205 Pro Ala Ser Ser His Gly Gly Glu Ile Cys Asn Val Ala Ser Pro Pro 210 215 220 Asn Gly Asn Ser Ala Ala Lys Gln Arg Met Arg Trp Thr Pro Glu Leu 225 230 235 240 His Glu Cys Phe Val Asp Ser Val Asn Lys Leu Gly Gly Ser Glu Lys 245 250 255 Ala Thr Pro Lys Gly Val Leu Lys Leu Met Lys Val Asp Gly Leu Thr 260 265 270 Ile Tyr His Val Lys Ser His Leu Gln Lys Tyr Arg Thr Ala Arg Tyr 275 280 285 Lys Pro Asp Val Thr Glu Gly Thr Ala Asp Lys Arg Thr Thr Thr Glu 290 295 300 Glu Leu Thr Leu Asp Leu Lys Ser Ser Met Asp Leu Thr Glu Ala Leu 305 310 315 320 Arg Leu Gln Met Glu Val Gln Lys Arg Leu His Glu Gln Leu Glu Thr 325 330 335 Gln Arg Lys Leu Gln Leu Arg Ile Glu Glu Gln Gly Lys Tyr Leu Gln 340 345 350 Met Met Phe Glu Lys Gln Ser Lys Ser Asn Thr Glu Lys Gly Gln Asp 355 360 365 Leu Ser Ser Gly Ala Thr Thr Thr Leu Ser Ser Asp Pro Ser His Ser 370 375 380 Ala Asn Arg Asn Arg Asp Asn Asp Ala Ala Asp Asp Leu His Arg Thr 385 390 395 400 Gly Glu Asn Pro Val Ser Ala Glu Ile Gly Glu Thr Ser Met His Ala 405 410 415 Gly Gly Asn Arg Glu Met Ala Glu Ile Glu Ser Ser Asp Pro Leu Ala 420 425 430 Asn Thr Asn Asp Gly Ser Lys Ala Pro Gln Glu Lys Cys Arg Arg Val 435 440 445 His Asp Ser 450
【0050】配列番号:2 配列の長さ:1356 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 CTCCGTCGCG ACACATCACC CCAGCCAGAA TTCCCCCTTC CTGTCATCTC CTCCCCCAAA 60 AGCCGCACCG ATCGAGCAGC TTCCTCACAA CCCAACCCAG GAACATATCG AAACCAATTT 120 ATGGGAAAGA AGCAAAGCTT ATCCACAATT CTTG ATG AGG AGG TGT GAT CTG 172 Met Arg Arg Cys Asp Leu 1 5 AGA CAG TGT CAC AAC AGC AGG GTT TCT GGA GGA ATG TCA TCC TCT TTA 220 Arg Gln Cys His Asn Ser Arg Val Ser Gly Gly Met Ser Ser Ser Leu 10 15 20 CCT ATT CTG CCA AAT TCT CTG AAA GAA ACC TTC CAT GGG CCT TAT AAT 268 Pro Ile Leu Pro Asn Ser Leu Lys Glu Thr Phe His Gly Pro Tyr Asn 25 30 35 CCG CAG CTC ACT CCG ATG CAA AGG CAA CTG ACG AGT GAT TTT GTG CCC 316 Pro Gln Leu Thr Pro Met Gln Arg Gln Leu Thr Ser Asp Phe Val Pro 40 45 50 TTA TAT CAG AGT GCA TTT CCG TCT GCT ACT TTG CAC CCA AGA GCT GGT 364 Leu Tyr Gln Ser Ala Phe Pro Ser Ala Thr Leu His Pro Arg Ala Gly 55 60 65 70 GCT ATG AGA TCA TCA TAT TCA GCA TCA TTA GGA TAC TCA GCT AAT CCT 412 Ala Met Arg Ser Ser Tyr Ser Ala Ser Leu Gly Tyr Ser Ala Asn Pro 75 80 85 CTT GAT TCT GTG CCT AAC CAT GAG AGG CAG TCT ATG GTT GCT CCT TTC 460 Leu Asp Ser Val Pro Asn His Glu Arg Gln Ser Met Val Ala Pro Phe 90 95 100 GCT CCT CAG TCA TCA GAT ATC GAA GTA TTT CAG GCC TTA TCT AAT AAT 508 Ala Pro Gln Ser Ser Asp Ile Glu Val Phe Gln Ala Leu Ser Asn Asn 105 110 115 ATC CCT GGA GGA CAC ACT GAG GCA ACT TGG TTC CCA GGT TCA GCT GAT 556 Ile Pro Gly Gly His Thr Glu Ala Thr Trp Phe Pro Gly Ser Ala Asp 120 125 130 AGT TTA TCA GAC TAC AGG GAT AAC ATC CCT GCT TCT GGT AGT CAG ATC 604 Ser Leu Ser Asp Tyr Arg Asp Asn Ile Pro Ala Ser Gly Ser Gln Ile 135 140 145 150 CAG AAT AGC GGT CCT GCT GTG ACA TCT GAT GTG GTT GCT AAA CAA AAT 652 Gln Asn Ser Gly Pro Ala Val Thr Ser Asp Val Val Ala Lys Gln Asn 155 160 165 GAA TGG TGG GCA GAC ATA ATG AAT GAT GAT TGG AGA GAT ATT CTA GAT 700 Glu Trp Trp Ala Asp Ile Met Asn Asp Asp Trp Arg Asp Ile Leu Asp 170 175 180 GCA ACG GCT GCT GAT CCC CAG TCA AAG TCC ATG GTT CAG CCT TCC AAT 748 Ala Thr Ala Ala Asp Pro Gln Ser Lys Ser Met Val Gln Pro Ser Asn 185 190 195 TCG GCT GCA TCA CAG CCT GCT GTC AAC CAG CCA GCT TCA TCT CAT GGT 796 Ser Ala Ala Ser Gln Pro Ala Val Asn Gln Pro Ala Ser Ser His Gly 200 205 210 GGA GAG ATT TGC AAT GTA GCT AGT CCT CCC AAT GGC AAC TCT GCA GCC 844 Gly Glu Ile Cys Asn Val Ala Ser Pro Pro Asn Gly Asn Ser Ala Ala 215 220 225 230 AAA CAA CGG ATG AGG TGG ACT CCA GAA CTC CAT GAA TGC TTC GTA GAC 892 Lys Gln Arg Met Arg Trp Thr Pro Glu Leu His Glu Cys Phe Val Asp 235 240 245 TCT GTA AAT AAG CTT GGT GGT AGC GAA AAA GCT ACT CCC AAG GGT GTG 940 Ser Val Asn Lys Leu Gly Gly Ser Glu Lys Ala Thr Pro Lys Gly Val 250 255 260 CTG AAG CTT ATG AAA GTT GAC GGT TTG ACA ATA TAT CAT GTG AAA AGC 988 Leu Lys Leu Met Lys Val Asp Gly Leu Thr Ile Tyr His Val Lys Ser 265 270 275 CAT CTG CAG AAG TAC CGA ACA GCT CGC TAT AAG CCA GAC GTA ACG GAA 1036 His Leu Gln Lys Tyr Arg Thr Ala Arg Tyr Lys Pro Asp Val Thr Glu 280 285 290 GGT ACA GCA GAC AAA AGG ACT ACC ACT GAA GAG TTG ACT CTA GAC CTG 1084 Gly Thr Ala Asp Lys Arg Thr Thr Thr Glu Glu Leu Thr Leu Asp Leu 295 300 305 310 AAA TCG AGC ATG GAT CTT ACT GAA GCG TTG CGC CTT CAG ATG GAA GTT 1132 Lys Ser Ser Met Asp Leu Thr Glu Ala Leu Arg Leu Gln Met Glu Val 315 320 325 CAG AAA CGT CTT CAT GAA CAA CTT GAG ACC CAG AGA AAG TTG CAG TTG 1180 Gln Lys Arg Leu His Glu Gln Leu Glu Thr Gln Arg Lys Leu Gln Leu 330 335 340 CGA ATT GAA GAA CAA GGG AAG TAT CTT CAG ATG ATG TTT GAA AAG CAG 1228 Arg Ile Glu Glu Gln Gly Lys Tyr Leu Gln Met Met Phe Glu Lys Gln 345 350 355 TCT AAA TCT AAT ACG GAG AAG GGG CAG GAT CTA TCC TCG GGA GCT ACA 1276 Ser Lys Ser Asn Thr Glu Lys Gly Gln Asp Leu Ser Ser Gly Ala Thr 360 365 370 ACA ACC CTA TCA TCT GAT CCG AGC CAT TCT GCA AAC AGA AAT AGG GAT 1324 Thr Thr Leu Ser Ser Asp Pro Ser His Ser Ala Asn Arg Asn Arg Asp 375 380 385 390 AAT GAT GCA GCT GAT GAC CTA CAT AGA ACA GGA GAG AAC CCT GTG AGT 1372 Asn Asp Ala Ala Asp Asp Leu His Arg Thr Gly Glu Asn Pro Val Ser 395 400 405 GCC GAA ATA GGA GAA ACT TCC ATG CAT GCA GGT GGC AAC CGG GAG ATG 1420 Ala Glu Ile Gly Glu Thr Ser Met His Ala Gly Gly Asn Arg Glu Met 410 415 420 GCA GAA ATC GAG TCT TCT GAC CCC CTT GCA AAT ACT AAT GAT GGT TCT 1468 Ala Glu Ile Glu Ser Ser Asp Pro Leu Ala Asn Thr Asn Asp Gly Ser 425 430 435 AAG GCC CCG CAA GAG AAG TGC CGA AGG GTG CAT GAT AGT TAACCATGAG 1517 Lys Ala Pro Gln Glu Lys Cys Arg Arg Val His Asp Ser 440 445 450 TTCGGTAATT CAGATCACAG CAGTCAATCA ACATACTAGG TAAAAAAATG GTTTCATTCC 1577 GTGTCGATGC TGATCTGCAA GTCTATTGAG CCTAGCCACC TTAATTATCT AAATGGAATC 1637 TCTTGGTGGC CGCTTGTATA AACTGCTAGC AATAAATCAA ATTATCTTCT GACGTATGGT 1697 AATTGGTAAA TAAGTATGCC TTGAGGTCTA GCTATCTTTC TAGATATATA GTTGTTATTT 1757 GAGGTGTCAA GTGGCAGAAG ACTGAACTGC TAGAAAGCTA GTCTTTGTCT TGATGCTCAG 1817 AATATTGAAA TACCTGACCC TGTTTTGGTT TGGGTATTGC AATTTTTAGA GTGACTGCTA 1877 CGTATTGGCT GAACTCATGA TGATTGCAAG GTTTTGTGTT AAAAAAAAAA AAAAAA 1933
【図面の簡単な説明】
【図1】選択培地上でのSFD1cDNAを発現しているM3株(S
FD1)と,コントロールのプラスミドpYH23を持つM3株(co
ntrol) の成長の様子を示す図。
【図2】pYH23(白)及びSFD1cDNA(黒)を持つM3細胞
のムギネ酸 -55Fe3+からの55Feの取り込みの経時変化を
示す図。
【図3】YPG培地中での,pYH23(白)及びSFD1(黒)を
持つM3細胞の成長を示す図。
【図4】成長速度に与える400μMのパラコートの影響。
【図5】pYH23(白)及びSFD1(黒)を持つM3細胞の銅
含量を示す図。
【図6】銅耐性に与える,SFD1の発現の影響を示す図。
【図7】SFD1タンパク質の,Kyte & Doolittleの評価法
による疎水性プロフィールを示す図。
【図8】SFD1遺伝子のオオムギ植物体での発現を示す
図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:865) (C12N 5/10 C12R 1:91)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)又は(b)のタンパク質を
    コードする遺伝子。 (a)配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質 (b)配列番号1において1若しくは数個のアミノ酸が
    欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、
    かつホメオスタシスタンパク質の活性を有するタンパク
  2. 【請求項2】 配列番号2の155 〜1507に示される塩基
    配列を有する請求項1記載の遺伝子
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の遺伝子を含む組み
    換えベクター
  4. 【請求項4】 請求項3記載の組み換えベクターを含む
    植物
  5. 【請求項5】 以下の(a)又は(b)のタンパク質。 (a)配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質 (b)配列番号1において1若しくは数個のアミノ酸が
    欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、
    かつホメオスタシスタンパク質の活性を有するタンパク
JP9248914A 1997-09-12 1997-09-12 銅の利用性を制御するホメオスタシスタンパク質遺伝子 Pending JPH1175853A (ja)

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